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【発明の名称】 マッサージ機
【発明者】 【氏名】稲田 二千武

【氏名】堀 敬信

【要約】 【課題】エアセルへ空気の給排をして膨張・収縮させ、マッサージ動作させるマッサージ機では、排気が自然排気であるため、排気に伴うエアセルの収縮は膨張速度に比べて緩慢であった。従って、サイクルタイムが間延びした感じとなり、またメリハリのきいたマッサージ感を得にくかった。

【解決手段】モミ玉16を往復繰り返し運動させるマッサージ駆動部18が、エアセルより成る往動駆動部20と復動駆動部21とを有し、これらに相対逆に給気と排気とが行われる構成とした。往動駆動部20の給気時にはその押出力により復動駆動部21の排気動作が加勢され、復動駆動部21の給気時にはその押出力により往動駆動部20の排気動作が加勢されるので、マッサージ動作をリズミカルなものとして、サイクルタイム的に引き締まったもの(間延び感のしないもの)にでき、更にメリハリのきいたマッサージ感が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人体の被マッサージ箇所へ当接されるモミ玉(16)と、該モミ玉(16)を保持する支持手段(17)と、該支持手段(17)に対してモミ玉(16)に所定範囲の往復繰り返し運動を与えるマッサージ駆動部(18)とを有するマッサージ機において、上記マッサージ駆動部(18)は、上記モミ玉(16)の往動方向への押出力だけを生じさせる往動駆動部(20)と、上記モミ玉(16)の複動方向への押出力だけを生じさせる復動駆動部(21)とを有しており、これら往動駆動部(20)及び復動駆動部(21)は、いずれも給気によって伸長して上記支持手段(17)に押出力を加え且つ給気時以外では収縮可能とされたエアアクチュエータであって、且つこれら往動駆動部(20)及び復動駆動部(21)に対して相対逆に給気と排気とが制御されることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】 前記マッサージ駆動部(18)において、往動駆動部(20)と復動駆動部(21)とが互いの伸縮動軸心を一致させて配置されていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項3】 前記支持手段(17)は、モミ玉(16)を保持する部分から所定距離をおいて揺動支点(28)が設けられ、且つ該揺動支点(28)を超えた他方側にマッサージ駆動部(18)の往動駆動部(20)と復動駆動部(21)とで挟まれる入力端部(17b)が設けられて成る揺動梃構造を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマッサージ機。
【請求項4】 前記支持手段(17)は、モミ玉(16)を保持する部分から所定距離をおいた部位にマッサージ駆動部(18)の往動駆動部(20)と復動駆動部(21)とで挟まれる入力端部(17b)が設けられて成るスライド構造を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマッサージ機。
【請求項5】 前記マッサージ駆動部(18)を受ける基礎構造として又は前記支持手段(17)への組み込み構造として、人体の被マッサージ箇所に対するモミ玉(16)の出入度合又は面方向位置を変える位置替え駆動部(40)(50)が設けられており、上記位置替え駆動部(40)(50)は進出駆動部(46)(54)と後退駆動部(47)(55)とを有して、これら進出駆動部(46)(54)及び後退駆動部(47)(55)が、いずれも給気によって伸長して上記モミ玉(16)を進出又は後退動作させる方向に押出力を加え且つ給気時以外では収縮可能とされたエアアクチュエータであって、且つこれら進出駆動部(46)(54)及び後退駆動部(47)(55)に対して相対逆に給気と排気とが制御されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】 空気の給排で膨張収縮するエアセルによって身体にマッサージを施すマッサージ機において、膨張によって身体に押圧力を作用させる第1のエアセル(20)と、膨張によって前記第1のエアセルに対して収縮力を付与する第2のエアセル(21)とを備えていることを特徴とするマッサージ機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、マッサージ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マッサージ機には、空気の給排による膨張・収縮が可能なエアセルを駆動源に用いて、指圧、モミ、叩き等のマッサージ動作を可能にしたものがある(特開平10−263037号公報等参照)。このエアセルには、セル外周面が蛇腹構造を有した円筒形又は角筒形等のものや、全体として適宜形状のバルーン構造を有したもの等がある。また、人体の被マッサージ箇所へ当接されるモミ玉が、上記のエアセルに対して直接的に設けられている場合と、モミ玉が揺動梃構造等を有した支持手段に設けられておりこの支持手段をエアセルで駆動させる場合とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エアセルに給気したときにエアセルが膨張する速度は、給気圧を調節することで制御でき、一般的には、迅速な膨張が得られるように設定されている。ところが、エアセルに対する給気を停止して排気させる場合には、自然排気としていることが多く、そのためこの排気に伴うエアセルの収縮は、モミ玉や、場合によっては支持手段をも介してエアセルに作用する人体との当接圧と、エアセル自体の収縮作用とだけに頼っているのが現状である。
【0004】従って、このエアセルの収縮速度は、膨張速度に比べれば緩慢なものとなっている。このことから、マッサージ動作としてのサイクルタイムが間延びした感じのものとなり、また指圧マッサージ時等において指圧の解放感に乏しく、メリハリのきいたマッサージ感を得にくいということがあった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エアセルに代表されるような、給気により伸長し給気時以外では収縮可能とされたエアアクチュエータを用いるマッサージ機において、収縮速度を迅速にできて、マッサージ動作としてのサイクルタイムをリズミカルで引き締まったものとでき、また指圧マッサージ時等において指圧の解放感を明確にしてメリハリのきいたマッサージ感が得られるようにしたマッサージ機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係るマッサージ機は、人体の被マッサージ箇所へ当接されるモミ玉と、このモミ玉を保持する支持手段と、この支持手段に対してモミ玉に所定範囲の往復繰り返し運動を与えるマッサージ駆動部とを有したものである。そして、上記マッサージ駆動部は、往動駆動部と復動駆動部とを有したものとされており、往動駆動部では上記モミ玉を往復動させるうちの往動方向への押出力だけを生じさせ、復動駆動部では上記モミ玉を往復動させるうちの複動方向への押出力だけを生じさせるものとなっている。即ち、これら往動駆動部及び復動駆動部は、モミ玉に対して逆向きの押出力を生じさせる配置関係にある。
【0006】これら往動駆動部及び復動駆動部は、それ自体の構造は互いに同じものであり、いずれも給気によって伸長(膨張を含む)して、上記支持手段に押出力を加え(即ち、この支持手段を介してモミ玉へ動力を与え)、且つ給気時以外(勿論、排気時を含む)では、収縮可能とされたエアアクチュエータ(当然に、蛇腹型筒式やバルーン式のエアセルを含む)である。そして、これら往動駆動部及び復動駆動部には、相対逆に給気と排気とが制御されるものである。
【0007】このようなことから、往動駆動部が給気されてモミ玉を往動させるとき、復動駆動部は排気状態にあって、この排気動作が往動駆動部の押出力により加勢されることになり、また反対に、復動駆動部が給気されてモミ玉を復動させるとき、往動駆動部は排気状態にあって、この排気動作が復動駆動部の押出力により加勢されることになる。そのため、復動駆動部の排気動作及び往動駆動部の排気動作は迅速に行われるものとなる。
【0008】マッサージ駆動部において、往動駆動部と復動駆動部とは、互いの伸縮動軸心を一致させて配置しておくのが動作効率を高めるうえで好適である。支持手段は、揺動梃構造を有したものとしたり、スライド構造を有したものとしたりすることができる。揺動梃構造とは、モミ玉を保持する部分から所定距離をおいて揺動支点が設けられ、且つこの揺動支点を超えた他方側にマッサージ駆動部の往動駆動部と復動駆動部とで挟まれる入力端部が設けられて成るものを言う。またスライド構造とは、モミ玉を保持する部分から所定距離をおいた部位にマッサージ駆動部の往動駆動部と復動駆動部とで挟まれる入力端部が設けられて成るものを言う。
【0009】このマッサージ機では、人体の被マッサージ箇所に対し、モミ玉の出入度合又は面方向位置を可変にするための位置替え駆動部を設けることができるが、この位置替え駆動部は、マッサージ駆動部を受ける基礎構造として設けることも、又は支持手段への組み込み構造として設けることもできる。この場合、位置替え駆動部は、モミ玉を進出させる方向に押出力を加える進出駆動部とモミ玉を後退させる方向に押出力を加える後退駆動部とを有するものとして、これらをエアアクチュエータとし、且つ相対逆に給気と排気とを制御させるようにすることができる。
【0010】また、本発明に係るマッサージ機は、空気の給排で膨張収縮するエアセルによって身体にマッサージを施すマッサージ機であって、膨張によって身体に押圧力を作用させる第1のエアセルと、膨張によって前記第1のエアセルに対して収縮力を付与する第2のエアセルとを備えている。この場合、第1のエアセルは、その膨張によって、直接又は(モミ玉等を介して)間接的に身体に押圧力を与えてマッサージをすることができ、第2のエアセルが膨張すると、その膨張力が第1エアセルを収縮させて、第1のエアセルの排気を加勢することができる。
【0011】そのため、第1のエアセルの排気動作は迅速に行われることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係るマッサージ機1の第1実施形態を示している。なお、図1では、第1実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している状態である。図3は、このマッサージ機1におけるタンデム体2の搭載を予定した椅子型マッサージ装置4の一例を示している。この椅子型マッサージ装置4では、背凭れ部5に対し、肩から腰にわたる領域を適当な高さで分担してマッサージする第1、第2マッサージ部6,7がそれぞれ昇降台8,9を介して昇降可能に設けられ、座部10に対し、尻から大腿にわたる領域をマッサージする第3マッサージ部11が固定的に設けられ、フットレスト12に対し、下腿をマッサージする第4、第5マッサージ部13,14が固定的に設けられている。
【0013】背凭れ部5及びフットレスト12は、互いに連動又は各独立して、自動機構又は手動機構により、座部10に対するリクライニング揺動が可能になっている。このような椅子型マッサージ装置4に対して、第1実施形態のマッサージ機1は、タンデム体2のまま、例えば第1マッサージ部6や第2マッサージ部7として適用されるものである。図1において、左右に示すマッサージ機1は上記のように左右逆向きになっている点を除けば同じものである。そこで、右側のものについて主に説明すると、このマッサージ機1は、人体の被マッサージ箇所へ当接されるモミ玉16と、このモミ玉16を保持する支持手段17と、この支持手段17に対してモミ玉16に左右方向へ向けて所定範囲の往復繰り返し運動を与えるマッサージ駆動部18とを有している。
【0014】支持手段17は、モミ玉16を前方(図1の上側とする)への突出状態させるためのアーム部17aをその主要部とするものであるが、このアーム部17aの根元側にはクランク状に折れ曲がってマッサージ駆動部18へ突き刺し状に組み込まれた入力端部17bが設けられており、また図示は省略するが、この入力端部17bが適宜のガイド構造を受けて左右方向へ安定してスライド自在になっている。すなわち、この支持手段17は全体として左右への往復動が自在となっており、これに伴ってモミ玉16も左右方向へ往復動をすることになるが、以下では、この右側のマッサージ機1において、支持手段17がモミ玉16と共に図1の左側へスライドするときを「往動」とおき、これとは逆に右側へスライドするときを「復動」とおくものとする。
【0015】マッサージ駆動部18は、支持手段17の入力端部17bを中央に挟んで、その右側に配置された往動駆動部20と、左側に配置された復動駆動部21とを有している。これら往動駆動部20及び復動駆動部21は、それ自体の構造は互いに同じものであり、いずれも給気によって伸長し、また給気時以外では、収縮可能とされたエアアクチュエータ(実際にはエアセルを用いてある)である。そして、これら往動駆動部(第1のエアセル)20及び復動駆動部(第2のエアセル)21は、それらの伸縮動が左右方向の軸心に沿って行われるように、それぞれ横向き状態で設けられている。また、互いの伸縮動軸心は一直線上で一致した配置になっている。
【0016】復動駆動部21は、一端部(右側)を上記入力端部17bへ当接させ、他端部(左側)を左右のマッサージ機1の中央に設けられた仕切壁22へ当接させた状態で、このうち少なくとも一方が固定されている。また、往動駆動部20は、一端部(左側)を上記入力端部17bへ当接させ、他端部(右側)を上記仕切壁22から延設されたL型のブラケット23の垂下壁部23aへ当接させた状態で、このうち少なくとも一方が固定されている。従って、往動駆動部20は、給気されたときの伸長動作によって支持手段17の入力端部17b(モミ玉16)を往動方向へ押圧し、しかしこれとは逆向きの押出力は生じないものであり、復動駆動部21は、給気されたときの伸長動作によって支持手段17の入力端部17b(モミ玉16)を複動方向へ押圧し、しかしこれとは逆向きの押出力は生じないものである。
【0017】すなわち、これら往動駆動部20及び復動駆動部21は、モミ玉16に対して互いに逆向きの押出力だけを生じさせ合う関係におかれている。そして、これら往動駆動部20及び復動駆動部21に対しては、相対逆(交互入替え状)となるようにして給気と排気とが制御されるようになっている。なお、図2に示すように、マッサージ駆動部18に対しては、1台の給気装置25を、切換弁26等を介して往動駆動部20と復動駆動部21とに二股状に接続させて、給気と給気停止(又は排気)との相対切り換えを所定間隔で行わせるようにしてもよいし、図示は省略するが、給気と給気停止(又は排気)とを所定間隔で切り換えて動作する2台の給気装置を、互いに半ピッチだけずらせた動作状況にして往動駆動部20と復動駆動部21とに各別に接続させてもよい。
【0018】このようなことから、往動駆動部20が給気されてモミ玉16を往動させるとき、復動駆動部21は排気状態にあって、この排気動作が往動駆動部20の押出力により加勢されることになり、モミ玉16の往動(左方移動)は迅速化され、また次に復動駆動部21が給気されてモミ玉16を復動させるとき、往動駆動部20は排気状態にあって、この排気動作が復動駆動部21の押出力により加勢されることになり、モミ玉16の復動(右方移動)は迅速化される。結果として、復動駆動部21の排気動作は往動駆動部20の給気動作と同等に、また往動駆動部20の排気動作は復動駆動部21の給気動作と同等に、それぞれ迅速化されるものである。
【0019】図1のタンデム体2において、左側のマッサージ機1では、マッサージ駆動部18の往動駆動部20と復動駆動部21との左右の配置が、上記した右側のマッサージ機1とは逆であるから、これら左右のマッサージ機1における全体としての動作は、左右のモミ玉16がそれぞれ「往動」をすることによって相互近接となり、「復動」をすることによって相互離反となり、これらを繰り返すことによってモミとしてのマッサージ動作が得られる。図4は、本発明に係るマッサージ機1の第2実施形態を示している。なお、この図4でも、第2実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している。
【0020】この第2実施形態が上記した第1実施形態と異なるところは、モミ玉16を保持する支持手段17が倒立したT字状とされて、アーム部17aとその下端寄りの入力端部17bとが連続一体化されている点と、仕切壁22から延設されたL型のブラケット23が垂下壁部23aではなく起立壁部23bを有していて、この起立壁部23bを介して往動駆動部20と当接している点とにある。その他の構成及び作用効果は第1実施形態と略同じであり、ここでの詳説は省略する。
【0021】図5は、本発明に係るマッサージ機1の第3実施形態を示している。なお、この図5でも、第3実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している。この第3実施形態では、モミ玉16を保持する支持手段17として、モミ玉16を保持する部分(即ち、アーム部17aの下端)から所定距離をおいた部分に揺動支点28が設けられており、この揺動支点28を超えて延びた他方側に入力端部17bが設けられていることで揺動梃構造を有したものとなっており、この点で、上記した第1実施形態や第2実施形態と顕著に異なっている。
【0022】なお、仕切壁22から延設されたL型のブラケット23は、第1実施形態(図1参照)と同様に、垂下壁部23aを具備したタイプとされている。従って、この第3実施形態のマッサージ機1では、往動駆動部20及び復動駆動部21の各伸縮動に伴い、支持手段17が揺動支点28を中心に左右揺動することになり、結果、モミ玉16の往復動はスライド的なものではなく、揺動的なものとなる。ところで、この第3実施形態において、マッサージ駆動部18の往動駆動部20及び復動駆動部21が伸縮するとき、これらの伸縮動軸心は、モミ玉16の往復動が揺動的なものであることに起因して僅かに湾曲した状態となる。
【0023】そこで、図6に示すように、相反する外周面において蛇腹30の形成数が異なる構造のエアセル31をはじめ、図7に示すように、相反する外周面において蛇腹32の張出量が異なる構造のエアセル33、図8に示すように、相反する外周面において蛇腹34の形成肉厚が異なる構造のエアセル35、又は図9に示すように、相反する外周面の一方側にだけ蛇腹36を設けて他方側は不形成とした構造のエアセル37等、伸縮動に故意的に偏向性が生じるようにしたものを往動駆動部20や復動駆動部21用のエアアクチュエータとして採用するとよい。
【0024】その他の構成及び作用効果は第1実施形態等と略同じであり、ここでの詳説は省略する。図10は、本発明に係るマッサージ機1の第4実施形態を示している。なお、この図10でも、第4実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している。この第4実施形態でも上記第3実施形態と同じように、モミ玉16を保持する支持手段17は揺動梃構造を有している。ただ、この第4実施形態が第3実施形態と異なるところは、支持手段17が直板状とされて、アーム部17aとその下端寄りの入力端部17bとが連続一体化されている点と、仕切壁22から延設されたL型のブラケット23が起立壁部23bを具備したタイプである点とにある。
【0025】図11は、本発明に係るマッサージ機1の第5実施形態を示している。なお、この図11でも、第5実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している。この第5実施形態も、モミ玉16を保持する支持手段17は揺動梃構造を有している。そして、この第5実施形態において、マッサージ駆動部18は往動駆動部20が上部となり復動駆動部21が下部となるかたちで上下に振り分け配置されており、またこれに対応するかたちで支持手段17が、アーム部17aとその下端寄りの入力端部17bとでL字状に折れ曲がった形体に形成されたものである。
【0026】従って、往動駆動部20及び復動駆動部21による伸縮動は上下方向に沿ったものとなるが、支持手段17が揺動支点28を中心に左右揺動するのは第3実施形態や第4実施形態と同じである。図12は本発明に係るマッサージ機1の第6実施形態を示し、図13は本発明に係るマッサージ機1の第7実施形態を示しているが、これら第6、第7実施形態も、基本原理的には上記した第5実施形態と略同様なものである。第6実施形態における第5実施形態との唯一の差異点は、支持手段17としての揺動支点28を境としたアーム部17aと入力端部17bとの長さ比の違いにあり、また第7実施形態における第5実施形態との差異点は、支持手段17としてのアーム部17aと入力端部17bとの長さ比の違いに加え、左右のマッサージ機1が入れ代わった配置とされているところにある。
【0027】なお、上記第7実施形態では、左右のマッサージ機1が入れ代わった結果、揺動支点28とモミ玉16との左右位置関係も入れ代わることになるため、マッサージ駆動部18は上部が復動駆動部21となり下部が往動駆動部20となる。このような第6、第7実施形態における第5実施形態との差異点は、人体の被マッサージ箇所との位置関係やマッサージ動作の内容(発生力)等に応じて適宜選択すればよいものである。図14は、本発明に係るマッサージ機1の第8実施形態を示している。なお、この図14でも、第8実施形態のマッサージ機1が2台用いられ、これらが互いに左右逆向きに連結されてタンデム体2を構成している。
【0028】この第8実施形態では、モミ玉16を保持する支持手段17がコ字状に形成されており、根元側(図14の下側)で横向きに折曲している部分を入力端部17bとして、この入力端部17bを挟んだ両側に、マッサージ駆動部18における往動駆動部20と復動駆動部21とが振り分け配置されている。従って、この第8実施形態のマッサージ機1では、往動駆動部20及び復動駆動部21の伸縮動に伴い、支持手段17が前後方向(図14の上下方向)にスライドすることになり、結果、モミ玉16の往復動も前後のスライドとなる。そのため、これを比較的ゆっくり繰り返せば指圧的なマッサージ動作が得られ、また速く繰り返せばタタキとしてのマッサージ動作が得られるものである。このような点で、この第8実施形態は上記した各実施形態と顕著に異なっている。
【0029】この第8実施形態のマッサージ機1は、例えば、椅子型マッサージ装置4(図3参照)の第3マッサージ部11や第4、第5マッサージ部13,14として適用することもできる。図15は、本発明に係るマッサージ機1の第9実施形態を示している。この第9実施形態は、第1実施形態(図1参照)のマッサージ機1に対し、そのマッサージ駆動部18を更に支持するかたちの基礎構造として、位置替え駆動部40が設けられたものである。この位置替え駆動部40によって、人体の被マッサージ箇所に対するモミ玉16の出入度合を変えることができるようになっている。
【0030】この位置替え駆動部40は、マッサージ駆動部18の支持フレーム41(第1実施形態では仕切壁22とブラケット23の垂下壁部23aとで形成された部分に相当)を受けるかたちで設けられたL型のブラケット42に、モミ玉16とは反対向きに突出する入力端部42aが設けられており、このブラケット42が、左右のマッサージ機1の相互間に設けられた仕切壁43に対して、揺動支点44を介して左右方向へ揺動自在に保持され、且つ、そのうえで、ブラケット42の入力端部42aを挟んだ両側に進出駆動部46と後退駆動部47とが振り分け配置されたものである。
【0031】進出駆動部46及び後退駆動部47は、それ自体の構造は互いに同じものであり、いずれも給気によって伸長し、また給気時以外では、収縮可能とされたエアアクチュエータ(実際にはエアセルを用いてある)である。そして、これら進出駆動部46及び後退駆動部47は、それらの伸縮動が左右方向の軸心に沿って行われるように、それぞれ横向き状態で設けられている。また、これら進出駆動部46及び後退駆動部47に対しては、相対逆に給気と排気とが行われるようになっている。
【0032】従って、図15の右側のマッサージ機1に関して説明すれば、進出駆動部46の給気時には、入力端部42aが右方へ押されることに伴い、モミ玉16を含めてマッサージ機1が全体として進出動作され、後退駆動部47の給気時には、入力端部42aが左方へ押されることに伴い、モミ玉16を含めてマッサージ機1が全体として後退動作されるものである。この位置替え駆動部40は、単に、マッサージ機1の位置付けを切り換えるためのものとして動作させるものであってもよいし、マッサージ機1によるマッサージ動作と組み合わせて、より複雑なマッサージ動作を実行させるようにしてもよい。
【0033】なお、この位置替え駆動部40だけをみれば、構造的には、第4実施形態のマッサージ機1(図10参照)で採用したマッサージ駆動部18と略同じようなものと言うこともできる。この位置替え駆動部40は、マッサージ機1の支持手段17に対して(即ち、マッサージ駆動部18とモミ玉16との間となる部分へ)組み込む構造として採用することもできる。この第9実施形態において具備させるマッサージ機1は、第1実施形態のものに限らず、第2乃至第8実施形態のものとしてもよい。
【0034】図16は、本発明に係るマッサージ機1の第10実施形態を示している。この第10実施形態は、上記した第9実施形態のマッサージ機1(Mで示す部分が第9実施形態のマッサージ機1の側面図に対応する)に対し、その位置替え駆動部40を更に支持するかたちの基礎構造として、第2次位置替え駆動部50が設けられたものである。この第2次位置替え駆動部50によって、人体の被マッサージ箇所に対するモミ玉16の面方向位置を変えることができるようになっている。
【0035】この位置替え駆動部50は、位置替え駆動部40の基礎フレーム51に、モミ玉16とは反対向きに突出する入力端部51aが設けられており、この入力端部51aが揺動支点52を介して第2基礎フレーム53に対する前後方向(図16の左右方向)へ揺動自在に保持され、且つ、そのうえで、この第2基礎フレーム53内で上記入力端部51aを挟んだ両側に進出駆動部54と後退駆動部55とが振り分け配置されたものである。なお、これら各駆動部54,55における「進出」及び「後退」の語意は、所定方向へ向けた移動と、これに対する逆方向(戻り方向)の移動とを現すための便宜上のものとし、特に方向を限定したものではない。
【0036】進出駆動部54及び後退駆動部55の各構造や給排気状況及びその作用等は位置替え駆動部40の場合と略同様である。図17は、本発明に係るマッサージ機1の第11実施形態を示しており、この第11実施形態は、上記した第1乃至第10実施形態のマッサージ機1(Xで示す部分)を更に支持するかたちの基礎構造として、揺動支点60を中心とする揺動梃構造によって構成された位置替え駆動部40が設けられたものである。図18は、本発明に係るマッサージ機1の第12実施形態を示しており、この第12実施形態は、上記した第1乃至第10実施形態のマッサージ機1(Xで示す部分)を更に支持するかたちの基礎構造として、中央の揺動支点61を中心とする揺動梃構造によって構成された位置替え駆動部40が設けられたものである。
【0037】なお、この第12実施形態では、揺動支点61を挟んだ左右両側に同一構造の位置替え駆動部40が設けられているため、一方(例えば右側)の位置替え駆動部40において進出駆動部46が伸長動をするときは他方(左側)の位置替え駆動部40の進出駆動部46は収縮動をするといったふうに、作用的に逆転することになる。図19は、本発明に係るマッサージ機1の第13実施形態を示しており、この第13実施形態は、上記第12実施形態から中央の揺動支点61を省略するかたちで位置替え駆動部40が設けられたものである。
【0038】図20及び図21は、本発明に係るマッサージ機1の第14実施形態を示している。このマッサージ機1はモミ玉16を有しておらず、椅子型マッサージ機4の第3マッサージ部11や第5マッサージ部14として適用することができる。このマッサージ機1は、支持ベース70の上に往動駆動部(第1のエアセル)20が設けられ、図20に示すように、この往動駆動部20が支持ベースに対して上方に伸長(膨張)することによって身体に押圧力が与えられる。また、支持ベース70の下面には、復動駆動部(第2のエアセル)21が設けられている。往動駆動部20の上部と復動駆動部21の下部は連結体71によって連結されている。このため、図21に示すように、復動駆動部21が支持ベースに対して下方に伸長(膨張)すると、連結体71を介して往動駆動部20を下方に収縮させる力が働く、これによって往動駆動部20の排気を素早く行うことができる。
【0039】なお、往動駆動部(第1のエアセル)20の上面に施療子(モミ玉)を配置して、椅子型マッサージ機4の第4マッサージ部13とすることもできる。また、往動駆動部20だけが身体に押圧力を加えるものとして説明したが、復動駆動部21も身体に押圧力を加えるものとしてもよい。この場合、復動駆動部21が膨張により押圧を行った後(このときには復動駆動部21が第1のエアセルになる)、(第2のエアセルとしての)往動駆動部20の膨張が復動駆動部20の排気を加勢することになる。
【0040】また、前述の説明では、駆動部20,21の動作方向を上下方向に限定したが、マッサージ機1の適用方向は任意である。図22は、本発明に係るマッサージ機1の第15実施形態を示している。このマッサージ機1は、図10の第4実施形態と異なり、揺動支点28が支持手段17のモミ玉16とは反対側の端部(下端)に位置し、ブラケット23に設けられている点が異なる。なお、ブラケット23には、マッサージ機1を椅子型マッサージ装置4の背凭れ部5に内蔵させて、ネジ昇降機構により昇降させる場合に、ネジ軸と螺合するためのナット部75が設けられている。なお、このナット部75は、他の実施形態でも当然採用できる。
【0041】ところで、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、第1乃至第4実施形態のマッサージ機1等では、仕切壁22を省略して、左右のマッサージ機1において、各マッサージ駆動部18の復動駆動部21を一体化させるようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係るマッサージ機は、モミ玉(支持手段)に対して往復繰り返し運動を与えるマッサージ駆動部が、エアアクチュエータより成る往動駆動部と復動駆動部とを有し、これらに相対逆に給気と排気とが制御されるものであるから、往動駆動部の給気時にはその押出力により復動駆動部の排気動作が加勢され、また復動駆動部の給気時にはその押出力により往動駆動部の排気動作が加勢され、結果として両駆動部の排気動作は迅速になる。
【0043】そのため、マッサージ動作をリズミカルなものとして、サイクルタイム的に引き締まったもの(間延び感のしないもの)にでき、更に指圧マッサージ時等において指圧の解放感を明確にしてメリハリのきいたマッサージ感が得られる。
【出願人】 【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリー株式会社
【出願日】 平成11年9月21日(1999.9.21)
【代理人】 【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
【公開番号】 特開2001−87333(P2001−87333A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願平11−267411