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【発明の名称】 折り畳み式車椅子用の背もたれ
【発明者】 【氏名】クラウス・ゼーリガー

【要約】 【課題】従来の技術の欠点を除くこと。

【解決手段】複数のバンドは、通例のように、車椅子の複数のバックパイプ(1,1.1)に取着されておらず、複数の側板(5,5.1)の複数の前縁(7,7.1)に取着されており、これらの前縁は、前記車椅子の複数のシートパイプ(2,2.1)と複数の肘掛け(4)との間の空間に前方に突出しており、前記複数の側板(5,5.1)は、高さの調節可能に又は動かないように前記車椅子の前記複数のバックパイプ(1,1.1)と結合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 相上下して設けられた長さを調節することができる個々のバンドからなる、折り畳み式車椅子用の背もたれにおいて、これらのバンド(3.1乃至3.7)は、通例のように、車椅子の複数のバックパイプ(1,1.1)に取着されておらず、複数の側板(5,5.1)の複数の前縁(7,7.1)に取着されており、これらの前縁は、前記車椅子の複数のシートパイプ(2,2.1)と複数の肘掛け(4)との間の空間に前方に突出しており、前記複数の側板(5,5.1)は、高さの調節可能に又は動かないように前記車椅子の前記複数のバックパイプ(1,1.1)と結合されていること、を特徴とする背もたれ。
【請求項2】 背もたれ用カバー(6)が、前記車椅子の前記複数のバックパイプ(1,1.1)と、前記複数の側板(5,5.1)と、前記複数のバンド(3.1乃至3.7)を含むこと、を特徴とする請求項1に記載の背もたれ。
【請求項3】 前記複数の側板(5,5.1)の前記複数の前縁(7,7.1)には、複数の追加のバンドが取着されており、これらのバンドは、前記背もたれ用カバー(6)に設けられた複数のスリットから前方へ差し通され、車椅子使用者の上体の回りに宛われ、マジックファスナー(登録商標)によって互いに結合されることができること、を特徴とする請求項1又は2に記載の背もたれ。
【請求項4】 前記複数の側板(5,5.1)の上方領域が増大されているか、複数の追加の板によって上方領域が増大されることによって、これらの側板が圧迫用パッドの機能をも担うこと、を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の背もたれ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は折り畳み式車椅子用の背もたれに関する。
【0002】
【従来の技術】このような背もたれは、殆ど常に、車椅子の2つのバックパイプ(1)に取着されており、車椅子の折り畳みの際に同様に折り畳まれるマットからなる。このマットは、広げられた状態では、ほぼ平らな面を形成する。この平面は最適な座り姿勢のためには適切ではない。何故ならば、この平面は腰椎部分の背柱の自然な前彎を支持することができないからである。
【0003】ある程度の改良が生じるのは、このマットの代わりに、相上下してある個々のバンドが用いられる場合である。これらのバンドは同様に複数のバッグパイプに直接取着されているか、これらのバンドを取り囲む背もたれ用カバーに間接的に取着されている。この場合、骨盤の上縁にあるバンドはぴんと張ることができるのに対し、下方のバンド及び上方のバンドは緩いままである。その目的は、臀部及び両肩を複数のバックパイプの間へ少し位置決めするためである。しかし、複数のバンドの異なる緊張の可能性はセンチメートルの範囲にあり、余りに僅かなので、背柱を人体計測上好都合なS字形にももたらすことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の技術の欠点を除くことにある。
【0005】複数のバンドを、腰部の領域において、複数のバックパイプの、少なくとも手1つの幅だけ手前で取着して、これらのバンドの著しく異なる弛みによって背柱を解剖学的構造上適切に支持することができるのは、原則的に好都合である。
【0006】しかし、これは困難をもたらす。何故ならば、車椅子の2つのシートパイプ(2)が、世界で用いられるクロスブレース形折り畳み機構の原理の故に、車椅子の折り畳みの際に、上方に移動して(図3)、これらのバンドの好都合な取着のために必要であろう空間を、占めるからである。
【0007】このことを、本発明の出発点としている。そして、本発明は、すべての車椅子において複数のシートパイプ(2,2.1)と、更に外側に位置しここでは破線(4)しか示されていない複数の肘掛けとの間に存する中間空間を用いる(図2及び4を参照せよ)。
【0008】このことによって、2つの重要な利点が生じる。
【0009】1.複数のバンド(3.1乃至3.7)の弛みを、種々に調整することができて、このことによって、車椅子使用者の背柱を、良好な座り姿勢をもたらす解剖学構造上好ましい形にする。
【0010】2.車椅子使用者の背中を正中面においてだけでなく、全幅においても支持する。このことは均等な圧力分布をもたらす。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、複数のバンドが、通例のように、車椅子の複数のバックパイプに取着されておらず、複数の側板の複数の前縁に取着されており、これらの前縁は、車椅子の複数のシートパイプと複数の肘掛けとの間の空間に前方に突出しており、複数の側板は、高さの調節可能に又は動かないように車椅子の複数のバックパイプと結合されていること、により解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明を図1乃至4によって詳述する。
【0013】図1は、本発明の好ましい実施の形態を、左側のバックパイプ(1)と、左側のシートパイプ(2)と、背もたれ用カバー(6)とを有する市販の車椅子の左側部分図として示している。背もたれ用カバー(6)の内側には、左側の側板(5)及び複数のバンド(3.1乃至3.7)が納められている。左側のシートパイプ(2)は、車椅子を広げた状態での高さ位置を有する。
【0014】図2は、上から見たこの部分図を、真ん中のバンド(3.4)の断面図として示している。ここでは、左側の側板(5)は、左側のシートパイプ(2)と、破線で示した肘掛け(4)との間に位置している。複数のバンド(3.1乃至3.7)は、締付、螺着、錨着又は貼着によって、側板(5)の前縁(7)に取着されている。側板(5)は、バックパイプ(1)と共に後端(8)に螺着されているか、例えば、複数のねじ(9)を用いて、締付によって取着されている。
【0015】図3は、シートパイプ(2)が図1より高い位置にある、車椅子を折り畳んだ状態での左側の部分図を示している。
【0016】図4は、上から見たこの部分図を、真ん中のバンド(3.4)の断面図として示している。クロスブレース形折り畳み機構の原理に基づいて車椅子を折り畳むことによって、複数のシートパイプ(2,2.1)は上方へかつ互いに向かって移動した。この場合、背もたれ用カバー(6)によって保護された複数のバンド(3.1乃至3.7)は、自動的に、複数のシートパイプ(2,2.1)の端部と、複数のバックパイプ(1,1.1)従ってまた複数のねじ(9)との間へ折り畳まれる。
【0017】複数のバンド(3.1乃至3.7)の長さの調整は、周知のように、これらのバンドが重なり合った部分バンドに分割されていることであれ、例えば側板(5)の前縁(7)に複数のループが接触していることであれ、好ましくは複数のマジックファスナーによって実行されている。複数のバンド(3.1乃至3.7)はこれらのループの中を通され、再度中央に導かれ、そこで互いにマジックファスナーで結合される。更に、長さのこのような可変の調節は、本発明に係わる背もたれを、車椅子の種々の幅に適合させることができることを可能にする。背もたれ用カバー(6)も周知のように設計されている。背側にある図示しないマジックファスナー又はスライドファスナーにより、複数のバンド(3.1乃至3.7)の長さの調節を快適に行なうことができ、損傷又は汚染の際には交換を容易に行なうことができる。車椅子の種々の幅への背もたれ用カバー(6)の適合も、周知のように、重ね合わせ又は伸張可能な材料によってなされる。
【0018】車椅子使用者の個々の寸法への適合のために、複数の側板(5,5.1)従ってまた複数のバンド(3.1乃至3.7)及び背もたれ用カバー(6)の高さは、複数のねじ(9)を緩めることに応じて、複数のバックパイプ(1,1.1)に沿って移動される。
【0019】車椅子使用者の座る姿勢を安定化させねばならない場合に、本発明の他の構成では、複数の追加のバンドが設けられており、これらのバンドは同様に複数の側板(5,5.1)の複数の前縁(7,7.1)に取着されており、背もたれ用カバー(6)に設けられた複数のスリットから前へ差し通され、車椅子使用者の上体を抱え、マジックファスナーによって互いに結合されることができる。座り姿勢の追加的な安定化は、本発明に基づき、複数の側板(5,5.1)の上方領域が増大されるか、追加の側板によって増大されることができることにより、複数の側板(5,5.1)が圧迫用パッドの機能も担うことによって、なされる。
【0020】更に、本発明に係わる背もたれの重要な特徴は、複数のバンド(3.1乃至3.7)同士の間隔によって保証され、かつ特に良好な微気候(Mikroklima)をもたらす高い通気性及び透水性である。従って、背もたれ用カバー(6)の材料もこれらの要求を満たさねばならない。複数のバンド(3.1乃至3.7)の幅、互いの間隔及びバンドの数を適切に選択しなければならない。
【出願人】 【識別番号】591032736
【氏名又は名称】オットー・ボック・オルトペディッシェ・インデュストリエ・ベジッツ−ウント・フェアバルトゥンクス・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・コマンディットゲゼルシャフト
【出願日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開2001−314451(P2001−314451A)
【公開日】 平成13年11月13日(2001.11.13)
【出願番号】 特願2000−303685(P2000−303685)