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【発明の名称】 寝 具
【発明者】 【氏名】長谷川 慶之

【氏名】野村 敏幸

【氏名】小林 幹男

【氏名】藤田 栄一郎

【要約】 【課題】火災、地震等の発生の緊急の際に、病院等において寝ている、迅速な歩行、走行が不可能な高齢者等を安全かつ迅速に避難させうる寝具を提供する。

【解決手段】上面に人間が寝ることができる寝具10であって、寝具本体12の周縁13には把持部14が設けられ、搬送者が上記把持部14を把持した場合には、人間が寝た状態のままで所望の場所へ搬送されうるように形成されていることを特徴と
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上面に人間が寝ることができる寝具であって、寝具本体の周縁部には把持部が設けられ、人間が寝た状態のまま搬送者が上記把持部を把持した場合には、人間が寝た状態のままで所望の場所へ搬送されうるように形成されていることを特徴とする寝具。
【請求項2】 上記寝具は、ベッドのマット上に敷かれるベッドパッドにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の寝具。
【請求項3】 上記把持部は、ベッドパッド本体の周縁よりも外方に設けれていることを特徴とする請求項2記載の寝具。
【請求項4】 上記把持部は、ベッドパッド本体の周縁よりも内方に設けれていることを特徴とする請求項2記載の寝具。
【請求項5】 上記把持部は、ベッドパッド裏面側において設けられたベルトにより形成されていることを特徴とする請求項4記載の寝具。
【請求項6】 上記把持部は、ベッドパッド厚さ方向においてベッドパッド本体を貫通し、ベッドパッド周縁部に設けられたスリットにより形成され、上記スリットは、内部に手を入れることによりベッドパッド本体の周縁を握持しうるように形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の寝具。
【請求項7】 上記ベッドパッドは長方形状に形成されると共に、上記把持部はベッドパッドの裏面部側の四隅部に設けられ、ベッドパッド本体内方へ開口する開口部を有する袋状部により形成されていることを特徴とする請求項4、5又は6記載の寝具。
【請求項8】 上記把持部に対応する部位は、搬送者が表面側から視認可能な表示部が設けられていることを特徴とする請求項3,4,5,6又は7記載の寝具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は寝具に係り、特に、移動に介添えを要する高齢者、障害者等の身体的弱者の非常時における搬送を容易に行うことができる寝具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、病院や養護施設等において使用されているベッドにあっては、ベッドフレーム上に配設されているマット上に布団を敷き、その上にいわゆるベッドパッドが敷かれている場合が多い。このようなベッドパッドは、マットと略同一の大きさ、平面形状に形成され、厚さは約1cm程度であってキルティング加工及び防水処理が施され、シーツの代用として使用される場合が多く、このベッドパッド上に人間が寝るようにされている場合が多い。
【0003】ところで、火災、地震等の非常時にあっては、例えば、病院内の高齢者、障害者等の身体的弱者を迅速に避難させる必要がある。従来、このような高齢者等を避難させる場合には、高齢者や身障者は迅速に歩行、走行が不可能な場合が多いため、一般に、救助者が高齢者等をベッドから担架又は、可動寝台、車椅子等へに移し替えることにより行われていたが、高齢者等をベッドから持ち上げて担架に移しかえる作業が必要であって、移し替え作業に手間取ることもあり、迅速な救助、搬送作業は困難であった。また、可動寝台、車椅子の場合には、搬送経路に制限があり、迅速安全な搬送ができない場合もあった。
【0004】この場合、非常時には、高齢者等が寝ている布団、シーツ等の寝具により高齢者等を包み込み、寝具を搬送者が保持して避難させる方法も考えられる。しかしながら、寝具そのものを使って高齢者等を寝たまま搬送する場合には、寝具の縁部を把持する必要があり、被搬送者が標準的な体重であった場合であっても、成人日本人の平均体重は、おおよそ60kgから70kgであり、二人で持ち上げる場合に片手当たりの荷重はおおよそ20kgとなり、4人で持ったとしても10kgであって、一時的には保持が可能であっても、避難に際して長時間、厚い寝具の端や、つかみにくいベッドパッドや敷布を持って支えるのは困難であった。また、布団にくるんで被搬送者を搬送する場合には、布団自体の荷重が加わることとなり、容易かつ迅速な搬送はさらに困難であった。
【0005】なお、布団および布団カバーに把手を付けるという技術的思想自体は存在する(特開平10−5099号参照)が、その目的は、布団そのもののを持ち上げ運搬する際の労力軽減にあり、被搬送者の搬送については全く考慮されていない。
【0006】従って、寝具を用いて就寝中等の高齢者等を容易かつ迅速に搬送するための技術的手段は従来存在しなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、請求項1記載の発明の技術的課題は、火災、地震等の発生の緊急の際に、病院等において寝ている、迅速な歩行、走行が不可能な高齢者等を安全かつ迅速に避難させうる寝具を提供することにある。
【0008】請求項2記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、ベッドパッドにより形成された寝具を提供することにある。請求項3記載の発明の技術的課題は、請求項2記載の発明の技術的課題に加えて、把持部がベッドパッド外方に設けられている寝具を提供する寝具を提供することにある。
【0009】請求項4記載の発明の技術的課題は、請求項2記載の発明の技術的課題に加えて、把持部がベッドパッド内方に設けられている寝具を提供する寝具を提供することにある。
【0010】請求項5記載の発明の技術的課題は、請求項3又は4記載の発明の技術的課題に加えて、搬送者が把持しやすいベッドパッドを提供することにある。請求項6記載の発明の技術的課題は、請求項4又は5記載の発明の課題に加えて、ベッドパッド本体に別途に搬送用の把持部を取り付ける必要のない寝具を提供することにある。
【0011】請求項7記載の発明の技術的課題は、請求項4記載の発明の課題に加えて、ベッドパッド本体の端部を保持しやすい寝具を提供することにある。請求項8記載の発明の技術的課題は、請求項4乃至6記載の発明の課題に加えて、非常時に搬送者が迅速に高齢者等を搬送しうるベッドパッドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明にあっては、上面に人間が寝ることができる寝具であって、寝具本体の周縁部には把持部が設けられ、人間が寝た状態のまま搬送者が上記把持部を把持した場合には、人間が寝た状態のままで所望の場所へ搬送されうるように形成されていることを特徴とする。寝具。
【0013】従って、請求項1記載の発明にあっては、非常時に際し、搬送者は寝具の把持部を持つことによって、寝具上に寝ている人間を寝具ごとそのまま持ち上げて搬送して避難させることができる。
【0014】その結果、請求項1記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等を迅速に救助することができるという効果を奏する。
【0015】請求項2記載の発明にあっては、上記寝具は、ベッドのマット上に敷かれるベッドパッドにより形成されていることを特徴とする。従って、請求項2記載の発明にあっては、非常時に際し、ベッドにおいてベッドパッド上に高齢者等が寝ている場合には、搬送者はベッドパッドの把持部を持つことによって、寝具上に寝ている人間をベッドパッドごと持ち上げ搬送して避難させることができる。
【0016】その結果、請求項2記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等を迅速に救助することができるという効果を奏する。
【0017】請求項3記載の発明にあっては、上記把持部は、ベッドパッド本体の周縁よりも外方に設けれていることを特徴とする。従って、請求項3記載の発明にあっては、請求項2記載の効果に加えて、搬送者はベッドパッド本体の周縁よりも外方に設けれている把持部を把持することによりベッドパッド上に寝ている高齢者等を持ち上げて搬送することができる。
【0018】その結果、請求項3記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等をベッドに寝ている状態のまま搬送することにより迅速に救助することができる。
【0019】請求項4記載の発明にあっては、上記把持部は、ベッドパッド本体の周縁よりも内方に設けれていることを特徴とする。その結果、請求項4記載の発明にあっては、搬送者はベッドパッド本体の周縁内方に設けれている把持部を把持することによりベッドパッド上に寝ている高齢者等を持ち上げて搬送することができる。
【0020】その結果、請求項4記載の発明にあっては、請求項2記載の効果に加えて、ベッドパッド上に人間が寝た場合に、把持部がベッドパッド本体内方に設けられているため、人間の足が把持部に引っかかり、ベッドから降りる際に支障がある、という事態を防止できる。従って、搬送可能に形成された場合であっても、ベッドパッド本来の機能を何ら阻害することがない。
【0021】請求項5記載の発明にあっては、上記把持部は、ベッドパッド裏面側において設けられたベルトにより形成されていることを特徴とする。従って、請求項5記載の発明にあっては、搬送者はベルトを把持して被搬送者をベッドパッドごと搬送することができる。
【0022】その結果、請求項5記載の発明にあっては、搬送時に把持しやすい、という効果を奏する。請求項6記載の発明にあっては、請求項4又は5上記把持部は、ベッドパッド厚さ方向においてベッドパッド本体を貫通し、ベッドパッド周縁に設けられたスリットにより形成され、上記スリットは、内部に手を入れることによりベッドパッド本体の周縁を握持しうるように形成されていることを特徴とする。
【0023】従って、請求項6記載の発明にあっては、搬送者は非常時には、スリットを介してベッドパッド本体の周縁を握持して搬送することができる。請求項7記載の発明にあっては、請求項4乃至6記載の効果に加えて、上記ベッドパッドは長方形状に形成されると共に、上記把持部はベッドパッドの裏面部側の四隅部に設けられ、ベッドパッド本体内方へ開口する開口部を有する袋状部により形成されていることを特徴とする。
【0024】従って、請求項7記載の発明にあっては、搬送者は非常時には、袋状部を握持して搬送することができる。請求項8記載の発明にあっては、請求項3乃至7記載の効果に加えて、上記把持部に対応する部位には、それぞれ、搬送者が表面側から視認可能な表示部が施されていることを特徴とする。
【0025】従って、請求項8記載の発明にあっては、非常に高齢者を搬送するする場合に、把持部を認識しやすく、迅速な搬送、避難が可能となる、という効果を奏する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発明に係る寝具の実施の形態を詳細に説明する。
【0027】図1に示すように、本実施の形態に係る寝具10は、ベッドパッド11により形成されており、このベッドパッド11の裏面側22において、ベッドパッド本体12の周縁13の内方には、把持部14としてのベルト15,23が複数設けられている。
【0028】上記ベッドパッド11は、所定の強度を有する一枚布により形成され、病院等において使用されるベッドのマットと同一寸法の長方形状に形成され、一般に病院等において使用されるベッドのマットの上面に敷き、上面に患者が寝て利用することができるように構成されている。
【0029】上述のように、このベッドパッド11は、厚さは約1cm程度であってキルティング加工及び防水処理が施され、シーツの代用として使用されるように構成されている。上記ベルト15は、本実施の形態においては、長辺部16,16の内方に4本、四隅部17にそれぞれ、1本づつ設けられている。これらのベルト15の素材は所定の剛性を有する布製であって、被搬送者を搬送する際に所定時間持ち上げて搬送した場合であっても、被搬送者の体重に耐えられるようにベルト15の両端部はベッドパッド11に所定強度の糸により縫合されている。
【0030】従って、本実施の形態に係るベッドパッド11を利用して被搬送者を搬送して避難させる場合には、図2に示すように、例えば、ベッドにおいてベッドパッド11上に寝ている被搬送者17の両側にそれぞれ1名づつ搬送者18,19が付き、さらに、被搬送者17の頭部側及び足部側にそれぞれ1名づつ搬送者20,21が付く。被搬送者17の両側についた搬送者18,19は、それぞれ、両側からベッドパッド11の裏面側22の長辺部16,16にそれぞれ2本づつ設けられたベルト15,15を両手で把持し、被搬送者17の両側からベッドパッド11により被搬送者を包むようにしてベッドから持ち上げる。この際、同時に、搬送者20,21が被搬送者17の頭部側及び側部側から、ベッドパッド11の四隅部に設けられたベルト23,23を短片部24側から把持して、被搬送者の頭部及び側部を確保し、被搬送者の脱落を防止する。この状態で、4人の搬送者18,19,20,21により被搬送者17はベッドパッド11上において寝た状態のままで搬送される。
【0031】従って、本実施の形態に係るベッドパッド11を利用して高齢者等の、病院に入院している被搬送者を搬送して避難させた場合には、ベッドに寝ている被搬送者をそのまま持ち上げて搬送することができるため、迅速かつ円滑に高齢者等を避難させることができる。
【0032】図3は本発明に係る寝具の第2の実施の形態を示す。本実施の形態に係る寝具29も前記実施の形態と同様に、所定の強度を有する一枚布により形成され、病院等において使用されるベッドのマットと同一寸法の長方形状に形成され、一般に病院等において使用されるベッドのマットの上面に敷き、上面に患者が寝て利用することができるように構成され、厚さは約1cm程度であってキルティング加工及び防水処理が施され、シーツの代用として使用されるように構成されている。
【0033】本実施の形態におけるベッドパッド25においては、把持部は、ベッドパッド25の厚さ方向においてベッドパッド本体12を貫通し、ベッドパッドの周縁13に設けられた複数のスリット26により形成されている。
【0034】このスリット26は、ベッドパッド25の長辺部16、16に沿って4カ所づつ設けられている。これらのスリット26は、いずれもスリット26内部に手を入れることにより、スリット26とベッドパッド本体の周縁13との間の周縁部27を握持しうる位置に設けられている。従って、本実施の形態にあっては、各スリット26は、このスリット26内部に手を入れることによりベッドパッド本体12の周縁部27を握持しうるように形成されている。
【0035】上記スリット26の周囲には補強部28が設けられ、スリット26内に手を挿入してベッドパッド25の周縁部27を握時して被搬送者17の搬送に使用した場合であっても、被搬送者17の荷重によりスリット26からベッドパッド11が破断しないように構成されている。
【0036】従って、本実施の形態に係る寝具29を利用して被搬送者17を搬送する場合には、前記実施の形態における寝具10を利用する場合とは異なり、4名の搬送者搬送者がベッド両側に各2名づつ付き、ベッドパッド25のスリット26内にそれぞれ両手を入れてベッドパッド25の長辺部16の周縁部27を握時して、ベッドパッド25上に寝ている被搬送者をベッドから持ち上げて下ろし、安全な避難場所へと搬送する。
【0037】本実施の形態に係る寝具29にあっては、把持部が復数のスリット26により形成されているため、ベッドパッド25をベッドのマット上に敷いて利用していた場合であっても、前記実施の形態に係るベッドパッド11のように裏面側22に複数のベルト15が突出して設けられてはいないため、利用者がベッドパッド25上に寝た場合であっても、ベルト15の突出をベッドパッド25の表面側から感じることがないため、寝にくくなく、就寝者はより快適にベッドパッド25を寝具として利用することができる。
【0038】その結果、本実施の形態に係る寝具29にあっては、ベッドパッドの寝具としての機能を何ら阻害することなく、非常時には迅速に高齢者等を搬送する搬送具としても使用することができる。
【0039】図4は本発明に係る寝具の第3の実施の形態を示す。本実施の形態に係る寝具30は、所定の強度を有する一枚布により形成され、病院等において使用されるベッドのマットと同一寸法の長方形状に形成されている。
【0040】本実施の形態にあっては、把持部はベッドパッドの四隅部に設けられ、ベッドパッド本体内方へ開口しうる開口部35を有する袋状部31により形成されている。この4つの袋状部31は、ベッドパッド32の裏面側22において、四隅部に別途所定の強度を有する所定の大きさの布を縫合し、把持部として構成したものである。即ち、三角形状の布33を、ベッドパッドの四隅部において周縁部に縫合してベッドパッド本体12に縫い付け、さらに、搬送者の手が入って四隅部を持ち上げることができる程度の把持片部34が形成されるように周縁13から所定間隔寸法内方において再度縫合されている。その結果、布33にはベッドパッド11の内方へ開口しうる開口部35が形成される。
【0041】従って、本実施の形態に係る寝具30を利用して被搬送者を搬送する場合には、搬送者は、ベッドパッド11の短辺部24側に立ち、両手で上記開口部35を介して袋状部31内へ手を入れ、把持片部34を把持することにより、それぞれ四隅部をによりベッドパッド32を持ち上げて被搬送者を搬送する。
【0042】従って、本実施の形態における寝具30においても、前記実施の形態の場合と同様に、ベッドパッド32を寝具として利用する場合に、ベッドパッドの裏面側にベルト等の把持部が設けられてはいないため、利用者は違和感を感ずることなく寝ることができる。
【0043】その結果、本実施の形態に係る寝具30にあっては、ベッドパッドの寝具としての機能を何ら阻害することなく、非常時には迅速に高齢者等を搬送する搬送具としても使用することができる。
【0044】また、図5に示すように、第3実施の形態に係るベッドパッド32にさらに、第1実施の形態に係るベルトからなる把持部を付加してもよい。即ち、この第4の実施の形態に係るベッドパッド36にあっては、長辺部16に沿って、2つのベルト15が設けられている。このように、袋状部31に加えてベルト15がさらに設けられた場合には、把持点を増やすことも可能であると共に搬送者を増やすことも可能であり、より確実に被搬送者を搬送することができる。
【0045】更に、図6乃至9に示すように、上記把持部には、それぞれ、搬送者がベッドパッド本体の表面側40から視認可能な表示部が施されていてもよい。図6は、第一の実施の形態におけるベルトにより形成された把持部に対応する表面側に把持部の表示部36を設けたものである。図7は、第二の実施の形態におけるスリットにより形成された把持部に表示部37を設けたものである。図8は第三の実施の形態における袋状部により形成された把持部に表示部38を設けたものである。図9は上記第4の実施の形態における、袋状部とベルトとにより形成した把持部に対応する部位に表示部39を設けたものである。
【0046】このように、把持部に対応する部位にベッドパッド表面側から視認できる部位に表示部を設けた場合には、非常において高齢者等を搬送する必要がある場合に、搬送者は迅速かつ容易に把持部を位置を認識することができ、被搬送者をより迅速かつ安全に避難させることができる。
【0047】なお、上記各実施の形態にあっては、いずれも、把持部がベッドパッドの周縁内方に設けられた場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、図10に示すように、ベッドパッド41の周縁の外方に、例えば、ベルト42により形成された把持部14が設けられていてもよい。即ち、この実施の形態にあっては、ベッドパッド41の周縁13に細身幅のベルト42が長辺部16に2本づつ、各角部に2本づつ、それぞれ設けられている。
【0048】このように周縁13から外方へ突出する形で把持部が設けられた場合には、搬送者が把持部を把持しやすく、迅速に搬送することが可能となる。但し、このようなベッドパッド40が寝具として使用された場合には、利用者が、ベッドから降りる際等に上記把持部を形成するベルト42に足を引っかけてしまうおそれがあり、寝具として利用する観点からは上記各実施の形態におけるように、周縁の内方に把持部を設けた方が有利である。
【0049】なお、上記ベッドパッドの素材、把持部の具体的構成については上記実施の形態には限定されず、適宜変更することが可能となる。また、ベッドパッドの大きさについても、病院等で使用されるベッドに敷かれるマットの大きさど同一の場合を例に説明したが、上記大きさに限定されず、寝具として利用できると共に、被搬送者をくるみ、搬送者がベッドから下ろした際に、床面、地面に接触しない大きさであればよい。
【0050】また、上記各実施の形態にあっては、寝具がベッドパッドにより形成されている場合を例に説明したが、上記各実施の形態に限定されず、寝具であって、把持部が設けられ、搬送者が被搬送者を包み込み、そのまま搬送できる大きさであって、被搬送者の荷重に耐えられる素材により形成され、緊急時の避難用の搬送具としても利用できるように構成されているものであればよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、非常時に際し、搬送者は寝具の把持部を持つことによって、寝具上に寝ている人間を寝具ごとそのまま持ち上げて搬送して避難させることができる。その結果、請求項1記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等を迅速に救助することができるという効果を奏する。
【0052】請求項2記載の発明にあっては、非常時に際し、ベッドにおいてベッドパッド上に高齢者等が寝ている場合には、搬送者はベッドパッドの把持部を持つことによって、寝具上に寝ている人間をベッドパッドごと持ち上げ搬送して避難させることができる。その結果、請求項2記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等を迅速に救助することができるという効果を奏する。
【0053】請求項3記載の発明にあっては、請求項2記載の効果に加えて、搬送者はベッドパッド本体の周縁よりも外方に設けれている把持部を把持することによりベッドパッド上に寝ている高齢者等を持ち上げて搬送することができる。
【0054】その結果、請求項3記載の発明にあっては、地震、火災等の非常の際に、病院等においてベッドに寝ている高齢者等をベッドに寝ている状態のまま搬送することにより迅速に救助することができる。
【0055】請求項4記載の発明にあっては、搬送者はベッドパッド本体の周縁内方に設けれている把持部を把持することによりベッドパッド上に寝ている高齢者等を持ち上げて搬送することができる。
【0056】その結果、請求項4記載の発明にあっては、請求項2記載の効果に加えて、ベッドパッド上に人間が寝た場合に、把持部がベッドパッド本体内方に設けられているため、人間の足が把持部に引っかかり、ベッドから降りる際に支障がある、という事態を防止できる。従って、搬送可能に形成された場合であっても、ベッドパッド本来の機能を何ら阻害することがない、という効果を奏する。
【0057】請求項5記載の発明にあっては、搬送者はベルトを把持して被搬送者をベッドパッドごと搬送することができる。その結果、請求項5記載の発明にあっては、搬送時に搬送者が把持部を把持しやすい、という効果を奏する。
【0058】請求項6記載の発明にあっては、搬送者は非常時には、スリットを介してベッドパッド本体の周縁部を握持して搬送することができる。従って、請求項6記載の発明にあっては、請求項1又は2記載の効果に加えて、把持部がスリットで形成されているため、ベルト等で形成されている場合に比して、寝具として使用された場合に違和感がなく、より自然に寝具として利用されうる、という効果を奏する。
【0059】請求項7記載の発明にあっては、搬送者は非常時には、袋状部を握持して搬送することができる。請求項8記載の発明にあっては、非常に高齢者を搬送するする場合に、把持部を認識しやすく、迅速な搬送、避難が可能となる、という効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】591043581
【氏名又は名称】東京都
【出願日】 平成11年11月15日(1999.11.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−137294(P2001−137294A)
【公開日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【出願番号】 特願平11−324746