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【発明の名称】 カバー付き湯たんぽ
【発明者】 【氏名】丹下 忠行

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扁平な形態を有する本体の上面を覆うカバーを有し、同カバーは注湯口部に施すキャップによって本体に止める構成を持つプラスチック製のカバー付き湯たんぽであって、加熱と冷却による本体の変形を減少させるために凹凸部を本体に設け、かつカバーは外方部分にて本体に接触し、内方部分ではカバーと本体との間にすき間を保ってキャップにより内方部分を押さえて止めるようにしたことを特徴とするカバー付き湯たんぽ。
【請求項2】 扁平な形態を有する本体の上面を覆うカバーを有し、同カバーは注湯口部に施すキャップによって本体に止める構成を持つプラスチック製のカバー付き湯たんぽであって、扁平な本体を立てた状態で安定させるための支台部を本体の外側部にプラスチック成形手段により一体に設けたことを特徴とするカバー付き湯たんぽ。
【請求項3】 扁平な形態を有する本体の上面を覆うカバーを有し、同カバーは注湯口部に施すキャップによって本体に止める構成を持つプラスチック製のカバー付き湯たんぽであって、加熱と冷却による本体の変形を減少させるために凹凸部を本体に設け、かつカバーは外方部分にて本体に接触し、内方部分ではカバーと本体との間にすき間を保ってキャップにより内方部分を押さえて止めるとともに、扁平な本体を立てた状態で安定させるための支台部を本体の外側部にプラスチック成形手段により一体に設け、かつカバー側の荷重との均衡を取るために立てた本体を下面側へ傾斜させる傾斜成分を支台部に与えたことを特徴とするカバー付き湯たんぽ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は扁平な形態を有する本体の上面を覆うカバーを有し、同カバーを注湯口部に施すキャップによって本体に止める構成を持つプラスチック製のカバー付き湯たんぽに関するものである。
【0002】
【従来の技術】カバー付き湯たんぽとしては、実公昭52−26229号、同57−16579号、実開昭53−148593号等の先願例を挙げることができ、これらはどれもプラスチック製のものである。そのため熱湯を注入後、冷却するにつれて内部が低圧となり、変形を起こすこととなる。その度合いは満杯であれば問題とならない程度である反面、5分目等内容量が少ない場合には空気室となる上面側が大きく変形し、場合によっては復原できないほどとなる。変形の均等性や復原性については、十分検討をして製造されているはずであるが、現実には前記のような問題が起きている。
【0003】また本発明者は、先に、立てることができる湯たんぽを考案し、登録を得た(実公平4−20420号)。湯たんぽを立てることができるために、店頭での陳列に場所を取らずに済み、狭い場所で取り扱うにも便利であり、また湯を排出する場合に手で支えている必要がないという効果があり、実施商品は好評を博している。しかし、この構成をカバー付き湯たんぽについて適用したものは未だ実用化されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題は本体の構造を強化し、熱変形を防止するとともに、変形と復原が湯量の多少に拘らず正常、確実に行われるようにすることである。
【0005】また、本発明の他の課題はカバー付き湯たんぽについても、安定に立てることができる機能を具備する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するため、本発明は加熱と冷却による本体の変形を減少させる凹凸部を本体に設け、かつカバーは外方部分にて本体に接触し、内方部分ではカバーと本体との間にすき間を保ってキャップにより内方部分を押さえて止めるようにするという手段を講じている。
【0007】またさらに、扁平な本体を立てた状態で安定させるための支台部を本体の外側部にプラスチック成形手段により一体に設け、かつカバー側の荷重との均衡を取るために立てた本体下面側へ傾斜させる傾斜成分を支台部に与えるという手段を講じている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のカバー付き湯たんぽは、プラスチック製の本体とカバーとを有し、かつプラスチック製のキャップによってカバーを本体に止める点では前記従来のものと共通している。しかし本発明のものは本体の変形に対処するために凹凸部を設けている。
【0009】凹凸部は、加熱と冷却による本体の変形を最小限度にとどめ、全体として本体上面と下面のひずみを少なくするものとしている。凹凸部は形状的にも、また構造強度的にも均等な形状、構造を持つことが望ましい。本体の下面は強度を高めながらも変形可能な構造を有する構造とする。
【0010】さらに本発明のものはカバーを本体に止める構造にも特徴があり、このために本体の耐変形性が高められるものである。つまり、カバーはアーチ形の断面形状を有することにより、本体の構造強化に寄与する。カバーを固定するため、キャップによりカバー内方部分のみ加圧するとともに、カバーの内方部分では本体との間にすき間を保ち、外方部分にて本体に接触し固定する構成とする。
【0011】従ってカバーは注湯口周囲の内方部分にてキャップにより押さえられるけれども、すき間があるために本体を加圧することはなく、キャップによる押さえ力は外方部分で本体を加圧するように処理される。このためキャップを注湯口に施したときにその力で本体中央部にカバーを押し付けることはない。これに対して、キャップを注湯口に施したときに、カバーの下側が本体に接してしまうと、キャップを締め付ける力が十分に得られないおそれがある。
【0012】本発明の場合、キャップを締め付ける力はカバーに直かに作用し、本体に作用するのはカバーの外方部分においてだけである。よって本体上面側の強度が著しく高められる。また外方部分を除く本体の変形性や、変形部分の復原性もより良好なものとなる。
【0013】カバーの本来の役割は本体上面を覆って肌が本体に直接接触することによる障害、例えば低温火傷から使用者を保護することにある。本発明においても上記の役割をカバーに期待することは従来同様であり、さらにカバーによる構造強化を行なう点に特徴を有するものである。
【0014】また、扁平な本体を立てた状態で安定させるための支台部を本体の外側部にプラスチック成形手段により一体に設け、かつカバー側の荷重との均衡を取るために立てた本体を下面側へ傾斜させる傾斜成分を支台部に与えるものとする。また支台部は例えば3、4点で接地し、それらの間の部分を凹ませるようにすることは、ブロー成形等の手段により製造し、安定な立て状態を得るために望ましいこことである。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して本発明をより詳細に説明する。例示したカバー付き湯たんぽ10は、湯たんぽの本体11とカバー21とから成る。本体11は円形の平面形状を有する上下に扁平な形態を有し、上面の中央部には注湯口部12が上方へ突出するように設けられており、注湯口部12の周囲にはキャップ15の装着のための結合手段13の一方が形成されている。
【0016】本体11には上面部分の構造を強化し、変形を防止するための凹凸部14として放射状に凹溝が設けられている。図3参照。また下面部分にもその構造を強化し、そこに働く変形を吸収するための凹凸部16として波形状の構造を与えている。このような形状、構造は本体11をブロー成形法によって型成形する際に形成される。
【0017】一方、本体11の外縁部には、ほぼ全周にわたり、受け部17が設けられており、カバー21の外方部分22を受け支えられるようになっている。同様に本体11を立てたときに下になる箇所には安定のための支台部18が設けてあり、支台部18は前後左右の4隅を支持点18a、18a、18a、18aとして接地し、それらの間に凹み部18bを有していてブロー成形法でも正確な支台部形状が得られるように工夫されている。図4〜図6参照。支台部18については、本体11の重心が後述するように立てたときにカバー側へ寄ることに対処するために、本体11を後方へ(つまり下面側へ)傾斜させる、傾斜成分Aを与えている。図2参照。また立てたときに上になる位置には提げ手19が設けてある。提げ手19は非中空構造として、熱が及ばないように配慮されている。図3参照。
【0018】そして本体11の上面を覆うカバー21は本体同様の円形平面形状を有し、上面との間に空間23を形成するとともに、構造強度を高めるためアーチ形の断面形状を有しており、既に触れた外方部分22でのみ本体11の受け部17に接触する。図3参照。カバー21はキャップ15を収める凹部24を有し、その中央部にキャップ15を受け止める内方部分25を有している。図3、図7参照。内方部分25は、キャップ15を結合手段13であるねじを十分に締めて完全に装着した状態(図7)において、本体11との間にすき間26が保たれるように設けられている。図7において、すき間には上下方向のすき間26だけでなく、内外方向のすき間27もあることを示している。
【0019】故にキャップ15を締め付けて、パッキング28が注湯口部12の端部に圧迫される密閉状態となっても、カバー21が本体11を内方部分では押し付ないので、アーチ形断面形を持つカバー21により本体11の構造強度が強化される。なお、本体内の熱湯が冷えれば本体11も変形するが、この変形は熱湯を入れれば復原する。本体11の変形量はカバー21がなければ上面と下面で同じようであるが、カバー21が組み合わされることにより変形は著しく減少する。全変形量を10とすると、上面部分の変形量は0〜2、下面部分の変形量は10〜8となる。図中、29はカバー21に形成した通気口を示す。なお、中央の凹所24に基づくカバー21の凹凸形状は、カバー21の強度を向上させており、それによって、内方部分25に加えられるキャップ15の締め付け力を外方部分22から本体11へ確実に伝えることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上のような構成を有しかつ作用するものであるから、カバーにより本体の構造が著しく強化されるので、本体全体の変形は極めて小さくなり、変形しても復元の円滑な本体の構造と相俟って、復原不可能な状態に陥ることがなく、常に快適に湯たんぽを使用することができる。また本体の支台部には傾斜成分を持たせて設けてあるので、カバーを着脱どの状態にしても安定に立てておくことができるという効果を奏し、そのためカバーも着脱し易いものとなる。
【出願人】 【識別番号】391046665
【氏名又は名称】丹下 忠行
【出願日】 平成11年12月16日(1999.12.16)
【代理人】 【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
【公開番号】 特開2001−170097(P2001−170097A)
【公開日】 平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願番号】 特願平11−357157