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【発明の名称】 一体型使い捨て吸収体
【発明者】 【氏名】グレゴリー・アシュトン

【要約】 【課題】前部及び後部ウエスト部を有し、着用者にとって暑くて蒸れたりすることがない高い通気性を有する一体型使い捨て吸収体を提供することである。

【解決手段】前部及び後部ウエスト部26,28を有した一体型使い捨て吸収体20は:液体透過性トップシート、上記トップシートに接合された液体不透過性−蒸気透過性バックシート、そして上記トップシートと上記バックシートとの間に配置された吸収性コア、を備え、少なくとも2500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する主パネル56と;主パネルの少なくとも一部に接合され上記一部から横方向の外方に延出し、夫々が上記横方向においてベクトル成分を有する方向に伸長可能であり、夫々が少なくとも3500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する1対のサイドパネル64,64’と;を備えたことを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前部ウエスト部及び後部ウエスト部を有している一体型使い捨て吸収体であって:液体透過性トップシート、上記液体透過性トップシートに接合されている液体不透過性−蒸気透過性バックシート、そして上記液体透過性トップシートと上記液体不透過性−蒸気透過性バックシートとの間に配置された吸収性コア、を備えていて、少なくとも2500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する、主パネルと;主パネルの少なくとも一部に接合されているとともに上記少なくとも一部から横方向の外方に延出しており、夫々が上記横方向においてベクトル成分を有する方向に伸長可能であり、また夫々が少なくとも3500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する1対のサイドパネルと;を備えたことを特徴とする一体型使い捨て吸収体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、前部ウエスト部及び後部ウエスト部を有している一体型使い捨て吸収体に関係している。
【0002】
【従来の技術】乳幼児及びその他の失禁者は、使い捨て可能吸収体、例えば尿及びその他の体内からの排泄物を受入れ、かつ保持するおむつを着用している。
【0003】固定サイド部を有する吸収性衣類(例えば排泄しつけ用パンツ又は引上げ着用おむつ)は、トイレのしつけ中であることが多い歩行可能な子供に使用するものとして、一般に利用されるようになった。体内からの排泄物を保持するため、及び非常に様々な体形や寸法に合わせるため、このようなパンツは、着用者のウエストと脚の周りにぴったりと合って、胴体の所定の位置から垂れたり、弛んだり、滑り落ちたりせず、同時に体の大きい着用者にもフィットして、製品が窮屈すぎることにより肌に刺激を与えたりしないようなものでなければならない。従って、このようなパンツは、弾性部が高いストレッチ性を有することにより、ウエストと脚に弾力的伸長性を有するものでなければならない。
【0004】多くの排泄しつけ用パンツ及び引上げ着用おむつには、ウエストと脚開口に、弾力的に収縮しうる条件で固定された従来の弾性要素が用いられている。一般に耐久性のある下着に備えられているような、脚とウエストの周りの十分な弾性フィットを得るために、脚開口とウエスト開口は、開口の曲線に沿って配置されたゴム又はその他の材料の弾性バンドで取囲まれている。これらのパンツは一般に、「風船型」パンツとして特徴付けられる。これは、製品の特定のゾーンにある弾性バンドによって収縮が引き起こされる一方で、残りの材料はゆったりとしたひだになっているためである。このような排泄しつけ用パンツの例は、1992年12月15日のイガウエその他(Igaue et al.)による米国特許第5,171,239号、及び1986年9月9日のストロビーンその他(Strohbeen et al.)の米国特許第4,610,681号に開示されている。これらのパンツは、収縮性のある弾性開口が伸びて、様々なサイズの着用者にフィットするという事実によって、様々なウエストと脚のサイズに合わせることができるが、これらの製品はそれにもかかわらず、限定された範囲のサイズにしかフィットしない。これは弾性要素が収縮していて、高度のストレッチ性を有しないからである。ウエスト開口と脚開口に用いられている幅の狭い弾性バンドはまた、「フィット」力を着用者の体の狭いゾーンに集中させる傾向があり、これによって着用者の肌に痕が付く確率が高くなる。さらには製品のサイド部及びその他の部分は、一般には弾力的伸長性が無く、これによってフィット感が減少する。
【0005】風船型パンツのこの欠点を解消するために、製造業者の中には製品の前部と後部全体に弾性ストランドを回して配置したものもある。例えば1993年9月16日に公告された国際公開(WO)第93/17648号は、引上げ着用おむつを開示しており、これは前部及び/又は後部が弾力的に収縮可能であり、吸収性コアがこれらの部位に配置されているものである。これらの追加弾性ストランドは、吸収性コアの末端区域を含むパンツの前部及び後部ウエスト部全体を収縮させる作用がある。これにより、ウエスト部において製品がより大きく広がるが、吸収性コアにはギャザーができ、ウエスト開口に塊ができる。このギャザーと塊が生じた結果、ウエスト部において漏れのリスクが増大する。これは、体内からの排泄物がウエストから滲むか溢れ出るような通路が、吸収性コアに沿って形成されるからである。吸収性コアのこのギャザーは、製品の外見をも損ね、製品は風船型パンツほど美的に好ましいものではない。
【0006】もう1つの排泄しつけ用パンツが、1990年7月10日にヴァン・ゴンペルその他(Van Gompel et al.)に発行された米国特許第4,940,464号に開示されている。この製品では、個別ストレッチ性部材を衣類本体のサイド縁部へ接着させて、パンツ様衣類が形成されている。このストレッチ性部材によって、製品を様々なサイズに合わせることができるが、これはストレッチ性部材が伸びて着用者のサイズに合うようになるからである。しかしながら、この製品及び製造工程における大きな問題は、本体とストレッチ性部材との閉じ合わせである。閉じ目は、非常に強くなければならず、着用する時及び使用中に大きな力を制御しうるものでなければならない。パンツは、使用中に強い力及び応力を受け、これによって、サイドパネルが本体部から離脱するか、裂けてしまうこともある。さらに、これらの分離したストレッチ性部材を制御するので製造工程が非常に複雑になり、これらのパンツは消費者にとってさらに値段が高くなる。本体部へ閉じ合わせることによって、製品の上部及び底部にフィット力が集中する傾向が生じ、その結果閉じ目が裂けやすくなり、衣類のフィットが悪くなる。
【0007】1993年9月21日にハッセ(Hasse)、ブリッジス(Bridges)及びミラー(Miller)に許可された米国特許第5,246,433号は、ストレッチラミネートサイドパネル、並びに弾性ウエストバンド及び脚部バンドを有するパンツについて開示している。サイドパネルにおけるストレッチラミネートは、製品のサイド部にストレッチ性を与え、パンツを着用者によりよくフィットさせる。ストレッチラミネートは、パンツのその他の部分と一体化されており、パンツに結合された別々の個別弾性パネル部材を有するパンツに関連した欠点が克服される一方で、従来の風船型パンツのフィットが改善されている。しかしながら、これらのパンツは着用者が自分でパンツを簡単に穿くことができるほど十分なストレッチ性があるわけではないという欠点がある。ここに開示されているストレッチラミネートは、限度のあるストレッチを与えるだけである。さらには、ストレッチラミネートを形成するために用いられている材料は、使用中に裂けたり、ちぎれたりという問題も起こりうる。その結果、製品は製造業者によってスクラップにされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の製品全体に関するさらなる欠点は、製品の通気性である。パンツのパネルは一般に、このような製品の通気性を妨げることがあるフィルム又はフォームから形成されている。このような通気性の欠如から、着用者にとっては暑くて蒸れる製品が生じる結果になる。
【0009】この発明は上記事情の下でなされ、この発明の目的は、前部ウエスト部及び後部ウエスト部を有している一体型使い捨て吸収体であって、着用者にとって暑くて蒸れたりすることがない高い通気性を有する一体型使い捨て吸収体を提供することである。
【0010】
【課題を解決する手段】上述したこの発明の目的を達成するために、この発明に従った一体型使い捨て吸収体は、前部ウエスト部及び後部ウエスト部を有している一体型使い捨て吸収体であって:液体透過性トップシート、上記液体透過性トップシートに接合されている液体不透過性−蒸気透過性バックシート、そして上記液体透過性トップシートと上記液体不透過性−蒸気透過性バックシートとの間に配置された吸収性コア、を備えていて、少なくとも2500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する、主パネルと;主パネルの少なくとも一部に接合されているとともに上記少なくとも一部から横方向の外方に延出しており、夫々が上記横方向においてベクトル成分を有する方向に伸長可能であり、また夫々が少なくとも3500g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する1対のサイドパネルと;を備えたことを特徴としている。
【0011】本明細書は、本発明を構成すると見なされる主題を特に指摘し、明確に請求する請求の範囲で結論付けられているが、本発明は添付図面と関連して考慮される次の記載によってよりよく理解されるであろう。図面において、同様の記号は実質的に同じ要素を示すために用いられている。
【0012】
【発明の実施の形態】ここで用いられている「引上げ着用衣類(pull−on garment)」とは、画定されたウエスト開口と1対の脚開口を有するものであり、両脚を脚開口に挿入し、この製品をウエストまで引張り上げて着用者の体に付ける着用製品のことを言う。「使い捨て可能(disporsable)」という用語はここでは、洗濯したり、あるいは衣類として復元したり再使用したりするためのものではない衣類について記載するために用いられている(すなわち、これらはただ1回の使用後に捨てられるか、好ましくはリサイクルされるか、堆肥にされ、あるいは環境に優しい方法で処分されるためのものである)。「一体型(unitary)」引上げ着用衣類とは、統合された統一体を成すように一体化された別々の部品から形成されている引上げ着用衣類のことを言う。しかしながらサイドパネルは、少なくとも1つの層を含んでおり、この層がまた衣類の中央パネル又はシャシーを形成するという点で、個別のシャシーに結合された別々の要素ではない。(すなわちこの衣類は、別々に取扱いができるパネル、例えば別々のシャシーと別々のサイドパネルを必要としない)。この引上げ着用衣類はまた、好ましくは体内から排出される様々な排泄物を吸収し、かつ保持するために「吸収性がある(absorbent)」ものである。本発明の引上げ着用衣類の好ましい実施の形態は、図1に示されている一体型使い捨て可能吸収性引上げ着用衣類、すなわち引上げ着用おむつ20である。ここで用いられている「引上げ着用おむつ(pull−on diaper)」という用語は、尿及び便を吸収しかつ保持するための、乳幼児及びその他の失禁者が一般に着用する引上げ着用衣類のことを言う。しかしながら本発明はまた、その他の引上げ着用衣類、例えば排泄しつけ用パンツ、失禁ショーツ、女性の生理用衣類又はパンティ等にも適用されると理解すべきである。
【0013】図1は、本発明の引上げ着用おむつ20の斜視図である。引上げ着用おむつ20は、外側表面22、外側表面22と向かい合った内側表面24、前部26、後部28、股部30、及び前部26と後部28とをつなぎ合わせて脚開口34とウエスト開口36を形成する閉じ目(seam)32を有する。連続ベルト38は、ウエスト開口36の周りに形成される。連続ベルト38は、動きによりフィット力を生じ、着用中の動きにより生じた力を分散させるような作用を行なう。したがって引上げ着用おむつ20は、好ましくはシャシー層40;第1ベルト層42;第2ベルト層44;前部26の各サイドパネルに配置された弾力的伸長性ストレッチラミネートである、前部ストレッチラミネート46;後部28の各サイドパネルに配置された弾力的伸長性ストレッチラミネートである、後部ストレッチラミネート48;及び前部26と後部28の両方に配置された弾性ウエスト部50を備えている。引上げ着用おむつ20はさらに、弾性脚部52を備える。(もう1つの実施の形態において、開口又は通気孔(図示せず)は、最も好ましくは少なくとも引上げ着用おむつ20のサイドパネルに備えられて通気性と換気を与える。)第1ベルト層42と第2ベルト層44(ベルト層)は好ましくは布様の外見を有する不織布ウェブであり、シャシー層40は好ましくはプラスチックフィルムであり、この引上げ着用おむつ20は、介護者及び着用者がウエストに衣服のような快適さと感触を得る一方で、股では保持が改善されていると感じられるという点において、独特の美的特徴を有する。
【0014】図2は、図1の引上げ着用おむつ20の広げられた非収縮状態での概略的な平面図であり、様々なパネルと互いに対しての位置関係が描かれている。「パネル(panel)」という用語はここでは、引上げ着用おむつの1つの区域又は要素又はベルトを示すために使われている。(パネルは一般に明確な1つの区域又は要素であるが、多少は隣接するパネルと一致(機能的に対応)していてもよい。)引上げ着用おむつ20は、主パネル56と1対の脚フラップパネル58を有する股部30;ウエストバンドパネル60と中間パネル62とを含む中央パネル、サイドパネル64、及び閉じ合わせパネル66を含む前部26;ウエストバンドパネル60´と中間パネル62´とを含む中央パネル、サイドパネル64´、及び閉じ合わせパネル66´を含む後部28を有する。股部30は、連続ベルト(その他のパネル)が発生させる引上げ着用おむつ20の部分である。吸収性コアは一般に、主パネル56の中に配置される。これは、排泄物が一般にこの部位に排出されるからである。但し吸収性コアは一般に、ベルトの中間パネル62及び62´の中まで伸びている。脚フラップパネル58は一般に、主パネル56の各側縁68から外側へ側面方向にこの縁に沿って伸びている。各脚フラップパネル58は一般に、弾性脚部の少なくとも一部を形成する。連続ベルト(前部26及び後部28)は一般に、股部30(主パネル56及び脚フラップパネル58)の各側縁69から外側へ長手方向にこの縁に沿って伸びている。前部26において、中央パネルの中間パネル62は一般に、股部30の側縁69から外側へ長手方向にこの縁に沿って伸びている。ウエストバンドパネル60は一般に、中間パネル62から外側へ長手方向にこのパネルに沿って伸びている。サイドパネル64は各々一般に、中央パネルから外側へ側面方向にこのパネルに沿って伸びている。閉じ目パネル66は各々一般に、各サイドパネル64から外側へ側面方向にこのパネルに沿って伸びている。後部28において、中央パネルの中間パネル62´は一般に、股部30のもう1つの側縁69から外側へ長手方向へこの縁に沿って伸びている。ウエストバンドパネル60´は一般に、中間パネル62´から外側へ長手方向にこのパネルに沿って伸びている。サイドパネル64´は各々一般に、中央パネルから外側へ側面方向にこのパネルに沿って伸びている。閉じ合わせパネル66´は各々一般に、各サイドパネル64´から外側へ側面方向にこのパネルに沿って伸びている。前部26はそのパネルのほかに、末端縁70、脚縁71、及び側縁72をも有する。後部28はそのパネルのほかに、末端縁70´、脚縁71´、及び側縁72´をも有する。股部30は、脚縁74を有する。
【0015】図2から明らかなように、前部26の2つのサイドパネル64及び後部28の2つのサイドパネル64’の夫々は台形状をしている。そして、前部26の2つのサイドパネル64の夫々の台形状は、夫々のサイドパネル64と夫々のサイドパネル64に対応している前部26の中間パネル62及びウエストバンドパネル69との間の境界線(図2では点線により示されている)により規定されている基縁と、この基縁から外側に側面方向に伸びた端末を規定している側縁72(即ち、末端縁)と、上記基縁と上記末端縁(側縁72)とを接続または連結するよう上記基縁と上記末端縁(側縁72)との間を伸びている前部26の末端縁70及び脚縁71により規定されている2つの(即ち、第1及び第2の)横縁と、を有している。そして、ここにおいて2つの(即ち、第1及び第2の)横縁を規定している末端縁70及び脚縁71は相互に平行ではない。
【0016】図3は、図1の引上げ着用おむつ20の広げられた非収縮状態における(すなわち、サイドパネル64以外は広げられ、弾力による収縮した状態で、ここでストレッチラミネート(前部ストレッチラミネート46及び後部ストレッチラミネート48)が弛緩状態におかれている。)、一部切り取られた平面図である。外側表面22が見る人の側を向いており、前部26と後部28が閉じ目32によって閉じ合わされる前の状態である。引上げ着用おむつ20の外側表面22は、使用中に着用者の体から離れて配置されている部分を含んでいる。示される実施例において、引上げ着用おむつ20の外側表面22は、前部26に第1ベルト層42、後部28に第2ベルト層44、及び股部30にシャシー層40を備える。(おむつの内側表面24は、外側表面22と向かい合っており、使用中に着用者の体に隣接して配置されているおむつの部分である。)図3に示された実施例において、シャシー層40は、好ましくは前部26、後部28、及び股部30を画定する連続シート又はウェブを含んでいる。したがってシャシー層40は、引上げ着用おむつの主要層である。(ここで用いられている「層(layer)」は、必ずしも単一材料層に限定されない。1つの層が実際には、必要な種類の材料シート又はウェブのラミネート又は組合わせを有していてもよいからである。)シャシー層40は、内側表面76(図3には示さず)と外側表面77を有する。シャシー層40の内側表面76と外側表面77は、向きが引上げ着用おむつ20の内側表面24と外側表面22と対応している。
【0017】シャシー層40は好ましくは前部26、後部28、及び股部30を画定するので、シャシー層40はまた、前記のような対応する部位及びパネルをも有する。(単純化のために、図面では、これらの部位及びパネルは、図2に示される関連の引上げ着用おむつの部位及びパネルと同じ参照番号によって示される。)第1ベルト層42は、前部26において、シャシー層40の外側表面77に配置されており、前部26を一方の側縁72からもう一方の側縁72まで連続的に側面方向に、末端縁70から少なくとも脚縁71まで長手方向に伸びている。第1ベルト層42は好ましくはシャシー層40へ結合されている。第2ベルト層44は、後部28においてシャシー層40の外側表面77に配置されており、後部28を一方の側縁72´からもう一方の側縁72´まで連続的に側面方向に伸びており、末端縁70´から少なくとも脚縁71´まで伸びている。第2ベルト層44は好ましくはシャシー層40へ結合されている。したがって各ベルト層は、シャシー層40と組合わされて、着用者のウエストの周りに連続ベルト(図1に示す通り)を形成する。以下に詳細に示されるように、このベルトは様々なゾーンにおいて様々な弾力的伸長性を有し、引上げ着用おむつ20のフィットと保持を強化する。
【0018】弾力的伸長性があるストレッチラミネート(前部ストレッチラミネート46及び後部ストレッチラミネート48)が、前部26と後部28の両方の各サイドパネルに形成される。各前部ストレッチラミネート46は少なくとも、サイドパネルにある第1ベルト層42の部分と、これに結合された弾性パネル部材78、及びこの特別な実施の形態においては、サイドパネルを形成するシャシー層40の部分を有する。好ましくは弾性パネル部材78は、シャシー層40と第1ベルト層42との間に配置され、より好ましくは末端縁70から長手方向に、最も好ましくは脚縁71まで伸びている。各後部ストレッチラミネート48は少なくとも、各サイドパネルにある第2ベルト層44の部分と、これに結合された弾性パネル部材78´、及びこの特別な実施例においては、サイドパネルを形成するシャシー層40の部分を有している。好ましくは弾性パネル部材78´は、シャシー層40と第2ベルト層44との間に配置され、より好ましくは末端縁70´から長手方向に、最も好ましくは脚縁71´まで伸びている。図3に示される引上げ着用おむつの実施の形態においては、各ストレッチラミネートは好ましくはさらに、サイドパネルに表面シート80の一部(バリア層)を備える。各ストレッチラミネートは機械的にストレッチされるか又は延伸され(歪線によって示される)、これによってストレッチラミネートは少なくとも側面方向へ弾力的伸長性を得ることができる。(側面方向(x方向又は幅)は、引上げ着用おむつの側面方向中心線に平行な方向として定義される。長手方向(y方向又は長さ)は、長手方向中心線に平行な方向として定義される。軸方向(z方向又は厚み)は、引上げ着用おむつの厚みを通って伸びる方向として定義される。)弾性ウエスト部50は、前部26、後部28、あるいは好ましくは前部26と後部28の両方のウエストバンドパネルに備えられる。弾性ウエスト部50は、弾力的伸長性部材、好ましくはギャザーの付いた弾力的に収縮しうる部材を備え、中央パネルにおいて着用者のウエストに合い、動的フィットを与える。示される実施の形態において、弾性ウエスト部50は、好ましくは、ウエストバンドパネルにおいて、弾力的に収縮しうる条件で好ましくは表面シート80の主要層に機能的に結合されている、一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82を備える。一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82は、引上げ着用おむつ20のウエスト開口からの排泄物の漏れに対するバリアとして、同時に着用者のウエストの周りで引上げ着用おむつ20のフィットを与えるための収縮性ウエストバンドとして作用する。最も好ましい実施の形態において、一体型ウエストキャップ/ウエストバンドも通気性があり、ウエスト開口の隣接位置で引上げ着用おむつから水蒸気を逃がすことができる。
【0019】引上げ着用おむつ20には弾性脚部52も備えられ、股部30において脚におけるフィットを改善する。引上げ着用おむつ20はさらに、表面シート80と吸収性コア84も備え、この吸収性コアは表面シート80とシャシー層40との間に配置されており、これらは吸収性組立体を生じ、これは連続ベルトと共同作用を行なって排出された排泄物を封じ込める。開口又は通気孔(図示せず)が、通気性又は換気を行なうためにサイドパネルに配置されてもよい。
【0020】図4は、本発明の引き上げ着用おむつ20の、図3の前部26における線3−3に沿って切られた断面の斜視図である。図ではシャシー層40は、引上げ着用おむつ20の主要層を形成しており、内側表面76と外側表面77を有する。第1ベルト層42は、シャシー層40の外側表面77に配置されて、前部26において引上げ着用おむつ20の外側表面22を形成する。弾性パネル部材78は好ましくは、第1ベルト層42とシャシー層40との間に配置される。表面シート80は、シャシー層40の内側表面76に配置され、これに結合されている。表面シート80は好ましくは、液体透過性主要層86と2つのバリア層88を備える。これらのバリア層88は、主要層86から外側へ側面方向に側縁72まで伸びている。各バリア層88は、フラップ部分90と立ち上がり部分92を備える。立ち上がり部分92は主要層86へ取り付けられていないので、弾性スペーシング部材94のギャザー力によって、立ち上がり部分92は主要層86の表面から立ち上がることができ、使用中にはバリア又は壁を形成する。フラップ部分90は、立ち上がり部分92(基縁)から外側へ側面方向に側縁72まで伸びている。吸収性コア84は好ましくは主要層86とシャシー層40との間に配置される。後部28の構成は、好ましくは前部26の構成と同じである。
【0021】図5は、本発明の引上げ着用おむつ20の広げられた非収縮状態における(すなわち、サイドパネル以外は広げられ、弾力による収縮した状態で、ここではストレッチラミネートは弛緩状態にある)、一部切り取られた平面図である。引上げ着用おむつ20の内側表面24が見る人の側に向いており、前部26と後部28が閉じ目によって閉じ合わされる前である。体内からの排泄物を保持するのに必要な吸収性を与えるために、引上げ着用おむつ20は、液体透過性表面シート80と吸収性コア84とを備え、この吸収性コアは表面シート80とシャシー層40との間に配置される。図5に示された実施の形態において、表面シート80は好ましくは相互に結合された3つの異なる層から成る。液体透過性主要層86は、吸収性コア84の上に配置されて、液体をこの製品の中に素早く吸収する。バリア層88は、主要層86へ結合され、好ましくは延伸性があり、より好ましくは疎水性であり、これによってサイドパネルが綻びたり裂けたりせずに機械的にストレッチされうる一方で、引上げ着用おむつ20の側に沿ってバリアカフスを与えることができる。バリア層88は、フラップ部90及び通路又は立ち上がり部分92を有し、弾性脚部52の様々な要素を生じる。弾性脚部52は好ましくはガスケットカフス及びバリアカフスを備える。ガスケットカフスは、好ましくは1つ又はそれ以上の弾性脚部部材96から形成され、これらの部材はシャシー層40、バリア層88、又はこれら2つに機能的に接着され、好ましくはシャシー層40と、股部30の脚フラップパネルにおけるバリア層88のフラップ部分90との間で接着される。バリアカフスは、好ましくはフラップ(バリア層88の立ち上がり部分92)、立ち上がり部分92の長手方向末端を主要層86へ固定するための閉鎖手段98、及び立ち上がり部分92へ機能的に結合された弾性スペーシング部材94から形成される。
【0022】図1に示されている本発明の引上げ着用おむつの構成において、連続ベルト38が、ウエスト開口36の周りに形成されている。このベルト38は、着用した時に、引上げ着用おむつに動的フィット力を生じるように作用し、体内からの排泄物が負荷されたときでも着用者に引上げ着用おむつの位置を保持し、したがって吸収性コアを着用者の非常に近い位置に保ち、着用中に動的に生じた力をウエストの周りに分散させ、これによって、引上げ着用おむつの中間パネルにおいて吸収性コアを捲くれさせたり塊にしたりせずに吸収性コアに補助的サポートを与える。このベルトは次のように設計されている。すなわち、いくつかのセグメントにおいて弾力的伸長性があり、少なくともウエスト開口の周りのその他のセグメントにおいて少なくとも弾力的伸長性があるように、好ましくは弾力的に収縮しうるように;脚部開口の一部の周りで弾力的伸長性があるように;吸収性コアが位置している中間パネルにおいて、ギャザーができたり塊になったりしないように設計されている。ベルトの弾力的伸長性はまた、「力/伸び壁(force/extension wall)」を有し、ベルトはこの壁を超えては弾力的に伸びず、引上げ着用おむつは着用がより容易になる。これは、おむつが過度にストレッチせず、これによってこの製品を臀部の上に滑らせるのがより容易になるからである。この「力/伸び壁」は、自分でこの製品を身に付けようとしても、引き上げて完全ストレッチ性がある製品を臀部に付けることが十分にはできない小さな子供には特に重要である。このベルトによって、吸収性コアを取囲むベルトウエブでの着用応力をよりよくコントロールすることもできる。この結果生じたおむつは、着用者のウエストの周りに合っている場合、さらにかさばりが少ない。吸収性コアの上のベルトにギャザーと収縮が無いことと、吸収性コアの上のべルトの連続性から、より良いフィットが生じることになる。これは、ベルトに発生したフープ応力(hoop stress)に基づいた連続的な垂直力が生じるからである。この力は、着用中に吸収性コアを体へ押し付ける傾向がある。したがって吸収性コアは、次のようなおむつよりも、より近くに、より快適に、よりずれが少ない方法で維持される。すなわち吸収性コアの区域に弾性収縮又はギャザーを生じるおむつ、又はスパン内に集中させスパンを通ってフープ応力を吸収性コアの区域の周りに分散させるためのベルトを備えないおむつよりも良い。
【0023】図2に示されるように、各々前部26と後部28の両方にあるベルト38は、ウエストバンドパネル60及び60´、及び中間パネル62及び62´を含む中央パネル、中央パネルの両側にあるサイドパネル64及び64´、及び各サイドパネル64及び64´にある閉じ合わせパネル66及び66´を含んでいる。サイドパネルは、弾力的伸長性があり、引上げ着用おむつのサイド内にフィットを生じる。ウエストバンドパネルは弾力的伸長性があり、好ましくは弾力的に収縮可能であり、あるいはギャザーが付けられて、引上げ着用おむつをウエスト開口の中央部によりよくフィットさせる。中間パネルは、使用中に吸収性コアの一体性を維持するためにギャザーは付けられていない。中間パネルは、図1〜図5に示された実施の形態において、ここに記載されているように弾力的伸長性があってもよい(しかしギャザーは付けられていない)が、中間パネルは好ましくは伸長性がない方がよい。連続ベルト38は、下記のようにいくつかの異なる材料及び層から形成されていてもよい。連続ベルト38は、閉じ目パネル66及び66´において両側が接合されている第1ベルト層42と第2ベルト層44を含んでいる。図1〜図5に示された実施の形態において、ベルト38は好ましくはシャシー層40の一部、ベルト層(前部26にある第1ベルト層42及び後部28にある第2ベルト層44)、サイドパネルにあるストレッチラミネート(前部ストレッチラミネート46及び後部ストレッチラミネート48)、及び各ウエストバンドパネルにある弾性ウエスト部50を備える。好ましくは、ウエストバンドパネル60及び60´においてベルト38にギャザーを付けるために、弾力的に収縮しうる条件で機能的に接着された一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82を備える。
【0024】本発明の好ましい実施の形態において、シャシー層40は一般に、引上げ着用おむつ20の全体の形状を決定する。シャシー層40は、引上げ着用おむつの主要構造層としての作用を行ない、これにその他の部分を付け加えたり、結合したりしてもよい。したがってシャシー層は、引上げ着用おむつの表面部の全部又は大部分に配置される。但しいくつかの実施の形態においては、シャシー層のいくつかの部分は、その区域において引上げ着用おむつ又は引上げ着用おむつのいくつかの部分のストレッチ性及び/又は通気性を強化するために、開口があっても切り取られていてもよく、あるいは除去されていても(「窓が開けられていても(windowed)」)よい。したがってシャシー層は好ましくは、連続シート又はウェブを備えている。このシート又はウェブには「継目(joint)」も閉じ目(seam)も無く、したがって力は層全体に分散されて伝達される。前記のように、シャシー層の連続シート又はウェブは、材料の単一ウェブ又はいくつかの連続ウェブのラミネート又は種々の材料層を含んでいてもよい。シャシー層は、連続「ベルト(belt)」の一部を形成する。このベルトは、おむつを着用者に保持するために必要な力/伸び性を与える一方で、伸びることによって、引上げ着用おむつを着用しやすくする。シャシー層は外側表面、内側表面、又はこれらのどちらか又は両方を形成してもよく、あるいは全体が引上げ着用おむつの内部に配置されていてもよい。図1〜図5に示される本発明の実施の形態において、シャシー層は好ましくは股部において、引上げ着用おむつの外側表面を形成し、引上げ着用おむつの独特な美を生じる。
【0025】シャシー層40の少なくとも一部は、サイドパネルにストレッチラミネートを生じるために、機械的ストレッチングに付されるので、好ましくはこれは伸張性があり、より好ましくは延伸性があり(しかしながら必ずしもエラストマー性でなくてもよい)、したがってシャシー層は、機械的ストレッチングを受けた時に少なくとも多少は永久に伸びたままになり、したがってもとの歪められていない形状には十分には戻らないものである。したがってシャシー層は、吸収性製品に使用されるものとして知られたあらゆる材料、例えば織布又は不織布ウェブ;ポリマーフィルム例えばポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらのブレンドの熱可塑性フィルム;このような材料のラミネート;又は複合材を備えていてもよい。好ましい実施の形態において、シャシー層は、最低限又はまったく破断又は裂けを伴なわずに機械的ストレッチングに付すことができる。したがってシャシー層40は好ましくはポリマーフィルムである。
【0026】シャシー層40は好ましくはポリマーフィルムであり、これはまた一般に液体(例えば尿)不透過性であり、したがってシャシー層は、吸収性コアに吸収されかつ保持された排泄物が、ベッドシーツ、下着などのように、引上げ着用おむつと接触する衣類が濡れるのを防ぐ要素として働くことも可能である(すなわちこれは従来のおむつのバックシートとして作用する)。シャシー層が液体不透過性でないならば、一般に追加層例えば従来のバックシートを、吸収性コアの後に用いるべきである。シャシー層はまた、所望であれば通気性があってもよい(空気又は水蒸気に対して透過性がある)。特にベルト層、好ましくはバリア層は各々、力を伝えるストレッチラミネートを強化するために延伸性不織布ウェブであるため、また股部においては高側面張力強度材料(high lateral tensile strength material)を要しないため、シャシー層はその代わり、通気性材料を備えていてもよい。この材料は微細孔質であり、一般には強度及び伸びが低い。このようなフィルムの例には、エクソン・ケミカル社(Exxon Chemical Company)がエクサイア(EXXAIRE)という商標名で製造しているものがある。本発明のシャシー層として用いられるフィルムであって、比較的良好な延伸性を有するが通気性がないフィルムの例には、オハイオ州シンシナティのクロペイ社(Clopay Corporation)がクロンペイ(Clopay)1401という名称で製造しているポリマーフィルム、又はインディアナ州テレハウトのトレデガル社(Tredegar)からX−8323又はX−9954という名称で販売されているフィルムがある。
【0027】シャシー層のサイズは、着用者のサイズによって決められ、引上げ着用おむつは各着用者に合うように設計されている。好ましい実施の形態において、シャシー層は、着用者によりよくフィットするように修正された砂時計ガラスの形をしている。よちよち歩きの少し大きい幼児(約9kg〜約15.4kg)に合うように設計された好ましい実施の形態において、シャシー層40は好ましくは、前部と後部が長さ約483mm(約19インチ)×幅約234mm(約9・1/4インチ)であり、股部は幅が約165mm(約6・1/2インチ)である。中央パネルは幅が135mm(約5・1/4インチ)であり、サイドパネルは幅が約41mm(約1・5/8インチ)であり、サイドパネルの動きのある部分は、幅が約32mm(約1・1/4インチ)であり、閉じ合わせパネルは幅が約8.5mm(約5/16インチ)である。(閉じ合わせパネルの重なり合った実際の区域は、ここに示された好ましい実施の形態において約11mmである。)前部は長さ約114mm(約4・1/2インチ)、後部が長さ約165mm(約6・1/2インチ)であり、股部は長さ約220mm(約8・5/8インチ)である。
【0028】ベルト層(第1ベルト層42と第2ベルト層44)は、好ましくはシャシー層40とその他の要素と共に作用して、引上げ着用おむつ20のウエスト開口36の周りに連続ベルト38を形成する。したがって好ましくはベルト層は各々、「継目(joint)」も閉じ目(seam)もない連続シート又はウェブを備えており、したがって力はベルト層全体を通って分散して伝達される。(各ベルト層の連続シート又はウェブは、単一ウェブ材料又はいくつかの連続ウェブのラミネート又は種々の材料の層を備えていてもよい。)ベルト層の材料はまた好ましくは、サイドパネルにあるストレッチラミネートに強度を与え、材料を貼り合わせてラミネートにし、材料の過度の綻びも裂けも、ちぎれも無く機械的ストレッチングが可能になる。
【0029】図1〜図5に示された実施の形態において、ベルト層は好ましくはシャシー層の外側表面上に配置され、これに結合して、引上げ着用おむつの外側表面の一部を形成する。しかしながらベルト層は、シャシー層の内側表面に配置されてもよく、いくつかの実施の形態においては引上げ着用おむつの内側表面の一部を形成してもよい。これらに代わりうる実施の形態のいくつかを次に記載する。ベルト層は、少なくともサイドパネルにおいて、取り付け手段(図示せず)によってシャシー層に結合される。本明細書に適切な取り付け手段が記載されている。ベルト層は、引上げ着用おむつの各ウエスト部(前部又は後部)を側面方向に連続して伸びており、ここに記載された連続ベルト38を伴い、末端縁から股部の周りまで長手方向に伸びている。あるいはまたベルト層は、股部へ長手方向に伸びて、引上げ着用おむつのより多くの部分に衣類様の感触を与えてもよい。第1ベルト層と第2ベルト層が内側に長手方向に伸びて、股部においてこれらの間にギャップを残すようにし、ここに記載された美的長所を与えるのが好ましいが、所望であればこれらを重ね合わせて、全体に布様の外見と感触を与えてもよい。
【0030】ベルト層はサイドパネルにおいて機械的ストレッチングに付されるので、ベルト層は好ましくは伸張性があり、より好ましくは延伸性があり(しかしながら必ずしもエラストマー性はなくてもよい)、過度にあるいは好ましくはまったく、裂けも綻びもないのがよい。さらには、ベルト層は好ましくは引上げ着用おむつの外側表面に配置されるので、ベルト層はまた好ましくは柔軟性があり、感触が柔らかく、着用者の皮膚を刺激せず、おむつに布製衣類のような感触と快適性を与えるものである。適切なベルト層は、広い範囲の材料、例えばプラスチックフィルム;開口プラスチックフィルム;天然繊維(例えば木材繊維又は綿繊維)、合成繊維(例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、又はポリプロピレン繊維)、又は天然及び/又は合成繊維の組合わせの織布又は不織布ウエブ;又は被覆織布又は不織布ウエブから製造できる。好ましくはベルト層は、合成繊維の不織布ウェブを含む。
【0031】典型的な不織布ウェブにおいて、ウェブの局部破断は、ウェブが機械的ストレッチングロールの間を通過する時に、ある部位に生じる。この破断は、不織布ウェブに必要な伸長性の欠如又は個々の繊維の延伸性の欠如から来るものであることもある。本発明の好ましい不織布ウェブは、高い伸長性があり、好ましくは個々の繊維が延伸されて、繊維間の結合が実質的に破断も破壊もされないものである。したがってベルト層は、最も好ましくは、より延伸性の低い繊維を含む典型的な不織布ウェブと比較して、最小限の局部的裂けが生じるだけで、一般にさらに均一に伸びうる高い伸長性の不織布ウェブである。このような不織布ウェブの例として、ポリエチレン又はポリエチレン−混合(blend)繊維のスパンボンド(spunbond)ウェブがある。より好ましくはベルト層は、ポリエチレン、ポリエチレンポリマー混合、又はポリエチレン/ポリプロピレンポリマー混合から製造される繊維のスパンボンドウェブから製造される。ベルト層として用いられるポリエチレン繊維のスパンボンド不織布ウェブは、例えばバージニア州ワイネスボロ(Waynesboro)のポリボンド社(PolybondCo.)によって製造された#87257、ドイツのペイネ(Peine)のコロビン社(Corovin)によって製造されたコロリンド(COROLIND)17184、又はサウスカロライナ州シンプソンビルのファイバーウェブ社(Fiberweb)によって製造されたファイバーウェブ(Fiberweb)E1004204として入手できる。
【0032】ベルト38は、サイドパネル64及び64´において弾力的伸長性があり、より快適で体の形に合ったフィットを与える。これは、当初から引上げ着用おむつを着用者の体の形に合わせてフィットさせ、おむつに排泄物が負荷されたずっとあとでも着用の間、このフィットを持続させるからである。この際、引上げ着用おむつの側部が伸縮しうるので、ウエストと脚部の両方に沿って力を分散させるのである。サイドパネルはより良いフィットを与えるために、少なくとも一方向に、好ましくは側面方向にベクトル要素を有する方向に、より好ましくは側面方向に伸長性がある。しかしながら、サイドパネルは他のあらゆる方向又は一方向以上に伸長性があってもよいことに注目すべきである。さらにサイドパネルは、1つ又はそれ以上の別個の伸長性ゾーンを有していてもよい。
【0033】サイドパネルにおける弾力的伸長性は、いくつかの異なる材料及び形状によってもたらされてもよい。ベルトの様々な要素(例えばベルト層又はシャシー層)は、通常の弾性材料を備えていてもよく、あるいはベルトのサイドパネルは、いくつかの異なる弾性ラミネート構造から構成されていてもよい。例えばベルトのサイドパネルは、例えば米国特許第3,860,003号に記載されているような、弾力的に収縮しうる条件で1つ又はそれ以上の非弾性要素(ベルト層又はシャシー層又は両方)へ機能的に結合された弾性材料を備えていてもよい。この特許は、1975年1月14日にブエル(Buell)に発行された、発明の名称が「使い捨て可能おむつ用の収縮しうるサイド部分」という特許であり、この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。あるいはまたサイドパネルは、国際公開(WO)第95/03765号に記載されているような、構造的弾性状フィルム(SELF)ウェブを備えていてもよい。この特許は「弾性状挙動を示すウェブ材料」であり、1995年2月9日に公開されたプロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)の特許であり、この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。ベルトのサイドパネルは、当業者において知られているいくつかの種々の伸長性又は弾性材料から構成されていてもよいが、ベルトのサイドパネルの1つ又はそれ以上、好ましくは各サイドパネルは、ストレッチラミネートから構成される。
【0034】ストレッチラミネート(前部ストレッチラミネート46及び後部ストレッチラミネート48)は、引上げ着用おむつの一体型要素である(すなわちこれらは引上げ着用おむつに固定された別々に取扱いうる要素ではなく、むしろ引上げ着用おむつの様々な層(少なくともベルト層、好ましくはまたシャシー層)のうちの1つ又はそれ以上から形成されており、これらの延長部である。)好ましい実施の形態において、各ストレッチラミネートは、シャシー層の一部、各ベルト層の一部、シャシー層とベルト層との間に配置された弾性パネル部材、及びバリア層の一部から形成される。
【0035】本発明の好ましい実施の形態において、弾性パネル部材78は、サイドパネルにおいて、好ましくはシャシー層とベルト層との間で機能的に結合され、これによってストレッチラミネートは少なくとも側面方向に弾力的伸長性がある。ここで用いられている「弾力的伸長性がある」という用語は、引張り力(典型的にはサイドパネルについては側面引張り力)が加えられた時、少なくとも1つの方向(好ましくはサイドパネルについては側面方向)に伸び、引張り力が取り除かれたときに以前のサイズと形状にほぼ戻るセグメント又は部分を意味する。弾性パネル部材(特にゼロ歪ストレッチラミネート)としての使用に特に適していることが分っているエラストマー材料は、スチレンブロックコポリマーベースの弾性フィルムであり、好ましくは厚みが0.05mm〜0.064mm(0.002インチ〜0.0025インチ)のものであり、例えばオハイオ州シンシナティのクローペイ・コーポレーション(Clopay Corporation)からPA18−2870という名称で製造されているもの、あるいはテキサス州ベイタウンのエクソン・ケミカル(Exxon Chemical)社からのエクソン(Exxon)500シリーズ弾性フィルムがある。前記P18−2870エラストマー材料の応力/歪(力/伸び)図表を図13に示す。応力/歪図表は、約23℃(室温)において、50.8cm/分(20インチ/分)の割合で加えられた歪又は伸びに付された時、サンプル幅1インチのあたりの力の曲線(グラム)の典型的な形状を示す。弾性パネル部材として用いられるためのその他の適切なエラストマー材料には、「生きた(live)」合成又は天然ゴム、その他の合成又は天然ゴムフォーム、エラストマーフィルム(熱収縮性エラストマーフィルムを含む)、エラストマー織布又は不織布ウエブ、スクリム、エラストマー複合材等がある。
【0036】特に好ましい実施の形態において、弾性パネル部材は、実質的に引張りの無い状態(ゼロ歪)で、これらをシャシー層、ベルト層、又はその両方に固定することによって、サイドパネルにおいて機能的に結合される。弾性パネル部材を含む、その結果生じた複合ストレッチラミネートの少なくとも一部を、ついでストレッチラミネートの非弾性要素(シャシー層、バリア層、及びベルト層)を永久に延ばすのに十分な機械的ストレッチングに付す。ついで複合ストレッチラミネートは、その実質的に引張られていない状態に戻される。このようにしてサイドパネルは、「ゼロ歪」ストレッチラミネートに形成される。(あるいはまた弾性パネル部材は、引張られた状態で機能的に結合され、ついで機械的ストレッチングに付されてもよい。但しこれは、「ゼロ歪」ストレッチラミネートほど好ましくはない。)ここで用いられている「ゼロ歪」ストレッチラミネートという用語は、少なくとも2つの材料プライから成るラミネートのことを言う。これらの材料は、実質的に引張られていない(「ゼロ歪(zero strain)」)状態で同一の広がりを持つ表面の少なくとも一部に沿って互いに固定されている。これらのプライの1つは、ストレッチ性エラストマー性材料を備えており(すなわち加えられた引張り力が解放された後で、実質的にその引張られていない大きさに戻る)、第2プライは、伸び性があり(しかしながら必ずしもエラストマー性ではない)、したがって第2プライをストレッチした時に、第2プライは少なくともある程度永久に伸びて、加えた引張り力を解放したときにそのもとの未変形形状に十分には戻らないものである。その結果生じたストレッチラミネートはこれにより、少なくとも当初ストレッチング点までは、当初ストレッチング方向に弾性的伸長性があるものにされる。ストレッチラミネートを製造するために用いられる特に好ましい方法及び装置には、要素を機械的にストレッチさせるためにメッシュ波形ロールが用いられる。特に好ましい装置及び方法は、1992年12月1日にウェバーその他(Weber et al.)に発行された米国特許第5,167,897号、1990年10月20日にブエルその他(Buellet al.)に発行された米国特許第5,156,793号、及び1992年9月1日にウェバーその他(Weber et al.)に発行された米国特許第5,143,679号に開示されている。これらの特許の明細書の記載内容はこれらの特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。
【0037】弾性パネル部材は、ストレッチラミネートにおいて、シャシー層、ベルト層又はその両方に機能的に結合されてもよい。この際、断続的接着形状、又は実質的に連続接着形状が用いられる。ここで用いられている「断続的に(intermittently)」接着されたラミネートウェブとは、プライが当初から間隔をあけて配置された個別の点において互いに接着されているラミネートウェブ、又はプライが間隔をあけて配置された個別の区域において実質的に互いに接着されていないラミネートウェブを意味する。逆に、「実質的に連続して(substantially continuously)」接着されたラミネートウェブとは、プライが当初からインターフェース区域全体において実質的に連続して互いに接着されているラミネートウェブを意味する。ストレッチラミネートがストレッチラミネートの全部又はかなりな部分において接着されて、非弾性ウェブ(ベルト層、シャシー層、及びバリア層)が破断を引起こさずに伸びるか又は延伸し、かつストレッチラミネートの層がインクリメンタル(incremental)な機械的ストレッチング操作後、好ましくはストレッチラミネートの層全部を互いに比較的密着させて維持する形状において接着されるのが好ましいが、弾性パネル部材及びストレッチラミネートのその他のプライは、接着剤を用いて実質的に連続的に互いに接着される。特に好ましい実施の形態において、選定された接着剤は、坪量約0.00116グラム/平方cm(0.0075グラム/平方インチ)で、スパイラルパターンで塗布される(例えば米国特許第3,911,173号(スプラーグ・ジュニア(Sprague,Jr))及び米国特許第4,842,666号(レニッチ(Werenicz))に示されている)。スパイラルは、幅が約1.9cm(0.75インチ)であり、どちらも互いのまさに隣に配置されるか、あるいは少し重なり合う(2mmより少ない)。接着剤は好ましくは、フィンドリー・アドヒーシブ社(Findley Adhesives)からH2120という名称の接着剤が入手できる。あるいは弾性パネル部材及びストレッチラミネートの他の要素は、加熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、あるいは当業界において知られたその他のあらゆる方法を用いて、断続的に又は連続して互いに接着されてもよい。
【0038】伸長力(extension force)、伸長モジュラス(extension modulus)、及び有効ストレッチ(available stretch)(伸長(extension))を含む伸長特徴(extension characteristic);及びストレッチラミネートの収縮力と収縮率は、ストレッチラミネートと引上げ着用おむつの両方の性能において、重要な考慮事項であることが分った。伸長性及びフィット力は、着用させる者と着用者に、使用中に全体として感知される「ストレッチ性(stretchiness)」を与える。これらの特性の作用によって同様に、着用させる者は適切な程度の着用ストレッチ性を得ることができる(すなわち、着用させている間に「普通に(normally)」感知されるおむつの引張りの場合、生じるストレッチの総量は、フィットの良好な適合性の獲得/維持のために望まれるものである)。比較的高い伸長モジュラス/力を備えたストレッチラミネートは、着用者の皮膚に赤い痕を付けることがあるが、比較的低い伸長モジュラス/力を備えたストレッチラミネートは、着用者に弛み/滑り落ちを引起こすことがある。有効なストレッチがあまりに小さいストレッチラミネートは、適切なレベルの体への適合を与えることはできず、おむつを着用するのを不快にし、着用しにくくすることがある。非常に低い収縮力(又は過度の弾性クリープ、過度の弾性力の弛緩、又は過度に非弾性的な「セット(set)」)を備えたストレッチラミネートは、着用者の所定の位置に止まることができず、着用者に付けられている時に弛んだり滑り落ちたりする傾向があり、その結果フィットも保持も悪くなることがある。
【0039】本発明のストレッチラミネートの場合、伸長力及び伸長モジュラスの伸長特徴は、好ましくは規定範囲にあることが分った。図14は、本発明の好ましい(非換気)ストレッチラミネートに関する2回の伸長/回復行程の伸長/力応答曲線を示す。サンプルストレッチラミネートを、約23℃において、50.8cm/分(20インチ/分)の割合で、1回目の引張りすなわち伸長に付し、30秒間200%の伸長に維持する。ついでサンプルを同じ割合で弛緩させる。サンプルは、1分間非収縮状態のままにされ、その後に同じ割合及び条件で2回目の引張りすなわち伸長に付す。当初の引張り伸長力は好ましくは、100%伸長において、約100グラム/インチ又はこれ以上である。より好ましくは、着用者に最もよくフィットさせるためには、100%の伸長において、当初の引張り伸長力は、約150〜約225グラム/インチであり、最も好ましくは約160〜200グラム/インチである。200%の伸長においては、当初の引張り伸長力は、好ましくは約200〜約400グラム/インチであり、より好ましくは約240〜約320グラム/インチである。着用範囲内(20%〜140%伸長)のストレッチラミネートの第1行程の回復力は、好ましくは回復時に約25〜約200グラム/インチであり、より好ましくは約60〜約150グラム/インチである。これらの値は伸長・回復後の正常な装着力に相当する。
【0040】力の壁(force wall)は、力が伸長の増加につれてより急速に増大する伸長曲線の部分である。力の壁によって、ベルトのさらなる過度のストレッチングを伴なわずに、さらに着用させる力が大きくなる。この結果、特に自分で着用する場合、この衣類の着用がさらに容易になる。力の壁は、400グラム/インチよりも大きい力において達成される。したがってストレッチラミネートの場合、所望の最大設計伸長を超える、50%又はそれ以下の伸長におけるインクリメンタルな増加は、400グラム/インチ以上の力を生じる。図15に示されているように、ストレッチラミネートの力の壁は、一般に約200%伸長(このストレッチラミネートの所望の最大設計伸長)より大きい点において達成される。200%〜250%の伸長から50%の伸長の増加は、400グラム/インチより大きい力を生じる。
【0041】有効ストレッチとは、着用中に着用者の体に合うように可逆的にストレッチする、ストレッチラミネートにおいて有効な材料の最大量のことである。したがって有効ストレッチ量は、おむつを着用させる者がおむつを着用者にフィットさせるのに利用できる伸びの最大量に関するものである。さらには、おむつを着用者の体に合わせるのに利用できる回復可能な伸びの最大量にも関している。有効ストレッチは、下記等式:((ストレッチされた長さ−もとの長さ)/もとの長さ)×100から計算される。ストレッチラミネートを用いておむつの着用に要する有効ストレッチの最小量は、好ましくは少なくとも約75%、好ましくは少なくとも100%の有効ストレッチであり、有効ストレッチは好ましくは100%〜250%、最も好ましくは約200%である。
【0042】連続ベルト38も、中央パネルにおいて、好ましくは少なくとも各ウエストバンドパネル60及び60´において、吸収性コアから外側へ長手方向に好ましくは弾力的伸長性がある。弾力的伸長性は、弾性ウエスト部50によって与えられる。弾性ウエスト部50は、弾力的伸長性があり、好ましくは弾力的に収縮しうる部材を少なくとも側面方向に備え、サイドパネルのストレッチラミネートとウエストバンドパネルの弾性ウエスト部を含む連続ベルトの一部を生じ、着用者のウエストに動的にフィットしかつこれに合い、改善されたフィットを与える。したがってウエスト開口に沿う力のラインは、ウエストバンドパネルの弾性ウエスト部を通り、サイドパネルのストレッチラミネートの上部を通って解消される。したがって弾性ウエスト部は一般に、末端縁から吸収性コアの縁まで伸びるベルトの部分である。弾性ウエスト部は、好ましくは弾力的に収縮性があるものであり、ウエストバンドパネルに吸収性コアから外側へ長手方向にギャザーを付けて、中央パネルにおける衣類のフィットを次第に減らし、着用者によりよくフィットさせる。
【0043】弾性ウエスト部50は、少なくともベルト層(第1ベルト層42及び第2ベルト層44)の延長部を有するが、好ましくは引上げ着用おむつのその他の要素の1つ、例えばシャシー層40又は表面シート80又はこれらの要素のあらゆる組合わせを単独に(これらの層の1つが伸長性があるか、又は収縮性がある場合)、又はこれに接着された弾性材料と共に有する。弾性ウエスト部50は、ストレッチラミネートに関してここに記載されたものを含むいくつかの種々の形状で構成されてもよい。例えば1985年5月7日にキエビト(Kievit)及びオスターハゲ(Osterhage)に発行された、発明の名称が「弾力的に収縮しうるウエストバンドを備えた使い捨て可能おむつ」という米国特許第4,515,595号、及び1992年9月29日にブエル(Buel)l、クリアー(Clear)及びファルコン(Falcone)に発行された、発明の名称が「予め配置された弾力的フレックスヒンジを有する動的弾性ウエスト部を備えた吸収体」という米国特許第5,151,092号に記載された、あるいは当業界において知られた弾性ウエストバンド;及び前記国際公開(WO)第95/03765号に記載された構造弾性状フィルム(SELF)ウェブから製造された弾性ウエストバンドである。これらの文献の明細書の記載内容は、これらの文献がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。
【0044】図5に示されている本発明の好ましい実施の形態において、弾性ウエスト部50は、一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82を備えている。これは、表面シート80上に配置され、弾力的に収縮しうる条件で表面シート80と機能的に結合され、引上げ着用おむつ20のウエストバンドパネル60及び60´にギャザーを付ける。この一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82は、好ましくは不織布カバーストック層、エラストマー層、より好ましくは第2不織布カバーストック層のラミネートを含んでいる。ここで用いられる一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82の一例が、1991年6月25日にロバートソン(Robertson)に対し発行された、発明の名称が「一体型ウエストキャップとウエストバンドを有する吸収体」という米国特許第5,026,364号に開示されている。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。エラストマー層は好ましくはエクソン・ケミカル社(Exxon Chemical)によってエクソン(Exxon)500という名称で販売されているエラストマーフィルムである。これは約50%〜100%の予歪(prestrain)までストレッチされる。引上げ着用おむつの中央パネルにおいて表面シートと機能的に結合された時、この一体型ウエストキャップ/ウエストバンドは引上げ着用おむつの下層と共に、67%(この特別な実施の形態では1インチ)までストレッチされた場合、好ましくは約100グラム/インチ〜約300グラム/インチ、より好ましくは約150グラム/インチ〜約200グラム/インチの伸び力を生じる。この好ましい実施の形態において、一体型ウエストキャップ/ウエストバンドはまた、少なくとも37mm(1・1/2インチ)の収縮(すなわち製品全体において、76mm(3インチ)の収縮)を生じ、引上げ着用おむつの上部においてフィットを次第に減らす。特に好ましい実施の形態において、一体型ウエストキャップ/ウエストバンドは通気性があり、水蒸気を引上げ着用おむつの前部及び後部から逃がすことができる。その構成として比較的通気性のある材料を選ぶことによって、及び/又はサイドパネルにおけるストレッチラミネートに関して本明細書において議論されたように、ウエストキャップ/ウエストバンドに開口を作るかあるいは換気することによって、一体型ウエストキャップ/ウエストバンドに通気性を備えることもできる。
【0045】ベルト38の中間パネル62及び62´は、使用中に吸収性コア84が塊になったり捲くれたりすることがないように、ギャザーが付けられていない。図1〜図5に示されている実施の形態において、中間パネル62及び62´はまた、好ましくは吸収性コア84の統合性を維持するために、伸長性があるものではない。あるいはまた、中間パネルは弾力的伸長性があるものにされてもよいが、ギャザーを付けることはできない。この際、中間パネルを形成するために、伸長性はあるが収縮性のない材料を用いる。例えば中間パネルは、ここでサイドパネルに用いられるようなゼロ歪ストレッチラミネートを備えていてもよい。あるいはまた前記の国際公開(WO)第95/03765号に記載されている構造弾性状フィルム(SELF)ウェブを備えていてもよい。この文献の明細書の記載内容は、この文献がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。中間パネルが伸長性があるものにされている場合、吸収性コアの統合性を維持し、かつ中間パネルの伸長性を制限しないように、吸収性コアは「浮く(float)」ことができる(吸収性コアを中間パネルに固定しない)ことが好ましい。
【0046】閉じ合わせパネル66及び66´は、画定されたウエスト開口36と脚開口34を形成するために、製造業者によって閉じ合わされるか接着されるように設計されているベルト38の部分である。図2に示されているように、閉じ合わせパネル66及び66´は、各サイドパネル64及び64´から側縁72又は72´まで、外側へ側面方向へ伸びており、一般に末端縁70又は70´から、各々脚縁71又は71´まで長手方向に伸びている。閉じ合わせパネルは好ましくはシャシー層及びその他の要素、例えばベルト層及び表面シートの延長部であるか、又はこれらの要素のその他のあらゆる組合わせである。好ましい実施の形態において、各閉じ合わせパネルは、シャシー層、ベルト層、弾性パネル部材、及び表面シートのバリア層の部分から形成されている。(閉じ合わせパネルにおいて、ストレッチラミネートは好ましくは、機械的ストレッチングによって活性化されない。但し所望であれば、この部位に追加の伸長性が与えられてもよい。)
図1を参照した場合、閉じ目32は、好ましくは前部26の閉じ合わせパネル66と後部28の閉じ合わせパネル66´とを接着させて形成する。閉じ目32は、いくつかの異なる方法で形成されてもよい。例えば閉じ目は、外側へ伸びる閉じ合わせパネルの部分を接着させて、外側に伸びるフィン閉じ目を形成し、内側に伸びる閉じ合わせパネルの部分を接着させて、内側に伸びるフィン閉じ目を形成して作ることができる。閉じ合わせパネルは、重ね合わせ、接着させてラップ閉じ目(lap seam)を形成してもよく、あるいは閉じ合わせパネルは、当業界において知られたその他のあらゆる閉じ合わせ形態を用いて、例えばフランジレス側部閉じ目を用いて接着されてもよい。フランジレス側部閉じ目の一例は、1993年8月17日にラッセル・ピー・ブリッジス(RussellP.Bridges)に発行された、発明の名称が「融解スリット側部閉じ目を有する使い捨て可能排泄しつけ用パンツ」という米国特許第5,236,430号に開示されている。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。本発明の閉じ目の接着は、閉じ合せパネルに用いられる特定の材料に適した、当業界においてよく知られているあらゆる適切な手段によって行なうことができる。したがって、音波密封、加熱密封、圧力接着、接着剤接着、縫合、自己加熱接着等が適切な方法であろう。
【0047】本発明の好ましい実施の形態において、引上げ着用おむつ20は、前部26の閉じ合せパネル66を、後部28の閉じ合せパネル66´と重ね合わせてラップ閉じ目を作って形成される。閉じ合せパネルは好ましくは、図12に示されている熱/圧力パターン又は超音波溶接によって接着される。この特別な閉じ目において、接着パターンは、2列の楕円形接着を含んでいる。全体の接着閉じ目幅Wは、約11mm(約.4375インチ)の閉じ合せパネルの全体の重複部Xを基礎として約6mm(約0.240インチ)である。各接着部は、幅wが約2.5mm(約.1インチ)、高さhが約1mm(約.04インチ)である。接着部は、各列において、中心間が互いに約2mm(約0.08インチ)の空間sがあけられている。そのほかのパターン、大きさ、及び間隔も考えられる。第1ベルト層42、シャシー層40の一部、前部のサイドパネルにおける弾性パネル部材78の一部、バリア層88の一部、第2ベルト層44、シャシー層40の第2部分、後部のサイドパネルにおける弾性パネル部材78´の一部、及びバリア層88の第2部分の融解によって、閉じ目32は非常に強くなり、引上げ着用おむつ20を着用する際又は着用中に、綻びも裂けも生じない。
【0048】閉じ合せパネルにおいて、ポリマー材料をある量だけ増して、潜在的に強い閉じ目を製造することもできる。閉じ合せパネルにおけるポリマー材料の量は、より高い坪量の不織布材料、より厚いプラスチックフィルムを使用するか、あるいは閉じ合せパネルに追加材料層を導入することによって増すことができる。例えば追加のプラスチックフィルム又は不織布ウェブを閉じ合せパネルにおいて結合させてもよい。あるいはまたおむつを形成する層は、閉じ合せ予定区域以上に延ばされてもよく、閉じ合せパネルに追加層を導入するために、閉じ合せパネルの中にこれを折り返してもよい。このような種類の閉じ目の例は、前記米国特許第5,236,430号において論じられている。
【0049】連続ベルト38のほかに、引上げ着用おむつ20は、シャシー組立体(主パネル56及び脚フラップパネル58)を有する。これは着用者の脚の間に伸びており、これによって股部30を画定している。股部30は一般に、少なくとも1つの外側カバー層と、好ましくは吸収性コア84をも備えている。図1〜図5に示された実施の形態において、外側カバー層はシャシー層40と表面シート80を有する。シャシー組立体はさらに好ましくは弾性脚部52を備える。
【0050】弾性脚部52によって、股部30と一般に脚開口の周りにおいて、液体及びその他の体内からの排泄物の保持が改善される。各弾性脚部52は、脚フラップパネル58において、体内からの排泄物の漏れを減らすためにいくつかの異なる実施の形態を備えていてもよい(弾性脚部は、脚部バンド、サイドフラップ、バリアカフス、あるいは弾性カフスと呼ばれてもよく、そう呼ばれることもある)。1975年1月14日にブエル(Buell)に発行された、発明の名称が「使い捨て可能おむつ用の収縮性サイド部分」という米国特許第3,860,003号には、サイドフラップと1つ又はそれ以上の弾性パネル部材を有する収縮性脚開口を備えて、弾性脚部カフス(ガスケットカフス)を生じる使い捨て可能おむつについて記載されている。1990年3月20日にアジズ(Aziz)及びブラネイ(Blaney)に発行された、発明の名称が「弾性フラップを有する使い捨て可能吸収体」という米国特許第4,909,803号には、脚部の保持を改善するために、「立ち上がった(stand−up)」弾性フラップ(バリアカフス)を有する使い捨て可能おむつについて記載されている。1987年9月22日にローソン(Lawson)に発行された、発明の名称が「二重カフスを有する吸収体」という米国特許第4,695,278号には、ガスケットカフスとバリアカフスとの二重カフスを有する使い捨て可能おむつについて記載されている。1989年1月3日にドラゴー(Dragoo)に発行された、発明の名称が「漏れ耐性二重カフスを有する吸収体」という米国特許第4,795,454号には、漏れ耐性二重カフスを有する使い捨て可能おむつであって、表面シートがあるのでおむつの側縁がなくてもよく、衣類の側部へ滲み出るのを防ぐおむつについて開示している。これらの特許の明細書の記載内容は、これらの特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。各弾性脚部は、前記の脚部バンド、サイドフラップ、バリアカフス又は弾性カフスと似た形状にされていてもよいが、各弾性脚部は、ガスケットカフスとバリアカフスとの組合わせを備えているのが好ましい。ガスケットカフスとバリアカフスは、好ましくはドラゴー(Dragoo)の特許に示されているように、またこの明細書に記載されているように形成される。
【0051】本発明のもう1つの実施の形態において、脚フラップパネル58は、前記国際公報(WO)第95/03765号に記載されているような構造弾性状フィルム(SELF)ウェブを含んでいてもよい。脚フラップパネルのこのSELFウェブは、側面方向に伸長性がある。SELFウェブを、ガスケットカフスを形成する弾性脚部部材の隣に、又はその上に、又はその外側に備えることによって、引上げ着用おむつには、重い負荷によりさらに空の容積ができたために広がる必要が生じた場合に広がりうる脚部隣接区域が与えられ、同時に、ずれにより脚に生じる漏れの可能性を減じるようにぴったりとしたフィットが与えられる。おむつに負荷がかかり重くなるにつれて、重力によって、伸長性のある脚フラップパネルが側面方向に広がるので、カフスが重みで下方に引張られて脚からずり落ちる代わりに、このように広がるので脚のずれが減る。その結果、ガスケットカフスの作用は、吸収性コアから独立したものになり、したがってよりよいフィットと封じ込めが生じる。さらにはSELFウェブにより、ガスケットカフスにおける製品の柔らかさが増し、全体的に赤ちゃんに優しい美しさが生じる。実際、主パネルは所望であれば、柔らかさと封じ込め特性を与えるSELFウェブを含んでいてもよい。あるいはまた脚フラップパネルは、SELFウェブ、又は機械的にストレッチされたラミネートを含んでいてもよい。これは、長手方向に伸長性があり、脚開口に長手方向の伸長性を与え、これによって脚の大きい着用者にもフィットしうる。
【0052】吸収性コア84は好ましくは、シャシー層40の内側表面76に隣接して配置され、好ましくは当業者においてよく知られたもののような取り付け手段(図示せず)によってこれに結合される。例えばシャシー層は、均質連続接着剤層、パターン接着剤層、又は1列の別々の接着剤ライン、スパイラル、又はスポットによって、吸収性コアに固定されてもよい。満足すべきものであることが分っている接着剤は、ウイスコンシン州ワウワントサ(Wauwautosa)のフィンドリー・アドヒーシブ社(Findley Adhesives)によって製造され、フィンドリー(Findley) H2120として販売されているものである。取り付け手段は好ましくは、1986年3月4日にミネトラ(Minetola)及びタッカー(Tucker)に発行された、発明の名称が「排泄物保持使い捨て可能衣類」という米国特許第4,573,986号に開示されている、接着剤フィラメントの開放配列網目構造(open pattern network)を含んでいる。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここにに引用されることにより本願の明細書中に組込まれる。フィラメントの開放配列網目構造の取り付け手段の例には、スパイラルパターンに渦巻き状に入れられた接着剤フィラメントのいくつかのラインが含まれる。例えば下記の特許に記載された装置及び方法に示されているものである。すなわち、1975年10月7日にスプラーゲ・ジュニア(Sprague,Jr)に発行された米国特許第3,911,173号、1978年11月22日にジェッカーその他(Ziecker et al.)に発行された米国特許第4,785,996号、及び1989年6月27日にレニッチ(Werenicz)に発行された米国特許第4,842,666号である。これらの特許の明細書の記載内容は、この特許がここにに引用されることにより本願の明細書中に組込まれる。あるいはまた取り付け手段は、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、又はその他のあらゆる適切な取り付け手段、あるいは当業界において知られたこれらの取り付け手段の組合わせであってもよい。
【0053】吸収性コア84は、どんな吸収性手段であってもよいが、一般に圧縮でき、形に沿うことができ、着用者の皮膚に刺激を与えず、尿やその他のある種の体内からの排泄物のような液体を吸収・保持しうるものである。吸収性コアは、様々なサイズ及び形状(例えば長方形状、砂時計ガラス形状、「T」字形状、非対称形状等)として製造されてもよく、使い捨て可能おむつ及びその他の吸収体において通常使用される、非常に様々な液体吸収性材料、例えば一般にエアフェルト(airfelt)と呼ばれる微粉砕木材パルプから製造されてもよい。その他の適切な吸収性材料の例として、ひだ付きセルロース詰綿、コフォーム(coform)を含む溶融吹き込みポリマー(meltblown polymer)、架橋セルロース繊維、ティシューラップ(tissue wrap)を含むティシュー、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料、又はあらゆる同等の材料又は材料の組合わせがある。吸収性コアの形状及び構成もまた様々なものであってよい(例えば吸収性コアは、様々な差し渡し(caliper)ゾーン、疎水性勾配、超吸収性勾配、又は低い平均密度及び低い平均坪量受入れゾーンを有していてもよい。あるいは1つ又はそれ以上の層又は構造を備えていていてもよい。)しかしながら吸収性コアの総吸収容量は、引上げ着用おむつの設計負荷及び用途と相容れるものでなければならない。さらには吸収性コアのサイズ及び吸収容量は、乳幼児から大人までの様々な着用者に合うように多様なものであってもよい。
【0054】吸収性コアの好ましい実施の形態は、非対称形状、修正された砂時計ガラス形状であり、着用者の体側の体側表面(内側表面)及び体側表面の反対側の衣類側表面を有する。広く受入れられ、商業的にも成功を収めた本発明の吸収性コアとして用いられる吸収性構造の一例は、1994年11月1日にコック(Cook)、ラッシュ(Lash)、ムーア(Moore)及びヤング(Young)に発行された、発明の名称が「剛化繊維及び超吸収性材料を含む吸収構造」という米国特許第5,360,420号に記載されている。この文献の明細書の記載内容は、この文献がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。好ましくは吸収性コアは、化学的に剛化されたセルロース繊維の受入れ/分配層と、木材パルプ繊維と超吸収性材料との混合物を備えている、受入れ/分配層の下に配置された貯蔵層を含んでいる。これは例えば、1986年9月9日にワイスマン(Weisman)及びゴールドマン(Goldman)に発行された、発明の名称が「高密度吸収構造」という、米国特許第4,610,478号に開示されている。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。
【0055】表面シート80は、吸収性コア84の体側表面に隣接して配置され、好ましくは当業者においてよく知られた取り付け手段によって、吸収性コア84及びシャシー層40に結合されている。適切な取り付け手段は、吸収性コアをシャシー層に結合させることに関して記載されているものである。ここで用いられている「結合された(joined)」という用語は、要素を直接他の要素に固定して1つの要素をもう1つの要素に直接固定する形態、要素を、これ自体が他の要素に固定されている中間部材に固定して、要素を間接的にもう1つの要素に固定する形態をも包含する。好ましい実施の形態において、表面シート及びシャシー層は、これらを引上げ着用おむつの吸収性コア又は弾性パネル部材又はその他の要素に直接結合して、間接的に結合する。
【0056】表面シート80は、好ましくは3つの部材の構造を備えている。これは例えば1989年1月3日にドラゴー(Dragoo)に発行された、発明の名称が「漏れ耐性二重カフスを有する吸収体」という、米国特許第4,795,454号に開示されている。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。図5に示されるように表面シート80は、主要層86、及びこの主要層86から外側に側面方向に伸びている、この層に結合されたバリア層88を備える。主要層86は、液体透過性材料であり、これによって液体がその厚みを素早く通過し、吸収性コアに吸収される。2つのバリア層88は、好ましくは疎水性であり、おむつの側部からの漏れを防ぎ、より好ましくはストレッチラミネートを強化するために延伸性がある。
【0057】主要層86は、好ましくは柔軟性があり、感触が柔らかく、着用者の皮膚を刺激しない。主要層は、液体(例えば尿)透過性であり、その厚みを素早く通過する。適切な主要層は、広い範囲の材料、例えば多孔質発泡体;網状発泡体;開口い。好ましくは主要層は、ニュージャージー州ランディスビル(Landisville)のファイバーテック社(Fibertec,Inc.)によって、6701という名称で製造されているものである。
【0058】図4に示された実施の形態において、主要層86は好ましくは液体がシャシー層と境を接しておらず、したがって液体は主要層に沿って引上げ着用おむつの縁まで滲み出すことがなく、液体がバリア層から成る立ち上がりバリアカフスの上下に滲まず、したがってより強力なストレッチラミネートを生じるように、より延伸性のある材料がサイドパネルに配置されてもよい。主要層は好ましくは吸収性コアの体側表面の主要部分と重なり合い、さらに好ましくは少なくとも股部において吸収性コアの体側表面区域のすべてと重なり合い、したがって引上げ着用おむつに排出される排泄物は、主要層に浸透する。ここで排泄物は吸収性コアに吸収される。主要層は、吸収性コアの側縁の方へ外側へ側面方向に伸び、好ましくは少なくとも股部において吸収性コアの側縁を超えて伸びている。しかしながら主要層は、股部の脚縁の内側に向かったところで終わっている。最も好ましい形状において、主要層はバリア層の基縁に隣接して終わっている(すなわち主要層が終る縁は、基縁に隣接して配置されている)か、又は端縁は、基縁より離れてこの縁から内向きに配置されている。ここでは隣接して(adjacent)という用語は、主要層が、基縁において、主要層材料の多少なりとも小さい区域において終わっているという意味である。この区域は、製造中の機械許容差により、あるいは製造される時に主要層の区域における変動により、基縁の内側に又はこれを超えて伸びていてもよい。
【0059】図4に示される表面シート80の好ましい実施の形態において、バリア層88は、弾性脚部52(好ましくはガスケットカフス及び/又はバリアカフス)と、好ましくはストレッチラミネートの一部を形成する。
【0060】図4に示されたガスケット/バリアカフス弾性脚部を形成するために、バリア層88は、好ましくはフラップ部分90と立ち上がり(通路)部分92を有する。立ち上がり部分92は、基縁95及び端縁95´を有する。フラップ部分90は好ましくはバリア層88の連続セグメントであるが、フラップ部分90は、立ち上がり部分92へ固定された種々の材料片から形成されてもよい。したがってフラップ部分90は、立ち上がり部分92よりも様々な物理的性質、大きさ、及び特徴を有していてもよい。実際、フラップ部分又は立ち上がり部分は、所望であれば、おむつから完全に無くしてもよい。立ち上がり部分92は、米国特許第4,795,454号(ドラゴー(Dragoo))に記載されたバリアカフスのフラップを形成かつ画定する。立ち上がり部分の基縁95は、好ましくは弾性脚部部材96と長手方向中心線との間に配置され、最も好ましくは少なくとも股部30において、弾性脚部部材96と吸収性コア84の側縁との間に配置されて、基縁に沿って密封を創り出す。端縁95´は、好ましくは少なくとも股部30において、引上げ着用おむつの下部要素には固定されず、立ち上がりバリアカフスを形成する。立ち上がり部分の末端は、好ましくは引上げ着用おむつの下部構造である主要層に閉鎖手段98によって結合される。この手段は例えばここに記載されたどの取り付け手段でもよく、これはバリアカフスの立ち上がり機能を強化するためである。バリア層88の立ち上がり部分92はしたがって好ましくは、引上げ着用おむつからの排泄物の漏れを減らすために疎水性である。
【0061】本発明の好ましい実施の形態において、前部26と後部28のバリア層88のフラップ部分90の少なくともいくつかのセグメントは、各々サイドパネル64と64´にストレッチラミネートを生じるために機械的ストレッチングに付される。したがって少なくともフラップ部分90、好ましくはバリア層88の全体は伸び性があり、より好ましくは延伸性があり(しかしながら必ずしもエラストマー性はなくてもよい)、したがってバリア層は機械的ストレッチングを受けた時、少なくともある程度まで永久に伸ばされたままであり、したがってそのもとの形状に十分には戻らない。特に好ましい実施の形態において、バリア層は、過度の破断も裂けも引起こさずに機械的ストレッチングに付すことができる。したがってバリア層は好ましくは伸び性(elongatable)があり、より好ましくは延伸性(drawable)があり、最も好ましくは疎水性材料である。バリア層に適した材料には、ベルト層に適した層の多くが含まれる。バリア層の好ましい材料は、スパンボンドポリエチレン又はポリエチレン混合繊維ウェブである。バリア層に適した材料は、ノースカロライナ州シンプソンビルのファイバーウエブ社(Fiberweb N.A.)から、E1004203という名称で製造されているスパンボンドポリエチレン繊維ウェブである。
【0062】引上げ着用おむつ20はまた、好ましくは空気及び水蒸気が引上げ着用おむつの内部に出入りができるように、通気孔又は開口が備えられていてもよい。好ましい実施の形態において、開口はサイドパネルに配置されている。この形状では、排泄物は、吸収性コアに隣接する区域からの漏れが妨げられるが、空気と水蒸気はこの製品の中で交換が行なわれて換気され、したがってこの製品は体の汗によって過度に湿ることがなく、着用していて不快になることもない。通気孔はさらに、引上げ着用製品のその他のパネル又は引上げ着用おむつの要素のいくつかに備えられていてもよい。例えば通気孔は、前部又は後部にあるウエストバンドパネルに備えられてウエストバンド部に換気と通気性を与えてもよく、及び/又は通気孔は、製品の換気をさらに強めるために、一体型ウエストキャップ/ウエストバンドに備えられていてもよい。
【0063】引上げ着用おむつは好ましくは、サイドパネルの中に複数の通気孔を備えるものである。通気孔は、大小の開口の決められたパターンで配置されている。開口は一般に、直径が約0.3〜2.5mmであり、大きい方の開口は、直径が好ましくは約1〜2mmであり、小さい方の開口は約0.5〜0.9mmである。開口は、生地に孔又は開口部を押し抜き(punch)して、又は自己加熱接着、例えば超音波又は熱/圧力方法によって孔を形成して作ることができる。このような開口及び形成技術は、1951年3月6日にカトラー(Cutler)に発行された米国特許第2,544,069号、及び1989年5月30日にキェルピコウスキーその他(Kielpikowski et al.)に発行された米国特許第4,834,738号に記載されている。これらの特許の明細書の記載内容は、これらの特許がここに引用されることにより本願の明細書に組込まれる。好ましくは開口は、製品の層全体、サイドパネルのストレッチラミネートの層全体を通って伸びており、したがって通気孔は製品の内側から外側へ伸びている。あるいはまた通気孔は、層のうちの1つ又はそれ以上にだけ作られていてもよく、孔というより細長孔(slit)又は切れ目(cut)であってもよい。
【0064】あるいはまた通気性は、引き上げ着用おむつの材料を、当業界において知られた空気又は蒸気透過性材料にすることによって備えてもよい。例えばシャシー層は、通気性(蒸気透過性)はあるが液体不透過性のプラスチックフィルムを備えていてもよい。弾性パネル部材は、引上げ着用おむつの通気性をさらに高めるために、開放材料、例えば発泡体、スクリム(scrim)、不織布、又は通気性エラストマーフィルムであってもよい。
【0065】本発明の引き上げ着用おむつ20は、介護者によって着用されても、着用者によって自分で着用されてもよい。一般にウエスト開口36は伸びるので、着用者は一方の足を脚開口34の1つに挿入することができる。ついでもう一方の足をもう1つの脚開口34へ入れる。ついで引上げ着用おむつ20は、着用者の胴体に引き上げられ、おむつの着用位置に収まる。ストレッチラミネートによって生じた力の壁は特にさらに伸びるのではなく、この製品を臀部の上に余儀なく引上げるようにさせることにより、引上げ着用おむつを自分で着用する時に役に立つ。したがって引上げ着用おむつが着用され、排出された体内からの排泄物を格納かつ保持しうる。引上げ着用おむつは、脚から引き下げられるか、あるいは閉じ目の近くの引上げ着用おむつの部分を引裂くことによって、着用者から取り除かれる。
【0066】図6は、本発明の引上げ着用おむつのもう1つの実施の形態の断面の斜視図である。図6に示されるように、シャシー層540は、引上げ着用おむつ520の内側表面24を形成する。したがってシャシー層540は表面シートとして用いられる。このため、この実施の形態においては、シャシー層540は好ましくは液体透過性不織布ウェブを備えている。シャシー層540は好ましくは、表面シートの主要層の形成に関して本明細書において前記されたような不織布材料である。第1ベルト層542は、シャシー層540の外側表面577に隣接して配置されている。第2ベルト層(図示せず)も、シャシー層の外側表面に隣接して配置されている。さらに、好ましくは液体不透過性プラスチックフィルムを含んでいる中央バックシート層510は、第1ベルト層542の内側表面、シャシー層40の外側表面577に配置され、引上げ着用おむつのバックシートとして作用する。弾性パネル部材78は、シャシー層540と第1ベルト層542との間に配置されて、前部ストレッチラミネートを形成する。吸収性コア84は、好ましくはシャシー層540の外側表面577であって、好ましくはシャシー層540と中央バックシート層510との間に配置されている。弾性脚部のバリアカフス514は、好ましくはシャシー層540の内側表面576に結合された比較的幅の狭い材料ストリップ(バリアフラップ)を備えている。これは例えばローソン(Lawson)の前記米国特許第4,695,278号に示されている。バリアカフスのフラップは、不織布ウェブ、プラスチックフィルム、又は不織布ウェブとプラスチックフィルムのラミネートを備えていてもよい。
【0067】図6に示されるように、ストレッチラミネートはさらに強化層512を備えている。これは好ましくはシャシー層540と、弾性パネル部材78との間に配置されている。強化層512は、ストレッチラミネートを「歪強化する(strain reinforce)」働きをするので、ストレッチラミネートに局部的な裂けも孔も作らずにストレッチラミネートの深い機械的ストレッチング(歪付け(straining))が可能になる。前記のように、特にストレッチラミネートに加えられる機械的ストレッチング操作により生じる高い張力部分において、他の材料よりも歪性(strainable)の強い材料もある。したがって、あまり歪性が高くない材料とより歪性の高い材料とを組合わせた結果、材料の過度の裂けも綻びも伴なわずに非常に高い程度まで歪性のある組合わせラミネートが生じる。これは特に、シャシー層540が不織布生地から成るこの実施の形態において重要である。シャシー層540が引上げ着用おむつ520の表面シートとしての働きをするので、シャシー層540は一般に、容易に液体を透過するが、一般にほかの不織布材料ほど延伸性が無い不織布材料を備えている。したがってこの実施の形態のシャシー層540は、機械的ストレッチング操作を受けてストレッチラミネートを形成する場合、ちぎれるか引裂ける傾向がある。シャシー層540より延伸性の高い材料である強化層512は、機械的ストレッチングの前にシャシー層540にラミネートされた時、シャシー層540における裂けに橋を架けるか又は繋げて、全体のストレッチラミネートが使用中に壊れたり孔ができたりしないようにする。
【0068】したがって強化層512は、ストレッチラミネートに必要な強度を与えるために、延伸性のあるいくつかの材料を備えていてもよい。このような強化層の例には、プラスチックフィルム、開口プラスチックフィルム、例えばプロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Company)から販売されているドリーウェーブ(DRI−WEAVE)、又は不織布ウェブがある。好ましくはストレッチラミネートに通気性を与えるために、強化層は開口プラスチックフィルム又は不織布材料を備えている。より好ましくは強化層は、この明細書で前記されたベルト層として用いられる不織布を備えている。
【0069】前記のように強化層は、好ましくは比較的弱い層に隣接して配置されて、これらに強度を与える。図6に示された実施の形態において、強化層512は好ましくは、シャシー層540の外側表面577に配置されている。但しこれは所望であれば、シャシー層540の内側表面に配置されてもよい。ストレッチラミネートに追加の強化層を備えてもよく、この要素のどれに隣接して配置されてもよい。
【0070】図7は、図6に示された引上げ着用おむつのもう1つの実施の形態である。シャシー層640は表面シートとして機能する。第1ベルト層642は、シャシー層640の外側表面677において、好ましくは中央パネルにあるシャシー層640に直接隣接して配置される。弾性パネル部材78は、サイドパネルにおいて第1ベルト層642とシャシー層640との間に配置されている。したがって介入要素を用いずに連続ベルトが形成される。したがって力は分散され、連続的にウエスト開口の周りに伝達される。中央バックシート層610は、第1ベルト層642の外側表面612に配置され、股部及び前部と後部の中央パネルにおいて引上げ着用おむつ620の外側表面22を形成する。吸収性コア84は、中央バックシート層610と第1ベルト層642との間に配置されている。第1ベルト層642が吸収性コア84の表面上に伸びているので、第1ベルト層642も好ましくは液体透過性である。第1ベルト層642はしたがって、ここに前記されているスパンボンドポリエチレン繊維不織布材料から成っていてもよいが、例えば適切な界面活性剤を加えて、これを十分に流体透過性にする。1つ又はそれ以上の強化層をサイドパネルに配置して、シャシー層640と第1ベルト層642の両方の過度の綻びも裂けも防ぐようにしてもよい。
【0071】図8は、図6に示される引上げ着用おむつのさらにもう1つの実施の形態の断面の斜視図である。この実施の形態において吸収性コア84は、シャシー層740と第1ベルト層742との間に配置されている。第1ベルト層742は、吸収性コア84の衣類側表面に配置されているので、液体透過性である必要がないため、第1ベルト層742は好ましくは延伸性があり、ベルト層としての使用についてここに前記された材料から成る。中央バックシート層710は、第1ベルト層742の外側表面712に配置され、股部及び前部及び後部の中央パネルにおいて、引上げ着用おむつ720の外側表面22を形成する。シャシー層740を強化するために、強化層(図示せず)がシャシー層740と弾性パネル部材78との間に配置されてもよい。
【0072】図9の(A)は、本発明のもう1つのバリアカフス形状の断面図である。図9の(A)に示されるように、バリアカフス810のフラップは、バリア層88の立ち上がり部分892を備えている。バリアカフス810は、基縁895と端縁812を有する。基縁895はシャシー層840に結合されて、脚開口の側からの排泄物の漏れやにじみを防ぐ密閉を与える。端縁812は、バリア層88の一部を弾性スペーシング部材94の周りでそれ自体に対して折り曲げて形成される。弾性スペーシング部材94は、フラップすなわちバリア層88へ、弾力的に収縮しうる条件で、前記端縁812に隣接して機能的に結合されて、端縁812が主要層86から立ち上がるようにされている。保持層814は、フラップすなわちバリア層88へ結合される。保持層814は好ましくは液体不透過性フィルムであり、バリアカフス810からの漏れをさらに防ぐ。保持層814は好ましくはポリエチレンフィルムを備えている。保持層814は、好ましくは外側へちょうど側面方向へ基縁895を超えて、基縁895と端縁812の中間点まで伸びている。図9の(A)に示される実施の形態において保持層は、フラップの折り重ねられた部分の間に配置されている。保持層814は、基縁895を超えて伸びており、さらに基縁895において防水シールを生じる。保持層814は、好ましくは端縁812まで伸びず(この実施の形態において端縁から約6.35mm(約0.25インチ))、皮膚の健康の維持のために、端縁812に隣接して通気性部分を与える。したがってバリアカフス810は、バリアカフス810の基底部において液体・気体不透過性であって漏れを防ぐが、端縁812に隣接した部分では気体透過性であって、バリアカフス810の柔らかさと通気性を高める。
【0073】第2「バリア(barrier)」が、第2弾性スペーシング部材894によって作られる。これは、前記基縁と前記端縁の中間で前記フラップと機能的に結合されており、好ましくは弾性スペーシング部材94を備えていて少なくとも約12.5mm(約0.5インチ)のところに作られる。第1弾性スペーシング部材894は、好ましくはフラップと保持層814との間においてフラップに結合される。保持層は最も好ましくは間隔があけて配置されたゾーンにおいて(基縁895に隣接し、かつフラップの重ね合わされた部分に隣接して)フラップに結合され、したがって保持層の中間部分はフラップに固定されておらず、第2弾性スペーシング部材は、好ましくはこの中間部分に隣接してフラップに結合され、したがって第2弾性スペーシング部材は保持層814からフラップを離すように間隔をあけ、ポケットを形成する傾向がある。第2弾性スペーシング部材894はしたがって、体に隣接した部分により通気性のあるフラップ区分を生じる。これは不織布フラップだけが体と接触するからである。第2弾性スペーシング部材894は好ましくは、弾性スペーシング部材94よりも低い力でフラップと機能的に結合され、弾性スペーシング部材94の機能性を損なわないようにするが、保持層814からフラップを離すように間隔をあける。第2弾性スペーシング部材894は、弾力的に収縮しうる条件で機能的に結合され、好ましくはその末端に隣接した部分でのみ固定され、したがって中間部分はフラップに固定されず(すなわちこれは、1989年3月28日にリチャードソン(Richardson)に発行された、発明の名称が「脚に合う改良カフスを有する使い捨て可能おむつ」という、米国特許第4,816,025号に記載されているような引きひも弾性(drawstring elastic)を形成するように固定されている。この特許の明細書の記載内容は、この特許がここに引用されることにより本願の明細書中に組み込まれる。)、これによって第2弾性スペーシング部材894はフラップ内の、フラップと保持層によって画定されたスペース内において浮かんでいることができ、保持層から通気性のある不織布フラップを間隔をあけて離すことによって、柔らかさと柔軟性、及びよりよい通気性/皮膚の健康を与えるようにして、体と接触させることができる。
【0074】前記バリアカフスの実施の形態のさらに好ましい実施の形態として、バリアカフスのカフスの高さと間隔は、バリアカフスが引上げ着用おむつに結合される方法によって調節されてもよい。図9の(B)は、カフスの高さと間隔を最適なものにするために、バリアカフス810がどのように表面シート80に結合されるかを示している。フラップの内側表面は、おむつ、一般的には表面シート80に結合されるが、その末端において、第1閉鎖手段816によって、カフスの高さの約半分の位置に(第2弾性スペーシング部材894に隣接して)、基縁から内側へ側面方向へ結合される。ついで端縁812は、基縁の方へ外側に側面方向に折り返され、このようにして第1バリアセグメント820及び第2バリアセグメント822が形成される。第2バリアセグメント822におけるフラップの外側表面は、第2閉鎖手段818によってフラップの末端において第1バリアセグメント820におけるフラップの外側表面に結合される。折り返しによって、股部30により幅広いカフスの間隔と、より高いカフスの高さを与え、漏れ性能(leakage performance)(特にBM保持(BM containment))が有意に改善される。第2閉鎖手段818のセグメントに沿う位置関係は、カフスの高さとカフスの間隔を変えるために様々なものであってもよいことに注目すべきである。カフスの高さは、引上げ着用衣類についての特に重要なパラメーターである。これは、着用する時にバリアカフスに着用者の脚が絡まることがあるので、着用時に問題を起こすかもしれないからである。カフスの高さは好ましくは約44.5mm(約1.75インチ)より低く、より好ましくは約31.75mm〜約44.5mm(約1.25〜約1.75インチ)であり、股部30におけるカフスの間隔は、約63.5mm(約2.5インチ)〜約99mm(約3.5インチ)である。
【0075】図10は、本発明のもう1つの実施の形態であり、ここでは通気孔54がサイドパネルに備えられており、シャシー層940の一部が各ウエストバンドパネルにおいて除去されている(窓が開けられている)。シャシー層のこの部分は、ウエストバンドパネル60及び60´に高い通気性を与えるために除去されている。したがってウエストバンドパネルにおけるベルトは、各ベルト層(第1ベルト層42又は第2ベルト層44)、表面シート80の主要層86、及びあるセグメントにおいては一体型ウエストキャップ/ウエストバンド82を備えている。ベルト層及び表面シートの主要層はどちらも好ましくは不織布ウエブなので、水蒸気は引上げ着用おむつの中と外との間を通過でき、これによって引上げ着用おむつ全体の通気性が高められる。通気孔54は、ここで前記されたものと同様なものであり、サイドパネルに高い通気性を与える。
【0076】図11は、本発明の引上げ着用おむつのさらにもう1つの実施の形態の形態を示す。シャシー層1040も、ベルト層としての働きをする。シャシー層1040はまた、前部と後部の両方、及び股部において、引上げ着用おむつ1020の外側表面22を生じる。この実施例において、シャシー層1040は好ましくは、不織布ウェブを備えており、引上げ着用おむつ全体に布製衣類のような感触と外見を与える。表面シート80は、主要層86と1対のバリア層88を有する。この実施の形態において、引上げ着用おむつ1020には複合バックシートが備えられている。これは吸収性コア84に対してはバックシートとして作用し、サイドパネルのストレッチラミネートに対しては強化層として作用する。この実施の形態において、バックシートは中央バックシート層1002と、1対のバックシート強化層1004を含んでいる。中央バックシート層1002は、好ましくは排泄物を吸収性コア84に封じ込めるための液体不透過性フィルムである。しかしながら中央バックシート層1002は機械的ストレッチングに付される必要がないので、これはこの明細書で前記されたような液体不透過性、蒸気透過性フィルムを備えていてもよく、股部及び前部及び後部の中央パネルにおいて製品に全体的な通気性を与える。バックシート強化パネル1004は機械的ストレッチングに付されるので、これらは好ましくはここで前記されたような強化層として使用するのに適したあらゆる材料から成っていてもよい。例えば不織布ウェブ又はプラスチックフィルムなどである。示される実施の形態において、バックシート強化層1004は、図1〜図5の実施の形態のシャシー層として用いられているプラスチックフィルムを備えている。バックシート強化層は、中央バックシート層と重なり合い、より好ましくはこれに結合されているが、バックシート強化層はその代わりに、中央バックシート層から外側へ側面方向へ間隔があけられていてもよく、この中央バックシート層に固定されておらず、したがってバックシート強化層は、独立した強化層として作用する。中央バックシート層1002とバックシート強化層1004は好ましくは各々、プラスチックフィルムを備えているので、これらの層は、製造中の取扱いを容易にするため、引上げ着用おむつに組合わせる前に結合されてもよい。弾性パネル部材78は好ましくはシャシー層1040とバックシート強化層1004との間に配置され、ストレッチラミネートを生じる。
【0077】本発明の特別な実施の形態を例示し記載したが、当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々なその他の変更及び修正を行ないうることは明白であろう。したがってこの発明の範囲内にあるすべての変更及び修正を、添付の請求の範囲において包含するものとする。
【0078】使い捨て可能おむつ、特に本明細書で開示されたもののような身体にぴったり合っているおむつ及び排泄しつけ用パンツのような衣類のために、吸収体によって生成される通気性及び周囲の力は、特に暑く湿度の高い条件での性能に重要であることが見出された。吸収体を着用者に配置したとき、吸収体を作る材料によって皮膚が塞がれる。この皮膚の閉塞は、特に暑く湿度の高い条件下で、閉塞された領域での蒸発及びその結果の冷却を妨げる。結果として生じた汗は、吸収体の内側の空気の相対湿度を上昇させ、着用者にとって快適性が低下し、治療奉仕者により認識される欠点になる。更に、吸収体が、身体によって作られる水蒸気を吸収体の外に移動するために十分な能力を有していない場合には、紅色汗疹及びその他の負の皮膚疾患の発生率が増加し得る。更に、後部ウエストバンドパネル、サイドパネル、前ウエストバンドパネル及び脚フラップパネルの弾性化は、非常に汗をかく身体の領域そのものへの過剰の力になり得る。これらの力は、皮膚を擦り、摩擦し、全ての負の皮膚状態を増悪する傾向がある。背のウエストは平らで非常に高い濃度で汗腺があるので、このことは着用者の後部ウエスト部で著しい。このように、背のウエストは一般的により多く製品によって閉塞される。暑く湿度の高い条件下で、背のウエストはしばしば、汗によって最も水分を得て、紅色汗疹又は皮膚疾患を最も受ける領域である。
【0079】従来のおむつ及び引上げ着用おむつ並びに排泄しつけ用パンツで、おむつ内の湿度を減少させるために通気性の材料を使用することを試みた。しかしながら、これらの材料は、製品内の湿度を、暑く湿度の高い条件に暴露したとき着用者を快適にする程度まで低下させるために十分な水分蒸気透過率を与えなかった。更に、サイドパネルに於いて高い水分蒸気透過率材料を用いることによって湿度問題を幾らか減少させながら通気性の材料を有する風船スタイルの排泄しつけ用パンツの使用によって、皮膚に痕を付けたり、紅色汗疹及びその他の皮膚刺激の発生率を更に増加させ得るウエストバンドパネルに於いてより強い力を必要とすることによって、背のウエストに於ける問題点を悪化させた。
【0080】吸収体の残りの総括蒸気透過率と結び付けたサイドパネルの水分蒸気透過率は、高い熱及び湿度条件に伴う紅色汗疹及びその他の皮膚問題の発生率を低下させる上で重要であることが見出された。更に、着用者に製品を保持するために更にサイドパネルの力に依存しながら、皮膚への圧力を低下させるために、より小さい力を有するウエストバンド及び脚バンドを使用することが、これらの状態を低下させる上で極めて重要であることが見出された。吸収体内の湿度及び熱蓄積を減少させるために、サイドパネル64及び64´は、少なくとも約3500g/m/24時間、更に好ましくは少なくとも約4000g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有していなくてはならない。サイドパネルとして使用される特別の弾性積層体について、サイドパネルは約3500g/m/24時間〜約8000g/m/24時間、更に好ましくは約4000g/m/24時間〜約7000g/m/24時間の範囲内の平均質量蒸気透過率を有していなくてはならない。
【0081】着用者の背のウエストは、高濃度で汗腺を有し、典型的に平らであるので、後部ウエスト部28に配置されたウエストバンドパネル60´も好ましくは、少なくとも約3000g/m/24時間の、更に好ましくは約3500g/m/24時間より大きい、最も好ましくは約4000g/m/24時間より大きい重量平均質量蒸気透過率を有していなくてはならない。後部ウエスト部28に於けるウエストバンドパネル60´を備える積層体について、重量平均質量蒸気透過率は約3000g/m/24時間〜約8000g/m/24時間、更に好ましくは約3500g/m/24時間〜約7000g/m/24時間の範囲内でなくてはならない。
【0082】好ましい態様に於いて、弾性脚フィーチャー(elastic leg feature)も背のウエストバンドパネルと同じ重量平均質量蒸気透過率を有するであろう。前ウエスト部26に於けるウエストバンドパネル60も同様に構成されるであろう。
【0083】股部30内に配置されている主パネル56は典型的に、より小さい質量蒸気透過率を有する吸収性コアを備えているので、主パネル56は高い質量平均透過率を有する全体吸収体を与える上での主な限定要因であることが見出された。しかしながら、吸収性コアを含有する主パネル並びに全体の吸収体自体は、少なくとも約2500g/m/24時間、更に好ましくは少なくとも約3000g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有していなくてはならないことが見出された。主パネル56及びこの材料を与えられた吸収体全体は、一般的に約2500g/m/24時間〜約8000g/m/24時間、更に好ましくは約3000g/m/24時間〜約7000g/m/24時間の範囲内の重量平均質量蒸気透過率を有するであろう。それで、おむつ又は衣類の各パネルは、約2500g/m/24時間より大きい重量平均質量蒸気透過率を有していなくてはならない。
【0084】所望の重量平均質量蒸気透過率を有する代表的サイドパネル64及び64’は、サイドパネルが少なくとも一方向に伸びることができるように、カバーストック層及びカバーストック層に結合されたエラストマー性層を備える弾性積層体である。このカバーストック層は好ましくは、弾性化サイドパネルに関して上記したような多数の材料を備えている。特に、カバーストック層は最も好ましくは、名称FNA 13561.30.0でビー・ビー・エー(BBA)不織布会社であるファイバーウェブ社(Fiberweb)によって製造されたもののような不織ウェブを備えていることが見出された。エラストマー性層はサイドパネルの最も重要な層である。典型的なフィルム弾性材料及び他のエラストマー性層はサイドパネルを通過する蒸気を閉塞する。スクリム(scrim)を備えるエラストマー性層が、上記で要求される増加した重量平均質量蒸気透過率を与える上で最も有効であることが見出された。このようなスクリムの例は、名称TN2514でコンウェド・プラスチック(Conwed Plastics)によって製造されたものである。典型的なサイドパネルに於いて、追加の第2カバーストック層が、最初のカバーストック層からスクリムの反対側に設けられている。このカバーストック層は、最初のカバーストック層と同じでも又は異なっていてよい。名称FNA 13561.30.0でビー・ビー・エー(BBA)不織布会社であるファイバーウェブ社(Fiberweb)によって製造されたもののような不織ウェブカバーストック層、名称TN2514でコンウェド・プラスチック(Conwed Plastics)によって製造されたスクリムを備えるエラストマー性層及び該エラストマー性層の反対側に配置され、名称FNA 13561.30.0でビー・ビー・エー(BBA)不織布会社であるファイバーウエブ社(Fiberweb)によって製造された第2不織ウエブカバーストック層を備える弾性積層体サイドパネルは、ゼロ歪伸張積層体に形成され、前記のようにして機械的に伸長されたとき、約4200g/m/24時間の重量平均質量蒸気透過率を有する弾性積層体サイドパネルになる。このサイドパネルは、それから横方向に外に向かって配置されて衣類を形成するシームパネル66及び66´を有していてよく又は従来のおむつのように使用するときサイドパネルを、前ウエスト部(支持体)内のサイドパネルに取り外し可能に取り付けるために、ファスナーをサイドパネルに結合してもよい。
【0085】後部ウエスト部のウエストバンドパネル内の代表的弾性ウエストフィーチャーは、カバーストック層、エラストマー性層及び第2カバーストック層を備えている。
【0086】後部ウエスト部内の弾性ウエストフィーチャーによって発生する皮膚接触圧力(ブエル(Buell)の米国特許第3,860,003号(引用して含める)を参照)が、熱及び湿度問題を少なくするために皮膚に痕がつくことを減少させる上で重要であることも見出された。この弾性ウエストフィーチャーは、約0.0527kg/cm(約0.75psi)より小さい、好ましくは約0.0141kg/cm〜約0.0527kg/cm(約0.2psi〜約0.75psi)の皮膚接触圧力を有することが好ましい。
【0087】脚フラップパネル及び前弾性ウエストフィーチャーは好ましくは、後部ウエスト弾性フィーチャーに関して前述した、重量平均質量蒸気透過率及び低い皮膚接触圧力を与えるように同様に構成されているけれども、これらのフィーチャーのそれぞれは異なった材料からなっていてもよく、又はこれらのフィーチャーのそれぞれについての必要性に依存して異なった質量蒸気透過率又は皮膚接触圧力を有していてもよい。
【0088】吸収体全体が約3000g/m/24時間〜約8000g/m/24時間の範囲内の重量平均質量蒸気透過率を有することが重要であるけれども、吸収体の幾つかの部分は、材料制限又は特別の構成のために、2500g/m/24時間より小さい重量平均質量蒸気透過率を有するパネルを有するであろう。これらのパネルは、十分に大きい場合は、高い熱及び湿度条件に伴う紅色汗疹及びその他の皮膚問題の分離された又は局在化した発生率をもたらすかもしれない。このような事を防止するために、約2500g/m/24時間より大きい、好ましくは約3000g/m/24時間より大きい、重量平均質量蒸気透過率を有するパネルを有する吸収体は、10mm、好ましくは7mm、より長くこのパネルから外に向かって伸びているとともに約2500g/m/24時間より小さい重量平均質量蒸気透過率を有する他のパネルと近接していない。約2500g/m/24時間より小さい重量平均質量蒸気透過率を有する閉塞パネルが、隣接する通気性パネルから10mm、好ましくは7mmより長く外に向かって伸びていない限り、紅色汗疹及びその他の皮膚問題の発生率は大幅に低下する。しかしながら、約2500g/m/24時間より小さい重量平均質量蒸気透過率を有する閉塞パネルが、隣接する通気性パネルから10mmより長く外に向かって伸びていると、紅色汗疹及びその他の被覆問題が起こるらしい。
【0089】水分蒸気透過率は下記の方法によって測定する。既知量のCaClをフランジ付きカップに入れる。サンプルをカップの頂部に置き、止め輪及びガスケットによってしっかりと固定する。次いで、このアセンブリを秤量し、初期重量として記録する。このアセンブリを一定の温度(40℃)及び湿度(75%RH)のチャンバー内に5時間置く。次いで、このアセンブリをチャンバーから取り出し、天秤が置かれている部屋の温度で少なくとも30分間平衡にする。次いで、このアセンブリを秤量し、最終重量として記録する。質量蒸気透過率(MVTR)を、下記の式を使用して計算し、g/m/24時間で表わす。
【0090】

本発明の特別の態様を示し、説明したけれども、種々の他の変更及び修正を、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行うことができることが、当業者にとって自明であろう。それで、本発明の範囲内である全てのこのような変更及び修正を、付属する請求の範囲内で包含することが意図される。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、この発明に従った一体型使い捨て吸収体は、前部及び後部ウエスト部を有しており、着用者にとって暑くて蒸れたりすることがない高い通気性を有している。
【出願人】 【識別番号】592043805
【氏名又は名称】ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER AND GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】ONE PROCTER & GANBLE PLAZA,CINCINNATI,OHIO,UNITED STATES OF AMERICA
【出願日】 平成8年4月3日(1996.4.3)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外5名)
【公開番号】 特開2001−353181(P2001−353181A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2001−105111(P2001−105111)