| 【発明の名称】 |
喀痰採集用ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】藤田 英克
【氏名】阿部 信雄
|
| 【要約】 |
【課題】排気装置の排気量を少なくし、フィルタ寿命を長くすることができる喀痰採集用ユニットを提供すること。
【解決手段】所定の密閉度を維持できる小室1に、小室1内の空気を排気用フィルタ2で濾過し室外に排気する排気装置3を設けるとともに、小室1内の空気を小室1内で循環させながら循環用フィルタ4で濾過する循環気流装置5を設けるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の密閉度を維持できる小室に、小室内の空気を排気用フィルタで濾過し室外に排気する排気装置を設けた喀痰採集用ユニットにおいて、小室内の空気を小室内で循環させながら循環用フィルタで濾過する循環気流装置を設けたことを特徴とする喀痰採集用ユニット。 【請求項2】 循環気流装置が小室内の空気を、排気装置による排気に対応して小室内に吸い込まれた外気と共に濾過することを特徴とする請求項1記載の喀痰採集用ユニット。 【請求項3】 循環気流装置の空気吹出口を小室の出入口付近に形成し、空気吹出口から出る空気により、出入口からの空気の流出を防止するエアカーテンを形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の喀痰採集用ユニット。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、結核菌検査等の痰を採集するときに、菌の飛散防止のために使用する喀痰採集用ユニットに関し、特に、少ない排気量でユニット室内の負圧制御を可能として、排気用フィルタの長寿命化を図った喀痰採集用ユニットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、結核菌検査においては患者から痰を採集するが、その際、結核菌が空気中に飛散して病院内の他の患者等に感染することを防止するために、喀痰採集用ユニットと呼ばれる菌を飛散させない設備が提案され、実用化されてきている。 【0003】この喀痰採集用ユニットでは、所定の密閉度を維持できる小室に、小室内の空気を排気用HEPA(high efficiency particulate air)フィルタで濾過して室外に排気する排気装置を設け、排気装置によって排気を浄化するとともに、小室内を負圧に保つことによって菌の飛散を防止している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の喀痰採集用ユニットでは、小室内を負圧に保つために、排気装置によって小室内空気を常時排気用フィルタで濾過し、室外へ排気し続けているが、小室内に飛散した菌を早く濾過することを考慮すると、排気装置の排気量を多く設定しなければならず、これにより、排気用HEPAフィルタの寿命が短くなるという問題があった。 【0005】本発明は、上記従来の喀痰採集用ユニットの有する問題点に鑑み、排気装置の排気量を少なくし、フィルタ寿命を長くすることができる喀痰採集用ユニットを提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の喀痰採集用ユニットは、所定の密閉度を維持できる小室に、小室内の空気を排気用フィルタで濾過し室外に排気する排気装置を設けた喀痰採集用ユニットにおいて、小室内の空気を小室内で循環させながら循環用フィルタで濾過する循環気流装置を設けたことを特徴とする。ここで、「所定の密閉度」とは、排気装置を介する以外、小室内の空気が室外に流出しない程度の密閉度をいう。 【0007】上記の構成からなる本発明の喀痰採集用ユニットは、排気装置とは別に設けた循環気流装置によって、小室内の菌を早急に濾過することが可能であり、これにより、排気装置の排気量を負圧を保持する程度に少なくすることができ、排気用フィルタの汚れを少なくしてその寿命を長くすることができる。 【0008】この場合において、循環気流装置が小室内の空気を、排気装置による排気に対応して小室内に吸い込まれた外気と共に濾過するようにすることができる。 【0009】これにより、濾過した外気を小室内に供給して、小室内をさらに清浄に保つことができる。 【0010】さらに、循環気流装置の空気吹出口を小室の出入口付近に形成し、空気吹出口から出る空気により、出入口からの空気の流出を防止するエアカーテンを形成することができる。 【0011】これにより、患者等がドアを開けて出入りするときでも、小室内の空気の流出を防止することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の喀痰採集用ユニットの実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0013】図1に本発明の喀痰採集用ユニットの第1実施例を示す。この喀痰採集用ユニットは、所定の密閉度を維持できる小室1に、小室1内の空気を排気用HEPAフィルタ2で濾過し、室外に排気する排気装置3を設けるとともに、小室1内の空気を小室内で循環させながら循環用HEPAフィルタ4で濾過する循環気流装置5を設けるようにしている。 【0014】小室1には、患者等が出入りできるようにドア15が設置されるとともに、喀痰採集装置(図示省略)等が載置されるテーブル6が設置されている。 【0015】排気装置3は、飛散する菌を室外に出さないようにするために、排気ファン12によって小室1内を負圧に保つものであり、小室1内の空気を排気用HEPAフィルタ2で濾過して、小室下部の排気口8から排気する。排気口8には、ダンパ8aが設けられており、排気装置3が停止しているときに、排気口8から室外の空気が逆流して小室1内の空気が室外に流出しないようにしている。なお、このダンパ8aには、排気ファン12を稼働ししているときの風圧によって自動的に開放され、排気ファン12が停止すると閉鎖するように構成したものや、排気ファン12の稼働に合わせて開閉する駆動機構を備えたもの等を用いることができる。そして、排気された空気と入れ替わるように、小室上部の吸気口7から小室1内に外気が吸い込まれる。この場合、吸気口7から吸い込まれた外気は、循環気流装置5の循環用HEPAフィルタ4で濾過された後、小室1に供給されるようになっており、これにより、小室1には常に清浄な空気が供給される。 【0016】一方、循環気流装置5は、小室1内の清浄度を向上させるとともに、飛散した菌をいち早く循環用HEPAフィルタ4にて濾過するために、循環用ファン9と循環用HEPAフィルタ4とを小室内上部の吸気口7の近傍に設置している。すなわち、循環気流装置5は、小室1内の空気をバイパス通路10から取り入れて、吸気口7からの外気と共に循環用HEPAフィルタ4で濾過した後、天井の吹出口11から小室1内に供給する。 【0017】この喀痰採集用ユニットは、室内清浄度を高めるとともに、飛散した菌を早く回収する循環気流装置5と、小室内を常に負圧にして飛散した菌を室外に放出しないようする排気装置3とを併設したことにより、小室内の菌を早急に濾過して清浄化できるとともに、排気装置3の排気量を負圧を保持する程度に少なくすることができ、これにより、排気用HEPAフィルタ2の寿命を長くすることができる。 【0018】次に、図2に本発明の喀痰採集用ユニットの第2実施例を示す。この喀痰採集用ユニットは、排気装置3は、小室1内の空気を排気用HEPAフィルタ2で濾過して、小室上部の排気口8から排気するようにするとともに、排気された空気と入れ替わるように、小室下部の吸気口7から小室1内に外気が吸い込まれるようにしている。なお、排気口8には、ダンパ8aが設けられており、排気装置3が停止しているときに、排気口8から室外の空気が逆流して小室1内の空気が室外に流出しないようにしている。 【0019】この場合、吸気口7から吸い込まれた外気は、第1実施例のように循環用HEPAフィルタ4を介することなく、直接小室1内に供給されるようになっている。 【0020】一方、循環気流装置5は小室内の空気を単純に循環させて濾過するものであり、小室1内の空気をバイパス通路10から取り入れて、天井の吹出口11から小室1内に供給する。バイパス通路10には、テーブル6後方の開口部に循環用HEPAフィルタ4が配設されており、循環気流装置5によって循環する空気はこの循環用HEPAフィルタ4によって濾過され、小室1内に供給される。なお、テーブル6の上部には、バイパス通路10の開口部を囲むようにフード13が形成されており、テーブル6上の空気が効率的にバイパス通路10に吸い込まれるようになっている。 【0021】すなわち、この喀痰採集用ユニットにおいては、飛散した菌をいち早く循環気流装置5の循環用HEPAフィルタ4で濾過し、室外に放出させないことを第1の目的とし、小室内への給気は、循環用HEPAフィルタ4を介することなく外気がそのまま入ることになる。 【0022】また、循環気流装置5の空気吹出口11は小室1のドア15の上方に形成されており、この空気吹出口11から出る空気によって、出入口からの空気の流出を防止するエアカーテン14が形成されている。このエアカーテン14によって、患者等がドア15を開けて出入りするときでも、小室1内の空気の流出を防止することができる。 【0023】この喀痰採集用ユニットは、排気装置3とは別に設けた循環気流装置5によって、小室1内の菌を早急に濾過することが可能であり、これにより、排気装置の排気量を負圧を保持する程度に少なくすることができ、排気用HEPAフィルタ2の汚れを少なくしてその寿命を長くすることができる。 【0024】なお、本実施例の喀痰採集用ユニットのその他の構成及び作用は、上記第1実施例の喀痰採集用ユニットと同様である。 【0025】以上、本発明の実施例を説明したが、循環気流装置5の循環用ファン9は、必ずしも常時運転する必要はなく、例えば、ドア15の開閉によって起動し、タイマー等によって自動的に停止するように構成することもできる。 【0026】 【発明の効果】本発明の喀痰採集用ユニットによれば、排気装置とは別に設けた循環気流装置によって、小室内の菌を早急に濾過することが可能であり、これにより、排気装置の排気量を負圧を保持する程度に少なくすることができ、排気用フィルタの汚れを少なくしてその寿命を長くすることができる。そして、フィルタ寿命が向上することによってメンテナンスコストが低減されるとともに、圧力損失が小さくなることから、負圧を保持するのが容易となり、これにより、室外への菌の漏洩に対しても安全性が向上する。 【0027】また、循環気流装置が小室内の空気を、排気装置による排気に対応して小室内に吸い込まれた外気と共に濾過するようにすることにより、濾過した外気を小室内に供給して、小室内をさらに清浄に保つことができる。また、循環気流装置が小室内の空気を、排気装置が吸い込んだ外気と共に濾過することにより、濾過した外気を供給して小室内をさらに清浄に保つことができる。 【0028】さらに、循環気流装置の空気吹出口によって、出入口からの空気の流出を防止するエアカーテンを形成することにより、患者等がドアを開けて出入りするときでも、小室内の空気の流出を防止することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】399048917 【氏名又は名称】株式会社日立空調システム
|
| 【出願日】 |
平成11年9月27日(1999.9.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102211 【弁理士】 【氏名又は名称】森 治 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−87325(P2001−87325A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月3日(2001.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−271487 |
|