| 【発明の名称】 |
車椅子 |
| 【発明者】 |
【氏名】般若 慎一郎
【氏名】古石 久記
【氏名】塚田 雅士
|
| 【要約】 |
【課題】椅子ユニットと車台ユニットとの位置調整が容易にできる車椅子を提供する。
【解決手段】本発明の車椅子1は、椅子ユニット3と、車輪を軸支した車台ユニット5と、椅子ユニット3と車台ユニット5とを連結する連結部材23と、係止部材33と、締結部材35とを備え、車台ユニット5は、水平方向または上下方向の長孔41を設けた被連結部31を備え、連結部材23と係止部材33との間に被連結部31を配置しており、連結部材23は、被連結部の長孔に直交する方向の長孔42とを備え、連結部材23と被連結部31と係止部材33とを凹凸により噛み合わせて締結している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】椅子ユニットと、車輪を軸支した車台ユニットと、椅子ユニットと車台ユニットとを連結する連結部材と、係止部材と、締結部材とを備え、車台ユニットは、水平方向または上下方向の長孔を設けた被連結部を備え、連結部材と係止部材との間に被連結部を配置しており、連結部材は、被連結部の長孔に直交する方向の長孔と、被連結部に対面する面に連結部材の長孔の長手方向に沿って隣あう凹部または凸部とを備え、被連結部は、連結部材の凹部または凸部に噛合する噛合部と、係止部材に対面する面に被連結部の長孔の長手方向に沿って隣り合う凹部または凸部とを備え、係止部材は被連結部の凹部または凸部に噛合する噛合部を備え、連結部材は椅子ユニットに固定しているとともに締結部材は連結部材の長孔と被連結部の長孔とに挿通して連結部材と被連結部と係止部材とを締結していることを特徴とする車椅子。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、椅子ユニットと、車輪を軸支した車台ユニットとを連結して組み立てる車椅子が公知である(例えば、特開平10−85262号公報)。この種の車椅子においては、車椅子を使用する人の体型、体力、障害の箇所等に応じて車台ユニットに対する椅子ユニットの高さや、水平位置(前後位置)の調整ができるようにしているが、このような調整は、車椅子の両側において、椅子ユニットと車台ユニットとを連結している部分をそれぞれスライドにより調整し、ねじ等で固定していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、椅子ユニットの高さや水平位置の調整においては、車椅子の左右にある各連結部の位置を同じ寸法だけずらして調整することが必要であるが、一方の連結部をどれだけずらしたのか容易に知ることができないため、左右の連結部における位置合わせが困難という問題があった。 【0004】そこで、本発明は、椅子ユニットと車台ユニットとの位置調整が容易にできる車椅子の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、椅子ユニットと、車輪を軸支した車台ユニットと、椅子ユニットと車台ユニットとを連結する連結部材と、係止部材と、締結部材とを備え、車台ユニットは、水平方向または上下方向の長孔を設けた被連結部を備え、連結部材と係止部材との間に被連結部を配置しており、連結部材は、被連結部の長孔に直交する方向の長孔と、被連結部に対面する面に連結部材の長孔の長手方向に沿って隣あう凹部または凸部とを備え、被連結部は、連結部材の凹部または凸部に噛合する噛合部と、係止部材に対面する面に被連結部の長孔の長手方向に沿って隣り合う凹部または凸部とを備え、係止部材は被連結部の凹部または凸部に噛合する噛合部を備え、連結部材は椅子ユニットに固定しているとともに締結部材は連結部材の長孔と被連結部の長孔とに挿通して連結部材と被連結部と係止部材とを締結していることを特徴とする。 【0006】この請求項1に記載の発明によれば、椅子ユニットと車台ユニットとを連結している各連結部では、連結部材と車台ユニットの被連結部と係止部材とを重ね合わせて、被連結部と連結部材との各長孔が交差している箇所に締結部材を挿通して締結部材の締結を緩めた状態にしおく。次に、各被連結部における位置調整をおこなうが、まず、一の連結部において、被連結部と連結部材とが互いに噛合する凹部または凸部の噛み合わせ位置を上下方向(または水平方向)にずらして高さ方向(または水平方向)の位置調整をおこなう。次に、被連結部と係止部材とが互いに噛合する凹部または凸部との噛み合わせ位置を水平方向(または上下方向)にずらして水平方向(または高さ)の位置調整をおこなう。次に、他の連結部における位置調整をおこなうが、連結部材の凹部または凸部の数と、被連結部の凹部または凸部の数とを、一の連結部と同じ数だけずらして水平方向と高さ方向との位置合わせをおこなう。従って、他の連結部では凹凸の数を数えて連結部材と係止部材とを移動させるだけで、位置合わせが容易にできる。そして、位置合わせ後、各連結部において、締結部材を締めつけて固定する。 各連結部における連結部材、被連結部及び係止部材との固定は、凹凸を噛合させているので、締結部材の緩みによる位置ずれが起こり難い。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に、添付図面の図1乃至図5を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本実施の形態にかかる車椅子の側面図であり、図2は車椅子の正面図であり、図3は連結前の状態を示す車椅子の側面図であり、図4は連結部の斜視図であり、図5の(a)は被連結部側から見た連結部の側面図であり、(b)は連結部の縦断面図である。尚、図1において、一部を抜き出して示しているのは、連結部の平面図である。本実施の形態にかかる車椅子1は、椅子ユニット3と、車台ユニット5とを備え、椅子ユニット3と車台ユニット5とを連結部7で連結している。連結部7は、車椅子1の左右にそれぞれ2個ずつ、合計4箇所設けられている。椅子ユニット3は、人が座る座部8を受ける基体9を備え、この基体9の後方に背もたれ部11、前方に足被連結部13とが設けられている。背被連結部11には手押しノブ15が設けられ、足被連結部13には足台16が設けられている。また、基体9には、肘台17及び側板18が配置されている。基体9には、後述する連結部材23に固定する取付片21が下方に突設されており、連結部材23とボルト固定するようになっている。取付片21は、車椅子1の左右にそれぞれ2個ずつ、合計4個設けられている。車台ユニット5には、車輪27が軸支されており、前側に補助輪29が回動自在に設けられている。また、車台ユニット5には、車輪27のブレーキ28が設けられている。この車台ユニット5には、左右側にそれぞれ被連結部31が設けられており、この被連結部31は、前後方向に長い押出し形材である。被連結部31には、椅子ユニット3に固定された連結部材23が固定されており、被連結部31と、連結部材23と、後述する係止部材33と、これらを重ねて締め付けるボルト(締結部材)35及びナット37とにより連結部7を構成している。被連結部31には、その長手方向に沿って、ボルト35を挿通可能な水平方向の長孔41が形成されており、連結部材23と対面する側の面には、水平方向に長い凸条の噛合部43が上下に並んで設けられている。一方、連結部材23には、その長手方向に沿って上下方向の長孔42が形成されており、被連結部31に対面する側の面には、水平方向に長い凹部45が上下方向に同ピッチで多数形成されており、凹部45には被連結部31の噛合部43が噛合するようになっている。被連結部31には、係止部材33に対向する面側に凹凸板47がねじ固定されている。凹凸板47には、凹条の凹部49が同ピッチで水平方向に並んで設けらえている。係止部材33には、凹凸板47に形成された凹部49と噛合する凸条の噛合部51が同ピッチで左右方向に並んで設けられている。また、係止部材33には、ボルト挿通孔53が形成されている。各連結部7では、連結部材23と被連結部31と係止部材33とを重ねあわせて、連結部材23側からボルト35を挿通し、係止部材33側からナット37で締めつけて固定しており、下記するように、車椅子1の組み立て時に、車台ユニット5に対する椅子ユニット3の高さ、水平方向の位置、及び椅子ユニットの傾斜を調整して固定している。 【0008】次に、車椅子1の組み立て及び位置調整について説明する。図3に示すように、車台ユニット5に設けられた被連結部31の外側に連結部材23を重ね合わせ、被連結部31の内側に係止部材33を重ね合わせ、被連結部31の水平方向の長孔41と連結部材23の上下方向の長孔42と、係止部材33の挿通孔53にボルト35を挿通して、ナット37で緩めに仮止めしておく。この仮止めした状態で、連結部材23と係止部材33とをボルト35と共に、これらを被連結部31の上下方向の長孔42に沿って移動させ、被連結部31に対する連結部材23の水平方向の位置決めをおこない、位置決めしたところで被連結部31の噛合部43を連結部材23の凹部45に噛合させる。この位置決めでは、被連結部31の噛合部43が連結部材23の凹部45において、上(または下)からいくつ目の凹部45に係合しているかを数えておく。次に、連結部材23と係止部材33とをボルト35と共に、被連結部31の水平方向の長孔41に沿って移動させ、被連結部31に対する連結部材23の水平方向の位置決めをおこなう。水平方向の位置決めでは、凹凸板47に形成された凹部49と係止部材33に形成された噛合部51とを噛合させて、噛合部51が凹部49に対して前(または後)からいくつ目の凹部49と噛み合っているかを数えておく。上下及び水平方向の位置決めが終了したところで、ナット37を締め付ける。このようにして、被連結部31に対する連結部材23の水平方向及び上下方向の位置決めをした後、残りの3ヶ所の連結部7においても、連結部材23と被連結部31、及び被連結部31と係止部材33とに対して、互いに噛合する凹部または凸部の位置を、始めに位置決めした連結部7と同じ数の位置で噛合させ、ナット37を締めつけて固定する。従って、本実施の形態では、一つの連結部7において、被連結部31、連結部材23、係止部材33とが互いに噛合する凹部または凸部の数を数え、他の連結部においても、同じ数の凹部または凸部の位置で被連結部31と連結部材23及び係止部材33の位置決めをしているので、各連結部7における位置決め及び位置合わせが容易にでき、車椅子1を容易に組み立てることができる。また、車台ユニット5に対する椅子ユニット3の位置を変更する場合にも容易に位置の変更が可能である。各連結部7における位置決め後、連結部材23の上端部に形成された締結孔55と取付片21に形成された孔57にボルト35を挿通して連結部材23と基体フレーム9とを固定する。これにより、車台ユニット5に対する椅子ユニット3の前後位置(水平位置)、高さ及び傾斜角度が設定される。尚、傾斜角度は、前後方向の傾斜であり、前側の連結部7にある連結部材23と後側の連結部7にある連結部材23との高さにより決定される。本実施の形態では、上述したように各連結部7では、連結部材23、被連結部31、係止部材33をそれぞれ噛合する凹部または凸部43、45、49、51に噛み合わせているので、ボルト35の緩み等による位置ずれが生じ難い。また、各連結部7では、水平方向の長孔41及び上下方向の長孔42に対して一つのボルト35を挿通して固定しているので、構成が簡易である。更に、車台ユニット5に対する椅子ユニット3の位置を変更しても、車台ユニット5に対する車軸の位置や、車輪のブレーキ28の位置及び補助輪29の位置に影響しないので、組み立てや位置の変更が容易にできる。 【0009】本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、連結部材23は、基体フレーム9に一体に設けてもよい。また、連結部7は車椅子1の左右の片側に2個ずつ設け、合計4個設けることに限らず、左右の片側に一つずつ設け合計2個設けるものあってもよい。更に、組み立てや位置調整では、各連結部7を同時に位置決めし固定するものであってもよいし、各連結部7における位置決めを終了した後に、各連結部におけるナット37を締め付けるものであってもよい。連結部材23の長孔42は、上下方向に長い長孔に限らず、水平方向に長い長孔としてもよい。この場合には、車台ユニットの被連結部の長孔41は、上下方向に長い長孔にする。連結部材の凹部45及び被連結部の凹部49をそれぞれ凸部としてもよい。この場合には、被連結部の噛合部43及び係止部材の噛合部51はそれぞれ凹部となる。更に、連結部材の凹部45及び被連結部の凹部49は直線条に限らず、円形の凹部や凸部してもよい。連結部材23の凹部45は、上下に配列することに限らず、水平方向に並べて配列してもよい。この場合には、被連結部31の凹部を上下方向に並べて配列する。連結部材の凹部45及び被連結部の凹部49の各ピッチは一定でなくとも良く、各連結部7におけるピッチが同じであればよい。更に、締結部材は、ボルトに限らない。 【0010】 【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、椅子ユニットと車台ユニットとの各連結部では、水平方向と上下方向とに隣合って設けた凹部または凸部を噛合させているので、互いに噛合する凹部または凸部の数だけずらして水平方向と上下方向の位置合わせすることによって、各連結部の位置合わせが容易にできるので、椅子ユニットと車台ユニットとの位置調整が容易である。また、椅子ユニットと車台ユニットとの各連結部ではそれぞれ凹凸により噛合させているので、ボルトの緩み等による位置ずれが生じ難い。更に、車台ユニットに対する椅子ユニットの位置を変更しても、車台ユニットに対する車輪の車軸の位置や、車輪のブレーキの位置に影響しないので、位置の変更や組み立てが容易にできる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000175560 【氏名又は名称】三協アルミニウム工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年9月21日(1999.9.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107560 【弁理士】 【氏名又は名称】佐野 惣一郎
|
| 【公開番号】 |
特開2001−87318(P2001−87318A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月3日(2001.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−266673 |
|