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【発明の名称】 入浴事故防止装置
【発明者】 【氏名】西田 幸政

【要約】 【課題】高齢者や病人などの入浴者が入浴中に溺れるなどの入浴事故を未然に防止できる入浴事故防止装置を得る。

【解決手段】浴室外に配置されるスタートスイッチ3と、このスタートスイッチ3が入浴者17などによってオン操作されると計時を開始する入浴タイマー11と、浴室内と浴室外とのうち、少なくとも浴室外に配置されるスピーカーなどからなる報知手段4と、入浴タイマー11によって計時された時間が予め設定された入浴時間、例えば10分を経過したときに、報知手段4によって入浴時間経過の旨の報知を行わせる制御手段14とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浴室外に配置されるスタートスイッチ3と、このスタートスイッチ3のオン操作から計時を開始する入浴タイマー11と、浴室内と浴室外とのうち、少なくとも浴室外に配置される報知手段4と、入浴タイマー11によって計時された時間が予め設定された入浴時間を経過したときに、報知手段4によって入浴時間経過の旨の報知を行わせる制御手段14とを有することを特徴とする入浴事故防止装置。
【請求項2】 浴室内に配置される延長スイッチ7と、入浴時間の経過後の予め設定された所定時間内に延長スイッチ7がオン操作されると、計時を開始する延長タイマー12とを有しており、制御手段14は、延長スイッチ7が前記所定時間内にオン操作された場合には、延長タイマー12によって計時された時間が予め設定された延長時間を経過したときに、報知手段4によって延長時間経過の旨の報知を行わせ、延長スイッチ7が前記所定時間内にオン操作されない場合には、報知手段4によって警報を発する請求項1記載の入浴事故防止装置。
【請求項3】 浴槽16から排水する排水手段15を有しており、制御手段14は、延長スイッチ7が前記所定時間内にオン操作されない場合には、排水手段15によって浴槽16から排水させる請求項2記載の入浴事故防止装置。
【請求項4】 制御手段14は、延長時間の経過後の予め設定された所定時間内に延長スイッチ7が再度オン操作された場合には、延長タイマー12によって計時を開始させ、この計時された時間が予め設定された延長時間を経過したときに、報知手段4によって延長時間経過の旨の報知を再度行わせる請求項3記載の入浴事故防止装置。
【請求項5】 入浴者が浴槽37内にあることを検出する人体検出手段31と、浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部があることを検出する頭部検出手段32と、浴室内と浴室外とのうち、少なくとも浴室外に配置される報知手段33・34と、制御手段36とを有しており、制御手段36は、人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、報知手段33・34によって警報を発するようにしたことを特徴とする入浴事故防止装置。
【請求項6】 浴槽37から排水する排水手段35を有しており、制御手段36は、人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、排水手段35によって浴槽37から排水させる請求項5記載の入浴事故防止装置。
【請求項7】 浴槽の底面は、浴槽の背もたれ部側が低くなるように傾斜している請求項4又は6記載の入浴事故防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高齢者などが入浴中に溺れるなどの入浴事故を未然に防止する入浴事故防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高齢者や病人などの入浴者が、入浴中に貧血状態になったり脳溢血に陥ったりなどして意識を失い、浴槽内で溺れたり溺死したりする入浴事故が多発している。このような入浴事故を防止するには、例えば高齢者では入浴時間を10分以内にすることが有効である。このため、高齢者などの入浴時間が10分よりも長くなっている場合には、高齢者の家族などが浴室まで行って、入浴中の高齢者などに声をかけるなどして様子を見る必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこでは高齢者の家族が、頻繁に入浴者の様子を見に行かねばならず、家族の負担が大きい。それでも入浴者の様子を見忘れがちになる。また、入浴時間の長いのが本人の意思によるものなのか、あるいは溺れているからなのかが外部から判らないところに難がある。
【0004】一方、浴室内に非常ボタンを配置し、入浴者が、気分の悪くなった時などに非常ボタンを押すことで家族などに異常を知らせて、入浴事故を未然に防止しようとするものがある。ところが、入浴者が急激に意識を失った場合などには、入浴者が非常ボタンを押せないため家族が異常に気付かず、入浴者が溺れることを確実には防止できない。
【0005】本発明の目的は、高齢者や病人などの入浴者が入浴中に溺れるなどの入浴事故を未然に防止できる入浴事故防止装置を得ることにある。このうえで本発明の目的は、入浴者の家族などの負担を軽減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の入浴事故防止装置は、浴室外に配置されるスタートスイッチ3と、このスタートスイッチ3の操作から計時を開始する入浴タイマー11と、浴室内と浴室外とのうち、少なくとも浴室外に配置される報知手段4と、入浴タイマー11によって計時された時間が予め設定された入浴時間を経過したときに、報知手段4によって入浴時間経過の旨の報知を行わせる制御手段14とを有している。ここでの報知手段4は、基本的にはスピーカー、ベルおよびブザーなどが該当するが、警報ランプなどであってもよく、あるいはこれらを組み合わせたものであってもよい。報知手段4による入浴時間経過の旨の報知は、基本的には入浴時間が経過したことの注意を、チャイム音やブザー音やメロディ音や光などによって喚起できるものが該当するが、警報音などであってもよい。
【0007】また、浴室内に配置される延長スイッチ7と、入浴時間の経過後の予め設定された所定時間内に延長スイッチ7が操作されると、計時を開始する延長タイマー12とを有し、制御手段14は、延長スイッチ7が前記所定時間内に操作された場合には、延長タイマー12によって計時された時間が予め設定された延長時間を経過したときに、報知手段4によって延長時間経過の旨の報知を行わせ、延長スイッチ7が前記所定時間内に操作されない場合には、報知手段4によって警報を発するようにすることができる。ここでの報知手段4による延長時間経過の旨の報知は、前記入浴時間経過の旨の報知の場合と同一のチャイム音などであってもよいが、入浴時間経過の旨の報知の場合とは異なるチャイム音などであってもよい。
【0008】浴槽16から排水する排水手段15を有し、制御手段14は、延長スイッチ7が前記所定時間内に操作されない場合には、排水手段15によって浴槽16から排水させるようにすることができる。また、制御手段14は、延長時間の経過後の予め設定された所定時間内に延長スイッチ7が再度操作された場合には、延長タイマー12によって計時を開始させ、この計時された時間が予め設定された延長時間を経過したときに、報知手段4によって延長時間経過の旨の報知を再度行わせるようにすることができる。
【0009】入浴者が浴槽37内にあることを検出する人体検出手段31と、浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部があることを検出する頭部検出手段32と、浴室内と浴室外とのうち、少なくとも浴室外に配置される報知手段33・34と、制御手段36とを有している。ここでの報知手段33・34は、前述の報知手段4と同様にスピーカー、ベル、ブザーおよび警報ランプなどが該当する。制御手段36は、人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、報知手段33・34によって警報を発する。
【0010】浴槽37から排水する排水手段35を有し、制御手段36は、人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、排水手段35によって浴槽37から排水させるようにすることができる。
【0011】浴槽の底面は、浴槽の背もたれ部側が低くなるように傾斜することができる。ここでの浴槽の底面は、階段状にして傾斜させる場合と、スロープ状にして傾斜させる場合とが含まれる。
【0012】
【作用および発明の効果】本発明の入浴事故防止装置によれば、入浴者17などがスタートスイッチ3を操作したのち、予め設定された入浴時間(例えば10分)が経過すると、報知手段4によって入浴時間経過の旨の報知が入浴者17の家族などになされるので、入浴時間が過度に長くなる前に入浴者17の家族などに注意を喚起できる。これによって、入浴時間が過度に長くなって入浴者17が貧血状態になったり脳溢血に陥ったりなどして意識を失うことが未然に防止できて、入浴者17が浴槽内で溺れたり溺死したりする入浴事故の発生を抑えることができる。しかも、入浴事故防止装置が入浴時間の管理を行うので、入浴者17の家族などが時計などで入浴時間のチェックを行わなくても済み、その分だけ家族などの負担が軽くなる。
【0013】入浴時間の経過後の予め設定された所定時間(例えば30秒)内に入浴者17が延長スイッチ7を操作したのち、予め設定された延長時間(例えば5分)が経過したときに、報知手段4によって延長時間経過の旨の報知を行わせると、入浴者17が入浴時間を延長したい場合に、入浴事故防止装置が自動的に入浴時間の延長の管理を行うので、入浴者17の家族などが、時計などで延長時間のチェックを行わなくても済み、その分だけ家族などの負担が軽くなる。一方、入浴者17によって延長スイッチ7が所定時間内に操作されない場合には、入浴者17が延長スイッチ7を操作するなどの応答ができない状態、即ち入浴者17が溺れている可能性がある状態として報知手段4によって警報を発するので、入浴者17が溺れた状態のまま長時間放置されることが防がれて、入浴者17の溺死などの入浴事故の発生を抑えることができる。
【0014】延長スイッチ7が前記所定時間内に操作されない場合には、排水手段15によって浴槽16から排水させると、前記入浴者17が溺れた状態を迅速に解除して、入浴者17の溺死などの入浴事故の発生をより抑えることができる。
【0015】延長時間の経過後の予め設定された所定時間内に、入浴者17によって延長スイッチ7が再度操作された場合に入浴時間が更に延長できるようにすると、使い勝手が更に向上する。
【0016】入浴者が入浴するために浴槽37内に入ると、これが人体検出センサ31によって検出されるとともに、頭部検出センサ32によって入浴者の頭部が検出される。一方、人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、入浴者が意識を失って入浴者の頭部が浴槽37内の湯に沈んだ可能性があるとして、報知手段33・34によって警報を発するので、入浴者が浴槽内で溺れたり溺死したりする入浴事故の発生を確実に抑えることができる。しかも、家族などが入浴者の様子を浴室まで見に行かなくても、入浴者が溺れているか否かが的確にわかるので、その分だけ家族などの負担が軽くなる。
【0017】人体検出手段31が浴槽37内の入浴者を検出したにもかかわらず、頭部検出手段32が浴槽37の湯面より上側に入浴者の頭部を検出できない場合には、排水手段35によって浴槽37から排水させると、入浴者が溺れた状態を迅速に解除して、入浴者の溺死などの入浴事故の発生をより確実に抑えることができる。
【0018】浴槽の底面は、浴槽の背もたれ部側が低くなるように傾斜していると、入浴者が浴槽内の湯に浸かって背もたれ部に凭れると、入浴者の臀部が底面の最も低い位置に載って、臀部側から見ると浴槽の底面が上り勾配状になるので、臀部が底面上を滑って入浴者が浴槽内の湯へ沈み込むことが防止され、入浴事故の発生をより一層抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施例)図1ないし図6は、本発明に係る入浴事故防止装置の第1実施例を示しており、図2と図3とに示すごとく、浴室外の浴室入口近傍などに配置される浴室外コントローラ1と、浴室内の浴槽近傍などに配置される浴室内コントローラ2とを有する。浴室外コントローラ1と浴室内コントローラ2とは不図示のケーブルで接続されており、浴室外コントローラ1の前面には、高齢者などの入浴者が入浴する際に操作するスタートスイッチ3と、入浴者の家族などへの報知手段としてのスピーカー4と、入浴時間を予め設定する入浴時間設定部5と、入浴時間の延長時間を予め設定する延長時間設定部6とを設けている。浴室内コントローラ2の前面には、入浴時間を延長する際に入浴者が操作する延長スイッチ7と、入浴者への報知手段としてのスピーカー8とを設けている。
【0020】前記入浴時間設定部5は、入浴時間を設定する設定スイッチ5aと、この設定スイッチ5aで設定された入浴時間を表示する表示部5bとを有する。延長時間設定部6は、延長時間を設定する設定スイッチ6aと、この設定スイッチ6aで設定された延長時間を表示する表示部6bとを有する。
【0021】浴室外コントローラ1内には、図1に示すごとく入浴時間の計時用の入浴タイマー11と、延長時間の計時用の延長タイマー12と、入浴時間の経過後に延長スイッチ6による応答を待つための応答待用タイマー13と、前記スピーカー4・8および浴槽排水用の排水装置15の作動を制御する制御部14とを備えている。排水装置15は、図4に示すごとく浴槽16の底面16aのうち、背もたれ部16b側となる位置に配置される。
【0022】この底面16aは、背もたれ部16b側が低くなるように階段状に傾斜している。これにより、図4に示すごとく入浴者17が浴槽16内の湯に浸かって背もたれ部16bに凭れると、入浴者17の臀部が底面16aの最も低い位置に載って、臀部側から見ると浴槽16の底面16aが上り勾配状になるうえ、臀部が滑っても底面16aの段差に当たるため、臀部が底面16a上を滑って入浴者17が浴槽16内の湯へ沈み込むことが防止される。また、浴槽16の底面16aの各階段の上面をほとんど傾斜させていないので、入浴者17が浴槽16内に入るときに、足が底面16a上を滑って入浴者17が転倒することが低減される。浴槽16の上面の左右間に安全バーを架け渡し、入浴者17が意識を失っても前屈みになりにくくして、入浴者17の頭部が湯に浸かるのを抑制できるようにしてもよい。
【0023】排水装置15は、図4および図5に示すごとく浴槽16内の湯を排水管などに排水するための排水口21と、この排水口21を開閉する水栓26と、浴槽16の上端部に設けた押ボタン22と、この押ボタン22の下面中央に取り付けられた鉄芯23と、制御部14によって通電されることで励磁して鉄芯23を引き下げる電磁コイル24と、押ボタン22を上方に付勢するばね25とを備えている。鉄芯23は、図4に示すごとく水栓26とワイヤなどで接続されており、通常の入浴後に押ボタン22をばね25の付勢力に抗して押し下げることで、水栓26がワイヤなどを介して押し上げられて排水口21を開く。そして、押ボタン22から手を離すと、ばね25の付勢力で押ボタン22が上昇し、ワイヤなどを介して水栓26が引き下ろされて水栓26が排水口21を閉じる。また、前記排水口21を閉じた状態の水栓26は、制御部14によって電磁コイル24が通電されて励磁されると、鉄芯23およびワイヤなどを介して押し上げられて排水口21を開く。
【0024】次に、第1実施例の入浴事故防止装置の動作を図6のフローチャートによって具体的に説明する。なお、このフローチャートの動作開始後に、スタートスイッチ3を操作すると、入浴事故防止装置の電源が強制的にオフになって、以後のフローチャートの動作が中止される。
【0025】即ち、入浴者17が入浴する際にスタートスイッチ3を操作すると、入浴事故防止装置の電源がオンして、このフローチャートの動作が開始し、ステップS1で入浴タイマー11による計時が開始する。そして、入浴タイマー11によって計時された時間が、入浴時間設定部5によって予め設定された入浴時間(例えば10分)を経過すると(ステップS2でYES)、ステップS3で浴室内外の各スピーカー4・8によってチャイム音などが鳴らされて、入浴時間が経過した旨の注意を入浴者17および家族などに喚起する。
【0026】次いで、ステップS4で応答待用タイマー13による計時が開始し、この計時された時間が予め設定された応答待時間を経過するまでに延長スイッチ7が操作されない場合には(ステップS5でNO、且つ、ステップS6でYES)、入浴者17が溺れるなどして応答できない状態になっているおそれがあるため、ステップS7で各スピーカー4・8によって警報音が鳴らされて家族などに報知する。また、ステップS8で排水装置15の排水口21を開いて浴槽16から排水し、入浴者17が浴槽16内で溺れたままになることを防止する。
【0027】前記応答待時間が経過するまでに、入浴者17が既に入浴を終えて浴室外へ出ている場合には、入浴者17あるいは家族などがスタートスイッチ3を操作する。この場合、前述のように入浴事故防止装置の電源がオフになって以後の動作が中止される。
【0028】一方、前記応答待時間が経過するまでに、入浴時間を延長すべく延長スイッチ7が操作された場合には(ステップS5でYES)、ステップS9で応答待用タイマー13がリセットされ、ステップS10で延長タイマー12による計時が開始する。この計時された時間が、延長時間設定部6によって予め設定された延長時間を経過すると(ステップS11でYES)、ステップS12で延長タイマー12がリセットされたのち、ステップS3に戻って各スピーカー4・8によってチャイム音などが鳴らされる。この後、延長スイッチ7が操作されると(ステップS5でYES)、入浴時間が再度延長される。
【0029】浴室外コントローラ1と同様の機能を有するコントローラを居間などの家族などが通常いる場所に設置して、当該コントローラのスピーカーによって入浴時間が経過した旨や警報音を報知するようにしてもよい。また、浴室外コントローラ1を電話回線などを介して救急センターなどに接続し、スピーカー4・8による警報と同時に救急センターなどに連絡するようにしてもよい。浴室の扉にセンサを設け、入浴者17が入浴後に浴室の扉を開けると、入浴事故防止装置の電源がオフになるようにしてもよい。浴槽16内の湯温を検出するセンサを設けて、この浴槽16内の湯温を浴室外コントローラ1や浴室内コントローラ2に表示するようにしてもよい。排水装置15としては、より強力な排水機能を有するものであってもよい。排水装置15とは別に水栓を設けて、通常の入浴後にはこの水栓をあけて浴槽16から排水してもよい。
【0030】(第2実施例)図7ないし図9は、本発明に係る入浴事故防止装置の第2実施例を示しており、図7に示すごとく人体検出センサ31と、複数個の頭部検出センサ32と、浴室の内外にそれぞれ配置される報知手段としてのスピーカー33・34と、前記スピーカー33・34および排水装置35の作動を制御する制御部36とを備えている。
【0031】人体検出センサ31は、図8に示すごとく浴槽37の前面37aおよび背もたれ部である後面37bにそれぞれ設けた投受光器31a・31bからなる光センサであり、入浴者が浴槽37内に入ることで遮光されて、浴槽37内の入浴者を検出する。投受光器31a・31bは、例えば、浴槽37の前後面37a・37bの左右中央であって、浴槽37の底面から約20cmの高さにそれぞれ配置される。各頭部検出センサ32は、入浴者の頭部からの熱放射を検出する赤外線センサや入浴者の頭部の存在を検出する超音波センサなどからなり、例えば、浴槽37の後面37b側であって、浴槽37の湯面より上側である浴槽37の上面から約10cm〜20cmの高さに左右方向に並べて配置される。浴槽37は、前述の浴槽16と同様に底面の背もたれ部37b側が低くなるように階段状に傾斜している。排水装置35は、前述の排水装置15と同様の構成をなす。
【0032】次に、第2実施例の入浴事故防止装置の動作を図9のフローチャートによって具体的に説明する。入浴事故防止装置の電源をオンして、このフローチャートの動作が開始したのち、入浴者が入浴するために浴槽37内に入ると、これが人体検出センサ31によって検出される(ステップS21でYES)。次いで、ステップS22で頭部検出センサ32によって入浴者の頭部の検出が行われる。そして、各頭部検出センサ32の少なくとも1個が入浴者の頭部を検出している間は(ステップS22でYES)、入浴者の頭部が浴槽37内の湯に沈んでおらず正常に入浴しているので、ステップS22で頭部検出センサ32による入浴者の頭部の検出を継続する。
【0033】ここで全ての頭部検出センサ32が入浴者の頭部を検出できないときには(ステップS22でNO)、入浴者が浴槽37から出た場合と、入浴者が意識を失って入浴者の頭部が浴槽37内の湯に沈んだ場合とがあるため、ステップS23で人体検出センサ31によって入浴者の検出が行われる。そして、人体検出センサ31が入浴者を検出しないときには(ステップS23でNO)、入浴者が浴槽37から出た場合なので、フローチャートの動作の開始に戻る。一方、人体検出センサ31が入浴者を検出したときには(ステップS23でYES)、入浴者の頭部が浴槽37内の湯に沈んで、頭部検出センサ32で入浴者の頭部を検出できない状態なので、ステップS24で各スピーカー33・34によって警報音が鳴らされて入浴者の家族などに入浴者が溺れていることを報知し、さらにステップS25で排水装置35を作動させて浴槽37から排水し、入浴者が浴槽37内で溺れたままになることを防止する。
【0034】制御部36を電話回線などを介して救急センターなどに接続し、スピーカー33・34による警報と同時に救急センターなどに連絡するようにしてもよい。排水装置35としては、より強力な排水機能を有するものであってもよい。
【出願人】 【識別番号】000156086
【氏名又は名称】株式会社和光製作所
【出願日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【代理人】 【識別番号】100077920
【弁理士】
【氏名又は名称】折寄 武士
【公開番号】 特開2001−224650(P2001−224650A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−40515(P2000−40515)