| 【発明の名称】 |
可動ベッド |
| 【発明者】 |
【氏名】阿部 征三郎
【氏名】中村 享
【氏名】関 稔
【氏名】北川 武▲ひろ▼
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| 【要約】 |
【課題】寝ている人が、自力によらずに寝返りを打つことができ、かつ、仰向けに寝た状態で上体を起こすことのできる可動ベッドを提供する。
【解決手段】可動ベッド1は、積層された2つの床面部材2,3からなる可動床を備える。床面部材の一方は、可動ベッド1の幅方向及び長さ方向に形状を変化させることのできる寝返り用床面部材2である。寝返り用床面部材2は、可動ベッド1の幅方向の両端部近傍にて、第一の支持部5によって支持される。第一の支持部5は、可動ベッド1の長さ方向に沿って複数並置された昇降可能な高さ調整部材7と、それらの間に差し渡された棒状体6とを含む。床面部材の他方は、可動ベッド1の長さ方向に形状を変化させることのできる上体起こし用床面部材3である。上体起こし用床面部材3は、その下面に当接して所望の高さに昇降可能に構成された第二の支持部15,17によって支持される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも1つの床面部材と、該床面部材を支持するための第一の支持部及び第二の支持部とからなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記第一の支持部は、上記可動ベッドの幅方向に、上記可動ベッドの床面の形状を変化させることのできるように構成されており、上記第二の支持部は、上記可動ベッドの長さ方向に、上記可動ベッドの床面の形状を変化させることのできるように構成されていることを特徴とする可動ベッド。 【請求項2】 積層された2つの床面部材からなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記床面部材の一方は、上記可動ベッドの幅方向に形状を変化させることのできるように構成された寝返り用床面部材であり、上記床面部材の他方は、上記可動ベッドの長さ方向に形状を変化させることのできるように構成された上体起こし用床面部材であり、更に、上記寝返り用床面部材を支持して該寝返り用床面部材の形状を変化させるための第一の支持部と、上記上体起こし用床面部材を支持して該上体起こし用床面部材の形状を変化させるための第二の支持部とを備えていることを特徴とする可動ベッド。 【請求項3】 上記第一の支持部は、上記可動ベッドの床面から所望の高さに突出し得るように構成された、上記可動ベッドの長さ方向に沿って複数並置された高さ調整部材と、該複数の高さ調整部材の間に差し渡された棒状体とを含み、上記寝返り用床面部材は、上記上体起こし用床面部材の上面に載置されているとともに、上記可動ベッドの幅方向及び長さ方向のいずれにも形状を変化させることのできるように構成されており、かつ、当該寝返り用床面部材の幅方向の両端部近傍に、上記第一の支持部の棒状体を着脱可能な状態で支持するための受け具を備えており、上記第二の支持部は、上記上体起こし用床面部材の下面に当接し、かつ、当該当接する箇所が、上記可動ベッドの床面から所望の高さに位置することができるように、昇降可能に構成されており、上記上体起こし用床面部材は、上記第一の支持部の高さ調整部材が配設されている位置に対応させて設けられた、高さ調整部材用の空隙部を有する、請求項2に記載の可動ベッド。 【請求項4】 床面部材と、該床面部材を支持するための第一の支持部及び第二の支持部とからなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記第一の支持部は、上記可動ベッドの幅方向に、上記床面部材の形状を変化させるためのものであって、上記可動ベッドの床面から所望の高さに突出し得るように構成された、上記可動ベッドの長さ方向に沿って複数並置された高さ調整部材と、該複数の高さ調整部材の間に差し渡された棒状体とを含み、上記床面部材は、上記可動ベッドの幅方向及び長さ方向のいずれにも形状を変化させることのできるように構成されており、かつ、当該床面部材の幅方向の両端部近傍に、上記第一の支持部の棒状体を着脱可能な状態で支持するための受け具を備えており、上記第二の支持部は、上記可動ベッドの長さ方向に、上記床面部材の形状を変化させるためのものであって、上記床面部材の下面に当接し、かつ、当該当接する箇所が、上記可動ベッドの床面から所望の高さに位置することができるように、昇降可能に構成されていることを特徴とする可動ベッド。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、寝ている者(例えば、寝たきりの老人)に対して、所望の角度だけ横に寝返りを打たせたり、あるいは、所望の高さだけ上体(上半身)や膝を上げさせたりすることのできる可動床を備えた可動ベッドに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、床擦れ防止用ベッドとして、床面を複数に分割し、分割した個々の床面を傾動可能に構成したベッドが知られている。例えば、実公平5−30434号公報には、複数の帯板状の分割床をベッドの長手方向に列設して床部を構成すると共に、複数の分割床が、互いに床面を平行に保ちつつ、ベッドの長手方向に傾斜を形成するように傾動可能に構成した床ずれ防止用ベッドが、記載されている。 【0003】また、特開平8−196576号公報には、人が寝ることが可能な床面と、床面を設置するための基体とを有するベッドであって、床面が、ベッドの短手方向に並置された複数の床面部材から構成され、基体が、ベッドの長手方向を軸として床面部材の全部または一部を回動可能とする床面部材駆動手段を有するように構成した床擦れ防止用ベッドが、記載されている。 【0004】上記2つの公報に記載された技術においては、いずれも、床面を分割する複数の床面部材の各々が、固定された軸を中心にして回動することができるに留まっている。このため、床面部材の回動によって、寝ている人とベッドの床面の接触箇所を適宜変えることはできるものの、寝ている人の姿勢を変えること、すなわち、仰向けに寝ている人に対し、右方や左方に寝返りを打たせたり、上体を起こしたりすることはできない。 【0005】一方、実公平8−5693号公報には、ベッドの枠体内に多数の昇降部材を分散して立設し、各昇降部材上に跨ってマットレスを載せ、各昇降部材にその昇降量を検出する変位センサーを付設し、各変位センサーの検出データを参照しつつ各昇降部材を連携して動作させる制御装置を備えている床擦れ防止用ベッドが、記載されている。しかし、この場合、寝ている人に対し、寝返りを打たせたり、上体を起こしたりするなどの応用が可能であるものの、昇降部材の数が多く、しかも、それらの昇降部材を連携して動作させる制御装置が必要である点で、高価格になることが避けられず、実用的でない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて、寝ている人が、介護者の介助に頼らずに寝返りを打つことができ、かつ、仰向けに寝た状態で上体を起こしたり膝を上げたりすることができるとともに、簡易な構造を有し、低価格化を図ることのできる可動ベッドを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の可動ベッドは、少なくとも1つの床面部材と、該床面部材を支持するための第一の支持部及び第二の支持部とからなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記第一の支持部が、上記可動ベッドの幅方向に、上記可動ベッドの床面の形状を変化させることのできるように構成されており、上記第二の支持部が、上記可動ベッドの長さ方向に、上記可動ベッドの床面の形状を変化させることのできるように構成されていることを特徴とする。このように構成すれば、第一の支持部を昇降させるだけで、可動ベッドの床面に対して、幅方向に所望の形状の変化を与えることができるので、寝ている人に所望の角度だけ寝返りを打たせる(すなわち、身体を横方向に傾斜させる)ことができるとともに、第二の支持部を昇降させるだけで、可動ベッドの床面に対して、長さ方向に所望の形状の変化を与えることができるので、寝ている人の上体を起こしたり、膝を上げさせたりすることができる。 【0008】本願請求項1に記載の可動ベッドにおいて、床面部材の数が2つである可動ベッドの一例としては、次のものが挙げられる。すなわち、本願請求項2に記載の可動ベッドは、積層された2つの床面部材からなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記床面部材の一方が、上記可動ベッドの幅方向(水平面における短手方向)に形状を変化させることのできるように構成された寝返り用床面部材であり、上記床面部材の他方が、上記可動ベッドの長さ方向(水平面における長手方向)に形状を変化させることのできるように構成された上体起こし用床面部材であり、更に、上記寝返り用床面部材を支持して該寝返り用床面部材の形状を変化させるための第一の支持部(例えば、寝返り用床面部材の幅方向の端部付近を下方から当接して支持する運動体であるカム状体を含むもの)と、上記上体起こし用床面部材を支持して該上体起こし用床面部材の形状を変化させるための第二の支持部(例えば、寝ている人の肩付近に位置する上体起こし用床面部材の一構成部材を下方から当接して支持する昇降可能な構造体を含むもの)とを備えていることを特徴とする。このように構成すれば、可動床が、積層された2つの床面部材(具体的には、寝返り用床面部材及び上体起こし用床面部材)からなるため、床面に関して十分な大きさの剛性及び強度を確保することができる。 【0009】請求項2に記載の可動ベッドの具体例としては、次のように構成されたものを挙げることができる(請求項3)。すなわち、上記可動ベッドにおいて、上記第一の支持部は、上記可動ベッドの床面から所望の高さ(例えば、寝ている人に寝返りを打たせるのに十分な程度の高さ)に突出し得るように構成された、上記可動ベッドの長さ方向に沿って複数並置された高さ調整部材(例えば、カム状体)と、該複数の高さ調整部材の間に差し渡された棒状体とを含み、上記寝返り用床面部材は、上記上体起こし用床面部材の上面に載置されているとともに、上記可動ベッドの幅方向及び長さ方向のいずれにも形状を変化させることのできるように構成(例えば、床面の幅方向及び長さ方向の双方について適宜の間隔で切断した形状を有する複数の構成部材を、互いにヒンジ部を介在させて連結した可撓性を有するものとして構成する。)されており、かつ、当該寝返り用床面部材の幅方向の両端部近傍に、上記第一の支持部の棒状体を着脱可能な状態で支持するための受け具(例えば、第一の支持部の棒状体と嵌合可能に形成された溝状の凹部を有する受け金具)を備えており、上記第二の支持部は、上記上体起こし用床面部材の下面(例えば、寝ている人の肩付近や、膝付近の位置)に当接し、かつ、当該当接する箇所が、上記可動ベッドの床面から所望の高さ(例えば、上体を起こす場合には、最大で水平面に対して75度位の角度の床面を形成させるような高さ)に位置することができるように、昇降可能に構成されており、上記上体起こし用床面部材は、上記第一の支持部の高さ調整部材が配設されている位置に対応させて設けられた、高さ調整部材用の空隙部(すなわち、高さ調整部材が配設可能となるように設けた空間部分)を有するように、構成される。 【0010】本願請求項3に記載の可動ベッドにおいて、上記寝返り用床面部材の剛性及び強度が、寝ている人を安定的に支持するのに十分な程度に大きい場合には、上記上体起こし用床面部材を省略してもよい(請求項4)。すなわち、この場合、可動ベッドは、床面部材と、該床面部材を支持するための第一の支持部及び第二の支持部とからなる可動床を備えた可動ベッドであって、上記第一の支持部が、上記可動ベッドの幅方向に、上記床面部材の形状を変化させるためのものであって、上記可動ベッドの床面から所望の高さに突出し得るように構成された、上記可動ベッドの長さ方向に沿って複数並置された高さ調整部材と、該複数の高さ調整部材の間に差し渡された棒状体とを含み、上記床面部材が、上記可動ベッドの幅方向及び長さ方向のいずれにも形状を変化させることのできるように構成されており、かつ、当該床面部材の幅方向の両端部近傍に、上記第一の支持部の棒状体を着脱可能な状態で支持するための受け具を備えており、上記第二の支持部が、上記可動ベッドの長さ方向に、上記床面部材の形状を変化させるためのものであって、上記床面部材の下面に当接し、かつ、当該当接する箇所が、上記可動ベッドの床面から所望の高さに位置することができるように、昇降可能に構成される。 【0011】 【発明の実施の形態】[第一の実施形態]以下、図面に基づいて本発明の可動ベッドの一例を説明する。図1は、本発明の可動ベッドの一例を示す斜視図、図2は、図1に示す可動ベッドから床面部材(寝返り用床面部材及び上体起こし用床面部材)を取り除いた状態を示す斜視図、図3は、図1に示す可動ベッドから寝返り用床面部材を取り除いた状態を示す斜視図、図4は、寝返り用床面部材を支持する第一の支持部の機構を説明するために、第一の支持部を含む構造を裏側から見た状態を示す外観図、図5は、第一の支持部の高さ調整部材(カム状体)と、寝返り用床面部材の動作を説明するための図、図6は、第一の支持部を構成するカム状体の昇降機構を説明するための図、図7は、本発明の可動ベッドの一例において、上体起こし用床面部材の形状が変化した状態を示す斜視図、図8は、上体起こし用床面部材を支持する第二の支持部の構造を説明するための分解斜視図、図9は、本発明の可動ベッドの形状が最大限に変化した状態を模式的に示す正面図である。 【0012】本発明の可動ベッド1は、図1に示すように、寝返り用床面部材2が上層となり、上体起こし用床面部材3が下層となるように、これら2つの床面部材2,3を積層してなる可動床を備えている。 【0013】寝返り用床面部材2は、可動ベッド1の幅方向及び長さ方向のいずれにも形状を変化させることのできるように構成されている。なお、本明細書中において、「可動ベッドの幅方向に形状が変化する」とは、可動ベッド1の幅方向(短手方向)に、寝返り用床面部材2を鉛直に切断した場合に、切断された寝返り用床面部材2の形状が、水平な状態から湾曲または部分的に傾斜した状態に変化すること(具体的には、寝ている人に寝返りを打たせるように形状が変化すること)をいい、「可動ベッドの長さ方向に形状が変化する」とは、可動ベッド1の長さ方向に、寝返り用床面部材2を鉛直に切断した場合に、切断された寝返り用床面部材2の形状が、水平な状態から湾曲または部分的に傾斜した状態に変化すること(具体的には、寝ている人の上体を起こしたり、あるいは、膝や脚を上げたりするように形状が変化すること)をいう。 【0014】寝返り用床面部材2は、床面を長さ方向及び幅方向に対して複数に分割した形状を有する矩形の複数の構成部材を、ヒンジ部(例えば、薄板状の可撓性を有する合成樹脂や、蝶番等)を介在させて、互いに折曲可能に連結した形状を有するものとして構成される。図1中、寝返り用床面部材2は、長さ方向に対して5つに分割し、幅方向に対して6つに分割した構成部材を含むものとして形成されている。なお、分割数は、長さ方向及び幅方向のいずれに対しても、任意であり、特に限定されるものではないが、通常、3〜10程度である。また、床面を分割する形態の他に、全体に亘って可撓性を有する厚肉の合成樹脂製シート等を用いて、寝返り用床面部材2を作製してもよい。 【0015】寝返り用床面部材2は、その幅方向の両端部近傍の下面に、受け具4を備えている。受け具4は、後述するように、第一の支持部5の棒状体6に対して着脱可能に嵌合するように形成されている。寝返り用床面部材2は、第一の支持部5によって支持され、第一の支持部5が昇降することによって、幅方向の形状が変化する。また、寝返り用床面部材2は、その下方に位置する上体起こし用床面部材3の形状の変化によって、長さ方向の形状が変化する。 【0016】第一の支持部5は、可動ベッド1の床面から所望の高さに突出し得るように構成された、可動ベッド1の長さ方向に沿って複数並置された高さ調整部材(カム状体)7と、複数の高さ調整部材7の上端部の間に差し渡された棒状体6とを含む。棒状体6は、各高さ調整部材7の上端部に穿設された挿通孔に挿通させ、かつ各高さ調整部材7と固着させて取り付ければよい。 【0017】高さ調整部材7を含む高さ調整機構は、図4〜図6に示すように、ハンドル部8と、ハンドル部8によって回転される螺刻棒9と、螺刻棒9と螺合して螺刻棒9に沿って水平移動可能に配設された移動体10(図6参照)と、移動体10の突起部に対して摺動可能に穿設された長孔を有する杆体11と、杆体11の端部(移動体10の位置する側とは反対側の端部)で杆体11の回動方向と垂直な方向に延びるように配設された回転可能で位置が固定された軸体12と、軸体12に固着された複数(図1〜図4中では3つ)の板状の支持部13と、板状の支持部13によって下方から当接して支持される、支持部13の数と同数だけ配設された高さ調整部材7とからなる。 【0018】すなわち、ハンドル部8を回転させると、螺刻棒9が回転し、移動体10が直線運動すると共に、軸体12を中心に回動可能に設けられた杆体11が回動する。杆体11の回動に伴って、軸体12が回動し、軸体12に固着された板状の支持部13が回動する。支持部13が回動すると、高さ調整部材7は、その軸14を中心として回動し、その結果、高さ調整部材7の上に載置された寝返り用床面部材2が、押し上げられる。その際、複数の高さ調整部材7の間に差し渡された棒状体6(図1及び図2参照)は、寝返り用床面部材2の構成部品である受け具4と嵌合しているので、寝返り用床面部材2の形状が変化しても、寝返り用床面部材2を確実に支持することができる。 【0019】なお、本例においては、図4に示すように、高さ調整部材7の軸14は、床面の幅方向の中央に位置し、軸14の両端部にて、互いに反対方向に延びる2つの高さ調整部材7,7が配設され、寝返り用床面部材2の両縁部のいずれに対しても形状を変化させることができるように構成されている。高さ調整部材7の軸は、図4に示すものよりも、更に水平方向に深く位置させてもよい。この場合、高さ調整部材7の大きさ(特に、可動ベッド1の幅方向の長さ)が増大すると共に、高さ調整部材7毎に、他の高さ調整部材7と共用ではない1つの軸14が設けられることになる。高さ調整部材7の大きさが増大することによって、寝返り用床面部材2は、幅方向に、より大きく形状を変化させることができるようになる。 【0020】第一の支持部5のハンドル部8は、手動式ではなく、電動式(例えば、電気アクチュエータ)としてもよい。この場合、電動機に付属させたスイッチを操作することによって、可動ベッド1の床面を幅方向において所望の形状に変化させることができる。また、電動式とした場合、手元操作であっても、遠隔操作(リモートコントロール)であってもよい。第一の支持部5の動作は、寝ている人の睡眠を妨げないようなゆっくりとしたものとするのが好ましい。また、動作開始から動作終了までの時間は、例えば、2〜10分とし、動作終了後、次の動作を開始するまでの時間は、例えば、1〜120分とする。 【0021】上体起こし用床面部材3は、図3に示すように、可動ベッド1の長さ方向に形状を変化させることのできるように構成されている。図3中、上体起こし用床面部材3は、床面を長さ方向に対して、幅方向と平行に切断して得られる7つの構成部材を、寝返り用床面部材2の場合と同様に、ヒンジ部を介在させて互いに連結させた形状を有する。なお、構成部材の数は、任意であって、特に限定されるものではないが、通常、3〜10程度である。また、構成部材を連結させた形状とする他に、全体が可撓性を有する厚肉の合成樹脂製シート等を用いて、上体起こし用床面部材3を作製してもよい。 【0022】上体起こし用床面部材3は、図7及び図8に示すように、第二の支持部15,17によって支持されて、長さ方向に形状が変化する。上体起こし用床面部材3の形状が変化すると、上体起こし用床面部材3の上に載置されている寝返り用床面部材2の形状も、同様に変化する。この際、寝返り用床面部材2の受け具4と、棒状体6とが、外れることになる。 【0023】上体起こし用床面部材3は、第一の支持部5の高さ調整部材7が配設されている位置に対応させて設けられた、高さ調整部材用の空隙部16を有する。空隙部16が存在することによって、高さ調整部材7は、上体起こし用床面部材3の存在にもかかわらず、寝返り用床面部材2を支持することができる。 【0024】なお、本明細書中で、「上体起こし用床面部材」の語は、可動ベッドの長さ方向に床面の形状を変化させるべく用いられる床面部材を広く意味するものであり、単に、上体を起こすことのみを目的とするものではなく、膝や脚全体を昇降させるように構成したものも含む意で用いる。 【0025】第二の支持部15,17は、図8に示すように、上体を起こすことと脚(または膝)を上げることの双方を目的として、2つ設けることが好ましいが、いずれか一方のみを目的として、1つのみ設けてもよい。第二の支持部15,17は、上体起こし用床面部材3の下面に当接し、かつ、当該当接する箇所が、可動ベッド1の床面から所望の高さに位置することができるように、昇降可能に構成される。 【0026】図8中、上体を起こすための第二の支持部17は、電動または手動で伸縮(水平方向に移動)する棒状体18と、棒状体18の端部を支持する連結部を有する、軸受け部19に回転可能に支持された水平軸20と、水平軸20に対して略垂直に固着された2つの支持棒21と、2つの支持棒21を支点として回動可能に設置された枠体22と、枠体22の下端に位置する水平方向の棒状体に対して回動可能に配設され、かつ下端が水平軸20に連結された杆体23とから、構成される。棒状体18が伸縮すると、水平軸20が回転して、支持棒21が回動し、それに伴って、枠体22の姿勢が変化する。それによって、枠体22の上に載置された上体起こし用床面部材3は、可動ベッド1の長さ方向に、種々の形状(例えば、寝ている人の上体を上げる形状)をとることができる。 【0027】一方、脚を上げるための第二の支持部15は、電動または手動で伸縮する棒状体24と、棒状体24の端部を支持する連結部を有する、ベッド基体(フレーム体)の軸受け部に回転可能に支持された水平軸25と、水平軸25に対して略垂直に固着された2つの支持棒26と、2つの支持棒26の端部に対して回動可能に連結された略コの字状の枠体27とから、構成される。棒状体24が伸縮すると、水平軸25が回転して、支持棒26が回動し、それに伴って、枠体27の姿勢が変化する。それによって、枠体27の上に載置された上体起こし用床面部材3は、可動ベッド1の長さ方向に、種々の形状(例えば、寝ている人の膝を上げる形状)をとることができる。第二の支持部15,17は、第一の支持部5と同様に、電動式とした場合、手元操作であっても、遠隔操作(リモートコントロール)であってもよい。第二の支持部15,17の動作は、寝ている人の睡眠を妨げないようなゆっくりとしたものとするのが好ましい。また、動作開始から動作終了までの時間は、例えば、2〜10分とし、動作終了後、次の動作を開始するまでの時間は、例えば、1〜120分とする。 【0028】本発明の可動ベッド1の形状が最大限に変化した状態の一例を、図9に示す。図9中、水平面に対する構成部材Aの角度αは、75度であり、構成部材Bの延長線と構成部材Cとで形成される角度βは、20度である。 【0029】[第二の実施形態]本発明の可動ベッドの他の例として、上記第一の実施形態において、上体起こし用床面部材3を省略したものを挙げることができる。この場合、寝返り用床面部材2は、寝ている人を安定的に支持するのに十分な程度の大きさの剛性及び強度を有する材質を用いて作製することが必要である。 【0030】 【発明の効果】本発明の可動ベッドによれば、寝たきりの老人や病人は、自力を要せずに寝返りを打ったり、上半身を起こしたり、膝を上げたりすることができる。このため、寝たきりの人に生じる床ずれ(褥創)を、未然に防止することができるとともに、同じ姿勢を長時間取り続けることによる肉体的及び精神的苦痛を効果的に除去することができる。 【0031】また、本発明の可動ベッドは、寝たきりの人のみを対象とするものではなく、短期入院している病人や、一般の健常者を対象とした多機能型ベッドとして用いることもできる。すなわち、寝ている人は、可動ベッドを自ら操作して上体を起こすなどすることができ、ベッドの周辺に置いたテレビを楽な姿勢で見たり、あるいは、ふとんを掛けたままで読書をしたりすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599082551 【氏名又は名称】福寿産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月13日(2000.4.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103539 【弁理士】 【氏名又は名称】衡田 直行
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| 【公開番号】 |
特開2001−293037(P2001−293037A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−111558(P2000−111558) |
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