| 【発明の名称】 |
携帯温度調整素子 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋山 幸徳
【氏名】近野 義人
【氏名】米津 育郎
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| 【要約】 |
【課題】事実上半永久的に使用することが可能な、しかも携帯用の体温調整素子を提供すること。
【解決手段】装着ベルト10と、装着ベルト10の表面10Aに取着された4つのペルチェ素子20、21、22、23と、小型のDMFC30と、燃料補助タンク40とから構成されている。ひえ症の方の患部の保温を目的とする場合、発熱面20A、21A、22A、23Aが患部に面するように、ペルチェ素子20、21、22、23は装着ベルト10に取着される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を人体に取り付けるための取着具と、液体燃料を用いて前記ペルチェ素子に電力を供給する燃料電池とを備えていることを特徴とする携帯体温調整素子。 【請求項2】 前記ペルチェ素子は、面状の形状をなし、作動時に一方の主表面に発熱面が、他方の主表面に冷却面が形成されるものであって、人体の被温度調整部位にペルチェ素子の発熱面又は冷却面が面することを特徴とする請求項1に記載の携帯体温調整素子。 【請求項3】 前記燃料電池は、固体高分子膜の両主表面にアノード及びカソードを配してなるセルと、燃料を前記セルに供給する容器とを備えることを特徴とする請求項2に記載の携帯体温調整素子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、体温調整素子に関し、特に、メタノールやジメチルエーテルなど液体を燃料として用いる燃料電池をその電源とした携帯用のものに関する。 【発明が解決しようとする課題】人体を加熱する体温調整素子として懐炉が挙げられる。一方、冷却する素子として保冷剤が挙げられる。しかし、いずれも使用期限が限られており、懐炉は10時間程度、保冷剤は数時間で取り替えが必要となる。 【0002】例えば、体温調整機能を失った方に対する体温調節機器は、半永久的に駆動させることが望まれるが、適切な素子がないのが現状であり、構想はあるが実現されていない。また、体温調整素子には、ユーザが外出などして持ち運んだとしても負担にならないような、場所に制約されず使用できる携帯型のものが望まれている。 【0003】そこで、本発明は、かかる必要性を満たすために、事実上半永久的に使用することが可能な、携帯用の体温調整素子を提供することを目的としてなされたものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の携帯体温調整素子は、ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を人体に取り付けるための取着具と、液体燃料を用いて前記ペルチェ素子に電力を供給する燃料電池とを備えていることを特徴とする。これによれば、電流の流れる方向に従って熱が移動し、吸熱部及び発熱部を形成するというペルチェ素子が有するペルチェ効果を利用して人体の温度を調整することが可能であると共に、液体燃料を使用する燃料電池を用いているため、酸化剤はおおよそ無限に存在する空気であり、また、燃料は適宜補充することによって半永久的に確保可能であることから、事実上半永久的に人体の温度を調整し続けることも可能となる。しかも、取着具によって人体に取り付けて使用できる携帯型であるため、ユーザが外出などして持ち運んだとしても負担になるということもない。また、燃料電池に使用される燃料は、液体状であるため、補充を簡便に行えるという利点もある。 【0005】ここで、前記ペルチェ素子は、面状の形状をなし、作動時に一方の主表面に発熱面が、他方の主表面に冷却面が形成されたものとすることができる。これにより、例えば、リュウマチなどの冷え症の方の患部を温めたり、炎症などの患部を部分的に冷却することができる。ここで、前記燃料電池は、固体高分子膜の両主表面にアノード及びカソードを配してなるセルと、燃料を前記セルに供給する容器とを備えるものとすることができる。 【0006】これにより燃料電池をセルと燃料を前記セルに供給する容器とを一体化したコンパクトなものであるので、より一層携帯性に優れる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態にかかる携帯体温調整素子について図面を参照にしながら具体的に説明する。図1は、本実施の形態にかかる携帯体温調整素子1の構成を示す斜視図である。 【0008】この体温調整素子1は、手首にリュウマチを抱えておられる方を対象とした持ち運びに便利な携帯型のもので、人体の手首に装着されることで患部を適温に温めるものであり、電流の流れる方向に従って熱が移動し、熱が移動する基端側が吸熱面となり、熱が移動する終端側が発熱面となるというペルチェ素子が有するペルチェ効果を利用したものである。 【0009】この図に示すように、携帯体温調整素子1は、装着ベルト10と、装着ベルト10の表面10Aに取着された4つのペルチェ素子20、21、22、23と、小型の直接メタノール燃料電池30(以下、「DMFC」30という。)と、燃料補助タンク40とから構成されている。装着ベルト10は人体とペルチェ素子との間で熱交換を行うため、熱伝導性を有するものが望ましい。 【0010】ぺルチェ素子20、21、22、23は、p型(+)の熱電材料とn型(−)の熱電材料を一対にした素子を多数個並べ、両面に平板状の電極を配する面状のものであって、約4cm四角の市販(S.T.S社、サーモモジュール)を用いることができる。このペルチェ素子は、適切に燃料電池と電気的に接続されることによって、p型熱電材料からn型熱電材料に向けて電流が流れる下流側面に発熱面20A、21A、22A、23Aが、他方、n型熱電材料からp型熱電材料に向けて電流が流れる下流側面に冷却面20B、21B、22B、23Bが形成される。そして、本体温調整素子1は、ひえ症の方の患部の保温を目的としているため、発熱面20A、21A、22A、23Aが患部に面して取り付けられるように、装着ベルト10に当該発熱面を下面にして取着される。 【0011】小型DMFC30は、メタノール(2%含有メタノール水溶液)を燃料としたもので1cm3程度の大きさで図2に示す単セル構造のものである。当該小型DMFCは、0.3V−20mAの性能で、燃料1cm3でおおよそ8時間ほど発電を行うことができる。このような小型DMFCを用いるとペルチェ素子において、発熱面の温度は52℃、冷却面の温度は8℃になる。 【0012】図2に示すように、小型DMFC30は、セル部31と燃料貯蔵容器32とから構成されている。セル部31は、固体高分子膜311の両主表面中央部分に、カソード312及びアノード313が配置されてなるセル310と、この上に配置される中央部分に窓314を有する枠体315とからなる。 【0013】固体高分子膜311は、陽イオン交換樹脂であれば特にその種類は限定されるものではないが、例えば、ナフィオン(デュポン社の商品)の膜を用いることができる。燃料貯蔵容器32は、内部に燃料貯蔵室321を有した外観四角柱状の容器であって、側部壁面322には、燃料供給口323が開設され、上部壁面326には、逆止弁327が挿設されている。そして、前記燃料供給口323には、燃料供給配管324が液密に連結され、当該燃料供給配管324の他の一端は、燃料補助タンク40に液密に連結されている。 【0014】前記逆止弁327は、燃料貯蔵室321の内部に燃料がセル310から逆流しないようにするために設けられたもので、一定の流量で燃料を流出させる。燃料補助タンク40は、燃料を適宜充填補充できるように燃料注入口41を備えている。そして、燃料が不足するころを見計らい、この燃料注入口41に燃料補充タンク(不図示)を適宜連結して燃料の充填補充を行うこととなる。 【0015】セル310は、アノード313が燃料貯蔵容器の逆止弁327が設けられた外表面に面し、カソード312が外気に露出する状態に載置されている。そして、その状態で窓314がカソード312の上方に位置するように枠体315を配置し、枠体315と燃料貯蔵容器32とを断面コの字形の固定具50、51によって締め付け固定されている。 【0016】セル部31と、燃料貯蔵容器32とは、離脱可能であり、セルの寿命に近づいたら固着具を取り外してセルを新しいものと適宜交換することができる。なお、小型DMFCのカソード312及びアノード313からは配線が延設され、ペルチェ素子20、21、22、23の発熱面20A、21A、22A、23Aにカソード側から延設された配線が接続され、吸熱面20B、21B、22B、23Bにアノード側から延設された配線が接続されてある。 【0017】上記構成の携帯体温調整素子1をその装着ベルト10によって、患部(ここでは、手首)に発熱部分が面するように装着することによって、患部をペルチェ素子のペルチェ効果による発熱作用によって温めることが可能となる。なお、小型DMFC30や燃料補助タンク40は、別途人体の一部に取着するか、衣服の一部に収納しておく。 【0018】そして、電源として小型DMFCを用いているため、カソードに供する酸化剤はおおよそ無限に存在する空気であり、また、燃料は適宜補充することによって半永久的に確保可能であることから、事実上半永久的に患部を保温しつづけることが可能となる。しかも、上記のように装着ベルトで手首に装着して使用できる携帯型であるため、患者が外出などして持ち運んだとしても負担になるということはない。加えて、燃料電池30が、セル部と燃料貯蔵容器32とが一体化したコンパクトなものであるので、より一層携帯性に優れる。 【0019】また、小型燃料電池に使用される燃料は、液体状であるため、充填補充を簡便に行えるという利点もある。また、上記ペルチェ素子では、その発熱面の発熱温度が52℃であるので、リュウマチの方などの患部を温め体温調整をするのに適度な発熱量を有している。なお、上記説明では、リュウマチなどの冷え症の方を対象としていたため、ペルチェ素子の発熱面を患部に面するようにしたが、炎症などの患部を部分的に冷却するために、ペルチェ素子の冷却面が患部に面するようにすることもできる。この場合、上記ペルチェ素子では、その冷却面の冷却温度が8℃であるので、炎症患部を冷却して体温調整をするのに適度な吸熱量を有している。 【0020】また、上記説明では、手首等に患部を有する場合について説明したが、これに限定されないのは言うまでもなく、その他体温調整機能を喪失された方全般に対して同様に適用できる。なお、この場合には、ペルチェ素子を組み込んだ衣服とすることもできる。また、ペルチェ素子には、そのサイズが小さいものを用いるほうが、人体に効果的にフィットさせられるので、より効率良く温度を調整することができる。ペルチェ素子の形状は、面状である必要性はなく、繊維状等であっても構わない。なお、繊維状であれば、更に、効果的に人体にフィットさせられる。 【0021】また、上記説明では、発熱面及び吸熱面を固定していたが、これに限定されず、例えば、人体の温度を検出しその結果に基づいて、電流を流す方向を切替えて加熱及び冷却を繰り返して行うようにすることもできる。これにより、人体の体温をより適切に調整することが可能となる。なお、この場合、電流の流れ方向を切り替えられるような金属によって構成されたペルチェ素子を用いる必要がある。また、上記説明では、燃料予備タンク40は常時燃料供給配管324によって連結していたが、このようにしなくても、燃料を補充する際にだけ、接続するようにしても無論かまわない。 【0022】最後に、上記説明では、電源として、DMFCを用いたが、ジメチルエーテルを初めとする液体を燃料とする燃料電池を用いることもできる。 【0023】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の携帯体温調整素子は、ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子を人体に取り付けるための取着具と、液体燃料を用いて前記ペルチェ素子に電力を供給する燃料電池とを備えている。これによれば、電流の流れる方向に従って熱が移動し、吸熱部及び発熱部を形成するというペルチェ素子が有するペルチェ効果を利用して人体の温度を調整することが可能であると共に、液体燃料を使用する燃料電池を用いているため、酸化剤は無限に存在する空気であり、また、燃料は適宜補充することによって半永久的に確保可能であることから、事実上半永久的に患部の温度を調整しつづけることも可能となる。しかも、取着具によって人体に取り付けて使用できる携帯型であるため、ユーザが外出するなどして持ち運んだとしても負担になるということもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090446 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 司朗
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| 【公開番号】 |
特開2001−238903(P2001−238903A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月4日(2001.9.4) |
| 【出願番号】 |
特願2000−50223(P2000−50223) |
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