| 【発明の名称】 |
心臓弁基材およびその製造方法、並びに心臓弁の再生方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】森田 真一郎
【氏名】新岡 俊治
【氏名】今井 康晴
|
| 【要約】 |
【課題】心臓弁を提供する。
【解決手段】心臓弁本体および該本体の外面を覆う血液漏出防止層を有する生体吸収性材料からなる心臓弁基材。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】心臓弁本体および該本体の外面を覆う血液漏出防止層を有する生体吸収性材料からなる心臓弁基材。 【請求項2】血液漏出防止層がフィルムである請求項1記載の人工心臓弁基材。 【請求項3】心臓弁本体が、筒状の基体の内部に弁尖を備え、かつバルサルバ洞を形成してなる請求項1に記載の心臓弁基材。 【請求項4】心臓弁本体の外面にフィルムを貼着して血液漏出防止層を形成することを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 【請求項5】心臓弁本体を生体分解吸収性高分子溶液に浸漬後乾燥してフィルム状の血液漏出防止層を形成することを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 【請求項6】外面にフィルム状の血液漏出防止層を備えた筒状の基体にバルサルバ洞を形成する工程および基体の内部に弁尖を形成する工程を含むことを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 【請求項7】請求項1〜3のいずれかに記載の人工心臓弁基材に内皮細胞及び繊維芽細胞を同時に又は別々に播種し、心臓弁組織を再生することを特徴とする心臓弁の再生方法。 【請求項8】生体吸収性材料からなる心臓弁本体の内面、バルサルバ洞及び弁尖を繊維芽細胞及び内皮細胞を含む生体細胞層で覆ってなる心臓弁。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、人工心臓弁及びその製造方法、心臓弁の再生方法並びに心臓弁に関する。 【0002】 【従来の技術及びその課題】僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症(逆流症)、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症等の心臓弁膜症のように、弁が正常に働かず、狭窄や逆流が生じた場合弁を交換する必要がある。現在手術に用いられる弁には(1)機械弁(2)異種生体弁(3)同種弁の三種類がある。 【0003】機械弁は耐久性に優れるが、一生抗凝固剤を飲みつづける必要がある。また動物の弁を用いる異種生体弁は抗凝固剤を飲みつづける必要はないが、6-10年で弁機能不全をきたすことがある。一方死体より提供されるヒト凍結同種弁は長期遠隔成績が異種生体弁より優れ、死体組織の利用が進んでいる欧米では一般的に使用されているが、本邦においては、供給が十分ではないという問題がある。 【0004】これに対して、近年組織培養(Tissue Engineering)技術を用いて生体の多くの組織を再生させる試みが行われている。これは生体吸収性高分子からなる足場に組織の細胞を播種し、培養することによって自己の組織を再生しようとする試みである。すでに皮膚(M.L.Cooper,L.F.Hansbrough,R.L.Spiel vogel et.al.:In vivo optimization of dermal substitute employing cultured human fibroblasts on a biodegradable polyglycolic acid or polyglactin mesh. Biomaterials, 12:243-248,1991)や軟骨(C.A.Vacanti,R. Langer et.al.:Synthetic polymers seeded with chondrocytes provide a templete for new cartilage formation. Plast.Reconstr.Surg.,88:753-759,1991)については多くの研究例が報告されている。 【0005】また心臓弁についても組織培養技術による再生の試みが行われ、弁葉構造の再生に関して良好な研究成果が報告されている(T.Shinoka et.al. :Tissue-engineered heart valve leaflets. Autologous valv leaflet replacement study ina lamb model. Circulation, 94(suppl.II):II-164-II-168,1996. T.Shinokaet.al. :Tissue-engineered heart valve leaflets. Does cell origin affect outocome? Circulation, 96(suppl.II):II-102-II-107,1996 )。 【0006】しかしながら心臓弁全体を生体吸収性材料にて作製する実用的な生体吸収性基材は得られていない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、血液の漏出のない人工心臓弁基材および心臓弁を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、以下の項1〜項8に関する。 項1. 心臓弁本体および該本体の外面を覆う血液漏出防止層を有する生体吸収性材料からなる心臓弁基材。 項2. 血液漏出防止層がフィルムである項1記載の人工心臓弁基材。 項3. 心臓弁本体が、筒状の基体の内部に弁尖を備え、かつバルサルバ洞を形成してなる項1に記載の心臓弁基材。 項4. 心臓弁本体の外面にフィルムを貼着して血液漏出防止層を形成することを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 項5. 心臓弁本体を生体分解吸収性高分子溶液に浸漬後乾燥してフィルム状の血液漏出防止層を形成することを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 項6. 外面にフィルム状の血液漏出防止層を備えた筒状の基体にバルサルバ洞を形成する工程および基体の内部に弁尖を形成する工程を含むことを特徴とする心臓弁基材の製造方法。 項7. 項1〜3のいずれかに記載の人工心臓弁基材に内皮細胞及び繊維芽細胞を同時に又は別々に播種し、心臓弁組織を再生することを特徴とする心臓弁の再生方法。 項8. 生体吸収性材料からなる心臓弁本体の内面、バルサルバ洞及び弁尖を繊維芽細胞及び内皮細胞を含む生体細胞層で覆ってなる心臓弁。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明において、心臓弁基材を構成する心臓弁本体(基体、バルサルバ洞および弁尖を含む)、血液漏出防止層などは全て生体吸収性材料からなる。 【0010】生体吸収性材料としては、ポリグリコール酸、ポリ乳酸(D体,L体、DL体)、ポリカプロラクトン、グリコール酸−乳酸(D体,L体、DL体)共重合体、グリコール酸−カプロラクトン共重合体、乳酸(D体,L体、DL体)−カプロラクトン共重合体、ポリ(p−ジオキサノン)等の合成生体吸収性高分子やコラーゲン、変性コラーゲン、ゼラチン、キチン、キトサン等の天然高分子等が挙げられる。 【0011】本発明の心臓弁基材の基体は、生体吸収性材料からなる発泡体、フィルム、不織布等からなり、強度が必要とされる場合には、同じく生体吸収性高分子からなる織物、編物、不織布等の補強材によって補強することも可能である。 【0012】該基体の外面に急性期の血液漏れ防止を目的として、生体吸収性高分子からなるフィルムを形成する。 【0013】心臓弁基材の作製方法としては、例えば以下の方法が例示できる。 (1)バルサルバ洞及び血液漏出防止層を有する基体の作製バルサルバ洞構造を有する基体作製用外型に、生体吸収性材料からなるフィルムをはめ、この内側に必要に応じて強化材として用いる生体吸収性高分子からなる織物、編物、不織布等をはめ、内側から型をはめ込み、間隙に生体吸収性高分子溶液を流し込み、凍結後凍結乾燥することによってバルサルバ洞及び血液漏出防止層を有する基体を作製できる。バルサルバ洞及びフィルム状の血液漏出防止層を有する該基体は、多孔質発泡体からなり、必要に応じて強化材で補強される。 (2)弁尖(内部弁)の作製テフロン製試験管に円筒状の織物または編物、あるいは平面状の織物または編物を円筒状に巻きつけ、融着あるいは縫合によって円筒状とする。これを外型に入れ、間隙に基材となる生体吸収性高分子溶液を流し込み、凍結後凍結乾燥する。取り出した円筒形基材の片側の末端を内側が重なるように折り込み(二尖の場合は2方向から、三尖の場合は三方から)熱セットして、弁尖を得る(図1)。 (3)複合化上記で作製した基体のバルサルバ洞のあたりに弁尖を挿入し、弁尖の非折り込み部分とバルサルバ洞の辺縁を生体吸収性縫合糸で縫合する。作製した心臓弁基材はエチレンオキサイドガス滅菌して、以下の実験に供する。 (4)細胞培養及び播種大腿動脈より生体細胞(内皮細胞と線維芽細胞等)を採取し、混合培養を行った後、人工心臓弁に播種し、人工心臓弁の内面、バルサルバ洞及び弁尖を覆うように内皮細胞化させる。なお、人工心臓弁の内面、バルサルバ洞及び弁尖は、内皮細胞及び繊維芽細胞でほぼ覆われていればよいが、完全に覆われているのがより好ましい。 (5)移植こうして作製した心臓弁は、ヒトや動物の成人だけでなく、特に乳幼児あるいは子供への移植に使用することができる。 【0014】本発明の心臓弁基材の基体は発泡体であるのが好ましい。発泡体の孔径は細胞が適当に接着し、増殖すると同時に心臓弁として移植した際に血液漏れしないことが好ましく、その孔径は通常1mm以下、好ましくは5〜100μmである。基体の厚みは吸収期間あるいは縫合のしやすさから決定され、通常5mm以下、好ましくは500μmから2mmである。 【0015】血液漏出防止層として、好ましい素材としては、生体吸収性で柔軟性を有するもの、特に、ポリ乳酸−カプロラクトン(P(CL/LA))が望ましい。 【0016】血液漏出防止層の好ましい厚さとしては、柔軟性を損なわず、かつ血液の漏出を防止できる厚さであることが好ましく、具体的には通常1μm〜5mm、好ましくは5μm〜1mm、より好ましくは10μm〜100μmが例示される。血液漏出防止層の好ましい製造方法として、基材の作製時に防止層も一体で作製する等、完成時に心臓弁本体と一体化していることが好ましいが、そのまま重ねて製造するなど分離する構造でも可能である。 【0017】発泡体の作製方法としては、以下の方法が例示できる。 (1)凍結乾燥法基材とするポリマー溶液を型に入れて凍結した後、凍結乾燥する。凍結温度、ポリマーの濃度によって種々の空孔径を有する発泡体が得られる。 (2)溶出法水溶性物質を基材とするポリマー溶液に混合し、乾燥後、当該水溶性物質を水洗によって洗い流す。水溶性物質の粒子に応じた径を有する発泡体が得られる。本例においてはシュークロースが適当に使用できる。 【0018】補強材は基材となる発泡体より強度が大きい必要がある。繊維状、不織布状、フィルム状等から選択できる。 【0019】補強材は発泡体と一体になっていることが好ましく、その位置は内面,中心,外面のいずれでも可能であるが発泡体の内面は血管内皮細胞との接着に関与するため、中心あるいは外面が好ましいが、内面でも可能である。 【0020】播種する細胞としては、内皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞が挙げられ、これらの2種または3種の混合培養細胞が例示でき、混合培養細胞を使用して、組織構築を行う。好ましくは内皮細胞及び線維芽細胞を含み、任意の構成成分としてさらに平滑筋細胞を含む混合培養細胞を好ましく使用できる。 【0021】使用する細胞の培養条件、播種方法を以下に示す。 A.細胞単離、細胞培養、細胞数増大完全清潔下に採取した血管組織を細胞培養液に浸漬し、クリーンベンチ内でリン酸化生食を用いて洗浄する。次に、ペトリディッシュ上で外科メスを用いて単純なexplant technique に準じて組織の裁断を行う。約1−2mm2大の細組織片を均等にディッシュ上に分配し、約20分後、組織がディッシュ下面に強固に接着した後に培養液を加える。培養液は、Dulbecco's Modified Eagles Media (DMEM)に10%牛胎児血清と1%の抗生物質溶液(L−グルタミン29.2mg/ml、ペニシリンG 1000u/ml、ストレプトマイシン硫酸塩10,000μg/ml)を補填したものを使用する。血管壁細胞は、5−7日後に、細胞が組織からディッシュ上に移動し始め、さらに1週間後には混合細胞コロニーがexplant組織片の周囲に形成される。その2〜3週後に、混合細胞はディッシュ上でコンフルエントの状態を形成する。直ちに0.25%トリプシンにてPassageを行い、75cm2の培養フラスコ上での培養を開始するが、概ねこのフラスコがconfluentになると約二百万個の細胞を得たことになる。5%CO2、95%O2の環境下で細胞培養を行い、10×106個の細胞数を得るまで培養を続ける。培養液は4−5日ごとに交換するが、予備実験の結果では細胞のdoubling timeは、約48時間である。尚、経過中の細胞数の算定はトリパンブルーによる古典的なexclusion法に従って行う。 B.細胞隔離、内皮細胞純化混合細胞がコンフルエントに達し、ある程度の細胞数が得られた段階で、以下の手順に従い、FACSを用いて混合細胞から内皮細胞を選別分離する。BiomedicalTechnologies社のDil-acetylated LDL(蛍光色素マーカー)(以下Dil-Ac-LDL)を混合細胞培養液中に1μg/mlの濃度で添加し、24時間のincubationを行う。このマーカーは内皮細胞、マクロファージに特有なスキャベンジャー経路を通過して細胞内に取り込まれる。24時間後にtripsinizeを行い、混合細胞浮遊液を作成し、セルソーター(FACS machine: Bectin Dickenson社製)を使用してソートする。細胞は、その大きさと蛍光発光に基づいてDil-Ac-LDL陽性と陰性に選別される。分離後これらを別々に培養し、内皮細胞が二百万個になるまで継続する。 C.組織構築組織を構築する第1段階は、in vitroにおける細胞播種である。具体的には、生分解性の心臓弁基材に約100万個/1cm2のDil-Ac-LDL陰性の線維芽細胞を播種する。 【0022】濃縮細胞浮遊液のポリマー上への播種直後は、30−60分間培養皿上でクリーンベンチ内に放置し、その後約50mlの培養液を添加する。培養液は基本的に毎日交換し、7日後、外科的移植の一日前に内皮細胞の細胞浮遊液(約二百万個)でさらなる播種を行い、この作業で単一層の内皮細胞化を図る。 【0023】上記のA.〜C.は、心臓弁作製の際の細胞採取、培養、播種方法を例示するものである。 【0024】 【実施例1】(1)バルサルバ洞及び血液漏出防止層を有する基体の作製直径20mmのバルサルバ洞1を有する外筒用型に乳酸−カプロラクトン共重合体(モル比50:50)からなるフィルム(厚さ約150μm)を挿入後、その内側に円筒状のポリグリコール酸製の不織布を挿入した。内側から内型をはめた後、間隙に乳酸−カプロラクトンからなる共重合体(モル比50:50)のジオキサン溶液(5%)を流し込み、-30℃で凍結後20℃で24時間凍結乾燥した。乾燥後取り出した基体は発泡体構造で、芯材に繊維状強化材が組み込まれ、その外面にフィルム状の血液漏出防止層を有していた(図2:断面写真1)。 (2)弁尖の作製直径18mmのテフロン製試験管に円筒状のポリグリコール酸製の織物をはめた。これを直径20mmの円筒状型に入れ、間隙に乳酸−カプロラクトンからなる共重合体(モル比50:50)のジオキサン溶液(5%)を流し込み、-30℃で凍結後20℃で24時間凍結乾燥した。取り出した弁尖は発泡体構造で、芯材に繊維状強化材が組み込まれた構造をしていた(図3:断面写真2)。図1に示す三尖弁4を作製する場合は、末端を三方から内側に折り込み、中央部で縫合したのち、100℃3時間真空下で熱セットする。熱セットが完了した後縫合糸を切断した。 【0025】尚、複合化に際しては、図6に示すようにシート状の基体2を用い、上記と同様にバルサルバ洞1と三尖弁4を一体縫合した後に筒状の基体としてもよい。 (3)複合化弁尖を筒状とした基体2に挿入し、バルサルバ洞1の辺縁をポリグリコール酸縫合糸にて一体縫合し、更に他端を円筒状に一体縫合して弁6を有する本発明の心臓弁基材3を得た(図4,図5)。 (4)細胞の培養A.細胞単離、細胞培養、細胞数増大生後20日のDover子羊より全身麻酔下に約2 cmの大腿動脈を深部大腿動脈を温存して採取した。完全清潔下に採取した組織を細胞培養液に浸漬し、クリーンベンチ内でリン酸化生食を用いて洗浄した。次に、ペトリディッシュ上で外科メスを用いて単純なexplant techniqueに準じて組織の裁断を行った。約1-2 mm2大の細組織片を均等にディッシュ上に分配し、約20分後、組織がディッシュ下面に強固に接着した後に培養液を加えた。この際、組織片がディッシュから剥がれないように注意した。 【0026】培養液はDulbecco's Modified Eagles Mediaに10%牛胎児血清と1 %の抗生物質溶液(L−glutamine 29.2mg/ml 、ペニシリンG 1000u/mlと Streptomycin 硫酸塩 10,000μg/ml)を補填したものを使用した。 【0027】羊の血管壁細胞は5-7日後に、細胞が組織からディッシュ上に移動し始め、さらに一週間後には混合細胞コロニーがexplant組織片の周囲に形成された。さらに2-3週後に、混合細胞はディッシュ上でコンフルエントの状態になった。直ちに0.25%トリプシンにてPassageを行い、75cm2の培養フラスコ上での培養を開始したが、概ねこのフラスコが コンフルエントになると約二百万個の細胞を得たことになる。5%CO2、95% O2の環境下で細胞培養を行い、10 x 10 6個の細胞数を得るまで培養を続けた。培養液は4-5日毎に交換した。細胞のdoublling timeは約48時間であった。 B. 細胞隔離、内皮細胞純化混合細胞がコンフルエントに達し、ある程度の細胞数が得られた段階で以下の手順に従って、FACS を用いて、混合細胞から内皮細胞を選別分離した。 Biomedical Technologies社のDil-acethylated LDL(fluorescent marker)(以下 D-Ac-LDL)を混合細胞培養液中に1μg/mlの濃度で添加し、24時間のインキュベーションを行った。このマーカーは内皮細胞、マクロファージに特有なscavenger pathwayを通過して細胞内に取り込まれる。24時間後に tripsinizeを行い混合細胞細胞浮遊液を作成し、 セルソーター(FACS machine: Bectin Dickenson社製,Mountainview, California)を使用してソートした。細胞は細胞の大きさと蛍光発光に基づいてDil-Ac-LDL陽性と陰性に選別される。内皮細胞は陽性で混合培養の約5-8%程度認めた。分離後これらを別々に培養し、内皮細胞が二百万個になるまで継続した。尚、経過中の細胞数の算定はトリパンブルーによる古典的な exclusion法に従った。 C.弁葉組織構築基体の内面並びに弁尖基材に約二千万個のDil-Ac-LDL陰性のmyofibroblastを播種(seeding)した。濃縮細胞浮遊液のポリマー上への播種(seeding)直後は、30−60分間培養皿上でクリーンベンチ内に放置し、その後約50mlの培養液を添加した。培養液は 基本的に毎日交換し、7日後、動物への移植一日前に内皮細胞の細胞浮遊液(約二百万個)でさらなる播種(seeding)を行い、この作業で単一層の内皮細胞化を図り、心臓弁本体の基体の内面、バルサルバ洞及び弁尖を繊維芽細胞及び内皮細胞で覆ってなる心臓弁を得た。 D. 動物実験上記C.で作製した心臓弁を子犬の心臓弁と置換したところ、置換直後においても血液漏れがなく、その後も抗凝固剤の使用無しに良好な開存性を得、組織培養心臓弁としての十分な機能を果たしていることを確認した。 【0028】 【発明の効果】本発明によれば、機械弁、異種生体弁、同種弁に代わる人工心臓弁を提供できる。また、全体を生体吸収性高分子で構成しているので、組織再生後に消失し、異物として体内に残存しない。特に小児においては成長が期待できる。 【0029】さらに、血液漏出防止層の存在により置換直後においても血液漏れを防止することができた。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001339 【氏名又は名称】グンゼ株式会社 【識別番号】591173198 【氏名又は名称】学校法人東京女子医科大学
|
| 【出願日】 |
平成12年2月28日(2000.2.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065215 【弁理士】 【氏名又は名称】三枝 英二 (外8名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−238900(P2001−238900A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月4日(2001.9.4) |
| 【出願番号】 |
特願2000−52035(P2000−52035) |
|