| 【発明の名称】 |
電動車いす |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 淳
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| 【要約】 |
【課題】モータによって一対の後輪25が駆動され、ハンドル41により1つのの前輪31が操舵される三輪型の電動車いす1において、坂道を上り走行する際の前輪31が浮き上がる不安定さをなくし、使用者の乗り降りを楽にするよう工夫する。
【解決手段】バッテリー29を前輪31の左右に配置することで電動車いす1自体の重心を前方へ移動し、椅子35の座面37を後輪25の頂部より低く、椅子35の後端が後輪25の間に位置するように配置することで、着座した使用者の重心を低くする。また、椅子35を前後へスライドさせるスライド機構と、回転させる回転機構を備え、前輪31を操舵するためのハンドル41を上下及び前後へ位置調整できる調整機構43とを備えることにより、使用者の乗り降りを楽にする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、椅子の座面が後輪の頂部より低く、椅子の少なくとも後端が後輪の間に設けられ、バッテリーが前輪の左右に配置されたことを特徴とする電動車いす。 【請求項2】バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、前面、前面と上面、あるいは全面を覆う覆いと、椅子を前後へスライドさせるスライド機構と、スライドした状態で回転させる回転機構と、を備えたことを特徴とする電動車いす。 【請求項3】バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、前面、前面と上面、あるいは全面を覆う覆いと、前記操舵のためのハンドルが上下および前後の位置を調整できる調整機構と、を備えたことを特徴とする電動車いす。
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【発明の詳細な説明】【発明の属する技術分野】この発明は、高齢者や体の不自由な人が乗り、モータによって駆動される電動車いすの構造に関する。 【従来の技術】電動車いすは、高齢者や体の不自由な人が、一人で椅子に着座した状態で、モータによって車輪が駆動され走行を行う。軽自動車や原付自転車などと異なり、低速で走行し、免許なしで公道を走行することが許されている。このような電動車いすには、三輪型と四輪型が存在していた。三輪型は、バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、1つの前輪がハンドルによって操作される。そして、後輪の位置よりも高い位置に、使用者が着座する椅子が設けられていた。バッテリーは一対の後輪の間付近に配置され、その上に椅子が設けられていた。 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の三輪型の電動車いすは、後輪の近くにモータ、バッテリー、ギアボックスなどの重量物が配置されており、重心が後方に偏っているため、坂道を上り走行する際に、前輪が浮き上がる傾向の不安定さを有するものであった。また、電動車いすに着座した使用者を雨風から守るために、電動車いすの前面、上面、あるいは全面を覆いで覆うことが考えられるものの、電動車いすの高さ、幅、全長の各寸法は制限されている。あるいは電動車いすはコンパクトにすることが望ましい。このため、覆いで覆われた狭い空間、あるいはコンパクトになった狭い空間において、使用者の乗り降りが困難になってしまうことが予想される。この発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、坂道を上り走行する際の前輪が浮き上がる傾向の不安定さをなくし、電動車いすに着座した使用者を雨風から守ると共に、乗り降りを楽にできる電動車いすを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、第一の発明は、バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、椅子の座面が後輪の頂部より低く、椅子の少なくとも後端が後輪の間に設けられ、バッテリーが前輪の左右に配置されたことを特徴とする電動車いすである。第二の発明は、バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、前面、前面と上面、あるいは全面を覆う覆いと、椅子を前後へスライドさせるスライド機構と、スライドした状態で回転させる回転機構と、を備えたことを特徴とする電動車いすである。第三の発明は、バッテリーを電源とするモータによって一対の後輪が駆動され、一つの前輪によって操舵される三輪型の電動車いすにおいて、前面、前面と上面、あるいは全面を覆う覆いと、前記操舵のためのハンドルが上下および前後の位置を調整できる調整機構と、を備えたことを特徴とする電動車いすである。 【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1乃至図4において説明する。図1に示すように、この電動車いす1は全面が覆い3によって覆われる。この覆い3の前面にはフロントガラス5が設けられ、更に前方左右のピラー7をはさんで左右にサイドガラス9が設けられる。また、両側面には側面ドア11が設けられ、この側面ドア11はヒンジにより、後方左右のピラー13に開閉可能に取り付けられる。このピラー13の後方には左右に側面ガラス15が設けられる。また、後面にはバックドア17が設けられ、ヒンジにより覆い3の天井部分19に開閉可能に取り付けられる。側面ドア15とバックドア17には、それぞれ開閉可能な窓ガラス21、23が取り付けられる。各窓ガラス21、23は各ドア15、17の面にそって移動し開閉を行う。一対の後輪25の間には、デファレンシャルギアを有する図示しないギアボックスが配置され、このギアボックスに隣接して図示しないモータ27が配置される。このモータ27の電源となるバッテリー29は、操舵を行う前輪31の左右に略対称に配置される。後輪25の上方には、買い物かご33が配置される。この買い物かご33の前方に、使用者が着座する椅子35が配置される。椅子35の座面37は、後輪25の頂部より低く、座面37の後端が後輪25の間に設けられる。前輪31の操舵を行うためのハンドル41は、位置を調整するための調整機構43が備えられている。この調整機構43は、ステアリングシャフト45の上下方向の長さを調整するためシャフト45を二重にしてスライドする機構47と、このステアリングシャフト45の上端に接続するハンドル41の前記接続部49を支持する支持部51が略前後方向に調節できる機構53からなっている。次に、図3及び図4において、椅子35の機構を説明する。椅子35は、使用者が着座する座部61と、座部61の後端に接続される背部63と、この背部63の両サイドから前方へ突出する肘掛け部65とを有する。この座部61の下面には回転軸67が設けられ、この回転軸67を受ける軸受け69がスライド台71の上面の略中央に設けられる。回転軸67の側面には、弾性を有するレバー73(図4(A)参照)が側方に向かって突設され、先端ににぎり75が形成される。このレバー73の下側の略中央にはピン77が下方に向かって突設される。このピン77を受けるためのピン孔79が、前記軸受け69に対し同心に形成される位置決めフランジ81に形成されている。このピン孔79の位置は、前後左右の4か所に90度ずつずれて形成される。このようにして回転機構が構成される。スライド台71の左右には、コの字状の断面を有するローラ受け83が、前後方向に固定されている。ローラー受け83のコの字の断面は、スライド台71の下側で中央方向を向いており、コの字の下辺85には前後方向に沿って、ガイドピン87が相対走行するためのガイドスリット89が形成されている。車体側には、前記ローラー受け83の下面に接する下ローラー91と、ローラー受け83のコの字の断面の中に位置する上ローラ93とが、それぞれ左右一対設けられる。また、車体側には、前記ガイドスリット89に貫通するガイドピン87が前後一対設けられ、各先端に抜け止め用のヘッド95が固定される。このようにしてスライド機構が構成される。また、車体側に、スライド台71が後方へスライドした状態で、スライド台71の後端と椅子35の後端を左右から挟み込むようにガイトするガイド板97が、垂直方向に、左右一対固設される。スライド台71の側部には、弾性を有する第二レバー99(図4(C)参照)が側方に向かって突設され、先端ににぎり101が形成される。この第二レバー99の下側の略中央にはロックピン103が下方に向かって突設される。このロックピン103を受けるためのピン孔105が、複数個、孔金具107に形成される。孔金具107は車体側に固定され、複数のピン孔105はスライド台71に沿って配列される。このようにして、スライド台71をロックするロック機構が構成される。 (実施形態の作用効果)以上の実施形態によれば、風雨が強い場合においても、左右の側面ドア11の窓ガラス21を締め、バックドア17の窓ガラス23を締めた状態で走行すれば、内部の使用者は雨風にさらされることなく走行が可能となる。また、坂道を上り走行する際にも、着座した使用者の重心は低い位置にあり、更にバッテリー29が前輪31近くに配置していることから走行補助車1自体の重心も前方にあるので、従来のように前輪31が浮き上がる傾向の不安定さを減らすことが可能である。使用者が乗り降りする際には、第二レバー99のにぎり101を引き上げ、第2レバー99のロックピン103をピン孔105から外してスライド台71のロックを解除し、スライド機構によって椅子35を前後へスライドさせる。所定の前後位置で第二レバー99を離せば、再びロックされる。更に、回転軸67のレバー73を引き上げて、ピン77をピン孔79から抜き、椅子を90度走行を変えることで、使用者の向きを左右いずれかの側面ドア11の方向へ向かせることができ、覆い3によって覆われた狭い空間内であっても、使用者の乗り降りが楽になる。また、ハンドル41の調整機構43により、ハンドル41の位置を下及び前へ変更することで、乗り降りの際のスペースを広くでき、乗り降りを楽にできる。また、このハンドル41の位置調整43により、使用者の体の大きさなどに従ってハンドル41の位置を調整することが可能となる。 (他の実施形態)以上の実施形態においては、椅子35を回転させる回転機構のロックを行うピン77は、ピン孔79へ挿入されるものであったが、他の実施形態においては、ピン孔79の変わりに切り欠き溝が形成されるものとすることが可能である。また、以上の実施形態においては、ピン77の上下動を行うレバー73は、レバー73自体の板バネ機能により弾性を有し、この弾性によってピン77がピン孔79に挿入された状態を維持するものであったが、他の実施形態においてはレバー73とは別に、コイルバネなどを設けて弾性を得ることが可能である。また、以上の実施形態においては、電動車いす1は全面を覆う覆い3を有するものであったが、他の実施形態においては、前面のみ、あるいは前面と上面のみを覆いで覆うものとすることも可能である。また、以上の実施形態では、スライド台71をロックするためのロック機構は、回転軸67のレバー73とは別に第二レバー99を備えるものであったが、他の実施形態では、例えば図5に示すように回転軸67のレバー73をスライド台のロック機構に兼用しても良い。すなわち、レバー73の上面にロックピン109を上向きに設け、このロックピン109を受けるためのピン孔111が、複数個、孔金具113に形成される。孔金具113は、ガイド板97の上下方向の途中に固定され、前方に突設される。複数のピン孔111はスライド台71に沿って配列される。このようにして、スライド台71をロックするロック機構を構成できる。 【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、椅子は従来のように後輪の上方に位置するのではなく、座面が後輪の頂部より低く、後端が後輪の間に設けられることから、着座した使用者の重心位置を低くでき、更にバッテリーが前輪の左右に配置されることで、電動車いす自体の重心も前方へ移動することができる。これらにより、電動車いすが坂道を上り走行する際に、前輪が浮き上がる傾向の不安定さをなくすことができる。また、請求項2の発明によれば、電動車いすの前面、前面と上面、あるいは前面を覆いにより覆うことで、着座した使用者を雨風から守ることができ、更に、椅子を前後へスライドし、かつ回転させることにより、覆いで覆われた狭い空間においても使用者の姿勢を乗り降りが楽になるよう変更することが可能となる。また、請求項3の発明によれば、電動車いすの前面、前面と上面、あるいは前面を覆いで覆うことにより着座した使用者を雨風から守ることができ、更に、ハンドルの位置が調整機構により上下及び前後の位置に調整できるので、覆いで覆われた狭い空間を広くすることができ、使用者の乗り降りを楽にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591015359 【氏名又は名称】青木精密工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月12日(1999.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065260 【弁理士】 【氏名又は名称】谷山 守
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| 【公開番号】 |
特開2001−137292(P2001−137292A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−321879 |
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