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【発明の名称】 眼内レンズケース
【発明者】 【氏名】松岡 基道

【氏名】市原 真治

【要約】 【課題】眼内レンズのレンズ面が傷付いたり、ケースに付着するのを防ぐ。眼内レンズをケースから鑷子で摘み出して次の鑷子に受け渡す手間を減らす。

【解決手段】基板1に、眼内レンズの支持部fを載せる載置部3と、それに支持部を載せた眼内レンズの光学部o下側に位置する隙間用凹部4を設け、眼内レンズの横ずれを防ぐピン5を設け、載置部、隙間用凹部とピンを覆う蓋を基板に取り付け、蓋に、載置部上の眼内レンズが浮き上がると眼内レンズの支持部が当る突出部25を設けて、眼内レンズを収納する機構を構成し、その機構内の眼内レンズが載置部に載っていても浮き上がっても、そのレンズ面がその機構に接触しない。基板に、隙間用凹部に達する鑷子挿入溝6を形成し、鑷子挿入溝部に片側片を挿入した取出し用鑷子で、載置部に支持部を載せた眼内レンズのレンズ面を摘んで、眼内レンズを取り出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板に、眼内レンズの支持部を載せる載置部を設けると共に、載置部に支持部を載せた眼内レンズの光学部の下側に位置する隙間用凹部を設け、載置部に支持部を載せた眼内レンズの横ずれを防ぐ横ずれ防止ピンを設け、載置部、隙間用凹部と横ずれ防止ピンを覆う蓋を基板に取外し可能に取り付ける構成にし、蓋に、載置部に載せた眼内レンズが浮き上がるとその眼内レンズの支持部が当る浮き上がり制限突出部を設けて、眼内レンズを収納するレンズ収納機構を構成し、レンズ収納機構に収納した眼内レンズが、その支持部を載置部に載せていても、浮き上がっても、その光学部の両レンズ面がレンズ収納機構に接触しない構成にし、基板に、隙間用凹部に達する鑷子挿入溝を形成し、鑷子挿入溝部に片側片を挿入した取出し用鑷子で、載置部に支持部を載せた眼内レンズの光学部の両レンズ面を摘んで、その眼内レンズを取り出す構成にしたことを特徴とする眼内レンズケース。
【請求項2】 隙間用凹部の内径は、眼内レンズの光学部より少し大径であり、横ずれ防止ピンは、載置部の内周縁に位置し、横ずれ防止ピンの内側面が隙間用凹部の内周面と同一の縦面内に位置することを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズケース。
【請求項3】 載置部は、眼内レンズの支持部が接触する面を微細な凹凸面にして眼内レンズの支持部との付着を防止したことを特徴とする請求項1又は2に記載の眼内レンズケース。
【請求項4】 横ずれ防止ピン又は隙間用凹部は、眼内レンズの光学部の周縁が接触する面を微細な凹凸面にして眼内レンズの光学部周縁との付着を防止したことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の眼内レンズケース。
【請求項5】 載置部に眼内レンズの支持部の他に眼内リングも載せる構成にし、載置部に載せた眼内リングの横ずれを防ぐ横ずれ防止凸部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の眼内レンズケース。
【請求項6】 載置部と横ずれ防止凸部は、眼内リングが接触する面を微細な凹凸面にして眼内リングとの付着を防止したことを特徴とする請求項5に記載の眼内レンズケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼内レンズを収納するケースであって、特に軟質眼内レンズの収納に適したケースに関する。
【0002】
【従来の技術】眼内レンズは、円形レンズの光学部と2本の弾性湾曲棒の支持部とからなり、円形レンズの周縁の両側位置にそれぞれ弾性湾曲棒の基端を接合し、光学部の両側に支持部の弾性湾曲棒を突出している。軟質眼内レンズは、硬質眼内レンズとは異なり、光学部が折り曲げ可能な弾性体である。弾性合成樹脂の光学部は、傷が付き易く、多少の粘着性がある。
【0003】人間の眼の水晶体に不具合が生じたときは、水晶体嚢の前側部を切開し、その切開部から嚢内の水晶体を除去し、切開部から嚢内に眼内レンズを挿入し、嚢内に水晶体の代りに眼内レンズを配置する。その際、患者への負担を軽減するため、水晶体嚢の切開部は小さくする。眼内レンズは、光学部が折り曲げ可能な軟質眼内レンズにし、折り曲げて小さくした二つ折り状態で水晶体嚢の小さな切開部を通過させる。嚢内に挿入された軟質眼内レンズは、光学部がその弾性力で、二つ折り状態から折り曲げ前の状態に復元する。
【0004】軟質眼内レンズは、硬質眼内レンズと同様に、合成樹脂のケースに収納されてケースと共に滅菌包装された状態で、販売され、保管されている。
【0005】この軟質眼内レンズを使用するときは、滅菌包装を開封してケースを取り出し、ケースの蓋を取り外し、ケースに収納されている軟質眼内レンズを鑷子(せっし)と言われるピンセットで摘み取り、ケースから摘み出した軟質眼内レンズの光学部を折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器で折り曲げ、二つ折りにした軟質眼内レンズをその折り曲げ状態のまま挿入用鑷子で摘み取り、挿入用鑷子で摘んだ二つ折り状態の軟質眼内レンズを眼の水晶体嚢内にその切開部から挿入する。
【0006】なお、水晶体を除去した水晶体嚢の赤道部を円形に保持して眼内レンズを水晶体嚢内で良好に支持するため、水晶体を除去した水晶体嚢に弾性合成樹脂の眼内リングを挿入することがある。
【0007】1)第1従来例(実公平7−31773号公報)
この眼内レンズケースは、基板にレンズ収納凹部を設け、レンズ収納凹部の底に、洗浄や滅菌用の液体や気体が通過する洗浄滅菌用孔を貫通し、レンズ収納凹部の底面に、眼内レンズの光学部を載せる4つの搭載台を、洗浄滅菌用孔を中心とする放射方向に設け、各搭載台の外側端に、それぞれ、眼内レンズの横ずれを防ぐピンを立てて設け、また、レンズ収納凹部の底面に、眼内レンズの横ずれを更に防ぐため、ピン付きの4つの搭載台を取り囲む円環形状の突出部を設けている。
【0008】レンズ収納凹部を開閉する板状の蓋は、裏面に、搭載台に載せた眼内レンズの光学部の浮き上がりを制限する突出部を形成し、突出部形成部分に洗浄滅菌用孔を貫通している。
【0009】このケースに収納された軟質眼内レンズを使用するときは、蓋を開け、取出し用鑷子を基板に対してほぼ直角に配置し、搭載台に載っている眼内レンズの光学部周縁の両側位置、又は、その眼内レンズの支持部の一方を取出し用鑷子で摘み、取出し用鑷子でケースから摘み出した軟質眼内レンズを折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器に受け渡す。
【0010】2)第2従来例(実開平6−61780号公報)この眼内レンズケースは、基板に、蓋を被せるほぼ円板状の突出部を設け、突出部の外周面に蓋の周壁内面を掛け止める構成にし、蓋で覆われる位置に滅菌ガス孔を貫通している。
【0011】基板上の突出部は、中心部に中心穴を形成し、外周面から中心穴に先狭形状の鑷子挿入溝を形成している。鑷子挿入溝は、中心穴を挟んで対称に設け、連通した中心穴とその両側の鑷子挿入溝で突出部を2分割している。
【0012】ほぼ扇形状の両突出部は、それぞれ、中心穴の周縁上に、眼内レンズの光学部を載せる円環状の載置台を設け、両載置台の外周面両端位置に、それぞれ、眼内レンズの横ずれを防ぐピンを立てて設けている。
【0013】載置台に載せた眼内レンズを覆う蓋は、蓋裏面に、載置台に載せた眼内レンズの光学部の浮き上がりを制限する突出部を形成している。
【0014】このケースに収納された軟質眼内レンズを使用するときは、蓋を開け、取出し用鑷子を基板に対してほぼ平行に配置し、取出し用鑷子の片側片を鑷子挿入溝に挿入し、載置台に載っている眼内レンズの光学部の両面を、鑷子挿入溝部に片側片を挿入した取出し用鑷子で摘み、ケースから摘み出した軟質眼内レンズを折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器に受け渡す。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】1)第1従来例[第1課題]このケースに軟質眼内レンズを収納した場合、基板の搭載台に載せた軟質眼内レンズの弾性合成樹脂製光学部は、通常、下面が搭載台に接触しており、浮き上がると、上面が蓋の突出部に当るので、傷が付き易い。
【0016】また、軟質眼内レンズの弾性合成樹脂製光学部は、通常、下面が搭載台に接触している時間が長いので、搭載台に粘着して付着するおそれがある。搭載台に付着すると、軟質眼内レンズの光学部は、摘み出しが困難になる。搭載台に付着した光学部を剥がすと、その付着の痕跡が傷として残るおそれがある。軟質眼内レンズは、搭載台などに付着すると、その付着部分が滅菌されずに患者が手術後に感染病を発病するおそれがある。
【0017】[第2課題]ケースに収納された軟質眼内レンズを取出し用鑷子で摘み出す際、眼内レンズの光学部周縁の両側位置を取出し用鑷子で摘む場合、眼内レンズの光学部は、円形レンズであるので、その直径位置を摘まなければならず、摘み取りが容易ではない。また、眼内レンズの支持部の一方を取出し用鑷子で摘む場合、眼内レンズの支持部は、弾性湾曲棒であるので、弾性湾曲棒を取出し用鑷子で摘まれた眼内レンズは、光学部が揺れ動き易く、光学部の位置が定まり難い。
【0018】従って、軟質眼内レンズをケースから取出し用鑷子で摘み出して折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器に受け渡すのに多くの時間と手間が掛かる。
【0019】2)第2従来例[第1課題]このケースに軟質眼内レンズを収納した場合、基板の載置台に載せた軟質眼内レンズの光学部は、通常、下面が載置台に接触しており、浮き上がると、上面が蓋の突出部に当るので、傷が付き易い。
【0020】また、軟質眼内レンズの光学部は、通常、下面が載置台に接触している時間が長いので、載置台に粘着して付着するおそれがある。載置台に付着すると、軟質眼内レンズの光学部は、摘み出しが困難になる。搭載台に付着した光学部を剥がすと、その付着の痕跡が傷として残るおそれがある。軟質眼内レンズは、搭載台などに付着すると、その付着部分が滅菌されずに患者が手術後に感染病を発病するおそれがある。
【0021】従って、第1従来例におけるのと同様に、第1課題が存在する。
【0022】[第2課題]ケースに収納された軟質眼内レンズを取出し用鑷子で摘み出す際、取出し用鑷子の片側片を鑷子挿入溝に挿入し、その取出し用鑷子で、載置台に載っている眼内レンズの光学部の両レンズ面を摘む。摘み取りが容易である。また、光学部の位置が定まり易い。
【0023】従って、第1従来例における第2課題がない。第2従来例における「ケースに収納された軟質眼内レンズを、その光学部の両レンズ面を摘んで取り出す技術」を生かすことが望まれる。
【0024】
【課題を解決するための手段】1)基板に、眼内レンズの支持部を載せる載置部を設けると共に、載置部に支持部を載せた眼内レンズの光学部の下側に位置する隙間用凹部を設け、載置部に支持部を載せた眼内レンズの横ずれを防ぐ横ずれ防止ピンを設け、載置部、隙間用凹部と横ずれ防止ピンを覆う蓋を基板に取外し可能に取り付ける構成にし、蓋に、載置部に載せた眼内レンズが浮き上がるとその眼内レンズの支持部が当る浮き上がり制限突出部を設けて、眼内レンズを収納するレンズ収納機構を構成し、レンズ収納機構に収納した眼内レンズが、その支持部を載置部に載せていても、浮き上がっても、その光学部の両レンズ面がレンズ収納機構に接触しない構成にし、基板に、隙間用凹部に達する鑷子挿入溝を形成し、鑷子挿入溝部に片側片を挿入した取出し用鑷子で、載置部に支持部を載せた眼内レンズの光学部の両レンズ面を摘んで、その眼内レンズを取り出す構成にしたことを特徴とする眼内レンズケース。
【0025】2)上記の眼内レンズケースにおいて、隙間用凹部の内径は、眼内レンズの光学部より少し大径であり、横ずれ防止ピンは、載置部の内周縁に位置し、横ずれ防止ピンの内側面が隙間用凹部の内周面と同一の縦面内に位置することを特徴とする。
【0026】3)上記の眼内レンズケースにおいて、載置部は、眼内レンズの支持部が接触する面を微細な凹凸面にして眼内レンズの支持部との付着を防止したことを特徴とする。
【0027】4)上記の眼内レンズケースにおいて、横ずれ防止ピン又は隙間用凹部は、眼内レンズの光学部の周縁が接触する面を微細な凹凸面にして眼内レンズの光学部周縁との付着を防止したことを特徴とする。
【0028】5)上記の眼内レンズケースにおいて、載置部に眼内レンズの支持部の他に眼内リングも載せる構成にし、載置部に載せた眼内リングの横ずれを防ぐ横ずれ防止凸部を設けたことを特徴とする。
【0029】6)上記の眼内レンズケースにおいて、載置部と横ずれ防止凸部は、眼内リングが接触する面を微細な凹凸面にして眼内リングとの付着を防止したことを特徴とする。
【0030】
【発明の効果】1)レンズ収納機構に収納した眼内レンズは、その支持部を載置部に載せていても、浮き上がっても、その光学部の両レンズ面がレンズ収納機構に接触しない。
【0031】従って、第1、第2従来例におけるのとは異なり、硬質眼内レンズであっても、軟質眼内レンズであっても、その光学部は、両レンズ面に傷が付き難い。また、軟質眼内レンズをケースに収納した場合、軟質眼内レンズの光学部のレンズ面がレンズ収納機構に付着しない。
【0032】2)ケースに収納された眼内レンズを取出し用鑷子で摘み出す際、取出し用鑷子の片側片を鑷子挿入溝に挿入し、その取出し用鑷子で、載置部に支持部が載っている眼内レンズの光学部の両レンズ面を摘む。摘み取りが容易である。また、光学部の位置が定まり易い。
【0033】従って、軟質眼内レンズをケースに収納した場合、軟質眼内レンズをケースから取出し用鑷子で摘み出して折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器に受け渡す際、第1従来例におけるのとは異なり、多くの時間と手間が掛からない。
【0034】3)眼内レンズ又は眼内リングが接触する面を微細な凹凸面にしてそれとの付着を防止した眼内レンズケースにおいては、眼内レンズ又は眼内リングに未滅菌部分が残るのが防止され、手術後の感染病の発病が防止される。
【0035】
【発明の実施の形態】[第1例(図1〜図7参照)]本例の眼内レンズケースは、軟質眼内レンズと眼内リングを収納するケースであり、図1に示すように、基板1と蓋21からなる。これらは、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンやポリビニルアルコールなどの熱可塑性合成樹脂の成形品である。
【0036】基板1は、図2に示すように、角を丸めた長方形板の先端側半分上に一対のほぼ扇形台状の突出部2を点対称に設けている。
【0037】両突出部2は、それぞれ、図2、図4と図5に示すように、その内周部を、軟質眼内レンズの支持部fを載せる載置部3に形成し、両突出部2間の中心部ないし中央部を、両載置部3に支持部fを載せた軟質眼内レンズの光学部oの下側に位置する隙間用凹部4に形成している。同一高さの両載置部3に隣接する円形状の隙間用凹部4は、軟質眼内レンズの光学部oより少し大径にし、取出し用鑷子の片側片の厚さより深くしている。
【0038】両載置部3の内周縁には、それぞれ、中央位置と両端位置に、載置部3に支持部fを載せた眼内レンズの横ずれを防ぐ横ずれ防止ピン5を立てて設けている。合計6本の横ずれ防止ピン5は、同一高さであり、それぞれ、内側面を隙間用凹部4の内周面と同一の縦面内に配置し、外側面を、上端に近付くに従って内側面に近付く傾斜面にし、横断面の外側縁を円弧形状にしている。
【0039】両突出部2間の隙間用凹部4両側には、隙間用凹部4に達する先狭形状の鑷子挿入溝6を、隙間用凹部4を挟んで対称に形成している。隙間用凹部4とその両側の鑷子挿入溝6は、それらの底面を同一の横面内に配置し、基板1の短辺方向、左右方向に沿って連通している。いずれかの鑷子挿入溝6に取出し用鑷子の片側片を挿入し、その取出し用鑷子で、両載置部3に支持部fを載せた軟質眼内レンズの光学部oの両レンズ面を摘んで、その軟質眼内レンズを取り出す。
【0040】両載置部3は、図6と図7に示すように、その外周部にオープンリング又はクローズドリングの眼内リングRを載せる構成にし、両載置部3の外周部に載せた眼内リングRの横ずれを防ぐ横ずれ防止凸部7を、両載置部3外周部の外側位置にそれぞれ円弧形状に設けている。
【0041】両載置部3の外周部に載せた眼内リングRは、片側の鑷子挿入溝6を横断する部分を、その鑷子挿入溝6に片側片を挿入した取出し用鑷子で摘んで取り出す。
【0042】両載置部3は、軟質眼内レンズの支持部f又は眼内リングRが接触する上面をしぼ(皺)加工により微細な凹凸面にし、軟質眼内レンズの支持部f又は眼内リングRとの付着を防止している。
【0043】軟質眼内レンズの光学部oの周縁が接触する各横ずれ防止ピン5の内側面と隙間用凹部4の内周面上部は、しぼ加工により微細な凹凸面にし、軟質眼内レンズの光学部oの周縁との付着を防止している。
【0044】各横ずれ防止ピン5は、軟質眼内レンズの支持部fが接触する外側面をしぼ加工により微細な凹凸面にし、軟質眼内レンズの支持部fとの付着を防止している。
【0045】両横ずれ防止凸部7は、眼内リングRが接触する内周面下部をしぼ加工により微細な凹凸面にし、眼内リングRとの付着を防止している。
【0046】両突出部2は、図2(a)に示すように、それぞれ、その外周面の中央部を凹部8に、両側部を凸部に形成し、その両側の凸部の片側部分に、それぞれ、掛け止め溝9を形成している。
【0047】基板1は、図2(a)(c)に示すように、両鑷子挿入溝6の幅広の入口に近接した位置に、それぞれ、滅菌ガス孔10を貫通している。
【0048】蓋21は、図3に示すように、角を丸めた正方形板の蓋板22の裏面に、角を丸めた正方形枠の周壁23を同心に設け、周壁23内周面に4つの掛け止め突起24を等間隔位置に設けている。
【0049】この蓋21は、4つの掛け止め突起24を基板1の両鑷子挿入溝6の入口と両突出部2の凹部8に配置し、基板1の両突出部2に被せて、一方向に少し回転すると、各掛け止め突起24が基板1の突出部2の各掛け止め溝9に挿入し、周壁23が基板1の突出部2に掛け止まる。図1に示すように基板1に掛け止められた蓋21は、両載置部3、隙間用凹部4と各横ずれ防止ピン5及び両横ずれ防止凸部7、更に滅菌ガス孔10を覆い、逆方向に少し回転すると、基板1から取り外される。
【0050】蓋板22の裏面には、図3に示すように、円環形状の浮き上がり制限突出部25を同心に設け、蓋21を基板1に掛け止めると、図1(b)(c)に示すように、浮き上がり制限突出部25が、両横ずれ防止凸部7の内側、各横ずれ防止ピン5の外側と両載置部3の上側に、それぞれ、隙間を置いて位置し、図5(a)(b)に示すように両載置部3に支持部fを載せた軟質眼内レンズが浮き上がると、その軟質眼内レンズの支持部fが浮き上がり制限突出部25に当る構成にしている。
【0051】浮き上がり制限突出部25は、軟質眼内レンズの支持部fが接触する下端面をしぼ加工により微細な凹凸面にし、軟質眼内レンズの支持部fとの付着を防止している。浮き上がり制限突出部25の外周面と内周面及び蓋板22の裏面と周壁23の内周面も、しぼ加工により微細な凹凸面にし、軟質眼内レンズ又は眼内リングRとの付着を防止している。
【0052】即ち、基板1と蓋21には、軟質眼内レンズo、fと眼内リングRを収納するレンズ収納機構3、4、5、7、25を構成し、そのレンズ収納機構に収納した軟質眼内レンズが、その支持部fを載置部3に載せていても、浮き上がっても、その光学部oの両レンズ面がレンズ収納機構3、4、5、7、25に接触しない構成にしている。
【0053】本例の眼内レンズケースにおいては、レンズ収納機構3、4、5、7、25に収納した軟質眼内レンズは、光学部oの両レンズ面がそのレンズ収納機構に接触しないので、光学部oの両レンズ面に傷が付き難い。また、光学部oの両レンズ面がレンズ収納機構に付着しない。
【0054】更に、レンズ収納機構3、4、5、7、25は、軟質眼内レンズの支持部f、光学部oの周縁又は眼内リングRが接触する面を付着防止用の微細な凹凸面にしているので、軟質眼内レンズの支持部f、光学部oの周縁又は眼内リングRがレンズ収納機構に付着しない。
【0055】また、レンズ収納機構3、4、5、7、25に収納された軟質眼内レンズを取出し用鑷子で摘み出す際、蓋21を基板1から取り外した後、取出し用鑷子の片側片を鑷子挿入溝6に挿入し、その取出し用鑷子で、両載置部3に支持部fが載っている眼内レンズの光学部oの両レンズ面を摘むので、摘み取りが容易である。また、取出し用鑷子で摘み出した軟質眼内レンズを折り曲げ用鑷子又は折り曲げ器に受け渡す際、軟質眼内レンズの光学部oの位置が定まり易く、多くの時間と手間が掛からない。
【0056】[第2例(図8参照)]本例は、第1例の眼内レンズケースにおいて、取出し用鑷子の挿入方向を変更したものである。
【0057】隙間用凹部4の両側の鑷子挿入溝6は、図8に示すように、基板1の長辺方向、前後方向に沿って配置している。その他の点は、第1例におけるのと同様である。
【0058】[変形例]
1)第1例と第2例の眼内レンズケースは、軟質眼内レンズを収納するが、硬質眼内レンズを収納する。
【0059】2)第1、第2例の眼内レンズケースは、眼内レンズと眼内リングを収納するが、眼内レンズのみを収納する。
【0060】3)両例の眼内レンズケースは、載置部3と鑷子挿入溝6を2個ずつ設けているが、1個ずつ又は4個ずつ設ける。
【出願人】 【識別番号】000138082
【氏名又は名称】株式会社メニコン
【出願日】 平成12年6月8日(2000.6.8)
【代理人】 【識別番号】100081628
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 桂
【公開番号】 特開2001−346817(P2001−346817A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2000−171561(P2000−171561)