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【発明の名称】 マットレス及び医療用寝具
【発明者】 【氏名】遠渡 辰男

【氏名】池田 充利

【要約】 【課題】患部に温熱治療および温風治療の双方を施すことができる医療効果が高いマットレス及び医療用寝具を提供する。

【解決手段】マットカバー1内にはヒータ15aが収納されており、ヒータ15aに電源が印加されると、ヒータ15aから患部に遠赤外線が照射される。また、マットカバー1内には前記ヒータ15a,15bの上方に位置してバルーン8が収納されており、バルーン8に空気が注入されると、バルーン8の吹出孔13からクッション本体23を通して患部に風が吹付けられる。この構成の場合、関節痛等に加えて関節痛等の長期治療に併発する褥そうを治療および予防できるので、総じて、医療効果が大幅に高まる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 通気性を有するクッション本体と、前記クッション本体の下方に設けられ、前記クッション本体を通して風を吹き出す風源と、前記クッション本体の下方に設けられ前記クッション本体を通して遠赤外線を放射する熱源とを備えたことを特徴とするマットレス。
【請求項2】 クッション本体は、クッション性を有する綿状クッションと、通気性を有する多孔質性部材とを積層して構成されていることを特徴とする請求項1記載のマットレス。
【請求項3】 風源および熱源は、可撓性を有していることを特徴とする請求項1または2記載のマットレス。
【請求項4】 熱源は、カーボンが添加された合成樹脂製のフィラメント糸とフィラメント糸に給電してフイラメント糸を抵抗発熱させる金属糸とを有する布状の発熱体から構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマットレス。
【請求項5】 熱源は、中空状の保護クッション内に収納され、保護クッションおよび熱源は、袋状のクッションカバー内に収納されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマットレス。
【請求項6】 クッション本体,風源,熱源は、通気孔を有するマットカバー内に収納され、前記マットカバーには、前記通気孔を覆う通気性のシーツが着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマットレス。
【請求項7】 熱源は、風源の下方部に配置され、前記風源は、前記熱源から放射される遠赤外線を通過させるための開口部を有することを特徴とする請求項1記載のマットレス。
【請求項8】 熱源は、脚用熱源および腰用熱源から構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のマットレス。
【請求項9】 風源は、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源から構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のマットレス。
【請求項10】 風源は、消毒成分を含有する風を吹出すことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のマットレス。
【請求項11】 通気性を有するクッション本体と、前記クッション本体の下方に設けられ、前記クッション本体を通して風を吹き出す風源と、前記クッション本体の下方に設けられ前記クッション本体を通して遠赤外線を放射する熱源とを有するマットレスと、風を発生する風発生源と、前記風発生源において発生した風を前記風源に送る送風路とを備えることを特徴とする医療用寝具。
【請求項12】 送風路には、前記送風路内を流れる風を加熱するための加熱源が設けられていることを特徴とする請求項11記載の医療用寝具。
【請求項13】 消毒成分を発生する消毒源を備え、送風路の途中部には、前記消毒源が接続されていることを特徴とする請求項11または12記載の医療用寝具。
【請求項14】 風源は、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源から構成されていることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の医療用寝具。
【請求項15】 風発生源において発生した風を、脚用風源、腰用風源、肩用風源のそれぞれに送るための送風路の途中部には、前記送風路内を流れる風を加熱するための脚用加熱源、腰用加熱源、肩用加熱源が設けられていることを特徴とする請求項14記載の医療用寝具。
【請求項16】 脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源を、それぞれ独立的にコントロールするコントローラを備えることを特徴とする請求項14または15記載の医療用寝具。
【請求項17】 熱源は、脚用熱源と腰用熱源とから構成されていることを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の医療用寝具。
【請求項18】 脚用熱源と腰用熱源とを、それぞれ独立的にコントロールするコントローラを備えることを特徴とする請求項17記載の医療用寝具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院などで使用されるマットレス及び医療用寝具に関し、特には、寝たきり状態の患者に有用なマットレス及び医療用寝具に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】病気の治療や療養のために寝たきり状態の患者には、血行が悪くなることに起因して腰痛や関節痛、褥瘡が二次的に発生することが知られている。そこで、従来より、寝たきり状態の患者の体位を定期的に変えたり、褥瘡が発生する患部に風を吹き付けたりして、関節痛や褥瘡等の発生を予防したり進行を抑制することが行われている。しかし、患者の体位を変えたり患部に風を吹き付ける作業を定期的に行うことは手間がかかる。また、患者の病状や病気の種類によっては、患者の体位を変えることができない場合がある。
【0003】そこで、風を放出するマットレスが実用化されている。上記マットレスによれば、マットレスの上に横たわる患者の体に風を吹付けることにより、褥瘡の発生を防止したり治療したりすることができる。しかし、上記マットレスは、患者の体に風を吹き付けるだけの構成であるため、褥瘡以外の患部に対する治療効果は余り期待できなかった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、褥瘡だけでなく腰痛や関節痛に対する治療効果が得られるマットレス及び医療用寝具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のマットレスは、通気性を有するクッション本体と、前記クッション本体の下方に設けられ前記クッション本体を通して風を吹出す風源と、前記クッション本体の下方に設けられ前記クッション本体を通して遠赤外線を投射する熱源とを備えたところに特徴を有している。
【0006】上記構成によれば、熱源から人体に遠赤外線を投射することに基づいて血行を促進させ、関節痛等を治療および予防できる。しかも、風源から人体に風を吹付けることに基づいて皮膚の除湿および乾燥を促進させることができる。このため、関節痛等に加えて関節痛等の長期治療に併発する褥そう等を治療および予防できるので、総じて、医療効果が大幅に高まる。
【0007】この場合、前記クッション本体を、クッション性を有する綿状クッションと、通気性を有する多孔質性部材とを積層して構成するとよい(請求項2の発明)。上記構成によれば、クッション本体を綿状クッションから構成したため、クッション本体の肌触りを良くすることができ、多孔質性部材から構成したため、風源から放出された風がクッション本体を通過しやすくすることができる。
【0008】また、風源および熱源が可撓性を有するようにすると良い(請求項3の発明)。上記構成によれば、風源および熱源がベッドの姿勢に合せて撓む。このため、介護用ベッド等の体位調節機構を有するベッドに使用した場合でも、風源から円滑に風を吹出したり、熱源から遠赤外線を投射したりできる。
【0009】この場合、前記熱源を、カーボンが添加された合成樹脂製のフィラメント糸とフィラメント糸に給電してフイラメント糸を抵抗発熱させる金属糸とを有する布状の発熱体から構成すると良い(請求項4の発明)。上記構成によれば、熱源の厚み寸法を小さくすることができるため、ゴツゴツ感がない快適な寝心地が得られる。
【0010】また、前記熱源を中空状の保護クッション内に収納すると共に、前記保護クッションおよび熱源を袋状のクッションカバー内に収納することも良い構成である(請求項5の発明)。上記構成によれば、人体から熱源に作用する応力が保護クッションにより緩和されるので、熱源が断線する等の故障が起き難くなる。しかも、保護クッションおよび熱源がクッションカバー内に収納されることに基づいてユニット化されるので、熱源および保護クッションの取扱いが容易になる。
【0011】更に、クッション本体,風源,熱源を通気孔を有するマットカバー内に収納すると共に、前記通気孔を覆う通気性のシーツを前記マットカバーに着脱可能に設けることも良い構成である(請求項6の発明)。
【0012】上記構成によれば、シーツが汚れた場合にはシーツをマットカバーから取外して洗うことができるので、清掃が簡単になる。しかも、シーツに対応する通気孔がマットカバーに設けられているので、クッション本体から吐出される風量がシーツの影響で低下することが抑えられる。
【0013】更にまた、熱源が、風源の下方部に配置されている場合には、前記風源に、前記熱源から放射される遠赤外線を通過させるための開口部を設けると良い(請求項7の発明)。上記構成によれば、熱源から放射される遠赤外線を、風源で妨げることなく人体に投射させることができる。
【0014】また、熱源は、脚用熱源および腰用熱源から構成すると良い(請求項8の発明)。上記構成によれば、関節痛等が発生し易い脚及び腰に遠赤外線を集中的に投射できるので、関節痛等の予防効果および治療効果が一層高まる。
【0015】更に、風源は、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源から構成すると良い(請求項9の発明)。上記構成によれば、人体の各部の褥瘡の発生状態や進行状態に応じて、風源から風を放出させることができる。
【0016】更にまた、風源は、消毒成分を含有する風を吹出すように構成することも良い構成である(請求項10の発明)。上記構成によれば、褥瘡の発生部位に消毒成分を含有する風を吹付けて化膿菌等が繁殖することを抑制できるので、褥瘡の治療効果が大幅に高まる。
【0017】本発明の請求項11の医療用寝具は、通気性を有するクッション本体と、前記クッション本体の下方に設けられ、前記クッション本体を通して風を吹き出す風源と、前記クッション本体の下方に設けられ前記クッション本体を通して遠赤外線を放射する熱源とを有するマットレスと、風を発生する風発生源と、前記風発生源において発生した風を前記風源に送る送風路とを備えることを特徴とする。
【0018】上記構成によれば、マットレスの上に横たわる人体に対して熱源から遠赤外線が投射されるので、血行が促進し、関節痛等を治療および予防できる。また、風発生源にて発生された風は、送風路を介して風源からマットレスの上に横たわる人体に吹付けられる。これにより、皮膚を除湿および乾燥させることができ、褥瘡を治療および予防できる。
【0019】この場合、前記送風路に、前記送風路内を流れる風を加熱するための加熱源を設けると良い(請求項12の発明)。上記構成によれば、マットレス上の人体に対して温風を吹き付けることができるので、皮膚の除湿及び乾燥に加えて皮膚呼吸の促進を図ることができる。このため、褥瘡の発生や進行をより一層、抑制することができる。
【0020】また、消毒成分を発生する消毒源を備え、送風路の途中部に前記消毒源を接続すると良い。(請求項13の発明)上記構成によれば、風源から放出される風に消毒源からの消毒成分を混入させることができる。このため、褥瘡の発生部位に消毒成分を含有する風を吹付けて化膿菌等が繁殖することを抑制できるので、褥瘡の治療効果が大幅に高まる。
【0021】更に、風源は、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源から構成すると良い(請求項14の発明)。上記構成によれば、人体の各部の褥瘡の発生状態や進行状態に応じて、風源から風を放出させることができる。
【0022】この場合、風発生源において発生した風を、脚用風源、腰用風源、肩用風源のそれぞれに送るための送風路の途中部に、前記送風路内を流れる風を加熱するための脚用加熱源、腰用加熱源、肩用加熱源を設けると良い(請求項15の発明)。
【0023】上記構成によれば、人体のうちの脚部、腰部、肩部に温風を吹付けることができるので、皮膚の除湿および乾燥に加えて皮膚呼吸を促進することができ、褥瘡の予防効果および治療効果が大幅に高まる。しかも、頭部には常温風が吹付けられる構成であるため、頭が温められてのぼせることはない。
【0024】そして、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源を、それぞれ独立的にコントロールするコントローラを設けると良い(請求項16の発明)。上記構成によれば、人体の各部における褥瘡の発生状態や進行状態、或いは患者の気分に応じて前記各風源を操作することができるので、使い勝手が向上する。
【0025】また、熱源は、脚用熱源および腰用熱源から構成すると良い(請求項17の発明)。上記構成によれば、関節痛等が発生し易い脚及び腰に遠赤外線を集中的に投射できるので、関節痛等の予防効果および治療効果が一層高まる。
【0026】更に、脚用熱源、腰用熱源を、それぞれ独立的にコントロールするコントローラを設けると良い(請求項18の発明)。上記構成によれば、脚部及び腰部における関節痛等の状態や患者の気分に応じて各熱源を操作することができるので、使い勝手が向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図11を参照しながら説明する。図7は、本実施例に係る医療用寝具の全体構成を示すものである。この図7に示すように、医療用寝具は、マットレスMとコントローラ26とから構成されている。前記マットレスMは矩形板状をなし、例えばベッド上の通常のマットレスの上に載置されて使用されるいわゆるオーバーレイ・タイプのものである。前記コントローラ26は、例えば鋼板製の矩形箱状をなし、その前面には操作パネル27(図8参照)が、後面には吸気口28及び電源コード26aが設けられている。
【0028】まず、図1〜図3を参照しながらマットレスMの構成について説明する。尚、前記マットレスMは長手方向に人が横たわるようになっており、図2及び図3中、右部に頭部が、左部に脚部が配置される。
【0029】前記マットレスMは、マットカバー1の内部に多層構造のクッション4が収容されて構成されている。前記マットカバー1は、布を袋状に縫い合わせたものである。特に、前記マットカバー1の上面部は、優れた通気性を有するメッシュ状の布1aから構成されている。従って、図示はしないが、前記布1aの網目がマットカバー1の通気孔として機能する。尚、図示しないが、前記マットカバー1の側部にはファスナーが設けられており、前記ファスナーを開けることにより前記カバー1の内部のクッション4を取り出せるように構成されている。
【0030】また、前記布1aの上部には、例えば3枚の長方形状をなすシーツ2が並列に装着されている。前記シーツ2は、通気性を有する布製で、前記シーツ2の四辺部において面状ファスナー3(商品名:「マジックテープ」)によりマットカバー1に着脱可能に取り付けられている。従って、前記シーツ2が汚れた場合は、前記シーツ2のみを取り外して洗濯することができる。
【0031】前記クッション4は、ベースマット5、ベースシート6、保護クッション7、クッション本体23が順に積層されて構成されている。また、前記保護クッション7とクッション本体23との間には、複数、例えば4個のバルーン8〜11が固定されている。尚、図1では、便宜上、保護クッション7とクッション本体23との間をバルーン8〜11の厚みの分だけ離間させて描いているが、実際は、クッション本体23及び保護クッション7は接触している。
【0032】前記ベースマット5は、ウレタンフォーム等の合成樹脂から構成されている。前記ベースシート6は、前記ベースマット5の上に載置されており、前記ベースマット5よりも硬質な可撓性を有する合成樹脂からなる。
【0033】前記バルーン8〜11は、風源として機能するものであり、2枚の例えば塩化ビニル製のシートを袋状に溶着することにより構成されている。前記バルーン8〜11の上面には多数の小さな吹出孔13が形成されている。図4に示すように、前記バルーン8〜11は、それぞれマットレスMのうち脚の載置部位、腰の載置部位、肩の載置部位、頭の載置部位に対応する部位に配置されている。前記バルーン8〜11はそれぞれ矩形状をなしている。
【0034】また、保護クッション7とクッション本体23の間のうち前記バルーン8〜11の近傍には、それぞれ温度センサ22a〜22dが配置されている。前記温度センサ22a〜22dは、例えばサーミスタからなり、各バルーン8〜11の近傍の雰囲気温度を検出するためのものである。
【0035】図1ないし図4に示すように、前記保護クッション7は2枚のクッション材の周囲部を接着することにより袋状に構成されており、その外表面には防水性を有するビニルレザー等の合成樹脂製のクッションカバー14が接着されている。そして、前記保護クッション7の内部には複数、例えば2個のヒータ15a,15bが収容されている。前記ヒータ15a,15bは、それぞれ脚用熱源、腰用熱源として機能するものであり、脚用のバルーン8及び腰用のバルーン9の下部に配置されている。
【0036】図5及び図6に示すように、前記ヒータ15a,15bは、それぞれヒータカバー16と、前記ヒータカバー16内に収容された布状の発熱体17とから構成されている。また、前記ヒータ15a,15bのヒータカバー16内には、それぞれ前記発熱体17の表面温度を検出するための温度センサ44a,44b(図4参照)が配設されている。前記温度センサ44a,44bは、いずれも例えばサーミスタからなる。
【0037】前記ヒータカバー16は、塩化ビニル等からなる絶縁性を有するシートを袋状に溶着して構成されている。前記発熱体17は、日本特許1661444号(特公平3−10331号)明細書に記載されているものと基本的には同じ構成を有している。即ち、前記発熱体17は、ポリエチレンなどの合成樹脂繊維18、銅糸19、フィラメント糸20を平織りすることにより構成されている。前記フィラメント糸20は、耐熱性を有するポリエチレン樹脂にリン片状カーボンを28〜30(重量%)の割合で含有させてなる複数本のフィラメントを撚り合わせて構成されたものである。そして、前記合成樹脂繊維18は発熱体17の中央部分の縦糸、銅糸19は発熱体17の両端部分の縦糸、フィラメント糸20は全体の横糸を構成している。
【0038】前記銅糸19には、電源コード21(図3及び図7参照)を介して電源が供給されるように構成されている。前記電源コード21の先端のコネクタ21aは、前記コントローラ26の後面のコネクタ(図示せず)に着脱可能に接続されるように構成されている。前記金属糸19に電源が供給されると、前記フィラメント糸20は通電され、この結果、前記フィラメント糸20は抵抗発熱して遠赤外線を放出する。
【0039】図1及び図3に示すように、前記クッション本体23は通気性を有する合成樹脂製の硬質クッション24と通気性を有する合成樹脂製のマット25が積層されて構成されている。特に、前記マット25は、前記硬質クッション24に比べて通気性の優れた多孔質性部材(メッシュ構造を有する部材)から構成されている。前記クッション本体23を多層構造(本実施例では2層構造)としたことにより、クッション4全体に人体の荷重を分散させることができる。
【0040】次に、前記コントローラ26について説明する。まず、図9及び図10を参照しながら前記コントローラ26の内部構成について説明する。ここで、図9はコントローラ26の内部構成のうち前記バルーン8〜11に関する部分を、図10はヒータ15a,15bに関する部分を示したものである。
【0041】即ち、図9に示すように、前記コントローラ26の内部には、風発生源に相当するコンプレッサ29が配設されている。前記コンプレッサ29には、前記電源コード26aを介して電源が供給されるように構成されている。前記コンプレッサ29の吐出口にはエアパイプ31の一端部が接続されている。前記エアパイプ31の他端部には4本の中継パイプ32a〜32dの一端部が接続されている。前記中継パイプ32a〜32dの他端部は、前記コントローラ26の後部のコネクタ(図示せず)に接続されている。前記コネクタには、各バルーン8〜11に連通するチューブ12a〜12dを被覆部材により束ねてなる送風管12のコネクタ45(いずれも図7にのみ示す)が接続されており、この結果、前記中継パイプ32a〜32dと前記チューブ12a〜12dとがそれぞれ連結される。
【0042】以上の構成により、前記コンプレッサ29の吐出口からエアパイプ31内に吐出された空気は、中継パイプ32a〜32d、チューブ12a〜12dを通って前記バルーン8〜11内に流入し、吹出孔13から外部に放出される。従って、前記エアパイプ31、前記中継パイプ32a〜32d、前記チューブ12a〜12dから送風路が構成される。
【0043】また、前記中継パイプ32a〜32dの途中部には、それぞれ手動式のバルブ33a〜33dが設けられている。更に、脚用のバルーン8,腰用のバルーン9,肩用のバルーン10に対応する中継パイプ32a〜32cの途中部であって前記バルブ33の下流部には、それぞれ温風ヒータ35a〜35cが設けられている。前記温風ヒータ35a〜35cは、加熱源として機能するものであり、例えばパイプ内にニクロム線等の発熱体を収納して構成されている。
【0044】更にまた、前記コントローラ26の内部にはタンク37が配設されている。図11に示すように、前記ダンク37内には消毒液37aが貯溜されており、前記タンク37の上部には4本の消毒用パイプ38a〜38dの一端部が接続されている。図9に示すように、前記消毒用パイプ38a〜38cの他端部は、それぞれ中継パイプ32a〜32cのうち前記温風ヒータ35a〜35cの下流部に接続されている。また、前記消毒用パイプ35dの他端部は、前記中継パイプ32dのうち前記バルブ33dの下流部に接続されている。前記消毒用パイプ38a〜38dの途中部には手動式のバルブ39a〜39dが設けられている。前記バルブ39a〜39dの開放時には、気化した消毒液37aが消毒用パイプ38a〜38dを通って中継パイプ32a〜32d内に流入するように構成されている。従って、前記タンク37が、消毒成分発生源として機能する。
【0045】また、前記コントローラ26の内部には、前記温風ヒータ35a〜35cをオンオフ制御することにより前記バルーン8〜10から放出される空気の温度を調節する温度調節器46a〜46cが配設されている。更に、図10に示すように、前記コントローラ26の内部には、前記ヒータ15a,15bをオンオフ制御することにより前記ヒータ15a,15bの温度を調節する温度調節器47a,47bが配設されている。
【0046】次に、図9を参照しながら前記操作パネル27の構成について説明する。前記操作パネル27の右下部には、電源スイッチ30が設けられている。また、前記操作パネル27の上部には、人体を簡略化して示す絵48が表示がされている。更に、前記操作パネル27のうち前記絵48の下方部には、多数の操作手段たるダイヤルが配設されている。
【0047】具体的には、ダイヤル34a〜34dは、前記バルーン8〜11から空気を吐出させるか否かを設定するためのものである。前記ダイヤル34a〜34dは前記バルブ33a〜33dの弁棒に連結されており、前記ダイヤル34a〜34dを回動操作することにより前記バルブ33a〜33dは開閉される。
【0048】ダイヤル40a〜40dは、前記バルーン8〜11から吐出される空気に消毒液37aを混入させるか否かを設定するためのものである。前記ダイヤル40a〜40dは前記バルブ39a〜39dの弁棒41a〜41dに連結されており、前記ダイヤル40a〜40dを回動操作することにより前記バルブ39a〜39dが開閉される。
【0049】ダイヤル36a〜36cは、前記バルーン8〜10から吐出される空気の温度を設定するためのものである。前記温度調節器46a〜46cは、前記ダイヤル36a〜36cの設定と前記温度センサ22a〜22cの検出温度とに基づいて温風ヒータ35a〜35cをオンオフ制御する。
【0050】ダイヤル42a,42bは、前記ヒータ15a,15bの温度を設定するためのものである。前記温度調節器47a,47bは、前記ダイヤル42a,42bの設定温度と前記温度センサ44a,44bの検出温度とに基づいて前記ヒータ15a,15bをオンオフ制御する。
【0051】この場合、脚用のバルーン8及びヒータ15aに関するダイヤル34a,36a,40a,42aは、前記操作パネル27のうち前記絵48の脚部に対応させて配置されている。腰用のバルーン9及びヒータ15bに対応するダイヤル34b,36b,40b,42bは、前記操作パネル27のうち前記絵48の腰部に対応させて配置されている。肩用のバルーン10に対応するダイヤル34c,36c、40cは、前記操作パネル27のうち前記絵48の肩部に対応させて配置されている。頭用のバルーン11、ダイヤル34d,40dは、前記絵48の頭部に対応させて配置されている。
【0052】従って、使用者は、各ダイヤルが人体のどの部位に対応するかを前記絵48により確認することができ、ダイヤルの誤操作を極力防止できる。
【0053】次に、本実施例の作用について説明する。まず、電源スイッチ30をオン位置に切換えると、コンプレッサ29に電源が供給される。これによりコンプレッサ29は駆動され、前記コンプレッサ29の吐出口からエアパイプ31内に空気が吐出される。この状態で、ダイヤル34a〜34dを開放位置に回動操作すると、バルブ33a〜33dが開放され、この結果、エアパイプ31内の空気は、中継パイプ32a〜32d,エアチューブ12a〜12dを通ってバルーン8〜11内に流入する。そして、バルーン8〜11内に流入した空気は吹出孔13から上方に向かって放出される。このとき、バルーン8〜11の上部には硬質クッション24及びマット25が配置されているが、いずれも多孔質性部材から構成されているため、バルーン8〜11から放出された空気は、前記硬質クッション24及びマット25を容易に通過する。そして、前記硬質クッション24及びマット25を通過した空気は、更に布1a及びシーツ2を通過してマットレスMの上方に向かって吹き出す。
【0054】尚、前記ダイヤル34a〜34dはそれぞれ独立的に操作可能であり、従って、各バルーン8〜11から空気を放出させるか否かは、それぞれ独立的に設定することができる。
【0055】また、このとき、前記ダイヤル40a〜40dを開放位置に回動操作すると、バルブ39a〜39dが開放される。この結果、タンク37内の気化した消毒液37aがパイプ38a〜38dを介して中継パイプ32a〜32d内に流入する。従って、前記バルーン8〜11から放出される空気内に気化した消毒液37aが混入する。
【0056】尚、前記ダイヤル40a〜40dは独立的に操作可能である。従って、各患部の症状に応じて各バルーン8〜11から放出される空気に消毒成分を混入させるか否かを設定することができる。
【0057】更に、前記ダイヤル36a〜36cをオフ位置から回動操作して送風温度を設定すると、前記ヒータ35a〜35cが通電される。この結果、前記中継パイプ32a〜32d内を通過する空気は前記温風ヒータ35a〜35cによって加熱される。また、このとき、前記温度調節器46a〜46cは、前記ダイヤル36a〜36cの設定温度及び前記温度センサ22a〜22cの検出温度に基づいて前記ヒータ35a〜35cへの通電を制御する。従って、前記バルーン8〜10からは、前記ダイヤル36a〜36cの設定温度に応じた温度の空気が放出される。
【0058】尚、前記ダイヤル36a〜36cはそれぞれ独立的に操作することができる。従って、各バルーン8〜10から放出される空気の温度は、それぞれ独立的に設定することができる。
【0059】一方、前記ダイヤル42a,42bをオフ位置から回動操作してヒータ温度を設定すると、前記ヒータ15a,15bに通電される。この結果、フィラメント20が発熱して遠赤外線が放射される。また、このとき、前記温度調節器47a,47bは、前記ダイヤル42a,42bの設定温度及び温度センサ44a,44bの検出温度に基づいて前記ヒータ15a,15bの通電を制御する。尚、前記ダイヤル42a,42bは独立的に操作可能であり、従って、前記ヒータ15a,15bに通電するか否かの設定や、前記ヒータ15a,15bの温度の設定は独立的に行うことができる。
【0060】上記構成によれば、クッション本体23の下部にヒータ15a,15bを設け、マットレスMの上に横たわる人体の脚部及び腰部の周辺部位に遠赤外線を放射するように構成したので、血行を良くすることができる。従って、長期間、寝たきりの状態が続いても、腰痛や関節痛が発生、或いは進行することを抑制したり、腰痛や関節痛を治療したりすることができる。
【0061】また、ヒータ15a,15bを厚み方向寸法が小さい布状の発熱体17から構成したので、マットレスMの内部に前記ヒータ15a,15bを配置しても、マットレスMの寝心地が悪くなることを極力抑えることができる。しかも、前記発熱体17は、マットレスMのうち脚部及び腰部が載置される領域の下方部全体に広がっているため、前記脚部及び腰部全体に遠赤外線を均等に照射することができる。
【0062】更に、クッション本体23の下部にバルーン8〜11を設け、人体の脚部、腰部、肩部、頭部付近に空気を吹き付けるように構成した。従って、前記脚部、腰部、肩部、頭部付近を除湿して皮膚を乾燥させることができ、褥瘡の発生や進行抑制したり、褥瘡を治療したりすることができる。
【0063】更にまた、バルーン8〜11から放出される空気に気化した消毒液37aを選択的に混入させることができるように構成した。従って、人体の脚部、腰部、肩部、頭部のうち褥瘡が発生した患部に化膿菌が繁殖することを防止することができ、褥瘡の発生や進行を一層抑制することができる。また、褥瘡の発生や進行の抑制、治療には、患部の皮膚を乾燥させることが有効である場合の他、患部の皮膚を適度に加湿することが有効である場合があるといわれている。従って、気化した消毒液37aが混入した空気を患部に吹き付けることにより患部を加湿することができ、この点からも、褥瘡の発生や進行を抑制することができる。
【0064】しかも、中継パイプ32a〜32d内を流れる空気流によりタンク37内の消毒成分を吸引するように構成した。このため、中継パイプ32a〜32d内に消毒液を噴射する噴出機構を設ける構成ぬ比べて、構成を簡単にすることができる。
【0065】また、中継パイプ32a〜32cのうち温風ヒータ35a〜35cの下流部においてタンク37からのパイプ38a〜38cを接続した。このため、消毒成分が温風ヒータ35a〜35cにより直接的に加熱されて消毒効果が失われることを極力防止できる。
【0066】また、脚部、腰部、肩部に対応するバルーン8〜10からは温風を送風できるように構成した。このため、患者の皮膚呼吸を促進させることができ、この点からも褥瘡の発生や進行の抑制したり治療したりすることができる。
【0067】更にまた、前記バルーン8〜11及び前記ヒータ15a,15bは可撓性を有する。従って、マットレスMを折り曲げても、バルーン8〜11から空気を放出させたり、ヒータ15a,15bから遠赤外線を放射させたりすることができる。このため、例えば体位調節機構を有する医療用或いは介護用ベッドに上記マットレスMを載置することができる。
【0068】また、本実施例では、前記保護クッション7内に前記ヒータ15a,15bを収納した。このため、人体の重みによりヒータ15a,15bに作用する応力を保護クッション7により緩和することができ、ヒータ15a,15bが故障することを極力防止できる。
【0069】しかも、保護クッション7およびヒータ15a,15bをクッションカバー14内に収納した。このため、保護クッション7およびヒータ15a,15bをアッセンブリとして容易に取扱うことができる。
【0070】図12は、本発明の第2の実施例を示しており、上記第1の実施例と異なるところについて説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、本実施例では、前記バルーン8〜11に代えて可撓性を有するエアチューブ51〜54が前記保護クッション7とクッション本体23との間に配置されている。前記エアチューブ51〜54は、いずれも保護クッション7のクッションカバー14に接着により固定されている。
【0071】図示しないが、前記エアチューブ51〜54のうち脚部、腰部、肩部、頭部の下部に位置する湾曲部分51a〜54aには、それぞれ多数の吹出孔が形成されている。また、前記エアチューブ51〜54のうちマットレスMの外部に位置する部分の先端部には前記コネクタ45が設けられている。従って、前記コネクタ45を、前記コントローラ26のコネクタに接続することにより前記エアチューブ43〜46と前記中継パイプ32a〜32dとが接続されるように構成されている。
【0072】尚、上記した以外の構成は、第1の実施例と同じである。従って、第1の実施例と略同様の作用、効果が得られる。上記構成によれば、バルーン8,9に代えてエアチューブ51,52としたことにより、ヒータ15a,15bから放射される遠赤外線が脚部及び腰部に到達しやすくなる。
【0073】図13ないし図18は本発明の第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
【0074】まず、図13ないし図16を参照しながら本実施例に係るマットレスMの構成について説明する。図13に示すように、本実施例では、前記シーツ2は、マットレスMの幅方向(図13において上下方向)両端の2辺部のみにおいて面状ファスナー3によりマットカバー1に取り付けられている。このような構成により、マットレスMのうち人が横たわる部分に面状ファスナー3が存在しなくなり、寝心地が向上する。
【0075】また、図14に示すように、本実施例では、クッション本体23を、2枚の綿状クッション61の上に前記マット25を積層すると共に前記マット25の上に4枚の綿状クッション61を積み重ねることにより構成している。前記綿状クッション61は、合成樹脂、例えばポリエステル製の比較的柔らかい(ふわふわした)材質からなる。
【0076】更に、本実施例では、前記ヒータ15a,15bを保護クッション7内に収容することをやめ、ベースシート6上に直接的に載置した。この場合、前記ヒータ15a,15bは、前記ベースシート6の上面に接着などにより固定されている。
【0077】更にまた、図15及び図16に示すように、本実施例では、前記バルーン8及び9に代えて、バルーン62及び63を前記ヒータ15a及び15bの上に配置した。尚、前記バルーン10及び11の構成は第1の実施例と同じである。また、図16はバルーン63の平面図を示すものであるが、前記バルーン62及び63の構成は基本的には同じである。
【0078】前記バルーン62及び63は、例えば塩化ビニル製の上シート54及び下シート65を重ね合わせて周囲部を例えば高周波溶着することにより構成されている。前記下シート65は前記上シート64よりも幅広になっており、従って、バルーン10及び11の幅方向(マットレスMの長手方向)両端部は下シート65のみからなる。
【0079】また、前記バルーン62及び63には、前記マットレスMの長手方向に延びる複数個の開口部66が前記マットレスMの幅方向に並列に形成されている。各バルーン62,53の前記開口部66の長さ寸法は、それぞれ前記ヒータ15a,15bの幅寸法と略同じに設定されている。前記開口部66は、前記上シート64の図15中右端部に寄せて設けられている。前記上シート64及び下シート65は、前記開口部66の周縁部において高周波溶着されている。
【0080】以上の構成により、前記バルーン62及び63内には、前記バルーン62及び63の左端部において上下方向に延びる幅広な空気通路67と、この空気通路67の右側部から右方に向かって延びる幅狭な複数本の空気通路68が形成される。そして、前記バルーン62及び63には、幅広な空気通路67の図13中上端部においてエアチューブ12aが連結されている。
【0081】更に、前記バルーン62及び63は、前記幅広な空気通路67部分の例えば4か所において、上シート64及び下シート65がスポット的に高周波溶着されている。この場合、隣接する溶着スポットSの間隔は、前記空気通路67の上端部から下端部に向かって広がるように構成されている。また、前記幅狭な空気通路68の上面には、多数の吹出孔69が形成されている。この場合、前記幅広な空気通路67から遠ざかるにつれて、隣接する吹出孔60の間隔が小さくなるように構成されている。上記構成のバルーン62及び63は、それぞれ開口部66がヒータ15a及び15bの上に位置するように配置されている。
【0082】次に、図17及び図18を参照しながら本実施例に係るコントローラ26の内部構成について説明する。前記エアパイプ31の途中部位には、エアフィルタ70及び圧力調整バルブ71が設けられている。また、前記中継パイプ32a〜32dには、それぞれ電磁弁72a〜72d、ニードルバルブ73a〜73d、流量センサー74a〜74d、逆止弁75a〜75dが設けられている。本実施例では、前記ダイヤル34a〜34dは、前記ニードルバルブ73a〜73dの弁棒に連結されている。従って、前記ダイヤル34a〜34dを回動操作することにより中継パイプ32a〜32dを流通する空気量を調節することができる。
【0083】また、前記中継パイプ32a〜32dと前記消毒用パイプ38a〜38dとの接続部には、それぞれ真空発生器としてのエジェクター76a〜76dが設けられている。更に、前記消毒用パイプ38a〜38dの途中部には、前記バルブ39a〜39dに代えて電磁弁77a〜77dが設けられている。
【0084】更に、本実施例においては、前記温風ヒータ35a〜35dは、エアチューブ12a〜12dの途中部に設けられている。即ち、本実施例においては、前記温風ヒータ35a〜35dは前記コントローラ26の外部に位置する。
【0085】一方、操作パネル27には、前記流量センサ74a〜74dにより検出される流量をリアルタイムで表示する表示器78a〜78d及び前記バルーン62,63,10から放出される空気の温度を表示する表示器79a〜79cが設けられている。また、前記操作パネル27には、前記ヒータ15a,15bの温度をリアルタイムで表示する表示器80a,80bが設けられている。従って、使用者は、前記表示器78〜80をみてバルーン62,63,10,11から放出される空気の量や温度、ヒータ15a,15bの温度を確認することができる。
【0086】尚、具体的な図示は省略するが、前記操作パネル27には、前記電磁弁72a〜72dを開閉動作させるためのスイッチが設けられている。また、前記操作パネル27には、前記ダイヤル40a〜40dに代えて前記電磁弁77a〜77dを開閉動作させるためのスイッチが設けられている。
【0087】上記構成によれば、ヒータ15a,15bの上に配置されるバルーン62,63に開口部66を設けたので、ヒータ15a,15bから放射される遠赤外線を脚部及び腰部に伝わり易くすることができる。
【0088】ところで、前記バルーン62,63に開口部66を設けると、空気通路67、68が狭くなるため、エアチューブ12a,12bから空気通路67に送り込まれるた空気が空気通路68の先端に行き渡りにくくなる。これに対して、本実施例では、空気通路67に溶着スポットSを設けて、空気通路67内の空気が各空気通路68に略均等に流入するように構成した。更に、各空気通路68に設けた吹出孔69の間隔が、空気の流入側から離れるにつれて密になるように構成した。従って、空気通路68の先端まで空気を行き渡らせることができる。このため、空気通路68の上面全体から略均等に空気を放出することができる。
【0089】尚、前記空気通路67に溶着スポットSを設けたことにより、バルーン62及び52に空気が流入したときに空気通路67の部分のみが大きく膨らむことを防止でき、バルーン62、63全体を略同じ厚み寸法に保持することができる。また、2枚のシート64及び65を重ね合わせて周囲部を高周波溶着することによりバルーン62及び63を構成したため、前記バルーン62,63を薄くすることができる。このため、バルーン62及び63がかさばらず、マットレスMの上に横たわったときの違和感を無くすることができる。
【0090】また、本実施例では、クッション本体23の最上部を綿状クッション61から構成したので、本実施例のマットレスMの上面部の肌触りを良くすることができる。また、クッション本体23を、通気性の優れたマット25に綿状クッション61を組み合わせて構成したことにより、バルーン62,63,10,11から放出されクッション本体23を通過してマットレスMの上方に向かって吹き出される風の勢いを和らげることができる。
【0091】更に、本実施例では、消毒用パイプ38a〜38dと中継パイプ32a〜32dの接続部にエジェクター76a〜76dを設けた。従って、消毒用パイプ38a〜38d内の気化した消毒液37aを効率良く中継パイプ32a〜32dに引き込むことができる。
【0092】ところで、コントローラ26とマットレスMとが離れている場合、即ちエアチューブ12a〜12dが長い場合に、前記温風ヒータ35a〜35dを中継パイプ32a〜32dに設けると、前記温風ヒータ35a〜35dで温められた空気はエアチューブ12a〜12dを通過する間に冷やされてしまう。これに対して、本実施例では、エアチューブ12a〜12dに温風ヒータ35a〜35dを設けた。前記温風ヒータ35a〜35dで温められた空気がバルーン62,53,10,11から放出されるまでの間に冷やされてしまうことを極力防止できる。
【0093】尚、上記した以外の第3の実施例の構成は第1の実施例と同じである。従って、本実施例においても第1の実施例と同様の作用、効果を得ることができる。
【0094】図19は、本発明の第4の実施例を示しており、上記第3の実施例と異なるところについて説明する。尚、第3の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、本実施例では、タンク37の下部にヒータ81を配置した。また、前記タンク37の側壁部の上部に空気孔82を設けると共に、前記側壁部の内面に前記空気孔82を覆う逆止弁83を取り付けた。
【0095】上記構成によれば、前記ヒータ81によりタンク37内の消毒液37aを加熱して気化させることができ、中継パイプ32a〜32dを通過する空気中に気化した消毒液37a・を効率良く混入させることができる。
【0096】尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。風源を、脚用風源、腰用風源、肩用風源、頭用風源から構成することに代えて、脚及び腰に対応する1つの風源と、肩及び頭に対応する1つの風源から構成しても良く、人体全体に対応する1つの風源としても良い。
【0097】コントローラ27内に噴射装置を配設し、噴射装置によりタンク37内の消毒液37aを中継パイプ32a〜32d内に噴射されるように構成しても良い。ベースマット5は、多層構造にしても良い。第1及び第2の実施例においては、クッション本体23を硬質クッション24およびマット25の2層構造としたが、これに限定されるものではなく、例えば硬質クッション24またはマット25の1層構造にしても良い。
【0098】上記第1ないし第3の実施例においては、ベースマット5,硬質クッション24,マット25を合成樹脂製としたが、天然繊維から形成しても良い。温度センサは、サーミスタの他、熱電対やサーモパイルでも良い。送風源は、コンプレッサ29の他、シロッコファンを主体に構成されたブロワでも良い。
【0099】ヒータ15a,15bの温度を設定するための操作手段は回動式のダイヤルに限定されるものではなく、スライド式のつまみでも良い。温風ヒータ35a〜35cは、例えばパイプの外周面にニクロム線が巻回された構成のものでも良い。マットカバー1の上面に装着されるシーツ2の枚数は、1枚や2枚でも良く、或いは4枚でも良い。
【0100】第3の実施例においては、クッション本体23を2枚の綿状クッション61、マット25、4枚の綿状クッション61を順次積み上げることにより構成したが、マット25の下部に配置される綿状クッション61を省略しても良い。また、マット25の上部に配置される綿状クッション61の枚数は1枚でも良く、或いは5枚以上でも良い。即ち、マット25の上下に配置される綿状クッション61の枚数を調節することによりクッション本体23を通過する空気の勢いを適宜、調節することができる。
【0101】温風ヒータ35a〜35cの温度が異常に上昇してしまうことを防止するために、前記温風ヒータ35a〜35cの温度を検出するための温度センサを設けても良い。このような構成によれば、前記温風ヒータ35a〜35cの異常を速やかに検知することができ、安全性が向上する。
【0102】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明のマットレスは、クッション本体の下方に風源および熱源を設けたので、人体に遠赤外線を投射することに基づいて関節痛等の治療および予防を行うことができる。しかも、人体に風を吹付けることに基づいて褥そう等の治療および予防を行うことができるので、総じて、医療効果が大幅に高まる。
【0103】また、本発明の医療用寝具によれば、クッション本体の下方に風源及び熱源を有するマットレスと、風を発生する風発生源と、前記風発生源にて発生した風を前記風源に送る送風路とを備えたので、人体に遠赤外線を投射することに基づいて関節痛等の治療および予防を行うことができる。しかも、人体に風を吹付けることに基づいて褥そう等の治療および予防を行うことができるので、総じて、医療効果が大幅に高まる。
【出願人】 【識別番号】595021466
【氏名又は名称】桜アルミ株式会社
【出願日】 平成13年2月21日(2001.2.21)
【代理人】 【識別番号】100071135
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開2001−327551(P2001−327551A)
【公開日】 平成13年11月27日(2001.11.27)
【出願番号】 特願2001−45020(P2001−45020)