| 【発明の名称】 |
パンツ型使い捨て紙おむつ |
| 【発明者】 |
【氏名】斎賀 英記
|
| 【要約】 |
【課題】フィット性に優れ、はき心地に優れるとともに、ずり落ちし難いパンツ型使い捨て紙おむつを提供する。
【解決手段】身体側の透液性トップシート11と、外面側を覆う本体バックシート20との間に吸収体13が介在された紙おむつ構成シート材を長手方向中央部を折り線位置として前身頃と後身頃とが重なるように折り畳み、前記前身頃と後身頃との両側縁部を熱溶着することによりパンツ型とした使い捨て紙おむつにおいて、前記前身頃および後身頃部分において、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの身頃フラップES区間をウエスト開口縁側から順に、腰部区間A、脇上部区間Bおよび脇下部区間Cの3区間に区分するとともに、それぞれの区間毎に紙おむつ幅方向に沿って複数本の弾性伸縮部材23・24、25,27を配設し、かつこれら各区間毎の弾性伸縮力を、脇下部区間C≧脇上部区間B>腰部区間Aの関係とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】身体側の透液性トップシートと、外面側のバックシートとの間に吸収体が介在された紙おむつ構成シート材を長手方向中央部を折り線位置として前身頃と後身頃とが重なるように折り畳み、前記前身頃と後身頃との両側縁部を熱溶着することによりパンツ型とした使い捨て紙おむつにおいて、前記前身頃および後身頃部分において、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間をウエスト開口縁側から順に、腰部区間、脇上部区間および脇下部区間の3区間に区分するとともに、それぞれの区間毎に紙おむつ幅方向に沿って複数本の弾性伸縮部材を配設し、これら各区間毎の弾性伸縮力が、脇下部区間≧脇上部区間>腰部区間の関係にあることを特徴とするパンツ型使い捨て紙おむつ。 【請求項2】前記腰部区間、脇上部区間および脇下部区間の各区分長は、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間を、腰部区間:脇上部区間:脇下部区間=2:5:5〜1:1:1の比率で配分してある請求項1記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。 【請求項3】前記腰部区間では伸縮率を180〜250%、弾性伸縮力を50〜200gとし、前記脇上部区間では伸縮率を200〜280%、弾性伸縮力を80〜300gとし、前記脇下部区間では伸縮率を200〜300%、弾性伸縮力を100〜350gとしてある請求項1,2いずれかに記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。 【請求項4】前記パンツ型使い捨て紙おむつ紙は、おむつの両側部にほぼ紙おむつの全長に亘って表面側に突出する立体ギャザーを有し、使い捨て紙おむつの両側部に紙おむつの略長手方向に沿って、少なくとも紙おむつ長手方向の中央部では前記立体ギャザーの起立点よりも内側位置を通り、かつその前後端部が実質的に吸収体配設領域に固定された吸収体持上げ用弾性伸縮部材を配置してある請求項1〜3いずれかに記載の使い捨て紙おむつ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、はかせ易く、フィット性に優れるとともに、ずり落ちし難いパンツ型使い捨て紙おむつに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、おむつ離れを促進する、或いはその都度止着テープを用いての装着作業から大人を解放し、装着を簡便化するなどの目的のために、パンツ型使い捨て紙おむつがテープ型使い捨て紙おむつと共に市場に提供されている。 【0003】本出願人も先の特開平10−127687号公報、特開平11−128267号公報などにおいて、パンツ型使い捨て紙おむつを提案した。前者の特開平10−127687号公報において提案したパンツ型使い捨て紙おむつを例に採って説明すれば、このパンツ型使い捨て紙おむつは、図13に示されるように、透液性トップシート52と、ポリエチレン等からなる防水フィルム53と、これら両シート間に介在された吸収体54とからなる紙おむつ本体50の外面側に本体バックシート51を設けた構造のものである。 【0004】前記本体バックシート51は、表面バックシート55と裏面バックシート56との二層構造となっており、これら両シート間55,56には、紙おむつの腰部開口部を封止する腰周り弾性伸縮部材57…,58…が配設されるとともに、腹部および背部のそれぞれに対してずり落ちを防止するとともに、フィット性を確保するために腹側弾性伸縮部材59、…および背側弾性伸縮部材60,…、並びに脚周りを封止する脚周り第1弾性伸縮部材61,…と脚周り第2弾性伸縮部材62、…とが設けられている。この脚周り第1弾性伸縮部材61、…は、一方の脚周りの前身頃F端から股間部を巡って他方の脚周りの前身頃F端に連続して配設された1または複数の弾性伸縮部材であり、前記脚周り第2弾性伸縮部材62、…は、一方の脚周りの後身頃B端から股間部を巡って他方の脚周りの後身頃B端に連続して配設された1または複数の弾性伸縮部材である。紙おむつの股間部位では、前記第1弾性伸縮部材61、…と、第2弾性伸縮部材62、…とは、交差することなく接近しながら紙おむつの幅方向に沿って配設されている。 【0005】前記紙おむつ本体50は、外面側に防水フィルム53のほぼ全面がホットメルト接着剤によって本体バックシート51の表面バックシート55に接着固定され一体化されている。前述の紙おむつは、略中央の折り畳みラインLにて前身頃Fと後身頃Bを重ね合わせ、その両側縁部を超音波溶接法等の溶着方法にて接合することによってパンツ型に成形される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記パンツ型使い捨て紙おむつの場合には、前記腰周り弾性伸縮部材57,58…の弾性伸縮力を相対的に強くし、腹側弾性伸縮部材59、59…および背側弾性伸縮部材60,60…については、その配置領域区間の全区間、すなわちウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間において、紙おむつ幅方向に均一の弾性伸縮力により配置されているため、身体に対するフィット性およびはき心地が必ずしも良好となっていないなどの問題があった。 【0007】すなわち、乳幼児の体型は図14に示されるように、成人のようにウエスト部分aがくびれているわけではなくむしろ膨出しており、足の大腿骨部分cが膨らんでいる結果、股関節上部位置b(脇上部位置)がくびれた体型をしている。その結果、腰周り弾性伸縮部材57,58…の弾性伸縮力を強くしたとしても、排尿や排便により紙おむつの重さが増し、或いは姿勢変化や歩行運動に伴って紙おむつのずり落ちが生じ易いとともに、乳幼児が腹部に圧迫感を感じるなどの問題があった。 【0008】また、前記腰周り弾性伸縮部材57,58…の弾性伸縮力が高いと、紙おむつをはかす際にウエスト開口部を相当の力で拡げなければならず、はかせ難いなどの問題もあった。 【0009】そこで本発明の主たる課題は、フィット性に優れ、はき心地に優れるとともに、ずり落ちし難く、さらに簡単にはかせることのできるパンツ型使い捨て紙おむつを提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明は、身体側の透液性トップシートと、外面側のバックシートとの間に吸収体が介在された紙おむつ構成シート材を長手方向中央部を折り線位置として前身頃と後身頃とが重なるように折り畳み、前記前身頃と後身頃との両側縁部を熱溶着することによりパンツ型とした使い捨て紙おむつにおいて、前記前身頃および後身頃部分において、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間をウエスト開口縁側から順に、腰部区間、脇上部区間および脇下部区間の3区間に区分するとともに、それぞれの区間毎に紙おむつ幅方向に沿って複数本の弾性伸縮部材を配設し、これら各区間毎の弾性伸縮力が、脇下部区間≧脇上部区間>腰部区間の関係にあることを特徴とするものである。 【0011】この場合において、前記腰部区間、脇上部区間および脇下部区間の各区分長は、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間を、腰部区間:脇上部区間:脇下部区間=2:5:5〜1:1:1の比率で配分してあることが望ましい。また、各区間の弾性伸縮力は、前記腰部区間では伸縮率を180〜250%、弾性伸縮力を50〜200gとし、前記脇上部区間では伸縮率を200〜280%、弾性伸縮力を80〜300gとし、前記脇下部区間では伸縮率を200〜300%、弾性伸縮力を100〜350gとするのが望ましい。 【0012】かかるパンツ型使い捨て紙おむつの場合には、身体に対するフィット性が向上し、確実に紙おむつのずり落ちを防止するようになるため、脚開口周りに沿って配置される脚周り弾性伸縮部材を無くすこともできる。すなわち、前記パンツ型使い捨て紙おむつ紙は、おむつの両側部にほぼ紙おむつの全長に亘って表面側に突出する立体ギャザーを有し、使い捨て紙おむつの両側部に紙おむつの略長手方向に沿って、少なくとも紙おむつ長手方向の中央部では前記立体ギャザーの起立点よりも内側位置を通り、かつその前後端部が実質的に吸収体配設領域に固定された吸収体持上げ用弾性伸縮部材を配置することで、従来の脚周り弾性伸縮部材を省略することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。 【0014】〔第1形態例〕図1は本発明に係るパンツ型使い捨て紙おむつの一部破断展開図、図2及び図3はそれぞれ図1のII−II線矢視図、III−III線矢視図である。なお、図面の所要箇所においては接着部位を×印で明示している。 【0015】同図に明示されるように、本パンツ型紙おむつは、不織布などからなる透液性トップシート11と、ポリエチレン等からなる防水フィルム12とにより、綿状パルプなどからなる吸収体本体13を含む構造の紙おむつ本体10の外面側に本体バックシート20が一体的に設けられた構造の紙おむつである。 【0016】以下、前記紙おむつ本体10と本体バックシート20の構造、およびその組立構造について順に説明すると、(紙おむつ本体10の構造)前記吸収体本体13は、広い面積の砂時計状の上側吸収体13Aと、若干狭い面積の長方形状の下側吸収体13Bとを備え、これらがクレープ紙13C、13Dによって囲繞され、全体として変形が可能な半剛性の性質を有するもので、前記上側吸収体13Aおよび下側吸収体13Bの内部には粉状の高分子吸収ポリマーが含有されている。この吸収体本体13の上面に対して、透液性トップシート11がほぼ全面においてホットメルト接着剤により固定され、吸収体本体13の下面に対して防水フィルム12が同じくホットメルト接着剤により固定され、紙おむつ本体10が構成されている。前記紙おむつ本体10の表面両側にはギャザーシート30,30によって立体ギャザーB1、B1が設けられている。 【0017】前記ギャザーシート30は、図2に示されるように、上側吸収体13Aの側縁部近傍位置から紙おむつ本体10の側縁部、すなわち吸収体13A、13B側縁より外方に延在しているクレープ紙13C、13Dの側部接合部を越えてさらに不透液性バックシート12の側縁部において一端側が透液性トップシート11上にホットメルト接着剤によって固定され、ほぼ幅方向中央部で折り返され他端側が前記ホットメルト接着剤によって固定された一端側の上面に同じくホットメルト接着剤によって固定されている。この二重に形成されたギャザーシート30の内部には、高さ方向に複数本の、図示の例では6本の起立用弾性伸縮部材31,31…が配設されている。前記ギャザーシート30は、紙おむつ本体10の前後端部では図3に示されるように、起立先端側が所定幅で外側に折り返されホットメルト接着剤によって接着されているとともに、折り返し点から起立点までの面も透液性トップシート11にホットメルト接着剤によって接着されている。 【0018】その結果、製品の使用状態において、その中間部のみが自由端となって、前記起立用弾性伸縮部材31、31…の収縮力に伴って製品の内側に向かって起立し立体ギャザーB1を構成するようになっている。また、起立部分の高さ方向に沿って複数本の起立用弾性伸縮部材31,31…を配設し、起立部分がひだ状となるように構成してあるため、肌に対する密着度が向上し横漏れを確実に防止するようになっている。前記立体ギャザーB1を構成するギャザーシート30としては、極力透液性を低下させ体液の透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。また、前記弾性伸縮部材31および後述の吸収体持上げ用弾性伸縮部材14としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。 【0019】他方、前記防水フィルム12は、紙おむつ本体10の裏面全面を覆う態様で設けられている。この防水フィルム12としては、近年、ムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に遠心することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。なお、立体ギャザーB1の形成態様は、本例では紙おむつ本体10の両側にそれぞれ1条づつ設けたが、2条づつ設けるようにしてもよい。 【0020】(本体バックシート20の構造)本体バックシート20は、内面用バックシート不織布22と外面用バックシート不織布21とをホットメルト接着剤によって貼り合わせたもので、その前後端側部にフラップ部を形成するべく、前記紙おむつ本体10よりも外形が大きく、全体として擬似砂時計形状を成している。 【0021】この本体バックシート20を構成している内面用バックシート不織布22と外面用バックシート不織布21との間には、紙おむつを着用者にフィットさせるとともに、尿や便の漏れを防止するために各種機能の弾性伸縮部材が介在され、ホットメルト接着剤によって固定されている。 【0022】具体的には、図1に示される展開形状において、前身頃Fの開口部および後身頃Bの開口部には、図示例では各5本の腰周り弾性伸縮部材23…,24…がそれぞれ設けられている。 【0023】また、前身頃Fの腹部相当箇所においては紙おむつ幅方向に沿って、例えば糸ゴムからなる複数本の、図示の例では11本の前身頃弾性伸縮部材25,25…が設けられるとともに、後身頃Bの前記腹部相当箇所に対応した臀部箇所には紙おむつ幅方向に沿って、例えば糸ゴムからなる複数本の、図示の例では11本の後身頃弾性伸縮部材27,27…が設けられている。また、前記前身頃Fには両端部が腹部相当箇所に位置し、中央部が股下側に膨出する形状の糸ゴムからなる複数本の、図示の例では6本の前身頃持上げ用弾性伸縮部材26,26…が設けられている。なお、この前身頃持上げ用弾性伸縮部材26,26…は省略してもよい。 【0024】本発明に係る使い捨て紙おむつにおいては、脚部開口を形成する上端部よりウエスト縁端部まで身頃フラップES区間を、腰部区間Aと、脇上部区間Bと、脇下部区間Cとに区分し、前記腰部区間Aには前記腰周り弾性伸縮部材23…、24…を配設し、前記脇上部区間Bには、前身頃弾性伸縮部材25,25…および後身頃弾性伸縮部材27、27…の内、相対的に上部側に位置する弾性伸縮部材25a、25a…、27a、27a…が割り当てられ、前記脇下部区間Cには前身頃弾性伸縮部材25,25…および後身頃弾性伸縮部材27、27…の内、相対的に下部側に位置する弾性伸縮部材25b、25b…、27b、27b…が割り当てられおり、そしてそれぞれの区間A〜Cにおいて弾性伸縮力を異ならせている。すなわち、前記脇下部区間Cに配設される弾性伸縮部材25b…、27b…による弾性伸縮力を相対的に一番大きくし、前記脇上部区間Bに配設される弾性伸縮部材25a…、27a…による弾性伸縮力を次いで大きくし、腰部区間Aに配設される腰周り弾性伸縮部材23…、24…による弾性伸縮力を相対的に一番弱くするようにしている。式で示せば、前記各区間A〜C毎の弾性伸縮力の関係は、脇下部区間C≧脇上部区間B>腰部区間Aの関係としている。 【0025】それぞれの区間寸法比および弾性伸縮部材群による弾性伸縮力を示せば、前記区間寸法比は、身頃フラップES区間を腰部区間A:脇上部区間B:脇下部区間C=2:5:5〜1:1:1の比率で割り振るようにするのがよい。この場合、前記腰部区間Aの数値範囲は概ね20〜40mmとするのがよい。 【0026】一方、各区間の弾性伸縮力は、前記腰部区間Aでは伸縮率を180〜250%、弾性伸縮力を50〜200gとし、脇上部区間Bでは伸縮率を200〜280%、弾性伸縮力を80〜300gとし、脇下部区間Cでは伸縮率を200〜300%、弾性伸縮力を100〜350gとするのが望ましい。 【0027】前述のように、区間分けされた前記脇下部区間Cに与える弾性伸縮力を最大とすることで、かかる脇下部区間Cの部分が、幼児体型上、最もくびれた股関節上部位置(図14の符号b)下側部分、すなわち胴回り周長が漸次拡大している大腿骨部分(図14の符号c)に強くフィットするようになるため、装着感に優れるようになるとともに、紙おむつのズリ落ちが確実に防止されるようになる。また、腰部区間Aに与える弾性伸縮力を相対的に弱くすることで、幼児に与える圧迫感が解消されるようになるとともに、ウエスト開口部を容易に少ない力で拡げることができるようになりはかせ易くなる。 【0028】一方、脚周りには、脚周りを封止する1本のまたは複数本の、図示の例では3本の脚周り弾性伸縮部材が設けられている。具体的に図示される配置態様は、一方の脚周りの前身頃F端から股間部を巡って他方の脚周りの前身頃F端に連続して配設された1または複数の、図示の例では3本の脚周り第1弾性伸縮部材28,28…と、一方の脚周りの後身頃B端から股間部を巡って他方の脚周りの後身頃B端に連続して配設された1または複数の、図示の例では3本の脚周り第2弾性伸縮部材29,29…とから構成されている。 【0029】(紙おむつの組立)前記紙おむつ本体10および本体バックシート20はそれぞれ別々に製造され、図4に示されるように、本体バックシート20の上面側に紙おむつ本体10がホットメルト等の接着剤Sによって接着され一体化される。そして、図5に示されるように、紙おむつ本体10および本体バックシート20が折り返しラインLにて前後方向に折り重ねられ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されることによりパンツ型紙おむつに組み立てられる。 【0030】〔第2形態例〕次いで、図6〜図9に示される第2形態例は、前述した脚周り弾性伸縮部材28…、29…を無くして、紙おむつ本体10の両側部に紙おむつの略長手方向に沿って、少なくとも紙おむつ長手方向の中央部では前記立体ギャザーB1の起立点よりも内側位置を通り、かつその前後端部が実質的に吸収体本体13配設領域に固定された吸収体持上げ用弾性伸縮部材14,14を配置した構造の紙おむつである。なお、紙おむつ本体10の構造および前記脚周り弾性伸縮部材28…、29…以外の構造は前記第1形態例において詳述したとおりである。 【0031】前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14は、図9に示されるように、前記紙おむつ本体10と本体バックシート20との接合の際に、前記紙おむつ本体10と本体バックシート20との間に、配設部位が前記構成となるように介在される。 【0032】この吸収体持上げ用弾性伸縮部材14は、平面的には図6に示されるように、吸収体本体13を構成している砂時計状の上側吸収体13Aの前後端部の相対的に幅広部両側を終始端として、中央の括れ部13aを通過するように長手方向に沿って配設される。また、図7の横断面図でその配置態様を視ると、前記紙おむつ本体10の防水フィルム12と、前記本体バックシート20の内面用バックシート不織布22との間に介在されるように固定され、前記立体ギャザーB1との位置関係は少なくとも紙おむつ長手方向中央部では前記立体ギャザーB1の起立点よりも内側位置に配設されている。前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14は、その伸縮率を概ね120〜300%、弾性伸縮強度を5〜150gとする条件の下で配置するのが望ましい。 【0033】ところで、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14は、図示の例では前記紙おむつ本体10と本体バックシート20との間に介在させるようにしたが、紙おむつ本体10の内部、たとえばクレープ紙13Dと防水フィルム12との間、またはクレープ紙13Cとクレープ紙13Dとの間に配置するようにしてもよい。また、本例では1本の弾性伸縮部材を配置するようにしたが複数本配置するようにしてもよい。ただし、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14,14によって吸収体本体13が垂れ下がらないようにきっちりと保持するためには、吸収体持上げ用弾性伸縮部材14の前後端部(固定点)がきっちりとあまり位置ズレしない状態で保持されることが望ましく、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14の両端部は吸収体本体13の配設領域に固定する必要がある。 【0034】かかる使い捨て紙おむつの場合には装着状態時において、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14、14が紙おむつ本体10の配設範囲内の両側部において前身頃から脚付け根部を経由して後身頃に至るように配設されるが、かかる配置態様であっても前記脚周り弾性伸縮部材に代わる弾性伸縮部材として十分にその機能を果たすことができる。すなわち、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14,14は吸収体上下端部を固定点としているため、吸収体自体がきっちりとズリ落ちすることなく所定位置に保持されていることが条件となるが、脇下部区間Cに与える弾性伸縮力を最大とすることで紙おむつのズリ落ちが確実に防止されるようになり、これらの協同作用によって前記脚周り弾性伸縮部材がなくても、股間部との間に隙間が形成されることが無く、かつ前記立体ギャザーB1が肌から離間することないため横漏れを確実に防止できるようになる。 【0035】逆に、前記脚周り弾性伸縮部材を無くしたことで、ゴムによる跡付きを無くすことが可能になるとともに、ゴムの収縮力による吸収体の剛化および縮こまりを同時に防止できるようになる。また、ゴワ付き感などを無くし装着感が向上するようになるとともに、吸収体の縮こまりによって生じる溝やシワから尿が漏れ出すなどの事態も防止できるようになる。さらに、股間部を横断する弾性伸縮部材を無くすことで外観が向上するようになる。 【0036】ところで、前記吸収体持上げ用弾性伸縮部材14の配置態様としては種々の例を挙げることができる。図10に示される配置態様は、股間部領域では括れ部13a領域において脚周りに沿うように弧状に配置し、前後端部を上側吸収体13Aの配設領域内に固定するように配置した例であり、図11に示される配置態様は上側吸収体13A内であってかつその側縁部に括れ部13aの形状に沿って弧状に配置した例である。これら図10および図11に示される配置態様では、弧状に配置した吸収体持上げ用弾性伸縮部材14、14により外方向(幅方向外側方向)に向かう力が吸収体本体13に作用するようになるため、尿を吸収した吸収体本体13が中央部に束状に集まるのを同時に防止出来るようになる。 【0037】ところで、前記第1形態例および第2形態例では、前身頃および後身頃の全幅に亘って弾性伸縮部材を配置するようにしたが、図12に示されるように、腹部に対する圧迫感から開放してやるために、前身頃および後身頃の中間部において弾性伸縮部材を無くし、両側部にのみ弾性伸縮部材を配置することもできる。また、図示の例では、前身頃および後身頃の両面においてその中間部から弾性伸縮部材を無くしたが、前身頃側のみについて中間部から弾性伸縮部材を無くすようにしてもよい。 【0038】 【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、フィット性に優れ、はき心地に優れるとともに、ずり落ちし難くく、さらに簡単にはかせることのできるパンツ型使い捨て紙おむつとすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390029148 【氏名又は名称】大王製紙株式会社 【識別番号】593070192 【氏名又は名称】ダイオーペーパーコンバーティング株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年12月27日(1999.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100104927 【弁理士】 【氏名又は名称】和泉 久志
|
| 【公開番号】 |
特開2001−178770(P2001−178770A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月3日(2001.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−370128 |
|