| 【発明の名称】 |
吸収性物品 |
| 【発明者】 |
【氏名】水谷 聡
【氏名】田村 竜也
【氏名】野田 祐樹
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| 【要約】 |
【課題】従来の生理用ナプキンでは防漏側壁が不規則に折り曲がり、肌との間に隙間が形成されやすく、経血の横漏れが生じやすかった。
【解決手段】生理用ナプキンの幅方向の両側に防漏側壁5が設けられている。防漏側壁5は、側壁シート6が自由端5cで二つ折りされて形成されている。側壁シート6には凹凸皺7を有する曲げ剛性の高い領域と、基端5bと自由端5cとの中間部に位置する凹凸皺7を有しない帯状領域8が設けられている。凹凸皺7と帯状領域8aとの境界が剛性境界部11となり、凹凸皺7を有する部分が極端に変形することなく、前記帯状領域8aの部分を境として折り曲がりやすくなる。よって防漏側壁5が肌と密着しやすくなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持シートと、液吸収層と、前記液吸収層を覆う透液性シートと、受液側表面の幅方向の両側に基端が接合されて縦方向へ延び自由端が受液側から離れて位置する防漏側壁とが設けられている吸収性物品において、前記防漏側壁は、熱可塑性繊維で形成された不織布または熱可塑性繊維を含む不織布と、縦方向に弾性収縮力を発揮する弾性部材とを有し、前記防漏側壁を構成する前記不織布には、波の頂部と底部が前記基端から自由端に向けて延び且つ波が縦方向に規則的に繰り返す凹凸皺が成形された剛性領域が設けられており、且つ前記防漏側壁の基端と自由端との中間領域には、前記凹凸皺が不連続となる剛性境界部が前記縦方向に延びるように形成されていることを特徴とする吸収性物品。 【請求項2】 前記防漏側壁の前記基端と自由端との中間領域には、前記凹凸皺が形成されていないか、または前記凹凸皺の凹凸高さが低い帯状領域が前記縦方向に延びて形成されており、前記凹凸皺と前記帯状領域との境界線が前記剛性境界部とされている請求項1記載の吸収性物品。 【請求項3】 前記防漏側壁では、自由端に前記弾性部材が取付けられている請求項1または2記載の吸収性物品。 【請求項4】 前記防漏側壁では、前記剛性境界部付近に前記弾性部材が取付けられ、前記自由端には弾性部材が取付けられていない請求項1または2記載の吸収性物品。 【請求項5】 前記防漏側壁では、前記自由端と前記剛性境界部付近の双方に前記弾性部材が取付けられている請求項1または2記載の吸収性物品。 【請求項6】 前記自由端に設けられている弾性部材の弾性収縮力が、前記剛性境界部付近に設けられている弾性部材の弾性収縮力よりも大きい請求項5記載の吸収性物品。 【請求項7】 前記防漏側壁は、前記基端から延びる不織布が自由端で折り返されて前記基端に至ることにより、または基端から延びる複数の不織布が前記自由端または他の領域で縦方向に接合されることにより少なくとも2枚の不織布により形成されており、前記2枚の不織布では、前記剛性領域と前記剛性境界部とが同じ位置に形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主に経血などの排泄液を吸収保持する吸収性物品に係わり、特に受液側において幅方向の両側に防漏側壁が設けられた吸収性物品に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、生理用ナプキン、尿取りパッド、使い捨ておむつなどの吸収性物品が種々開発されている。これらの吸収性物品では、着用中において排泄液を液吸収層で確実に吸収し、排泄液が吸収性物品の外へ漏れないようにすることが求められる。そこで、吸収性物品の受液側表面において幅方向の両側に縦方向に延びる防漏側壁を形成したものがある。 【0003】従来の前記防漏側壁の構造は、吸収性物品のトップシート上に縦方向に延びる非伸縮性の疎水性シートが接合されており、この疎水性シートに、吸収性物品の縦方向に延びる弾性部材が接合されたものが一般的である。前記弾性部材の縦方向の弾性収縮力により、吸収性物品に縦方向に向かう湾曲力が作用するとともに、前記防漏側壁が吸収性物品の受液側に立ち上がり、これにより経血などの横漏れを防止できるようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の非伸縮性の疎水シートに縦方向へ延びる弾性部材が取付けられた防漏側壁では、前記弾性部材の縦方向への弾性収縮力により前記疎水シートに不規則な皺が形成される。前記非伸縮性の疎水シートに、横方向に延び縦方向に凹凸が繰り返される不規則な皺が多く形成されると、防漏側壁は横方向への曲げ剛性が高くなり、横方向において防漏側壁が平面状になって、防漏側壁が装着者の肌表面の形状に追従しにくく、装着者が違和感を感じるようになる。さらには、前記横方向への曲げ剛性が高い部分に大きな外力が作用すると、横方向へ向けて防漏側壁が折れてしまい、折れた状態のまま復元しにくくなる。その結果、防漏側壁の前記装着者の肌への密着性が低下し、横漏れが生じやすくなる。 【0005】また、前記不規則な皺の延びる方向が縦方向で皺の凹凸が繰り返す方向が横方向であったり、前記皺の延びる方向が縦方向および横方向に対して斜めであると、吸収性物品が身体に装着された状態で、弾性収縮力の作用している前記疎水性シートが、吸収性物品の受液側で丸められたり不規則に折られたりし、防漏側壁と装着者の肌との接触が不安定になり、防漏側壁と肌との間に隙間が形成されやすく、この場合も横洩れを完全に防止できないものとなる。 【0006】本発明は上記従来の課題を解決するものであり、弾性部材により収縮力が与えられる防漏側壁に横方向への曲げ剛性の強い領域を予め形成し、しかも横方向へ剛性差を持たせることで、防漏側壁が横方向に向けて容易に湾曲でき、装着者の肌の形状に合わせて三次元立体形状となりやすい吸収性物品を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、支持シートと、液吸収層と、前記液吸収層を覆う透液性シートと、受液側表面の幅方向の両側に基端が接合されて縦方向へ延び自由端が受液側から離れて位置する防漏側壁とが設けられている吸収性物品において、前記防漏側壁は、熱可塑性繊維で形成された不織布または熱可塑性繊維を含む不織布と、縦方向に弾性収縮力を発揮する弾性部材とを有し、前記防漏側壁を構成する前記不織布には、波の頂部と底部が前記基端から自由端に向けて延び且つ波が縦方向に規則的に繰り返す凹凸皺が成形された剛性領域が設けられており、且つ前記防漏側壁の基端と自由端との中間領域には、前記凹凸皺が不連続となる剛性境界部が前記縦方向に延びるように形成されていることを特徴とするものである。 【0008】前記本発明では、防漏側壁を形成する不織布が熱可塑性繊維を含むものであり、この不織布が加圧・加熱成形されることにより規則的な凹凸皺が賦型成形されている。この凹凸皺は防漏側壁において横方向に延びるものであるため、この凹凸皺が形成された剛性領域では、横方向の曲げ剛性が高くなっている。よってこの剛性領域では外力により極端に曲げられることがなく、横方向への伸直状態を保つ。ただし基端と自由端との中間領域に剛性境界部が設けられていることで、防漏側壁はこの剛性境界部を境として横方向へ容易に曲げ変形させられることになる。よって、防漏側壁は横方向へ向けて、装着者の肌の湾曲形状に応じて湾曲しやすくなり、防漏側壁が三次元立体形状になりやすくなる。よって防漏側壁が肌に密着しやすくなり、横漏れを効果的に防止できるようになる。 【0009】また防漏側壁は不織布製で柔軟であり、しかも前記凹凸皺のピッチを0.3〜1.5mm、さらに好ましくは0.5〜1.0mm程度の細かなものにしておくと、肌への当りが柔らかく、装着者が違和感を感じにくいものとなる。 【0010】例えば、前記防漏側壁の前記基端と自由端との中間領域には、前記凹凸皺が形成されていないか、または前記凹凸皺の凹凸高さが低い帯状領域が前記縦方向に延びて形成されており、前記凹凸皺と前記帯状領域との境界線が前記剛性境界部とされているものである。 【0011】また、前記防漏側壁では、自由端に前記弾性部材が取付けられているものであって、前記剛性境界部付近に弾性部材が設けられていないものであってもよい。 【0012】または、前記防漏側壁では、前記剛性境界部付近に前記弾性部材が取付けられ、前記自由端には弾性部材が取付けられていないものであってもよい。 【0013】あるいは、前記防漏側壁では、前記自由端と前記剛性境界部付近の双方に前記弾性部材が取付けられているものであってもよいが、この場合、前記自由端に設けられている弾性部材の弾性収縮力が、前記剛性境界部付近に設けられている弾性部材の弾性収縮力よりも大きいことが好ましい。 【0014】また、前記防漏側壁は、前記基端から延びる不織布が自由端で折り返されて前記基端に至ることにより、または基端から延びる複数の不織布が前記自由端または他の領域で縦方向に接合されることにより少なくとも2枚の不織布により形成されており、前記2枚の不織布では、前記剛性領域と前記剛性境界部とが同じ位置に形成されているものであってもよい。 【0015】防漏側壁が2枚の不織布で構成されることで、防漏側壁の防漏効果を高めることができ、しかも前記剛性領域の剛性を高くでき、また剛性境界部を境として防漏側壁が柔軟に変形できるようになる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照して説明する。図1は、本発明の吸収性物品の第1の実施の形態として生理用ナプキンを受液側から示す斜視図、図2は図1のII−II線断面を含む部分斜視図、図3は図2に示す防漏側壁の縦断面図、図8は前記防漏側壁の自由端を示す部分拡大斜視図である。 【0017】図1と図2および図3に示す生理用ナプキン1は、主として下着などの外部装着体へ対面する支持シート2と、装着者側へ位置して排泄液を吸収する液吸収層3と、液吸収層3の受液側表面を覆う透液性シート4を有している。前記透液性シート4の幅方向(X方向)に向く側端部4aは、液吸収層3の側方において前記支持シート2の表面に接合されている。 【0018】前記生理用ナプキン1の幅方向(X方向)に向く両側部では、縦方向(Y方向)に延びる対を成す防漏側壁5,5が設けられている。この実施の形態では、それぞれの防漏側壁5が1枚の側壁シート6により形成されている。 【0019】前記側壁シート6は、疎水性の不織布で形成されている。側壁シート6の一端部5aは支持シート2上から透液性シート4の側端部4aの上にわたって接合されており、側壁シート6は透液性シート4の側端部4aの上面を基端5bとして支持シート2から離れる方向へ延び自由端5cで折り返されている。さらに支持シート2側へ戻り、前記透液性シート4の側端部4a上に基端5dが接合された状態で、側壁シート6の他端部5eは、前記支持シート2の上面に接合されている。よって、前記防漏側壁5は、2枚の側壁シート(不織布)6が幅方向(X方向)に重ねられた2重構造である。 【0020】図8に示すように、前記側壁シート6には、波形状の凹凸皺7が形成されている。この凹凸皺7は頂部7aと底部7bが縦方向(Y方向)へ繰り返す波形状であり、前記頂部7aと底部7bは、防漏側壁5の基端5b,5dから自由端5cの方向へ延びるように形成されている。 【0021】図2と図3および図8に示すものでは、前記凹凸皺7が完全に潰された、または前記凹凸皺7よりも凹凸が制限された帯状領域8および8aが形成され、この帯状領域8および8aは縦方向(Y方向)に延びている。防漏側壁5では、自由端5cにおいて、側壁シート6が前記帯状領域8の部分で折り返されている。そして、この帯状領域8が折り返されている前記自由端5cには、内側に弾性部材9が接合されている。 【0022】また、前記帯状領域8aは、防漏側壁5において、基端5b,5dと自由端5cとの中間に設けられており、前記帯状領域8aは縦方向へ連続して延びている。ただし、前記帯状領域8aが間隔を開けて前記縦方向に間欠的に延びていてもよい。図3に示すように、防漏側壁5を構成する2枚の側壁シート6,6(自由端5cで折り返された2枚の側壁シート6,6)のそれぞれにおいて、ほぼ同じ高さ位置に前記凹凸皺7と帯状領域8aが形成されている。 【0023】この防漏側壁5では、多数の凹凸皺7が規則的に設けられている領域が、基端5b,5dから自由端5cに向けて(横方向;X方向に)曲げ剛性が高い剛性領域となっている。また前記帯状領域8aは、前記剛性領域に比べて、前記基端から自由端に向う方向への曲げ剛性が低い低剛性領域となっている。そして、前記凹凸皺7が形成されている剛性領域と、前記帯状領域8である低剛性領域との境界線が、剛性境界部11となっている。図2および図3に示すように、防漏側壁5が、折り返された2枚の側壁シート6,6で形成されている場合、双方の側壁シート6,6の同じ位置に前記剛性境界部11が形成されてることが好ましい。 【0024】前記側壁シート6はそれ自体が非伸縮性または低伸縮性の不織布で形成されているが、前記凹凸皺7が形成されているため、この凹凸皺7の伸び縮みにより縦方向(Y方向)へ若干の弾性収縮力を発揮できるようになっている。また自由端5cに前記弾性部材9が設けられていることで、前記自由端5cには縦方向(Y方向)への強い弾性収縮力が作用している。 【0025】図1に示すように、生理用ナプキン1の縦方向(Y方向)の両端部では、防漏側壁5が幅方向の外側へ倒された状態で受液側表面に接合されている。よって前記弾性部材9によるY方向の弾性収縮力により、生理用ナプキン1は縦方向(Y方向)に向けて受液側が凹状になるように湾曲し、また防漏側壁5は自由端5cが支持シート2から離れるように立ち上がる。なお、図2および図3に示す実施の形態では、基端5b,5dに対して自由端5cが幅方向の外側へ向くように、防漏側壁5,5は斜めの向きに立ち上がる。 【0026】この生理用ナプキン1の前記防漏側壁5を形成する側壁シート6では、凹凸皺7を有している部分では基端5b,5dから自由端5cに向う方向での曲げ剛性が高い剛性領域となっているが、基端5b,5dと自由端5cとの中間領域に、低剛性領域である帯状領域8aおよび剛性境界部11が形成されているため、前記帯状領域8aまたは前記剛性境界部11を境として、防漏側壁5が図3において(i)および(ii)で示す方向へ折り曲げ変形しやすくなっている。 【0027】一方、防漏側壁5は凹凸皺7の凹凸が並ぶ方向である縦方向(Y方向)へは柔らかく変形できる。よって防漏側壁5全体は、身体の股部の形状に応じて3次元立体形状に追従して自由に変形できるようになる。しかも前記凹凸皺7が形成されている剛性領域では、曲げ剛性が高く平面形状を維持しようとする力が作用するため、前記帯状領域8aおよび剛性境界部11以外の部分の、前記凹凸皺7が形成されている部分で、防漏側壁5が不規則に折り曲がったり、さらには不規則に折り返されたまま復元できなくなるという不都合が生じなくなる。 【0028】よって、防漏側壁5は肌の表面形状に追従して肌に密着しやすく、肌との間に隙間が形成されにくくなって、横洩れ防止効果が高くなる。また、防漏側壁5を形成する側壁シート6が不織布であり、前記凹凸皺7の凹凸ピッチが0.3mm以上で1.5mm以下、好ましくは0.5mm以上で1.0mm以下の細かなものであるため、肌への当りが柔軟であり、しかも前記のように三次元立体形状に変形しやすいため、装着者は、前記防漏側壁が当たるときの違和感を感じにくい。 【0029】この生理用ナプキン1の受液側で受け止められた経血は、透液性シート4を透過して液吸収層3に吸収されるが、防漏側壁5の前記液吸収層3側に面する側壁シート6に経血が与えられたときには、経血が側壁シート6の表面では凹凸皺7の底部7bを伝わって透液性シート4上に導かれる。図に示す実施の形態では、液吸収層3の側方に延びている透液性シート4の側端部4a上に防漏側壁5が接合されているため、前記のように、側壁シート6の表面を基端側に伝わった経血は前記透液性シート4に与えられて、さらに前記液吸収層3に導かれやすくなっている。また、前記防漏側壁5が、液吸収層3の上を覆う液透過性シート4の上面から立ち上がる構造にすると、側壁シート6の表面を伝わった経血が前記透液シート4を透過して前記液吸収層3に吸収されやすくなる。 【0030】図9は、側壁シート6に凹凸皺7および帯状領域8a(および帯状領域8)を形成し、同時に凹凸皺7と帯状領域8aとの境界線に剛性境界部11を形成するための熱プレス工程の説明図である。なお図9では、1つの帯状領域8aのみが形成されるものを示しているが、図9と同様の熱プレス工程で、複数の帯状領域を同時に形成することが可能である。 【0031】この熱プレス工程では、熱可塑性繊維で形成されたまたは熱可塑性繊維を含むメルトブロン不織布などの不織布を成形ロール21と22とで挟んで熱プレスする。成形ロール21と22は、互いに噛み合った状態でα方向とβ方向へ回転する。 【0032】成形ロール21の表面には成形面が形成されている。図10(A)は成形ロール21の表面の成形面を平面に展開して示している。成形ロール21の成形面は、ロールの軸方向に延びるストライプエンボス状の成形リブ23と溝24とが回転方向(α方向)へ一定のピッチで繰り返して形成されている。成形ロール21の軸方向の中央部分には、前記成形リブ23の上面と連続し且つ回転方向(α方向)へ連続する凸周面25が形成されている。 【0033】図10(B)は他方の成形ロール22の表面の成形面を展開して示している。成形ロール22の表面の成形面では、ロールの軸方向に延びるストライプエンボス状の成形リブ26と溝27とが回転方向(β方向)へ一定のピッチで繰り返して形成されている。成形ロール22の軸方向の中央部では、溝27の底部に連続する凹周面28が回転方向(β方向)に沿って連続して形成されている。 【0034】成形ロール21と成形ロール22とが噛み合うと、成形ロール21の成形リブ23が成形ロール22の溝27内に、成形ロール22の成形リブ26が成形ロール21の溝24に入り込むように成形リブ23と26とが噛み合う。このとき成形ロール21の凸周面25が、成形ロール22の凹周面28内に噛み込む。 【0035】図9に示すように、不織布6Aを成形ロール21と22との間に挟んで、ロール回転により繰り出すと、成形ロール21、22の成形面により、波状の凹凸皺7と帯状領域8aおよび剛性境界部11が同時に形成されて側壁シート6が得られる。 【0036】側壁シート6は、メルトブロン不織布、エアースルー不織布、メルトブロン不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布、エアレイド不織布などである。ただし不織布と樹脂フィルムとのラミネート材であってもよい。 【0037】これら不織布6Aは、PE、PP、PET繊維、またはPE/PP、PE/PETなどの芯鞘型やサイドバイサイド型の複合合成繊維により形成されている。 【0038】図11(A)は、成形ロール22の成形面を示す図10(B)のA−A線の断面図、図11(B)は、図10(B)のB−B線の断面図である。成形ロール21と22の成形面は例えば前記不織布6Aを形成する熱可塑性樹脂の融点から10℃から50℃低い温度に設定することが好ましい。 【0039】図11(A)では、成形リブ26の回転方向(β方向)での配列ピッチをβ1、前記配列ピッチβ1間において成形リブ26と溝27とを通過する延べ寸法をβ2で表している。成形ロール21と22とで不織布6Aが挟持されて繰り出されるときに、不織布6Aには、成形歪{(β2−β1)/β1}が与えられる。このときの成形歪は、不織布の繰り出し方向への破断伸度(破断歪)よりも小さく設定される。これにより不織布6Aには波状の凹凸皺7が破断されることなく形成される。 【0040】図11(B)において、前記凹周面28の開口端のロール軸方向の距離をO1、前記凹周面28の幅方向の凹凸を加味した延べ寸法をO2とすると、不織布6Aには、ロール軸方向(不織布6Aの幅方向)へ成形歪{(O2−O1)/O1}が与えられる。この成形歪も、不織布6Aの幅方向への破断伸度(破断歪)以下に設定される。このとき、成形ロール21と22により不織布6Aの幅方向の中央部に繰り出し方向に延びる帯状領域8aが形成されるとともに、凹凸皺7と平坦面8aとの境界線に、剛性境界部11が形成される。 【0041】なお、不織布に破断を生じさせることなく前記剛性境界部11を形成するためには、前記凹周面28の幅方向両側部の立ち上がり角度θが90°以上で135°以下であることが好ましい。 【0042】図12は、側壁シート6の前記帯状領域8aが形成されている部分を拡大して示している。前記波状の凹凸皺7では、波の頂部7aと底部7bにおいて繊維密度が高く、波の側壁7cにおいて繊維密度が低くなっている。よって凹凸皺7はクッション性を有している。また、前記帯状領域8a(帯状領域8)では、不織布6Aを構成する繊維が圧縮されて繊維密度が高くなっている。ただし、帯状領域8aでは、側壁シート6の幅方向の曲げ剛性が、前記凹凸皺7が形成されている剛性領域よりも低くなっている。 【0043】前記頂部7aと底部7bおよび帯状領域8a(および帯状領域8)の高密度部分の密度は0.1g/cm3程度が好ましい。 【0044】図11(A)に示すピッチβ1すなわち凹凸皺7のピッチは、0.3〜1.5mmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1mm程度である。この成形面で短いピッチの凹凸皺7を形成すると、装着者の肌への接触感触が良好になる。また防漏側壁5の基端5bから自由端5cまでの立ち上がり高さ寸法は5〜25mmの範囲が好ましい。 【0045】前記防漏側壁5の自由端5cに取付けられる前記弾性部材9は天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体から形成でき、その形状としては、糸状、フィラメント状、フィルム状、帯状(ベルト状)などの形態を取り得る。またはエラスチックスパンボンド不織布やエラスチックメルトブロン不織布などの伸縮性不織布から切断したものなども使用可能である。 【0046】弾性部材9が設けられた一対の側壁シート6は、1.2〜1.8倍程度伸長させた状態で、生理用ナプキン1に接合されている。 【0047】支持シート2は不透液性のシートで形成されることが好ましい。この支持シート2は、通気性の樹脂フィルム、撥水処理されたスパンボンドまたはスパンレースなどの不織布、あるいは不織布の裏面に通気性の樹脂フィルムが接合されたものである。なお支持シート2の裏面には、下着などの外部装着体などに掛止させるための粘着層が設けられ、生理用ナプキンの使用時まで粘着層を保護するための離型紙が設けられることが好ましい。 【0048】前記透液性シート4は、親水処理されたPE繊維、PP繊維、PET繊維、またはこれらの複合繊維などで形成された不織布であり、スパンボンド不織布、スパンレース不織布などである。あるいは開孔処理が施された樹脂シートである。 【0049】液吸収層3は、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーの混合物などにより形成され、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーとの混合物がティッシュなどの吸収性シートで包まれたものである。 【0050】図4、図5、図6および図7は、前記不織布6Aで形成された防漏側壁5の変形例をそれぞれ示している。 【0051】図4に示すものでは、不織布6Aで形成された側壁シート6が、前記基端部6bから立ち上がり、自由端5cで折り返えされているが、折り返し端末5dが自由端5cの部分で止められている。したがって、防漏側壁5は実質的に1枚の側壁シート6で形成されている。そしてこの1枚の側壁シート6に、凹凸皺7と帯状領域8aおよび剛性境界部11が形成されている。 【0052】また、図3に示すように、側壁シート6が自由端5cで折り返されて、防漏側壁5が2枚の側壁シート6で形成されている場合、液吸収層3に面している側の図3の左側の側壁シート6にのみ凹凸皺7および帯状領域8aが形成され、外側に向く(図示右側の)側壁シート6は前記凹凸皺7を有しない平坦な不織布であってもよい。 【0053】図5とその断面図である図6に示しているものでは、図3に示すのとほぼ同じ構造の防漏側壁5を有しているが、この防漏側壁5では、自由端5cに弾性部材9が設けられているとともに、中腹部に設けられた前記帯状領域8aに他の弾性部材9aが設けられている。この弾性部材9aも前記弾性部材9と同様に縦方向(Y方向)へ弾性収縮力を発揮するものである。 【0054】前記弾性部材9および9aは、共に図1に示す生理用ナプキン1の縦方向の両端まで延びて、防漏側壁5の縦方向両端部と共に受液側表面に接合されている。したがって、図5と図6に示すものでは防漏側壁5が前記弾性部材9aが設けられている部分で縦方向の張力が大きくなっており、この張力の大きい弾性部材9aの部分を境として防漏側壁5が折り曲がりやすくなっている。 【0055】この場合に、自由端5c側に設けられた弾性部材9の収縮力が、前記弾性部材9aの収縮張力よりも大きいことが好ましい。弾性部材9の収縮張力を大きくしておくことにより、この弾性部材9が設けられた自由端5cが中間の弾性部材9aが設けられた部分よりも受液側において支持シート2から離れた位置となり、その結果図6に示すように、防漏側壁5がくの字形状に折り曲がった状態で立ち上がる形状を保てるようになる。 【0056】図7に示す変形例では、側壁シート6が自由端5cで折り返されて2層構造の防漏側壁5が形成されている。ただし自由端5cには弾性部材9が設けられておらず、中間の帯状領域8aの部分にのみ弾性部材9aが取付けられている。この実施の形態では、前記弾性部材9aの弾性収縮力により防漏側壁5が受液側から立ち上がるようになる。ただし弾性部材9aが形成されている部分から先の部分が自由に変形しやすく、弾性部材9aから自由端5cまでの部分は肌に柔らかくフィットするようになる。 【0057】図13は側壁シート6の第2の実施の形態を示している。図13に示すものでは、凹凸皺7Aと凹凸皺7Bの波の周期が符号12の部分でずれている。すなわち、凹凸皺7Aの波の頂部7aが、凹凸皺7Bの波の底部7bとほぼ一致している。このように凹凸皺7Aと凹凸皺7Bが互いに不連続であり、その不連続部分が縦方向に延びる剛性境界部12となっている。この実施の形態では、凹凸皺7Aが形成されている剛性領域と、凹凸皺7Bが形成されている剛性領域とが、前記剛性境界部12を境として折れ曲がることができる。 【0058】なお、前記実施の形態では、防漏側壁5の基端5b,5dと自由端5cとの中間領域に1つの帯状領域8aが形成されているが、前記中間領域に複数の帯状領域8aが形成されていてもよい。 【0059】また、凹凸皺7のピッチが、防漏側壁5の基端5b側で狭く、自由端5c側へ広くなるように、凹凸皺7が基端5bから離れる方向へ放射状に開いているものであってもよい。この場合、側壁シート6に付着した経血は、凹凸皺7に沿って基端側へ流れるときに、基端5b側で集められるようになり、防漏側壁5を伝わった経血が液吸収層3に集められて吸収されるようになる。 【0060】また、図2以下に示すものでは防漏側壁5が1枚の側壁シート6を折り返して形成されているが、複数の側壁シート6が基端から立ち上がり、自由端5cの部分またはそれ以外の領域で2枚の側壁シートが縦方向に延びる接合線により接合されていてもよい。 【0061】以上、本発明の吸収性物品が生理用ナプキンである実施例について述べたが、本発明の吸収性物品は使い捨ておむつ、尿吸収パッドや他の吸収性物品にも適用可能である。 【0062】 【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、防漏側壁は肌に当たったときに違和感がなく、また防漏側壁が身体の肌表面に沿って三次元立体形状に変形しやすく、また不規則に折られることがない。よって防漏側壁と肌との密着性がよく、横漏れ防止効果を高くできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月13日(2000.3.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085453 【弁理士】 【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−252306(P2001−252306A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月18日(2001.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−68352(P2000−68352) |
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