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【発明の名称】 便器付きベッド
【発明者】 【氏名】稲垣 実男

【氏名】根本 康夫

【氏名】福井 洋二郎

【氏名】松本 康弘

【氏名】高橋 佳美

【氏名】富重 貴之

【氏名】内野 豊

【要約】 【課題】操作が容易で、歩くことはできないまでも、多少体が動かせることのできる程度の要介護者が、一人で操作できる便器付きベッドを提供する。

【解決手段】マット支持枠体(10)上にマット(20)を載置し、該マット支持枠体(10)の頭部側部位(11)を仰動可能となす。マット支持枠体(10)の臀部支障部位(12)の下方には昇降装置(31)で昇降可能となした便器(30)を設ける。そして、マット支持枠体(10)の便器(30)の上方には、ベッド上方左右方向に開くように仰伏動可能となした扉枠部(13,13)を設け、この扉枠部(13,13)は便器(30)が上昇すると仰動して開き、便器(30)が下降すると伏動して閉じるようになす。マット(20)の上記扉枠部(13,13)に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝(21)を設けて、該マット(20)に両開きの開閉扉部(22,22)を形成してなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マット支持枠体(10)上にマット(20)を載置し、該マット支持枠体(10)の頭部側部位(11)を仰動可能となし、上記マット支持枠体(10)の臀部支障部位(12)の下方には昇降装置(31)で昇降可能となした便器(30)を設け、前記マット支持枠体(10)の便器(30)の上方には、ベッド上方左右方向に開くように仰伏動可能となした扉枠部(13,13)を設け、この扉枠部(13,13)は便器(30)が上昇すると仰動して開き、便器(30)が下降すると伏動して閉じるようになし、マット(20)の上記扉枠部(13,13)に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝(21)を設けて、該マット(20)に両開きの開閉扉部(22,22)を形成してなる便器付きベッド。
【請求項2】 マット支持枠体(10)上に弾性と所定の厚みを有したマット(20)を載置し、該マット支持枠体(10)の頭部側部位(11)を仰動可能となし、上記マット支持枠体(10)の臀部支障部位(12)の下方には昇降装置(31)で昇降可能となした便器(30)を設け、前記マット支持枠体(10)の便器(30)の上方には、ベッド上方左右方向に仰伏動可能な扉枠部(13,13)を設け、この扉枠部(13,13)は便器(30)が上昇すると仰動して開き、便器(30)が下降すると伏動して閉じるようになし、マット(20)の上記扉枠部(13,13)に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝(21)を設けて、該マット(20)に両開きの開閉扉部(22,22)を形成し、扉枠部(13,13)を閉じた際のその開閉先端部と、前記開閉扉部(22,22)の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ(23)等で余裕を持たせて緊縛してなる便器付きベッド。
【請求項3】 マット支持枠体(10)上にマット(20)を載置し、該マット支持枠体(10)の頭部側部位(11)を仰動可能となし、上記マット支持枠体(10)の臀部支承部位(12)の下方には昇降装置(31)で昇降可能となした便器(30)を設け、前記マット支持枠体(10)の便器(30)の上方には、ベッド上方左右方向に仰伏動可能な扉枠部(13,13)を設け、この扉枠部(13,13)は便器(30)が上昇すると仰動して開き、便器(30)が下降すると伏動して閉じるようになし、マット(20)の上記扉枠部(13,13)に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝(21)を設けて、該マット(20)に両開きの開閉扉部(22,22)を形成し、扉枠部(13,13)を閉じた際のその開閉先端部と、前記開閉扉部(22,22)の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ(23)等で余裕を持たせて緊縛し、上記昇降装置(31)は、マット支持枠体(10)の頭部側部位(11)を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝(21)内部の開閉扉部(22,22)が仰動するようになした便器付きベッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレに一人で行けない体が不自由な人等が、ベッドにおいて一人で(多少の介護を受けても無論差し支えない。)排尿・排便ができるようになした便器付きベットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、手術直後の病人、寝たきりの人等は、オシメを着用するか、定期的にオマル(携帯用便器)で、介護人が排尿・排便の手助けを行っている。この排尿や、排便の介護は介護人にとって煩わしい作業であることを否定できないが、それ以上に、介護を受ける人にとっても心苦しく、大きな負担となっている。
【0003】なお、従来よりベッドに便器を取り付ける提案がなされている(たとえば、本出願人等が先に提案した、特願昭64−85650号等)が、便器のセットが煩雑であったり、操作が複雑で利用者一人では操作できなかったといった理由で、普及されないでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、操作が容易で、歩くことはできないまでも、多少体が動かせることのできる程度の要介護者が、一人で操作できる便器付きベッドを提供することを課題としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため、本発明は、マット支持枠体10上にマット20を載置し、該マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動可能となし、上記マット支持枠体10の臀部支承部位12の下方には昇降装置31で昇降可能となした便器30を設け、前記マット支持枠体10の便器30の上方には、ベッド上方左右方向に開くように仰伏動可能となした扉枠部13,13を設け、この扉枠部13,13は便器30が上昇すると仰動して開き、便器30が下降すると伏動して閉じるようになし、マット20の上記扉枠部13,13に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝21を設けて、該マット20に両開きの開閉扉部22,22を形成してなる技術的手段を講じたものである。
【0006】それ故、本発明便器付きベッドは、使用者がベッドに寝たまま、操作すると、開閉扉部22,22が開くにしたがって、多少臀部を持ち上げることで、便器30がマット20の開閉扉部22,22が開いて形成された窓状部に上昇し、この便器30の上に臀部を載せ、排尿・排便ができる状態とすることができる作用を呈するものである。
【0007】また、本発明は、開閉扉部22,22が開く際に、使用者が臀部が割れる着衣を予め着装していると、これを開閉扉部22,22の摩擦で開いて、そのまま排尿・排便ができる状態となす作用を呈するものである。
【0008】なお、本発明便器付きベッドは、扉枠部13,13の上に、開閉扉部22,22があるので、該扉枠部13,13が仰動しても、開閉扉部22,22が体重で押し潰され、マット20の上方に隆起する高さはさほど高くは成らず、扉枠部13,13の仰伏動に際しても使用者に苦痛を与え無いように作用するものである。
【0009】次に、請求項2の発明は、マット支持枠体10上に弾性と所定の厚みを有したマット20を載置し、該マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動可能となし、上記マット支持枠体10の臀部支承部位12の下方には昇降装置31で昇降可能となした便器30を設け、前記マット支持枠体10の便器30の上方には、ベッド上方左右方向に仰伏動可能な扉枠部13,13を設け、この扉枠部13,13は便器30が上昇すると仰動して開き、便器30が下降すると伏動して閉じるようになし、マット20の上記扉枠部13,13に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝21を設けて、該マット20に両開きの開閉扉部22,22を形成し、扉枠部13,13を閉じた際のその開閉先端部と、前記開閉扉部22,22の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛してなる技術的手段を講じたものである。
【0010】それ故、本発明便器付きベッドは、上記請求項1の作用に加え、扉枠部13,13を閉じた際、その開閉先端部と、開閉扉部22,22の開閉先端部より多少外側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛してなるので、扉枠部13,13が仰動して開く際、ベッドに寝ている人との間にマット20の一部で形成されたクッション性を有した開閉扉部22,22が介装し、さらに、この開閉扉部22,22が扉枠部13,13の動きに余裕を持って連動するので、該開閉扉部22,22が人体に対して大きな緩衝作用を呈するとともに、便器30の上方を確実に開閉する作用を呈する。さらに、後記するように、該扉枠部13,13が直接人体に接触しないようになす作用をも呈するものである。
【0011】次に、請求項3の発明は、マット支持枠体10上にマット20を載置し、該マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動可能となし、上記マット支持枠体10の臀部支承部位12の下方には昇降装置31で昇降可能となした便器30を設け、前記マット支持枠体10の便器30の上方には、ベッド上方左右方向に仰伏動可能な扉枠部13,13を設け、この扉枠部13,13は便器30が上昇すると仰動して開き、便器30が下降すると伏動して閉じるようになし、マット20の上記扉枠部13,13に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝21を設けて、該マット20に両開きの開閉扉部22,22を形成し、扉枠部13,13を閉じた際のその開閉先端部と、前記開閉扉部22,22の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛し、上記昇降装置31は、マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝21内部の開閉扉部22,22が仰動するようになした技術的手段を講じたものである。
【0012】それ故、本発明便器付きベッドは、請求項2の作用にさらに加えて、マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝21内部開閉扉部22,22のが仰動するようになしたので、前記した使用者が臀部が割れる着衣を予め着装していると、これを開閉扉部22,22の摩擦でより確実に開く作用を呈する。
【0013】なお、排尿・排便は、上体を起こして略座った姿勢で行うのが容易で、本発明便器付きベッドは、利用者が排尿・排便し易い姿勢を保つようにも作用するものである。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。図中、1がベッド本体、2が該ベッド本体1の下に配した浴槽である。この浴槽2は、図では明示していないが、底面に転車を設け、また同じく図示しない駆動源を有し、ベッド本体1の下からベッド本体2の側方に移動可能となしてあり、入浴する場合は、該浴槽2をベッド本体1の下部から側方に引き出して(正確には、駆動源で押し出して)使用するようになしてある。なお、この浴槽2は本発明では省略してよいものである。
【0015】そして、上記ベット本体1は従来公知なものが使用でき、本発明ではマット支持枠体10上にマット20を載置し、該マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動可能となしてある。このマット支持枠体10は、図2に最も明らかに示すごとく、金属パイプを枠状に折り曲げて形成しているが、無論その材質は適宜選定すればよく、本実施例では軽量化のため枠体としたが、マット20を支承できるものであれば平板状の板材で形成しても無論差し支えないし、外枠のみを用意してこの外枠に布テープ等を格子状に取り付けたもの等を使用してもよいものである。
【0016】なお、このマット支持枠体10はベット本体1上に載置できるようになし、頭部から足部にわたって複数に分割(図示例では、「図2」上下二分割)され、少なくも、頭部側部位11を仰動可能となしてある。この仰動装置も従来公知なものを使用すればよく、本実施例では、マット支持枠体10は、その頭部側部位11の足側辺部(図下辺部)を枢止し(マット支持枠体10の他の部位に枢止するか、ベッド本体1に枢止する。)て、ベット本体1と前記頭部側部位11との間にパワーシリンダ14を介装して、このパワーシリンダ14(図3参照)によって仰動と、マット支持枠体10の全面が平らな状態となる伏動とができるようになしてある。
【0017】上記マット支持枠体10の頭部側部位11の仰伏動は、実験の結果、略直角状態まで仰動できるようになすのが、排便しやすくて都合のよいものであった。また、上記仰伏動は人がマット20に横になって体重が加わっている状態でも仰伏動できる機構となすのは無論である。また、本実施例では頭部側部位11のみを仰伏動可能となしてあるが、足部側をW字状に折り曲げることができるようにする等してもよいものである。
【0018】また、上記マット20も従来公知なものが使用でき、睡眠に適した適宜な弾力性と柔軟性とを有し、かつ、適宜な通気性を有したものが使用され、通常芯材のクッション材とこのクッション材を包み込むカバーとで構成してある。なお、このマット20は請求項2以下では所定の厚みを有することを必須の要件としているが、これは、後記する扉枠部13,13の仰動時にマット20が押し潰されて、マット20の上方に突出する高さを低減させて人体への違和感を与えないようにするためのものである。
【0019】そして、本発明は、上記マット支持枠体10の臀部支承部位12の下方には昇降装置31で昇降可能となした便器30を設けてある。この便器30は水洗式で図示しないフレキシブルな注水管と排水管とが連結されるのは無論であり、さらには、洗浄水噴射装置と温風乾燥装置とを有するものが望ましい。さらに、図示はしていないが、この便器30には金隠し部が出入可能に取り付けられ、使用時には金隠し部が仰動するようになしておくとよい。
【0020】そして、上記便器30の昇降装置31は、図示例では、X字状に組み合わせたリンク33,33をパワーシリンダ32でその交差角度を変更して、両リンク33,33の上端に設けた載荷台34と共に該便器30を昇降するようになしてあるが、この昇降装置31はその他の方式のものを使用してもよいのは無論である。また、本実施例では、浴槽2を使用したので、マット支持枠体10の下部の左右中央には該浴槽2が通常位置しているので、便器30は図1の奥側に寄った位置を待機位置とし、浴槽2と共に移動するようになし、便器30を使用する場合は、該便器30が浴槽2と共に移動して、該便器30が左右中央のマット支持枠体10の臀部支承部位12の下方に移動するようになしてある。なお、浴槽2を使用しない場合は、該便器30を所定位置に昇降のみ可能に固定しておいてもよいものである。
【0021】そして、前記マット支持枠体10の便器30の上方には、ベッド上方左右方向に開くように仰伏動可能となした扉枠部13,13を設け、この扉枠部13,13は便器30が上昇すると仰動して開き、便器30が下降すると伏動して閉じるようになしてある。すなわち、便器30が上昇すると扉枠部13,13が開いて便器30の上方が開口するようになしてある。
【0022】上記扉枠部13,13は、マット支承枠10の一部に別途設けられ、その一辺(図2左右外側辺)を該マット支承枠10の一部に枢着(ベッド本体1に枢止してもよい)して形成され、本実施例ではこの扉枠部13の端部にカムフロアー13a,13a(図4参照)を設け、昇降する便器30の一側に、該カムフロアー13aを接動するカム面30a,30aを設け、該便器30の上昇で扉枠部13を仰動させるようになしてある(伏動は自重による)が、無論図示しないパワーシリンダー等でこの扉枠部13,13を仰伏動するようになしてもよい。
【0023】そして、マット20の上記扉枠部13,13に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝21を設けて、該マット20に両開きの開閉扉部22,22を形成してなる 。すなわち、前記扉枠部13,13が開いても、その上にあるマット20が開かないと便器30を使用できないので、マット20の上記扉枠部13,13に適合する部位には、平面略横向きH字状の切溝21を設けて、該マット20に両開きの開閉扉部22,22を形成して、この開閉扉部22,22が扉枠部13,13と共に開閉(仰伏動)するようになしてある。
【0024】本発明において、前記便器30を使用する場合は、図示はしていないが、手元スイッチで便器使用の信号を入力する。すると、便器30が上昇(浴槽2があって、ベットの左右中央に便器30がない場合は、該便器30がベッド本体1の左右中央に移動してから上昇)し、マット支持枠体10の頭部側部位11が仰動する。マット支持枠体10の頭部側部位11が仰動すると、ベッド使用者は上体が起こされ、上体の体重の一部が臀部に加わる。そして、このタイミングに合わせて、便器30が上昇して扉枠部13,13ないし開閉扉部22,22を仰動させて開く。すると、やがて、座った状態の臀部の下に便器30の上端が接触し、排尿又は排便が可能となるものである。
【0025】排尿又は排便が終わったら、図示しない手元スイッチの洗浄スイッチを押す。そして、洗浄と乾燥が終わったら、便器使用終了スイッチを押す(この便器使用終了スイッチは省略してもよい。)。すると、便器30が下降してマット支持枠体10の頭部側部位11が伏動して元に戻るものである。なお、便器30が下降する際、ベッド使用者は臀部を多少浮かせ気味にするか、体を横に向けて、閉じる開閉扉部22,22に体が挟まらないようにする。
【0026】次に、請求項2の発明は、上記構成に加え、扉枠部13,13を閉じた際のその開閉先端部と、開閉扉部22,22の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛してなる構成を加えたものである。扉枠部13,13と開閉扉部22,22とは、無論一体的に連動するようになす必要性がある。しかし、扉枠部13,13は機械的な動きであるの対して、開閉扉部22,22は人体に接して動く部位であるので、純粋に機械的な動きに規制されることなく、人体との接触部位に多少の余裕を有した動きをすることが、人体に違和感を与えずに望ましい。
【0027】もっとも、上記扉枠部13,13の上にはマット20があって、この扉枠部13,13の動きは、弾性を有した開閉扉部22,22を介して人体に伝わるので、通常は該開閉扉部22,22が緩衝材として機能し、直接扉枠部13,13の動きが人体に伝わることはないが、開閉扉部22,22が捲れて扉枠部13,13が直接人体に接触する場合も想定できる。そこで、扉枠部13,13と開閉扉部22,22とが適宜な余裕は有するが大きくずれた動きがないように、扉枠部13,13を閉じた際のその開閉先端部と、開閉扉部22,22の開閉先端部より多少外側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛して扉枠部13,13が仰動しても(本実施例での上死点、90度回動して直立しても)開閉扉部22,22の先端が扉枠部13,13の上に回り込んで該扉枠部13,13が直接人体には接触しないようになしてある。
【0028】上記テープ23は、一対一組にして開閉扉部22の裏面側に設けられ、扉枠部13の一辺を緊縛すればよいが、本実施例では緊縛の手数を省略するため面状ファスナーで両テープ体どうしを係止するようになしている。なお、このテープ23の取付部を開閉扉部22,22の開閉先端部より多少外側に寄った位置とすることで、扉枠部13,13が直立しても、人体との摩擦等で該開閉扉部22,22の先端が回り込んで、必ずその上には開閉扉部22,22の先端部位が位置するものである。
【0029】次に、請求項3の発明は、上記請求項2の構成にさらに加えて、便器30の昇降装置31は、マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝21内部の開閉扉部22,22が仰動するようになしたものである。
【0030】上記頭部側部位11の仰動と開閉扉部22,22の仰動とのタイミングは、適宜選定すればよいものであるが、使用者にとってもっとも違和感が無く快適な状態とするのが望ましいのは無論で、多数の実験の結果、上体を起こして、使用者が便器の使用を体でしっかりと認識し、その後に、開閉扉部22,22が開くのが最も違和感が少ないものであった。
【0031】また、本発明便器付きベッドは、使用者が自分でパジャマのズボンを脱いだり、浴衣の裾を端折ったりすることができないことを前提とするもので、後ろ開きの着衣を着用することで、便器使用時臀部の後ろが開くことができるようになしたもので、開閉扉部22,22が開く摩擦でこの着衣の後ろを開くようにしたもので、ある程度の大きさの摩擦力が必要となる。そこで、本発明では、頭部側部位11を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝21内部の開閉扉部22,22が仰動するようになして、着衣の後部が確実に開くようになしたものである。
【0032】
【発明の効果】本発明は、上記のごときで、便器30を上昇してマット20の一部である開閉扉部22,22を開くようになしたので、使用者が手元スイッチをONする等の意思表示のみで、便器30の上に臀部を載せ、排尿・排便ができる便器付きベッドを提供できるものである。なお、この操作は体が相当に不自由な人でも可能であり、さらには、全く体の自由が利かない人が使用する場合も、介護者の多少の介護の元に使用でき介護者の労力を大幅に低減できるとともに、体は不自由であるが認識力は衰えていない人にとって、恥じらいや介護者に対する迷惑感が低減でき、心の負担が少ない便器付きベッドを提供できるものである。
【0033】なお、本発明はマット支持枠体10の頭部側部位11を仰動可能となしたので、ベッドの上で上体を起こし、便器30の上に略座った体制とすることができ、特に用便には従来なれた姿勢とすることができる便器付きベッドを提供できるものである。
【0034】また、請求項2の発明は、上記効果に加え、扉枠部13,13を閉じた際のその開閉先端部と、開閉扉部22,22の開閉先端部より多少内側に寄った裏面位置とをテープ23等で余裕を持たせて緊縛してなるので、前記したように、使用者にとって扉枠部13,13の仰動で違和感が少ない便器付きベッドを提供できるものである。
【0035】また、請求項3の発明は、上記効果にさらに加えて、便器30の昇降装置31は、マット支持枠体10の頭部側部位11を仰動させて、使用者の上半身の体重の一部が臀部に加わるようになってから、平面略横向きH字状の切溝21内部の開閉扉部22,22が仰動するようになしたので、後ろ開きの着衣の着用で、相当に体が不自由な人でも、自動的に後ろを開き臀部を直接便器の上に載せることができる便器付きベッドを提供できるものである。
【出願人】 【識別番号】000119597
【氏名又は名称】稲垣 実男
【識別番号】000002266
【氏名又は名称】シルバー精工株式会社
【出願日】 平成12年5月11日(2000.5.11)
【代理人】 【識別番号】100067703
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 信
【公開番号】 特開2001−314456(P2001−314456A)
【公開日】 平成13年11月13日(2001.11.13)
【出願番号】 特願2000−137957(P2000−137957)