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【発明の名称】 針状物体溶断装置
【発明者】 【氏名】太田 幸雄

【氏名】阿久津 直司

【要約】 【課題】針状物体を溶断処理するにあたって信頼性、操作性に優れた針状物体溶断装置を提供する。

【解決手段】針状物体を溶断した後、挿入口3aを元の位置に復帰させる挿入部1は、挿入口3aと針状物体を案内口2aに導くガイド3bとを有する第1の案内部材3と、挿入口3aに挿入される針状物体の先端部を保持してガイド3bに沿って案内口2aに導かれる第2の案内部材5とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 針状物体の基部を挿入口に係止させ、復帰力に抗して押下し、針状物体を溶断部の案内口に導く挿入部を備えた針状物体溶断装置において、前記挿入部は、前記挿入口と前記針状物体を前記案内口に導くガイドとを有する第1の案内部材と、前記挿入口に挿入される針状物体の先端部を保持して前記ガイドに沿って前記案内口に導かれる第2の案内部材とを具備したことを特徴とする針状物体溶断装置。
【請求項2】 前記第2の案内部材は、針状物体の溶断終了後、前記復帰力により前記第1の案内部材と共に前記元の位置に復帰する請求項1記載の針状物体溶断器。
【請求項3】 針状物体の基部を挿入口に係止させ、復帰力に抗して押下し、針状物体を溶断部の案内口に導く挿入部を備えた針状物体溶断装置において、前記溶断部は電圧を印加しながら回転するローラ電極に設けられ、該ローラ電極には前記溶断部に隣接して溝部を設けたことを特徴とする針状物体溶断装置。
【請求項4】 前記ローラ電極は、上下位置に2本配設し、下方に位置する第2のローラ電極に形成した溝が、上方に位置する第1のローラ電極に形成した溝より外側に位置する請求項3記載の針状物体溶断器。
【請求項5】 針状物体の基部を挿入口に係止させ、復帰力に抗して押下し、針状物体を溶断部の案内口に導く挿入部を備えた針状物体溶断装置において、前記針状物体の溶断屑を堆積収納する溶断屑箱を前記溶断部の下部に備え、この溶断屑箱内を上方から下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接して最上部の位置を検出する溶断屑検出手段を備えたことを特徴とする針状物体溶断器。
【請求項6】 前記溶断屑検出手段は、前記挿入部と離間自在に設けられ、堆積した溶断屑の最上部に当接するまでは挿入部とともに溶断屑箱内を下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接したとき挿入部から離れ、挿入部が前記元の位置に復帰する際に挿入部とともに溶断屑箱内を上方へ移動する請求項5記載の針状物体溶断器。
【請求項7】 前記挿入部は、溶断屑検出手段との当接部に磁性体を設けた請求項6記載の針状物体溶断器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は針状物体、例えば使用済みの注射器先端の注射針を処理する針状物体溶断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、針状物体溶断装置は、大きく分けて、針状物体を溶断する溶断部と、溶断部に針状物体を導く挿入部とから構成されている。
【0003】このような針状物体溶断装置については、例えば、特願平8−165527号公報に開示されている。その公報によれば、針状物体(以後注射針と記載する)を挿入する挿入部は、有底円筒状のシリンダによってその外郭が形成されている。そして、このシリンダの内部には、その深さ方向に移動自在な状態で構成されたフロート部が填め込まれている。
【0004】また、このシリンダ内底面との間には、圧縮コイルスプリングが配置されており、常にこのフロート部をシリンダの開口部側へ付勢している。但し、シリンダの開口部縁にはストッパが設けられているので、このフロート部がシリンダから外れ落ちることはない。
【0005】また、フロート部の中央には注射針が挿入される挿入口が、一方、シリンダ底壁の中央には注射針を溶断部に案内する案内口が設けられている。
【0006】挿入口に挿入された注射針の基部を挿入口に係止させ、圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して押下することにより、注射針を溶断部の案内口に導き、注射器をさらに押してフロート部を押し下げて行くことで、注射針を溶断することができるようになっている。
【0007】溶断部は、電圧を印加しながら回転する平行に配置された2本のローラ電極に設けられ、この2本のローラ電極の間には、電圧が印加されている。注射針がこの2本のローラ電極の間を短絡させると、大電流が注射針を流れて発熱し、この熱によって注射針が溶断される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の針状物体溶断装置にあっては、以下のような問題があった。
【0009】挿入部については、針状物体の挿入口と案内口との間に、針状物体先端を案内する部材が無いので、針状物体をシリンダの挿入口から斜めに入れてしまうと針状物体の先端がシリンダ底壁の案内口に入らず、さらに針状物体を押し込むと針状物体が折れ曲がり、溶断作業が円滑にできなくなるという信頼性、操作性に欠ける問題があった。
【0010】溶断部については、溶断された針状物体から流れ出した残留液体が軸受部に侵入して固まり、回転負荷が増大して障害が発生するという問題があった。
【0011】また、溶断部については、溶断屑の堆積量を確認するために、いちいち収納箱を装置から引き出して見なければならいという操作性の問題もあった。
【0012】本発明は、針状物体を溶断処理するにあたって信頼性、操作性に優れた針状物体溶断装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の針状物体溶断装置においては、挿入部は、挿入口と針状物体を案内口に導くガイドとを有する第1の案内部材と、挿入口に挿入される針状物体の先端部を保持してガイドに沿って案内口に導かれる第2の案内部材とを具備する。
【0014】また、上記目的を達成するために本発明の針状物体溶断装置においては、溶断部は電圧を印加しながら回転するローラ電極に設けられ、該ローラ電極には溶断部に隣接して溝部を設ける。
【0015】また、上記目的を達成するために本発明の針状物体溶断装置においては、針状物体を溶断した溶断屑を堆積収納する溶断屑箱を溶断部の下部に備え、この溶断屑箱内を上方から下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接して最上部の位置を検出する溶断屑検出手段を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、各図面に共通な要素には同一符号を付す。
【0017】第1の実施の形態図1は第1の実施の形態による針状物体溶断装置の挿入部と溶断部の概略図であり、同図(A)は上面図、同図(B)は正面中央断面図、同図(C)は案内部材の詳細図である。
【0018】針状物体(以後注射針と記載する)を挿入する挿入部1は、有底円筒状のフロートガイド2によってその外郭が形成されている。そして、フロートガイド2の内部には、その深さ方向に、フロートガイド2に案内されながら移動自在な状態で構成された第1の案内部材としてのフロート3が填め込まれている。
【0019】また、フロート3とフロートガイド2の内底面との間には、圧縮コイルスプリング4が配置されており、常にフロート3をフロートガイド2の開口部側へ付勢している。但し、フロートガイド2の開口部縁には不図示のストッパが設けられているので、フロート3がフロートガイド2から外れることはない。
【0020】また、フロート3の中央部には注射針が挿入されるロート状の挿入口3aが設けられ、内底面には注射針挿入方向に延在する一対のパイロットシャフト3bが一体に形成されている。パイロットシャフト3bの先端はフロート3が最上位に位置する状態でフロートガイド2の底壁に開けた穴2cに摺動可能に係合している。
【0021】パイロットシャフト3bには第2の案内部材としての案内部材5が自重により降下しない程度の摩擦力を有して、摺動可能に係合している。案内部材5の中央部には穴5aが形成されている。
【0022】穴5aは上面側の穴5bが大きく、下面側に行くにしたがって小さくなり、下面側の穴5cは小判状を成している。案内部材5の下面には、(C)に示すように、弾性部材から成る保持板6が一端部を案内部材5下面に固着し、他端部をフロート3の挿入口3aの下面側穴を塞ぐように配置されている。
【0023】フロートガイド2の底壁の中央には注射針を溶断部7に案内する案内口2aが設けられている。
【0024】溶断部7には、所定の電圧が印加された2本のローラ電極(以後第1のローラ電極8、第2のローラ電極9と記載する)が平行に配置されている。第1のローラ電極8、第2のローラ電極9は不図示のフレームに回転自在に支軸され、不図示の制御されるモータによりそれぞれ図1(B)に示す矢印方向に回転する。
【0025】図2は針状物体溶断装置の動作説明図(1)、図3は針状物体溶断装置の動作説明図(2)である。
【0026】次に注射針を溶断する際の動作について、図2,3を用いて説明する。不図示のスイッチをONにすると、第1、第2のローラ電極8,9に電圧が印加される。
【0027】図2(A)に示すように、案内部材6が最上位に位置する状態で、注射器本体10に装着された使用済みの注射針11をフロート3の挿入口3aに挿入すると、注射針11の先端は隣接した案内部材6の穴5aに速やかに導入されて、注射針11の先端は保持板6に当接する。
【0028】引き続き注射器本体10を押下すると、案内部材6はパイロットシャフト3bとの摩擦力に抗して注射針11先端の平面上の位置規制をしながら注射針11と共に、案内口2aに向かってパイロットシャフト3bに案内されて下降する。
【0029】その後、図2(B)に示すように注射器本体10の先端がフロート3に到達後は、案内部材5と共にフロート3も圧縮コイルスプリング4のばね力に抗して下降する。フロート3が降下開始直後に2本のローラ電極8、9が回転し始める。
【0030】そして、図2(C)に示すように案内部材5がフロートガイド3の底壁に到達し、さらに注射器本体10を押下すると、図2(D)に示すように保持板6が撓んで注射針11の先端が横に滑り、隣接した案内口2aに速やかに導入される。
【0031】図3(F)に示すように注射針11が2本のローラ電極に接触するように導かれて、注射針11の溶断が開始する。この時、案内部材5は停止し、パイロットシャフト3bは案内部材5の摩擦力に抗して摺動下降する。その後、図3(G)に示すようにフロート3がフロートガイド2の底壁に到達して注射針11の溶断が終了した時点では案内部材5が隣接した位置にある。
【0032】次に、注射器本体10を引き抜くと、図3(H)に示すようにフロート3は圧縮コイルスプリング4のばね力により上方へ押し上げられる。この時、案内部材5はパイロットシャフト3bとの摩擦力で保持されて、フロート3に隣接した状態のまま共に上昇する。そして、図2(A)に示した初期状態にもどり、2本のローラ電極8,9の回転も停止する。
【0033】第1の実施の形態によれば、挿入部は、挿入口と針状物体の挿入方向に延在するガイドとを有する第1の案内部材と、挿入口に挿入される針状物体の先端部を保持して第1の案内部材のガイドに沿って案内口に案内される第2の案内部材とを具備したことにより、第1の案内部材を押し下げることによって針状物体は溶断部に案内されので、針状物体の溶断が速やかに実施でき、操作性が良く、信頼性が向上する。
【0034】また、第2の案内部材は、針状物体の溶断終了後、第1の案内部材と共に元の位置に復帰するので、次の針状物体の溶断も速やかに実施できる。
【0035】第2の実施の形態図4は第2の実施の形態による針状物体溶断装置の溶断部の概略図であり、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図である。第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なるところは、溶断部7の構造である。
【0036】第1のローラ電極8、第2のローラ電極9は、不図示のフレームに固着した非導電性材料から成る左右一対の軸受12,13により軸支されている。第1,第2のローラ電極8,9の溶断部8a,9aと軸受12,13との中間部には溝8b,9bとOリング止め用フランジ8c,9cが形成されている。
【0037】Oリング止め用フランジ8c,9cに隣接して耐熱性ゴム材料から成る Oリング14が第1,第2のローラ電極8,9の軸部に締まり嵌めになリ、軸受12,13内に設けられている。
【0038】また、溶断部8a,9aとOリング止め用フランジ8c,9cとの間には、溝8b,9bと鍔部8d,9dとが設けてある。
【0039】次に動作について説明する。第1の実施の形態と同様に溶断しようとする注射針が挿入部に挿入されると、電圧が印加された第1,第2のローラ電極8,9がそれぞれの方向へ回転し始める。
【0040】挿入された注射針11が第1,第2の電極ローラ8,9の溶断部8a,9aに接触すると注射針11が溶断される。このとき、注射針11内に残留していた薬液が流出し、その薬液が第1,第2の電極ローラ8,9の表面を伝わって左右に流れても、溝8b,9bに溜り、鍔部8d,9dが軸受12,13側に流れ込むことを防止する。そして溝8b,9bでの薬液の蓄積量が多くなると落下する。
【0041】第2の実施の形態によれば、針状物体が接触する溶断部に隣接して溝部をローラ電極に設けたことにより、針状物体内に残留していた薬液が流出して、その薬液が第1,第2の電極ローラの表面を伝わって左右に流れても、溝に溜り、蓄積量が多くなると落下し、その先、軸受側に流れ込むことを防止する。
【0042】従って、滴下した薬液が第2のローラ電極の軸受部に浸入することがないので、ローラ電極の軸受部に浸入した薬液が固まって回転負荷が増大する障害を防止できる。
【0043】第3の実施の形態図5は第3の実施の形態による針状物体溶断装置の溶断部の要部説明図であり、同図(A)は正面図、同図(B)は側面図である。第3の実施の形態が第2の実施の形態と異なるところは、ローラ電極の構造である。
【0044】第3の実施の形態では、第2の実施の形態に比べて2本のローラ電極15,16が上下に接近して配置されている。従って、ローラ電極15の鍔部15dがローラ電極16の鍔部16dとオーバーラップするように第2のローラ電極16の溝幅が広くなってローラ電極の支軸位置に近い側に位置している。
【0045】次に動作について説明する。注射針の溶断時に残留薬液が流出して、上方に位置する第1のローラ電極15の溝15aに溜り、その溜まった薬液が下方に位置する第2のローラ電極16上に滴下しても、第2のローラ電極16の鍔部16dがローラ電極15の鍔部15dの外側にオーバーラップするように位置しているので、滴下した薬液が第2のローラ電極16の軸受部に浸入することを防止する。
【0046】第3の実施の形態によれば、下方に位置する第2のローラ電極に形成した溝が、上方に位置する第1のローラ電極に形成した溝より外側に位置するようにしたことにより、滴下した薬液の第2のローラ電極の軸受部への浸入を防止する信頼性が第2の実施の形態より高くなる。
【0047】第4の実施の形態図6は第4の実施の形態による針状物体溶断装置の概略図であり、同図(A)は上面図、同図(B)は正面中央断面図(一部見易くするために斜線をいれていない)である。第4の実施の形態が第1の実施の形態と異なるところは、溶断部の溶断室の下部に溶断屑箱17を備えた点と溶断屑量を検出する溶断屑検出部としてのバー部材19を備えた点である。
【0048】溶断室のフレーム17の内部にはローラ電極が配置してあり、溶断室の下部に溶断屑箱18が備えてある。溶断屑量を検出するバー部材19は、棒状部材から成り、上部の操作部19aと左右一対の支柱部19bと下部の検出部19cから構成されている。
【0049】支柱部17bはフロート3とフロートガイド2の底壁を貫通し、バイアス・スプリング20により上方に付勢されている。検出部19cは十文字型に構成され、ローラ電極8,9の下部に位置している。
【0050】バー部材19が最上位に位置する時(ストッパ部19dがフロートガイド2の底壁に当接した時)には、操作部19aは支柱部17bに対して直角に折り曲げられ、検出部19cは溶断屑箱18より上方に位置する。
【0051】図7は溶断屑量を検出する動作説明図であリ、同図(A)は操作部を起こした状態を示し、同図(B)は溶断屑量を検出している状態を示す。
【0052】次に、動作について図7を参照して説明する。注射針の溶断動作は第1の実施の形態と同じなので説明を省略し、溶断屑量の検出動作を中心に説明する。
【0053】溶断装置で注射針を溶断すると、溶断屑21はバー部材19cを擦り抜けて溶断屑箱18内に落下、堆積する。
【0054】そして、操作者が溶断屑量を確認したい時に、(A)に示すように、バー部材19の操作部19aを起してバイアス・スプリング20に抗して押し下げると、検出部19cが堆積した溶断屑に到達すると止まる。そこで、このバー部材19の降下量により溶断屑の堆積量を操作者が知ることができる。
【0055】バー部材19は、非操作時に、バイアス・スプリング20により初期位置に戻されている。なお、注射針溶断時にフロート3が降下してもバー部材19は初期位置に留まる。
【0056】第4の実施の形態によれば、さらに、針状物体を溶断した溶断屑を堆積収納する溶断屑箱を溶断部の下部に備え、この溶断屑箱内を上方から下方へ移動自在に設けられ、堆積した溶断屑の最上部に当接して最上部の位置を検出する溶断屑検出手段を備えたことにより、操作者が、随時、溶断屑箱を引き出したりすることなく容易に溶断屑の堆積量を知ることができる。
【0057】また、溶断箱に山形に偏って堆積した溶断屑をバー部材で押圧することにより、平らに平均に堆積収納することができる。
【0058】第5の実施の形態図8は第5の実施の形態による針状物体溶断装置の概略図であり、同図(A)は上面図、同図(B)は正面中央断面図(一部見易くするために斜線をいれていない)である。第5の実施の形態が第4の実施の形態と異なるところは、溶断屑検出部としてのバー部材は、堆積した溶断屑の最上部に当接するまでは第1の案内部材とともに溶断屑箱内を下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接したとき第1の案内部材から離れ、第1の案内部材が元の位置に復帰する際に第1の案内部材とともに溶断屑箱内を上方へ移動するようにしたものである。
【0059】溶断屑検出部としてのバー部材22は、棒状部材から成り、上部の操作部22aと左右一対の支柱部22bと下部の検出部22cから構成されている。支柱部22bはフロート3とフロートガイド2の底壁を貫通し、上部に形成したストッパ22dがフロート3の上面に当接するように内側に突出している。
【0060】検出部22cはローラ電極8,9の下部に位置している。したがって、フロート3が圧縮コイルスプリング4により最上位位置に押し上げられている時、バー部材22も最上位に位置し、このとき、操作部22aは支柱部22bに直角に折り曲げられ、検出部22cは溶断屑箱18より上方に位置する。
【0061】次に動作について説明する。注射針の溶断動作は第1の実施の形態と同じなので説明を省略し、溶断屑量の検出動作を中心に説明する。溶断装置で注射針を溶断すると、溶断屑21はバー部材19cを擦り抜けて溶断屑箱18内に落下、堆積する。
【0062】そして、操作者が溶断屑量を確認したい時に、図8(B)に示すように、バー部材22の操作部22aを起して圧縮コイルスプリング4に抗して押し下げるとフロート3と共に降下し、検出部22cが堆積した溶断屑に到達すると止まる。
【0063】そこで、このバー部材22の降下量により溶断屑の堆積量を操作者が知ることができる。溶断屑の堆積量を検出したのち、操作部22aから手を離すと、圧縮コイルスプリング4の付勢力によりフロート3と共に元の位置に復帰する。
【0064】なお、バー部材22の操作部22aを倒しておくことにより、注射針を溶断する際フロート3が降下しても、バー部材22は初期位置に留まっている。
【0065】第5の実施の形態によれば、溶断屑検出手段は、第1の案内部材と離間自在に設けられ、堆積した溶断屑の最上部に当接するまでは第1の案内部材とともに溶断屑箱内を下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接したとき第1の案内部材から離れ、第1の案内部材が元の位置に復帰する際に第1の案内部材とともに溶断屑箱内を上方へ移動するようにしたことにより、溶断屑検出後、溶断屑検出手段は第1の案内部材とともに元の位置に復帰する。
【0066】第6の実施の形態図9は第6の実施の形態による針状物体溶断装置の正面中央断面図(一部見易くするために斜線をいれていない)である。第6の実施の形態が第5の実施の形態と異なるところは、第1の案内部材と溶断屑検出手段との当接部に磁性体を設けた点である。
【0067】溶断屑検出部としてのバー部材22は、磁性金属材質の棒状部材から成り、左右一対の支柱部23aと下部の検出部23bから構成されている。支柱部23aはフロート3とフロートガイド2の底壁を貫通し、上部に形成したストッパ23cがフロート3の上面に当接するように内側に突出し、ストッパ部23cに対応するフロート3の上面にはマグネット24が埋め込まれている。
【0068】検出部23bはローラ電極8,9の下部に位置している。したがって、圧縮コイルスプリング4により、フロート3と共にバー部材23も押し上げられている。
【0069】図10は溶断屑量を検出する動作説明図であリ、同図(A)は溶断屑の堆積量が少ない状態を示し、同図(B)は溶断屑の堆積量が多い状態を示している。
【0070】次に動作について図10を参照して説明する。図10に示すように、溶断する注射針11をフロート3の挿入し、注射器10を押し下げて行くと、フロート3が2点鎖線の位置まではマグネット24の磁力でバー部材23も共に降下する。
【0071】バー部材23の検出部23bが溶断屑21に到達するとバー部材23は停止し、その後はフロート3のみが注射針終了位置まで下がる。溶断屑箱18内の溶断屑21が少ないと、(B)に示すように、バー部材23は低い位置で止まり、溶断屑箱18内の溶断屑21が多いと、(A)に示すように、バー部材23は高い位置で止まる。
【0072】そこで、操作者はバー部材22の降下量により溶断屑の堆積量をが知ることができる。溶断屑の堆積量を検出したのち、注射器10を引き抜くと、圧縮コイルスプリング4によりフロート3と共にバー部材23も初期位置へ戻る。
【0073】したがって、操作者は、注射針を溶断する行程の中でバー部材23の降下量により溶断屑の堆積量を知ることができる。
【0074】第6の実施の形態によれば、第1の案内部材は、溶断屑検出手段との当接部に磁性体を設けたことにより、操作者が特定の操作をすることなく、注射針の溶断操作をすることで、その都度溶断屑箱内の溶断屑堆積量を知ることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので以下に記載される効果を奏する。
【0076】挿入部は、挿入口と針状物体を案内口に導くガイドとを有する第1の案内部材と、挿入口に挿入される針状物体の先端部を保持してガイドに沿って案内口に導かれる第2の案内部材とを具備するようにしたことにより、第1の案内部材を押し下げることによって針状物体は溶断部に案内されので、針状物体の溶断が速やかに実施でき、操作性が良く、信頼性が向上する。
【0077】また、上記目的を達成するために本発明の針状物体溶断装置においては、溶断部は電圧を印加しながら回転するローラ電極に設けられ、該ローラ電極には溶断部に隣接して溝部を設けたことにより、針状物体内に残留していた薬液が流出して、その薬液が第1,第2の電極ローラの表面を伝わって左右に流れても、溝に溜り、蓄積量が多くなると落下し、その先、軸受側に流れ込むことを防止するので、ローラ電極の軸受部に浸入した薬液が固まって回転負荷が増大する障害を防止できる。
【0078】また、上記目的を達成するために本発明の針状物体溶断装置においては、針状物体を溶断した溶断屑を堆積収納する溶断屑箱を溶断部の下部に備え、この溶断屑箱内を上方から下方へ移動し、堆積した溶断屑の最上部に当接して最上部の位置を検出する溶断屑検出手段を備えたことにより、操作者が、随時、溶断屑箱を引き出したりすることなく容易に溶断屑の堆積量を知ることができる。
【出願人】 【識別番号】591044164
【氏名又は名称】株式会社沖データ
【出願日】 平成12年3月3日(2000.3.3)
【代理人】 【識別番号】100089093
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 健治
【公開番号】 特開2001−245938(P2001−245938A)
【公開日】 平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願番号】 特願2000−58813(P2000−58813)