| 【発明の名称】 |
注射針安全処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢延 富士夫
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| 【要約】 |
【課題】注射針が電極棒の中心軸方向の同じ場所にいつも接触することを防止する。
【解決手段】第1ピニオン13のテーパ面13aと第1突起14と第1板バネ15とによってカム機構が構成され、第1電極棒10の回転に連動して第1電極棒10が中心軸方向に往復移動する。また、第2ピニオン23のテーパ面23aと第2突起24と第2板バネ25とによってカム機構が構成され、第2電極棒20の回転に連動して第2電極棒20が中心軸方向に往復移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1電極棒(10)と、その第1電極棒(10)との間に注射針(N)を差し入れる空隙を開けて設けられた第2電極棒(20)と、注射針(N)が前記空隙に差し入れられて前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)に接触した状態で前記注射針(N)の一部を溶かしうる電力を前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)に印加する電力印加手段(3,11,21)と、前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)を回転させる回転機構(12,13,22,23)と具備した注射針安全処理装置(100)において、前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)の回転に連動して該第1電極棒(10)および該第2電極棒(20)を中心軸方向に往復移動させる往復移動機構(13a,14,15,23a,24,25)を具備したことを特徴とする注射針安全処理装置(100)。 【請求項2】 請求項1に記載の注射針安全処理装置(100)において、前記往復移動機構(13a,14,15,23a,24,25)は、前記電極棒(10,20)を一方向に付勢する板バネ(15,25)と、前記電極棒(10,20)の一方向側の端面に形成されるか又は一方向側の端部に取り付けられた付加部材(13,23)に形成されたテーパ面(13a,23a)と、そのテーパ面(13a,23a)に当接して前記電極棒(10,20)の中心軸方向の位置決めをする当接部材(14,24)とからなることを特徴とする注射針安全処理装置(100)。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、注射針安全処理装置に関し、さらに詳しくは、注射針が電極棒の中心軸方向の同じ場所にいつも接触することを防止でき、電極棒の寿命を延ばすことが出来る注射針安全処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平9−70417号公報に開示されている注射針安全装置は、第1電極棒と、その第1電極棒との間に注射針を差し入れる空隙を開けて設けられた第2電極棒と、注射針が前記空隙に差し入れられて前記第1電極棒および前記第2電極棒に接触した状態で前記注射針の一部を溶かしうる電力を前記第1電極棒および前記第2電極棒に印加する電力供給手段と、局所的ダメージを回避すべく前記電極棒を回転させるモータと、前記注射針が溶かされて生じた金屑が落下して溜まるゴミ箱とを具備している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記特開平9−70417号公報に開示されている注射針安全装置では、電極棒を回転させることにより、注射針が電極棒の同じ場所にいつも接触することを防止し、電極棒の局所的ダメージを回避している。しかし、電極棒の中心軸方向については電極棒の位置が固定であるため、1本の注射針の処理では、電極棒の中心軸方向についての該注射針の接触位置は同じであり、電極棒が局所的ダメージを受ける問題点があった。そこで、本発明の目的は、注射針が電極棒の中心軸方向の同じ場所にいつも接触することを防止でき、電極棒の寿命を延ばすことが出来る注射針安全処理装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】第1の観点では、この発明は、第1電極棒(10)と、その第1電極棒(10)との間に注射針(N)を差し入れる空隙を開けて設けられた第2電極棒(20)と、注射針(N)が前記空隙に差し入れられて前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)に接触した状態で前記注射針(N)の一部を溶かしうる電力を前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)に印加する電力印加手段(3,11,21)と、前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)を回転させる回転機構(12,13,22,23)と具備した注射針安全処理装置(100)において、前記第1電極棒(10)および前記第2電極棒(20)の回転に連動して該第1電極棒(10)および該第2電極棒(20)を中心軸方向に往復移動させる往復移動機構(13a,14,15,23a,24,25)を具備したことを特徴とする注射針安全処理装置(100)を提供する。上記第1の観点による注射針安全処理装置(100)では、電極棒(10,20)が回転すると、それに連動して電極棒(10,20)が中心軸方向に往復移動する。このため、1本の注射針(N)の処理でも、注射針(N)が電極棒(10,20)の中心軸方向の同じ場所に接触することを防止できる。よって、局所的ダメージを回避でき、電極棒(10,20)の寿命を延ばすことが出来る。 【0005】第2の観点では、本発明は、上記構成の注射針安全処理装置(100)において、前記往復移動機構(13a,14,15,23a,24,25)は、前記電極棒(10,20)を一方向に付勢する板バネ(15,25)と、前記電極棒(10,20)の一方向側の端面に形成されるか又は一方向側の端部に取り付けられた付加部材(13,23)に形成されたテーパ面(13a,23a)と、そのテーパ面(13a,23a)に当接して前記電極棒(10,20)の中心軸方向の位置決めをする当接部材(14,24)とからなることを特徴とする注射針安全処理装置(100)を提供する。上記第2の観点による注射針安全処理装置(100)では、テーパ面(13a,23a)と当接部材(14,24)とがカム機構を構成し、電極棒(10,20)の回転を中心軸方向の往復運動に変換する。よって、好適に電極棒(10,20)を中心軸方向に往復移動させることが出来る。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態によりこの発明をさらに詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限定されるものではない。図1は、この発明の一実施形態にかかる注射針安全処理装置100の正面断面図である。また、図2は、同側面断面図である。この注射針安全処理装置100は、ローラ状の第1電極棒10と、その第1電極棒10との間に注射針Nを差し入れる空隙を開けて設けられたローラ状の第2電極棒20とを具備している。 【0007】前記第1電極棒10は、第1軸受板31に穿設された軸受長円孔31aおよび第2軸受板32に穿設された軸受長円孔(図に現れていない)により、回転可能に且つ中心軸方向に約5mmの範囲で移動可能に且つ中心軸と直交する方向に約1mmの範囲で移動可能に、支承されている。前記第2電極棒20は、第1軸受板31に穿設された軸受長円孔(図に現れていない)および第2軸受板32に穿設された軸受長円孔(図に現れていない)により、回転可能に且つ中心軸方向に約5mmの範囲で移動可能に且つ中心軸と直交する方向に約1mmの範囲で移動可能に、支承されている。なお、前記第1電極棒10と前記第2電極棒20が最も近づいた場合の空隙は0.2mmであり、最も離れた場合の空隙は2.0mmである。 【0008】前記第1軸受板31および第2軸受板32は、フレーム7に取り付けられている。また、該フレーム7は、ケース1に取り付けられている。 【0009】前記第1電極棒10に電力を供給するための第1ブラシ11は、板バネ材製であり、その弾性力で前記空隙と反対側から前記第1電極棒10に当接し、押している。前記第2電極棒20に電力を供給するための第2ブラシ21は、板バネ材製であり、その弾性力で前記空隙と反対側から前記第2電極棒20に当接し、押している。前記第1ブラシ11および前記第2ブラシ21は、過電流防止用のサーマルスイッチ2を介して、バッテリ3に電気的に接続されている。なお、図示の都合上、前記第1ブラシ11を前記第1電極棒10の片側端のみに設置し且つ前記第2ブラシ21を前記第2電極棒20の片側端のみに設置したが、前記第1ブラシ11を前記第1電極棒10の両側端に設置し且つ前記第2ブラシ21を前記第2電極棒20の両側端に設置して弾性力のバランスをとるのが好ましい。 【0010】前記第1電極棒10の一端には、端面がテーパ面13aに形成された第1ピニオン13が取り付けられている。また、前記第1電極棒10の他端は、前記第1軸受板31に一端を固定された第1板バネ15の他端で弾性力により押されている。このため、前記テーパ面13aの1箇所が、前記フレーム7に設けられた第1突起14に常に押し付けられている。前記第2電極棒20の一端には、端面がテーパ面23aに形成された第2ピニオン23が取り付けられている。また、前記第2電極棒20の他端は、前記第2軸受板32に一端を固定された第2板バネ25の他端で弾性力により押されている。このため、前記テーパ面23aの1箇所が、前記フレーム7に設けられた第2突起24に常に押し付けられている。 【0011】前記フレーム7上には、圧縮バネ5が設置されている。前記圧縮バネ5は、その弾性力で、上面から見て四角形状のフロート6を、図1および図2に示す待機位置に支持している。 【0012】前記フロート6には、第1ラック12および第2ラック22が取り付けられている。前記第1ラック12は、前記第1ピニオン13に前記空隙側から噛合している。前記第2ラック22は、前記第2ピニオン23に前記空隙側から噛合している。 【0013】また、前記フロート6には、第1ガイド板43および第2ガイド板44(図2)が取り付けられている。 【0014】さらに、前記フロート6には、注射針Nの根元および注射器Sの先端の形状に適合した内部形状と一定の外部形状とを持つアタッチメント50が螺着されている。 【0015】前記アタッチメント50の下方には、ゴミ箱40が設置されている。このゴミ箱40の側壁上端には、第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42が固設されている。これら第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42は、その弾性力でゴミ箱40の上面開口を塞いでいる。 【0016】前記ケース1には、前記バッテリ3を充電するための充電用ジャック4が設置されている。 【0017】注射針Nを処理する時、操作者は、使用済みの注射針Nを付けたままの注射器Sを前記アタッチメント50に挿入し、該注射器Sを押し下げる。すると、注射針Nの根元または注射器Sでアタッチメント50が押され、それに応じてフロート6が圧縮バネ5の弾性力に抗して下がる。すると、第1ラック12が下方へ直線移動しそれと噛合している第1ピニオン13を回転させる。この結果、第1電極棒10がその中心軸の周りに回転する。同時に、第1ピニオン13のテーパ面13aが第1突起14に当接する部分が変わるため、第1板バネ15の弾性力で押されている第1電極棒10は、その中心軸の方向に移動する。同様に、第2ラック22が下方へ直線移動しそれと噛合している第2ピニオン23を回転させ、第2電極棒20がその中心軸の周りに回転する。同時に、第2ピニオン23のテーパ面23aが第2突起24に当接する部分が変わるため、第2板バネ25の弾性力で押されている第2電極棒20は、その中心軸の方向に移動する。 【0018】図3に示すように、フロート6と共に第1ガイド板43および第2ガイド板44(図3には現れていない)が下降してくると、それらの下端が第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42に当たり、それらの弾性力に抗して、ゴミ箱40の上面開口を開く。さらにフロート6が下がると、注射針Nの先端が第1電極棒10および第2電極棒20に接触し、注射針Nを介して第1電極棒10と第2電極棒20の間に大電流が流れ、注射針Nの先端部分が溶けて、金屑nとなる。この金屑nは、前記第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42が開いたゴミ箱40内に落下する。 【0019】図4および図5に示すように、フロート6が下限まで下がると、注射針Nの根元まで溶けて、金屑nとなる。 【0020】処理済みの注射器Sを引き上げると、圧縮バネ5の弾性力により、フロート6が上昇し、元の待機位置に戻る。また、第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42は、その弾性力で、ゴミ箱40の上面開口を塞ぐ位置に戻る。 【0021】なお、金屑nで満杯になったゴミ箱40はケース1の底面より取り出して破棄し、新品のゴミ箱40をケース1の底面より入れる。 【0022】図6は、内部形状の異なるアタッチメント51の例示図である。このようにアタッチメントを変えることで、形状の異なる注射器や注射針(家庭用インシュリン注射用の翼付静注針など)に対応できる。 【0023】以上の注射針安全処理装置100によれば、次の効果が得られる。 (1)第1ピニオン13のテーパ面13aと第1突起14と第1板バネ15とによってカム機構が構成され、これにより第1電極棒10の回転に連動して第1電極棒10が中心軸方向に往復移動するため、注射針Nが第1電極棒10の中心軸方向の同じ場所にいつも接触することを防止でき、第1電極棒10の寿命を延ばすことが出来る。同様に、第2ピニオン23のテーパ面23aと第2突起24と第2板バネ25とによってカム機構が構成され、これにより第2電極棒20の回転に連動して第2電極棒20が中心軸方向に往復移動するため、注射針Nが第2電極棒20の中心軸方向の同じ場所にいつも接触することを防止でき、第2電極棒20の寿命を延ばすことが出来る。 【0024】(2)フロート6の直線運動をラック−ピニオン機構により回転運動に変換し、電極棒10,20を回転させるので、電極棒10,20を回転させるモータを省略でき、該モータや回転伝達機構が占めるスペースが不要となる。また、モータによる電力消費が無くなるため、バッテリ3も小容量化できる。よって、小型軽量で、家庭用として使い勝手が良くなる。 (3)電極棒10,20の空隙が0.2mm〜2.0mmの範囲で伸縮可能なので、異なる太さの注射針Nに好適に対応できる。 (4)電極棒10,20の空隙に注射針Nを差し入れる時、該空隙に注射針Nを引き込む方向に電極棒10、20が回転するので、注射針Nを差し入れる動作を円滑に行うことが出来る。 (5)ラック12,22がピニオン13,23を回転させる圧力によりピニオン13,23が逃げようとするが、それを阻止するようにブラシ11,21が弾性力を加えるため、ラックとピニオンの歯飛びを防止できる。 【0025】(6)注射針Nの処理時以外は、ゴミ箱40の上面開口が第1板バネ蓋41および第2板バネ蓋42で密閉されるため、装置100を倒しても金屑nがこぼれない。よって、家庭の保管場所と使用場所の間で頻繁に移動させる場合の使い勝手を向上できる。 【0026】 【発明の効果】この発明の注射針安全処理装置によれば、電極棒の回転に連動して電極棒が中心軸方向に往復移動するため、1本の注射針の処理でも、注射針が電極棒の中心軸方向の同じ場所に接触することを防止できる。よって、局所的ダメージを回避でき、電極棒の寿命を延ばすことが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000208042 【氏名又は名称】大洋エレックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月23日(2000.5.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095511 【弁理士】 【氏名又は名称】有近 紳志郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−327555(P2001−327555A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−151151(P2000−151151) |
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