| 【発明の名称】 |
ベッド用身体支え具 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡辺 康夫
【氏名】高橋 通
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| 【要約】 |
【課題】ベッド用身体支え具において、操作が簡単でベッドに対する着脱が容易でベッドへの装着後の位置調整を簡便にしかも迅速かつ確実に行うことができるようにする。
【解決手段】ベッド用身体支え具は、ベッドの枠体1に着脱自在に固定されるガイドレール3と、ガイドレール3により案内されるスライドハウジング6と、回動支柱11と、スライドハウジング6と共にガイドレール3に沿って進退しベッド上に横臥する横臥者の身体に当接して身体を支える当接板19とを備え、操作ハンドル14を設定された角度だけ設定された向きに回動すると、スライドハウジング6が、移動許容状態から移動抑止状態へ切替えられ、操作ハンドル14を設定された角度だけ上記設定された向きとは逆の向きに回動すると、スライドハウジング6が、移動抑止状態から移動許容状態へ切替えられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベッドの枠体に着脱自在に固定されるガイドレールと、前記ガイドレールに案内されて前記ガイドレールに対して相対的に移動することができるスライドハウジングと、基端部側において前記スライドハウジングにより回動自在に保持され先端部側において回動操作部を備えた回動支柱と、前記スライドハウジング内に配設され前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を許容するスライドハウジング移動許容状態と前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を抑止するスライドハウジング移動抑止状態との間で切替え作動をするスライドハウジング移動抑止機構と、前記回動支柱が設定された角度だけ設定された向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へ切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へ切替える支柱回動運動変換機構と、前記回動支柱により当該回動支柱の周りに揺動自在に支持され前記スライドハウジングが前記ガイドレールに沿って進退する際には前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って進退し前記ベッド上に横臥する横臥者の身体に当接して当該身体を支える当接板と、を備えたことを特徴とする、ベッド用身体支え具。 【請求項2】 請求項1に記載のベッド用身体支え具において、前記スライドハウジング移動抑止機構が、固定噛み合い部材と、当該固定噛み合い部材に噛み合う可動噛み合い部材とを有し、前記固定噛み合い部材が、前記ガイドレールと一体に前記ガイドレールの長さ方向に延設されており、前記可動噛み合い部材が、前記スライドハウジング内において前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って移動し、当該ガイドレール上の前記固定噛み合い部材と噛み合うことのできる噛み合い位置から退避して前記スライドハウジングの移動を許容するスライドハウジング移動許容位置と、前記ガイドレール側の前記固定噛み合い部材と噛み合うことによって前記スライドハウジングの移動を抑止するスライドハウジング移動抑止位置との間を移動することができるように前記スライドハウジング内において配設されていることを特徴とする、ベッド用身体支え具。 【請求項3】 請求項1または2に記載のベッド用身体支え具において、前記支柱回動運動変換機構が、前記回動支柱の基端部に当該回動支柱の回動に連動するように連結されたカム機構を有し、当該カム機構が、前記回動支柱が前記設定された角度だけ設定された向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へと切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると、前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へと切替えるカム機構として構成されていることを特徴とする、ベッド用身体支え具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ベッドに対し着脱自在であるとともに、位置調整が自在で、ベッド上の横臥者を無理なく確実に支え、安全にベッドを傾動することができるようにした、ベッド用身体支え具に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば病院、治療施設あるいはリハビリテーション施設等の各種の施設において、例えば治療あるいはリハビリテーション等の処置としてベッド上の横臥者に横臥姿勢をとらせたままの状態でベッドを左右に反復傾動する場合があるが、その際には、横臥者が傾斜したベッド上を転げたり横滑りをしたりしないように、看護者あるいは介護者が、横臥者の身体を支えるための身体支え具をあらかじめベッドの枠体に対して固定した上、その身体支え具が横臥者にとってできるだけ好適な状態で横臥者の身体を支えることができるように、当該身体支え具を操作し、使用していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、横臥者が、反復傾斜するベッド上を転げたり横滑りをしたりしないように、横臥者の身体を支えるための身体支え具を使用する際には、身体支え具の取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であっても、横臥者の身体を横臥者にとってできるだけ好適な状態で支えることができるように身体支え具を操作しなければならないが、従来の身体支え具においては、身体支え具の取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者にとっては必ずしもその操作がし易いものではなかったため、身体支え具の操作に手間取ったり、身体支え具による横臥者の身体の支え方が十分に適切でなかったりしていた。そのため、身体支え具の取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であっても操作がし易く、取り扱いが容易で、無理なく確実に横臥者をベッド上に保持し、安全にベッドを傾動することができるような適当な身体支え手段の出現が望まれる。 【0004】そこで本発明は、ベッドに対する着脱が容易となるようにし、ベッドへの装着後の位置調整を簡便に容易に行うことができるようにし、取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であってもベッドに対する着脱を迅速かつ確実に行うことができるようにし、ベッドへの装着後の位置調整も取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者が迅速かつ確実に行うことができるようにし、無理なく確実に横臥者をベッド上に保持して安全にベッドを傾動することができるようにした、ベッド用身体支え具を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、本発明のベッド用身体支え具は、ベッドの枠体に着脱自在に固定されるガイドレールと、前記ガイドレールに案内されて前記ガイドレールに対して相対的に移動することができるスライドハウジングと、基端部側において前記スライドハウジングにより回動自在に保持され先端部側において回動操作部を備えた回動支柱と、前記スライドハウジング内に配設され前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を許容するスライドハウジング移動許容状態と前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を抑止するスライドハウジング移動抑止状態との間で切替え作動をするスライドハウジング移動抑止機構と、前記回動支柱が設定された角度だけ設定された向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へ切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へ切替える支柱回動運動変換機構と、前記回動支柱により当該回動支柱の周りに揺動自在に支持され前記スライドハウジングが前記ガイドレールに沿って進退する際には前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って進退し前記ベッド上に横臥する横臥者の身体に当接して当該身体を支える当接板と、を備えている。 【0006】また、本発明のベッド用身体支え具において、前記スライドハウジング移動抑止機構が、固定噛み合い部材と、当該固定噛み合い部材に噛み合う可動噛み合い部材とを有し、前記固定噛み合い部材が、前記ガイドレールと一体に前記ガイドレールの長さ方向に延設されており、前記可動噛み合い部材が、前記スライドハウジング内において前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って移動し、当該ガイドレール上の前記固定噛み合い部材と噛み合うことのできる噛み合い位置から退避して前記スライドハウジングの移動を許容するスライドハウジング移動許容位置と、前記ガイドレール側の前記固定噛み合い部材と噛み合うことによって前記スライドハウジングの移動を抑止するスライドハウジング移動抑止位置との間を移動することができるように前記スライドハウジング内において配設されている。 【0007】さらに、本発明のベッド用身体支え具において、前記の支柱回動運動変換機構が、前記回動支柱の基端部に当該回動支柱の回動に連動するように連結されたカム機構を有し、当該カム機構が、前記回動支柱が前記設定された角度だけ設定された向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へと切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると、前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へと切替えるカム機構として構成されている。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の1実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部縦断背面図、図2は図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部側面図、図3は図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部平面図、図4は図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具で図5のA−A線に沿って見た要部拡大縦断側面図、図5は図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部拡大縦断背面図、図6は図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部横断平面図、図7は図6とは異なった状態にある図1の実施の形態に係るベッド用身体支え具の要部横断平面図である。 【0009】まず図1ないし図3において、本発明のベッド用身体支え具は、マット2が敷かれたベッドの枠体1に固定ねじ等の固定手段により着脱自在に固定されるガイドレール3を有する。ガイドレール3は、ベッド用身体支え具の移動部分をベッドに沿って移動して位置調整する際にベッド用身体支え具の移動部分を案内し、またベッド用身体支え具を使用している間はベッド用身体支え具の移動部分をベッドの枠体1に対して確実に固定しておくために使用される。 【0010】本発明のベッド用身体支え具によりマット2上に横臥する横臥者を側方から支持する場合には、ガイドレール3は、ベッドを横断する方向すなわちベッドの左右方向に延在する枠部材上に、ガイドレール3の長さ方向がベッドの横断方向すなわち左右方向に一致するようにして配設され固定される。このようにしてガイドレール3がベッドの左右方向に一致するようにして配設された際に、ガイドレール3に沿って移動して位置調整されるベッド用身体支え具の移動部分が、マット2を上下方向に貫通した状態のままベッドの左右方向に移動することができるように、マット2には、あらかじめガイドレール3が延設されるベッド枠体1の左右方向の枠材に沿って一定幅のスリットが形成されている。また、ベッドは普通左右対称であるので、本発明のベッド用身体支え具をベッドに対して左右対称に使用することができるように、マット2には、左右対称に上述のような一定幅のスリットを形成しておくこともできる。 【0011】図1ないし図5に示すように、ガイドレール3は、左右一対の側壁部3a及び3bと、これら左右の側壁部3a,3bを下辺部に沿って相互に一体的に連結している底壁部3cとを有し、例えば図1に示すように、ガイドレール3をベッドの枠体1上に取り付けて固定する際には、底壁部3cに長さ方向に相互に間隔をおいて穿設されたねじ孔を利用して固定ねじ等の固定手段により枠体1に対して着脱自在に固定される。 【0012】図1ないし図5において、ガイドレール3の側壁部3aの内壁面側には、固定ラック4aがガイドレール3の長さ方向に一体的に延設されているとともに,側壁部3bの内壁面側には、固定ラック4bがガイドレール3の長さ方向に一体的に延設されている。これら左右の固定ラック4a,4bは、それぞれ側壁部3a及び3bに直接形成されていても良いが、耐摩耗性材料により別途製造したものをガイドレール3の各側壁部3a,3bの内壁面上に一体的に接合するようにしても良い。他方、ガイドレール3の側壁部3aの外壁面側には、ガイドレール3の長さ方向にガイド溝5aが形成されているとともに、側壁部3bの外壁面側には、ガイドレール3の長さ方向にガイド溝5bが形成されている。 【0013】図1ないし図5において、ガイドレール3には、ガイドレール3を跨ぐようにしてスライドハウジング6が係合している。スライドハウジング6のスカート部を形成している左右の側壁の内面側には、それぞれスライドハウジング6の移動方向に延びる突条6a,6bが形成されており、これらの突条6a,6bがそれぞれガイドレール3側の対応するガイド溝5a,5bに滑接移動自在に、すなわちスライド自在に嵌合している。 【0014】スライドハウジング6は上方筒状部分を有し、このスライドハウジング6の上方筒状部分には、上方先端部側において操作ハンドル14及び握り15を有する回動操作部を備えた回動支柱11の基端部を、支柱受けカラー8を介してカシメピン12,13により回動支柱11に一体化されて保持するカム駆動体7が、回動支柱11と一体的に回動支柱11の中心線周りに回動することができるようにして嵌合している。そして、スライドハウジング6の上方筒状部分には周方向に複数個の例えば互いに直径方向に対向する対の弧状ガイド溝穴10が形成されており、これら弧状ガイド溝穴10には、それぞれカム駆動体7の外周部に形成された対応する係合突起9a,9bが係合している。弧状ガイド溝穴10と係合突起9a,9bとの係合は、カム駆動体7のスライドハウジング6からの抜け出しを防止するとともに、カム駆動体7のスライドハウジング6に対する相対回動運動の許容角度範囲を規定している。 【0015】図1ないし図3,図6及び図7において、回動支柱11の下方部からカム駆動体7の上部表面部にいたるまでの回動支柱11及びカム駆動体7の周囲には、回動支柱11及びカム駆動体7の回動を許容するようにして外囲体17aが嵌合されている。この外囲体17aの下端縁部に突設された周方向に複数個の例えば互いに直径方向に対向する対の回り止め突起21a,21bが、それぞれスライドハウジング6の上端縁部に形成された対応する切込部22に係合していることによって、外囲体17aは、スライドハウジング6に対して回動することがない。 【0016】回動支柱11の上端部には、半径方向に突出し先端部に握り15を有する操作ハンドル14の基端部が固定されており、操作ハンドル14の基端部が固定されている部分の直下の回動支柱11の径大部16から外囲体17aの上端縁にいたるまでの回動支柱11の周囲には、回動支柱11に対して回動支柱11の中心線周りに相対回動自在に当接板支持体17が嵌合されており、当接板支持体17には、取付位置調整板18を介して当接板19の背面側が、左右方向の位置調整が可能に支持されている。当接板19の少なくとも当接面側には、当接板19が、ベッドのマット2上に横臥する横臥者の身体に柔軟に当接して、横臥者の身体を無理なく支えることができるように、通常は、柔軟なクッション材が装着されている。 【0017】図6及び図7において、当接板支持体17bには取付位置調整板18及び当接板19に垂直な方向に横断ガイド孔33が形成されており、横断ガイド孔33内には、回動支柱11が上下方向に貫通していて横断ガイド孔33の中心線に沿って弾発ばね室35aが形成されている当接板位置決め用の滑動子34が、横断ガイド孔33の中心線の方向、すなわち取付位置調整板18及び当接板19に垂直な方向、に滑接移動自在に嵌入されている。回動支柱11が横断ガイド孔33を上下方向に貫通する部分における回動支柱11の側面部には平坦面35が切欠き形成されている。 【0018】回動支柱11に切欠き形成された上記平坦面35は、図6に示すように、操作ハンドル14が取付位置調整板18及び当接板19と平行に置かれ、したがってガイドレール3の長さ方向に対して垂直な方向に置かれたときには、取付位置調整板18及び当接板19の背面が向かう向きと同じ向きに向けられ、これに対して、図7に示すように、操作ハンドル14が、図6の状態から時計方向に90度の角度だけ回動されて、取付位置調整板18及び当接板19に対して垂直な向きに、したがってガイドレール3の長さ方向に置かれたときには、取付位置調整板18及び当接板19の側方へ向けられるように設定されている。 【0019】図6及び図7に示すように、弾発ばね室35a内には、回動支柱11の側面に常時接するようにして摺接体37が嵌入されており、この摺接体37と弾発ばね室35aの端面との間には弾発ばね36が介装されている。したがって、操作ハンドル14が、図6のように取付位置調整板18及び当接板19と平行でガイドレール3の長さ方向に対して垂直な方向に置かれたときには、弾発ばね室35aの端面が回動支柱11の平坦面35に接して、位置決め滑動子34が取付位置調整板18及び当接板19に接近する向きに移動し、位置決め滑動子34の先端突部が、取付位置調整板18の左右方向に相互に間隔を置いて形成された複数個の位置決め穴のうちの選択された位置決め穴18aに係合することによって、当接板支持体17bに対する取付位置調整板18及び当接板19の左右方向の位置決めが行われる。 【0020】これに対し、操作ハンドル14が、図7のように取付位置調整板18及び当接板19に対して垂直でガイドレール3の長さ方向に置かれたときには、弾発ばね室35aの端面が回動支柱11の平坦面35上から離れ、その結果位置決め滑動子34が、弾発ばね36の弾発力に抗して、取付位置調整板18及び当接板19から離れる向きに移動し、それに伴って位置決め滑動子34の先端突部が取付位置調整板18の位置決め穴18aとの係合から外れることによって当接板支持体17bに対する取付位置調整板18及び当接板19の左右方向の再位置決めができる状態となる。 【0021】当接板支持体17bに対する取付位置調整板18及び当接板19の左右方向の再位置決めを円滑に行うことができるように、取付位置調整板18の背面側にレール18b,18cを左右方向に配設しておき、これらのレール18b,18cを当接板支持体17b側に配設されたレール係合部材に係合させておくことにより、当接板支持体17bに対する取付位置調整板18の左右方向の移動を容易に行わせるようにしておくこともできる。 【0022】図4及び図5において、カム駆動体7の中心部には、横断面が円形の筒状の側壁内周面部と天井壁面部とを有して下向きに開口するカム室7aが形成されている。このカム室7aの天井壁面部には、直径方向に谷溝部23が形成されているとともに、当該谷溝部23の左右両側には平坦な丘陵部23a,23bが形成されており、さらに各丘陵部23a,23bには、カム室7aの中心線と直交し、しかも直径方向の谷溝部23に対して垂直な方向にそれぞれ浅溝23c,23dが形成されている。谷溝部23と各丘陵部23a,23bとの間の境界部は滑らかな曲面によって連続しており、谷溝部23と各丘陵部23a,23bとは互いに共働して駆動カム面を形成している。 【0023】図4及び図5に示すように、カム室7a内には、カム室7aの側壁内周面部に対して周方向にも軸方向にも相対滑接自在な円筒面29cを側周部に有するカム応動体27が嵌入されている。カム応動体27の上端側部分を除いた下端側部分において、側壁外周面部の直径方向に対向する部分には、それぞれ切り欠き形状の互いに平行な平滑面29a,29bが形成されている。当該各平滑面29a,29bがそれぞれガイドレール3の対応する側壁部3a,3bの内面側に滑接移動自在に接触するようにして、カム応動体27の下部側の部分が、ガイドレール3の一対の側壁部3a,3b間に嵌入している。したがって、カム駆動体7が、回動支柱11によって回動支柱11の中心線の周りに回動されても、カム応動体27は、ガイドレール3の側壁部3a,3bによって回動を阻止され、ガイドレール3に対して回動することはない。 【0024】図4及び図5において、カム応動体27の上端面部において各平滑面29a,29bと平行な直径方向に、したがってガイドレール3の長手方向と一致する方向に、上向きに突出する山形突条27aが形成されている。これに対し、カム応動体27の中心部には、筒状の側壁内周面部と天井壁内面部とを有して下向きに開口し、側壁内周面部において可動ラック体30を上下方向に移動自在に保持するとともに可動ラック体30を下向きに付勢する可動ラック体付勢ばね32を保持する可動ラック体保持室27bが形成されている。 【0025】図4及び図5に示すように、回動支柱11及びカム駆動体7の中心線上において、カム応動軸24が、カム駆動体7の谷溝部23及びカム応動体27を貫通している。カム応動軸24の上端部は支柱受けカラー8内へ突出し、この支柱受けカラー8内において、カム応動軸24の上端部にはばね受けねじ25が螺入されている。そしてばね受けねじ25のばね受け傘部とカム応動軸24が貫通しているカム駆動体7の横断壁部との間には圧縮ばねによって構成されるカム付勢ばね26が介装されている。 【0026】カム応動軸24の中間部は、カム応動体27の上端壁部において、カム応動体27の各平滑面29a,29bと平行な直径方向、すなわち山形突条27aが延設された方向に嵌挿されたカム枢支ピン28により、カム応動体27に枢支さている。カム応動軸24は、カム付勢ばね26の弾発作用により、常にカム駆動体7に対して上方へ付勢されているので、カム応動軸24に枢支されたカム応動体27も常にカム駆動体7に対して上方へ付勢され、したがってカム応動体27の山形突条27aによって形成される被動カム面は、常に、谷溝部23と各丘陵部23a,23bとによって連続的に形成された駆動カム面に接し、回動支柱11及びカム駆動体7の回動角に応じて、山形突条27aが谷溝部23内に嵌入してカム応動軸24が上方へ移動した位置を取ったり、あるいは山形突条27aが各丘陵部23a,23bに乗り上げてカム応動軸24が下方へ移動した位置を取ったりする。 【0027】図4及び図5に示すように、カム応動軸24のカム枢支ピン28よりも下方の位置には、可動ラック体30が、カム応動体27の可動ラック体保持室27b内においてカム応動体27に対して上下方向にのみ滑接移動自在に嵌合している。カム応動軸24の下端部には可動ラック体30の抜け止め用フランジ31が形成されているとともに、カム応動体27と可動ラック体30との間には、カム応動軸24を取り囲むようにして、圧縮ばねにより形成された可動ラック体付勢ばね32が介装されている。可動ラック体付勢ばね32の弾発作用により、可動ラック体30は常にカム応動軸24の抜け止め用フランジ31側へ付勢されている。 【0028】図4及び図5において、可動ラック体30の側壁外周面部の直径方向に対向する部分には、それぞれ切り欠き形状の互いに平行な平滑面が形成されている。可動ラック体30の側壁外周面部の各平滑面が、それぞれカム応動体27の側壁外周面上の各平滑面29a,29bと平行な可動ラック体保持室27b内側の対応する平滑面に滑接移動自在に接している。その結果、上述のように、可動ラック体30は、カム応動体27の可動ラック体保持室27b内において、カム応動体27に対して、周方向には相対回動することなく、上下方向にのみ自在に滑接移動をする。 【0029】図4及び図5に示すように、可動ラック体30の側壁外周面部の直径方向に対向する部分における上記各平滑面上の下端縁寄りの部分には、ガイドレール3の側壁部3a,3bの内面側に形成された対応する固定ラック4a,4bとそれぞれ噛み合うことのできる可動ラック30a,30bが形成されている。 【0030】以上のように構成されているので、操作ハンドル14が、図3及び図6に示すように、ガイドレール3の長手方向に対して垂直となるように回動され、回動支柱11及びカム駆動体7が、図4及び図5に示す状態に回動されて、カム応動体27の山形突条27aが各丘陵部23a,23bに乗り上げるように押し下げられて各浅溝23c,23dに係合し、それに伴ってカム応動軸24及びカム応動体27が下方へ移動して、可動ラック体30が可動ラック体付勢ばね32により弾力的に押し下げられると、各可動ラック30a,30bは、ガイドレール3のそれぞれ対応する固定ラック4a,4bと噛み合い、当接板19はガイドレール3に対して移動することのないように確実に固定される。 【0031】これに対し、操作ハンドル14が、図7に示すように、ガイドレール3の長手方向に一致するように回動され、回動支柱11及びカム駆動体7が、図4及び図5に示す状態から90度の角度だけ回動され、カム応動体27の山形突条27aがカム駆動体7の谷溝部23に嵌入し、それに伴ってカム応動軸24及びカム応動体27が上方へ移動し、可動ラック体30がカム応動軸24のフランジ部31により押し上げられると、各可動ラック30a,30bは、ガイドレール3のそれぞれ対応する固定ラック4a,4bとの噛み合いから外れ、当接板19はガイドレール3に対してガイドレール3の長手方向に自由に移動することができる状態となる。 【0032】すなわち図1ないし図7に示したベッド用身体支え具において、回動支柱11の回動運動を可動ラック体30の上下移動運動に変換する支柱回動運動変換機構は、回動支柱11の基端部に回動支柱11の回動に連動するように連結されたカム機構を有する。カム機構は、カム駆動体7の谷溝部23及び各丘陵部23a,23bを含む。操作ハンドル14が、ガイドレール3の長手方向に対して垂直となるように回動され回動支柱11が、設定された角度だけ設定された向きに回動されると、可動ラック体30の各可動ラック30a,30bとガイドレール3の各固定ラック4a,4bとを含むスライドハウジング移動抑止機構が、スライドハウジング移動許容状態からスライドハウジング移動抑止状態へと切替えられ、また、操作ハンドル14が、ガイドレール3の長手方向に一致する方向に回動され、回動支柱11が、設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると、スライドハウジング移動抑止機構が、スライドハウジング移動抑止状態からスライドハウジング移動許容状態へと切替えられる。 【0033】図1ないし図7に示したベッド用身体支え具において、上記スライドハウジング移動抑止機構は、各固定ラック4a,4b等の固定噛み合い部材と、当該固定噛み合い部材に噛み合う各可動ラック30a,30b等の可動噛み合い部材とを有し、固定噛み合い部材が、ガイドレール3と一体にガイドレール3の長さ方向に延設されており、可動噛み合い部材が、スライドハウジング6内においてスライドハウジング6と共にガイドレール3に沿って移動し、ガイドレール3上の固定噛み合い部材と噛み合うことのできる噛み合い位置から退避してスライドハウジング6の移動を許容するスライドハウジング移動許容位置と、ガイドレール3側の固定噛み合い部材と噛み合うことによってスライドハウジング6の移動を抑止するスライドハウジング移動抑止位置との間を移動することができる。 【0034】図1ないし図7に示したベッド用身体支え具は、本発明の好適な実施の形態を例示したものにすぎず、本発明は、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内で種々の実施の形態に従って実施をすることができる。 【0035】 【発明の効果】本発明のベッド用身体支え具によれば、以下のような効果が得られる。 (1)ベッドの枠体に着脱自在に固定されるガイドレールと、前記ガイドレールに案内されて前記ガイドレールに対して相対的に移動することができるスライドハウジングと、基端部側において前記スライドハウジングにより回動自在に保持され先端部側において回動操作部を備えた回動支柱と、前記スライドハウジング内に配設され前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を許容するスライドハウジング移動許容状態と前記スライドハウジングの前記ガイドレールに対する移動を抑止するスライドハウジング移動抑止状態との間で切替え作動をするスライドハウジング移動抑止機構と、前記回動支柱が設定された角度だけ設定された向きに回動されると、前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へ切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると、前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へ切替える支柱回動運動変換機構と、前記回動支柱により当該回動支柱の周りに揺動自在に支持され前記スライドハウジングが前記ガイドレールに沿って進退する際には前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って進退し前記ベッド上に横臥する横臥者の身体に当接して当該身体を支える当接板と、を備えているので、ベッドに対する着脱が容易であり、ベッドへの装着後の位置調整を簡便に容易に行うことができ、取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であってもベッドに対する着脱を迅速かつ確実に行うことができ、ベッドへの装着後の位置調整も取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であっても迅速かつ確実に行うことができ、無理なく確実に横臥者をベッド上に保持して安全にベッドを傾動することができる(請求項1)。 (2)前記ベッド用身体支え具において、前記スライドハウジング移動抑止機構が、固定噛み合い部材と、当該固定噛み合い部材に噛み合う可動噛み合い部材とを有し、前記固定噛み合い部材が、前記ガイドレールと一体に前記ガイドレールの長さ方向に延設されており、前記可動噛み合い部材が、前記スライドハウジング内において前記スライドハウジングと共に前記ガイドレールに沿って移動し、当該ガイドレール上の前記固定噛み合い部材と噛み合うことのできる噛み合い位置から退避して前記スライドハウジングの移動を許容するスライドハウジング移動許容位置と、前記ガイドレール側の前記固定噛み合い部材と噛み合うことによって前記スライドハウジングの移動を抑止するスライドハウジング移動抑止位置との間を移動することができるように前記スライドハウジング内において配設されているので、固定噛み合い部材及び可動噛み合い部材として噛み合い機能を有する簡素な構成の噛み合い部材を採用することが可能となり、固定噛み合い部材と可動噛み合い部材との噛み合い作動をさせるのみでスライドハウジングの移動を抑止し、固定噛み合い部材と可動噛み合い部材との噛み合いを外すのみでスライドハウジングの移動を許容することができ、ベッドに対する着脱が容易であり、ベッドへの装着後の位置調整を簡便に容易に行うことができ、取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であってもベッドに対する着脱を迅速かつ確実に行うことができ、ベッドへの装着後の位置調整も取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であっても迅速かつ確実に行うことができ、無理なく確実に横臥者をベッド上に保持して安全にベッドを傾動することができる(請求項2)。 (3)前記ベッド用身体支え具において、前記支柱回動運動変換機構が、前記回動支柱の基端部に当該回動支柱の回動に連動するように連結されたカム機構を有し、当該カム機構が、前記回動支柱が前記設定された角度だけ設定された向きに回動されると前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動許容状態から前記スライドハウジング移動抑止状態へと切替え、前記回動支柱が前記設定された角度だけ前記設定された向きとは逆の向きに回動されると、前記スライドハウジング移動抑止機構を前記スライドハウジング移動抑止状態から前記スライドハウジング移動許容状態へと切替えるカム機構として構成されているので、簡素なカム機構を利用してスライドハウジング移動抑止機構をスライドハウジング移動許容状態とスライドハウジング移動抑止状態との間で確実に切替えることができ、ベッドに対する着脱が容易であり、ベッドへの装着後の位置調整を簡便に容易に行うことができ、取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であってもベッドに対する着脱を迅速かつ確実に行うことができ、ベッドへの装着後の位置調整も取り扱いに必ずしも慣れていない看護者あるいは介護者であっても迅速かつ確実に行うことができ、無理なく確実に横臥者をベッド上に保持して安全にベッドを傾動することができる(請求項3)。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390034740 【氏名又は名称】株式会社日本エム・ディ・エム
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| 【出願日】 |
平成12年5月31日(2000.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071401 【弁理士】 【氏名又は名称】飯沼 義彦 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−340400(P2001−340400A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月11日(2001.12.11) |
| 【出願番号】 |
特願2000−163412(P2000−163412) |
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