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【発明の名称】 介護ベッド
【発明者】 【氏名】四柳 準治

【要約】 【課題】介護人の疲労を軽減すると共に、腰痛などの発生を極力なくするベッドを提供することにある。

【解決手段】座枠1上に適宜の昇降手段2を介し昇降調整可能に設けた昇降枠3と、この昇降枠上の腰部から背凭れ側一部の範囲に上記昇降枠に納まる位置と外側方に突出する位置とに適宜のガイド手段17により案内されて出没スライドするように設けたスライド枠18と、このスライド枠上に設けた腰部マットフレーム22及び前記腰部マットフレーム側に起伏支点の関節部を有する背凭れマットフレーム24と、上記昇降枠上の上記腰部マットフレームから足元側に設けた脚部マットフレーム25と、上記スライド枠に上記背凭れマットフレームを起伏回動させるように設けた適宜の起伏駆動手段33と、上記座枠の下面から上記スライド枠の突出方向に伸びるアーム41と、このアームの先端に設けた接地板とからなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 座枠上に適宜の昇降手段を介し昇降調整可能に設けた昇降枠と、この昇降枠上の腰部から背凭れ側一部の範囲に上記昇降枠に納まる位置と外側方に突出する位置とに適宜のガイド手段により案内されて出没スライドするように設けたスライド枠と、このスライド枠上に設けた腰部マットフレーム及び前記腰部マットフレーム側に起伏支点の関節部を有する背凭れマットフレームと、上記昇降枠上の上記腰部マットフレームから足元側に設けた脚部マットフレームと、上記スライド枠に上記背凭れマットフレームを起伏回動させるように設けた適宜の起伏駆動手段と、上記座枠の下面から上記スライド枠の突出方向に伸びるアームと、このアームの先端に設けた接地板とからなる介護ベッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、介護ベッドに関する。
【0002】
【従来の技術】高齢者や身体の不自由な介護を必要とする人のベッドとしては、特開平9−122186号公報や登録実用新案公報第3038378号に示すものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、両者の介護ベッドにあっては、起こした背凭れ部と座部とを側方に引き出して脚を接地或いは垂れ下がるようにした方式で、ベッドの脚部、腰部及び枕部を有する背凭れ部が一定の高さで、昇降することができない。
【0004】すると、起こした背凭れ部に凭れ掛かった姿勢の介護と必要とする人を起立させる場合、介護人は介護を必要とする人の頭部や首の裏側に手を差し入れ、そして前方に引き起こすことになる。
【0005】このとき、介護人の腰を屈める度合いは、身長が大きい程大きくなり、腰痛の発生原因や手首、腕などが疲労する。
【0006】この要因は、ベッドの脚部、腰部、枕部を有する凭れ部が一定の高さ、すなわち、昇降調整できないことにある。
【0007】また、腰部と背凭れ部との引き出しにともない発生する偏荷重によるベッドの反対側の浮き上がりを、腰部と共に補助車輪(後者の従来技術)を引き出して防止するようにしている。
【0008】しかしながら、ベッドの配置床が軟らかい(敷物が存在する場合)と、補助車輪のスムーズな回転が阻害されて、引き出しに多大な労力を要する(押し戻しの場合でも同様に)不都合が発生した。
【0009】そこで、この発明の課題は、介護人の疲労を著しく軽減すると共に、腰痛などの発生を極力なくするようにしたことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、この発明は、座枠上に適宜の昇降手段を介し昇降調整可能に設けた昇降枠と、この昇降枠上の腰部から背凭れ側一部の範囲に上記昇降枠に納まる位置と外側方に突出する位置とに適宜のガイド手段により案内されて出没スライドするように設けたスライド枠と、このスライド枠上に設けた腰部マットフレーム及び前記腰部マットフレーム側に起伏支点の関節部を有する背凭れマットフレームと、上記昇降枠上の上記腰部マットフレームから足元側に設けた脚部マットフレームと、上記スライド枠に上記背凭れマットフレームを起伏回動させるように設けた適宜の起伏駆動手段と、上記座枠の下面から上記スライド枠の突出方向に伸びるアームと、このアームの先端に設けた接地板とからなる構成を採用する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】この発明の実施の形態では、図1から図6に示すように、座枠1上には、適宜の昇降手段2を介し昇降調整可能な昇降枠3が設けてある。
【0013】上記の昇降手段2は、図示の場合、座枠1の頭側と脚側との両側間にそれぞれ両端を回動自在軸承して横架した二本の回動軸4、4と、この両回動軸4、4の両端部にそれぞれの末端を固定して頭側斜め下方に突出する第1リンク5と、この各第1リンク5の先端にピン6を介し下端を回動自在に連結すると共に、昇降枠3の両側に上端を取付けた第2リンク7と、両回動軸4、4の中間に上端を固定して脚側斜め下方に突出する突出片8と、この両突出片8の下端にピン9を介し両端を回動自在に連結した連結軸10と、脚側の回動軸4の中間に下端を固定して頭側斜め上方に突出する突片11と、ピン12を介し末端を傾動自在に支持した第1モーター13と、この第1モーター13の可逆運転によって回動する雌ネジ14にねじ込むと共に、突片11にピン15を介し先端を連結した進退スライドする雄ネジ16とで構成し、第1モーター13の正転運転によって雄ネジ16を図1右方向にスライドすると、突片11が起立方向に回動する。
【0014】すると、突片11を有する回動軸4の回転が、突出片8を連結する連結軸10を介し突片11を有しない回動軸4に回動を伝えて起立方向に回動する第1リンク5、5及び第1リンク5を介し上昇する第2リンク7によって昇降枠3が(図3に示すように)上昇するようになっている。
【0015】なお、昇降枠3を降下させる場合は、第1モーター13を逆転運転すればよい。
【0016】また、昇降枠3上の腰部から背凭れ側一部の範囲には、適宜のガイド手段17により案内されて昇降枠3上に納まる位置と片側の外側方に突出する位置との間でスライドするスライド枠18が設けてある。
【0017】上記のガイド手段17は、例えば図6に示すように、チャンネル材を用いた二条の平行レール19と、スライド枠18の両側没入方向端部の上下に配置すると共に、レール19の頂壁に上周面を接触させた上側回転子20及びレール19の底壁に下周面を接触させた下側回転子21とで構成し、スライド枠18に荷重がかかってもスムーズなスライドを保障するようになっている。
【0018】その際、図5から図7に示すように、レール19のスライド枠18の突出方向端に溝車31を軸承して、この溝車31の上周面にスライド枠18のスライド方向に取付けたレール材32の下縁を嵌め込んでおくと、スライド枠18の横振れを止めた円滑なスライドができる。
【0019】さらに、スライド枠18上には、脚側から頭方向途中迄に腰部マットフレーム22が、腰部マットフレーム22に或いはスライド枠18に起伏支点の関節部23を有する背凭れマットフレーム24が設けてある。
【0020】上記の関節部23は、図示の場合スライド枠18に設けたが、腰部マットフレーム22に関節部(図示省略)を介し背凭れマットフレーム24を起伏自在に設けることもできる。
【0021】また、昇降枠3の上側腰部マットフレーム23から足元側の範囲には、脚部マットフレーム25が設けてある。
【0022】上記の脚部マットフレーム25は、腰部マットフレーム22と同レベルになるよう昇降枠3上の支持脚26を介し取付けてある。
【0023】さらに、背凭れマットフレーム24は、適宜の起伏駆動手段33によって起伏するようになっている。
【0024】上記の起伏駆動手段33、図示の場合背凭れフレーム24の下面関節部23寄りの両側縁間に端を固定して横架したバー材34と、このバー材34の中間に上端を固定して下方足元方向に突出する突出片35と、スライド枠18の下面脚部マットフレーム25側にピン36を介し末端を回動自在に支持した第2モーター37と、この第2モーター37によって可逆回動する雌ネジ38にねじ込むと共に、突出片35の下端にピン39を介し先端を連結した雄ネジ40とで構成し、第2モーター37の正転運転によって雄ネジ40を図1左方向にスライドすると、突出片35を突き出して背凭れフレーム24が図1から図3に示すように起立する。
【0025】なお、背凭れフレーム24を倒す場合は、第2モーター37を逆転運転すればよい。
【0026】上記昇降枠3の昇降及び背凭れマットフレーム24の起伏は、上記構成に限定されず、例えばラックとピニオン方式などで行なうこともある。
【0027】また、座枠1に末端を支持させてスライド枠18の突出方向にアーム41を突出させると共に、このアーム41の先端には、接地板42が設けてある。
【0028】上記のアーム41は、図示の場合スライド枠18に荷重が作用する関係上二条のレール19間から突出させたが、位置や本数は限定されない。
【0029】要するに、座枠1のスライド枠18の没入側側縁の浮き上がりを防止することを目的とし、体重の重い人にあっては、座枠1の側縁(スライド枠18の没入方向の側縁)にウエイト(図示省略)を取付ければよい。
【0030】当然接地板42は、図2に示すようにベッドの外観から大きく突出させないようにしておく。
【0031】図中27は脚部マット、28は腰部マット、29は背凭れ部マット、43はキャスタ、44はスライド枠18を突出させた際の上側回転子20を当接させるストッパ、45はアーム41の末端取付金具、46はアーム41の途中の支持金具である。
【0032】上記のように構成すると、ベッド上の介護を必要とする人Aを起こす場合、起伏駆動手段33によって背凭れマットフレーム24を起立方向に回動する。
【0033】すると、横たわっていた人Aの背中から頭部側が(図1鎖線に示すように)起される。
【0034】この起した人をベッドから下ろして立たせる或いは車椅子に乗り移らせる場合、スライド枠18を側方(図2及び図4鎖線に示す位置迄)に引き出す。
【0035】すると、座った姿勢の人の足は、腰部マット28から垂れ下がるので、自力による起立や車椅子への乗り移りなどが、或いは自力で起立や車椅子への乗り移りが困難であっても介護人を介して容易になる。
【0036】その際、スライド枠18の引き出し(突出)にともなう座枠1の浮き上がりは、接地板42によって防止する。
【0037】また、座枠1に対し昇降手段2を介し昇降枠3を上昇或は降下させる。
【0038】すると、介護人の身長などに、或いは介護姿勢に応じて横たわった人の高さや、介護を必要とする人のスライド枠18の引き出しによる座った姿勢の接地脚の状態、すなわち、自力による起立に最適な姿勢を自由に調整する。
【0039】
【発明の効果】この発明に係る介護ベッドは、以上のように構成してあるので、昇降手段による昇降枠を上昇或いは降下させて背凭れ部、腰部、脚部のマットの高さを自由に調整することができる。
【0040】このため、介護人の介護姿勢を苦痛のないよう、すなわち介護人の身長などに応じて楽な姿勢にすることができる。
【0041】また、起伏駆動手段により起立させることができる背凭れ部マットフレームを有する腰部マットフレームをスライド枠の突出方向のスライドによりベッドサイドに引き出すことができるので、介護を必要とする座った姿勢の人をベッドから容易に下ろすことができると共に、昇降枠の昇降調整によって垂れ下がった脚の接地に最適な状態にすることもできる。
【0042】特に、スライド枠の引き出しにともなう偏荷重でのベッドの傾きや浮き上がりなどの不安定を接地板によりなくすることもできる。
【出願人】 【識別番号】000228707
【氏名又は名称】日本コンベヤ株式会社
【出願日】 平成12年6月1日(2000.6.1)
【代理人】 【識別番号】100067574
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 昭
【公開番号】 特開2001−340394(P2001−340394A)
【公開日】 平成13年12月11日(2001.12.11)
【出願番号】 特願2000−163999(P2000−163999)