| 【発明の名称】 |
介護用ホイストの吊りハンガ |
| 【発明者】 |
【氏名】茶谷 豊
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| 【要約】 |
【課題】被介護者Mの体格に拘らず、快適な使用感を実現する。
【解決手段】ホイストに連結する中間部材11と、中間部材11の両端に伸縮可能に連結するアーム部材12、12と、アーム部材12、12の先端の吊りベルトB、B用の掛止金具13、13とを設ける。アーム部材12、12は、吊りベルトB、B上に着座する被介護者Mの体格に合わせて対称的に伸縮させ、吊りベルトB、Bの上部の間隔を適切に調節することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中央の吊り部材を介してホイストに連結する中間部材と、該中間部材の両端に伸縮可能に連結する左右のアーム部材と、下向きに屈曲する前記各アーム部材の先端に付設する吊りベルト用の掛止金具とを備えてなる介護用ホイストの吊りハンガ。 【請求項2】 前記アーム部材は、前記中間部材に対し、少なくとも2段階に伸縮可能であることを特徴とする請求項1記載の介護用ホイストの吊りハンガ。 【請求項3】 前記アーム部材は、前記中間部材に対し、分離不能に連結することを特徴とする請求項2記載の介護用ホイストの吊りハンガ。 【請求項4】 前記吊り部材は、スラストベアリングを内蔵することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の介護用ホイストの吊りハンガ。 【請求項5】 前記掛止金具は、前記アーム部材の前後方向の水平部分の両端部を上方に屈曲させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の介護用ホイストの吊りハンガ。 【請求項6】 前記掛止金具は、前記水平部分の両端部を左右対称に0.5巻き以上1巻き未満の螺旋状に屈曲させることを特徴とする請求項5記載の介護用ホイストの吊りハンガ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、被介護者の体格に拘らず、快適な使用感を実現することができる介護用ホイストの吊りハンガに関する。 【0002】 【従来の技術】病人や老人、身体障害者などの被介護者を搬送するために、介護用のホイストを使用することがある。 【0003】このものは、たとえば室内の天井面に沿ってガイドレールを敷設し、ガイドレールからホイストを移動自在に吊下することにより、ホイストを介して被介護者を吊り上げ、ガイドレールに沿ってスムーズに移動させることができる。なお、ホイストの吊上げ索には、吊りハンガを連結し、被介護者は、吊りハンガに両端を掛けて吊下する吊りベルト上に安定に着座させて搬送するのが普通である。また、このときの吊りハンガは、左右のアームを山形に形成し、各アームの先端には、吊りベルトを掛ける掛止部が形成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によるときは、吊りハンガは、左右のアームを山形に形成するだけであるから、吊りベルト上に着座する被介護者の体格が大きいと、吊りハンガに連結する吊りベルトの上部が極端に狭まり、被介護者に過大な圧迫感を与えるおそれがあり、被介護者の体格が小さいと、吊りベルトの上部が大きく開き、被介護者に無用の不安感を与え易いという問題が避けられなかった。 【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に鑑み、中間部材の両端に左右のアーム部材を伸縮可能に連結することによって、被介護者の体格の大小に拘らず、快適な使用感を実現することができる介護用ホイストの吊りハンガを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、中央の吊り部材を介してホイストに連結する中間部材と、中間部材の両端に伸縮可能に連結する左右のアーム部材と、下向きに屈曲する各アーム部材の先端に付設する吊りベルト用の掛止金具とを備えることをその要旨とする。 【0007】なお、アーム部材は、中間部材に対し、少なくとも2段階に伸縮可能としてもよく、中間部材に対し、分離不能に連結してもよい。 【0008】また、吊り部材は、スラストベアリングを内蔵することができる。 【0009】さらに、掛止金具は、アーム部材の前後方向の水平部分の両端部を上方に屈曲させてもよく、水平部分の両端部を左右対称に0.5巻き以上1巻き未満の螺旋状に屈曲させてもよい。 【0010】 【作用】かかる発明の構成によるときは、左右のアーム部材は、中間部材の両端に伸縮可能に連結され、下向きに屈曲する先端に吊りベルト用の掛止金具が付設されている。そこで、吊りベルトに着座する被介護者の体格が大きいときは、左右のアーム部材を長く伸長させ、被介護者の体格が小さいときは、アーム部材を短く短縮させることにより、吊りベルトの上部の間隔を被介護者の体格に合わせて任意に調節することができる。吊りベルトは、両端を各アーム部材の先端の掛止金具に掛けて使用するからである。 【0011】アーム部材は、被介護者の体格に合わせ、少なくとも2段階に伸縮させることが好ましい。ただし、このときのアーム部材は、各段階の長さにロックすることができるものとする。 【0012】アーム部材は、中間部材に分離不能に連結することにより、中間部材から不用意に外れてしまう危険性がない。また、アーム部材は、中間部材に対し、相対回転不能に連結することにより、一層の安全性を実現することができる。 【0013】吊り部材にスラストベアリングを内蔵すれば、吊りハンガは、スラストベアリングを介して自在に水平回転し、吊りベルトに着座している被介護者を任意の方向に滑らかに向け直すことができる。 【0014】掛止金具は、水平部分の両端部を上方に屈曲させることにより、水平部分に掛ける吊りベルトが不用意に外れてしまうおそれがない。 【0015】また、掛止金具は、水平部分の両端部を左右対称に螺旋状に屈曲させて、特徴的な外観を実現することができる。なお、掛止金具は、吊りベルトの掛け外しの便宜と、安全性とを考慮して、0.5巻き以上1巻き未満の螺旋状に屈曲させるのがよい。巻数が不足すると、吊りベルトが掛止金具から不用意に外れるおそれがあり、巻数が多過ぎると、吊りベルトを掛け外しが面倒になるからである。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の形態を説明する。 【0017】介護用ホイストの吊りハンガは、中間部材11と、中間部材11の両端に連結する左右のアーム部材12、12と備えてなる(図1、図2)。なお、中間部材11の中央には、図示しないホイストに連結するための吊り部材20が上向きに突設されており、各アーム部材12の下向きの先端には、吊りベルトB、B用の掛止金具13が付設されている。 【0018】中間部材11は、十分な強度を有する直管材である。中間部材11には、内部に連通する複数の皿孔11a、11a…が吊り部材20の両側の上面側に形成されており、皿孔11a、11a…は、吊り部材20と同方向に、吊り部材20を挟んで左右対称に配列されている。また、中間部材11には、吊り部材20に近い皿孔11a、11a…に対向するようにして、軸方向に長い長孔11b、11bが下面側に形成されており、長孔11b、11bは、吊り部材20の両側に左右対称に配置されている。 【0019】吊り部材20は、ベース21、ベアリングケース24、キャップ25を備えて構成されており(図2、図3)、連結ピン22、スラストベアリング23を内蔵している。 【0020】ベース21は、中間部材11の外面に溶接する短い厚肉の円筒部材であり、連結ピン22は、連結ピン22の下部、ベース21に共通に挿通するスプリングピン21aを介してベース21に連結されている。また、スラストベアリング23を収納するベアリングケース24は、連結ピン22を介してベース21上に装着され、スラストベアリング23は、ベアリングケース24内に突出する連結ピン22の頭部22aと、ベアリングケース24の底部との間に介装されている。ベアリングケース24の上部には、キャップ25が着脱自在に装着され、キャップ25の側面に開口するボルト孔25aを介して埋込ボルト26が横方向にねじ込まれている。また、埋込ボルト26には、カラー26aが装着されている。埋込ボルト26には、キャップ25の上面の長孔25b、カラー26aを介し、図示しないホイストに連結するベルト状の吊上げ索BHの下端が掛けられている。 【0021】各アーム部材12は、先端部を下向きに屈曲させる曲管材である(図1、図2)。各アーム部材12は、水平部分が中間部材11に摺動自在に挿入されており、中間部材11の皿孔11a、11a…、長孔11bにそれぞれ係合する係合ピン12a、スプリングピン12bが水平部分に組み付けられている。係合ピン12aは、頂部がドーム状のつば付きピンであり、アーム部材12に挿入する屈曲ばね12cを介してアーム部材12の内側から外側に付勢されている。また、スプリングピン12bは、下側の一端が中間部材11の長孔11b内に突出し、長孔11bに係合している(図2、図3)。 【0022】そこで、係合ピン12aは、皿孔11a、11a…のいずれかに対して中間部材11の内側から係合することにより、中間部材11に対するアーム部材12の挿入深さを複数段階にセットし、したがって、アーム部材12、12は、中間部材11に対し、複数段階に伸縮可能である(図2の実線、二点鎖線)。なお、係合ピン12aは、皿孔11aを介して指先により頂部を押し下げて皿孔11aとの係合を解除し、アーム部材12をフリーにすることができ、アーム部材12を左右に摺動させることにより、屈曲ばね12cを介して皿孔11aに自動的に係合させることができる。また、このようにしてアーム部材12を摺動させるとき、スプリングピン12bは、中間部材11に対するアーム部材12の相対移動ストロークを長孔11bの長さ内に限定している。すなわち、アーム部材12は、スプリングピン12b、長孔11bを介し、中間部材11に対して分離不能に、しかも相対回転不能に連結されている。 【0023】各アーム部材12の下向きの先端に付設する掛止金具13は、棒材を滑らかに屈曲させて形成されている(図4)。ただし、図4(B)は、同図(A)のY矢視相当図であり、同図(C)は、同図(B)のZ矢視相当図である。 【0024】アーム部材12の先端は、掛止金具13の径近くまで左右から押し潰すように変形させて平面部12d、12dが形成されており、掛止金具13は、平面部12d、12dと平行に、アーム部材12に対して前後方向に溶接されている。掛止金具13は、アーム部材12の前後方向の水平部分の両端部を上方に屈曲させ、左右対称に約0.8〜0.9巻き程度の螺旋状に形成されている。ただし、掛止金具13の左右の螺旋形状は、全体として長円形となっている(図4(B))。 【0025】かかる吊りハンガは、吊りベルトB、Bを介して被介護者Mを吊り上げて搬送するために使用する(図1)。ただし、吊りハンガは、吊り部材20に連結する吊上げ索BHを介し、図示しないホイストから昇降自在に吊下されている。 【0026】吊りベルトB、Bは、それぞれの両端のフックB1 、B1 を左右の掛止金具13、13の水平部分に掛けて吊りハンガに連結する。このとき、吊りベルトB、Bの一方は、被介護者Mの腰下を支持し、他方は、被介護者Mの両脇下を通して上背部を後方から支持する。吊りハンガは、被介護者Mの体格に合わせて左右のアーム部材12、12を対称的に伸縮させ、吊りベルトB、Bの上部の間隔を適切に調節することができる。 【0027】 【他の実施の形態】中間部材11には、安全用の保護カバー30を着脱可能に装着することができる(図1の二点鎖線、図5)。 【0028】保護カバー30は、薄板状のクッション材31、31にカバー材32を被覆して形成されている(図5、図6)。なお、クッション材31、31は、カバー材32を介して上下に連結され、カバー材32は、上方に延長して舌片32a、32aを形成し、面ファスナ33、33が舌片32a、32aの表面側に付設されている。また、保護カバー30の下部裏面側には、面ファスナ33、33と対になる面ファスナ33aが付設されている。 【0029】そこで、保護カバー30は、下部のクッション材31の部分を上方に折り返し(図5の二点鎖線)、舌片32a、32aを下方に折り返すことによって吊りハンガの中間部材11を包み込み、面ファスナ33、33を面ファスナ33aに接着して止めることができる。なお、舌片32a、32aの間には、吊り部材20を通すための間隔dが設けられている(図1、図5)。また、保護カバー30の横幅は、中間部材11の全長よりやや大きく設定されている。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、中間部材と、中間部材の両端に伸縮可能に連結する左右のアーム部材とを設けることによって、吊りベルトを掛けるアーム部材は、被介護者の体格に合わせて対称的に伸縮させ、吊りベルトの上部の間隔を調節することができるから、被介護者の体格に拘らず、快適な使用感を実現することができるという優れた効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000154299 【氏名又は名称】株式会社富士製作所
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| 【出願日】 |
平成12年4月11日(2000.4.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090712 【弁理士】 【氏名又は名称】松田 忠秋
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| 【公開番号】 |
特開2001−293045(P2001−293045A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−109972(P2000−109972) |
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