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【発明の名称】 車椅子固定装置
【発明者】 【氏名】平井 虎雄

【要約】 【課題】労力をほとんどかけることなくボタン操作により自動的に車椅子を乗り物のフロアー面に固定する車椅子固定装置を提供する。

【解決手段】操作装置19を操作してモーター8を作動し、ねじ軸11を回転させ、ねじ軸11と螺合する螺合金具13を移動させる。螺合金具13が移動してワイヤ15を引張し、係止アーム4を起立させ係止アーム4の起立後係止部5を下方へ移動させる。又係止アーム4は起立しながら開閉扉6を開け、かつ起立状態で開閉扉を開状態に保つ。係止部5が下方へ移動すると、係止部5と車椅子2の下方フレーム2aが強く係合して車椅子2をワゴン車1等の乗り物のフロアー面1aにしっかりと固定する。又車椅子の固定の解除は上記の逆の過程をたどる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車椅子を載置する床面の一部を開口し、床面の下方より床面の上方へ起立自在な係止アームを前記開口の下方空間に設け、車椅子の下方のフレームと係合する係止部を係止アームの先端部分に係止アームの長手方向に進退自在に設け、ボタン操作により操作される電動の動力源で係止アームを起立させかつ係止アームの起立の終了後に係止部を退動させる駆動機構を設け、電動の動力源により係止アームが起立して係止アームの起立終了後に係止部を下方に退動して車椅子の下方のフレームと係合して車椅子を固定するようにしたことを特徴とする車椅子固定装置。
【請求項2】 開口に第1バネで閉じ方向に付勢された開閉扉を設け、係止アームの起立により係止アームが開閉扉を押動して開閉扉を開くようにした請求項1記載の車椅子固定装置。
【請求項3】 駆動機構は、係止アームの基端部を床面の下方空間内で軸支し、同軸支まわりに回転して係止アームが下方に伏動するように第2バネで係止アームを付勢し、スプリングで係止部を係止アームの先端部から進出する方向に付勢し、係止部の下端にワイヤの一端を結着し、ワイヤを引くとワイヤの引張力で係止アームが起立するようにワイヤを掛け渡し、しかも係止アームが起立した後に係止部が退動するように第2バネとスプリングのバネ力を設定し、電動の動力源により前記ワイヤの引きと繰り出しができる構造とした請求項1〜2いずれかに記載の車椅子固定装置。
【請求項4】 車椅子の下方のフレームの左右部分をそれぞれ係止する係止部を備えた係止アームを左右対に設け、車椅子の車輪の内側から車輪の外側に向けて係止アームが起立して左右対の係止部が下方のフレームの左右部分をそれぞれ係止する請求項1〜3いずれかに記載の車椅子固定装置。
【請求項5】 電動の動力源を正転及び逆転出来るモーターとし、同モーターの出力でねじ軸を回動し、同ねじ軸に螺合する螺合金具に第1プーリーを取り付け、ねじ軸に対して左右対称に一対の係止アームを配置し、同係止アームの基端部を枢支し、同枢支軸に第2プーリーを軸着し、左右の係止部の下端に結着したワイヤを第2プーリーと第1プーリーを介して掛け渡して連結した請求項4記載の車椅子固定装置。
【請求項6】 下伏状態の係止アームの起立により開閉扉を押動して開閉扉を開けるようにローラーを係止アームに取り付けて、係止アームの起立によりローラーで開閉扉を押動して開閉扉を開けてかつ開状態を保持する請求項2〜5いずれかに記載の車椅子固定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子をワゴン車・飛行機・船舶などの乗り物にのせて移動する際、車椅子を乗り物の床面にしっかりと固定し、乗り物の加速時や減速時等に乗り物が揺れても車椅子が動かないようにすることで車椅子に乗った人が安全に移動出来るようにし、目的地に到着すると車椅子の固定の解除を行ない車椅子を乗り物からおろすようにする車椅子固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、埋め込みレール式や床下格納式の車椅子固定装置が使用されていた。埋め込みレール式は、人力により固定金具の基端部をレールに嵌合させて固定金具を所定の位置までスライドさせた後、固定金具のフック部を車椅子の下方フレームに係合させ、増締めしてフック部を固定金具に固定し、車椅子を車両等に固定する方式である。又床下格納式は、人力により格納部の開閉扉を開き、固定金具を起こし、フック部を車椅子の下方フレームに係合させ、増締めしてフック部を固定金具に固定し、車椅子を車両等に固定する方式である。車椅子の下方フレームが車椅子の左右の車輪の内側にありかつ座席の下方の狭い箇所にあるため、固定金具のフック部を下方フレームに係合させて車椅子を固定する作業に手間どっていた。又車両の荷台などのスペースが狭い場所では特に作業が難しくて手間どっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は従来のこれらの問題を解消し、人の手をほとんどわずらわせることなくボタン操作を行なうだけで電動で自動的に開閉扉を開閉し車椅子の固定ができる車椅子固定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本発明の構成は、1) 車椅子を載置する床面の一部を開口し、床面の下方より床面の上方へ起立自在な係止アームを前記開口の下方空間に設け、車椅子の下方のフレームと係合する係止部を係止アームの先端部分に係止アームの長手方向に進退自在に設け、ボタン操作により操作される電動の動力源で係止アームを起立させかつ係止アームの起立の終了後に係止部を退動させる駆動機構を設け、電動の動力源により係止アームが起立して係止アームの起立終了後に係止部を下方に退動して車椅子の下方のフレームと係合して車椅子を固定するようにしたことを特徴とする車椅子固定装置2) 開口に第1バネで閉じ方向に付勢された開閉扉を設け、係止アームの起立により係止アームが開閉扉を押動して開閉扉を開くようにした前記1)記載の車椅子固定装置3) 駆動機構は、係止アームの基端部を床面の下方空間内で軸支し、同軸支まわりに回転して係止アームが下方に伏動するように第2バネで係止アームを付勢し、スプリングで係止部を係止アームの先端部から進出する方向に付勢し、係止部の下端にワイヤの一端を結着し、ワイヤを引くとワイヤの引張力で係止アームが起立するようにワイヤを掛け渡し、しかも係止アームが起立した後に係止部が退動するように第2バネとスプリングのバネ力を設定し、電動の動力源により前記ワイヤの引きと繰り出しができる構造とした前記1)〜2)いずれかに記載の車椅子固定装置4) 車椅子の下方のフレームの左右部分をそれぞれ係止する係止部を備えた係止アームを左右対に設け、車椅子の車輪の内側から車輪の外側に向けて係止アームが起立して左右対の係止部が下方のフレームの左右部分をそれぞれ係止する前記1)〜3)いずれかに記載の車椅子固定装置5) 電動の動力源を正転及び逆転出来るモーターとし、同モーターの出力でねじ軸を回動し、同ねじ軸に螺合する螺合金具に第1プーリーを取り付け、ねじ軸に対して左右対称に一対の係止アームを配置し、同係止アームの基端部を枢支し、同枢支軸に第2プーリーを軸着し、左右の係止部の下端に結着したワイヤを第2プーリーと第1プーリーを介して掛け渡して連結した前記4)記載の車椅子固定装置6) 下伏状態の係止アームの起立により開閉扉を押動して開閉扉を開けるようにローラーを係止アームに取り付けて、係止アームの起立によりローラーで開閉扉を押動して開閉扉を開けてかつ開状態を保持する前記2)〜5)いずれかに記載の車椅子固定装置にある。
【0005】
【作用】電動の動力源の作動により駆動機構が働いて、下伏状態にある係止アームが起立を始める。係止アームの起立終了後に、係止部が係止アームの長手方向に退動を始める。係止部が退動すると、係止部と車椅子の下方のフレームとが係合して車椅子が固定されるようになる。開口に第1バネで付勢された開閉扉を設けたものは、係止アームが起立を始めると係止アームの一部が開閉扉に当接し、係止アームが開閉扉を押動して開閉扉を開け始める。係止アームの起立が終了すると開閉扉も開状態となる。
【0006】
【発明の実施の形態】係止アーム及び係止部の素材としては、金属,プラスチック等がある。車椅子の下方のフレームの係止箇所としては、車椅子と人間との合わせた状態の重心の位置近くかその前方の位置が車椅子の反転がないので好ましい。第2バネで係止アームを下方に伏動するように付勢する方が、係止アームの起立のみを電動の動力源で行なえばいいので車椅子固定装置の構造を簡単にすることが出きるので望ましい。スプリングで係止部を上方に進出するように付勢する方が、係止部の退動のみを電動の動力源で行なえばいいので車椅子固定装置の構造を簡単にすることが出きるので望ましい。車椅子の下方のフレームの左右部分をそれぞれ係止するよう係止アームを左右対に設けて車椅子の車輪の内側から車輪の外側へ向かい起立するようにした方が、狭いスペースに係止アームを格納でき、車椅子固定装置全体をコンパクトにすることが出来るので望ましい。係止アームへのワイヤの掛け渡し方は、係止アームの基端部に取り付けたプーリーにワイヤを掛け渡す方法と、前記の方法よりも強いモーメントが係止アームにかかるように係止アームの基端部の最外面よりもさらに外側に離れた箇所にワイヤの折り返し部を設け、同折り返し部に一旦ワイヤを係合させた後に、ワイヤを係止アームの基端部の上方部分から係止アーム内へと掛け渡す方法がある。前記折り返し部は、プーリーに限らずシャフト等のようなものでも利用できる。係止部の形状としては、先端部分を二又に分岐させたものもある。車椅子の下方のフレームと係合する係止部の下面部分にゴムを貼り付けて、下方のフレームとの係合をより確実にする方法もある。係止部の基端部分に係止部の外面より突出するようピンを取り付け、又同ピンの外径よりやや大きい内寸に設定された長穴を係止アームの先端部分に加工し、前記ピンを同長穴に挿入し、前記ピンと長穴の端部を当接させることで係止部の進動及び退動を止める方法もある。係止アームの起立後に係止部が退動する一連の動作は、係止アームの起立がまず先に始まるが、係止アームの起立途中で係止部が少し退動することもある。しかし車椅子の下方のフレームと係合出来る範囲内であれば係止アームの起立途中で係止部が少し退動してもよい。係止アームの起立の終了の方法には、所定の角度で係止アームが起立を終了するように駆動機構の設定を行なう方法と、係止アーム又は係止部を車椅子の下方のフレームに当接させて係止アームの起立を終了させる方法とがある。係止アームの配置数には、1本の場合,一対の場合,3本の場合,複数対の場合があるが、一対又は複数対の場合が車椅子に均等に力がかかり車椅子を確実に固定出来る。駆動機構としては、1つの駆動機構で1組の係止アーム及び係止部を動かす場合と1つの駆動機構で複数組の係止アーム及び係止部を動かす場合がある。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1〜10に示す実施例は、ワゴン車の荷台に取り付けられ、車椅子をワゴン車の荷台に固定して、身体不自由な人を車椅子にのせて移動できるようにした車椅子固定装置の例である。車椅子を載置するワゴン車のフロアー面の開口に、開閉扉を設ける。同開口の下方空間に左右一対の係止アームを対向状態で設ける。係止部を係止アームの先端部分の内部に進退自在に設ける。モーターの作動によりねじ軸を回転し、ねじ軸と螺合する螺合金具を前後方向に移動させ、ワイヤの引きと繰り出しを行なうようにする。同ワイヤの引きと繰り出しで係止アームの起伏と開閉扉の開閉及び係止部の進退を行なう。同ワイヤの引張で係止部を退動させ、係止部と車椅子の下方フレームとを係合させて車椅子を固定するように構成している。図1は、実施例の装置をワゴン車に取り付け同装置で車椅子を固定している状態の説明図である。図2は、実施例の装置を用いて車椅子を固定している状態を示す背面図である。図3は、実施例の装置と車椅子の固定の拡大図である。図4は、図2のA−A断面図である。図5は、実施例の開閉扉を閉じた状態を示す平面図である。図6は、実施例の開閉扉を開けた状態を示す平面図である。図7は、実施例のワイヤのかけ方を示す説明図である。図8は、実施例の正面図である。図9は、実施例の側面図である。図10は、図9のB−B断面図である。
【0008】図中、1はワゴン車、1aはワゴン車1のフロアー面、2は車椅子、2aは車椅子2の下部フレーム、2bは車椅子2の車輪、2cは車椅子2の座席、2dは車椅子2の足置き部、2eは車椅子2の補助輪、2fは車椅子2のキャップ、3は車椅子固定装置、4は車椅子固定装置3の係止アームで角筒形状をしている。4aは係止アーム4の基端部を枢支する枢支軸で第2プーリー4bを軸着するためにスプライン加工が施されている。4bは係止アーム4の第2プーリーで枢支軸4aに取り付ける。4cは枢支軸4aに取り付けられた第2バネで,一端が係止アーム4の基端部の内壁に当接し他端がプレート17に当接して係止アーム4を下方に伏動するように付勢する。4dは係止アーム4の内部に取り付けられたスプリングで,係止部5を係止アーム4の先端部分から進出するように付勢する。4eは係止アーム4の側面に取り付けられたローラで,係止アーム4の起立に伴い開閉扉6を押動して開閉扉6を開ける。4fは係止アーム4の上部に加工された長穴、5は係止アーム4の内部に進退自在に挿入されている係止部、5aは係止部5の先端部に取り付けられたフックで車椅子2の下方フレーム2aと係合する。5bは係止部5の下部に取り付けられたピンで,係止アーム4の長穴4fに挿入され長穴4fと当接することで係止部5の進退を規制する。5cはピン5bに取り付けられているワイヤ端止着金具、6は開閉扉、6aは開閉扉6の底面、6bは開閉扉6とワゴン車1のフロアー面1aに取り付ける蝶番、6cは開閉扉6をフロアー面1a方向に付勢する第1バネ、7は下方空間内でねじ軸11とモーター8を取り付ける固定プレート、8は正転逆転できるブレーキ付のモーター、8aはモーター8の出力軸、9は出力軸8aに取り付けられた第1歯車、10は固定プレート7に取り付けられたねじ軸11の軸受、11はねじ軸、12はねじ軸11の先端部に取り付けられた第2歯車で第1歯車9と係合する。13はねじ軸11と螺合する螺合金具で移動時にねじ軸11と干渉しないように中空構造となっている。13aは螺合金具13の先端部に取り付けられる第1プーリー、14は左右一対の第3プーリー、15は伸縮しない材質であり又所定の長さに設定されているワイヤで,第1プーリー13a・第2プーリー4b・第3プーリー14に掛け渡され両端部を係止部5のワイヤ端止着金具5cで止着する。16は固定アングルでワゴン車1のフロアー面1aに固定され係止アーム4の枢支軸4aの軸受もかねる。17はプレートで固定アングル16に溶着し又第3プーリー14を取り付けている。18は底板でワゴン車1のフロアー面1aに固定され又固定プレート7が取り付けてある。19はモーター8の操作装置、19aは操作装置19の操作ボタンである。ワイヤ15の掛け渡し方は、図7に示すようにねじ軸11を中心にして左右対称になるようにしている。
【0009】以下このように構成された本実施例の動作について説明する。人の手により車椅子2を持ち上げ、ワゴン車1の荷台にのせ、車椅子2の下方フレーム2aと係止部5が係合できる適正な位置に車椅子2を載置する。図6に示すように操作装置19のボタン操作によりモーター8を作動させると、モーター8の出力軸8aが回転し、出力軸8aに軸着された第1歯車9が回転をはじめる。第1歯車9が回転をはじめると、第2歯車12が第1歯車9と係合して回転をはじめる。第2歯車12はねじ軸11に軸着されているので、第2歯車12の回転によりねじ軸11が回転をはじめる。ねじ軸11に螺合した螺合金具13は、ねじ軸11と螺合しかつワゴン車1のフロアー面1aと床板18とで回転しないように拘束されている。そのためねじ軸11が回転すると、螺合金具13はねじ軸11に沿って係止アーム4との距離が離れる方向(以下後方向と呼ぶ)に移動をはじめる。螺合金具13が後方向に移動をはじめると、螺合金具13に取り付けてある第1プーリー13aによりワイヤ15が後方向に引き寄せられワイヤ15に引張力が発生する。ワイヤ15が後方向に引き寄せられると、図10に示すようにワイヤ15の端部がワイヤ止着金具5cで止着されているので、係止部5がワイヤ15の引張力により係止アーム4の基端方向に引き寄せられようとするが、同時に係止部5はスプリング4dで上方へ付勢されているため所定以上の引張力が働かないとスプリング4dに抗して引き寄せることができない。又図10に示すように枢支軸4aの中心より第2プーリー4bのほぼ半径分だけ偏心した箇所にワイヤ15が掛け渡されているので、ワイヤ15の引張力がモーメントとして働き枢支軸4aを回転中心として係止アーム4を起立させるトルクが発生する。同じ引張力が働くとスプリング4dよりも先に第2バネ4cがねじられるようにスプリング4dと第2バネ4cのバネ力を設定しているので、ワイヤ15の引張力が所定の力以上になると、係止アーム4を起立させようとするトルクが係止アーム4を下方に付勢しようとする第2バネ4cのバネ力にまさることとなり、第2バネ4cがねじられ始めて、係止アーム4が起立を始める。係止アーム4が起立をはじめると、係止アーム4の側面に取り付けたローラー4eが開閉扉6の底面6aに当接し、係止アーム4の起立により第1バネ6cのバネ力に抗して開閉扉6が開けられはじめる。さらに螺合金具13が後方向に移動すると、さらに係止アーム4が起立を続けて係止アーム4の係止部5が車椅子2の下方フレーム2aの側面に当接し、係止アーム4がそれ以上起立できなくなり、係止アーム4の起立が終了する。この状態でさらに螺合金具13が後方向に移動すると、ワイヤ15の引張力により係止部5が下方へ引き寄せられ始める。係止部5が下方へ引き寄せられ始めると、ワイヤ15の引張力がスプリング4dに作用し、スプリング4dが圧縮されて係止部5が下方へ移動しはじめる。係止部5が下方へ移動すると、車椅子2の下方フレーム2aの外周面と係止部5のフック5aの下面が当接し、その後左右の係止部5と左右の車椅子2の下方フレーム2aが同時に強く係合することとなり、車椅子2がワゴン車1のフロアー面1aに対してしっかり固定され、同時にモーター8はオーバートルクとなってトルクスイッチで停止する。モーター8が停止すると、モーター8のブレーキ及びねじ軸11と螺合金具13との螺合により係止アーム4の起立状態が保持される。又開閉扉6は、起立状態にある係止アーム4によって開状態に保持される。
【0010】又車椅子2の固定を解除する時は、操作装置19の解除のボタンを押すとモーター8が逆転し、螺合金具13が前方向に移動してワイヤ15の引張力が弱くなる。ワイヤ15の引張力が弱くなると、スプリング4dが徐々に伸動し、フック5aが上動をはじめる。フック5aが上動をはじめても、フック5aと車椅子2の下方フレーム2aとが係合している間は係止アーム4は伏動することができない。フック5aが上動を続けると、フック5aと車椅子2の下方フレーム2aとの係合が解除される。フック5aと下方フレーム2aとの係合が解除されると、第2バネ4cで下方に付勢されているため係止アーム4が下方へ伏動をはじめる。さらに螺合金具13が前方向へ移動すると、係止アーム4が完全に伏状態となり、又同時に第1バネ6cの付勢により開閉扉も閉じられ車椅子2の固定の解除が完了することとなる。以上のようにワゴン車1内などの狭いところでも労力をほとんどかけることなく電動により自動的に車椅子2の固定及び固定解除を行なうことができる。又このことで車椅子2を使用する人が手軽にかつ安全にワゴン車1などの乗り物に乗って移動することができるようになる。
【0011】;実施例の螺合金具とねじ軸との螺合の変形例以下実施例の螺合金具とねじ軸との螺合の変形例を図面に基づいて説明する。図11〜図12に示すものは、螺合金具に一対の凹部を設け、同凹部に嵌合する一対の案内ロッドを設け、螺合金具が前記案内ロッドに案内されて移動するようにしたものである。図11は、螺合金具とねじ軸との螺合の変形例を示す平面図である。図12は、図11のC−C断面図である。図中、20は螺合金具、20aは螺合金具20の凹部、20bは螺合金具20の螺合部で,ねじ軸11と螺合する箇所である。21は螺合金具20に取り付けられた第4プーリーで,第1プーリー13aと同様の役割を果たす。22はシャフト、23は案内ロッドで,螺合金具20の凹部20aと嵌合するが螺合金具20の移動には影響しない寸法に設定されている。24はねじ軸11の軸受で,固定アングル16に取り付けられている。25はボルト,26はナットである。
【0012】以下このように構成された上記変形例の動作について説明する。ボタン操作によりモーター8を作動させると、ねじ軸11が回転し、螺合金具20が前後方向に移動する。この時案内ロッド23と螺合金具20の凹部20aが嵌合し、螺合金具20の移動をより円滑にする。その他、符号・構成・動作等は前記実施例と同様である。
【0013】
【発明の効果】ボタン操作を行なうだけで電動で係止アームが起伏し係止部が進退するので、人の手をわずらわせることなく短時間で車椅子の固定及び解除を行なうことができる。又車椅子固定装置が一対の係止アーム・モーター・複数のプーリー・ワイヤで構成されるものは、コンパクトであるために、狭い場所でも同装置を利用して車椅子の固定ができる。開閉扉が開口にスプリングで付勢され、係止アームの起立により開閉扉が開くようにしたものは、係止アームの起立と伏動を行なうだけで自動的に開閉扉の開閉ができる。又車椅子固定装置を床面の下方に収納するようにしているため、同装置を収納状態にしておくと、床面上を通常通りに利用できる。
【出願人】 【識別番号】599134883
【氏名又は名称】平井 虎雄
【出願日】 平成11年9月22日(1999.9.22)
【代理人】 【識別番号】100081824
【弁理士】
【氏名又は名称】戸島 省四郎
【公開番号】 特開2001−87317(P2001−87317A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願平11−269061