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【発明の名称】 冷却・温熱目枕
【発明者】 【氏名】井垣 通人

【氏名】佐藤 伸一

【要約】 【課題】目の乾き等に対し、冷やしタオルのような冷気または蒸しタオルのような温熱水蒸気を、簡便且つ持続的に目及び目の周囲に導き、さらに目及び目の周囲を適度な力で押圧する。

【解決手段】目枕本体10Aに、化学エネルギーを利用した冷却体20と金属粉の酸化反応等の化学エネルギーを利用した温熱水蒸気発生体30を着脱自在に設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 目及び目の周囲に適用される目枕本体、及び目枕本体に着脱自在に装着される、化学エネルギーを利用した冷却体または化学エネルギーを利用した温熱水蒸気発生体からなる冷却・温熱目枕。
【請求項2】 冷却体が、目及び目の周囲の冷却開始1分後に目の周囲の皮膚温を15℃以上で且つ冷却開始前よりも5℃以上低い温度に冷却し、その温度範囲に目の周囲の皮膚温を300秒以上維持する請求項1記載の冷却・温熱目枕。
【請求項3】 温熱水蒸気発生体表面から放出される水蒸気が50℃以下である請求項1又は2記載の冷却・温熱目枕。
【請求項4】 目枕本体の重量が50g以上である請求項1〜3のいずれかに記載の冷却・温熱目枕。
【請求項5】 香気成分が付与されている請求項1〜4のいずれかに記載の冷却・温熱目枕。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目のほてりや目の乾きが主要な原因となって生じる眼精疲労に対し目及び目の周囲を、侵害刺激にならない温度で冷却し、又は侵害刺激にならない温度の水蒸気で温熱することにより眼精疲労の緩和と改善を図り、リラックス、リフレッシュ等の快適感を与え、入快眠を誘発する目枕に関する。
【0002】
【従来の技術】今日の情報が氾濫するストレス社会において、目の疲れ(眼精疲労)を訴える人は多い。眼精疲労の主要な原因の一つとして、コンピューター作業等のVDT(Visual Display Terminal)作業、自動車の運転、テレビ又はビデオ観賞、テレビゲーム、学習、読書等における目の乾燥が考えられている。これらのVDT作業等では、目がまばたき回数の著しく少ない凝視状態におかれる結果、目の充血、目周囲の調節筋の過緊張、目表面の重要な保護成分である涙の蒸発量の増加が生じ、それにより目が乾燥するからである。また、今日のVDT作業を行う環境は、一般に空調が施された低湿度状態であるため目が乾燥し易い状況にあるので、これによっても目の乾燥による眼精疲労が助長されると考えられている。
【0003】さらに、最近、多くの人に利用されているコンタクトレンズは、涙に浮かぶ状態で角膜上に装着して用いられる。このため、特に涙の分泌量が少ない人にとっては、目が乾燥するとコンタクトレンズで角膜が傷つけられるおそれがあり、目の乾燥は、単なる眼精疲労にとどまらない問題の原因となっている。
【0004】また、長時間のOA作業等は目の疲れだけでなく精神的なストレスを蓄積させるので、眼精疲労と共に、不安定な精神状態や不眠症等の悩みを訴える現代人が増えている。
【0005】このような眼精疲労に対しては、目薬の点眼、冷やしタオルあるいは蒸しタオルを目に当てることなどが対処療法的に行われている。また、目枕を使用して目及び目の周囲に適度な重みをかけ、気分をリラックスさせ、睡眠を誘発することも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】目薬の点眼は、目の乾きを癒すのに効果的ではあるが、目薬の保存安定性の観点から添加されている防腐剤により、新たな傷害が生じる場合がある。
【0007】一方、冷やしタオルや蒸しタオルは目に安全な冷気あるいは温熱湿気を供給することができるが、手軽に用意することができず、任意の場所で随時利用できるとは限らない。
【0008】この他、目を冷やす方法としては、含水剤と、水と反応して吸熱反応を起こす吸熱剤とを使用した冷熱材パックが知られている。しかしながら、冷熱材パックは、パック自体の温度を如何に低温にするか、又は如何に保冷時間を長くするかに製品開発の主眼が置かれており、目への短時間の適用で効率的に眼精疲労やストレスを解消できるものとはなっていない。
【0009】目に温熱水蒸気を供給する方法としては、酸とアルカリの中和熱、無機塩の水和熱、鉄粉のような金属の酸化熱等の化学エネルギーを利用して水を加熱し、温熱水蒸気を供給する方法が考えられる。しかし、これらの方法により供給される温熱水蒸気を単に利用しても、水蒸気温度のコントロールが困難であり、また直接的な供給は安全性の点で問題がある。
【0010】また、目枕は、目及び目の周囲に適度な重みをかけ、ストレスや不眠を解消する一手法として使用されている。しかしながら、客観的に確認できる程の効果は得られていない。
【0011】このような従来の対処療法的手法に対し、本発明は、眼精疲労その他の問題を引き起こす目の乾きやほてり、目の酷使によるストレス、不眠等を防止しあるいは癒すため、冷やしタオルまたは蒸しタオルのような安全な冷気または温熱湿気を、簡便に、且つ、持続的に目及び目の周囲へ導き、さらに、目及び目の周囲を適度な力で押圧する目枕を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、目及び目の周囲に適用される目枕本体、及び目枕本体に着脱自在に装着される、化学エネルギーを利用した冷却体または化学エネルギーを利用した温熱水蒸気発生体からなる冷却・温熱目枕を提供する。
【0013】本発明の冷却・温熱目枕によれば、この目枕を適用する者の眼精疲労の症状、好み、効果感、使用場面等に応じて、冷却体または温熱水蒸気発生体のいずれか一方、あるいはこれらの双方を装着し、目及び目の周囲を適度に押圧しつつ、冷却し、あるいは温熱水蒸気を供給し、さらにはこれらを交互に行うことができる。従って、本発明の冷却・温熱目枕によれば、症状、好み、場面に制約されることなく、効果感を得ることができる。
【0014】また、本発明の冷却・温熱目枕によれば、冷却体や温熱水蒸気発生体に化学エネルギーを利用しているので、目及び目の周囲を冷やしタオルによって冷やす場合や蒸しタオルによって温熱水蒸気を供給する場合に比して、随時、簡便に目及び目の周囲を冷やし、あるいは温熱水蒸気を供給することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の冷却・温熱目枕は、目及び目の周囲に適用するものである。ここで、冷却・温熱目枕を目及び目の周囲に適用するとは、目枕本体単独で、または目枕本体に冷却体もしくは温熱水蒸気発生体を装着した状態で、目枕本体を目及び目の周囲の皮膚に直接的または間接的に当て、目及び目の周囲を覆い、目及び目の周囲を押圧する行為をいう。
【0016】本発明において、目枕本体は、目及び目の周囲に適度な重みをかけて気分をリラックスさせ、睡眠を誘発するものであり、また、化学エネルギーを利用した冷却体、または化学エネルギーを利用した温熱水蒸気発生体を着脱自在に装着するものである。
【0017】目枕本体の構成素材には、例えば、表面材として綿、絹、麻、合成繊維等からなる不織布、織布、キルティング等を使用し、また、内部に充填する重量調節材として、(1)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機高分子化合物、(2)シリカ、アルミナ等のセラミックス無機化合物、(3)亜麻の種等の種子、そば殻等の種皮、(4)織布、不織布、(5)紙、木材等を使用することができる。
【0018】目枕本体の重量は、目及び目の周囲の上に目枕を置いた場合に目及び目の周囲が適度に押圧されてリラックス感、リフレッシュ感が誘発され、また、目枕本体に装着した冷却体からの冷気あるいは温熱水蒸気発生体からの温熱水蒸気を効率よく実感することができるように50g以上とすることが好ましく、80g以上とすることがより好ましい。目枕本体の重量の調整方法には特に制限はなく、例えば、上述した、目枕本体内部に充填する重量調節材の量を適宜調整する。
【0019】目枕本体には香気成分を付与し、本発明の冷却・温熱目枕の使用時に香気が香るようすることが好ましい。香気成分としては、リラックス感、リフレッシュ感、入眠感を誘発するもの、例えば、ラベンダー、ジャスミン、ミント、ローズ等の芳香性のある化合物を使用することが好ましい。香気成分の付与方法としては、例えば、芳香性のある化合物を含浸させた、シリカ、ゼオライト等の無機化合物の粒子や、セルロース、エチレン酢酸ビニル共重合体等の有機化合物の粒子や、真性ラベンダー等のポプリ等を重量調節材に混合する方法、冷却・温熱目枕の使用時に香りオイルを目枕本体に添加する方法、香りシートを目枕本体に貼付する方法、香り袋を目枕内部に挿入する方法等をあげることができ、特に制限はない。
【0020】目枕本体の外形については特に制限はないが、例えば、本発明の冷却・温熱目枕を目及び目の周囲に適用した場合のずり落ちを防止するため、目枕本体の鼻に当たる部分にV字カットあるいは曲線の凹みを施したアイマスク様形状とすることが好ましい。
【0021】また、目枕本体は薄いシート状にしても、或る程度の厚みをもたせてもよいが、冷却・温熱目枕の適用時のフィット感を向上させ、適用面全体から適度な押圧感と、冷感あるいは温熱水蒸気を実感できるように、目枕本体の表面の立体形状を、目及び目の周囲の顔面立体形状に適合させることが好ましい。そのためには、例えば、目枕本体の表面材を織布等から形成し、目枕本体の内部に重量調整材等の充填材を充填する場合に、キルティング加工で特定の縫い目を形成し、所定の凹凸を形成すると共に、目枕本体が顔面立体形状に沿って容易にたわむようにすることが好ましい。
【0022】目枕本体の表面には、冷却体あるいは温熱水蒸気発生体を着脱自在に装着できるように、冷却体あるいは温熱水蒸気発生体を収容するポケットを設けてもよく、また冷却体や温熱水蒸気発生体と対応させてマジックテープ(登録商標)、ボタン、フック等を設けてもよい。特に、マジックテープの雄部材を目枕本体に取り付けると、冷却体や温熱水蒸気発生体の表面材または被覆材が織布や不織布から形成されている場合に、冷却体や温熱水蒸気発生体の任意の部位をマジックテープの雄部材で掛止することができ、冷却体や温熱水蒸気発生体の目枕本体との着脱が容易になるので好ましい。
【0023】一方、本発明において、冷却体は化学エネルギーを利用したものである。
【0024】冷却体の冷却特性としては、冷却体を目及び目の周囲に適用し、冷却を開始した後1分で目の周囲の皮膚温を、15℃以上であって、且つ冷却開始前よりも5℃以上低い温度に冷却し、且つそのような温度範囲に目の周囲の皮膚温を300秒以上維持できるものが好ましい。冷却体の適用後でも目の周囲の皮膚が15℃以上であるようにすることにより、皮膚を過度に刺激することなく、心地よく安全に目及び目の周囲を冷却することができる。また、冷却開始後1分で冷却開始前よりも5℃以上低い温度に冷却でき、さらにそのような温度に300秒以上維持することにより、冷却の効果感を十分に得ることができる。
【0025】冷却体が利用する化学エネルギーとしては、水との混合による吸熱反応等をあげることができる。このような吸熱反応を起こす冷剤成分としては、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム等の無機アンモニウム塩や尿素等をあげることができる。
【0026】これら冷剤成分と水とは、冷却体の保管中又は冷却体を目枕本体に装着して使用する前までは、それぞれ隔離して別個に袋に封入しておき、必要時に双方を混合できるようにすることが好ましい。
【0027】冷剤成分と水との反応系には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができる。例えば、冷剤成分と水とを混合した際に或る程度の粘度を得たい場合、増粘剤としてキサンタンガムやグアガム等のガム剤、吸水ポリマー等を、冷剤成分100重量部に対して1〜5重量部添加することができる。また、この系において上述の冷却特性を実現するため、配合組成は、冷剤成分100重量部に対して、水67〜200重量部、ガム剤1〜5重量部とすることが好ましい。
【0028】冷剤成分や水等を封入する袋の構成素材については特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等の合成樹脂フィルムの単層又は多層フィルムや、これらに金属箔をラミネートしたり、金属蒸着したフィルム等をあげることができる。
【0029】冷剤成分や水等を封入する袋の構造は、冷却体の保管中又は使用前まではこれらを隔離して封入し、必要時に混合できるように、例えば、(i)外袋の内部に更に内袋を設けた二重構造や、(ii)袋の内部に隔壁を設け、袋内部を二室以上に分割した構造とすることができる。
【0030】このうち、(i)の二重構造の具体例としては、例えば、内袋に水を充填し、内袋と外袋との間に冷剤成分を密封したり、あるいは、内袋に冷剤成分を充填し、内袋と外袋との間に水を封入する。この場合、内袋は、通常の保存状態においては、簡単には破袋せず、冷却体の使用時に外力を加えた場合に破袋するように形成する。このためには、内袋を構成するフィルム材を、外袋を構成するフィルム材に比して相対的に弱くするか、または、内袋のシール部の強度を外袋のシール部の強度に比して相対的に弱くする。
【0031】(ii)の構造の具体例としては、例えば、隔壁で隔てられた隣接する二室の一方に冷剤成分を封入し、他方に水を封入する。この場合、隔壁は、冷却体の使用時に外力を加えることにより、隔てられていた二室が連通する程度の形成強度とする。
【0032】冷却体の全体形状は、自然状態において柔軟で平板状のものが好ましい。また、目及び目の周囲にフィット性のあるアイマスク様形状としてもよい。また、冷却体の外面には、被覆材を設けてもよい。
【0033】被覆材としては、天然繊維または合成繊維の織布、不織布等を使用することが好ましく、その坪量は10g/m2〜500g/m2、特に20g/m2〜30g/m2とし、4g/m2の荷重をかけたときの繊維層の厚さが0.05mm〜1.00mm、特に0.10mm〜0.50mmとすることが好ましい。これにより、結露によるべたつき感を防ぎ、ソフトな感触を付与し、また、化粧を施した顔に対しては化粧崩れを防止することができる。さらに、目枕本体へ冷却体を着脱自在に装着するため、目枕本体にマジックテープの雄部材を設けた場合に、上述のような織布または不織布からなる被覆材を冷却体に被せることにより、冷却体の目枕本体に対する易脱着性を向上させることができる。
【0034】一方、本発明においては、温熱水蒸気発生体も化学エネルギーを利用したものとする。この場合、化学エネルギーとしては、酸とアルカリの中和熱、無機塩類(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、ゼオライト等)の水和熱、金属粉の酸化熱等をあげることができる(WO99/51174参照)。
【0035】かかる化学エネルギーの具体的利用態様は、利用する当該化学エネルギーの反応形態に応じて適宜定める。例えば、酸とアルカリの中和熱や、無機塩類の水和熱等を利用する場合、水蒸気発生部は、中和熱や水和熱を発生させる加熱部と、これらから発生する熱によって水蒸気を放出する蒸発部とから構成することができる。この場合、加熱部は、反応させる反応物同士を仕切壁で分離し、水蒸気を発生させるときに随時その仕切壁を破り、反応を進行させられるようにすればよい。また、蒸発部は、例えば、紙、織布、不織布等の繊維集合体や多孔質体に水を含浸させたものから構成し、加熱部の発熱により水蒸気が放出されるようにすればよい。
【0036】化学エネルギーとして金属粉の酸化熱を利用する場合、水蒸気発生部は、金属粉(例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、銅等)、触媒となる塩類(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩化物等)、及び水を含有した水蒸気発生組成物から構成される。この組成物には、必要に応じて、保水剤(例えば、バーミュキュライト、ケイ酸カルシウム、シリカゲル、シリカ系多孔質物質、アルミナ、パルプ、木紛、吸水ポリマー等)、反応促進剤(例えば、活性炭、カーボンブラック、黒鉛等)等を含有させることができる。
【0037】なお、この組成物の発熱反応は、一般に化学カイロと称されている発熱体で利用されているものである。しかしながら、従来の化学カイロにおいては、かかる組成物を、通気性及び透湿性が共に低い素材からなる袋に収容し、反応に必要な水が発熱体から逃げないようにして使用する。これに対し、本発明においてはかかる組成物を水蒸気発生源として積極的に使用する点で異なり、従って、本発明がこの組成物を使用する場合には、この組成物を透湿性のシート材料で収容し、発熱時には反応系内に存在する水の一部が水蒸気となって積極的に系外に放出されるようにする。
【0038】水蒸気発生組成物の発熱反応時に放出される水蒸気温度は、その組成物への通気量を制御せず大気中に開放又はそれに近い状態にすると60℃以上となる。60℃以上の水蒸気が、目及び目の周囲に持続的に適用されると安全性上の問題がひきおこされるおそれがある。そこで、本発明においては、温熱水蒸気発生体表面から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御する。
【0039】本発明においては、このような温度制御を、前述の酸とアルカリの中和熱、無機塩類の水和熱等の化学エネルギーを利用する場合にも行う。
【0040】本発明において、温熱水蒸気発生体から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御するにあたり、その温度測定は、室温環境(25℃、65%RH)で温熱水蒸気発生体を外気遮断容器から取り出し、その温熱水蒸気発生体を、水蒸気発生面を上面にして発泡スチロール製の台の上に置き、温熱水蒸気発生体に加重を掛けないようにしてその表面に温度測定機(タバイエスベック(株)製、サーモレコーダRT−10)の温度検知部をセットし、温熱水蒸気発生体表面の温度を15分間測定することにより行う。
【0041】温度制御の具体的態様は、温熱水蒸気発生体で利用する化学エネルギーの反応形態、利便性等に応じて適宜定めることができる。例えば、温熱水蒸気発生体で反応させる反応物の量、反応物が粒体である場合にはその粒径等を適宜変えることにより反応速度を調整し、これにより温熱水蒸気発生体表面から放出される水蒸気温度を制御する。また、温熱水蒸気発生体内部の水蒸気発生組成物の収容部と温熱水蒸気発生体表面との間に温度調節材を設け、水蒸気発生組成物の反応により放出された水蒸気が温度調節材を透過することによりその水蒸気温度が下がるようにしてもよい。このような温度調節材を用いて温度制御すると、温熱水蒸気発生体が利用する化学エネルギーの形態によらず、確実かつ簡便に温熱水蒸気発生体表面から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御できるので好ましい。
【0042】温度調節材の構成素材としては、(1)織布、不織布、(2)紙、合成紙等の紙類の他に(3)プラスチック、天然ゴム、再生ゴム又は合成ゴムから形成した多孔性フィルム又は多孔性シート、(4)穿孔を有するウレタンフォーム等の発泡プラスチック、及び(5)穿孔を有するアルミ箔等の金属箔、の少なくとも一種を使用することができる。
【0043】なお、これらの構成素材からなる温度調節材を用いて温度制御する場合に、温度調節材は水蒸気の通過抵抗にもなることから、温度調節材の厚み等は、所定量の水蒸気が目及び目の周囲に到達するように、当該温度調節材の材質、温度調節材として複数の構成素材を積層する場合のそれらの組み合わせ態様等に応じて適宜定める。例えば、温度調節材を単層の不織布から形成する場合、その厚さは、0.1mm以上とすることが好ましく、1mm以上とすることがより好ましい。
【0044】また、前述のような構成素材から温度調節材を形成する場合、厚みをコンパクトにし、且つそれを通過する水蒸気の温度調節能を高めるため、温度調節材は、複数種の構成素材からなる積層物とすることが好ましい。
【0045】温熱水蒸気発生体の温熱水蒸気発生量については、目及び目の周囲への適用面における単位表面積あたりの温熱水蒸気発生量が、目及び目の周囲への水蒸気供給効果の点から、0.01mg/cm2min以上となるように調整することが好ましく、0.5mg/cm2min以上とすることがより好ましい。
【0046】なお、この温熱水蒸気発生量は、室温環境(25℃、65%RH)下で温熱水蒸気発生体を外気遮断容器から取り出し、直ちに小数点以下3桁まで測定可能な上皿天秤に載せ、その後15分間重量測定を行った場合において、測定開始時の重量をWt0(g)とし、15分後の重量をWt15(g)とし、温熱水蒸気発生体の目及び目の周囲への適用面の表面積をS(cm2)としたときに、以下の式により算出されるものである。
【0047】
【数1】温熱水蒸気発生量(mg/cm2min)=(Wt0−Wt15)・1000/15S【0048】温熱水蒸気発生体の目及び目の周囲への適用面からの水蒸気放出量を0.01mg/cm2min以上に調整するための具体的方法としては、例えば、水蒸気発生源に化学カイロと同様の組成物を使用する場合、その組成物の包装材あるいは温度調節材として十分な透湿性を有するものを使用すればよい。より具体的には、ASTM法(E−96−80D法)で600g/m224h以上の透湿性を有する材料を使用することが好ましく、より好ましくは1000g/m224h以上、さらに好ましくは1500〜3200g/m224hの透湿性を有する材料を使用する。このような透湿性材料としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、パルプ、綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ばれた1種又は2種以上を混合した織布、不織布、紙、合成紙及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム等の非通気性フィルム、シートに穿孔を設けたもの等が挙げられる。
【0049】以下、本発明の好ましい態様を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0050】図1は、本発明の、冷却体20または温熱水蒸気発生体30を装着した冷却・温熱目枕100Aの平面図(同図(a))、冷却体20を装着した冷却・温熱目枕100Aの断面図(同図(b))及び温熱水蒸気発生体30を装着した冷却・温熱目枕100Aの断面図(同図(c))である。また、図2は、温熱水蒸気発生体30の層構造を示す断面図である。なお、図1において、点線は、冷却・温熱目枕100Aを目及び目の周囲に適用した場合の目の位置を示している。
【0051】この目枕本体10Aの外形は、両眼及びその周囲を覆う大きさを有し、例えば、8cm(縦)×20cm(横)×1cm(厚)程度のアイマスク様形状とする。目枕本体10Aの外形をこのようなアイマスク様形状とすることにより、目及び目の周囲へのフィット感を向上させることができる。
【0052】また、目枕本体10Aは、表面材が、綿、絹、麻、合成繊維等の織布又は不織布からなり、内部には重量調節材として直径2〜7mm程度の粒状のポリエチレン80〜150gと、真性ラベンダー、乾燥ハーブ、エッセンシャルオイル含浸物等の香気成分担持体0.1〜10gが充填される。
【0053】目枕本体10Aの表面には、冷却体20や温熱水蒸気発生体30が着脱自在に装着できるようにマジックテープ11が取り付けられている。
【0054】図2に示したように、温熱水蒸気発生体30は、水蒸気発生組成物32を透湿性内袋33に収容した水蒸気発生部31と、水蒸気発生部31上に積層された温度調節材34と、これら全体を収容する透湿性外袋35からなっている。なお、温熱水蒸気発生体30は、目枕本体10Aへの装着前には、該温熱水蒸気発生体30全体を収容する密封袋で密封されている。
【0055】図1(c)に示したように、温熱水蒸気発生体30は、目枕本体10Aに装着されて目及び目の周囲に適用された場合に、両眼とその周囲を覆うが、水蒸気発生部31は温熱水蒸気発生体30内部で2カ所に区分されて配設されている。
【0056】温熱水蒸気発生体30が使用する水蒸気発生組成物32としては、金属粉の酸化熱を利用したものが使用される。
【0057】透湿性内袋33は、目に適用する側の面(水蒸気発生面33a)が透湿性素材から構成され、その反対側の面33bが非透湿性素材から構成されている。このように水蒸気発生組成物32を収容する透湿性内袋33の一方の面33bを非透湿性とすることにより、水蒸気発生組成物32から放出された水蒸気を効率よく目及び目の周囲に導くことができる。
【0058】水蒸気発生面33aを構成する透湿性素材としては、十分な水蒸気透過量が得られ、水蒸気発生組成物32が漏れ出ないものであれば特に限定されるものではない。
【0059】透湿性内袋33の非透湿性の面33bは、固定台としての不織布36に貼着され、固定されている。
【0060】透湿性内袋33の水蒸気発生面33a上に積層された温度調節材34は、4枚の不織布34aと2枚の紙34bとの積層物からなっている。なお、本発明において、温度調節材34としては、この図2の温熱水蒸気発生体30の態様に限られず、種々の構成素材を単独であるいは組み合わせて使用することができる。また、図2の温熱水蒸気発生体30のように温度調節材34を透湿性内袋33と別個に設けることなく、透湿性内袋33に温度調節材34の機能をもたせてもよい。ただし、経済性、技術性、製造上の容易性、安全性等の点からは、温度調節材34は、透湿性内袋33と別個に形成することが好ましい。
【0061】透湿性外袋35は、水蒸気発生組成物32を収容した透湿性内袋33と、温度調節材34の全体を収容している。この透湿性外袋35の水蒸気発生面35aが目及び目の周囲の皮膚に当てられることになる。
【0062】図3は、図1と異なる本発明の冷却・温熱目枕100Bの平面図(同図(a))及び断面図(同図(b))である。この目枕100Bでは、目枕本体10Bとして、鼻に当たる部分にV字カット12を施し、目及び目の周囲へ目枕本体10Bを適用したときのずり落ちを防止し、フィット感を向上させている。また、目枕本体10Bには、キルティング加工で、両眼の目尻の外側付近と中央部とに縫目13を形成し、その部分を曲がり易くしている。このように縫目13を形成することにより、重量調節材などの内容物の偏りを防止できると共に、目及び目の周囲へ目枕本体10Bを適用したときのフィット感を一層向上させることができる。
【0063】また、この冷却・温熱目枕100Bでは、冷却体20あるいは温熱水蒸気発生体30として、両眼にわたる大きさのものではなく、片目とその周囲を覆う大きさのもの2つが、それぞれマジックテープ11で目枕本体10Bに装着されている。
【0064】図4の冷却・温熱目枕100Cは、図3の冷却・温熱目枕100Bで使用する目枕本体10Bと同様のものに綿、絹、麻、合成繊維等の織布、不織布からなる生地14を重ね、冷却体20または温熱水蒸気発生体30を収容するポケット15を形成したものである。この目枕本体10Cのポケット15の開口部には、ボタン、テープ、フック、ジッパー等を設け、ポケット15内に収容した冷却体20あるいは温熱水蒸気発生体30が不要に抜け出ないようにすることが好ましい。
【0065】図5の冷却・温熱目枕100Dは、その目枕本体10Dが、図3の目枕本体10Bの両面にそれぞれ生地14でポケット15A、15Bを設けたものである。これにより、一方のポケット15Aに冷却体20をいれ、他方のポケット15Bに温熱水蒸気発生体30を入れることができる。
【0066】図6の冷却・温熱目枕100Eは、図3の目枕100Bを不織布、織布等のカバー16で覆ったものである。
【0067】この他、本発明の冷却・温熱目枕は種々の態様をとることができる。例えば、図2に示した水蒸気発生部31では、そこから放出された水蒸気を効率よく目及び目の周囲に導くために、透湿性内袋33の目と反対側の面33bを非透湿性としているが、透湿性内袋33全面を透湿性材料で形成し、その透湿性内袋33の目及び目の周囲への適用面と反対側の面33b上に非透湿性シートを配設してもよい。また、水蒸気発生部31としては、冷却・温熱目枕の適用時に、両眼及びその周囲を覆うのに十分な大きさの1つの水蒸気発生部を設けてもよい。
【0068】
【実施例】実施例1(1)目枕本体の作製図5に示した態様の目枕本体10Dを作製した。
【0069】この場合、目枕本体の大きさは20cm×8cmとし、中央部片側にV字カットを形成した。また、表面材には綿生地を使用し、内部に重量調節材として直径5mmのポリエチレン粒が100gと、真性ラベンダー1gを充填した。さらに、目枕本体の中央部及び中央部から左右両側へそれぞれ6cm離れた部位に直線状にキルティングの縫目を形成し、両面に綿生地でポケット15A、15Bを形成した。
【0070】(2)冷却体の作製ポリエチレンフィルム(厚60μm)によって外袋(内寸160mm×60mm×7mm、長方形の一方の長辺の中央部にV字カットを形成したもの)と内袋(内寸40mm×50mm×5mm)とを形成し、内袋中に水20g、外袋と内袋との間に硝酸アンモニウム19.4g、キサンタンガム0.3g及びグアガム0.3gからなる冷剤成分を封入して密封することにより冷却体を得た。この場合、内袋の一端は、封止部のシール強度を弱くし、使用時に外袋の外側から内袋を叩くことにより、封止部のシール強度を弱くした部分が開封するようにした。
【0071】(3)温熱水蒸気発生体の作製図2の態様の温熱水蒸気発生体30を次のように作製した。
【0072】まず、吸水性ポリマー(三菱化学社製、商品名:アクアパール)10重量部に、2wt%の食塩水40重量部を加え、含水保水剤を調製した。
【0073】一方、粒径32μm以下の鉄粉(同和鉄粉工業社製、商品名:RKH)30重量部、活性炭(武田薬品社製)10重量部、ひる石(シンセイミクロン社製、バーミキュライト)10重量部との混合物に先の含水保水剤50重量部を加え、混合し、水蒸気発生組成物を得た。この水蒸気発生組成物を、片面がビニールコーティングされたシート(日東電工社製、商品名:ニトタック)からなり、他面が透湿性不織布(三井化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15g/m2)からなる1辺3cmの正方形の小袋に3g充填し、水蒸気発生部を得た。
【0074】この水蒸気発生部の透湿性不織布からなる面を上に向け、下面を支持体としての不織布(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/m2)に接着固定し、この水蒸気発生部の上面に、図2に示した積層構造の温度調節材(1層の紙(クレシア社製、商品名:キムタオル)、2層の不織布(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/m2)、1層の紙、2層の不織布を順次積層したもの)を設け、全体を透湿性不織布(三井化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15g/m2)からなる外袋に収容することにより、温熱水蒸気発生体を作製した。この温熱水蒸気発生体は、気密性袋体(凸版印刷(株)製、アルミラミネートPETフィルム)に保存した。
【0075】(4)評価(2)で得た冷却体を叩き、その内袋を開封して水と冷剤成分とを混合し、(1)の目枕本体のポケット15Aに挿入した。被験者(10名)が仰向けになり、この目枕を目及び目の周囲に10分間当てた。20℃、60%RHの温湿度環境下にて、熱電対の尖端温度測定部を瞼に押し付けた状態でセロハンテープによって固定し、冷却体の使用時における皮膚表面温度の経時変化を測定した。その結果、冷却2分後で25℃、4分後で22℃、6分後で22℃、8分後で24℃、10分後で25℃であった。
【0076】次に、(3)で得た温熱水蒸気発生体を気密性袋体から取り出し、(1)の目枕本体のポケット15Bに挿入した。被験者が仰向けになり、この目枕を目及び目の周囲に15分間当てた。この目枕は、目に当てた後約30〜40秒で温熱水蒸気の発生を開始した。この温熱水蒸気の最高温度は39〜40℃であり、38℃以上の温熱水蒸気の発生を約15分間維持した。
【0077】こうして、冷却体及び温熱水蒸気発生体を、順次目及び目の周囲に作用させた場合の各被験者の評価を次の評価項目について得、各評価項目について評価値の平均値を求めた。結果を表1に示す。
【0078】a.総合的な効果5:ある4:ややある3:どちらともいえない2:あまりない1:ない【0079】b.目の疲労回復5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0080】c.リラックス、リフレッシュ5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0081】d.入快眠5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0082】e.フィット感5:良い4:やや良い3:どちらともいえない2:あまり良くない1:良くない【0083】実施例2(1)目枕本体の作製実施例1(1)の目枕本体の作製において、ポケットに代えて、目枕本体の中央部から左右両側へ4cm離れた部分に2cm×2cmの正方形のマジックテープの雄部材を取り付けた。
【0084】(2)冷却体の作製実施例1(2)で得た冷却体の外表面全体を、坪量が25g/m2で、かつ4g/m2の荷重をかけたときの繊維層の厚さが0.25mmの不織布で被覆した。
【0085】(3)評価本実施例の(2)で得た冷却体を叩き、その内袋を開封して水と冷剤成分とを混合し、(1)の目枕本体のマジックテープに貼り付けた。これを実施例1(4)の冷却体の評価と同様に被験者が適用し、皮膚表面温度の経時変化を測定した。その結果、冷却2分後で21℃、4分後で19℃、6分後で20℃、8分後で21℃、10分後で22℃であった。
【0086】次に、実施例1(3)で得た温熱水蒸気発生体を気密性袋体から取り出し、本実施例(1)の目枕本体のマジックテープに貼り付けた。これを実施例1(4)の温熱水蒸気発生体の評価と同様に被験者が適用し、発生した温熱水蒸気の温度を測定した。その結果、温熱水蒸気発生体は、目に当てた後約30〜40秒で温熱水蒸気の発生を開始した。温熱水蒸気の最高温度は40〜41℃であり、38℃以上の温熱水蒸気の発生を約15分間維持した。
【0087】冷却体及び温熱水蒸気発生体の適用後の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0088】実施例3実施例2において、目枕本体の内部に重量調節材として充填した直径5mmのポリエチレン粒の充填量を100gから50gに変更した以外は実施例2と同様に目枕本体、冷却体及び温熱水蒸気発生体を作製し、評価した。
【0089】その結果、冷却体を適用したときの皮膚表面温度は、冷却2分後で21℃、4分後で19℃、6分後で20℃、8分後で21℃、10分後で22℃であった。
【0090】また、温熱水蒸気発生体は、目に当てた後約30〜40秒で温熱水蒸気の発生を開始した。温熱水蒸気の最高温度は40〜41℃であり、38℃以上の温熱水蒸気の発生を約15分間維持した。
【0091】冷却体及び温熱水蒸気発生体の適用後の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0092】実施例4実施例2において、目枕本体の内部に重量調節材として直径5mmのポリエチレン粒100gのみを充填し、真性ラベンダーを充填しなかった以外は実施例2と同様に目枕本体、冷却体及び温熱水蒸気発生体を作製し、評価した。
【0093】その結果、冷却体を適用したときの皮膚表面温度は、冷却2分後で21℃、4分後で19℃、6分後で20℃、8分後で21℃、10分後で22℃であった。
【0094】また、温熱水蒸気発生体は、目に当てた後約30〜40秒で温熱水蒸気の発生を開始した。温熱水蒸気の最高温度は40〜41℃であり、38℃以上の温熱水蒸気の発生を約15分間維持した。
【0095】冷却体及び温熱水蒸気発生体の適用後の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0096】比較例1実施例2において、実施例2(2)で得た冷却体あるいは実施例1(3)で得た温熱水蒸気発生体を、目枕本体を使用せずに目及び目の周囲に適用する以外は実施例2の操作を繰り返した。その結果、冷却体を適用したときの皮膚表面温度は、冷却2分後で22℃、4分後で20℃、6分後で21℃、8分後で21℃、10分後で22℃であった。
【0097】また、温熱水蒸気発生体は、目に当てた後約30〜40秒で温熱水蒸気の発生を開始した。温熱水蒸気の最高温度は40〜41℃であり、38℃以上の温熱水蒸気の発生を約15分間維持した。
【0098】冷却体及び温熱水蒸気発生体の適用後の評価を実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0099】比較例2水蒸気発生供給や冷却能のない市販の目枕(大きさ19cm×10cmの長方形、重量159g、ラベンダー臭付き)を仰向け状態で目及び目の周囲に適用し、適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
総合的 目の疲労 リラックス, 入快眠 フィット 効果 回復 リフレッシュ 実施例1 4.7 4.6 4.7 4.6 4.7実施例2 4.7 4.6 4.7 4.6 4.7実施例3 4.1 4.3 4.1 4.0 4.0実施例4 3.7 4.3 2.5 2.3 4.7比較例1 2.1 3.2 1.4 1.5 1.4比較例2 1.9 1.5 2.6 2.1 2.9 【0101】表1の結果から、冷気及び温熱水蒸気を目及び目の周囲に供給し、且つ目及び目の周囲を適度な力で押圧する実施例の冷却・温熱目枕によれば、目の疲れを癒し、気分をリラックスあるいはリフレッシュさせ、入快眠を誘発することがわかる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、冷やしタオルまたは蒸しタオルのような安全な冷感または温熱湿気を目及び目の周囲へ導くと共に、目及び目の周囲を適度な力で押圧するので、眼精疲労、その他の問題を引き起こす目の乾きや、目の酷使によるストレスを癒し、不眠等を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成12年9月5日(2000.9.5)
【代理人】 【識別番号】100095588
【弁理士】
【氏名又は名称】田治米 登 (外1名)
【公開番号】 特開2001−245915(P2001−245915A)
【公開日】 平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願番号】 特願2000−269309(P2000−269309)