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【発明の名称】 紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置
【発明者】 【氏名】田渕 国広

【要約】 【課題】より生産能力が高く、かつ故障が発生しにくく信頼性が高い紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置を提供する。

【解決手段】帯状に長く、幅方向の伸縮性を有するギャザー用フィルム4Sを所定の寸法に切り取るロータリーカッター30と、切り取られた伸縮性フィルム片4を吸着して幅方向に引き伸ばし、裏面シート2Sへの貼付位置まで移動させ、貼付する引伸ばし貼付ユニット40と、原反ロール2Rから繰り出された裏面シート2Sに、伸縮性フィルム片4の貼付位置となるべき位置で接着剤5を塗布する接着剤塗布部20と、接着剤5が塗布された裏面シート2Sを巻き掛けて次工程へ送り、かつ引伸ばし貼付ユニット40で幅方向に引伸ばされて貼付位置に移動された伸縮性フィルム片4の圧着を受ける送りロール10とから構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】表面シートと裏面シートとの間に吸収体を挟んだ紙オムツを製造する設備において、前記裏面シートにウエストギャザーを形成する伸縮性フィルム片を貼付する装置であって、帯状に長く、幅方向の伸縮性を有するギャザー用フィルムシートを巻き取った原反ロールから繰り出されたギャザー用フィルムシートを所定の寸法に切り取るロータリーカッターと、該ロータリーカッターで切り取られた伸縮性フィルム片を吸着して幅方向に引き伸ばし、前記裏面シートへの貼付位置まで移動させ、貼付する引伸ばし貼付手段と、前記裏面シートを巻き取った原反ロールから繰り出された裏面シートに、前記伸縮性フィルム片の貼付位置となるべき位置で接着剤を塗布する接着剤塗布部と、前記接着剤塗布部で接着剤が塗布された裏面シートを巻き掛けて次工程へ送り、かつ前記引伸ばし貼付手段で幅方向に引伸ばされて貼付位置に移動された伸縮性フィルム片の圧着を受ける送りロールとからなることを特徴とする紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置。
【請求項2】前記引伸し貼付手段が、前記伸縮性フィルム片の両端部を個別に吸着する2個の吸着ピースと、前記吸着ピースを支持し、吸着位置から貼付位置へ回転させる回転手段と、前記2個の吸着ピース間の間隔を拡縮する拡縮制御手段とからなり、前記回転手段は、回転軸と、該回転軸に取付けられ、半径方向に延びる一対のアームと、該一対のアーム間に取付けられ前記吸着ピースを摺動自在に支持するガイドロッドとからなり、前記拡縮制御手段は、前記回転軸と同芯で固定的に配置されており外周面に円周方向の2本のカム溝が形成された円筒カムと、基端が前記吸着ピースに取付けられ先端が前記カム溝に挿入された2本のカムフォロアーとからなり、前記2本のカム溝の間隔は吸着位置で狭く貼付位置で広くなっていることを特徴とする請求項1記載の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置。
【請求項3】前記吸着ピースは、吸着面に吸引孔が形成されており、前記吸着ピースの吸引孔には、吸引タイミングを制御する吸引タイミング制御手段を介して負圧源に接続されており、前記吸引タイミング制御手段は、前記吸着ピースが、吸着位置から貼付位置直前まで回転する間は、前記負圧源に接続し、貼付位置では前記負圧源との接続を断つよう制御することを特徴とする請求項2記載の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置。
【請求項4】前記一対の吸着ピースは2組設けられており、各組の吸着ピースは、回転軸から直径方向に延びた一対のアームの両端部にそれぞれ取付けられた2本のガイドロッドに支持されていることを特徴とする請求項2記載の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置に関する。紙オムツは、子供用も大人用も基本構造は共通しており、不織布製の表面シートと合成樹脂フィルム製の裏面シートの間に公知の吸収材を挟んだ3層構造であり、平面的な形状は鼓形で、中央部が幅狭く両端部が幅広になっている。そして、紙オムツの両端部には、人が紙オムツを穿いたとき、前と後の両端部を止めるテープと、軽く腹部を締めるウエストギャザーが形成されている。このウエストギャザーの基本構造は、表面シートと裏面シートの間に伸縮性を有する細長いフィルムを貼付したもので、フィルムの伸縮性により、常時紙オムツの両端部を幅方向中央に引き寄せており、人が穿いたとき若干伸びが生じて、人体にフィットさせるようにしたものである。本発明は、このようなウエストギャザーを構成する伸縮性の細長いフィルムを裏面シートに貼付する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のウエストギャザー形成装置は、種々のタイプがあるが、いずれのものも、ギャザー用フィルムをカットして幅方向に引き伸ばす手段と、裏面シートの所定位置に貼付する手段が別個独立した構成である。また、引き伸ばす手段としては、ギャザー用フィルムの両端部を、挟持器で挟んで支持したまま引き伸ばす方式のもの、また、ギャザー用フィルムの両端部に、複数本の針をそれぞれ突き刺して支持したまま引き伸ばす方式のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】いずれの従来例でも、フィルムのカット、引き伸ばし、貼付にいたる動作に無駄が多く、生産能力に劣るものであった。例えば、過去の従来例で最も生産能力の高いものでも、毎分250 枚位までである。また、挟持器を使用してギャザー用フィルムを引き伸ばす方式の従来の装置では、ギャザー用フィルムの両端が折れ曲がってしまい不良品が多発するという問題がある。さらに、針を使用してギャザー用フィルムを引き伸ばす方式の従来の装置では、針の先端がすぐに擦り減ってしまい、ギャザー用フィルムに突き刺すことができなくなり、故障の原因となるという問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑み、より生産能力が高く、かつ故障が発生しにくく信頼性が高い紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置は、表面シートと裏面シートとの間に吸収体を挟んだ紙オムツを製造する設備において、前記裏面シートにウエストギャザーを形成する伸縮性フィルム片を貼付する装置であって、帯状に長く、幅方向の伸縮性を有するギャザー用フィルムシートを巻き取った原反ロールから繰り出されたギャザー用フィルムシートを所定の寸法に切り取るロータリーカッターと、該ロータリーカッターで切り取られた伸縮性フィルム片を吸着して幅方向に引き伸ばし、前記裏面シートへの貼付位置まで移動させ、貼付する引伸ばし貼付手段と、前記裏面シートを巻き取った原反ロールから繰り出された裏面シートに、前記伸縮性フィルム片の貼付位置となるべき位置で接着剤を塗布する接着剤塗布部と、前記接着剤塗布部で接着剤が塗布された裏面シートを巻き掛けて次工程へ送り、かつ前記引伸ばし貼付手段で幅方向に引伸ばされて貼付位置に移動された伸縮性フィルム片の圧着を受ける送りロールとからなることを特徴とする。請求項2の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置は、請求項1記載の発明において、前記引伸し貼付手段が、前記伸縮性フィルム片の両端部を個別に吸着する2個の吸着ピースと、前記吸着ピースを支持し、吸着位置から貼付位置へ回転させる回転手段と、前記2個の吸着ピース間の間隔を拡縮する拡縮制御手段とからなり、前記回転手段は、回転軸と、該回転軸に取付けられ、半径方向に延びる一対のアームと、該一対のアーム間に取付けられ前記吸着ピースを摺動自在に支持するガイドロッドとからなり、前記拡縮制御手段は、前記回転軸と同芯で固定的に配置されており外周面に円周方向の2本のカム溝が形成された円筒カムと、基端が前記吸着ピースに取付けられ先端が前記カム溝に挿入された2本のカムフォロアーとからなり、前記2本のカム溝の間隔は吸着位置で狭く貼付位置で広くなっていることを特徴とする。請求項3の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置は、請求項2記載の発明において、前記吸着ピースは、吸着面に吸引孔が形成されており、前記吸着ピースの吸引孔には、吸引タイミングを制御する吸引タイミング制御手段を介して負圧源に接続されており、前記吸引タイミング制御手段は、前記吸着ピースが、吸着位置から貼付位置直前まで回転する間は、前記負圧源に接続し、貼付位置では前記負圧源との接続を断つよう制御することを特徴とする。請求項4の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置は、請求項2記載の発明において、前記一対の吸着ピースは2組設けられており、各組の吸着ピースは、回転軸から直径方向に延びた一対のアームの両端部にそれぞれ取付けられた2本のガイドロッドに支持されていることを特徴とする。
【0006】請求項1の発明によれば、ロータリーカッターで切り取った伸縮性フィルム片を、引伸し貼付手段で吸着して幅方向へ伸ばし貼付位置まで移転させると、送りロールに巻き掛けられ、既に接着剤が塗布された裏面シート上に引き伸ばされた伸縮性フィルム片を貼付できる。本発明では伸縮性フィルム片を引き伸ばして貼付する作業が1台の引伸し貼付手段で行えるので、作業の引き継ぎを要せず、連続的に一連の作業を行って生産性を向上させることができる。請求項2の発明によれば、回転手段で支持された2個の吸着ピースが吸着位置にあるときは、拡縮制御手段の2個のカム溝の間隔は狭いので、伸びていない状態の伸縮性フィルム片の両端を2個の吸着ピースで吸着できる。この状態から回転軸を回転させ吸着ピースを貼付位置に移転させると吸着ピースに取付けられているカムフォロアーが2本のカム溝内を摺動するにつれて、2個の吸着ピース間の間隔を広くする。このため、2個の吸着ピースで両端が吸引されている伸縮性フィルム片は幅方向に延ばされる。また、この状態で伸縮性フィルム片は送りローラに巻き掛けられている裏面シート上に押し付けられるので、伸縮性フィルム片は裏面シートの所定の位置に貼付される。このように本発明によれば、吸着ピースを回転させることで、伸縮性フィルム片の引き伸ばしと吸着位置から貼付位置への移転が行え、しかも回転動作という動慣性の変動がない動作を用いているので、連続作業が可能であり、生産性が大幅に向上する。請求項3の発明によれば、空気の吸引で確実に伸縮性フィルム片を保持するので、伸縮性フィルム片を引き伸したり、吸着位置から貼付位置への移転が支障なく行え、また貼付位置に来ると吸引タイミング制御手段によって吸着ピースが負圧源との接続を断たれるので、接着剤による伸縮性フィルム片の裏面シートへの貼付を確実に行える。請求項4の発明によれば、吸着ピースが2組あって、1組で伸縮性フィルム片を吸着している間に、他の1組で伸縮性フィルム片を貼付できる。このため、作業能率が高くなる。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。図1は本実施形態の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置の概略斜視図である。同図に示すように、本実施形態の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置(以下では単にウエストギャザー形成装置という)は、表面シート1Sと裏面シート2Sとの間に吸収体3を挟んだ紙オムツを製造する設備において、前記裏面シート2Sにウエストギャザーを形成する伸縮性フィルム片4を貼付するための装置である。
【0008】符号1Rは、例えば不織布等の表面シート1Sを巻き取った原反ロールである。符号2Rは、例えば、合成樹脂フィルム等の裏面シート2Sを巻き取った原反ロールである。符号3は、公知の吸収体を示しており、吸水性の高いポリマー製品である。この吸収体3は、搬送コンベアmによって裏面シート2S上へと順次搬送されるようになっている。
【0009】符号4Rは、ギャザー用フィルムシート4Sを巻き取った原反ロールである。原反ロール4Rから繰り出されたギャザー用フィルムシート4Sがカットされると紙オムツのウエストギャザーを形成する伸縮性のある伸縮性フィルム片4となる。なお、ギャザー用フィルムシート4Sに好適な素材としては、例えば、住友スリーエム社製のPUフィルム(ポリウレタンをフィルム化したもの)やブリヂストン社製のウレタンフォームフィルム等を列挙することができるが、これらは単なる例示であり、ウエストギャザーを形成する伸縮自在なフィルムシートであれば、種々の素材を選択されうる。
【0010】本実施形態のウエストギャザー形成装置は、送りロール10、図示しない接着剤塗布部20、ロータリーカッター30および引伸ばし貼付ユニット40から構成されたものである。
【0011】まず、送りロール10を説明する。前記原反ロール2Rの上方に、送りロール10が水平な回転軸廻りに回転自在に設けられている。前記原反ロール2Rから繰り出された裏面シート2Sは、送りロール10に巻き掛けられている。原反ロール2Rから送りロール10までの間の裏面シート2Sは、垂直上方へと走行している。送りロール10より前方の裏面シート2Sは、水平に走行しており、例えばプレスロールユニットやダイカッターユニット等の次工程へと送り出されるのである。つまり、この送りロール10によって、原反ロール2Rから繰り出された裏面シート2Sを次工程へ送り出すことができる。
【0012】水平に走行する裏面シート2Sとほぼ同じ高さに、搬送コンベアmが設けられており、この搬送コンベアmによって、吸収体3を水平に走行する裏面シート2Sの上面に移載することができるようになっている。
【0013】つぎに、接着剤塗布部20を説明する。原反ロール2Rと送りロール10との間の垂直に走行する裏面シート2Sに接近して、接着剤塗布部20が設けられている。この接着剤塗布部20は、裏面シート2Sに、伸縮性フィルム片4の貼付位置となるべき位置で、接着剤5を塗布するための部である。接着剤5としては、例えば、ホットメルト等が好適である。この接着剤塗布部20によって、走行する裏面シート2Sに接着剤5を所定時間間隔で塗布することによって、裏面シート2Sに接着剤5を間隔をもって連続して塗布することができるのである。
【0014】つぎに、ロータリーカッター30を説明する。図2はロータリーカッター30および引伸ばし貼付ユニット40の拡大斜視図である。図1〜2に示すように、前記原反ロール4Rの前方に、吸着ロール31が水平な回転軸廻りに、回転自在に設けられている。この吸着ロール31のロール周面には、吸引孔31h が形成されている。この吸引孔31h は、負圧源42に連結されており、負圧源42によって吸引孔31h に負圧を生じさせることができる。なお、負圧源42としては、リングブロワー、多段ターボブロアー、高圧プレートファン、真空ポンプ等が好適である。
【0015】前記吸着ロール31の上方に、カッターロール32が回転自在に設けられている。このカッターロール32は、そのロール周面にカッター刃を有している。前記吸着ロール31とカッターロール32との間に、前記原反ロール4Rから繰り出されたギャザー用フィルムシート4Sが送られている。
【0016】このため、吸着ロール31およびカッターロール32を回転させて、吸着ロール31のロール周面とカッターロール32のカッター刃との間に、ギャザー用フィルムシート4Sが挟まれるとカットされるのである。ギャザー用フィルムシート4Sの走行速度に応じて、カッターロール32の回転速度を調整すれば、ギャザー用フィルムシート4Sを所定寸法、例えば40〜200mm前後に切り取って、伸縮性フィルム片4とすることができる。しかも、吸着ロール31の吸引孔31h に負圧を発生させることができるので、切り取られた伸縮性フィルム片4は落下せずに吸着ロール31の吸引孔31h に吸着されるのである。なお、伸縮性フィルム片4の短辺の長さは、ベビー用オムツや大人用オムツ等の用途に応じて設定すればよい。
【0017】つぎに、引伸ばし貼付ユニット40を説明する。図2に示すように、引伸ばし貼付ユニット40は、吸着ピース41、回転部50および拡縮制御部60から構成されたものである。
【0018】まず、拡縮制御部60を説明する。図1〜2に示すように、前記吸着ロール31と垂直上方に走行する裏面シート2Sとの間に、円筒カム61が水平な状態で、機枠に固定的に配置されている。この円筒カム61のロール周面には、左右一対のカム溝61g ,61g が形成されている。一対のカム溝61g ,61g の間隔は、前記吸着ロール31に接近した位置では狭くなっており、逆に、裏面シート2Sに接近した位置では広くなっている。各カム溝61g には、棒状のカムフォロアー62の先端がそれぞれ嵌合されているが、詳細は後述する。
【0019】つぎに、回転部50を説明する。前記固定された円筒カム61の中心部には、図示しない貫通孔が形成されており、この貫通孔には、回転軸51が挿入されて回転自在に取り付けられている。この回転軸51には、前記円筒カム61の両端部外側に、回転軸51の半径方向に延びた一対のアーム52,52が、その中間部分を取り付けられている。この一対のアーム52,52の端部同士の間には、前記回転軸51と平行に、それぞれ一対のガイドロッド53,53が取り付けられている。
【0020】つぎに、吸着ピース41を説明する。各ガイドロッド53には、2個の吸着ピース41,41が摺動自在に取り付けられている。このため、各吸着ピース41は、そのガイドロッド53の軸方向に沿って移動しうる。各吸着ピース41には、前記円筒カム61の周面に向けて、カムフォロアー62が取り付けられている。前述のごとく、このカムフォロアー62の先端は、前記円筒カム61のカム溝61g に嵌合されている。各吸着ピース41の外側面には、吸引孔41h が形成されている。なお、カムフォロアー62は、その先端にベアリングを備えたものであってもよい。
【0021】回転部50の回転軸51を図示しない駆動モータで回転させる。すると、各吸着ピース41はカムフォロアー62とともに円筒カム61に沿って移動する。このため、吸着ピース41が吸着ロール31に最接近したときには、2個の吸着ピース41,41の間隔は狭くなっており、吸着ピース41が前記裏面シート2Sに最接近したときには、2個の吸着ピース41,41の間隔は広くなる。吸着ピース41が吸着ロール31に最接近した位置を吸着位置71で示しており、吸着ピース41が裏面シート2Sに最接近した位置を貼付位置72で示している。
【0022】前記各吸着ピース41の吸引孔41h は、公知の吸引タイミング部を介して、前記負圧源42に接続されている。この吸引タイミング部によって、前記吸着ピース41が吸着位置71から貼付位置72直前まで回転する間は、吸引孔41h を負圧源42に接続し、貼付位置72では吸引孔41h と負圧源42との接続を切断するように制御している。
【0023】このため、前記回転部50で支持された2個の吸着ピース41,41が吸着位置71にあるときは、拡縮制御部60の2個のカム溝61g,61g の間隔は狭いので、伸びていない状態の伸縮性フィルム片4の両端を2個の吸着ピース41,41で吸着できる。この状態から回転軸51を回転させ、吸着ピース41を貼付位置72に移転させて、2本のカムフォロアー62が2本のカム溝61g,61g 内を摺動するにつれて、各吸着ピース41はガイドロッド53に沿って移動するので、2個の吸着ピース41,41間の間隔は広くなる。このため、2個の吸着ピース41,41の各吸引孔41h ,41h で両端を吸引されている伸縮性フィルム片4は、その長手方向に延ばされる。
【0024】そして、貼付位置72において、状態で伸縮性フィルム片4は、垂直上方に走行する裏面シート2S上の接着剤5の上に押し付けられるので、伸縮性フィルム片4は裏面シート2Sの所定の位置に貼付される。
【0025】このように、引伸ばし貼付ユニット40によれば、吸着ピース41を回転させることで、伸縮性フィルム片4の引き伸ばしと吸着位置71から貼付位置72への移転が行え、しかも回転動作という動慣性の変動がない動作を用いているので、連続作業が可能であり、生産性が大幅に向上するという効果を奏する。
【0026】つぎに、本実施形態のウエストギャザー形成装置の作用・効果を説明する。図3は本実施形態のウエストギャザー形成装置のフローチャートである。図1〜3に示すように、まず、原反ロール2Rから繰り出された裏面シート2Sの上に、接着剤塗布部20によって、接着剤5が間隔をもって連続的に塗布される(20P) 。
【0027】他方、原反ロール4Rから繰り出されたギャザー用フィルムシート4Sは、ロータリーカッター30によってカットされて(30P) 、伸縮性フィルム片4となる。この伸縮性フィルム片4は吸着ロール31の吸引孔31h に吸着される。吸着ロール31の回転によって、伸縮性フィルム片4はロータリーカッター30と引伸ばし貼付ユニット40との間、すなわち吸着位置71に送られる。
【0028】吸着位置71では、図示しない吸引タイミング部によって、吸着ピース41の吸引孔41h に負圧が生じている。このため、伸縮性フィルム片4は、吸着ロール31の吸引孔31h から、2個の吸着ピース41の吸引孔41h に移着される。回転部50の回転軸51の回転に伴い、各吸着ピース41はカムフォロアー62とともに円筒カム61に沿って移動する。このため、各吸着ピース41はガイドロッド53に沿って移動し、2個の吸着ピース41,41の間隔は広くなる。伸縮性フィルム片4が貼付位置72まで送られると、伸縮性フィルム片4は2個の吸着ピース41,41に吸着されたまま、2個の吸着ピース41,41の間隔が広がるので、伸縮性フィルム片4は、その長手方向に引っ張られて伸ばされる。
【0029】したがって、伸縮性フィルム片4を引き伸ばして貼付する作業が、1台の引伸ばし貼付ユニット40で行えるので、作業の引き継ぎを要せず、連続的に一連の作業を行って生産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0030】また、空気の吸引で確実に伸縮性フィルム片4を保持するので、伸縮性フィルム片4を引き伸したり、吸着位置71から貼付位置72への移転が支障なく行え、また貼付位置72に来ると吸引タイミング制御部によって吸着ピース41が負圧源42との接続を断たれるので、接着剤5による伸縮性フィルム片4の裏面シート2Sへの貼付を確実に行えるという効果を奏する。
【0031】さらに、吸着ピース41が2組あって、1組で伸縮性フィルム片4を吸着している間に、他の1組で伸縮性フィルム片4を貼付できる。このため、作業能率が高くなるという効果を奏する。
【0032】そして、前記2個の吸着ピース41,41によって支持された伸縮性フィルム片4は、伸ばされたまま、裏面シート2Sの接着剤5に貼り付けられる(50P) 。
【0033】そして、伸縮性フィルム片4は、送りロール10によって、裏面シート2Sとともに送られ、送りロール10より前方の裏面シート2Sの上に搬送コンベアmによって、吸収体3が移載される(60P) 。ついで、裏面シート2Sは送りロール10によって送られていき、裏面シート2Sの上に伸縮性フィルム片4、接着剤5、吸収体3を載せたまま、これらは裏面シート2Sと表面シート1Sによって挟まれ、プレスロールユニットやダイカッターユニット等の次工程に送られる(70P) 。
【0034】図4は本実施形態のウエストギャザー形成装置によってウエストギャザーが形成された紙オムツAの概略斜視図である。同図に示すように、表面シート1S、裏面シート2Sおよび伸縮性フィルム片4は、その幅方向に沿って、伸縮性フィルム片4の真ん中の位置でカットされている。カットされた伸縮性フィルム片4は、紙オムツAの両端のウエストギャザーを形成するのである。なお、本実施形態の紙オムツ製造設備におけるウエストギャザー形成装置は毎分500 〜800 枚の生産能力があり、従来装置の生産能力が高々毎分250 枚であることを鑑みれば、飛躍的に生産能力が向上していることが明らかである。上記のごとく、本実施形態のウエストギャザー形成装置によれば、より生産能力が高く、かつ故障が発生しにくく信頼性が高いという効果を奏する。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ロータリーカッターで切り取った伸縮性フィルム片を、引伸し貼付手段で吸着して幅方向へ伸ばし貼付位置まで移転させると、送りロールに巻き掛けられ、既に接着剤が塗布された裏面シート上に引き伸ばされた伸縮性フィルム片を貼付できる。本発明では伸縮性フィルム片を引き伸ばして貼付する作業が1台の引伸し貼付手段で行えるので、作業の引き継ぎを要せず、連続的に一連の作業を行って生産性を向上させることができる。請求項2の発明によれば、回転手段で支持された2個の吸着ピースが吸着位置にあるときは、拡縮制御手段の2個のカム溝の間隔は狭いので、伸びていない状態の伸縮性フィルム片の両端を2個の吸着ピースで吸着できる。この状態から回転軸を回転させ吸着ピースを貼付位置に移転させると吸着ピースに取付けられているカムフォロアーが2本のカム溝内を摺動するにつれて、2個の吸着ピース間の間隔を広くする。このため、2個の吸着ピースで両端が吸引されている伸縮性フィルム片は幅方向に延ばされる。また、この状態で伸縮性フィルム片は送りローラに巻き掛けられている裏面シート上に押し付けられるので、伸縮性フィルム片は裏面シートの所定の位置に貼付される。このように本発明によれば、吸着ピースを回転させることで、伸縮性フィルム片の引き伸ばしと吸着位置から貼付位置への移転が行え、しかも回転動作という動慣性の変動がない動作を用いているので、連続作業が可能であり、生産性が大幅に向上する。請求項3の発明によれば、空気の吸引で確実に伸縮性フィルム片を保持するので、伸縮性フィルム片を引き伸したり、吸着位置から貼付位置への移転が支障なく行え、また貼付位置に来ると吸引タイミング制御手段によって吸着ピースが負圧源との接続を断たれるので、接着剤による伸縮性フィルム片の裏面シートへの貼付を確実に行える。請求項4の発明によれば、吸着ピースが2組あって、1組で伸縮性フィルム片を吸着している間に、他の1組で伸縮性フィルム片を貼付できる。このため、作業能率が高くなる。
【出願人】 【識別番号】390018832
【氏名又は名称】東亜機工株式会社
【出願日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【代理人】 【識別番号】100089222
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 康伸
【公開番号】 特開2001−224627(P2001−224627A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−40385(P2000−40385)