| 【発明の名称】 |
大腿骨股関節補綴物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジョン・アンドリュー・ストーラー
【氏名】リチャード・エディ・フィールド
【氏名】ニール・ラシュトン
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| 【要約】 |
【課題】骨髄質管中に入れる幹を使用せず、外科的手術手段を簡略化し、また、その手順に関連する外傷を最小化するような、保存的、骨温存的大腿骨股関節補綴物を提供すること。
【解決手段】その大腿骨頸の近位側の位置で切除された大腿骨に作成された受け口に設置するための大腿骨補綴コンポーネントは、挿入部分(5)と、拡大された近位大腿骨頭部分(6)とを含み、前記大腿骨頭部分(6)の遠位部分(8)が、作成された受け口への設置のために適応される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 その大腿骨頸の近位側の位置で切除された大腿骨に作成される受け口に設置するための大腿骨補綴コンポーネントであって、挿入部分(5)と、拡大された近位大腿骨頭部分(6)とを含み、前記大腿骨頭部分(6)の遠位部分(8)は前記作成された受け口に設置するために適応される、大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項2】 挿入部分(5)が、それと併せて使用される大腿骨頸を通過するように適応されるのに必要な寸法にされる、請求項1に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項3】 大腿骨頭部分(6)の近位端が、実質的に部分的に球形になっている軸受け要素(10)を受容するように適応される、請求項1又は2に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項4】 軸受け要素(10)に、大腿骨頭部分(6)に設けられた穴(9)に嵌合できる、長くした差込み継ぎ手(12)が設けられる、請求項3に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項5】 差込み継ぎ手(12)が大腿骨頭部分(6)を通って、挿入部分(5)のなかに延びている、請求項4に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項6】 挿入部分(5)を広げて、適合すべき骨に緊密に嵌合させるため、前記挿入部分(5)の外側寸法を拡大するよう、差込み継ぎ手(12)を必要な寸法にして適応させる、請求項5に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項7】 差込み継ぎ手(12)が挿入されるときに、挿入部分(5)の両側壁が外向きに広がるように、穴(9)の遠位部分で、内部方向へテーパがかけられる、請求項6に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項8】 大腿骨頭部分(6)の近位端が実質的には半球形であり、また軸受け要素(10)が所定の位置にあるときには前記大腿骨頭部分を緊密に取り囲むように中空になっている、請求項3乃至7のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項9】 差込み継ぎ手(12)が軸受け要素と一体になっている、請求項4乃至7に従属する場合には、請求項8に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項10】 大腿骨頭部分(6)の近位端(40)が実質的に平坦であり、また軸受け要素(10)が、前記差込み継ぎ手(44)を設けた実質的にソリッドで、部分的に球形である部材(42)により形成される、請求項4乃至7のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項11】 前記実質的にソリッドで部分的に球形である部材(42)がセラミック材料で作成される、請求項10に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項12】 前記セラミック材料がアルミナジルコニウムまたはジルコニウム強化アルミナである、請求項11に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項13】 差込み継ぎ手(44)が、軸受け要素(42)とは異なる材料で形成され、またそこに付着される、請求項10乃至12のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項14】 差込み継ぎ手(44)が金属から形成され、また、軸受け要素(42)がセラミック材料で作成される、請求項13に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項15】 差込み継ぎ手(44)に、部分的に半球形の部材(42)中のテーパ付き穴(43)に嵌合するように適応される、テーパ付きボス(45)が設けられる、請求項10乃至14のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項16】 大腿骨頭部分(6)が挿入部分(5)と接合しているところである大腿骨頭部分(6)の遠位部分(8)が、一連の放射状に突出している階段(7)またはひれ状物(77)として形成される、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項17】 挿入部分(5)と大腿骨頭部分(6)が合成プラスチック材料で作成される、請求項1乃至16のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項18】 前記合成プラスチック材料が、チョップド炭素繊維がそのなかに組み込まれているPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)またはPBT(ポリブタリエンテレフタレート)樹脂である、請求項17に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項19】 前記合成プラスチック材料が、格子状骨と同様の圧縮弾性率を有する、請求項18に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項20】 骨と接している部分がプラズマ溶射ヒドロキシアパタイト(HA)で被膜される、請求項1乃至19のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項21】 前記挿入部分がプラズマ溶射ヒドロキシアパタイト(HA)の有孔被膜を設けたチタンから作成される、請求項1乃至20のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項22】 骨と境界を接する部分の表面仕上げが切り落としハニカム形態である、請求項1乃至21のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。 【請求項23】 挿入部分(5)が骨のなかに導入されるように適応される、請求項1乃至22のいずれか1項に記載の補綴コンポーネント。 【請求項24】 前記挿入部分がセメントにより骨のなかで保持されるように適応される、請求項1乃至23のいずれか1項に記載の大腿骨補綴コンポーネント。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、保存的および骨温存的なものであると考えられる、骨髄質管のなかに入れる幹を使用せずに適用されるタイプの大腿骨補綴コンポーネント(component)に関する。 【0002】 【従来の技術】保存的大腿骨股関節補綴術とは、この目的のため、非常に一般的に行われている大腿骨股関節補綴術によって根本的な適用(非修復)を通常的に意図した髄質幹と最終的に取り替えるために十分な骨を適所に残す補綴術である。骨温存的大腿骨股関節補綴術とは、その大腿骨頭のある部分を保存し、疾患組織を切除し、また満足のいく固定術を実施するために、必要を満たすのに十分な骨のみを除去することにより、成育可能な骨の除去を限定するものである。 【0003】骨髄質管中に入れる幹を使わずに機能させる大腿骨股関節補綴物の使用は、1937年にWylesにより報告された最初の全体的な股関節補綴物から始まった。この股関節補綴物は、大腿骨頭の近位切除後に適合させ、かつ大腿骨頸に沿って通し、また大転子の下から出して通した1つの直線幹により安定させたものであり、この幹は、その大腿骨の外側皮質上に固定した骨板に付着されている。Wylesの股関節補綴術では、取り替えるその元来の大腿骨頭よりも意図的に小さな軸受けの直径を有する大腿骨頭に修復した。その臨床上の結果が芳しくないため、この装置を使用して6例のみがいままで実施されただけである。 【0004】Wylesの補綴物の後のもう1つの大腿骨股関節補綴物の設計は、Judet補綴物であって、フランスで開発され、また1945〜55年の期間に使用されたものである。半関節形成術としての用途のため、その元来の直径にその大腿骨頭を修復しようと試みたこの補綴術に伴い、近位の大腿骨頸切除が行われた。この補綴物は、アクリル系(低弾性率)大腿骨頭と、大腿骨頸に沿って通した短い直線幹から成っていた。その補綴用の大腿骨頭には、その大腿骨頭への幹付着物の周りに付けた溝(トロフ)が含まれ、これは、その大腿骨頸の作成近位端上にその補綴物を据え置くのに使用された。初期の破損では、幹にステンレス鋼コア支持をあてがわなければならなかった。後期の不全では、その装置が下部大腿骨頸を貫通して破壊しているのがみられた。この補綴物の変型ではすべて、アクリル製大腿骨頭の未熟な装着が原因となって不全に陥った。 【0005】上部頸切除術、すなわち、大腿骨頸を保存する切除術はまた、わけてもPipino(1978)およびFreeman(1985)の設計のものでは、髄質管のなかを通す幹を用いた大腿骨股関節補綴術により使用された。これらの股関節補綴物は、セメントを使用せずに、またセメントを使用して、の両方で移植されたが、その元来あった直径のものに大腿骨頭を修復しようとはせずに、より小さな寸法の大腿骨頭を備えた全股関節代替物として、使用された。これらの大腿骨股関節代替物は、Pipinoの設計上の幹は非常に短かったが、髄質管のなかに幹を置くため、保存的なものであるとは考えられない。 【0006】髄質管のなかに入れる幹を使用せずに大腿骨頭の代替を確実にすることを試みた大腿骨股関節補綴物の設計は、いまだに臨床上で使用されている1982年に報告されたVincentとMuntingの設計の補綴物を手本としている。この設計を用いたものでは、大腿骨頸の一部分が保存され、また、その移植片のための台座を提供するため、切欠きが形作られた。その補綴物は、股関節全体の代替物として使用され、また大腿骨頸の部分と大腿骨頭を代替し、その元来あった大腿骨頭よりも小さな直径の大腿骨頭を有する。この補綴物はセメントによる固定は使用せずに、大きなネジを、外側皮質を通して、その補綴物の本体のなかに入れて、そのネジにより固定する。この補綴物は大腿骨頸に残っている皮質上に取り付けることが意図されており、また、残っている骨幹の格子構造の骨のなかに入って通される大腿骨頸の軸に平行なひれ状物により安定にされている。その骨係合面には、固定を増強する骨の成長を促進するためにヒドロキシアパタイト被膜が設けられる。 【0007】Vincent−Munting補綴術は、上記で与えられた定義によると、保存的ではあるが、しかし骨温存的なものではないと考えられる。保存的であり、かつ骨温存的である、開発された大腿骨股関節補綴物の唯一のタイプは、ICLH(Freeman、1973)、THARIES(Amstutz、1976)、Wagner(Wagner、1973)、Zephyr(Aubriot、1977)およびGerard(Gerard、1975)などの補綴術で使用されている大腿骨キャップである。このタイプの補綴物は、部分的に球形になっている外部形態および異なる内部形態を有する金属キャップから成っており、またセメントで固めるおよびセメントは使用しないの両方で使用されていた。大腿骨キャップの軸受け面は常に解剖学的寸法に近付けたものになっており、したがって、そのキャップは、1つの半関節形成術用のものとして使用することができた。そのキャップ下の骨端骨の吸収によるだけではなく、骨境界面での応力集中により機械的に弛緩してしまうことが報告されている。その骨吸収の原因は、外科技術の結果として骨の各領域への血液供給が破壊されることと関連していた。しばしば、そのキャップは、寛骨臼でポリエチレンライナーと連接するのに使用され、また、これにより、補綴物による骨との境界面における骨溶解という付加的な不全の形態がポリエチレン破片の潜入により引き起こされた。 【0008】大腿骨キャップ設計の開発物の1つには、そのキャップに短い幹が含められていた。こうした設計の実施例には、TARA股関節(1970年代)と、さらに最近ではMcMinn股関節(1990年代)が含まれる。 【0009】骨に自然に載せることを意図した幹を使用しない大腿骨股関節補綴物を記載している欧州特許明細書EP0094829およびEP0176188には、大腿骨キャップに対する代替的な設計アプローチが提示されている。前者の設計では、大腿骨頭の大部分と大腿骨頸部分の切除が必要であり、後者の設計では、瘢痕骨端軟骨板にいたるまでの大腿骨頭の近位部分の切除のみが必要であった。後者の設計では、骨と大腿骨キャップの間の低弾性率材料が、より生理学的な力の分配による近位大腿骨の小柱構造上への荷重の移し変えに使用された。実際には、過度の柔組織損傷もなく、寛骨臼に関して十分に外科的に接触可能にするにはあまりに少量の骨しか除去されなかった。さらに、三次元の瘢痕骨端軟骨板を制御して露呈させることは、あまりに複雑であることが判明し、またその設計は移植片にまで開発が及ぶことはなかった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】大腿骨股関節補綴術のセメントでの髄質内固定術が現在およそ30年成功裡に臨床上の結果を出してきており、股関節移植の新しい設計がそれに対して評価される測定基準となっている。移植片破損、腐食、セメント被膜完全性および過度の受け軸磨耗という初期の問題は現在では大部分が解決され、また、従来からの大腿骨股関節補綴物の期待寿命を制限する主要な問題は、無菌状態での弛緩である。にもかかわらず、その再建術の早発性の不全が弛緩のために起こることがあるので、最終的にはその補綴術の修正が、とくに年齢の若い患者(65歳未満)に使用される場合には、考慮されなければならない。 【0011】セメントで固める幹を備えた大腿骨股関節補綴物の修復は、かなりのやりがいのある仕事であり、セメントを全部除去する必要がある結果となっている場合にはとくにそうである。事実、セメントを使用しない髄質内固定による幹が、その修復手順を簡略化するように開発された。こうした装置では、セメント固定股関節補綴の場合と比較すると、外科的な手技の正確さがさらに要求され、また痛み、弛緩および沈降などの補綴それ自身による不全の形態を有する。 【0012】若くまたより活動的な患者にとっては、次の修復の可能性があるので、保存的、かつ実際に骨温存的な大腿骨股関節補綴術を魅力ある選択肢にしている。理論上では、こうした装置は、骨移植あるいはそのほかの増強の必要がなく、従来からの幹を備えた根本的な股関節補綴術により修復されることができる。実際、保存的な股関節設計が、髄質にまで差し込む幹を備えた股関節設計のように、少なくとも安全かつ効果的でありうるはずがないという理由は見当たらない。しかし、保存的、骨温存的大腿骨股関節補綴術を開発しようと行われてきた試みでは今までのところ、大腿骨コンポーネント(および寛骨臼コンポーネント)の早発性の弛緩のために有意に悪い結果に遭遇することとなった。 【0013】 【課題を解決するための手段】本設計は、以前の設計により遭遇した問題と取り組む保存的、骨温存的大腿骨股関節補綴術を提供することを模索している。本補綴物には、骨との境界面での応力集中を避けるため、大腿骨への荷重の移動を制御するように設計されている挿入部分が含まれている。その挿入部分は、骨端の骨全体を取り替えるような寸法にされ、それによって破壊された血液供給による骨吸収の危険性を最小化している。それはまた、骨溶解につながる破損断片の潜入を制限するように、荷重下に自己密封するようにテーパがかけられている。 【0014】以前の設計の欠点に取り組むことに加えて、本設計は、より良好な結果の再現性を達成するために、外科的手術手技を簡略化し、また、その手順に関連する外傷(例えば、血液の喪失、術後感染症)を最小化することを模索している。 【0015】股関節代替は通常、大きな露出部分を伴って行われる。早発性の術後感染症はもはや顕著な問題ではないが、しかしこうした主要な傷を治癒させる期間は重要な問題である。外科医によっては現在では、できるかぎり切除を少なくしながら従来からの幹を備えた装置を移植している。大腿骨頭と頸が除去された後は、大腿骨管を作成するのに、細い道具のみが必要であって、また、寛骨臼への接近接触が容易になる。しかし、骨温存大腿骨股関節補綴物の設計は一般的には、2つの理由により広範な露出に立ち戻る必要が出てくる。第1に、大腿骨頭の外側の作成には嵩張る道具が関わる。第2に、大腿骨頭が寛骨臼への接近接触を遮断する。骨盤にいたる大腿骨に付着している軟組織の切除をさらに行うには、大腿骨頭を邪魔にならないように操作する必要がある。 【0016】本発明は、大腿骨頭の基底部あるいは中間点にある大腿骨頸の円形の横断面を露出させるために、元からの大腿骨頭を切除することを含む装着方法で用いることができる大腿骨股関節補綴物を提供することを意図している。これは、寛骨臼に対する接近接触を大幅に改善し、それによって必要とされる切除の長さを軽減し、また邪魔にならないように残りの大腿骨頭を梃子入れできるようにするのに必要とする軟組織の切除を最少化する。補綴物の挿入部分の形状は、簡便で、嵩張らず、再現性のある開口手術後に正確にその骨に適合させることができるように設計される。このように、緊密に適合させることにより、微細な動きに抵抗し、また破損破片の潜入を妨げる自己密封テーパ設計の支えの上で働くようになっている。嵩張らない道具が使用されることにより、さらに非侵襲的(less-invasive)な外科技術を使用することになる。 【0017】本発明によると、その大腿骨頸の近位側位置で切除された大腿骨のなかに作成された受け口に設置される大腿骨補綴コンポーネントには、挿入部分と、拡大された近位大腿骨頭部分とが含まれ、前記大腿骨頭部分の遠位端は前記作成された受け口に設置されるように適応させてある。 【0018】このように、本発明によるコンポーネントは、挿入および関係している大腿骨頭部分が骨のなかに正確に、かつしっかりと設置されることを可能とする、受け口の周辺にある骨を利用する。受け口の外縁にあるその骨の存在がそのコンポーネントを安定させる助けとなる。 【0019】挿入部分は、それと併せて使用される、あるいは要件に応じてそれと揃えて短くされる大腿骨頸を通るように適応させて、必要な寸法にすることができる。 【0020】好適には、大腿骨頭部分の近位端を、実質的に部分的に球形になっている軸受け要素を受容するように適応させ、また、この構造により、挿入部分はいずれかの好適な材料、例えば、合成プラスチック材料あるいは金属から作成することができる。 【0021】好適には、軸受け要素に、前記大腿骨頭部分にある穴に嵌合できる、長くした差込み継ぎ手を設ける。 【0022】所望の場合には、差込み継ぎ手は大腿骨頭部分の中を延ばして、挿入部分のなかに入るように配置することができる。 【0023】前記の配置では、補綴物を適合すべき骨のなかで、挿入部分の外側の寸法を拡大して、補綴物を緊密に嵌合させるように、差込み継ぎ手の寸法を決めて、これを適応させることができる。 【0024】いずれの場合でも、大腿骨頭部分の近位端は実質的に半球形とすることができ、また、位置決めに際して、大腿骨頭部分を緊密に取り囲むように、軸受け要素は中空にすることができる。 【0025】この配置により、差込み継ぎ手は、軸受け要素と一体にすることができる。 【0026】いずれかの代替的な構造では、大腿骨頭部分の近位端は実質的に平坦なものであり、かつ軸受け要素は、前記差込み継ぎ手を設けた実質的にソリッド(solid)で、部分的に球形となっている部材により形成される。 【0027】実質的に部分的に球形になっている部材は、セラミック材料、例えば、アルミナジルコニウムあるいはジルコニウム強化アルミナから作成することができる。 【0028】所望の場合には、差込み継ぎ手はこのように、軸受け要素とは異なる材料で形成でき、かつそこに付着させることができ、例えば、差込み継ぎ手を金属で形成し、また軸受け要素をセラミック材料で形成することができる。 【0029】所望の場合には、挿入部分と接合する大腿骨頭部分の遠位側は、一連の放射状に突出する階段あるいはひれ状物(fins)として形成することができる。 【0030】本発明はさまざまな方法で実施することができるが、しかし、いくつかの実施態様をここで、実施例により、また添付の図面を参照しつつ説明する。 【0031】 【発明の実施の形態】図1に示されているように、大腿骨の元来の構造は、通常は皮質といわれる外側の硬質な骨からなり、これは大腿骨の両端の領域でスポンジ状の内側を包み込んでいる。参照番号1で示される皮質は、大腿骨頭の上に広がっているが、しかし、大腿骨頭1と大腿骨頸2の接合部では非常に薄い。参照番号3で示される小柱線維は、図1に示されるように、皮質から上に向かって、また大腿骨頭1を通って外に出ている。骨が切断された場合には、これらの線維が鋭く尖った表面の周りを最良に修復できることが観察された。 【0032】図2は、本発明による大腿骨補綴コンポーネントを図示しており、これは、大腿骨に適合すべきで、大腿骨に作成された受け口に設置されるように適応された挿入部分5と、拡大された近位大腿骨頭部分6と、その受け口に位置するようにこれまた意図される、その遠位部分8とから成る。大腿骨頭部分6の遠位部分8は、その領域で、小柱線維の再形成を促進するための手段として働く、一連の放射状に突出している階段7として形成される。穴9は大腿骨頭部分6を通って延び、挿入部分5のなかに入る。 【0033】金属あるいは他の好適な材料いずれかで作成することができる軸受け要素10が設けられ、これは、大腿骨頭部分6の上に広がるように適応される部分的に球形の軸受けボール11から成る。軸受けボール11は中空であり、またそこから延びているのは、大腿骨頭部分6にある穴9を通過して、挿入部分5のなかに入るように必要な寸法にされ、また適応される、長くした差込み継ぎ手12である。 【0034】挿入部分5にある穴9の遠位部分は、図3の左側で、両側壁のテーパをかけた厚みからもっとも明確に分かるように、内にむかってテーパがかけられている。差込み継ぎ手12は、内側に圧力を受けているため、図4からも分かるが、図2の右側に図示されている所定位置まで、挿入部分5の両側壁が外側に広がるように働く。 【0035】図3を調べてみると、ボール11が圧力を受けて所定位置にまで完全に入る前には、テーパが内側に延びていることが図示されている。 【0036】差込み継ぎ手12は、中空ボール11と一体である。 【0037】図3は、参照番号14により示される、大腿骨のなかに位置している大腿骨補綴コンポーネントを図示している。皮質は参照番号15で示され、またスポンジ状内側は参照番号16で示されている。大腿骨補綴用頭を適用するため、元来の大腿骨頭は大腿骨頸17のすぐ上で切除され、また、穴18を設けるためにカットされ、その近位端は、放射状に内側に延びる一連の階段19を設けるために拡大される。大腿骨頭の基底の上で骨を切断することは重要であり、それによって参照番号20で示される小柱線維の最大量が維持される。 【0038】挿入部分5と大腿骨頭部分6は、好適な材料いずれか、例えば、合成樹脂および炭素繊維、典型例は、チョップド炭素繊維をそのなかに組み込むことができるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)あるいはPBT(polybutalieneterephthalate:ポリブタリエンテレフタレート)樹脂で、作成することができる。好適には、その材料は格子状の骨と同様の圧縮弾性率を有する。 【0039】挿入部分5が圧力を受けて所定位置まで入るときに、階段7は、骨のなかで階段19と整列し、また連係するのがみられる。これは、その階段の鋭い角の周りを修復する小柱線維の成長を促進し、したがって、ボール11によりもたらされる、軸受け要素からの荷重を皮質15に中継する助けとなる。 【0040】部分的に球形となっている軸受けボール11の形態をとっている軸受け要素10は、図3に2つの異なる位置で図示されている。上部位置では、それはその差込み継ぎ手12が穴9のテーパをかけた部分21に嵌合しようとしている点まで部分的に挿入されておりてきている。ボール11は、さらに、所定の位置までさらに押されるため、補綴物は挿入部分5の外側周辺が、骨の柔らかい芯のなかまで外向きに広がるように働く。摩擦把持(grip)するものを設けるのを助けるため、挿入部分5は、一連の円形の窪み22(図2でもっとも明確にみられる)を設ける。 【0041】ボールヘッド11が完全に所定の位置にあるときは、それは大腿骨頭部分6を緊密に取り囲んでおり、また、それを通じて荷重を伝導することができる。 【0042】図5は、同じ効果を得ることを意図して、放射状に突出している階段7を放射状に突出しているひれ状物77に取替えた、1つの代替的な構造を図示している。 【0043】図4は、1つの代替的な構造を図示しており、また同じ参照番号は、同様の部品を示すのに使用されている。この配置では、大腿骨頭部分41の近位端40が実質的に平坦であり、また、軸受け要素が実質的にソリッドで、部分的に球形となっている部材42により形成される。これには、適当にテーパをかけたボス45を設けた差込み継ぎ手44を受容するため、テーパをかけた目隠し穴(blindbore)43を設けている。モールステーパは、それら部品が所定の位置にあるときには互いにロックし合うようにその部品間に設けられている。部材42は、セラミック材料、例えば、アルミナジルコニウム、あるいはジルコニウム強化アルミナで作成されており、また差込み継ぎ手44は金属で作成される。差込み継ぎ手44は、図2および3に関して説明されているものと同様の方法で挿入部分5に嵌合している。 【0044】上述のように、挿入部分5と大腿骨頭部分41は、合成プラスチック材料で作成することができ、またこれは、骨伝導性であり、かつ骨成長を刺激するプラズマ溶射ヒドロキシアパタイト(HA)で被膜することができる。あるいは、これらの部品は、金属、例えば、上で説明されているような被膜などの有孔被膜を備えたチタンで作成することができる。 【0045】本発明の利点は、それが最小限度の侵襲的な外科手術を含めたものであることである。 【0046】上のすべての構造で、骨と境界を接する部品の表面仕上げは切り落としハニカム形態とすることができる。 【0047】前記の構造では、挿入部分は骨のなかに導入されるが、セメントによって保持できる。このように、少量のセメントを挿入部分の近位端では適用することができ、骨の成長は遠位端に向かって延びるのを頼みにしている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399040058 【氏名又は名称】ベノワスト・ジラール・エ・コンパーニ
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| 【出願日】 |
平成13年3月27日(2001.3.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099623 【弁理士】 【氏名又は名称】奥山 尚一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−346819(P2001−346819A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−88991(P2001−88991) |
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