| 【発明の名称】 |
ストレッチャーのフレーム |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 恒太郎
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| 【要約】 |
【課題】椅子状態で使用する場合に着座者のホールド安定性を向上させる。
【解決手段】台車11に載置され、椅子状態に変形可能なストレッチャーのフレーム1であって、台車11に対する全体の傾斜角度を調整する角度調整機構40を備えて構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 台車に載置され、椅子状態に変形可能なストレッチャーのフレームにおいて、前記台車に対する全体の傾斜角度を調整する角度調整機構を備えることを特徴とするストレッチャーのフレーム。 【請求項2】 前記角度調整機構は、前後方向に離れた前側支持箇所及び後側支持箇所と、一方の支持箇所を前記台車に対して回転可能に支持し且つ車幅方向に沿う支持軸と、他方の支持箇所を前記支持軸を中心とした円周方向に案内するガイド手段を備えることを特徴とする請求項1記載のストレッチャーのフレーム。 【請求項3】 前記ガイド手段は、前記他方の支持箇所の移動をロックするロック機構を備えることを特徴とする請求項2記載のストレッチャーのフレーム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、椅子に変形可能なストレッチャーのフレームに関する。 【0002】 【従来の技術】使用者の姿勢に応じて背の部分を起こすことができるストレッチャーや、背の部分を起こすと共に脚の部分を折り曲げることで車輪付きの椅子に変形させることができるストレッチャーがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ストレッチャーを利用する者は体が不自由であるため、車輪付きの椅子に変形させて使用する場合にも、着座者の体をしっかりと支えてホールド安定性に優れていることが必要である。 【0004】本発明は、椅子状態で使用する場合に着座者のホールド安定性に優れたストレッチャーのフレームを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、台車に載置され、椅子状態に変形可能なストレッチャーのフレームにおいて、台車に対する全体の傾斜角度を調整する角度調整機構を備えるものである。したがって、角度調整機構によって台車に対するフレーム全体の傾斜角度を変化させることで、フレームをチルトさせることができる。 【0006】また、請求項2記載のストレッチャーのフレームは、角度調整機構が、前後方向に離れた前側支持箇所及び後側支持箇所と、一方の支持箇所を台車に対して回転可能に支持し且つ車幅方向に沿う支持軸と、他方の支持箇所を支持軸を中心とした円周方向に案内するガイド手段を備えるものである。 【0007】したがって、他方の支持箇所をガイド手段に案内させながら移動させると、フレーム全体が支持軸を中心に傾きチルトする。例えば、前側支持箇所を支持軸によって支持し、後側支持箇所をガイド手段によって案内するように構成した場合には、後側支持箇所を円周方向下向きに移動させると、フレーム全体が後方にチルトする。 【0008】また、請求項3記載のストレッチャーのフレームは、ガイド手段が、他方の支持箇所の移動をロックするロック機構を備えるものである。したがって、ロック機構が他方の支持箇所の移動をロックすると、フレームが固定されてチルト角が一定に維持される。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。 【0010】図1〜図4に、本発明を適用したストレッチャーのフレームの一例を示す。フレーム1には、クッション材27が取り付けられている。なお、フレーム1は、例えば前後左右に4個の車輪11bを有する台車11に載置され、椅子状態に変形可能なものである。 【0011】フレーム1は、例えば背部分2、腰部分3、膝上部分4、膝下部分5、肘掛け部分6に分割されており、これらの連結箇所を折曲させることで椅子状態に変形することができる。背部分2は、ヘッドレスト7が取り付けられる2本の縦パイプ2aと、これら縦パイプ2aを連結する2枚のプレート2bより構成されている。腰部分3は、2本の縦パイプ3aと、これら縦パイプ3aを連結する横パイプ3bより構成されている。膝上部分4は、U字形状に折り曲げられたU字パイプ4aより構成されている。膝下部分5は、フットレスト8が取り付けられる2本の縦パイプ5aと、これら縦パイプ5aを連結する2本の横パイプ5b及び図示しない円筒体と、縦パイプ5aを下から支え且つ円筒体と同軸上に配置されているスリーブ29の上に固着されたU字パイプ5cより構成されている。肘掛け部分6は、左右に1本ずつ設けられた縦パイプ6aより構成されている。腰部分3の横パイプ3bと膝下部分5のU字パイプ5cにはブラケット9,10が固着されており、ブラケット9,10は台車11の支持アーム11aに回動自在に連結されている。即ち、支持アーム11aに対する腰部分3の揺動中心を支点Aとし、支持アーム11aに対する膝下部分5のUパイプ5cの揺動中心を支点Bとすると、フレーム1は支点Aと支点Bを中心に揺動することで、椅子状態に変形することができる。 【0012】背部分2と腰部分3と肘掛け部分6は、第1の折曲箇所12により折曲可能に連結されている。ここで、第1の折曲箇所12は、離れて配置された複数の部材、本実施形態では右側の縦パイプ2a,3a,6aと左側の縦パイプ2a,3a,6aの連結位置が同軸上に配置されている箇所である。 【0013】また、腰部分3と膝上部分4は、第2の折曲箇所13により折曲可能に連結されている。ここで、第2の折曲箇所13は、離れて配置された複数の部材、本実施形態では右側の縦パイプ3a及びU字パイプ4aの右側端と、左側の縦パイプ3a及びU字パイプ4aの左側端との連結位置が同軸上に配置されている箇所である。また、第2の折曲箇所13はロック機構15によって台車11の支持アーム11aに連結されている。 【0014】さらに、肘掛け部分6の縦パイプ6aと膝下部分5のU字パイプ5cは折曲可能なジョイント14によって連結されている。また、膝上部分4のU字パイプ4aは膝下部分5のスリーブ29に載せられて支持されている。また、肘掛け部6の縦パイプ6aには、落下防止用のガード16が上げ下げ可能に取り付けられている。 【0015】なお、支持アーム11aは、枠状を成す台車11の左右のサイドメンバ11eにそれぞれ角度調整機構40を介して取り付けられている。左右の角度調整機構40は、左右のサイドメンバ11eの内側面に取り付けられている。 【0016】フレーム1は、台車11に対する全体の傾斜角度を調整する角度調整機構40を備えている。角度調整機構40は、図5〜図7に詳しく示すように、前後方向に離れた前側支持箇所41及び後側支持箇所42と、これらの支持箇所41,42のうち、一方の支持箇所を台車11に対して回転可能に支持し且つ車幅方向に沿う支持軸34と、他方の支持箇所を支持軸34を中心とした円周方向に案内するガイド手段39を備えている。本実施形態では、台車11の支持アーム11aの下端前側が前側支持箇所41であり、この前側支持箇所41を台車11のサイドメンバ11eに取り付けられた支持軸34によって揺動可能に支持している。また、支持アーム11aの下端後側が後側支持箇所42であり、この後側支持箇所42をガイド手段39によって支持軸34を中心に円周方向に移動可能にしている。さらに、図8に示すように、前側支持箇所41と後側支持箇所42は、これらの間に着座者の体重が作用するように配置されている。 【0017】ガイド手段39は、支持アーム11aに形成された長孔38と、台車11のサイドメンバ11eの内側にシャフト43を介して揺動自在に取り付けられたクランクレバー35と、クランクレバー35の先端に固定され且つ長孔38を貫通する連結ピン36と、サイドメンバ11eに揺動自在に取り付けられたダンパ37を備えて構成されている。ダンパ37は、クランクレバー35の基端に揺動自在に連結されている。 【0018】ダンパ37は内部にガスを封入したシリンダ装置で、ガススプリングとして機能する。このダンパ37は封入ガスの移動を許容することで伸縮可能なロック解除状態となり、封入ガスの移動を禁止することで伸縮不可能なロック状態となる。そして、封入ガスの移動通路を開閉する弁はロッド37aの押し引きによって開閉操作される。ロッド37aは、手押しハンドル44の近傍に配置される図示していないブレーキハンドルのような形状のチルトレバーにワイヤ(図示省略)を介して接続されている。即ち、図示していないチルトレバーの操作によって弁を開閉操作し、ダンパ37をロックしたり、ロック解除することができる。また、ダンパ37は、伸縮可能状態では封入ガスの圧力によって伸びる方向に反力を発生させるガススプリングとして機能する。 【0019】フレーム1を椅子に変形させた状態でチルトレバーの操作を行いダンパ37のロックを解除してから、手押しハンドル44を持ってフレーム1の背部分2を前後に軽く押し引きすることによって、支持軸34を中心にフレーム1全体を前後方向に回転させてその傾斜角度を変えることができる。いま、図1に示す水平状態からフレーム1全体を後方に倒すと、支持アーム11aの後側支持箇所42は支持軸34を中心に下方向に移動する。即ち、支持アーム11aは、ダンパ37を押し縮めながらクランクレバー35を揺動させて支持軸34を中心に回転して後方に傾く。これにより、図2に示すように、支持アーム11aによって支持されているフレーム1が全体として後方にチルトする。 【0020】そして、ダンパ37をロックすると、クランクレバー35が揺動できなくなるので後側支持箇所42の移動が不可能となる。即ち、本実施形態では、ダンパ37が後側支持箇所42の移動をロックするロック機構である。後側支持箇所42の移動がロックされることで、支持アーム11aが固定されてフレーム1のチルト角度が一定に保持される。この状態では、フレーム1が全体として後方に若干傾斜しているので、より深く座ることができて着座者のホールド安定性が向上する。また、より深く座ることができるので、体全体が包み込まれるようになり、よりリラックスして楽な姿勢で座ることができる。 【0021】この状態より、再度チルトレバーを操作してダンパ37のロックを解除し、フレーム1を全体として前方に持ち上げると、支持アーム11aの後側支持箇所42が支持軸34を中心にして上方向に移動する。即ち、支持アーム11aは、ダンパ37を引き伸ばしながらクランクレバー35を揺動させて支持軸34を中心に回転して前方に起き上がる。これにより、図1に示すように、フレーム1が全体として水平状態に戻る。この状態では、椅子への乗り降りを楽に行うことができる。 【0022】そして、ダンパ37をロックした後、フレーム1の腰部分3及び背部分2を後方に倒すと、図4に示すように、ベッド面がフラットで水平なストレッチャーに戻る。 【0023】なお、本実施形態では、チルト操作に対する着座者の体重の影響を、台車11の左右に設けた2本のダンパ37によってキャンセルするようにしている。図8に基づいて具体的に説明すると、例えば着座者の体重を60kgに設定した場合には、クランクレバー35の揺動中心であるシャフト43からダンパ37との連結部までの距離と、シャフト43から連結ピン36までの距離の比は0.7:1になっている。このため、ダンパ37の反力をF1とすると、連結ピン36を持ち上げる力F2は、F2=0.7・F1となる。 【0024】一方、前側支持箇所41即ち支持軸34と後側支持箇所42即ち連結ピン36の位置は、標準的な座り方をした場合に着座者の体重がこれら前側支持箇所41と後側支持箇所42との中央に作用するように設計されている。即ち、着座者を支える力Faは、支持軸34から連結ピン36までの距離の半分の距離の位置に作用することになる。したがって、支持軸34に対して、力F2は力Faよりも2倍離れた位置に作用するので、力Faは、Fa=0.5・F2=0.35・F1となる。 【0025】いま、着座者の体重が60kgの場合を想定する。85kgの反力を発生させるダンパ37を左右合計で2本取り付けることで反力F1=85×2=170kgを発生させることができる。したがって、力F2=170×0.7=119kgとなり、力Fa=119×0.5=59.5kgによって体重を支えることができる。即ち、85kgの反力を発生させるダンパ37を2本使用することで、着座者の体重とほぼ同じ大きさの力Faを発生させて支えることができる。このため、チルト操作に対して着座者の体重が殆ど影響しないようにすることができる。 【0026】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。 【0027】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のストレッチャーのフレームでは、台車に対する全体の傾斜角度を調整する角度調整機構を備えているので、台車に対するフレーム全体の角度を変化させてチルトを行うことができる。このため、椅子状態に変形させた場合に後方にチルトさせることが可能になり、着座者のホールド安定性を向上させることができる。また、フレームの角度を水平状態に戻すことで、椅子への乗り降りが行い易くなり、使い勝手が向上する。 【0028】また、請求項2記載のストレッチャーのフレームでは、角度調整機構が、前後方向に離れた前側支持箇所及び後側支持箇所と、一方の支持箇所を台車に対して回転可能に支持し且つ車幅方向に沿う支持軸と、他方の支持箇所を支持軸を中心とした円周方向に案内するガイド手段を備えているので、フレームが支持軸まわりに回転するようになり、チルト可能になる。 【0029】また、請求項3記載のストレッチャーのフレームでは、ガイド手段が、他方の支持箇所の移動をロックするロック機構を備えているので、任意の角度でフレームを固定することができ、チルト角度を一定に保持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000108627 【氏名又は名称】タカノ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087468 【弁理士】 【氏名又は名称】村瀬 一美
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| 【公開番号】 |
特開2001−238911(P2001−238911A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月4日(2001.9.4) |
| 【出願番号】 |
特願2000−50357(P2000−50357) |
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