| 【発明の名称】 |
無端搬送シート |
| 【発明者】 |
【氏名】平松 伸康
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| 【要約】 |
【課題】表面摩擦係数の小さな裏生地と表面摩擦係数の大きな表生地とを備えた布地を、裏生地を内側にしてエンドレス状に連結してなる無端搬送シートに関し、滑動面の低摩擦化処理の新たな手段であって、生産性が高く低コストであり、かつ滑動面の表面摩擦抵抗をより小さくすることが可能な技術手段を得る。
【解決手段】滑動面を形成する生地として、熱可塑性合成繊維の平織物を用い、無端搬送シートの滑動面となる面をフッ素及び/またはシリコンを含む低摩擦化樹脂を塗工するしたあと熱カレンダー処理する。裏生地はナイロン糸の平織布とするのが好ましく、上記樹脂コーティングに加えて、シリコンエマルジョンのパディングにより生地内部にも低摩擦剤を浸透させるのが更に好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表面を平滑処理した合成樹脂繊維織物からなる裏生地(2)とこの裏生地より表面摩擦係数の大きな織編物からなる表生地(3)とを備えた所定幅の布地を、裏生地(2)を内側にしてその長手両端を接合連結してなる無端搬送シートにおいて、裏生地(2)の表面が、フッ素及び/またはシリコンを含むコーティング樹脂を塗工したあと熱カレンダー処理した平滑面であることを特徴とする、無端搬送シート。 【請求項2】 裏生地(2)が50ないし70デニールのナイロン糸を織密度210ないし310本/平方インチで織った平織布である、請求項1記載の無端搬送シート。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、表面摩擦係数の小さな裏生地と表面摩擦係数の大きな表生地とを備えた所定幅の布地を、裏生地を内側にしてエンドレス状に連結してなる無端搬送シートに関するもので、被搬送物を担持する上層シートと接地する下層シートとが摩擦係数の小さい裏生地の表面相互で接触することを利用して、その接触面の滑動により被搬送物を比較的小さな力で水平移動させるシートに関するものである。 【0002】 【従来の技術】被搬送物を担持している上層と接地している下層との間の接触面を低摩擦処理した布地の表面で形成することにより、当該接触面の滑動を利用して、比較的軽い力で被搬送物を水平方向に移動可能にした搬送シートは、例えば特開平3−9731号公報、特開平7−88134号公報などに開示されている。これらの公報に開示された技術は、上層の布地と下層の布地との接触面における摩擦係数を小さくして、より小さな力で搬送を行うことができるようにしたものである。 【0003】この課題達成のために、特開平3−9731号公報記載のものでは、接触面を形成する生地の表面にフッ素樹脂やカーボン球体等を塗布しており、また特開平7−88134号公報のものでは、対となる接触面を表面を平滑にした平滑布帛と表面に織畝を形成した波状布帛とで形成する手段や、織畝を略90度交差させた2枚の波状布帛で形成する手段が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のような低摩擦化処理された滑動面を有する無端搬送シートにおいて、滑動面の低摩擦化処理の新たな手段であって、生産性が高く低コストであり、かつ滑動面の表面摩擦抵抗をより小さくすることが可能な技術手段を得ることを課題としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明では、滑動面を形成する生地として、熱可塑性合成繊維の平織物を用い、無端搬送シートの滑動面となる面をフッ素及び/またはシリコンを含む低摩擦化樹脂を塗工するしたあと熱カレンダー処理することにより、上記課題を解決している。 【0006】すなわち、この出願の請求項1に係る無端搬送シートは、表面を平滑処理した合成樹脂繊維織物からなる裏生地とこの裏生地より表面摩擦係数の大きな織編物からなる表生地とを備えた所定幅の布地を、裏生地を内側にしてその両端を接合連結してなる無端搬送シートにおいて、裏生地2の表面が、フッ素やシリコンを練り込んだコーティング樹脂を塗工したあと熱カレンダー処理した面であることを特徴とするものである。 【0007】裏生地2は、50ないし70デニールのナイロン糸で織密度210ないし310本/平方インチの平織布とするのが好ましく、上記樹脂コーティングに加えて、シリコンエマルジョンのパディングにより生地内部にも低摩擦剤を浸透させるのが更に好ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、無端搬送シート1を模式的示した斜視図で、図2は部分断面図である。無端搬送シート1は、所定幅の裏生地2と表生地3とをその両側辺において縫着して幅広い帯状としたものを長手両端において接着または縫着して無端状に連結したもので、裏生地2を内側にして用いる。被搬送物をシート1の上層の布地5の上に載せ、シートの長手方向(図1の矢印方向)に被搬送物を押動すると、低摩擦化処理された上層の布地5と下層の布地6の接合面7、8相互が滑って、シートがキャタピラのように動いて被搬送物を搬送する。 【0009】表生地3は、ある程度の厚さと剛性があり、かつ起毛処理などによって表面の摩擦係数を大きくした織物、編物、不織布などが用いられ、クッション性を備えたものを用いるのが好ましい。 【0010】裏生地2は、熱可塑性合成樹脂、好ましくはナイロン繊維の織物、好ましくは平織物で、50〜70デニール、織密度210〜310本/平方インチのものが実用上好ましい。裏生地は表生地と縫合する前に、その表面、すなわち滑動面となる面に低摩擦化樹脂コーティング層4を塗工し、更に低摩擦剤のパディングを行ない、その後熱カレンダー加工して表面を平滑化する。具体的には、シリコンやテトラフルオロエチレン、カーボンなどの低摩擦剤を練り込んだコーティング樹脂を2回塗工し、更に油性シリコンエマルジョンを生地に浸透させるパディングを行なって乾燥した後、約180℃に加熱したローラを布地の幅1m当たり約15トンの力で布地に押圧し、裏生地をこのローラ部分に通過させることにより、表面を平滑にする。そして低摩擦処理面を表面にして表生地3と縫合9する。 【0011】裏生地2は、ドレープ性のある風合いよりは、ややパリッとした風合いの方が滑りやすい。この硬い風合いを得るために、アクリル、ウレタン、シリコン樹脂をそれぞれ重ねてコーティングするとより好ましい結果が得られる。 【0012】 【発明の効果】このようにして得られた裏生地の表面摩擦特性の測定結果を下記に示す。 【0013】 表面粗さ 縦 − 横 摩擦係数 縦 − 横従来品 1.66 2.01 0.080 0.069本願実施例 1.29 0.75 0.019 0.020【0014】それぞれの数値の小さい方が、滑らかで滑りやすいことを示しており、本願のものが従来品より摩擦係数が小さく、より軽い力で被搬送物を搬送することが可能である。この発明の無端搬送シートは、従来の同種のシートと同様に、病人をベッドからストレッチャーに移すときの搬送シートなどとして利用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】392017624 【氏名又は名称】平松産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月10日(2000.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078673 【弁理士】 【氏名又は名称】西 孝雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−314447(P2001−314447A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月13日(2001.11.13) |
| 【出願番号】 |
特願2000−137624(P2000−137624) |
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