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【発明の名称】 電動カート
【発明者】 【氏名】畠 一志

【氏名】西口 登

【氏名】清水 秀規

【要約】 【課題】人が電動カートに乗車している状態ではクラッチを切断する操作を行うことができず、安全性の高い電動カートを提供する。

【解決手段】電動カート1に関するものである。駆動源であるモーター2と駆動軸3との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチ4を有し、クラッチ4の切断を行う際に操作部5あるいは操作部5に連動する部位が、運転時に運転者が座る座面6上や運転時に運転者が足を載せるスペース7に移動する機構を備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動カートにおいて、駆動源であるモーターと駆動軸との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチを有し、クラッチの切断を行う際に操作部あるいは操作部に連動する部位が、運転時に運転者が座る座面上や運転時に運転者が足を載せるスペースに移動する機構を備えていることを特徴とする電動カート。
【請求項2】 電動カートのフロントハウジングの下部に支点部を設け、この支点部を支点として後方に回動動作をする操作部あるいは操作部に連動する部位を設け、操作部あるいは操作部に連動する部位が支点部を支点として後方に回動して座面上方まで移動した際にクラッチが切断されるようにクラッチの切断タイミングを設定して成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項3】 座面の下部に下方から上方に動作する操作部あるいは操作部に連動する部位を設け、クラッチ接続時に先端が車体床の近傍に位置し、クラッチ操作の際の操作部あるいは操作部に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造となっていることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項4】 布状物の一端部を車体に取付けるとともに布状物の他端部を操作部あるいは操作部に連動する部位に取付け、クラッチの切断を行った際に布状物により車体への乗車位置を覆うように構成して成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項5】 操作部あるいは操作部に連動する部位がクラッチ接続状態でない状態の時に操作部あるいは操作部に連動する部位をクラッチ接続状態側に戻すためのスプリングバック機構を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項6】 操作部あるいは操作部に連動する部位が、クラッチ切断状態において車体を人力で取り回す際の取り回し用ハンドルを兼用していることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項7】 クラッチ接続状態で操作部あるいは操作部に連動する部位をロックするためのロック機構を備えて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項8】 クラッチを接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時に操作部を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項9】 クラッチ切断状態で操作部あるいは操作部に連動する部位をロックするためのロック機構を備えて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項10】 クラッチを切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時に操作部を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項11】 クラッチの切断や接続を検知する検知手段を設け、クラッチの切断や接続の状態を報知する報知手段を車体に備えて成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項12】 クラッチ切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチを操作する操作部あるいは操作部に連動する部位に付加して成ることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【請求項13】 クラッチ切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチを操作する操作部あるいは操作部に連動する部位が兼用していることを特徴とする請求項1記載の電動カート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、足の不自由な人やお年寄りなどが利用する電動カートに関するものであり、特に、駆動源であるモーターと駆動軸との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】従来から足の不自由な人やお年寄りなどが利用する電動カートが知られている。この電動カートには駆動源であるモーターと駆動軸との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチが設けてある。これは、電動カートのバッテリー切れの際に、バッテリーに給電する箇所まで電動カートを押して移動する際、クラッチを切断して電動カートを押して移動するのが容易にできるようにするためにである。
【0003】そして、上記のようなクラッチを接続、切断するに当たり、従来にあっては、電動カートに設けた座面を回動して上方に持ち上げることで、座面に接続したワイヤによりクラッチレバーを引っ張ってクラッチを切断するようにするものであり、通常は電動カートから降りて座面を回動して上方に持ち上がることでクラッチを切断するのであるが、電動カートに人が乗った状態で座面から腰を浮かせて座面を上方に持ち上げることでもクラッチが切断されてしまい、坂道などで電動カートに乗ったまま走行中に不注意で上記のようにしてクラッチを切断すると、電磁ブレーキなどの制動力が伝達されず、電動カートがクラッチが切れた状態で坂道を走行してしまって危険となるという問題がある。また、座面が回動して上下するため指詰めをするという問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、人が電動カートに乗車している状態ではクラッチを切断する操作を行うことができず、安全性の高い電動カートを提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係る電動カートは、電動カート1において、駆動源であるモーター2と駆動軸3との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチ4を有し、クラッチ4の切断を行う際に操作部5あるいは操作部5に連動する部位が、運転時に運転者が座る座面6上や運転時に運転者が足を載せるスペース7に移動する機構を備えていることを特徴とするものである。このような構成とすることで、電動カート1に人が乗っている状態では人が座面6に座り且つ足を載せるスペース7に足を載せているので、電動カート1に人が乗った状態で操作部5を操作してクラッチ4を切断しようとしても、電動カート1に乗っている人が邪魔になってクラッチ4の切断を行う際に操作部5あるいは操作部5に連動する部位が運転時に運転者が座る座面6上や運転時に運転者が足を載せるスペース7に移動することができないものであり、したがって、本発明においては電動カート1から降りた状態でなくてはクラッチ4を切断する操作ができず、乗車中にクラッチ4を誤って切断するというようなおそれがないものである。
【0006】また、電動カート1のフロントハウジング8の下部に支点部9を設け、この支点部9を支点として後方に回動動作をする操作部5あるいは操作部5に連動する部位を設け、操作部5あるいは操作部5に連動する部位が支点部9を支点として後方に回動して座面6上方まで移動した際にクラッチ4が切断されるようにクラッチ4の切断タイミングを設定することが好ましい。このような構成とすることで、電動カート1から降りた状態でなくてはクラッチ4を切断する操作ができないようにするための機構を、支点部9を中心に操作部5あるいは操作部5に連動する部位を回動して座面6上方まで移動することでクラッチ4が切断されるという構成で簡単に実現できるものである。
【0007】また、座面6の下部に下方から上方に動作する操作部5あるいは操作部5に連動する部位を設け、クラッチ4接続時に先端が、車体床11aの近傍に位置し、クラッチ4操作の際の操作部5あるいは操作部5に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造となっていることが好ましい。このような構成とすることで、電動カート1から降りた状態でなくてはクラッチ4を切断する操作ができないようにするための機構を、クラッチ4操作の際の操作部5あるいは操作部5に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造として簡単に実現することができるものである。
【0008】また、布状物10の一端部を車体11に取付けるとともに布状物10の他端部を操作部5あるいは操作部5に連動する部位に取付け、クラッチ4の切断を行った際に布状物10により車体11への乗車位置を覆うように構成することが好ましい。このような構成とすることで、電動カート1から降りた状態でなくてはクラッチ4を切断する操作ができないようにするための機構を、簡単な機構で実現でき、特に、車体11の乗車位置を布状物10で覆わなければクラッチ4を切断できないので、クラッチ4を切断した状態での立ち乗り乗車を防ぐことができるものである。
【0009】また、操作部5あるいは操作部5に連動する部位がクラッチ4接続状態でない状態の時に操作部5あるいは操作部5に連動する部位をクラッチ4接続状態側に戻すためのスプリングバック機構12を設けることが好ましい。このような構成とすることで、クラッチ4を切断したままの状態で放置されることがないものである。
【0010】また、操作部5あるいは操作部5に連動する部位が、クラッチ4切断状態において車体11を人力で取り回す際の取り回し用ハンドルを兼用していることが好ましい。このような構成とすることで、クラッチ4操作用の操作部5を電動カート1を人力で取り回す際の取り回し用ハンドルとして兼用できるものである。
【0011】また、クラッチ4接続状態で操作部5あるいは操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構13を備えることが好ましい。このような構成とすることで、ロック機構13のロック解除を行わないと操作部5を操作してクラッチ4を切断する操作ができず、2段階の操作により誤ってクラッチ4を切断しないようにできる。また、路面の凹凸面を乗り越える時に衝撃によりクラッチ4が切断したり、あるいはいたずらによるクラッチ4の切断を防止することができるものである。
【0012】また、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時に操作部5を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部14を設けることが好ましい。このような構成とすることで、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により容易に確認することができるものであり、また、車体11の振動などにより操作部5あるいは操作部4に連動する部位ががたつかないようにできるものである。
【0013】また、クラッチ4切断状態で操作部5あるいは操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構15を備えることが好ましい。このような構成とすることで、クラッチ4切断状態をロックすることができ、クラッチ4を切断した状態で電動カート1の取り回し等を行う際に操作部5によるクラッチ4切断状態の保持に注意を奪われることなく電動カート1の取り回し等を行うことができるものである。
【0014】また、クラッチ4を切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時に操作部5を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部16を設けることが好ましい。このような構成とすることで、クラッチ4を切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により容易に確認することができるものであり、また、車体11の振動などにより操作部5あるいは操作部4に連動する部位ががたつかないようにできるものである。
【0015】また、クラッチ4の切断や接続を検知する検知手段17を設け、クラッチ4の切断や接続の状態を車体に備えた報知手段18により報知することが好ましい。このような構成とすることで、運転者や周囲の人に電動カート1のクラッチ4の状態を報知手段18により知らせることができるものである。
【0016】また、クラッチ4切断状態で車体11を取り回す際に車体11を制動するためのブレーキ機構19を設け、ブレーキ機構19による車体11の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチ4を操作する操作部5あるいは操作部5に連動する部位に付加することが好ましい。このような構成とすることで、人力で車体11の取り回し時に必要とするクラッチ4の切断・接続と車体11の制動との2つの操作位置が集中する構造とできる。
【0017】また、クラッチ4切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチ4を操作する操作部5あるいは操作部5に連動する部位が兼用していることが好ましい。このような構成とすることで、人力で車体の取り回し時に必要とするクラッチ4の切断・接続と車体11の制動との2つの操作が一つの操作部で集中して行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】電動カート1は図1乃至図5に示すように、車体11の前部の左右に前輪20を設け、車体11の後部の左右に後輪21を設け、車体11に駆動機構22を搭載し、駆動機構22に設けた駆動源であるモーター2の駆動を駆動軸3に駆動伝達し、駆動軸3の駆動を後輪21に駆動伝達することで走行するように構成してある。車体11には運転者が座るための座面6と、運転時に運転者が足を載せるスペース7とを有している。車体11の座面6の下方位置にはモーター2に電力を供給するための蓄電池が載設してある。また、車体11の前部にハンドル23が設けてあり、ハンドル23部分にはアクセル24や電動カート1の動作の種類(速度、前進、後進)を操作するための操作パネル(図示せず)が設けてある。
【0020】そして、運転者は座面6に座るとともに足を載せるスペース7に足を載せ、この状態でハンドル23を手で持って運転するものであり、操舵ハンドル23部分に設けたアクセル24を操作するとモータ2の駆動が駆動輪である後輪21に伝達されて電動カート1が走行するものであり、速度、前進、後進等は操作パネルを操作して設定するものであり、また、ハンドル23を回転すると操舵方向が変わるようになっている。
【0021】運転者がアクセル24から手を放すとモーター2からの動力が切断され、電磁ブレーキ25により駆動輪である後輪21に制動力が働き、電動カート1が停止するようになっている。
【0022】また、車体11には方向指示器26、前方照射器27などの灯火装置が備えてあり、操作パネルに設けたスイッチを操作することで点灯するようになっている。また、車体11には機械式ブレーキ操作部28が設けてあって、機械式ブレーキ操作部28を操作することで、ブレーキシューにより車輪に機械的に制動をかけることができるようになっている。また、車体11には後方確認用のミラー29が設けてある。
【0023】車体11に搭載した駆動機構22は図6乃至図9に示すように駆動ケース44内に内装してあり、モーター2に設けたモータ軸30にカップリング31を介して電磁ブレーキ25が接続してあり、この電磁ブレーキ25は車体11が停止した場合に停止状態を可能とするものである。モータ軸30には1段目の駆動歯車32が固定してあり、この1段目の駆動歯車32に1段目の被動歯車33が噛み合っている。1段目の被動歯車33にはセレーション穴34が設けてあり、セレーション穴34には図7に示すように凹凸部35が設けてある。
【0024】図6、図7に示すように1段目の被動歯車33の軸33aには筒体36が軸方向に移動自在に被嵌してあり、この筒体36の2段目の駆動歯車37が設けてあり、更に筒体36の端部(実施形態では2段目の駆動歯車37の端部)には噛み合い用凹凸38が設けてあり、筒体36はばね39により筒体36の端部がセレーション穴34内に押し込まれるばね力が付与してあり、噛み合い用凹凸38が凹凸部35に噛み合っている状態をばね39により保持するようになっていて、噛み合い用凹凸38が凹凸部35に噛み合うことで1段目の被動歯車33の駆動を2段目の駆動歯車37に伝達するようになっており、上記ばね39に抗して筒体36が移動した際に噛み合い用凹凸38が凹凸部35から外れ、1段目の被動歯車33から2段目の駆動歯車37への動力伝達を切断するようになっている。つまり、噛み合い用凹凸38と凹凸部35とでクラッチ4が形成してある。筒体36には外周部に係合溝部40が設けてある。
【0025】2段目の駆動歯車37には2段目の被動歯車41が噛み合っていて2段目の駆動歯車37からの動力が2段目の被動歯車41に伝達されるようになっている。2段目の被動歯車41には差動歯車部(ディファレンシャルギア)42が固定してある。差動歯車部42の遊星歯車43を介して駆動軸3に駆動が伝達されて駆動軸3に連結した後輪21が回転するようになっている。
【0026】図8、図9に示すように、駆動ケース44内にはカム軸45が回転自在に設けてあり、このカム軸45の中間部分にはねじ部46が刻設してあり、ねじ部46にガイド部材47の一端部に設けた雌ねじ部47aが螺合してあり、このガイド部材47の他端部が筒体36の外周部に設けた係合溝部40に係合してあり、カム軸45が回転するとガイド部材47の雌ねじ部47aがカム軸45の軸方向に移動してガイド部材47がカム軸45の軸方向に移動し、これにより筒体36を被動歯車33の軸33aに対して移動するようになっている。
【0027】カム軸45にはカム軸45を回転するためのアーム48が固着してあり、このアーム48の端部のワイヤ支持部48aに設けた固定軸には図10に示すようにリリースワイヤ49の一端部が固定してあり、このリリースワイヤ49の他端部にはクラッチの操作部5を構成するクラッチレバー5aに連結してある。図中52はリリースワイヤー49の外筒である。そして、操作部5を構成するクラッチレバー5aを一方向に操作することで、アーム48を回動してカム軸45を回し、ガイド部材47を移動して筒体36を移動することで、噛み合い用凹凸38が凹凸部35に噛み合うことでクラッチ4が接続された状態となり、駆動源であるモーター2及び電磁ブレーキ25からの動力が駆動軸3に伝達される。一方、操作部5を構成するクラッチレバー5aを他方向に操作することでアーム48を逆方向に回動してカム軸45を逆方向に回し、ガイド部材47を逆方向に移動して筒体36を逆方向に移動することで、噛み合い用凹凸38が凹凸部35から外れることでクラッチ4が切断された状態となり、モーター2及び電磁ブレーキ25からの動力が駆動軸3に伝達されなくなる。
【0028】上記のような構成の電動カート1において、本発明はクラッチ4の切断を行う際に操作部5あるいは操作部5に連動する部位が、運転時に運転者が座る座面6上や運転時に運転者が足を載せるスペース7に移動する機構を備えていることに特徴がある。
【0029】すなわち、図1、図2、図11に示す実施形態においては、座面6の下部に下方から上方に動作する操作部5あるいは操作部5に連動する部位を設け、クラッチ4接続時に先端が、車体床11aの近傍に位置し、クラッチ4操作の際の操作部5あるいは操作部5に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造にしてある。すなわち、操作部5を構成するクラッチレバー5aは略L状または略U状をしており、クラッチレバー5aの縦棒部501の端部を座面6の前部下方の両側に設けた支点部9に回動自在に軸支してあり、クラッチ4の接続状態においてはクラッチレバー5aが下方に垂れた状態となっていてクラッチレバー5aの先端の横棒部502が車体床11a近傍に位置している。一方、クラッチ4を切断するにはクラッチレバー5aを図11の実線の状態から図11の破線のようにして上方に回動させることでクラッチ4を切断するものであり、この際、図11の破線に示すようにクラッチ4操作の際のクラッチレバー5aのクラッチレバー5aの先端の横棒部502の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐように構成してあり、このため、電動カート1に乗車したままの状態ではクラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断する操作ができないものであり、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断するにはカート1から降りた状態でなくては操作できないものである。なお、本実施形態では操作部5を構成するクラッチレバー5aの軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造にした例で説明したが、操作部5に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造としてもよいものである。
【0030】次に、図12に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、操作部5を構成するクラッチレバー5aを略L状または略U状とし、このクラッチレバー5aの縦棒部501の端部を車体11の後部の背もたれ部51の下部の支点部9に回動自在に軸支し、クラッチ4の接続状態では図12(a)の破線のようにクラッチレバー5aが起立して背もたれ部51の前面よりも後方に位置し、クラッチレバー5aを倒してクラッチ4切断をするのであるが、クラッチ4の切断状態では図12(a)(b)の実線のようにクラッチレバー5aの先端の横棒部502が座面6上に位置するように構成してある。つまり、人が電動カート1に乗っているときには人が邪魔になってクラッチレバー5aを倒してクラッチ4を切断できないような構造となっており、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断するには電動カート1から降りた状態でなくては操作できないものである。なお、本実施形態では操作部5を構成するクラッチレバー5aが座面6上に位置した状態でクラッチ4を切断するように構成した例で説明したが、操作部5に連動する部位がクラッチ4切断状態で座面6の上に位置するように構成してもよいものである。
【0031】次に、図13に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、操作部5を構成するクラッチレバー5aを略L状または略U状とし、このクラッチレバー5aの縦棒部501の端部を車体11の後部の背もたれ部51の下部の支点部9に回動自在に軸支し、クラッチ4の接続状態では図13(a)の破線のようにクラッチレバー5aが起立して背もたれ部51の前面よりも後方に位置し、クラッチレバー5aを倒してクラッチ4切断をするのであるが、クラッチ4の切断状態では図13(a)(b)の実線のようにクラッチレバー5aの先端の横棒部502が運転時に運転者が足を載せるスペース7に位置するように構成してある。つまり、人が電動カート1に乗っているときには人が邪魔になってクラッチレバー5aを倒してクラッチ4を切断できないような構造となっており、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断するにはカート1から降りた状態でなくては操作できないものである。なお、本実施形態では操作部5を構成するクラッチレバー5aが運転者が足を載せるスペース7に位置した状態でクラッチ4を切断するように構成した例で説明したが、操作部5に連動する部位がクラッチ4切断状態で運転者が足を載せるスペース7にクラッチレバー5aが位置するようにしてもよいものである。
【0032】次に、図14に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態においては電動カート1のフロントハウジング8の下部に支点部9を設け、この支点部9を支点として後方に回動動作をする操作部5あるいは操作部5に連動する部位を設け、操作部5あるいは操作部5に連動する部位が支点部9を支点として後方に回動して座面6上方まで移動した際にクラッチ4が切断されるようにクラッチ4の切断タイミングを設定してある。
【0033】すなわち、操作部5を構成する略L状または略U状のクラッチレバー5aの縦棒部501の端部をフロントハウジング8の下部に支点部9に回動自在に軸支し、クラッチ4の接続状態では図14(a)の破線のようにクラッチレバー5aが起立してフロントハウジング8側に立て掛けられた状態となり、電動カート1に人が乗って運転するのにクラッチレバー5aが邪魔にならないようになっている。一方、クラッチレバー5aを支点部9を支点として後方に回動してクラッチレバー5aの横棒部502が座面6上方に位置した際にクラッチ4が切断されるように構成してある。つまり、人が電動カート1に乗っているときには人が邪魔になってクラッチレバー5aを後方に倒してクラッチ4を切断できないような構造となっており、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断するには電動カート1から降りた状態でなくては操作できないものである。なお、本実施形態では操作部5を構成するクラッチレバー5aが座面6上方まで移動した際にクラッチ4が切断されるように構成した例で説明したが、操作部5に連動する部位が座面6上方まで移動した際にクラッチ4が切断されるようにしてもよいものである。
【0034】次に、図15に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては布状物10の一端部を車体11に取付けるとともに布状物10の他端部を操作部5あるいは操作部5に連動する部位に取付け、クラッチ4の切断を行った際に布状物10により車体11への乗車位置を覆うように構成してある。
【0035】すなわち図15に示す実施形態においては、操作部5を構成するクラッチレバー5aは略L状または略U状をしており、クラッチレバー5aの縦棒部501の端部を座面6の前部下方の両側に設けた支点部9に回動自在に軸支してあり、クラッチ4の接続状態においては図15(a)の実線のようにクラッチレバー5aが下方に垂れた状態となっていてクラッチレバー5aの先端の横棒部502が車体床11a近傍に位置すると共に、布状物10が図15(a)の実線のように車体床11a上に載置されるものであり、このようにクラッチ4接続時には電動カート1に人が乗車するのにクラッチレバー5aが邪魔にならず、また、乗車者は車体床11a上に載置された布状物10上に足を載置することで布状物10に邪魔されることなく乗車できるものである。一方、クラッチ4を切断するにはクラッチレバー5aを図15(a)の実線の状態から図15(b)の破線のようにして上方に回動させることでクラッチ4を切断するものであり、この際、図15(a)の破線に示すようにクラッチ4操作の際のクラッチレバー5aのクラッチレバー5aの先端の横棒部502の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐように構成してあるとともに布状物10により車体11への乗車位置を覆うようになっており、このため、電動カート1に乗車したままの状態ではクラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断する操作ができないものであり、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4を切断するにはカート1から降りた状態でなくては操作できないものである。更に、クラッチ4切断状態において布状物10により車体11への乗車位置を覆うので、クラッチ4切断時における立ち乗り乗車を防ぐことができるものである。なお、本実施形態では一端部を車体11に取付け布状物10の他端部を操作部5を構成するクラッチレバー5aに取付けた例で説明したが、布状物10の他端部を操作部5に連動する部位に取付けて、布状物1クラッチ4の切断を行った際に布状物10により車体11への乗車位置を覆うように構成してもよいものである。
【0036】次に、図16に基づいて本発明の更に他の実施形態を説明する。本実施形態においては、操作部5あるいは操作部5に連動する部位がクラッチ4接続状態でない状態の時に操作部5あるいは操作部5に連動する部位をクラッチ4接続状態側に戻すためのスプリングバック機構12を設けてある。
【0037】すなわち、図16に示すように操作部5を構成するクラッチレバー5aにはスプリングバック機構12を構成する部材である。ばね材12aの一端部が接続してあると共にばね材12aの他端部が車体11側に接続してあり、クラッチレバー5aはばね材12aのばね力に抗してクラッチ4切断位置に回動させてクラッチ4を切断するのであるが、クラッチレバー5aがクラッチ4切断位置に位置している場合には上記ばね材12aによりクラッチレバー5aがクラッチ4接続位置側に戻ろうとするばね力が付与され、この結果、クラッチ4切断位置にあるクラッチレバー5aから手を放すとクラッチレバー5aがクラッチ4接続位置に戻るものである。このような構成とすることで、クラッチ4を切断したままの状態で放置されることがなくて安全である。図16に示す実施形態においては図11に示す実施形態におけるクラッチレバー5aにスプリングバック機構12を設けた例で説明しているが、図11以外の前述の各実施形態あるいは後述の各実施形態におけるクラッチレバー5aにスプリングバック機構12を設けてもよいのは勿論である。また、図16に示す実施形態では操作部5にスプリングバック機構12を設けた例で説明したが、操作部5に連動する部位がクラッチ4接続状態側に戻すためのスプリングバック機構12を設けてもよいものである。
【0038】次に、図17に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においは、操作部5あるいは操作部5に連動する部位が、クラッチ4切断状態において車体11を人力で取り回す際の取り回し用ハンドルを兼用しているものである。つまり、クラッチ4切断状態において操作部5であるクラッチレバー5aまたは操作部5に連動する部位を手に持ってこれをハンドルとして車体11を人力で取り回す操作(車体11の方向を変えたりする操作)を行うことができるようになっており、このため、操作部5または操作部5に連動する部位は車体11を取り回す際のハンドルとして機能する剛性・形状を有しているものである。
【0039】次に、図18に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4接続状態で操作部5あるいは操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構13を備えたものである。ロック機構13として例えばロックピン13aを挙げることができ、図18の実施形態では操作部5を構成するクラッチレバー5aがクラッチ4接続状態の位置にあるときロックピン13aを車体11に設けたロック孔13bに嵌め込んでロックピン13aによりクラッチ4接続位置にあるクラッチレバー5aを操作できないようにしてある。そして、クラッチレバー5aを操作してクラッチ4切断をするにはロックピン13aを外してからクラッチレバー5aを操作することによりクラッチ4を切断するものである。図18に示す実施形態では操作部5をロック機構13によりロックする例で説明したが、クラッチ4接続状態で操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構13を設けてもよいものである。
【0040】次に、図19に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時に操作部5を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部14を設けてある。例えば、図19に示すように操作部4を構成するクラッチレバー5aがクラッチ4接続位置に位置している状態で該クラッチレバー5aに近接対向してばね14aにより弾性力を付与されたクリック付与部材14bを設け、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時にクラッチレバー5aを操作するとクラッチレバー5aがクリック付与部材14bをばね14aに抗して押し退けて移動することになり、この際、クラッチレバー5aを操作する操作者にクリック感が与え、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により容易に確認することができるものである。また、上記のように、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時にクラッチレバー5aを操作するとクラッチレバー5aがクリック付与部材14bをばね14aに抗して押し退けなければ移動できないので、車体11の振動などによりクラッチレバー5aががたつかないようにできるものである。
【0041】次に、図20に基づいて本発明の更に他の実施形態を説明する。本実施形態においては、クラッチ4切断状態で操作部5あるいは操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構15を備えている。すなわち、図20に示す実施形態においては、車体11にロック機構15を構成するロック部材15aの一端部を回動自在に取付け、通常時は図20の実線のように乗車の邪魔にならない位置に倒しておき、クラッチ4を構成するクラッチレバー5aを図20の実線のクラッチ4接続位置から移動して図20の破線のようにクラッチ4切断位置に位置させた際に、ロック部材15aを図20の破線のように回動してロック部材15aの係止部をクラッチレバー5aに係止することで、クラッチ4切断状態で操作部5であるクラッチレバー5aをロックするようにしている。このようにクラッチ4切断状態をロックすることで、クラッチ4を切断した状態で電動カート1の取り回し等を行う際に操作部5によるクラッチ4切断状態の保持に注意を奪われることなく電動カート1の取り回し等を行うことができるものである。図20ではクラッチ4切断状態で操作部5をロックするロック機構15を設けたが、クラッチ4切断状態で操作部5に連動する部位をロックするためのロック機構15を設けてもよいものである。
【0042】次に、図21に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4を切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時に操作部5を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部16を設けてある。すなわち、図21に示すように操作部4を構成するクラッチレバー5aがクラッチ4切断位置に位置している状態で該クラッチレバー5aに近接対向してばね16aにより弾性力を付与されたクリック付与部材16bを設け、クラッチ4を切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時にクラッチレバー5aを操作するとクラッチレバー5aがクリック付与部材16bをばね16aに抗して押し退けて移動することになり、この際、クラッチレバー5aを操作する操作者にクリック感が与え、クラッチ4を切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により容易に確認することができるものである。また、上記のように、クラッチ4を接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時にクラッチレバー5aを操作するとクラッチレバー5aがクリック付与部材16bをばね16aに抗して押し退けなければ移動できないので、車体11の振動などによりクラッチレバー5aががたつかないようにできるものである。
【0043】次に、図22に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4の切断や接続を検知する検知手段17を設け、クラッチ4の切断や接続の状態を車体に備えた表示灯18aや警報器18b等の報知手段18により報知するようになっている。すなわち、図22(b)、(c)に示すように、表示灯18aや警報器18b等の報知手段18、電源18c、スイッチ17bを直列に接続した警報回路を形成し、操作部4を構成するクラッチレバー5aにスイッチ作動部17aを設け、クラッチレバー5aがクラッチ4接続位置にあるときは図22(b)のようにスイッチ作動部17aによりスイッチ17bが作動されずにスイッチ17bはオフ状態となって報知手段18で報知がされないようになっており、一方、クラッチレバー5aがクラッチ4切断位置にあるときは図22(c)のようにスイッチ作動部17aによりスイッチ17bが作動されてスイッチ17bはオン状態となって報知手段18でクラッチ4が切断された状態にあることが報知がされるようになっている。上記実施形態ではクラッチ4切断時にのみ報知手段18で報知するようになっているが、クラッチ4接続時にも報知手段18により報知するようにしてもよく、この場合にはクラッチ4切断時の報知とクラッチ4接続時の報知とを異ならせるものである。このように、クラッチ4の切断や接続の状態を報知手段18により報知することで、運転者や周囲の人に電動カート1のクラッチ4の状態を報知手段18により知らせることができるものである。
【0044】次に、図23に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4切断状態で車体11を取り回す際に車体11を制動するためのブレーキ機構19を設け、ブレーキ機構19による車体11の制動力を操作するブレーキ操作手段を設けたものである。車体11を制動するブレーキ機構としては、前述の機械式ブレーキ操作部28により車輪に機械的に制動をかけるブレーキシューであってもよく、あるいは上記ブレーキシューとは別のブレーキシューであってもよい。図23に示す実施形態においては、操作部4を構成するクラッチレバー5aにブレーキ機構19を構成するブレーキシュー19aを操作するためのブレーキ操作手段であるブレーキレバー19bが設けてあり、このブレーキレバー19bにリリースワイヤ19cの一端部が接続してあり、リリースワイヤ19cの他端部がブレーキシュー19aに接続してあり、ブレーキレバー19bを操作することでブレーキシュー19aを駆動して車輪11を制動するようになっている。ブレーキレバー19aの操作はクラッチレバー5aを起立させてクラッチ4切断位置に位置させた際に操作できるようになっており、このような構成とすることで、人力で車体11の取り回し時に必要とするクラッチ4の切断・接続と車体11の制動との2つの操作位置が集中し、クラッチレバー5aをクラッチ4切断状態となる位置に位置させた状態でクラッチレバー5aを手で持って車体11の取り回しを行う際に、クラッチレバー5aに付設したブレーキレバー19bを操作して車体11の制動をしながら車体11の押し回しができて操作性が向上するものである。
【0045】次に、図24に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、クラッチ4切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチ4を操作する操作部5あるいは操作部5に連動する部位が兼用している。すなわち、車体11を制動するブレーキ機構としては、前述の機械式ブレーキ操作部28により車輪に機械的に制動をかけるブレーキシューであってもよく、あるいは上記ブレーキシューとは別のブレーキシューであってもよい。図24に示す実施形態においては、操作部4を構成するクラッチレバー5aには前述のようにクラッチ4を操作するためのリリースワイヤ49の一端部が接続してあり、更に、クラッチレバー5aには別のリリースワイヤ19cの一端部が接続してあり、この別のリリースワイヤ19cの他端部がブレーキシュー19aに接続してあり、クラッチレバー5aを操作することでクラッチ4の駆動を行うだけでなく、ブレーキシュー19aを駆動して車輪11を制動するようになっている。ここで、クラッチレバー5aは図24(a)のX位置がクラッチ4接続位置であり、このクラッチ4接続位置からクラッチレバー5aを回動して図24(a)のY位置に移動するとこのY位置でクラッチ4が切断されるようになっている。そして、上記X位置では図24(b)のようにクラッチ4が接続されると共にブレーキシュー19aがオフ(ブレーキがかかっていない状態)であり、また、Y位置では図24(c)のようにクラッチ4が切断されると共にリリースワイヤ19cの引き代内にあってブレーキシュー19aがオフ(ブレーキがかかっていない状態)であり、また、Z位置では図24(d)のようにクラッチ4が切断されると共にブレーキシュー19aがオン(ブレーキがかかっている状態)となるように構成してある。つまり、本実施形態においては、クラッチレバー5aをクラッチ4切断位置に位置させた状態でクラッチレバー5aを手に持って車体11の取り回しを行う際に、クラッチレバー5aをクラッチ4切断状態であるY位置、Z位置の間で位置を変えることで、クラッチ4を切断した状態でブレーキをかけて車体11に制動をかけたり、あるいは制動を解除したりしながら車体11の押し回しができて操作性が向上するものである。なお、本実施形態ではブレーキ操作手段をクラッチ4を操作する操作部5が兼用した例で説明したが、ブレーキ操作手段を操作部5に連動する部位が兼用する構成としてもよいものである。
【0046】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、電動カートにおいて、駆動源であるモーターと駆動軸との駆動伝達の接続、切断を操作するクラッチを有し、クラッチの切断を行う際に操作部あるいは操作部に連動する部位が、運転時に運転者が座る座面上や運転時に運転者が足を載せるスペースに移動する機構を備えているので、乗車して運転姿勢をした状態ではクラッチを切断操作することができないものであり、乗車中にクラッチ4を誤って切断するというようなおそれがないものである。つまり、クラッチ切断時に電動カートの車輪には電磁ブレーキなどの制動力が伝達されない状態になって坂道などで人が乗車したままクラッチを切ると制動不能な危険な状態となるが、本発明においては電動カートから降りた状態でなくてはクラッチを切断する操作ができないので、安全性が向上するものである。
【0047】また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、電動カートのフロントハウジングの下部に支点部を設け、この支点部を支点として後方に回動動作をする操作部あるいは操作部に連動する部位を設け、操作部あるいは操作部に連動する部位が支点部を支点として後方に回動して座面上方まで移動した際にクラッチが切断されるようにクラッチの切断タイミングを設定してあるので、カート1から降りた状態でなくてはクラッチを切断する操作ができないようにするための機構を、支点部を中心に操作部あるいは操作部に連動する部位を回動して座面上方まで移動することでクラッチ4が切断されるという簡単な構成により実現できるものである。
【0048】また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、座面の下部に下方から上方に動作する操作部あるいは操作部に連動する部位を設け、クラッチ接続時に先端が、車体床の近傍に位置し、クラッチ操作の際の操作部あるいは操作部に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造となっているので、カートから降りた状態でなくてはクラッチを切断する操作ができないようにするための機構を、クラッチ操作の際の操作部あるいは操作部に連動する部位の軌道が乗車時に運転者の脚が占有する空間を跨ぐ構造として簡単に実現することができるものである。
【0049】また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、布状物の一端部を車体に取付けるとともに布状物の他端部を操作部あるいは操作部に連動する部位に取付け、クラッチの切断を行った際に布状物により車体への乗車位置を覆うように構成してあるので、カートから降りた状態でなくてはクラッチを切断する操作ができないようにするための機構を、簡単な機構で実現できるものであり、特に、車体の乗車位置を布状物で覆わなければクラッチを切断できないので、クラッチを切断した状態での立ち乗り乗車を防ぐことができて、より安全性を高めることができるものである。
【0050】また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、操作部あるいは操作部に連動する部位がクラッチ接続状態でない状態の時に操作部あるいは操作部に連動する部位をクラッチ接続状態側に戻すためのスプリングバック機構を設けてあるので、クラッチを切断したままの状態で放置されることがなくて安全性が向上するものである。
【0051】また、請求項6記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、操作部あるいは操作部に連動する部位が、クラッチ切断状態において車体を人力で取り回す際の取り回し用ハンドルを兼用しているので、電動カートの取り回しがクラッチ操作用の操作部を利用して容易に行え、また、部材を兼用できるので、部材点数が少なくなるものである。
【0052】また、請求項7記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチ接続状態で操作部あるいは操作部に連動する部位をロックするためのロック機構を備えているので、ロック機構のロック解除を行わないと操作部を操作してクラッチを切断する操作ができず、2段階の操作により誤ってクラッチを切断しないようにできて、より安全性が高まるものであり、また、路面の凹凸面を乗り越える時に衝撃によりクラッチが切断したり、あるいはいたずらによるクラッチの切断を防止することもできるものである。
【0053】また、請求項8記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチを接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時に操作部を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部を設けているので、クラッチを接続する際の動作終端時、または切断する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により簡単且つ確実に確認することができて、操作が確実となり、また、車体の振動などにより操作部あるいは操作部に連動する部位ががたつかないようにできるものである。
【0054】また、請求項9記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチ切断状態で操作部あるいは操作部に連動する部位をロックするためのロック機構を備えているので、クラッチ切断状態をロックすることができ、クラッチを切断した状態で電動カートの取り回し等を行う際に操作部によるクラッチ切断状態の保持に注意を奪われることなく電動カートの取り回し等を行うことができ、操作性が向上するものである。
【0055】また、請求項10記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチを切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時に操作部を操作する操作者にクリック感を与えるためのクリック感付与部を設けてあるので、クラッチを切断する際の動作終端時、または接続する際の動作開始時を操作者が操作の際のクリック感により簡単且つ確実に確認することができて、操作が確実となり、また、車体の振動などにより操作部あるいは操作部に連動する部位ががたつかないようにできるものである。
【0056】また、請求項11記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチの切断や接続を検知する検知手段を設け、クラッチの切断や接続の状態を車体に備えた報知手段により報知するので、運転者や周囲の人に電動カートのクラッチの状態を報知手段により知らせることができ、安全性がより向上するものである。
【0057】また、請求項12記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチ切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチを操作する操作部あるいは操作部に連動する部位に付加するので、人力で車体の取り回し時に必要とするクラッチの切断・接続と車体の制動との2つの操作位置が集中するので、操作性が向上するものである。
【0058】また、請求項13記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、クラッチ切断状態で車体を取り回す際に車体を制動するためのブレーキ機構を設け、ブレーキ機構による車体の制動力を操作するブレーキ操作手段をクラッチを操作する操作部あるいは操作部に連動する部位が兼用しているので、人力で車体の取り回し時に必要とするクラッチの切断・接続と車体の制動との2つの操作が一つの操作部で集中して行うことができて、操作性が向上し、部材点数も少なくなって構造が簡略化されるものである。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成12年6月7日(2000.6.7)
【代理人】 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【公開番号】 特開2001−346833(P2001−346833A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2000−171220(P2000−171220)