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【発明の名称】 吸収性物品
【発明者】 【氏名】納城 隆一

【氏名】仁木 佳文

【氏名】稲葉 一浩

【氏名】仲野 はるみ

【要約】 【課題】消臭性能及び吸収性能に優れ、しかも消臭剤の脱落が防止され、製造ラインや製品、着用者の肌や着用具を消臭剤で汚すことのない、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品を提供すること。

【解決手段】液透過性の表面シート21、液不透過性の防漏シート22、及び表面シート21と防漏シート22との間に介在された吸収性コア11を具備する吸収性物品において、表面シート21と吸収性コア11との間に消臭性の積層シート1が配されており、積層シート1は、消臭剤を含有する消臭層2と該消臭層2の上下面をそれぞれ被覆する二層の被覆層3A,3Bとを有し、且つ表面シート側の被覆層3Aが、吸収性コア11側の被覆層3Bよりも前記消臭剤を通過させにくい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び前記表面シートと前記防漏シートとの間に介在された吸収性コアを具備する吸収性物品において、前記表面シートと前記吸収性コアとの間に消臭性の積層シートが配されており、前記積層シートは、消臭剤を含有する消臭層と前記消臭層の上下面をそれぞれ被覆する二層の被覆層とを有し、且つ前記表面シート側の前記被覆層が、前記吸収性コア側の前記被覆層よりも前記消臭剤を通過させにくい吸収性物品。
【請求項2】 前記表面シート側の前記被覆層は、前記吸収性コア側の前記被覆層よりも通気性が低い請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】 前記表面シート側の前記被覆層の坪量が、前記吸収性コア側の前記被覆層の坪量よりも大きい請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項4】 前記表面シート側の前記被覆層が、少なくとも2枚のシートを積層したシート積層体からなる請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品の製造方法であって、前記消臭層を前記二層の被覆層間に介在させた後、これらを乾燥ドラムの周面に巻き付けつつ一体化させて、前記積層シートを得る工程を具備する、吸収性物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品として、活性炭やゼオライト等の消臭剤を用い、吸収した体液等からの匂いを外部に出さないようにした消臭性能を有するものが提案されている。しかし、消臭性能が比較的高いものは、製造ラインや装着中に消臭剤が漏れ出し易く、製造ラインや製品、着用者の肌を汚し易いという問題がある。他方、消臭剤が漏れ出し難いものは、消臭性能が不充分であったり、本来の吸収性能を犠牲にしたものが多かった。
【0003】従って、本発明の目的は、消臭性能及び吸収性能に優れ、しかも消臭剤の脱落が防止され、製造ラインや製品、着用者の肌や着用具を消臭剤で汚すことのない、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品、及びその効率的な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び前記表面シートと前記防漏シートとの間に介在された吸収性コアを具備する吸収性物品において、前記表面シートと前記吸収性コアとの間に消臭性の積層シートが配されており、前記積層シートは、消臭剤を含有する消臭層と前記消臭層の上下面をそれぞれ被覆する二層の被覆層とを有し、且つ前記表面シート側の前記被覆層が、前記吸収性コア側の前記被覆層よりも前記消臭剤を通過させにくい吸収性物品を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0005】また、本発明は、上記の吸収性物品の製造方法であって、前記消臭層を前記二層の被覆層間に介在させた後、これらを乾燥ドラムの周面に巻き付けつつ一体化させて、前記積層シートを得る工程を具備する、吸収性物品の製造方法を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品をその好ましい一実施形態に基づいて説明する。本実施形態の吸収性物品としての使い捨ておむつは、実質的に縦長の形状を有しており、図1〜3に示すように、液透過性の表面シート21、液不透過性の防漏シート22、及び表面シート21と防漏シート22との間に介在された吸収性コア11を具備しており、吸収性コア11は、該吸収性コア11と表面シート21との間に配された積層シート1と共に、液保持性の吸収体10を構成している。
【0007】本実施形態の使い捨ておむつ20は、下着、おむつカバー等の着用具と共に着用されるもので、吸収体10が、液透過性の表面シート21と液不透過性の防漏シート22との間に幅方向中央において介在され、吸収体10の幅方向外方に延出された可撓性のサイドフラップ23が設けられると共に、サイドフラップ23の股下領域に長手方向に沿って伸縮弾性部材24が設けられている。そして、吸収性物品20の後方の長手方向両側縁がそれぞれ表面シート21側に折り返されて吸収体10が内在する第1折り返し部25が形成されると共に、第1折り返し部25におけるサイドフラップ23が防漏シート22側に折り返されて第2折り返し部26が形成され、更に、第1折り返し部25は表面シート21に接合固定され、第2折り返し部26は第1折り返し部25に接合固定されている。尚、吸収体10は、その長手方向の中央部分が使い捨ておむつ20の股下領域に当たるように配置されており、該中央部分が実質的に体液等を吸収するように機能する。また、図示しないが、防漏シート22の幅方向中央には、使い捨ておむつ20を着用具に固定するための縦長長方形形状の粘着領域が設けられており、使用前における該粘着領域は剥離シートで保護されている。
【0008】本実施形態における吸収体10は、図2及び3に示すように、積層シート1により吸収性コア11を、該積層シート1の長手方向の一側部1aと他側部1aとを重ね合わせるようにして包んでなる。積層シート1の一側部1aと他側部1aとは、吸収性コア11の幅方向中央において重ね合わされて、公知の方法により接着又は融着されている。
【0009】積層シート1は、消臭剤を含有する消臭層と該消臭層の上下面をそれぞれ被覆する二層の被覆層とからなる。具体的には、前記消臭層は消臭剤含有シート2からなり、二層の被覆層は、それぞれ被覆シート3からなる。
【0010】本実施形態における積層シート1について、更に説明すると、積層シート1は、液透過性であり、図3及び4に示すように、2枚の同サイズの長方形形状の被覆シート3,3の間に、該被覆シート3よりも幅方向の長さが短い長方形形状の消臭剤含有シート2を介在させてなる。側部1a、1aは、それぞれ側部1a全体に亘って消臭剤含有シート2を介在させずに、2枚の被覆シート3、3を積層してなる2層構造部分であり、側部1a、1aにおける被覆シート3、3同士がそれぞれ接着されることにより、積層シート1の両側部が封止されて、側端部からの消臭剤の脱落が防止されている。
【0011】積層シート1における消臭剤含有シート2は、消臭機能を有する消臭剤混抄紙であり、2枚の被覆シート3、3に幅方向中央で挟持されている。消臭剤含有シート2と両被覆シート3とは、抄き合わせ又は接着剤等を用いた貼り合わせにより、積層一体化されている。消臭剤含有シート2内の消臭剤は、シート2の厚み方向の全体に亘って分散されている。消臭剤含有シート2の厚みは、適宜に決定することができるが、好ましくは0.1〜2.0mmであり、更に好ましくは0.2〜0.5mmである。
【0012】両被覆シート3は、消臭剤を含有しない被覆シートであり、2枚の被覆シート3,3で、消臭剤含有シート2の上下面を被覆することにより、おむつの製造時及び使用時における消臭剤の脱落を効果的に防止することができる。被覆シート3の厚みは、用途に応じて適宜調整すれば良いが、好ましくは0.1〜2.0mmであり、更に好ましくは0.2〜0.5mmである。
【0013】消臭剤含有シート2は、消臭剤と繊維原料を主体としてなる。消臭剤含有シート2の繊維原料としては、NBKP、LBKP等の木材パルプの他、藁、綿等の非木材パルプ等の公知の天然繊維が使用できる。また、シート強度を向上させる目的で、ポリエチレン繊維等の合成繊維を適宜混合しても良い。消臭剤含有シート2における繊維原料の含有率は、好ましくは50〜99wt%であり、更に好ましくは70〜97wt%である。50wt%以上とすることにより、シート強度やフレキシブル性が十分なものとなり、99wt%以下とすることにより消臭効果が十分に発揮される。
【0014】被覆シート3,3としては、繊維原料からなるシート材、例えば紙、不織布等が用いられる。紙とした場合の繊維原料としては、消臭剤含有シート2と同様のものが使用できる。また、不織布とした場合の原料としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等の公知の不織布が使用できる。
【0015】積層シート1に含有させる消臭剤しては、各種公知の消臭剤を用いることができ、例えば活性炭、多孔性ポリマー、シリカゲル、ゼオライト、モンモリロライト類等を用いることができる。
【0016】これらの中でも活性炭が好ましく、活性炭を用いる場合、吸収体10中における活性炭の含有率は、好ましくは0.5〜25wt%であり、更に好ましくは1.5〜10wt%である。また、活性炭含有シート2における活性炭の含有率は、好ましくは1〜50wt%であり、更に好ましくは3〜30wt%である。粒状の活性炭を用いる場合、その平均粒子径が0.1〜50μm、特に平均粒子径1〜20μmであることが好ましく、その比表面積が500〜2000m2/g、特に1000〜1500m2 /gであることが好ましい。
【0017】表面シート21側の被覆層を構成する被覆シート3Aは、吸収性コア11側の被覆層を構成する被覆シート3Bよりも、消臭剤含有シートに含有された消臭剤を通過させにくい構成を有している。表面シート21側の被覆層を、吸収性コア11側の被覆層よりも消臭剤が通過させにくい構成とすることにより、使い捨ておむつ20から消臭剤が漏れ出すのを効果的に防止しながら、吸収性コア11側の被覆層の構成材料の使用量、延いてはおむつの製造コストの低減を図ることができ、更に、積層シート1の液透過性を向上させて吸収性能を向上させることができる。
【0018】例えば、おむつ20からの消臭剤の漏れ出しの主な原因となる積層シート1からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止する一方、その他の部分の構造を簡易化したり、その他の部分に用いる材料使用量を低減したりすることにより、消臭剤の漏れ出しによる不都合を回避しつつ、製造コストの低減や省資源化を図ることができる。また、積層シート1からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止することができるので、例えばフィット性の向上させる等の目的で、表面シート21側から該表面シート21及び吸収性コア11を圧縮して溝を形成する場合においても、表面シート21側の被覆シート3Aの構成を、特に消臭剤が漏れ出しにくいものとすることにより、該溝を形成した部分からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止することができる。
【0019】ここで、被覆シート3Aが被覆シート3Bよりも消臭剤を通過させにくい構成であるか否かは、例えば、以下のようにして判断できる。即ち、積層シート1の両面に、シリコーンゴムからなる評価用シート(今井ゴム社製「ITシート」)を貼り合わせ、これをマイクロセット式マングル型圧縮機(辻井染機工業(株)社製「モデルM−380型」)における一対のローラー間に挿通して強圧縮する。ローラー間を繰り返して10回挿通した後、積層シートを取りかえ、再度ローラ間を10回挿通させる。この操作を10回繰り返した後、評価用シートを分離し、両評価用シートに付着した消臭剤量を比較する。比較の結果、被覆シート3A側の評価用シートに対する消臭剤の付着量が、被覆シート3B側の評価用シートに対する消臭剤の付着量よりも少ない場合、被覆シート3Aが被覆シート3Bよりも消臭剤を通過させにくい構成であると言える。評価用シートに対する消臭剤の付着量の多寡は、種々の方法により判断できるが、例えば活性炭等の色の濃い消臭剤の場合、色差計(例えば、日本電色工業(株)社製、「NF−777」)を用いたL値の測定により容易に判断できる。
【0020】被覆シート3A,3Bに対する消臭剤の通過性の良否は、例えば被覆シートの通気性、シートの坪量、シートの構成繊維の繊度、叩解度、接着性繊維の含有率等の何れか一以上を調整することにより、容易に調整可能である。
【0021】表面シート21側の被覆シート3Aを吸収性コア11側の被覆シート3Bよりも消臭剤を通過させにくい構成とするためには、両シートが以下の■〜■の何れか一以上の要件を満たすことが好ましく、以下の■及び■、又は■及び■の要件を満たすことが更に好ましく、特に以下の■〜■の要件を満たすことが好ましい。
■表面シート21側の被覆シート3Aの通気性が、吸収性コア11側の被覆シート3Bの通気性よりも低い。ここで、通気性が低いとは、例えば下記測定方法にて測定した透気度を示す数値が大きいことを意味する。透気度の測定方法;JIS P−8117に規定される紙の透気度試験方法に準拠して測定する。ただし、透気度の数値が2を越える様にシートを複数枚重ねて測定するか又は通過させる空気の量を設定して測定する。
【0022】被覆シート3Aの通気性を、被覆シート3Bの通気性よりも低くすることで、使い捨ておむつ20からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止しながら、積層シート1全体としての通気性を向上させることができ、効果的に吸収性能を向上させることができる。例えば、被覆シート3Aの透気度と被覆シート3Bの透気度が同じおむつを比較対象とした場合、該被覆シート3Aの透気度をそれより上げる一方、被覆シート3Bの透気度をそれより下げたおむつは、比較対象のおむつよりも、尿等の人体排出液の吸収速度が速く、すばやく吸収することができるので、モレ防止性能が高い。
【0023】■表面シート21側の被覆シート3Aの坪量が、吸収性コア11側の被覆シート3Bの坪量よりも大きい。被覆シート3Aの坪量を、被覆シート3Bの坪量よりも大きくすることで、使い捨ておむつ20からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止しながら、吸水性能に十分な通気性を持たせつつ、シートのコスト低減を図ることができる。
【0024】■表面シート21側の被覆シート3Aが、少なくとも2枚のシートを積層したシート積層体からなる。被覆シート3Aとして、少なくとも2枚のシートを積層したシート積層体を用いることで、使い捨ておむつ20からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止しながら、シートに液保持性や液拡散性といった機能を追加付与できる。被覆シート3Aを、シート積層体から構成する場合の各シートの種類や形成材料は互いに同じでも異なるものであっても良い。
【0025】■表面シート21側の被覆シート3Aの構成繊維の繊度が、吸収性コア11側の被覆シート3Bの構成繊維の繊度よりも小さい。被覆シート3Aの構成繊維の繊度を、被覆シート3Bの構成繊維の繊度よりも小さくすることで、被覆シート3Aの通気性を下げ、使い捨ておむつ20からの消臭剤の漏れ出しを効果的に防止することができる。
【0026】吸収性コア11は、吸収した体液を保持する部分であり、その形成材料としては、従来、吸収性物品に使用されている各種公知の材料を用いることができるが、本実施形態の吸収性コア11は、繊維集合体及び吸水性ポリマーからなる。繊維集合体を構成する繊維としては、例えば木材パルプや綿等の天然セルロース、レーヨンやキュプラ等の再生セルロース等のセルロース系繊維が好ましいが、熱可塑性繊維のフィラメントやステープルファイバー等を用いることもできる。繊維集合体は、不織布であっても良い。
【0027】吸水性ポリマーとしては、従来公知の各種のものを用いることができるが、自重の20倍以上の液体を吸収・保持でき且つゲル化し得るものが好ましい。吸水性ポリマーの好ましい例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。
【0028】また、本実施形態のおむつにおける表面シート21、防漏シート22、伸縮弾性部材24等としては、それぞれ、従来、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられている各種の公知のものを特に制限なく用いることができる。
【0029】本実施形態における積層シートの製造方法は特に制限されないが、以下、本実施形態の積層シートの好ましい製造方法について説明する。
〈本実施形態の積層シートの製造方法〉消臭剤含有シート2は、多孔性消臭剤及び繊維原料を含有したスラリーから、常法通り、通常の湿式抄紙法によりシート状に成形して得る。このスラリーには、通常の抄紙において使用される各種添加剤の他、多孔性消臭剤をシートに固着させるための各種バインダーを添加する。尚、消臭剤含有シート2は、添加剤を含む繊維原料からシートを成形し、このシートをバインダーを混合した消臭剤の分散液に浸漬させて、該シートに消臭剤を担持させる方法も採用できる。被覆シート3は、繊維原料を主体としたスラリーから、消臭剤含有シート2と同様の手段でシート状に成形して得る。
【0030】前記のようにして得られた消臭剤含有シート2と被覆シート3とを、乾燥ドラムを備えた貼り合わせ機の該乾燥ドラムの周面に巻き付けるように所定の箇所から連続的に導入し、これらのシートを、該乾燥ドラム上において接着剤等により貼り合わせて一体化した後、クレープを形成することにより、2枚の被覆シート3、3の間に消臭剤含有シート2を介在させた積層シートを得る。その後、スリット工程において所望のシート巾に調整されて、本実施形態の積層シート1とされる。得られた積層シート1は、おむつ20の所定位置に、乾燥ドラムの周面に密着させた方の被覆シート3を、表面シート2側又は吸収性コア11側に向けて配する。
【0031】積層シート1を、このように製造することで、消臭剤の含有率が高く且つ吸収性物品に好適な通気性を有するシートを、シートの製造ラインの汚れを抑制しながら低コストで製造することができる。なぜなら、単層のシートで消臭剤を含有させる場合、その表面に消臭剤が存在するため、汚れや脱落を少なくする為に、消臭剤の含有率を低くせざると得ない。また、シートに良好な通気性を付与する為には、シートにクレープを形成させることが好ましいが、クレープを形成する工程は、シートにダメージを与える為、特に消臭剤の脱落を発生させやすい。クレープを形成させる工程の前に、被覆シートで消臭剤含有シートをサンドイッチしておくことが、消臭剤の脱落を防止して、製造ラインの汚れを防止するとともに、消臭剤の歩留りを良くし、製造コストを下げるために特に有効である。また、少なくとも湿式抄紙法による消臭剤含有シート製造工程と被覆シートの貼り合わせ工程を同一製造ライン上で行うことは、時間短縮によるコストメリットが大きい。
【0032】本発明の吸収性物品は、前記実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。前記実施形態においては、吸収性コア11の幅方向の断面(図2に示される断面)の全周が積層シートにより覆われているが、積層シート1は、吸収性コア11の両側部及び/又は下面側に配されていなくても良い。また、吸収性コア11は、繊維集合体及びポリマーの何れか一方のみからなるものであっても良く、吸収性コア11、吸収体10、その他の部材の形状、大きさ等は、用途等に応じて適宜変更できる。また、本発明の吸収性物品は、着用具と共に装着される、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン、おりもの処理用シート等の他、パンツ型の使い捨ておむつ、いわゆる展開型の使い捨ておむつ等であっても良い。また、表面シート21と積層シート1との間、及び/又は積層シート1と吸収性コア11との間に、他のシート材等を介在させても良い。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、消臭性能及び吸収性能に優れ、しかも消臭剤の脱落が防止され、製造ラインや製品、着用者の肌や着用具を消臭剤で汚すことのない、使い捨ておむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等の吸収性物品、及びその効率的な製造方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成12年6月12日(2000.6.12)
【代理人】 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修 (外2名)
【公開番号】 特開2001−346828(P2001−346828A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2000−175951(P2000−175951)