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【発明の名称】 医療用パッド付絆創膏
【発明者】 【氏名】山口 好三

【氏名】冨岡 初美

【氏名】島崎 秀剛

【要約】 【課題】使用時に容易に剥離シートより剥がすことができ、しかも無駄なゴミが出ないなど、環境にも配慮した医療用パッド付き絆創膏を提供する。

【解決手段】シート状に形成された基材の片面に粘着層を形成するとともに、該粘着層の適宜位置にパッドを定置した貼付片が、その粘着層を有する側の全面を剥離シートにより被覆された医療用パッド付絆創膏であって、(a)上記剥離シートの面積が少なくとも上記貼付片より広く、(b)上記剥離シートにはその線に沿って容易に折り曲げることができるよう少なくとも1つの剥離誘導線が施されており、(c)上記剥離誘導線が少なくとも貼付片の一部にかかり、かつ上記パッド面にはかからないよう形成されていることを特徴とする医療用パッド付絆創膏。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート状に形成された基材の片面に粘着層を形成するとともに、該粘着層の適宜位置にパッドを定置した貼付片が、その粘着層を有する側の全面を剥離シートにより被覆された医療用パッド付絆創膏であって、(a)上記剥離シートの面積が少なくとも上記貼付片より広く、(b)上記剥離シートにはその線に沿って容易に折り曲げることができるよう少なくとも1つの剥離誘導線が施されており、(c)上記剥離誘導線が少なくとも貼付片の一部にかかり、かつ上記パッド面にはかからないよう形成されていることを特徴とする医療用パッド付絆創膏。
【請求項2】 上記剥離誘導線が、型押しによる折り目あるいはミシン目状の不連続切断線によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の医療用パッド付絆創膏。
【請求項3】 上記剥離誘導線が、直線状あるいは曲線状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の医療用パッド付き絆創膏。
【請求項4】 一枚の剥離シート上に2以上の貼付片を並べて配置したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の医療用パッド付絆創膏。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静脈注射、皮下注射、採血、点滴等を行った後の穿刺部を被覆保護する医療用パッド付絆創膏に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、静脈注射や皮下注射、採血、点滴等の処置後においては、感染防止のため消毒綿や消毒ガーゼを穿刺部位に当てて、しばらく手で押さえることを行っていたが、近年は、粘着面の中央部にパッドを備えた小型の絆創膏を穿刺部位に貼付することにより、簡便に処置する方法が用いられるようになった。
【0003】しかし、この絆創膏は剥離シートの上にそのまま貼り付けられていたため、剥がしにくく、しかも剥がした際に粘着面同士がくっついてしまうことがあり、取り扱い性に難点があった。
【0004】このような問題を解決するものとして、特開平8−257057号には、粘着剤層の一側部と剥離シートの間に剥離性を持った摘み片を介在させ、貼付片が剥離シートから容易に引き剥がせる貼付材が記載されており、粘着剤面を直接指で触ることなく貼付することを可能としている。しかし、この貼付材は、摘み片を介在させたことにより、使用後に処分しなければならないゴミが多くなるし、コスト面でも無駄があった。そこで、特開平10−314214号には、基材と剥離紙との間に介在されていた摘み片を不要として部品点数を減らし、使用後に処分しなければならないゴミを少なくした注射用絆創膏が開示されている。
【0005】しかしながら、当該注射用絆創膏は、シート状に形成された基材の裏面に対し該基材の一側部に沿う非粘着部を残して粘着部が形成されているため、使用後に皮膚面から極めて容易に除去できるものであるが、容易に除去できることは必ずしも好ましいとはいえない。すなわち、注射後に比較的長時間の穿刺部保護が必要な場合も少なくない。そのような場合、衣服の擦れ等により剥離してしまう危険性があるようでは却って不都合であり、これらが使用される医療の領域においては、安全性をより優先すべきである。このような状況を鑑みると、どちらかといえば不用意な剥離を誘導するような非粘着部は持たない方が安全性の面で望ましいといえる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、使用時に容易に剥離シートより剥がすことができ、しかも無駄なゴミが出ないなど、環境にも配慮した医療用パッド付き絆創膏の提供をその課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく研究を行った結果、貼付片を被覆している剥離シート上の少なくとも一部に、少なくとも貼付片の一部がかかり、かつ上記パッド面にはかからないように、折曲可能な剥離誘導線を形成すれば、使用の際に、剥離シートの端部を剥離誘導線に沿って貼付片のある面とは反対方向に折り曲げることにより、貼付片の端が剥離シートより浮き、貼付片を引き剥がす際の摘み部分が現れるため、摘み片などを使用しなくても使用性の高い医療用パッド付絆創膏が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、シート状に形成された基材の片面に粘着層を形成するとともに、該粘着層の適宜位置にパッドを定置した貼付片が、その粘着層を有する側の全面を剥離シートにより被覆された医療用パッド付絆創膏であって、(a)上記剥離シートの面積が少なくとも上記貼付片より広く、(b)上記剥離シートにはその線に沿って容易に折り曲げることができる少なくとも1つの剥離誘導線が施されており、(c)上記剥離誘導線が少なくとも貼付片の一部にかかり、かつ上記パッド面にはかからないよう形成されていることを特徴とする医療用パッド付絆創膏を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を示す図面を参照しつつ本発明を説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施例である医療用パッド付絆創膏を貼付片の支持体側から見た平面図、図2はそのA−A'方向の断面図、図3は剥離誘導線6に沿って剥離シートを折り曲げた状態のA−A'方向の断面図を示す。各図中、1は貼付片、2は基材、3は粘着層、4はパッド、5は剥離シート、6は剥離誘導線、7は折曲誘導線を示す。
【0011】上記各図では、一枚の剥離シート5上に複数の貼付片1を連続して並べている。各貼付片1は、一方の面に粘着層3を有する基材2で構成され、更に穿刺部を被覆保護するためのパッド4が定置されている。剥離シート5上には剥離誘導線6が設けられている。この剥離誘導線6は、型押しによる折り目あるいはミシン目のような不連続切断線により形成されていることが好ましい。
【0012】本発明の医療用パッド付絆創膏では、剥離シート5の端部を剥離誘導線6に沿って折り曲げ、それにより浮き上がった貼付片1の端を摘むことで、貼付片を剥離シートから容易に剥ぎ取り使用できる。すなわち、図3からわかるように、剥離シート5を剥離誘導線6に沿って貼付片1のある面とは反対方向へ折曲げることによって貼付片1の端が剥離シート5より浮き上がり、貼付片1を容易に引き剥がせるような摘み部分1aが現れるので、ここを持って貼付片1を剥離、使用すればよい。
【0013】この、前記折り曲げの操作を容易にするため、剥離シート5は少なくとも並べられた前記貼付片1の全体の面積よりも広くすべきである。また、上記剥離誘導線6は少なくとも貼付片1の一部にかかり、かつパッド面4にはかからないようにする。なぜなら、剥離誘導線6が貼付片1にまったくかからなければ、それに沿って剥離シート5を折り曲げても貼付片1を引き剥がすための上記摘み部分は現れないからであり、また、パッド面4に剥離誘導線がかかるようであれば、剥離シート5を折り曲げて貼付片1を摘む際に、指がパッドに触れてしまうおそれがあり、衛生上好ましくないからである。
【0014】さらに、上記剥離誘導線6の形状として、図4〜図7に示すような波状の不連続切断線を採用することもできる。このような波状不連続線を採用することにより、貼付片1がより剥離シート5から剥離しやすくなるという効果が得られる。すなわち、剥離誘導線6が直線状の場合、貼付片1の基材2の柔軟性や剥離シート5の剥離処理状態等によっては剥離シート5を折り曲げた際に貼付片1の端が剥離シート5に追従してしまい、浮き上がらないこともあり得る。しかし、剥離誘導線を波状の不連続切断線とすることにより、剥離シートを折り曲げた際に、該波状形態の先端部分は折れ曲がらずに残るため、貼付片の端が折れ曲がる剥離シートに追従していくのを防ぐことができるのである。
【0015】また、折曲誘導線7を設けることにより、これに沿って切り離して使用することが可能であるだけでなく、これに沿って折畳むことにより包装袋への収納が容易となる。
【0016】なお、各貼付片を剥離シートとともに個別に取り離すことができるよう、剥離シート上の各貼付片の境界に位置する部分にさらに切断線を設けることも可能である。また、上記図では、一枚の剥離シート5上に複数の貼付片1を並べて配置したものを示したが、一枚の剥離シート5上に一枚の貼付片1を設けることも可能である。
【0017】本発明の医療用パッド付絆創膏においては、上記のように剥離誘導線を構成する以外は、従来から使用されてきた材料、素材を使用することができる。例えば、前記基材2の粘着部3としては、皮膚に対し刺激の少ない粘着剤、例えばアクリル系粘着剤等を使用することが好ましく、また、パッド4については脱脂綿をガーゼ等でくるんだパッド、または不織布や圧縮綿等の吸液性のある柔軟な材質を使用することができる。
【0018】かくして得られる本発明の医療用パッド付絆創膏は、更に数シートをヒートシール可能な滅菌袋で衛生的に包装することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の医療用パッド付絆創膏は、剥離シート上に剥離誘導線を設けることにより、従来使用時に貼付片が剥ぎづらかった難点を解消したものである。また摘み片を貼着しなくてよいため、製造における工程を簡略化でき、コストを低減することができると共に、使用後のゴミも少なくすることができるものである。
【出願人】 【識別番号】390000929
【氏名又は名称】祐徳薬品工業株式会社
【出願日】 平成12年5月19日(2000.5.19)
【代理人】 【識別番号】100086324
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 信夫
【公開番号】 特開2001−327529(P2001−327529A)
【公開日】 平成13年11月27日(2001.11.27)
【出願番号】 特願2000−147925(P2000−147925)