| 【発明の名称】 |
目 枕 |
| 【発明者】 |
【氏名】井垣 通人
【氏名】岡 毅
【氏名】徳永 忠之
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| 【要約】 |
【課題】目の乾き等に対し、簡便に且つ、蒸しタオルのような安全な湿気を持続的に目及び目の周囲に導き、かつ目及び目の周囲を適度な力で押圧する。
【解決手段】目枕100Bに、金属粉の酸化反応等の化学エネルギーを利用した水蒸気発生部1’を設け、目枕100Bの目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気温度を50℃以下にし、かつ、目枕の全重量を50g以上にする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 目及び目の周囲に適用する目枕であって、化学エネルギーを利用した水蒸気発生部を有し、目枕の目及び目の周囲への適用面から50℃以下の水蒸気を放出し、全重量が50g以上であることを特徴とする目枕。 【請求項2】 香気成分が付与されている請求項1記載の目枕。 【請求項3】 目枕本体が目及び目の周囲を覆うアイマスク様形状を有する請求項1又は2記載の目枕。 【請求項4】 水蒸気発生部が目枕本体の内部又は表面に着脱自在に装着され、目枕本体に水蒸気発生部の固定手段が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の目枕。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、目及び目の周囲に侵害刺激にならない温度以下に制御された水蒸気を導くと共に適度な押圧をかけることにより、目の乾きが主要な原因となって生じる眼精疲労の緩和と改善を図り、快適感を与え、入快眠を誘発する目枕に関する。 【0002】 【従来の技術】今日の情報が氾濫するストレス社会において、目の疲れ(眼精疲労)を訴える人は多い。眼精疲労の主要な原因の一つとして、コンピューター作業等のVDT(Visual Display Terminal)作業、自動車の運転、テレビ観賞、学習、読書等において、目がまばたき回数の著しく少ない凝視状態におかれる結果、目表面の重要な保護成分である涙の蒸発量が増加することによる目の乾燥が考えられている。また、今日のVDT作業を行う環境は、一般に空調が施された低湿度状態であるため目が乾燥し易い状況にあるので、これによっても目の乾燥による眼精疲労が助長されると考えられている。 【0003】さらに、最近、多くの人に利用されているコンタクトレンズは、涙に浮かぶ状態で角膜上に装着して用いられる。このため、特に涙の分泌量が少ない人にとっては、目が乾燥するとコンタクトレンズで角膜が傷つけられるおそれがあり、目の乾燥は、単なる眼精疲労にとどまらない問題の原因となっている。 【0004】また、長時間のOA作業等は精神的なストレスを蓄積させ、不安定な精神状態や不眠症等の原因ともなっている。 【0005】眼精疲労等の原因となる目の乾きに対しては、目薬の点眼、蒸しタオルの使用などが対処療法的に行われている。また、ストレスや不眠の解消を目的として、目及び目の周囲に重みをかける目枕が使用されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】目薬の点眼は、目の乾きを癒すのに効果的ではあるが、目薬の保存安定性の観点から添加されている防腐剤により、新たな傷害が生じているのも事実である。 【0007】一方、蒸しタオルは目に安全な湿気を供給することができるが、手軽に用意することができず、任意の場所で随時利用できるとは限らない。 【0008】この他、目に水蒸気を供給する方法としては、酸とアルカリの中和熱、無機塩の水和熱、鉄粉のような金属の酸化熱等の化学エネルギーを利用して水を加熱水蒸気化し、その水蒸気を供給する方法が考えられる。しかし、これらの方法により供給される水蒸気を単に利用しても、水蒸気温度のコントロールが困難であり、また直接的な供給は安全性の点で問題がある。 【0009】また、目枕は、ストレスや不眠の解消が目的とされているにもかかわらず、その効果は一部の者にしか実感されていないというのが実状である。 【0010】このような従来の対処療法的手法に対し、本発明は、眼精疲労その他の問題を引き起こす目の乾きや、目の酷使によるストレス、不眠等を防止しあるいは癒すため、簡便に且つ、蒸しタオルのような安全な湿気を持続的に目及び目の周囲へ導くと共に、目及び目の周囲を適度な力で押圧できるようにすることを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、目及び目の周囲に適用する目枕であって、化学エネルギーを利用した水蒸気発生部を有し、目枕の目及び目の周囲への適用面から50℃以下の水蒸気を放出し、全重量が50g以上であることを特徴とする目枕を提供し、また、かかる目枕であって香気成分が付与されているものを提供する。 【0012】本発明の目枕は、その水蒸気発生部に化学エネルギーを利用しているので、蒸しタオルを使用して目及び目の周囲に水蒸気を供給する場合に比して、随時、簡便に目及び目の周囲に水蒸気を供給することができる。また、目枕の目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気温度が50℃以下に制御されているので、心地よく安全に使用することができる。 【0013】さらに、本発明の目枕は全重量が50g以上になっているので、目及び目の周囲を適度に押圧することができ、この押圧と水蒸気供給の効果により相乗的に気分をリラックスさせ、入快眠を誘発することができる。また、本発明の目枕の適用中に香気成分が香るようにすると、本発明の効果をよりいっそう高めることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 【0015】本発明の目枕は、目及び目の周囲に適用するものである。ここで、目枕を目及び目の周囲に適用するとは、目枕を目及び目の周囲の皮膚に直接的に当て、目及び目の周囲を覆い、目枕で目及び目の周囲を押圧できるようにする行為をいう。 【0016】本発明の目枕は水蒸気発生部を備え、その水蒸気発生源として化学エネルギーを利用していることを特徴の一つとしている。 【0017】ここで、化学エネルギーとしては、酸とアルカリの中和熱、無機塩類(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、ゼオライト等)の水和熱、金属粉の酸化熱等をあげることができる。 【0018】かかる化学エネルギーの水蒸気発生部における具体的利用態様は、利用する当該化学エネルギーの反応形態に応じて適宜定める。例えば、酸とアルカリの中和熱や、無機塩類の水和熱等を利用する場合、水蒸気発生部は、中和熱や水和熱を発生させる加熱部と、これらから発生する熱によって水蒸気を放出する蒸発部とから構成することができる。この場合、加熱部は、反応させる反応物同士を仕切壁で分離し、水蒸気を発生させるときに随時その仕切壁を破り、反応を進行させられるようにすればよい。また、蒸発部は、例えば、紙、織布、不織布等の繊維集合体や多孔質体に水を含浸させたものから構成し、加熱部の発熱により水蒸気が放出されるようにすればよい。 【0019】化学エネルギーとして金属粉の酸化熱を利用する場合、水蒸気発生部は、金属粉(例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、銅等)、触媒となる塩類(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩化物等)、及び水を含有した水蒸気発生組成物から構成される。この組成物には、必要に応じて、保水剤(例えば、バーミュキュライト、ケイ酸カルシウム、シリカゲル、シリカ系多孔質物質、アルミナ、パルプ、木紛、吸水ポリマー等)、反応促進剤(例えば、活性炭、カーボンブラック、黒鉛等)等を含有させることができる。この水蒸気発生組成物は、次式【0020】 【化1】Fe+3/4O2+3/2H2O→Fe(OH)3+96kcalのように金属粉が酸化する発熱反応をおこし、系内の水を水蒸気として放出することにより水蒸気発生部として機能する。 【0021】なお、この水蒸気発生組成物の発熱反応は、一般に化学カイロと称されている発熱体で利用されているものである。しかしながら、従来の化学カイロにおいては、かかる組成物を、通気性及び透湿性が共に低い素材からなる袋に収容し、反応に必要な水が発熱体から逃げないようにして使用する。 【0022】これに対し、本発明においてはかかる組成物を水蒸気発生源として使用する場合、この組成物を、好ましくはASTM法(E−96−80D法)で600g/m2・24h以上、より好ましくは1000g/m2・24h以上、さらに好ましくは1500〜3200g/m2・24hの透湿性を有するシート材料で収容し、発熱時には反応系内に存在する水の一部が水蒸気となって積極的に系外に放出されるようにする。これにより水蒸気の放出量を、当該水蒸気発生組成物の成分、水蒸気発生組成物を収容する袋の素材等にもよるが、1分間に10〜3000mg程度とすることができ、目枕の目及び目の周囲への適用面の単位面積当たりの水蒸気放出量を0.5mg/cm2・min以上にすることができる。したがって、目及び目の周囲に十分な水蒸気を供給することが可能となる。 【0023】水蒸気発生組成物の発熱反応時に放出される水蒸気温度は、その組成物への通気量を制御せず大気中に開放又はそれに近い状態にすると60℃以上となる。60℃以上の水蒸気が、目及び目の周囲に持続的に適用されると安全性上の問題がひきおこされるおそれがある。そこで、本発明においては、目枕の目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御する。 【0024】本発明においては、このような温度制御を、前述の酸とアルカリの中和熱、無機塩類の水和熱等の化学エネルギーを利用する場合にも行う。 【0025】本発明において、目枕から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御するにあたり、その温度測定は、JIS S4100使い捨てカイロの温度測定法に準じる。 【0026】温度制御の具体的態様は、水蒸気発生部で利用する化学エネルギーの反応形態、利便性等に応じて適宜定めることができる。例えば、水蒸気発生部で反応させる反応物の量、反応物が粒体である場合にはその粒径等を適宜変えることにより反応速度を調整し、これにより目枕表面から放出される水蒸気温度を制御する。また、水蒸気発生部と目枕の目及び目の周囲への適用面との間に温度調節材を設け、水蒸気発生部から放出された水蒸気が温度調節材を透過することにより水蒸気温度が下がるようにしてもよい。このような温度調節材を用いて温度制御すると、水蒸気発生部で利用する化学エネルギーの形態によらず、確実かつ簡便に目枕表面から放出される水蒸気温度を50℃以下に制御できるので好ましい。 【0027】温度調節材の構成素材としては、(1)織布、不織布、(2)紙、合成紙等の紙類の他に(3)プラスチック、天然ゴム、再生ゴム又は合成ゴムから形成した多孔性フィルム又は多孔性シート、(4)穿孔を有するウレタンフォーム等の発泡プラスチック、及び(5)穿孔を有するアルミ箔等の金属箔、の少なくとも一種を使用することができる。 【0028】なお、これらの構成素材からなる温度調節材を用いて温度制御する場合に、温度調節材は水蒸気の通過抵抗にもなることから、温度調節材の厚み等は、所定量の水蒸気が目及び目の周囲に到達するように、当該温度調節材の材質、温度調節材として複数の構成素材を積層する場合のそれらの組み合わせ態様等に応じて適宜定める。例えば、温度調節材を単層の不織布から形成する場合、その厚さは、0.1mm以上とすることが好ましく、1mm以上とすることがより好ましい。 【0029】また、前述のような構成素材から温度調節材を形成する場合、厚みをコンパクトにし、かつそれを通過する水蒸気の温度調節能を高めるため、温度調節材は、複数種の構成素材からなる積層物とすることが好ましい。 【0030】目枕の全重量は、目及び目の周囲の上に目枕を置いた場合に目及び目の周囲が適度に押圧され、リラックス感、リフレッシュ感が誘発されるように50g以上とし、好ましくは80g以上とする。また、目枕の全重量を過度に重くすると、水蒸気発生部から放出された水蒸気が、目枕の目及び目の周囲への適用面に至るまでの通過抵抗が過度に大きくなり易いので、目枕の全重量は400g以下、特に250g以下とすることが好ましい。 【0031】目枕本体の構成素材としては、(1)綿、絹、麻、合成繊維等からなる不織布、織布、キルティング、(2)紙、合成紙等の紙類、(3)獣毛等を使用することができる。また、目枕の全重量を50g以上にするための重量調節材として、(1)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機高分子化合物、(2)シリカ、アルミナ等のセラミックス、(3)亜麻の種等の種子、そば殻等の種皮、(4)織布、不織布、(5)紙、木材等を使用することができる。 【0032】本発明において、目枕の目及び目の周囲への適用面における単位表面積あたりの水蒸気発生量は、目及び目の周囲への水蒸気供給効果の点から、0.01mg/cm2・min以上となるように調整することが好ましく、0.5mg/cm2・min以上とすることがより好ましい。なお、この水蒸気発生量は、室温環境(25℃、65%RH)下で目枕を外気遮断容器から取り出し、直ちに小数点以下3桁まで測定可能な上皿天秤に載せ、その後15分間重量測定を行った場合において、測定開始時の重量をWt0(g)とし、15分後の重量をWt15(g)とし、目枕の目及び目の周囲への適用面の表面積をS(cm2)としたときに、以下の式により算出されるものである。 【0033】 【数1】水蒸気発生量(mg/cm2・min)=(Wt0−Wt15)・1000/15S【0034】目枕の目及び目の周囲への適用面からの水蒸気放出量を0.01mg/cm2・min以上に調整するための具体的方法としては、例えば、水蒸気発生部を化学カイロと同様の水蒸気発生組成物から構成する場合、水蒸気発生組成物を収容する袋材、温度調節材、あるいは目枕の外形等を構成する目枕本体の材料として十分な透湿性を有するものを使用すればよい。より具体的には、ASTM法(E−96−80D法)で600g/m2・24h以上の透湿性を有する材料を使用することが好ましく、より好ましくは1000g/m2・24h以上、さらに好ましくは1500〜3200g/m2・24hの透湿性を有する材料を使用する。 【0035】目枕には香気成分を付与し、目枕の使用時に香気が香るようすることが好ましい。香気成分としては、リラックス感、リフレッシュ感、入眠感を誘発するもの、例えば、ラベンダー、ミント、ローズ等のハーブ類が好ましい。香気成分の付与方法としては、例えば、香気成分となる芳香族系化合物を含浸させたシリカ、セルロース等の粒子や真性ラベンダー等のポプリ等の香気成分担持体を目枕の重量調節材に混合する方法、目枕の使用時に香りオイルを目枕の表面材につける方法、香りシートを目枕に貼付する方法などをあげることができる。 【0036】目枕の外形を構成する目枕本体の形状については特に制限はないが、例えば、目枕を目及び目の周囲に適用した場合のずり落ちを防止するため、鼻に当たる部分にV字カットを施した形状あるいはアイマスク様形状とすることが好ましい。また、目枕の適用時に目枕の表面が目及び目の周囲にフィットし、目枕の適用面全体から温熱水蒸気を実感できるように、目枕には目及び目の周囲の顔面立体形状に適合するように表面凹凸を付けることが好ましい。このためには、目枕表面の構成素材として織布等を使用する場合に、その織布にキルティング加工を施して所定の凹凸をつけてもよい。 【0037】また、目枕には、小袋状等に形成した水蒸気発生部を、目枕本体に着脱自在に装着するポケットを設けてもよく、また水蒸気発生部を目枕本体の表面に着脱自在に貼付して安定に固定するため、あるいはポケットに収容した水蒸気発生部の抜け落ちを防止するための固定手段として、例えば、マジックテープ(登録商標)、ボタン、フック等を設けてもよい。 【0038】以下、本発明の好ましい態様を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。 【0039】図4は、本発明の一態様の目枕100Aの平面図(同図(a))及び部分断面図(同図(b))である。なお、図中点線は、目枕を目及び目の周囲に適用した場合の目の位置を示している。 【0040】この目枕100Aは、水蒸気発生組成物2を透湿性内袋3に収容した水蒸気発生部1と、水蒸気発生部1上に積層された温度調節材4と、これら全体を収容する透湿性外袋5と、さらに外側でこれらを密封する密封袋6からなっている。 【0041】この目枕100Aは、未使用の保存時には密封袋6に密封されているが、この密封袋6は使用時には破られ、目枕100Aが取り出される。そして、透湿性外袋5の水蒸気発生面5aを目及び目の周囲に適用することにより使用される。 【0042】水蒸気発生部1は、目枕100Aを目及び目の周囲に適用した場合に、両眼とその周囲を覆うように、目枕100A内で2カ所に区分されて配設されている。 【0043】水蒸気発生組成物2としては、前述の金属粉の酸化熱を利用したものが使用される。 【0044】透湿性内袋3は、目に適用する側の面(水蒸気発生面3a)が透湿性素材から構成され、その反対側の面3bが非透湿性素材から構成されている。このように水蒸気発生組成物2を収容する透湿性内袋3の一方の面3bを非透湿性とすることにより、水蒸気発生組成物2から放出された水蒸気を効率よく目又及び目の周囲に導くことができる。 【0045】水蒸気発生面3aを構成する透湿性素材としては、十分な水蒸気透過量が得られ、水蒸気発生組成物2が漏れ出ないものであれば特に限定されるものではない。具体的には、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、パルプ、綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ばれた1種又は2種以上を混合した織布、不織布、紙、合成紙及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム等の非通気性フィルム、シートに穿孔を設けたもの等が挙げられる。 【0046】透湿性内袋3の非透湿性の面3bは、固定台としての不織布4aに貼着され、固定されている。 【0047】透湿性内袋3の水蒸気発生面3a上に積層された温度調節材4は、図4(b)に示されているように、4枚の不織布4aと2枚の紙4bとの積層物からなっている。なお、本発明において、温度調節材4としては、この図4の目枕100Aの態様に限られず、前述した種々の構成素材を単独であるいは組み合わせて使用することができる。また、図4の目枕100Aのように温度調節材4を透湿性内袋3と別個に設けることなく、透湿性内袋3に温度調節材4の機能をもたせてもよい。ただし、経済性、技術性、製造上の容易性、安全性等の点からは、温度調節材4は、透湿性内袋3と別個に形成することが好ましい。 【0048】透湿性外袋5は、水蒸気発生組成物2を収容した透湿性内袋3と、温度調節材4の全体を収容しており、その外形が、アイマスク様形状となっている。このように目枕100Aの適用時の外形をなす透湿性外袋5をアイマスク様形状とすることにより、目枕100Aのフィット感を向上させることができる。なお、アイマスク様形状としては、或る程度の厚みを有するものの他、薄いシート状のものも含まれる。 【0049】透湿性外袋5の目及び目の周囲に適用する面(水蒸気発生面5a)の周辺部には粘着材7が貼着されている。これにより、目枕100Aを目及び目の周囲へ容易に固定することが可能となる。なお、目枕100Aは、それを手で支持することによっても適用部位に固定できるので、本発明において粘着材7は省略してもよい。 【0050】図1は、図4と異なる本発明の目枕100Bの平面図(同図(a))及び断面図(同図(b))である。この目枕100Bは1枚のシート状の目枕本体8と、目枕本体8の片面(皮膚への適用面と反対側の面)にマジックテープ9で着脱自在に貼付される水蒸気発生部1’からなっている。 【0051】水蒸気発生部1’としては、図4と同様に形成した水蒸気発生部1、あるいは水蒸気発生部1に図4と同様の温度調節材4を設けたものが使用され、その皮膚への適用面と反対側の面にマジックテープ片が付けられる。 【0052】目枕本体8は、表面が綿、絹、麻、合成繊維等からなる織布又は不織布で、内部に重量調節材として直径2〜7mm程度の粒状のポリエチレン80〜150gが添加されているキルティング材料から形成されている。また、目枕本体8のキルティング材料の内部には、真性ラベンダー、乾燥ハーブ、エッセンシャルオイル含浸物等の香気成分担持体が、0.1〜10g添加されている。なお、これらキルティングの内部材料には温度調節材の機能を持たせることもできる。 【0053】目枕本体8の外形は、略矩形で20cm×8cm程度の両眼及びその周囲を覆う大きさを有し、中央部片側にはV字カットが施されている。また、目枕本体8の水蒸気発生部1’の貼付面には、貼付した水蒸気発生部1’の縁辺の位置に合わせてキルティングの縫い目10が形成されている。 【0054】図2の目枕100Cは、図1の目枕本体8と同様のキルティング材料からなり、さらにその外側に綿、絹、麻、合成繊維等の織布、不織布からなる生地11を重ね、水蒸気発生部1’を収容するポケット12を形成したものである。この目枕本体8のポケット12の開口部には、ボタン、テープ、フック、ジッパー等を設け、ポケット12内に収容した水蒸気発生部1’が不要に抜け出ないようにすることが好ましい。 【0055】図3の目枕100Dは、図1の目枕100Bを不織布、織布等のカバー13で覆ったものである。 【0056】この他、本発明の目枕は種々の態様をとることができる。例えば、図4に示した水蒸気発生部1では、そこから放出された水蒸気を効率よく目及び目の周囲に導くために、透湿性内袋3の目と反対側の面3bを非透湿性としているが、透湿性内袋3全面を透湿性材料で形成し、その透湿性内袋3の目及び目の周囲への適用面と反対側の面3b上に非透湿性シートを配設してもよい。また、水蒸気発生部1としては、目枕の適用時に、両眼及びその周囲を覆うのに十分な大きさの1つの水蒸気発生部を設けてもよい。 【0057】 【実施例】実施例1図1の態様の目枕100Bを次のように作製した。 【0058】まず、吸水性ポリマー(三菱化学社製、商品名:アクアパール)100重量部に、2wt%の食塩水40重量部を加え、含水保水剤を調製した。 【0059】一方、粒径32μm以下の鉄粉(同和鉄粉工業社製、商品名:RKH)30重量部、活性炭(武田薬品社製)10重量部、ひる石(シンセイミクロン社製、バーミキュライト)10重量部との混合物に先の含水保水剤50重量部を加え、混合し、水蒸気発生組成物2を得た。この水蒸気発生組成物2を、片面がビニールコーティングされたシート(日東電工社製、商品名:ニトタック)からなり、他面が透湿性不織布(三井化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15g/m2)からなる1辺3cmの正方形の小袋に3g充填し、水蒸気発生部1を得た。 【0060】この水蒸気発生部1の透湿性不織布からなる面を上に向け、下面を支持体としての不織布(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/m2)に接着固定し、この水蒸気発生部1の上面に、図4に示した温度調節材4と同様の温度調節材(1層の紙4b(クレシア社製、商品名:キムタオル)、2層の不織布4a(チッソ社製、商品名:エアレード、坪量24g/m2)、1層の紙4b、2層の不織布4aを順次積層したもの)を設け、全体を透湿性不織布(三井化学社製、商品名:シンテックスMB、坪量15g/m2)からなる外袋5に収容することにより、温度調節材を備えた水蒸気発生部1'を作製した。この水蒸気発生部1'は密封袋に保存した。 【0061】次に、目枕本体8として、表面が綿生地で、内部に重量調節材として直径5mmのポリエチレン粒が100gと、真性ラベンダー1gを添加したキルティング材料からなる、大きさ20cm×8cmで、中央部片側にV字カットを有するものを作製した。この目枕本体8の片面には、中央部及び中央部から左右両側へそれぞれ6cm離れた部位に直線状にキルティングの縫い目10を形成し、また中央部から左右両側へそれぞれ3cm離れた部位に2辺cmのマジックテープ9を取り付けた。 【0062】温度調節材を備えた水蒸気発生部1'を密封袋から取り出し、直ちにそれを目枕本体8のマジックテープ9上に貼付して目枕100Bを得、この目枕100Bを、仰向け状態で水蒸気発生部1'を皮膚側に向けて目及び目の周囲に適用した。 【0063】目枕100Bは、水蒸気発生部1'を密封袋から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。目枕100Bの目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は40〜41℃であった。また、この目枕100Bは、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0064】目枕100Bの適用後の効果を、専門パネラー10名により、以下の評価項目について5段階の基準で評価した。表1に、10名のパネラーの評価値の平均値を示す。 【0065】総合的な効果5:ある4:ややある3:どちらともいえない2:あまりない1:ない【0066】目の疲労回復5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0067】リラックス、リフレッシュ5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0068】入快眠5:効果がある4:やや効果がある3:どちらともいえない2:あまり効果がない1:効果がない【0069】フィット感5:良い4:やや良い3:どちらともいえない2:あまり良くない1:良くない【0070】実施例2図2の態様の目枕100Cを作製した。この場合、目枕本体8としては、実施例1と同様のキルティング材料からなる目枕本体を作製し、その片面に蒸気発生部1'を収容するポケット12を形成した。 【0071】実施例1の温度調節材を備えた水蒸気発生部1'を密封袋から取り出し、直ちにそれを目枕本体8のポケット12に収容して目枕100Cを得、この目枕100Cを、仰向け状態で目枕本体8のポケット12側が皮膚に接するように向けて目及び目の周囲に適用した。 【0072】目枕100Cは、水蒸気発生部1'を密封袋から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。目枕100Cの目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は39〜40℃であった。また、この目枕100Cは、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0073】目枕100Cの適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0074】実施例3実施例1の目枕100Bの作製において、重量調節材(直径5mmのポリエチレン粒)の添加量を50gに変更した以外は同様にして目枕を作製し、目及び目の周囲に適用した。 【0075】その結果、目枕は、水蒸気発生部1'を密封袋から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。目枕の目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は40〜41℃であった。また、この目枕は、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0076】目枕の適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0077】実施例4実施例1の目枕100Bの作製において、真性ラベンダーを添加しなかった以外は同様にして目枕を作製し、目及び目の周囲に適用した。 【0078】その結果、目枕は、水蒸気発生部1'を密封袋から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。目枕100Bの目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は40〜41℃であった。また、この目枕は、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0079】目枕の適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0080】比較例1実施例1の温度調節材を備えた水蒸気発生部1'を密封袋から取り出し、それを直接、仰向け状態で目及び目の周囲に適用した。 【0081】この水蒸気発生部1'は、水蒸気発生部1を密封袋6から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。水蒸気発生部1'の目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は40〜41℃であった。また、水蒸気発生部1'は、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0082】水蒸気発生部1'の適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0083】比較例2実施例2の目枕100Bの作製において、重量調節材(直径5mmのポリエチレン粒)の添加量を20gに変更した以外は同様にして目枕を作製し、目及び目の周囲に適用した。 【0084】その結果、目枕は、水蒸気発生部1'を密封袋6から取り出した後約30〜40秒で水蒸気の発生を開始した。目枕100Bの目及び目の周囲への適用面から放出される水蒸気の最高温度は40〜41℃であった。また、この目枕は、38℃以上の水蒸気の発生を15分間維持した。 【0085】目枕の適用後の効果感を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0086】比較例3水蒸気発生能のない市販の目枕(大きさ19cm×100cmの長方形、重量159g、ラベンダー臭付き)を仰向け状態で目及び目の周囲に適用した。 【0087】また、目枕の適用後の効果を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。 【0088】 【表1】 総合的 目の疲労 リラックス, 入快眠 フィット感 効果 回復 リフレッシュ 実施例1 4.7 4.5 4.7 4.6 4.7実施例2 4.6 4.4 4.6 4.6 4.7実施例3 4.0 4.5 4.0 4.0 4.0実施例4 3.6 4.3 1.5 2.0 4.7比較例1 2.2 3.2 1.5 1.9 1.4比較例2 2.5 3.1 2.5 2.3 2.9比較例3 1.9 1.5 3.4 2.1 4.7 【0089】表1の結果から、水蒸気を目及び目の周囲に供給し、かつ水蒸気を目及び目の周囲を適度な力で押圧する実施例の目枕によれば、目の疲れを癒し、気分をリラックスあるいはリフレッシュさせ、入快眠を誘発することがわかる。 【0090】 【発明の効果】本発明によれば、蒸しタオルのような安全な湿気を持続的に目及び目の周囲へ導くと共に、目及び目の周囲を適度な力で押圧するので、眼精疲労、その他の問題を引き起こす目の乾きや、目の酷使によるストレスを癒し、不眠等を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年9月5日(2000.9.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095588 【弁理士】 【氏名又は名称】田治米 登 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−170096(P2001−170096A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月26日(2001.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−269305(P2000−269305) |
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