| 【発明の名称】 |
膝義肢大腿骨部及びこれを用いた膝義肢 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジャン−フランソワ・ビーギュン
【氏名】パスカル・マルソー
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| 【要約】 |
【課題】膝の屈伸角度80°〜130°で、靱帯に働く拘束力を軽減することのできる膝義肢大腿骨部及びこれを用いた膝義肢を提供する。
【解決手段】大腿骨部は2つの関節丘(2)と1つのトロクレア部支持面(3)を有して大腿骨部の先端に固定され、関節丘(2)の外面が脛骨インサートの上面と係合するように、トロクレア部支持面(3)は長手方向断面において円弧をなすトロクレア部軌道(4)を形成し、かつ、関節丘(2)の外面は同じく長手方向断面において中間部円弧を有する。関節丘(2)の外面は中間部円弧(5)と端部円弧(6)の面を有し、中間部円弧(5)は角度80°〜90°の範囲に、また、端部円弧(6)は角度40°〜50°の範囲にあり、円弧(6)の曲率半径は中間部円弧(5)のそれよりも小さくされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 3区分式膝義肢大腿骨部であって、前記大腿骨部は2つの関節丘と1つのトロクレア部支持面を有して大腿骨の先端に固定され、前記関節丘の外面が脛骨インサートの上面と係合するように、前記トロクレア部支持面は長手方向断面において円弧をなすトロクレア部軌道を形成し、かつ、前記関節丘の外面は同じく長手方向断面において中間部円弧を少くとも部分的に含むものにおいて、前記関節丘の外面は長手方向断面における中間部円弧と端部円弧の面を有し、前記中間部円弧は角度80°〜90°をなす範囲に、また、前記端部円弧は角度40°〜50°をなす範囲に延在し、かつ、前記端部円弧の曲率半径は前記中間部円弧の曲率半径よりも小さくされてなることを特徴とする膝義肢大腿骨部。 【請求項2】 前記中間部円弧の前記端部円弧に対する比率は、1〜2.5、好ましくは1.2〜1.8、の間にあることを特徴とする請求項1記載の膝義肢大腿骨部。 【請求項3】 請求項1記載の膝義肢大腿骨部を含む膝義肢において、前記脛骨インサートは、その凹状の上面が前記関節丘の外面と係合するように脛骨板上にセットされ、かつ、前記脛骨インサートの外面の曲率半径は前記中間部円弧の曲率半径と実質的に等しくされてなることを特徴とする膝義肢。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、膝義肢大腿骨部及びこれを用いた膝義肢に関し、特にここにいう膝義肢大腿骨部は、2つの関節丘とその中間に設けられて解剖学的にいうトロクレア部(trochlea、滑車形関節部)支持面を形成するいわゆる3区分式のものである。 【0002】 【従来の技術、発明が解決しようとする課題】膝義肢は、大腿骨部と脛骨部、並びにこれらの中間において脛骨板上にセットされる、ポリエチレン等の材料で作られた、脛骨インサートを備え、これらの部材が互いに係合するように構成される。この係合において、大腿骨部における関節丘の外面が脛骨インサートの凹状の上面上を転がり摺動する。 【0003】上述の型式の膝義肢大腿骨部は既知であり、特にブリティッシュ・テクノロジー社の国際特許出願WO92/03108に記載されている。膝が曲げられた時の長手方向断面、即ち、大腿骨の長手方向軸線と脛骨の長手方向軸線の双方に平行な断面、に関して、膝義肢大腿骨部は、その特徴として、2つの円弧部分を有する。その第一の部分は、解剖学的にいうトロクレア部支持面に相当し、この部分にはトロクレア部の円弧軌道が形成されている。この円弧軌道の半径を以下において符号R1で示す。第二の部分は、上記の長手方向断面において上記2つの関節丘に相当する円弧部分で、その半径を以下において符号R2で示す。 【0004】従来の技術においては、半径R1は半径R2よりわずかに大きく、その比率は一般に1.2である。この型式の大腿骨部においては、対応する脛骨インサートの球状又は長い円状で、かつ、凹状をなす上面と係合する時、膝の屈伸の全範囲、即ち、角度0°〜130°、において関節丘の外面と脛骨インサートの上面との間に完全に一致する係合を行う。しかしながら、このような従来の膝義肢では、角度80°又は90°〜130°の間における膝の曲げ範囲において、靱帯、特に上部交差靱帯、に対して大きな拘束力が働くという問題がある。 【0005】本発明は、角度80°又は90°〜130°の間における膝の曲げ範囲において、靱帯に働く拘束力を軽減することのできる膝義肢大腿骨部を提供することにより、上記の問題を解消することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、膝義肢大腿骨部は、2つの関節丘とその間に設けられたトロクレア部支持面を有し、前記支持面において、膝が屈伸された時、長手方向断面、即ち、脛骨の長手方向軸線及び大腿骨の長手方向軸線に平行な断面、において、トロクレア部軌道が形成され、前記軌道は円弧であり、かつ、前記関節丘の少くとも一部も円弧であるものにおいて、前記関節丘は、長手方向断面において、2つの円弧、即ち、中間部円弧と端部円弧、を有することを特徴とする。中間部円弧は、トロクレア部軌道を形成する円弧と端部円弧の間にあり、端部円弧の曲率半径は中間部円弧の曲率半径よりも小さい。更に、中間部円弧は角度80°〜90°をなす範囲に、また、端部円弧は角度40°〜50°をなす範囲に延在している。 【0007】これにより、膝の屈伸範囲が80°〜90°以内である時は、脛骨インサートの凹状上面の円弧と大腿骨部の中間部円弧とは多かれ少かれ等しい曲率半径を有するため、これら両者間には完全に一致する係合が得られる。屈伸が更に大きくなった時、即ち、80°〜90°を超えた時は、大腿骨部と脛骨インサートの間にいくらかの緩みが生じ、係合はわずかに緩和される。この緩みは、靱帯、特に上部交差靱帯、にかかる拘束力を減少させる。この型式の大腿骨部を含む膝義肢は、上部交差靱帯を損傷することなく長期間に亘って使用することができる。 【0008】本発明の実施の形態によれば、中間部円弧の端部円弧に対する比率は1〜2.5、好ましくは1.2〜1.8、である。 【0009】本発明はまた、上述の本発明による大腿骨部を含み、かつ、脛骨板上に配された脛骨インサートを有する膝義肢を提供する。ここにおいて、脛骨インサートは、その凹状の上面が関節丘の外面と係合し、かつ、この脛骨インサートの上面のの曲率半径は中間部円弧の曲率半径に実質的に等しい。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付の図面を参照して実施の形態により説明する。 【0011】図1は膝義肢大腿骨部を示す長手方向断面図である。ここにおいて、この長手方向断面とは、脛骨の長手方向軸線と大腿骨の長手方向軸線が互いに平行でない時、即ち、膝が曲げられていて伸長していない時、におけるこれら両軸線に平行な断面をいう。 【0012】図2は、脛骨インサート上にセットされた膝義肢大腿骨部について、膝が伸長された時における上記と同じ長手方向断面を示す図である。 【0013】図1において、膝義肢大腿骨部1は、2個の関節丘2(図1は断面図であるため関節丘は1個のみが示されている)とトロクレア部軌道4を形成するトロクレア部支持面3を有する。この軌道4は点P1まで伸びて、次いで点P1を越えて膝後方側において、次に述べる2つの円弧が関節丘2の外形を形成している。即ち、長手方向において、関節丘2の外面は、第一の中間部円弧5と第二の端部円弧6を有する。第一の中間部円弧5は、角度90°の範囲に延在し、また、第二の端部円弧6は角度40°の範囲に延在している。端部円弧6の半径は中間部円弧5の半径より小さく、また、軌道4の半径(R1)は、中間部円弧5の半径より大きい。 【0014】図2において、脛骨インサート8の凹状の上面7の曲率半径は、中間部円弧5の曲率半径に実質的に同じである。 【0015】従って脛骨インサート8と大腿骨部1との間においては、0°〜90°の間において係合の一致が得られ、90°を超えると、これら両者間に緩みが生じ、係合の一致の範囲が減少する。この緩みにより、靱帯、特に上部交差靱帯、にかかる拘束力が緩和される。この実施の形態における端部円弧6に対する中間部円弧5の比率は1.25である。本発明においては、この比率は1を超える必要があり、むしろ2以上とすることができる。 【0016】図1、図2において符号10で示される軸線は、垂直であり、関節丘2は軸線10に対して角度10°の位置にある。即ち、関節丘2は垂直方向から角度10°ずれている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599051502 【氏名又は名称】エスキュラップ 【氏名又は名称原語表記】AESCULAP
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| 【出願日】 |
平成13年2月21日(2001.2.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069246 【弁理士】 【氏名又は名称】石川 新 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−252295(P2001−252295A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月18日(2001.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−45019(P2001−45019) |
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