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【発明の名称】 使い捨て補助吸収具
【発明者】 【氏名】宮原 敏

【氏名】有村 貴弘

【要約】 【課題】使い捨ておむつと併用することにより、使い捨ておむつの吸収性能及び漏れ防止性能を容易に向上させることができ、また、ウエスト廻りのフィット性を容易に向上させることのできる使い捨て補助吸収具を提供すること。

【解決手段】使い捨ておむつ10の背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11,13上に固定されて、該使い捨ておむつ10と共に使用される使い捨て補助吸収具1であって、吸収体2及び該吸収体2の少なくとも一方の面を被覆した液透過性の外層シート3Bを備えており、前記サイドフラップ11,13に当接される面31に、使い捨て補助吸収具1固定用の固定手段4,4を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使い捨ておむつの背側部又は腹側部のサイドフラップ上に固定されて、該使い捨ておむつと共に着用される使い捨て補助吸収具であって、吸収体及び該吸収体の少なくとも一方の面を被覆した液透過性の外層シートを備えており、前記サイドフラップに当接される面に、使い捨て補助吸収具固定用の固定手段を有する使い捨て補助吸収具。
【請求項2】 前記吸収体の両面が、液透過性の外層シートで被覆されている請求項1記載の使い捨て補助吸収具。
【請求項3】 前記固定手段が、前記サイドフラップに機械的に係合する機械的係合手段である請求項1又は2記載の使い捨て補助吸収具。
【請求項4】 前記サイドフラップ上に、前記使い捨ておむつの周縁部からはみ出さないように、固定可能になされている請求項1〜3の何れかに記載の使い捨て補助吸収具。
【請求項5】 背側部、腹側部及びこれら両者間に位置する股下部を具備する使い捨ておむつにおいて、少なくとも前記股下部には主たる吸収体を有しており、前記背側部又は前記腹側部のサイドフラップに、補助的吸収体が脱着自在に固定されている使い捨ておむつ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつと共に着用される使い捨て補助吸収具に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】着用時に背側に配される背側部、腹側に配される腹側部、及びこれら両者間に位置する股下部を具備し、該背側部の左右両側縁部それぞれに、ファスニングテープを有する使い捨ておむつが知られている。斯かる使い捨ておむつにおいては、サイドフラップに吸収体が存在しないか、又はサイドフラップに吸収体が存在していてもその上面を撥水性の表面材により覆われていたため、サイドフラップは、尿等の吸収性能を有しないものであった。使い捨ておむつの吸収性能を向上させるためには、サイドフラップにも吸収性能を持たせることが考えられるが、そのために吸収体の幅を、サイドフラップにまで拡げると、搬送安定性が低下する等、加工性に問題を生じる恐れがあり、吸収体を被覆する表面材を非撥水性のものとすると、滲み漏れが発生し易くなる等により、漏れ防止性能の低下を招く恐れがある。
【0003】従って、本発明の目的は、使い捨ておむつと併用することにより、使い捨ておむつの吸収性能及び漏れ防止性能を容易に向上させることができ、しかもウエスト廻りのフィット性を容易に向上させることのできる使い捨て補助吸収具、及び吸収性能及び漏れ防止性能に優れ、ウエスト廻りのフィット性にも優れた使い捨ておむつを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、使い捨ておむつの背側部又は腹側部のサイドフラップ上に固定されて、該使い捨ておむつと共に着用される使い捨て補助吸収具であって、吸収体及び該吸収体の少なくとも一方の面を被覆した液透過性の外層シートを備えており、前記サイドフラップに当接される面に、使い捨て補助吸収具固定用の固定手段を有する使い捨て補助吸収具を提供することにより、前記の目的を達成したものである。
【0005】また、本発明は、背側部、腹側部及びこれら両者間に位置する股下部を具備する使い捨ておむつにおいて、少なくとも前記股下部には主たる吸収体を有しており、前記背側部又は前記腹側部のサイドフラップに、補助的吸収体が脱着自在に固定されている使い捨ておむつを提供することにより、前記の目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。本実施形態の使い捨て補助吸収具1は、使い捨ておむつの背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11,13上に固定されて、該使い捨ておむつと共に着用される使い捨て補助吸収具である。
【0007】本使い捨て補助吸収具1は、図1〜3に示すように、平面視形状が略台形状であり、扁平状に形成されている。より具体的には、使い捨て補助吸収具1は、その周縁部が、互いに平行をなす一対の両側縁部1a,1aと、該両側縁部1a,1aに対して直角をなす上縁部1bと、該両側縁部1a,1aに対して所定の角度をなす下縁部1cとにより形成されており、上縁部1bと下縁部1cとを結ぶ方向に縦長である。
【0008】本発明の使い捨て補助吸収具1は、吸収体2を具備しており、該吸収体2の少なくとも一方の面が、液透過性の不織布からなる外層シート3より被覆されている。本実施形態における吸収体2は、その両面を、液透過性の不織布からなる2枚の外層シート3A、3Bにより被覆されており、一方の外層シート3Bにより、サイドフラップ11,13に当接される面31が形成されている。本発明においては、吸収体2における着用時に着用者の肌側に向けられる面2aを被覆する外層シート3Aは、液不透過性でも良いが、本実施形態におけるように、該外層シート3Aが液透過性であると、補助吸収具1の表面側から尿を吸収できるので、裏面側の外層シート3Bが液透過性であるか否かに拘わらず、吸収性能及び漏れ防止性能を向上させることができる。また、本発明においては、吸収体2におけるサイドフラップ11,13側に向けられる面2bを被覆する外層シート3Bは、液不透過性でも良いが、本実施形態におけるように、該外層シート3Bが液透過性であると、サイドフラップに達した尿を、補助吸収具1の裏面側(サイドフラップに当接される面側)から吸収でき、排尿量が多量の場合であっても漏れを確実に防止できるので好ましい。
【0009】本実施形態の使い捨て補助吸収具1において、吸収体2におけるサイドフラップ11,13側に向けられる面2bを被覆する一方の外層シート3Bは、補助吸収具1の両側縁部1a,1aにおいて、吸収体2の他方の面側に折り返されており、該外層シート3Bの折り返し部分32,32は、吸収体2における着用者の肌側に向けられる面2aを被覆する他方の外層シート3Aの両側縁部に積層接着されている。また、補助吸収具1の上縁部1b及び下縁部1cにおける両外層シート3A,3Bは、公知の接合手段により、吸収体2を介在させずに直接接合されている。
【0010】本使い捨て補助吸収具1は、サイドフラップ11,13に当接される面31に、本補助吸収具1を、サイドフラップ11,13上に固定するための固定手段4を有する。
【0011】本実施形態における固定手段4は、使い捨ておむつ10のサイドフラップ11,13の内表面に機械的に係合する機械的係合手段であり、より具体的には、表面に多数の係合突起を有し、不織布からなるサイドフラップ11,13の内表面に着脱自在に止着可能な機械的面ファスナーのオス部材が外層シート3上に固定されている。固定手段4として機械的係合手段を有することにより、サイドフラップ11,13と補助吸収具1との間に尿等が入った場合であっても、補助吸収具1の固定状態が確実に維持される。また、着脱自在に止着可能な固定手段を有することにより、使い捨て補助吸収具1の固定に際して、固定位置の調整を容易に行うことができ、補助吸収具1を、適切な位置に迅速に固定することができる。機械的面ファスナーのオス部材としては、クラレ社製の「マジックテープ(登録商標)」等を用いることができる。尚、本補助吸収具1においては、機械的ファスナーのオス部材からなる縦長矩形状の固定手段4が、間隔を開けて複数配設されている。
【0012】使い捨て補助吸収具1における固定手段4は、使い捨ておむつ10の不織布からなるサイドフラップ11,13の表面上に直接止着することができるが、使い捨ておむつ10のサイドフラップ上に、機械的ファスナーのメス部材等の被止着部材を設け、その被止着部材に止着するようにしても良い。
【0013】使い捨て補助吸収具1は、図3に示すように、組み合わされる使い捨ておむつ10のサイドフラップ11,13上に、使い捨ておむつ10の周縁部12からはみ出さないように固定可能になされている。
【0014】また、使い捨て補助吸収具1は、組み合わされる使い捨ておむつ10の背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11上に、該サイドフラップ11からはみ出さないように固定可能になされていることが好ましい。ここで、背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11とは、使い捨ておむつ10における背側部A又は腹側部Bの一部を形成する部分であって、股下部Cにおける吸収体17の左右の両側縁17a,17aよりも幅方向の外方に位置する部分である。
【0015】使い捨て補助吸収具1は、おむつ着用時における漏れを効果的に防止し、また、取り扱い性やおむつ着用者に違和感を与えないようにする観点から、下記寸法等を有することが好ましい。
【0016】補助吸収具1の使い捨ておむつ10の幅方向に一致させる方向(幅方向)の最大長さ(両側縁部1a,1a間の距離)L1は、使い捨ておむつ10の幅方向の長さL2の5〜35%、特に15〜30%であることが好ましく、使い捨ておむつ10が成人用である場合、前記長さL1は、3〜30cm、特に10〜25cmであることが好ましい。補助吸収具1の使い捨ておむつ10の長手方向に一致させる方向(長手方向)の最大長さL3は、前記最大長さL1に対する比(L3/L1)が1.0〜4.0、特に1.2〜3.0であることが好ましく、使い捨ておむつ10が成人用である場合、前記長さL3は、10〜37cm、特に15〜30cmであることが好ましい。
【0017】また、補助吸収具1の厚みT(図2参照)は、0.05〜3cm、特に0.1〜1.0cmであることが好ましい。また、補助吸収具1における、使い捨ておむつ10の脚廻りに配されるレッグ部14に近接させて配される縁部(下縁部1c)は、長手方向の両側縁部1a,1aに対する角度θが30〜90度であることが好ましい。
【0018】本実施形態の使い捨て補助吸収具1は、図3に示すように、好ましくは左右反転した形態の他の使い捨て補助吸収具1’と共に、使い捨ておむつ10のサイドフラップ11,13に固定手段4を介して固定されて、該使い捨ておむつ10と共に着用される。使い捨て補助吸収具1が固定された使い捨ておむつ10の着用の仕方は、従来の使い捨ておむつと同じである。
【0019】このようにして、背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11,13上に、使い捨て補助吸収具1,1’が、着脱自在に固定された使い捨ておむつ10は、本発明の使い捨ておむつの好ましい一実施形態である。即ち、本実施形態の使い捨ておむつは、背側部A、腹側部B及びこれら両者間に位置する股下部Cを具備しており、少なくとも股下部Cには主たる吸収体17を有しており、背側部A又は腹側部Bのサイドフラップ11,13に、補助的吸収体としての使い捨て補助吸収具1,1’が脱着自在に固定されている。本発明の使い捨ておむつにおいて、「主たる吸収体」とは、該おむつにおいて排泄物の大部分を吸収する目的で配された吸収体を意味し、吸収性能の補完や漏れ防止性能の向上のために用いられる補助的吸収体と区別される。また、主たる吸収体は、おむつの本体部分に着脱不可能に固定されていても良いし、着脱可能に固定されていても良い。本発明の使い捨ておむつにおいては、補助的吸収体をサイドフラップに固定するための固定手段が、補助的吸収体にではなく、おむつのサイドフラップに設けられていても良い。
【0020】本実施形態の使い捨ておむつについて、更に説明すると、本使い捨ておむつは、液透過性の表面シート15、液不透過性の防漏シート16、及び両シート15,16間に介在された液保持性の吸収体17を具備し、着用時に着用者の背側に配される背側部Aの左右両側縁部にファスニングテープ18,18が設けられている、いわゆる展開型の成人用使い捨ておむつであり、背側部A及び腹側部Bにおける表面シート15及び防漏シート16が、股下部Cにおける吸収体17の長手方向の左右両側縁17a,17aよりも幅方向の外方に延出し、延出した表面シート15及び防漏シート16が互いに貼り合わされ、背側部A及び腹側部Bそれぞれにおける左右両側部にサイドフラップ11,13が形成されている。
【0021】本実施形態の使い捨て補助吸収具1によれば、このように、サイドフラップ11に固定して使い捨ておむつ10と共に着用するだけで、使い捨ておむつ10のサイドフラップ11に優れた吸収性能を付与でき、使い捨ておむつ10の吸収性能及び漏れ防止性能を簡単に向上させることができる。特にサイドフラップに吸収体が存在しないか、又はサイドフラップに吸収体が存在していてもその上面が撥水性の表面材により覆われている使い捨ておむつに用いた場合に、吸収性能及び漏れ防止性能の向上効果が顕著である。
【0022】また、使い捨て補助吸収具1は、厚み方向に弾力性を有しており、使用時には、使い捨ておむつと着用者の肌との間又は使い捨ておむつにおける互いに重ね合わされた部分間に介装された状態となるため、ウエスト廻りのフィット性が向上すると共に、おむつ着用者の体圧が和らげられ、褥瘡の発生等が防止される。また、本実施形態の使い捨ておむつは、斯かる使い捨て補助吸収具1,1’が着脱自在に固定されているため、吸収性能及び漏れ防止性能に優れており、しかもウエスト廻りのフィット性に優れている。
【0023】尚、吸収体2の形成素材としては、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、補助吸収具等の吸収体に使用されている各種の公知の材料を用いることができ、液透過性の外層シート3の形成素材としては、使い捨ておむつ、生理用ナプキン等における表面シート等として従来用いられる各種の材料を用いることができる。また、使い捨ておむつの各構成部材の形成材料としては、従来、使い捨ておむつに使用されている各種の材料を特に制限なく用いることができる。
【0024】本発明の使い捨て補助吸収具及び使い捨ておむつは、上述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。例えば、吸収体2の表裏面は、図4(a)に示すように、吸収体2の一側縁部21で折り返した液透過性の1枚の外層シート3により被覆されていても良い。また、吸収体2の表裏面が二枚の外層シート3により被覆されている場合、一方の面を被覆した外層シート3Aと他方の面を被覆した外層シート3Bとが、図4(b)に示すように、吸収体2の全周における周縁部外方において貼り合わされていても良い。また、吸収体2の一方の面又は両面を被覆する液透過性の外層シートは、複数のシート材が積層された積層シートであっても良い。
【0025】また、固定手段の種類や形態、設ける個数等も適宜変更することができる。例えば、固定手段を、表面に粘着剤が塗布されてなる粘着テープとすることもできる。更に、使い捨て補助吸収具(補助吸収体)1の平面視形状は、矩形状、楕円状、三角形状等、任意の形状とすることができる。
【0026】また、本発明の使い捨て補助吸収具の使用形態は、上述した使用形態に限定されず、組み合わせる使い捨ておむつの構成、対象となる着用者(幼児/成人)及び補助吸収具の固定位置(腹側部のサイドフラップ/背側部のサイドフラップ)等を適宜変更することができる。例えば、使い捨て補助吸収具1は、図3に示すように着用時に着用者の腹側に配される腹側部Bにおける左右のサイドフラップ11,11に固定するのに代え、おむつの背側部Aにおける左右のサイドフラップ13,13に固定して用いても良い。
【0027】
【発明の効果】本発明の使い捨て補助吸収具は、使い捨ておむつと併用することにより、使い捨ておむつの吸収性能及び漏れ防止性能を容易に向上させることができ、また、ウエスト廻りのフィット性を容易に向上させることができるものである。本発明の使い捨ておむつは、吸収性能及び漏れ防止性能に優れ、ウエスト廻りのフィット性にも優れたものである。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成12年6月15日(2000.6.15)
【代理人】 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修 (外2名)
【公開番号】 特開2001−353180(P2001−353180A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−180441(P2000−180441)