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【発明の名称】 関節部加温装置兼用足加温装置
【発明者】 【氏名】鈴木 正喜

【要約】 【課題】足先回りを完全に加温することができると共に、各種関節部の加温もできる装置の提供。

【解決手段】足首の回りを巻回する第1巻回部1と、足底及び足の甲の回りを巻回する第2巻回部2と、足先被着部3とを有する。そして第1巻回部1と第2巻回部2との境に、それらの側面から中心側に欠切部4が形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可撓性を有する布状体またはシート材により夫々平面状に形成され、足首の回りを巻回する第1巻回部1と、その第1巻回部1の先端縁に延在されて足底及び足の甲を巻回する第2巻回部2と、その第2巻回部2の先端縁に延在された足先被着部3と、前記第1巻回部1と第2巻回部2との境に、それらの側面から中心側に形成された切欠部4と、第1巻回部1および第2巻回部2の巻回状態で、その状態を開閉自在に保持する止着手段5と、少なくとも前記第1巻回部1および第2巻回部2に配置された電気ヒータ6と、を具備し、前記足先被着部3の幅が、第2巻回部2の幅よりも狭く形成された関節部加温装置兼用足加温装置。
【請求項2】 請求項1において、前記第1巻回部1の後部側端に巻き込み用の第1舌片部7が突設され、第2巻回部2の先端部側端に巻き込み用の第2舌片部8が突設され、夫々の舌片部7,8に締結バンド9が突設された関節部加温装置兼用足加温装置。
【請求項3】 請求項2において、夫々の舌片部7,8の縁部に止着用の係止布10が貼着された関節部加温装置兼用足加温装置。
【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、前記足先被着部3には前記電気ヒータ6が配置されていない関節部加温装置兼用足加温装置。
【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、前記欠切部4が関節の中心に位置するようにして、肩、膝、腕等の関節部およびその周辺を加温する関節部加温装置兼用足加温装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者や冷え症の人の足や関節部を加温して、寒気や痛み凝りを解消する加温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】足先を含む足の加温装置として、実開平2−94526号公報に記載の足の保温治療具が提案されている。これは足袋状の袋を設け、それに熱線を入れたものである。そして足袋状の開口部は商品名マジックテープ等により、開閉自在にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている足の保温治療具は、足の形状に合わせた立体的な構造からなるため、保管や運搬等の際に嵩張る欠点があった。それと共に、足専用の形状を有するため、他の関節部を保温することができないものである。そこで本発明は、搬送や保管に便利な平面的な加温装置であって且つ、足先を含む足を確実に加温できると共に、足以外に膝や肩,腕等の各種関節部をも加温することがてきる装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明は、可撓性を有する布状体またはシート材により夫々平面状に形成され、足首の回りを巻回する第1巻回部1と、その第1巻回部1の先端縁に延在されて足底及び足の甲を巻回する第2巻回部2と、その第2巻回部2の先端縁に延在された足先被着部3と、前記第1巻回部1と第2巻回部2との境に、それらの側面から中心側に形成された切欠部4と、第1巻回部1および第2巻回部2の巻回状態で、その状態を開閉自在に保持する止着手段5と、少なくとも前記第1巻回部1および第2巻回部2に配置された電気ヒータ6と、を具備し、前記足先被着部3の幅が、第2巻回部2の幅よりも狭く形成された関節部加温装置兼用足加温装置である。
【0005】上記本発明において、前記第1巻回部1の後部側端に巻き込み用の第1舌片部7を突設し、第2巻回部2の先端部側端に巻き込み用の第2舌片部8を突設し、夫々の舌片部7,8に締結バンド9を突設することができる。さらに上記本発明において、夫々の舌片部7,8の縁部に止着用の係止布10を貼着することができる。また上記本発明のいずれかにおいて、前記足先被着部3には前記電気ヒータ6を配置しないようにすることができる。さらには上記本発明のいずれかにおいて、前記欠切部4を関節の中心に位置するようにして、肩、膝、腕等の関節部およびその周辺を加温することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。図1は本発明の関節部加温装置兼用足加温装置の平面図であり、その展開状態を示し、図2は図1のII−II矢視断面拡大説明図である。そして図3〜図8は足加温装置11としての使用状態の取付説明図を順に示す。また、図9〜図11は本装置を膝部の関節部加温装置24として使用する場合の取付説明図を順に示す。さらに図12は本装置を肩部の関節部加温装置24として使用する場合の取付説明図であり、図13は本装置を肘部の関節部加温装置24として使用する場合の取付説明図である。この関節部加温装置兼用足加温装置は、夫々可撓性を有する布及びシートの積層体からなり、一例としてその全体の厚みは3mm〜12mm程度のものからなる。この例では、図2に示す如く表面側及び裏面側に外布15,23が配置され、それらの間に外面側から順に断熱シート16,人工皮革17,不織布18,木綿布19,塩化ビニールシート20,不織布21,遠赤外線布22が配置され、一対の木綿布19間には可撓性の電気ヒータ6(比較的低温用)が配置され且つ、塩化ビニールシート20と不織布21との間にはセラミック12及び鉛板片13が配置されている。
【0007】そして、この装置は夫々の展開形状が略方形の第1巻回部1と第2巻回部2と足先被着部3とを有する。第1巻回部1にはその一側の後部寄りに第1舌片部7が一体に延在され、第2巻回部2にはその一側の先端寄りに第2舌片部8が一体に延在されている。そして第1巻回部1と第2巻回部2との間にはその両側縁から中心部近傍まで一対の欠切部4が形成され、それらの間につながり部が設けられて、第1巻回部1の先端側と第2巻回部2の後端側とが一体に延在されている。そして第2巻回部2の先端縁の中央部には、第2巻回部2より幅の狭い足先被着部3が延在されている。そして第1舌片部7と第2舌片部8とを除き、第1巻回部1及び第2巻回部2に可撓性の電気ヒータ6が蛇行状に配置され、その両端が電気コード14に接続されている。
【0008】この電気ヒータ6は線状または帯状からなり、発熱温度が70℃またはそれ以下になるように制御される。また、複数のセラミック12が患者の足や関節部の経穴に位置する箇所に配置され、後述する鉛板片13と共に接着剤または粘着剤が塗布された不織布21により塩化ビニールシート20に被着されている。このセラミック12は電気ヒータ6により加温されて、そこから遠赤外線を放射し、患者の経穴を集中的に加温するものである。さらに適宜位置に薄い鉛板片13が配置されている。それと共に、電気ヒータ6その他のズレ防止のために適宜位置に、上下の外布15,23間を貫通する縫目25が縫着されている。
【0009】次に、第1舌片部7及び第2舌片部8の内面側縁部に止着手段5としての係止布10(商品名マジックテープ)が縫着されている。さらに第1巻回部1の内面側および第2巻回部2の外面側であって、夫々欠切部4に隣接した位置に一対つづの係止布10が縫着されている。それと共に、外面側であって、第2巻回部2の一方の縁部及び足先被着部3の縁部に夫々係止布10が縫着されている。さらに第1舌片部7及び第2舌片部8には、夫々締結バンド9の一端部が縫着され、その締結バンド9の内面側先端部に夫々係止布10が縫着されている。また第1舌片部7には、締結バンド9の不使用時に締結する紐26が縫着されている(図8参照)。なお、電気コード14の先端には一例として図示しないタイマー或いは温度調節機能付タイマーを介してプラグが設けられ、それが商用電源に接続される。そして加温装置の内部温度を50℃〜70℃程度に維持し、その外布23の表面温度を40℃〜55℃程度に加熱することができる。勿論、この温度は患者の状態に応じて適宜変更することができる。
【0010】
【使用方法】このようにしてなる本発明の装置は、足加温装置11として使用する場合と、膝や肩,肘等の他の関節部加温装置24として使用する場合とがある。そこで先ず、足加温装置11とし使用する場合につき図3〜図8を参照しつつ説明する。先ず、図3の如く爪先が足先被着部3側に向くようにしてその足底を第2巻回部2の中央部に載置する。次いで、図4の如く足先被着部3を足の甲側に折り返す。次いで、図5、図6の如く第2巻回部2の両側部を足の甲側に折り返し、第2舌片部8が外面側に位置するようにして、その係止布10を介し第2舌片部8を第2巻回部2に止着する。図7は図6の状態から足を抜き取った状態を示す。
【0011】次いで、図8の如く第1巻回部1の両側部を足首回りに巻きつけ、その第1舌片部7が外側に位置するようにして、それを第1巻回部1の外表面に係止布10を介して止着し、足を完全に覆うことができる。そして通電により、足全体を加温することができる。このとき、第1舌片部7の締結バンド9は紐26により結ぶことができる。次に、その足加温装置11を取り外すには、第1巻回部1を図6の如く開き、図7の如く、それから足を抜き取ればよい。その状態で保管すれば、次に使用する場合には、その袋状部に足を挿入し、第1巻回部1を足首に巻き付ければ足りる。
【0012】実験によれば、図8のように本装置を巻回することにより足の加温を完全に行うことができる。しかしながら、足先被着部3を前方に延ばしたまま第1巻回部1及び第2巻回部2で足をくるんでも完全に足の爪先まで加温することができないことが判った。即ち、足の爪先に冷えを感じた。従って、折り返しのできる足先被着部3は本発明の必須要件であり、それを使用することによって初めて足先の完全な加温を行うことができるものである。なお、この足先被着部3にはヒータを配置しなくてもよい。足の甲及び爪先は第2巻回部2のヒータにより充分加温できるからである。また、足先被着部3にヒータを配置するとすれば、第2巻回部2と足先被着部3とをヒータが跨ぐことになり、足先被着部3の折り返しに不便となる。なお、第1舌片部7の形状が第1巻回部1の後部にのみに突出しているのは、図7及び図8に示す如く、それを甲まわり及び足首まわりに巻回したとき、足の甲や足首に干渉するのを避けるためである。
【0013】次に、関節部加温装置24として使用する場合の一例として、膝に適用する場合を図9〜図11により説明する。先ず、図9の如く足先被着部3を折り返した状態で欠切部4が膝関節に位置するように配置する。次いで、第2巻回部2を図10の如く太股の回りに巻回すると共に、第1巻回部1を図11の如く向こう脛の回りに巻回する。そして一対の締結バンド9を掛け回し、その先端を止着する。次に、肩関節の回りには図12の如く取付け、締結バンド9を脇の下に巻回して、その先端を第1巻回部1に係止すればよい。また肘回りには、図13の如く本装置を巻回すればよい。このとき欠切部4の存在により、各関節の折り曲げが自由にできるものである。
【0014】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明よれば、第1巻回部1と第2巻回部2との境に欠切部4が設けられているので、第1巻回部1を足首の回りに容易に巻回することができると共に、第2巻回部2を足底及び足の甲に巻回することが容易となる。また、足先被着部3の幅が第2巻回部2の幅よりも狭く形成されているため、足先被着部3を足先に巻回することが容易となる。そして少なくとも第1巻回部1及び第2巻回部2に電気ヒータ6が設けられているから、足全体を効果的に加温することができる。請求項2に記載の本発明によれば、第1巻回部1の後部側端に巻き込み用の第1舌片部7が突設され、第2巻回部2の先端部側端に巻き込み用の第2舌片部8が突設されているので、それらにより足の形状に整合した巻き込みが容易となる。
【0015】請求項3に記載の本発明によれば、夫々の舌片部7,8及び締結バンド9に被着用の係止布10が貼着されているから、その着脱が容易となる。請求項4に記載の本発明によれば、足先被着部3には電気ヒータが配置されていないので、その足先被着部3を足先に折り返して被嵌することが容易となり、取扱い易い足加温装置となる。請求項5に記載の本発明によれば、欠切部4が関節の中心に位置して膝や肩,腕等の関節部およびその周辺を加温することができると共に足を加温することもできるので、汎用性の高い加温装置を提供できる。
【出願人】 【識別番号】500089158
【氏名又は名称】鈴木 正喜
【出願日】 平成12年2月29日(2000.2.29)
【代理人】 【識別番号】100082843
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 卓美
【公開番号】 特開2001−238905(P2001−238905A)
【公開日】 平成13年9月4日(2001.9.4)
【出願番号】 特願2000−53216(P2000−53216)