| 【発明の名称】 |
車椅子用リフト装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】遠藤 俊治
【氏名】小林 茂
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| 【要約】 |
【課題】乗員を載せた車椅子を車室へ移動させる車椅子用リフト装置において、乗員のヘッドクリアランスを確保し、シートベルト装着を容易とする。
【解決手段】プラットホーム20の周縁が大断面フレーム21a〜21dで画成され、内側のプレート24が大断面フレームの上面に対して下方へオフセットしている。後辺の大断面フレーム21bの上面からプレート24へかけて傾斜部材34が設けられ、車椅子のホイールが段差を滑らかに移動でき、プレート上に位置した車椅子はオフセットの分だけ低くなるからヘッドクリアランスが増大する。大断面フレーム上にシートベルトのリトラクタ45、バックル46を設け、車室外でシートベルトの装着ができる。リトラクタは手すり40の内側に重ねて配しているので、リトラクタの出っ張りが減少し、プラットホームの有効幅が広がる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乗員が乗車したままの車椅子を載せたプラットホームを車両に設置した持ち上げ機構により地面と車室内の間を移動可能とした車椅子用リフト装置において、前記プラットホームにシートベルト装置が設けられていることを特徴とする車椅子用リフト装置。 【請求項2】 前記プラットホームの側辺には前後に延びる手すりが設けられるとともに、前記シートベルト装置のリトラクタが平面図上前記手すりに重ねて設けられ、シートベルトのバックルが他方の側辺に設けられていることを特徴とする請求項1記載の車椅子用リフト装置。 【請求項3】 前記プラットホームは大断面フレームが周縁を矩形形状に画成し、車椅子のホイールを載置するプレートが前記大断面フレームに囲まれ、大断面フレームの上面に対して下方へオフセットして大断面フレームの内壁に結合していることを特徴とする請求項1または2記載の車椅子用リフト装置。 【請求項4】 前記手すりとリトラクタは一方の側辺の大断面フレーム上に設けられ、前記バックルが他方の側辺の大断面フレーム上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の車椅子用リフト装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子に乗ったままで障害者の車両乗降を可能にする車椅子用リフト装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車椅子に乗ったままで障害者を車両に乗降させるものとして、車両の後部に設置されるリフト装置がある。これは、プラットホームに障害者を乗せた車椅子を載せ、このプラットホームを車外の路面上からバックドア開口を経て車室内へ、およびその逆方向に移動可能とするものである。図6はその従来の一例を示し、車室2内に設置された持ち上げ機構10にプラットホーム50が支持されている。すなわち、持ち上げ機構10は、車室のフロア3の左右に取り付けた駆動ボックス12、12を備え、この各駆動ボックスから延びる2本のリンクレバー14、15にサイドフレーム18の上端部が連結されて、左右それぞれに4リンク機構を形成している。そして、レール30を備えるプラットホーム50がサイドフレーム18の下端部にスライド可能に支持されている。このような持ち上げ機構は例えば特開平10−67271号公報にも開示されている。 【0003】駆動ボックス12内にはリンクレバー14、15を回転駆動するための図示しない油圧シリンダが収納され、図示省略のスイッチにより作動する油圧ポンプに接続されている。左右の駆動ボックス12の対向する壁面の一方には、車椅子乗員のためのシートベルトのリトラクタ45が取り付けられ、他方の壁面にはシートベルト先端の金具を受けるバックル46が取付けられている。 【0004】プラットホーム50はその周縁にそって大断面のフレーム51を有し、このフレーム21上に平坦なプレート52を固定してある。プラットホーム50の後端には回動可能のフラッパ36が取り付けられ、回動先端を地面に当てた状態で地面とプレート52面とを結ぶ傾斜面となって、地面とプラットホーム間の乗り移りを容易にする。そして、回動先端を上に向けて立ち上げることにより、プラットホーム50上の車椅子が後退して落下するのを防止する。プラットホーム50の側辺の中央部分には、パイプをフレーム51から立ち上げて前後方向に延ばしコ字形とした手すり53が設けられている。 【0005】以上のように構成されたリフト装置では、まず持ち上げ機構10を作動させてプラットホーム50を地面に降ろし、フラッパ36を倒してその先端を地面に付ける。この状態で乗員が乗ったままの車椅子を前進させてプラットホーム50上に載せる。それから持ち上げ機構10を作動させてプラットホーム50を上昇させ、バックドア開口から車室2内へ移動させたあと、プラットホーム50を前方へスライドさせて車室フロアに降ろす。このあと、介護者が車室内に乗り込み一方の駆動ボックスのリトラクタ45からシートベルトを引き出し、ホイールのリムや車椅子フレームの間を通して反対側の駆動ボックスのバックル46へシートベルトの金具を差し込むことにより、シートベルトを装着する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の車椅子用リフト装置においては、シートベルトのリトラクタ45やバックル46が車室内に位置する駆動ボックス12に設けられているので、プラットホーム50を車室2の駆動ボックス12、12間に収容したあと、両駆動ボックスに挟まれた狭い空間でシートベルトの装着作業を行なわなければならない。 【0007】そして、リトラクタ45やバックル46が駆動ボックス12の対向壁面に設けられているので、プラットホーム50側の手すり53やその他の操作レバー類もプラットホーム50のスライド、収容時にこれらのリトラクタやバックルに干渉しないように配置されることとなり、プラットホーム50の有効幅が狭く、車椅子を載せる作業がやり難い。 【0008】したがって本発明は、上記の問題点に鑑み、プラットホームへの乗降が容易で、シートベルトの装着も容易な改良された車椅子用リフト装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】このため、請求項1の本発明は、乗員が乗車したままの車椅子を載せたプラットホームを車両に設置した持ち上げ機構により地面と車室内の間を移動可能とした車椅子用リフト装置において、プラットホームにシートベルト装置が設けられているものとした。シートベルトがプラットホームに設けられているので、周囲に制約のない車室外でシートベルトの装着が楽に行なえる。 【0010】請求項2の発明は、プラットホームの側辺に前後に延びる手すりが設けられるとともに、シートベルト装置のリトラクタが平面図上手すりに重ねて設けられ、シートベルトのバックルが他方の側辺に設けられているものとした。手すりにより地面からプラットホームへの車椅子の移動操作が容易となる。また、リトラクタが手すりに重ねて設けられているので、リトラクタの厚み方向の寸法の一部が吸収されて出っ張りが減少し、リトラクタ、バックル間に車椅子が占め得るプラットホームの有効幅が大きくなる。 【0011】請求項3の発明は、プラットホームが大断面フレームにより周縁を矩形形状に画成され、車椅子のホイールを載置するプレートが大断面フレームに囲まれて、大断面フレームの上面に対して下方へオフセットして大断面フレームの内壁に結合しているものとした。プラットホーム上の車椅子の位置がオフセットの分だけ低くなるので、車両の開口部通過の際や車室内での車椅子乗員のヘッドクリアランスが確保される。 【0012】請求項4の発明は、とくに手すりとリトラクタが一方の側辺の大断面フレーム上に設けられ、バックルが他方の側辺の大断面フレーム上に設けられているものとした。これにより、車椅子のための有効幅を広く確保しながら、手すり、リトラクタおよびバックル等が強度の大きい部材(大断面フレーム)に支持されて剛性が確保される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施例により説明する。図1は実施例の全体構成を示す斜視図である。車両1の後部車室2に持ち上げ機構10が設置されている。持ち上げ機構10は、車室のフロア3に固定された左右の駆動ボックス12、12を備え、この各駆動ボックス12から延びる2本のリンクレバー14、15にサイドフレーム18の上端部が連結されて、左右それぞれに4リンク機構を形成している。そして、サイドフレーム18の下端部にプラットホーム20が支持されている。 【0014】プラットホーム20はその側面にレール30を備え、サイドフレーム18に対してスライド可能となっている。駆動ボックス12内にはリンクレバー14、15を回転駆動するための図示しない油圧シリンダが収納され、図示省略のスイッチにより作動する油圧ポンプに接続されている。持ち上げ機構10の構成およびサイドフレーム18に対するプラットホームのスライド機構は従来例におけると同じである。 【0015】図2および図3はプラットホームの平面図および側面図であり、図4はプラットホームの縦断面図、図5は図3におけるA−A部断面図である。プラットホーム20はその周縁各辺、すなわち前辺、後辺および左右の側辺にそった大断面フレーム21(21a、21b、21c、21d)を有し、この大断面フレーム21に囲まれ、大断面フレームの上面より下方へオフセットして設けられた平坦なプレート24を備えている。プレート24の周縁は大断面フレーム21の内壁に溶接されている。 【0016】プレート24は、とくに図4に示されるように、左右の大断面フレーム21c、21d間を接続する小断面フレーム22に下支えされている。これにより、大断面フレーム21の上面とプレート24間のオフセット量H(例えばH=10mm)が得られている。小断面フレーム22の底面は大断面フレーム21の底面と整合させてある。 【0017】なお、上述のレール30は側辺の大断面フレーム21c、21dの外側壁に設けられており、またレール30の上方を当該レールと平行に延びるラック32が取り付けられている。サイドフレーム18にはレール30を支持する図示しない複数のローラと、ラック32と噛み合う図示省略のギヤが設けられ、ギヤをモータ駆動することによりプラットホーム20がサイドフレーム18に対して前後方向水平にスライドするようになっている。 【0018】後辺の大断面フレーム21bの上面からプレート24にかけて傾斜部材34が設けられ、車椅子100のホイールWが大断面フレーム21bとプレート24間の段差を滑らかに移動できるようになっている。プラットホーム20の後端には大断面フレーム21bの上角部にヒンジ結合されたフラッパ36が設けられ、回動先端を地面に当てた状態で地面Gと大断面フレーム21b上面とを結ぶ傾斜面となって、地面Gとプラットホーム20間の車椅子100の乗り移りを容易にする。 【0019】フラッパ36は、図4に仮想線で示すようにその回動先端を上に向けて立ち上げた位置で、図示しないロック機構によりロック可能となっており、プラットホーム20上の車椅子100の後方への落下を防止する。フラッパ36は側辺の大断面フレーム21c上に設けられたフラッパレバー37でロック解除できるようになっている。なお、38はフラッパ36の回動操作用のハンドルである。 【0020】プラットホーム20の一方の側部には、パイプを大断面フレーム21c上に立ち上げて前後方向に延ばしコ字形とした手すり40が設けられ、その両脚41、41の間に、前後方向からみたとき当該両脚41と重なるように、すなわち平面図上では手すり40と重なるように、シートベルトのリトラクタ45がブラケット48で設置されている。プラットホーム20の他方の側部には、リトラクタ45に対応させてバックル46が大断面フレーム21dに取り付けられている。なお、プレート24には車椅子100を固定するための適宜の固定装置が設けられている。 【0021】本リフト装置の使用に際しては、まず図示省略のスイッチにより持ち上げ機構10を作動させて、プラットホーム20をサイドフレーム18に対して後方へスライドさせた状態で地面に降ろし、フラッパ36を倒してその先端を地面に付ける。この状態で乗員が乗ったままの車椅子100を前進させてプラットホーム20上に載せる。フラッパ36により、所定の高さを有する大断面フレーム21bへの傾斜面が形成されるから、プラットホーム20上への車椅子100の乗り上げが容易である。また、大断面フレーム21bに乗った車椅子のホイールWは、傾斜部材34によって滑らかに大断面フレーム21bの上面から段差のあるプレート24へ移動できる。 【0022】ホイールWをプレート24上へ移動させた車椅子100をここでプレート24に固定するとともに、フラッパ36を回動して立ち上げロックする。さらにプラットホーム20が地面上にあるこの時点で、介護者はリトラクタ45からシートベルト(図示省略)を引き出し、ホイールWのリムや車椅子フレームの間を通して反対側のバックル46へシートベルトの金具を差し込むことにより、シートベルトを装着することができる。 【0023】このあと、持ち上げ機構10を作動させてプラットホーム20を上昇させ、バックドア開口から車室内へ移動させてフロア3に降ろす。その後プラットホーム20を前方へスライドさせ、車椅子100を完全に車室内に収容する。これにより、車椅子100に乗ったままでの車室2内への移動が完了する。降車の際は上記と逆の手順となる。 【0024】本実施例は以上のように構成され、従来は大断面フレーム上に単に平坦プレートを載せてプラットホームとしているに対して、車椅子100のホイールWが載るプレート24を大断面フレーム21の上面よりオフセット量Hだけ低くしてあるので、車椅子100の乗車位置がその分だけ下がる。したがって、乗降の際のバックドア開口部あるいは車室内天井とのヘッドクアランスが拡大する。例えばオフセット量をH=10mmとすれば、この値は日本人男性の座高占有率の約10%に相当するから、このオフセットにより乗車可能な人を10%増大させることができることとなる。 【0025】また、シートベルトのリトラクタ45やバックル46を駆動ボックス12、12の対向壁面に設けていないので、持ち上げ機構10の格納時にこれらとプラットホーム20の手すり等との干渉を心配する必要がない。リトラクタ45は大断面フレーム21c上に手すり40と重ねて配置され、バックル46も同様に大断面フレーム21d上に配置されているから、両者間の間隔も広く確保される。 【0026】この結果、従来のように、リトラクタやバックルを駆動ボックスの対向壁面に設ければ、プラットホーム側の手すり等がこれらリトラクタ等に干渉しないように配置しなければならずプラットホームの有効幅が制限されるに対して、本実施例では駆動ボックス12からリトラクタ等の突出がないので、手すり40等を駆動ボックス12の壁面近くへ寄せて配置することができ、プラットホーム20上の車椅子100のための広い有効幅が得られる。 【0027】そして、リトラクタ45やバックル46をプラットホーム側に設けることにより、プラットホーム20を地面に降ろした状態で、すなわち周辺に何らの制約もない車外において、楽な姿勢でシートベルトを装着することができ、また車椅子100の固定もできるので乗降の際の作業が極めて容易であるという効果を有する。 【0028】なお、実施例ではプレート24全体を平板状としオフセット量Hで大断面フレーム21より低くしたが、乗員が乗った車椅子の高さを低くするためには車椅子のホイールWを載置する部分が低ければよいので、プレートは車椅子のホイールが載る部分だけオフセットさせ、例えば左右ホイール間の中間部分などは上方へ膨出させて車椅子の固定装置の設置を容易にしたり、補強ビードとしてプレートの剛性向上に役立たせてもよい。さらに、実施例では大断面フレーム21がプラットホーム20の周縁を形成するものとしたが、これに限定されず、例えば大断面フレームを左右方向の中央部で前後方向に延びるように配置し、大断面フレームの左右両側にそれぞれ下方へオフセットさせたプレートを設け、左右のホイールを載せるようにすることもできる。 【0029】 【発明の効果】以上のとおり、本発明は、乗員が乗車したままの車椅子をプラットホームに載せて持ち上げ機構により車室内へ移動可能とした車椅子用リフト装置において、プラットホームにシートベルト装置が設けられているものとしたので、周囲に制約のない車室外でシートベルトの装着が楽に行なえるという効果を有する。 【0030】また、プラットホームの側辺に前後に延びる手すりを設けるとともに、シートベルト装置のリトラクタを平面図上手すりに重ねて設け、シートベルトのバックルを他方の側辺に設けることにより、地面からプラットホームへの車椅子の移動操作が容易となる。またリトラクタの出っ張りが減少して、リトラクタ、バックル間に車椅子が占め得るプラットホームの有効幅が大きくなるので、この点でもプラットホーム上での車椅子の操作等が楽になる。 【0031】さらに、プラットホームを大断面フレームにより矩形形状に画成し、大断面フレームに囲まれて車椅子のホイールを載置するプレートを大断面フレームの上面に対して下方へオフセットさせることにより、プラットホーム上の車椅子の位置がオフセットの分だけ低くなり、車両の開口部通過の際や車室内での車椅子乗員のヘッドクリアランスが確保される。 【0032】そしてとくに、手すりとリトラクタを一方の側辺の大断面フレーム上に設け、バックルを他方の側辺の大断面フレーム上に設けることにより、車椅子のための有効幅を広く確保しながら、手すり、リトラクタおよびバックル等の支持強度も高くなり、これらの剛性も向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000128544 【氏名又は名称】株式会社オーテックジャパン
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| 【出願日】 |
平成12年6月7日(2000.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086450 【弁理士】 【氏名又は名称】菊谷 公男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−346831(P2001−346831A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−171018(P2000−171018) |
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