| 【発明の名称】 |
介護用ベッド |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 肇
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| 【要約】 |
【課題】介護者のベッド上での中央位置と左右側部位置間の被介護者の移動作業を支援する。
【解決手段】二つのハンドル7のうちの一方を回転すると、それに連動して、2つの卷き取りシャフト6は同方向に回転し、一方の卷き取りシャフト6が可動シート5を卷き取ると共に、他方の卷き取りシャフト6が卷き取っていた可動シート5を送りだす。これにより、可動シート5は、可動シート5上の被介護者共々、マットレス4上で、左右方向に移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ベッドフレームと、前記ベッドフレームに支持されたマットレスとを有する介護用ベッドであって、水平かつ前記マットレスの頭足方向と垂直な2方向のうちの任意の1方向を左方向、左方向の逆方向を右方向として、前記マットレス上面を、少なくとも頭足方向一部分について左右に覆うシートと、左右方向について、前記ベッドフレーム左側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第1の位置と、左右方向について前記ベッドフレーム右側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第2位置との間において、前記シートを、左右双方向に選択的に移動する、前記ベッドフレームに直接または間接的に支持された移動機構を有し、前記移動機構は、前記シートの最左位置が、前記ベッドフレームの左側端に近接する位置を左に超えず、前記シートの最左上位置が前記マットレス上面高さに近接した位置より高くならず、または/および、前記シートの最右位置が、前記ベッドフレームの右側端に近接する位置を左に超えず、前記シートの最右上位置が前記マットレス上面高さに近接した位置より高くならない、ように、前記シートの位置を規制することを特徴とする介護用ベッド。 【請求項2】ベッドフレームと、前記ベッドフレームに支持されたマットレスとを有する介護用ベッドであって、水平かつ前記マットレスの頭足方向と垂直な2方向のうちの任意の1方向を左方向、左方向の逆方向を右方向として、マットレス上面を、少なくとも頭足方向一部分について左右に覆うシートと、前記マットレス左上角に近接した位置が前記シートの最左上位置となり、または/および、前記マットレス右上角に近接した位置が前記シートの最右上位置となり、かつ、前記マットレス上面において前記シートが左右双方向に選択的に移動するように、前記マットレス上面への前記シートのマットレス上面上に無かった部分の送り出しと、前記マットレス上面からの前記シートのマットレス上面上にあった部分の引き込みを行う、前記ベッドフレームに直接または間接的に支持された移動機構を有することを特徴とする介護用ベッド。 【請求項3】ベッドフレームと、前記ベッドフレームに支持されたマットレスとを有する介護用ベッドであって、前記マットレスは、水平かつ前記マットレスの頭足方向と垂直な2方向のうちの任意の1方向を左方向、左方向の逆方向を右方向として、前記ベッドフレーム左右幅長さよりも左右幅長さが小さく、かつ、前記ベッドフレーム上を左右方向に移動可能に支持されており、かつ当該介護用ベッドは、前記マットレス上面を、少なくとも頭足方向一部分について左右に覆うシートと、左右方向について前記ベッドフレーム左側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第1の位置と、左右方向について前記ベッドフレーム右側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第2位置との間で、前記シートを張力をもって支持する支持機構と、前記マットレスの左右双方向へ選択的な移動と、前記第1の位置と第2の位置の間において、前記シートの、前記マットレスの左右方向へ移動に対応する左右方向の移動を連動して行う、前記ベッドフレームに直接または間接的に支持された移動機構とを有し、前記移動機構は、前記マットレスが最左端位置に移動したときの当該マットレス左上角に近接した位置が前記シートの最左上位置となり、または/および、前記マットレスが最右端位置に移動したときの当該マットレス右上角に近接した位置が前記シートの最右上位置となり、かつ、前記第1の位置と第2の位置の間において前記シートが左右双方向に選択的に移動するように、前記第1の位置と第2の位置の間への前記第1の位置と第2の位置の間に無かった部分の送り出しと、前記第1の位置と第2の位置の間からの前記シートの前記第1の位置と第2の位置の間にあった部分の引き込みを行うことを特徴とする介護用ベッド。 【請求項4】請求項1または2記載の介護用ベッドであって、脱着可能かつ回動可能に、前記ベッドフレームに直接または間接的に装着される寝返り補助ローラを有し、前記寝返り補助ローラは、その最下面が、上下方向について前記マットレス上面に近接するよう装着され、前記移動機構は、前記シートの左右方向への移動に連動して装着された寝返り補助ローラを回動し、回動された寝返り補助ローラは、前記シートの移動に伴い移動し当該寝返り補助ローラに接触した当該介護用ベッド利用者に、上方向の力を摩擦力によって加えることを特徴とする介護用ベッド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 【0002】本発明は、自力で移動することのできない被介護者の、介護者によるベッド内外間の移動を支援する介護用ベッドに関するものである。 【0003】 【従来の技術】 【0004】自力で移動することのできない被介護者の、介護者によるベッド内外間の移動を支援する技術としては、被介護者を上方に吊り上げてベッド内外間を移動させるリフト装置が知られている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】しかしながら、リフト装置によって上方に吊り上げることは、被介護者に不安感を与える場合があり、また、時としては危険ですらある。また、リフト装置は、その機能、構造上、その設置には広いスペースを必要とするために、このようなスペースのない場所での介護に利用することはできない。 【0007】そこで、本発明は、自力で移動することのできない被介護者の介護者によるベッド内外間の移動を、被介護者を上方に吊り上げる方式によらずに支援することのできる、特段の設置スペースを必要としない介護用ベッドを提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 【0009】前記課題達成のために、本発明は、たとえば、ベッドフレームと、前記ベッドフレームに支持されたマットレスとを有する介護用ベッドであって、【0010】水平かつ前記マットレスの頭足方向と垂直な2方向のうちの任意の1方向を左方向、左方向の逆方向を右方向として、前記マットレス上面を、少なくとも頭足方向一部分について左右に覆うシートと、【0011】左右方向について、前記ベッドフレーム左側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第1の位置と、左右方向について前記ベッドフレーム右側端に近接し上下方向について前記マットレス上面高さに近接する第2位置との間において、前記シートを、左右双方向に選択的に移動する、前記ベッドフレームに直接または間接的に支持された移動機構を有し、【0012】前記移動機構は、【0013】前記シートの最左位置が、前記ベッドフレームの左側端に近接する位置を左に超えず、前記シートの最左上位置が前記マットレス上面高さに近接した位置より高くならず、【0014】または/および、【0015】前記シートの最右位置が、前記ベッドフレームの右側端に近接する位置を左に超えず、前記シートの最右上位置が前記マットレス上面高さに近接した位置より高くならない、【0016】ように、前記シートの位置を規制することを特徴とする介護用ベッドを提供する。 【0017】このような介護用ベッドによれば、自力で移動することのできない被介護者の介護者によるベッド内外間の移動に必要となる介護者の作業のうち、ベッド上での中央位置と左右側部位置間の被介護者の移動について、これを被介護者を上方に吊り上げる方式によらずに、シートを左右に移動することにより支援することができる。また、これを、ベッドフレームに支持させた移動機構により行い、かつ、上述のように前記シートの位置を規制しているので、およそ通常サイズおよび通常形状のベッドに近いサイズ、形状として本介護用ベッドを構成し得る。したがって、被介護者を移動するので、特段の設置スペースを必要とすることもない。また、このように、前記シートの位置を規制しているので、左右のうちのシートの左右方向位置を規制したものについては、本介護用ベッドにおいて、シートなどにより、被介護者がベッド内外への移動に際してベッド側部に座わることが妨げられることもない。 【0018】 【発明の実施の形態】 【0019】以下、本発明の実施形態について説明する。 【0020】まず、第1の実施形態について説明する。 【0021】本第1実施形態に係る介護用ベッドの外観を図1aに、介護用ベッドの上面図を図1bに示す。 【0022】図中、1はボトム部、2はヘッドボード部、3は足方ボード部、4はマットレス、5は可動シート、6は卷き取りシャフト、7はハンドル、8はスプロケット群、9は駆動ベルトである。なお、ヘッドボード部2は中空のボックス形状を有しており、スプロケット群8と駆動ベルトは、このボックス形状の内部空間に配置されている。 【0023】図示するように、本介護用ベッドにおいて、ボトム部1、ヘッドボード部2、足方ボード部3によってベッドフレームが形成されており、このベッドフレームによって、ボトム部1上に載置したマットレス4が支持される構造を有している。 【0024】以下、便宜上、図1bにおける紙面下方向(ヘッドボード部1方向)を介護用ベッドの前方向、図1bの紙面上方向(足方ボード部3方向)を介護用ベッドの後方向、図1bにおける紙面左方向を介護用ベッドの左方向、図1bにおける紙面右方向を介護用ベッドの右方向として説明を行う。また、介護用ベッド正立状態における上下方向を、介護用ベッドの上下方向として説明を行う。 【0025】さて、本介護ベッドでは、図2aの図1b中AA断面線による拡大断面図に示すように、マットレス4の左右側近傍の2つの卷き取りシャフト6の間には、可動シート5が、マットレス4上面上を覆うように、マットレス4に固定されていない形態で張られている。この可動シーツ4の左右側部は、2つの卷き取りシャフト6にそれぞれ卷き取られており、2つの卷き取りシャフト6は、ヘッドボード部2と足方ボード部3との間に回動可能に取り付けられている。また、可動シーツ4の左右側端は、2つの卷き取りシャフト6にそれぞれ固定されている。 【0026】このような構成において、二つのハンドル7のうちの一方を回転すると、それに連動して、2つの卷き取りシャフト6は同方向に回転し、一方の卷き取りシャフト6が可動シート5を卷き取ると共に、他方の卷き取りシャフト6が卷き取っていた可動シート5を送りだす。これにより、可動シート5は、マットレス4上で、左右方向に移動する。 【0027】すなわち、二つのハンドル6のうちの一方を、図1aにおいて時計方向に回転すると、右側の卷き取りシャフト6が可動シート5を卷き取ると共に、左側の卷き取りシャフト6が卷き取っていた可動シート5を送りだし、可動シート5を、マットレス4上で、右方向に移動する。また、逆に、二つのハンドル6のうちの一方を、図1aにおいて反時計方向に回転すると、左側の卷き取りシャフト6が可動シート5を卷き取ると共に、右側の卷き取りシャフト6が卷き取っていた可動シート5を送りだし、可動シート5を、マットレス4上で、左方向に移動する。 【0028】ここで、本実施形態では、マットレス4の左右幅を約100cmとして、このような可動シート5の左右への移動可能量を20〜30cm、または、40〜60cmに設定している。すなわち、任意の状態において、二つの卷き取りシャフト6に卷き取られている可動シート5の左右方向長さの合計を20〜30cm、または、40〜60cmに設定している。20〜30cmは、被介護者を常に右側か左側の一方のみから乗り降りさせる介護用ベッドにに適用するものであり、40〜60cmは被介護者を右側と左側の両方から乗り降りさせる可能性のある介護用ベッドに適用するものである。 【0029】また、本実施形態では、このような可動シート5のマットレス4上の移動がスムーズに行われるよう、可動シート5を、その下面が低摩擦係数のものとすると共に、マットレス4を、その上面が低摩擦係数の素材のものとしている。これは具体的には、たとえば、図2aに示すように、可動シート5の下面を形成するように、たとえばテフロン素材のシートを貼り付けてまたは縫いつけて可動シート5を構成すると共に、マットレス4の上面を形成するように、たとえばテフロン素材のシートを貼り付けてまたは縫いつけてマットレスを構成することにより実現できる。 【0030】また、本実施形態では、このような可動シート5のマットレス4上の移動時の可動シート5とマットレス4間の摩擦が軽減されるよう、卷き取りシャフト6の上端高さを、マットレス4の上面高さより、少し高くしている。卷き取りシャフト6の上端高さと、マットレス4の上面高さの差は、介護用ベッド上の被介護者が介護用ベッドの乗り降りの動作の妨げにならない程度の高さとする。具体的には、最大でも3cm以下、望ましくは1〜2cmとする。 【0031】ただし、実用上、摩擦による問題が小さい場合には、卷き取りシャフト6の上端高さと、マットレス4の上面高さとを同じとしてもよいし、卷き取りシャフト6の上端高さをマットレス4の上面高さより低くしてもかまわない。 【0032】また、卷き取りシャフト6が、護用ベッド上の被介護者が介護用ベッドの乗り降りの動作の妨げとなったり、不快感や痛みを与えたりしないように、本実施形態では、卷き取りシャフト6を、ゴムやウレタンやある種のスポンジなどの弾力性があり、かつ、卷き取りシャフト6としての機能達成上必要とされる特性を備えた素材により作成したもの、または、このような弾力性ある素材を表面に卷き回したものとする。 【0033】以下、ハンドル6に連動して、卷き取りシャフト6を回動させる機構について説明する。 【0034】さて、この機構は、ヘッドボード部2の内部空間に収容、取り付けらたに、図1bのスプロケット群8、駆動ベルト9によって構成されている。 【0035】図2bに、このヘッドボード部2の内部空間に配置された機構を示す。図2bは、ヘッドボード部2と足方ボード部3と足方ボード部3が仮に透明であるとして示した、介護用ベッドの前面図である。 【0036】図示するように、スプロケット群8は、二つのハンドル7に連動してそれぞれ回転する二つのハンドル部スプロケット81と、卷き取りシャフト6にそれぞれ連結し、自身の回転に伴い連結した卷き取りシャフト6を回転させる卷き取りスプロケット82よりなる。また、駆動ベルト9は、この2つのハンドル部スプロケット81と、二つの卷き取りスプロケット82に、いずれか一つのスプロケットの回転に伴い、同方向に残りのスプロケットを回転するように張られている。なお、足方ボード部3には、卷き取りシャフト6の足方ボード部3側端を回転可能に支持する軸受けが設けられている。 【0037】以上、第1実施形態に係る介護用ベッドについて説明した。 【0038】以下、このような介護用ベッドの使用例について説明する。 【0039】いま、20〜30cm以上可動シート5を左方向に移動できる余地がある状態において、既に、介護用ベッドの左右方向中央に、被介護者が寝ているものとする。 【0040】この状態において、被介護者を介護用ベッドから、たとえば、介護用ベッドの左側に停めた車椅子に降ろす場合、介護者はまず、掛け布団を被介護者の右側に外し、介護用ベッドの左側に立って、突然の寝返りによる落下などの不測の事態に備えながら、右手で、左側のハンドル7を反時計方向に回す。これによって可動シート5が左方向に、被介護者と共に移動する。介護者は、被介護者が介護用ベッドの左側に移動したならば、ハンドル7の操作を止め、被介護者の足を引き寄せながら、上体を起こして、介護用ベッド左側に座らせ、その後、首に被介護者の腕をかけ、ひざを脚で押しながら腰を引き寄せるようにして、被介護者を立たせ、一緒に回転して、車椅子に後ろを向けさせ、一緒に姿勢を低くして車椅子に被介護者を座らせる。 【0041】次に、介護用ベッドの左側に停めた車椅子から、介護用ベッドに寝かせる場合には、首に被介護者の腕をかけ、ひざを脚で押しながら腰を引き寄せるようにして、被介護者を立たせ、一緒に回転して、介護用ベッドに後ろを向けさせ、一緒に姿勢を低くして介護用ベッドに被介護者を座らせる。そして、被介護者の足を押しやりながら、上体を倒して、介護用ベッドの左側に寝かせる。そして、介護用ベッドの左側に立って、突然の寝返りによる落下などの不測の事態に備えながら、右手で、左側のハンドル7を時計方向に回す。これによって可動シート5が右方向に、被介護者と共に移動する。介護者は、被介護者が介護用ベッドの左右方向中央に移動したならば、ハンドル7の操作を止め、被介護者の右側に外しておいた掛け布団を被介護者に掛ける。 【0042】さて、前述したように、可動シート5の左右への移動可能量を20〜30cm、または、40〜60cmに設定したのは、以上のようにして被介護者を介護用ベッドから乗り降りさせるために左右に移動する必要のある距離は介護用ベッドの左右幅が約100cmとして、高々20〜30cmであることに基づくものである。このように、可動シート5の左右への移動可能量を制限することにより、ハンドルの回しすぎによる、落下などの事故を生じにくくすることができる。 【0043】なお、本介護用ベッドは、可動シート5上に、ベッドパットやシーツをひいて使用することももちろん可能である。この場合、被介護者を左/右側に移動させた上体では、ベッドパットやシーツが介護用ベッドの左/右側に垂れ下がる上体となるが、この垂れ下がる長さは、高々20〜30cmであるので、ベッドパットやシーツががずれ落ちたり、ベッドパットやシーツが床に接触してしまったりすることはない。 【0044】以上、本発明の第1実施形態について説明した。 【0045】このような介護用ベッドによれば、介護者は、ベッドの乗り降りのための被介護者のベッド上での左右方向移動をハンドル操作を行うだけで容易に行えるようになる。これにより、介護者が被介護者をひっぱたり押しやったりして、ベッドの上で移動する作業から介護者は解放されると共に、被介護者は、ベッド上での移動の最にベッドとの間の摩擦など起因する不快感や痛みなどから解放される。 【0046】さて、以上の実施形態は、たとえば、以下のように修正してもよい。 【0047】すなわち、図3aの外観図、図3bのヘッドボード部2と足方ボード部3が仮に透明であるとして示した前面図に示すように、卷き取りシャフト6を、マットレス4下方高さに移動し、図1、2における卷き取りシャフト6があった位置には、駆動ベルト9により回転させられる、または、自由回転する円柱形のコーナーガイドローラ21を設けるようにすることにより、可動シート5がマットレス4上面高さより、被介護者の介護用ベッドの乗り降りの最に左右に移動する必要のある距離相当分の低い位置で、卷き取られるようにしてもよい。 【0048】そして、このようにした場合、ベッドパットやシーツを、たとえば、面全体で相互に脱着可能に係止しあう面ファスナーによって可動シート5に脱着可能に取り付けても、ベッドパットやシーツが可動シート5と共に卷き取りシャフト6に卷き取られることはない。そこで、このようにすることにより、ベッドパットやシーツの落下などを強く防止することができるようになる。 【0049】または、図3c、dの外観図に示すように、マットレス4の上体相当部分を起こして固定できるように構成し、被介護者が介護用ベッド中央に寝ている上体で、この上体相当分に対応する可動シート5の部分を、ジッパー51などにより可動シート5の他の部分と分離できようにしてもよい。 【0050】なお、以上、図1、2、3で示した介護用ベッドでは、卷き取りシャフト6を回転させる駆動源を、人手によるハンドル操作としたが、卷き取りシャフト6を回転させる駆動源は、電力モータやその他の発動機として、もちろんかまわない。この場合には、発動機の動作を制御するスイッチを、適宜、操作しやすい位置に設け介護者が、これを操作するようにする。 【0051】以下、本発明の第2の実施形態について説明する。 【0052】本第2実施形態に係る介護用ベッドの外観を図4a、bに、ヘッドボード部2と足方ボード部3が仮に透明であるとして示した前面図を図4cに示す。 【0053】図示するように、本実施形態に係る介護用ベッドは、図1に示した第1実施形態に係る介護用ベッドに、脱着可能に介護用ベッドに装着した二つの寝返りシャフト31と、寝返りシャフト31にそれぞれ装着された二つの寝返りローラ32とを設け、寝返りシャフト31を卷き取りシャフト6と連動して、卷き取りシャフトと同方向に回転するようにしたものである。ここで、二つの寝返りローラ32の素材としては、ゴムやウレタンやスポンジなどの弾力性ある素材を用いる。 【0054】なお、図4aは二つの寝返りシャフト31を装着した状態を、図4aは二つの寝返りシャフト31を取り外した状態を示している。 【0055】さて、本第2実施形態において、寝返りシャフト31を卷き取りシャフト6と連動して、卷き取りシャフトと同方向に回転する機構は、図4cに示すように、装着された寝返りシャフト31にそれぞれ連結し、自身の回転に伴い連結した寝返りシャフト31を回転させる寝返り用スプロケット33を設け、駆動ベルト9を、この2つのハンドル部スプロケット81と、二つの卷き取りスプロケット82と、二つの寝返り用スプロケット33に、いずれか一つのスプロケットの回転に伴い、同方向に残りのスプロケットを回転するように張ることにより構成されている。 【0056】また、介護用ベッドに、脱着可能に寝返りシャフト31を装着する機構は、たとえば、図5に示すように、足方ボード部3に設けた寝返りシャフト用軸受けを、ケース部34と、寝返りシャフト31と連結する連結部35と、ケース部34内で連結部35をヘッドボード部2方向へ付勢力をもって押し出すバネ36を設けて、通常、ケース部34内の最前方にある連結部35を、力を加えることによりケース部34内で後方向に移動可能とすることにより実現できる。 【0057】このような構造において、寝返りシャフト31の介護用ベッドからの脱着は、まず、図中Aの装着状態にある寝返りシャフト31に力を加えて、連結部35を後ろ方向に移動することにより、寝返りシャフト31のヘッドボード部1側端の軸部37を、寝返り用スプロケット33の穴39から取り外して図中Bの状態とし、そのまま、寝返りシャフト31を傾けて、寝返りシャフト31の足方ボード部3側端の軸部38を、連結部35の穴40から引き抜くことにより行う。 【0058】また、寝返りシャフト31の介護用ベッドへの装着は、逆に、まず、寝返りシャフト31を傾けて、寝返りシャフト31の足方ボード部3側端に設けた断面が四角形状の軸部38を、足方ボード部3に設けた寝返りシャフト用軸受け34の連結部35に設けた断面が四角形状の穴40に差し入れ、そのまま力を加えて、連結部35を後ろ方向に移動しながら、寝返りシャフト31の傾きを戻し、寝返りシャフト31のヘッドボード部1側端に設けた断面が四角形状の軸部37を、寝返り用スプロケット33に設けた断面が四角形状の穴39に差し入れることにより行う。 【0059】なお、図中、aは切断線a1−a1による寝返り用スプロケット33の穴39の断面を、bは切断線a1−a1およびb1−b1による1寝返りシャフト31の軸部37、38の断面を、cは切断線b1−b1による連結部35の穴40部分の断面を表している。 【0060】以下、このような介護用ベッドの使用例について説明する。 【0061】まず、寝返りシャフト31を介護用ベッドから取り外した状態では、本介護用ベッドは、前記第1実施形態に係る介護用ベッドと同様に使用することができる。 【0062】次に、寝返りシャフト31を介護用ベッドに装着した状態では、介護者は、床ずれ防止や、シーツ交換などのために被介護者を寝返りさせる作業を容易に行うために、本介護用ベッドを使用することができる。 【0063】たとえば、介護者が、介護用ベッドの左右方向中央で左横向きに寝ている被介護者を右横向きに寝返りさせる場合には、介護者は、まず、左側の寝返りシャフト31を介護用ベッドに装着する。そして、掛け布団を被介護者の右側に外し、被介護者の向きを変えて仰向けに寝かせる。そして、介護用ベッドの左側に立ち、右手で反時計方向にハンドル7を回転する。すると、前記第1実施形態で説明したように、被介護者が可動シート5と共に左方向に移動し、やがて、身体の肩、背中部が寝返りローラ32に触れる。このとき、寝返りローラ32は卷き取りシャフト31に連動して、反時計方向、すなわち、被介護者に触れる側では下から上方向に回転している。身体が寝返りローラ32に触れた被介護者の身体の肩、背中部は、左方向への移動に伴い、この寝返りローラ32によって、左横向き方向に回転する方向に持ち上げられ、左横向きとなるか左横向き方向にある程度回転する。そうしたならば、介護者は、ハンドル7の操作を止める。そして、もし、被介護者が、充分に左横向きになっていない場合や適正な態勢になっていないには適宜、被介護者を補助し、左横向きの適正な態勢に整える。そして、被介護者を左横向きに寝かせたならば、ハンドル7を時計方向に回転して、被介護者を介護用ベッドの左右方向中央に戻し、被介護者の右側に外しておいた掛け布団を被介護者に掛ける。 【0064】以上、本発明の第2の実施形態について説明した。 【0065】本第2実施形態に係る介護用ベッドによれば、前記第1実施形態に係る介護用ベッドの効果に加え、さらに、介護者の被介護者を寝返りさせる作業を容易化することができる。 【0066】なお、本第2実施形態に係る介護用ベッドも、前記第1実施形態同様、図3で示したような修正を加えてもかまわない。また、本第2実施形態に係る介護用ベッドも、前記第1実施形態同様、寝返りシャフト31や卷き取りシャフト6を回転させる駆動源は、電力モータやその他の発動機として、もちろんかまわない。 【0067】また、被介護者と寝返りローラ32の摩擦力を高めるために、被介護者の着衣と寝返りローラ32の表面に、相互に面全体で脱着可能に係止しあう面ファスナーのファスナーなどを設けてるようにしてもよい。 【0068】以下、本発明の第3の実施形態について説明する。 【0069】本第3実施形態に係る介護用ベッドの外観を図6aに、介護用ベッドの上面図を図6bに示す。 【0070】図中、1はボトム部、2はヘッドボード部、3は足方ボード部、50は可動マットレス、51は可動シート、52はコーナーガイドローラー、53はレバー、54はレバーハンドル、55は可動マットレス50下部に取り付けられたキャスターである。なお、ヘッドボード部2は中空のボックス形状を有しており、レバー53は、このボックス形状の内部空間に配置されており、外部より操作可能に設けたレバーハンドル54は、ヘッドボード部2に設けたガイド穴56を貫通してレバー53に連結している。 【0071】以下、便宜上、図5bにおける紙面下方向(ヘッドボード部1方向)を介護用ベッドの前方向、図1bの紙面上方向(足方ボード部3方向)を介護用ベッドの後方向、図5bにおける紙面左方向を介護用ベッドの左方向、図5bにおける紙面右方向を介護用ベッドの右方向として説明を行う。また、介護用ベッド正立状態における上下方向を、介護用ベッドの上下方向として説明を行う。 【0072】さて、次に、図7aに、ヘッドボード部2と足方ボード部3が仮に透明であるとして示した、本介護用ベッドの前面図をに示す。 【0073】図示するように、本介護用ベッドにおいて、ボトム部1上に載置された可動マットレス50は、下部にキャスター55を取り付けた台車60上にマットレス65を固定した構造を有している。また、レバー52は、ボトム部1の左右方向中央の軸63に回動可能に取り付けられており、レバー53に設けたガイド穴62には、可動マットレス50に固定的に連結したピン61が貫通している。 【0074】そして、このような構造において、レバーハンドル54によって、レバー54を軸63を回転中心として回転させると、図7bに示すように、ピン61が、ガイド穴62によってガイドされて、左右方向に、移動し、結果、可動マットレス50は左右方向に移動する。たとえば、レバー54を時計方向に回転させれば、可動マットレス50は右方向に、その右側面が右側のコーナーガイドローラ52近傍の位置となるまで移動することができ、レバー54を反時計方向に回転させれば、可動マットレスはその左側面が左側のコーナーガイドローラ52近傍の位置となるまでコーナーガイドローラ52の位置まで左方向に移動することができる。 【0075】ここで、本実施形態では、この可動マットレス50の移動がスムーズにいくように、キャスター55の左右方向の移動を案内するガイド溝(図6bの69)を、ボトム部1上面に設けており、このガイド溝にそって、キャスター55が左右に回転移動することにより、可動マットレス50が左右方向に移動する。 【0076】さて、次に、可動シート51には、可動シート51の左右側端に両端をそれぞれ連結したバネ70を間に挟んだ形態で、4本のコーナーガイドローラ52に卷き回されている。また、マットレス65上面において可動シート51はマットレス65に固着されており、マットレス65下方では、可動シート51がバネ70を間に挟んで、台車60を左右に貫通している。すなわち、台車60は、図7cの斜視図、図7cの切断面c1−c−c3−c4による断面図図7dに示すように、左右側が開口した断面が「口」の字状の形状を有しており、この開口部を通って、バネ70を間に挟んだ可動シート51が、台車60の上の壁と下の壁の間を左右に貫通している。 【0077】さて、このような構造において、前述のようにレバー53の操作によって、可動マットレス50が左右方向に移動すると、マットレス65に固着された可動シート51の部分がマットレス65と共に左右方向に位移動するので、可動シート51は、4本のコーナーガイドローラ52の回りを廻ることになる。すなわち、可動マットレス50が右方向に移動すれば可動シート51は時計回りに、可動マットレス50が左方向に移動すれば可動シート51の反時計回りに、4本のコーナーガイドローラ52の回りを廻る。 【0078】ここで、バネ70は、可動マットレス50の位置の如何にかかわらず、可動シート51に左右方向の張力を与えるために設けている。また、この張力の大きさとしては、可動シート51の上側にきている部分に、被介護者が乗っても、その部分がほとんど下方にたわまない程度の大きさを設定する。 【0079】さて、本実施形態では、このような構造の介護用マットレスにおいて、マットレス65の左右方向長さを約70cm、コーナーガイドローラ53の左右の間隔を110〜130に設定している。すなわち、可動マットレス50の左右方向への移動可能距離を約40〜60cmに設定している。 【0080】以下、このような介護用ベッドの使用例について説明する。 【0081】本第3実施形態に係る介護用ベッドの使用法は、前記第1実施形態に係る介護別途の使用法とほぼ同じであるが、介護者がハンドル7を回転される代わりに、レバーハンドル54を操作して、レバー53を回転させる点が異なる。 【0082】すなわち、介護者が、レバーハンドル54を操作して、レバー53を時計方向に回転させると、可動マットレス50は右方向に移動し、可動シート51は時計方向に廻り、マットレス65上の位置にいる被介護は、介護用ベッド右方向に移動する。また、レバーハンドル54を操作して、レバー53を反時計方向に回転させると、可動マットレス50は左方向に移動し、可動シート51は反時計方向に廻り、マットレス65上の位置にいる被介護は、介護用ベッド左方向に移動する。 【0083】したがって、介護者は、レバーハンドル54の操作により、マットレス65上の位置に寝かせた被介護者を、前記第1実施形態同様に、介護用ベッドの左右方向中央位置と左、右側部との間を、随意に移動することができる。 【0084】したがって、本第3実施形態においても、前記第1実施形態同様の効果を得ることができる。 【0085】なお、本第3実施形態では、可動マットレス50を左右に移動することいより可動シート51を廻す機構を採用したが、これは逆に、可動シート51を廻すことにより可動マットレス50を左右に移動する機構を採用するようにしてもよい。また、本第3実施形態は、可動マットレス50の移動や可動シート51を廻す駆動源を、人手によるレバー操作としたが、この駆動源は、電力モータやその他の発動機として、もちろんかまわない。この場合には、発動機の動作を制御するスイッチを、適宜、操作しやすい位置に設け介護者が、これを操作するようにする。 【0086】以上、本発明の実施形態について説明した。 【0087】以上、説明してきたように、以上の各実施形態によれば、自力で移動することのできない被介護者の介護者によるベッド内外間の移動に必要となる介護者の作業のうち、ベッド上での中央位置と左右側部位置間の被介護者の移動について、これを被介護者を上方に吊り上げる方式によらずに支援することができる。また、およそ通常サイズおよび通常形状のベッドに近いサイズ、形状として本介護用ベッドを構成し得るので、被介護者を移動するので、特段の設置スペースを必要とすることもない。 【0088】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自力で移動することのできない被介護者の介護者によるベッド内外間の移動を、被介護者を上方に吊り上げる方式によらずに支援することのできる、特段の設置スペースを必要としない介護用ベッドを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500078680 【氏名又は名称】山口 肇 【識別番号】500079436 【氏名又は名称】山口 剛
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| 【出願日】 |
平成12年2月17日(2000.2.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099748 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 克志
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| 【公開番号】 |
特開2001−293043(P2001−293043A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−39064(P2000−39064) |
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