| 【発明の名称】 |
排泄物収容装具用面板 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 智也
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| 【要約】 |
【課題】使用後水洗トイレに投入したとき円滑に排水管を流過し得る排泄物収容装具用面板を提供する。
【解決手段】面板1が少なくとも親水性成分を材料成分として含み、人体に造設した排泄孔に対応する開口2を中心部に有し、非接皮側に配設される収容器部の配設位置5の外周部6に複数の貫通孔7を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも親水性成分を材料成分として含み、人体に造設した排泄孔に対応する開口を中心部に有し、非接皮側に配設される収容器部の配設位置の外周部に複数の貫通部を設けたことを特徴とする排泄物収容装具用面板。 【請求項2】 外周部に複数の貫通部を均一に分布させたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項3】 外周部の外側領域に対し内側領域より貫通部の開口率を高くしたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項4】 外周部に設けた貫通部の開口率を外周部全体の面積に対し60%以下としたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項5】 貫通部の数と大きさのいずれか一方又は双方により貫通部の開口率を調整し得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項6】 貫通部として外周部に複数の貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項7】 貫通部として外周部に複数のスリットを設けたことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項8】 親水性成分としてハイドロコロイドを使用したことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。 【請求項9】 親水性成分の他に疎水性成分を材料成分として含むことを特徴とする請求項1記載の排泄物収容装具用面板。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、人体に造設した排泄孔より排出される排泄物を一時的に収容するための排泄物収容装具に使用される面板に関する。 【0002】 【従来の技術】便、尿の失禁者、消化器系、泌尿器系器官の疾患のため外科的手術を行い腸管や尿管を体表まで導き体表面にストーマを造設した人、或いはその他の疾患で体表面にストーマやフィステルを造設した人は、それらの造設された排泄孔から排出される便、尿、体液等の排泄物を処理するため、排泄物を一時的に貯留できる排泄物収容装具を排泄孔に装着する。この排泄物収容装具は一般に面板と収容器部即ち袋部とから構成され、面板は中心部に形成した開口を体表面の排泄孔と対向するように排泄孔の周囲に粘着固定し、排泄物を漏れないように収容器部へ導くと共に収容器部を保持する機能を持っている。面板と収容器部との組み合わせのための構造には、両者を一体化したワンピース型と、両者を粘着や嵌合により着脱可能にしたツーピース型とがあり、それぞれに特徴を持っている。 【0003】これらの排泄物収容装具は、ある程度排泄物が収容器部内に溜まった段階で排泄物を捨て、洗浄した後再度使用するか、又はワンピース型のものは排泄物収容装具全体を、ツーピース型のものは全体もしくは収容器部のみを廃棄し、全体もしくは収容器部を新しいものと付け替えることが行われるが、廃棄する場合、排泄物収容装具全体又は収容器部のみを新聞紙やプラスチックフィルム等で厳重に密封包装し、一般廃棄物と同様に廃棄するが、その処理は極めて煩雑であり、時に包装が破れてごみ収集時に思わぬ迷惑をかけることがある。この点を解決するため、水洗トイレにそのまま廃棄することができる排泄物収容装具の開発が進められているが、この種の排泄物収容装具は、多くは水に接触したとき膨潤又は崩壊させることを原理としている。しかしながら、特に面板は一般に収容器部を連結保持するためある程度の強度を有するため厚みを持ち、そのため水と接触しても分解に時間がかかり、水洗トイレに投棄した場合面板の形が残り、排水管に詰まるという事故を発生しやすいという問題点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、使用後水洗トイレに投入したとき円滑に排水管を流過し得る排泄物収容装具用面板を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するため、本発明においては、少なくとも親水性成分を材料成分として含み、人体に造設した排泄孔に対応する開口を中心部に有し、非接皮側に配設される収容器部の配設位置の外周部に複数の貫通部を設けるものである。 【0006】本発明において非接皮側に配設される収容器部の配設位置とは、ワンピース型のものについては収容器部そのものが配設される位置を意味し、ツーピース型のものについては収容器部を面板に着脱可能に取り付けるために面板の非接皮側に設けられる嵌合部等のアダプターの配設位置を意味する。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明においては、面板の外周部に複数の貫通部を均一に設けるのがよい。貫通部を均一に分布させることにより、面板の外周部の強度、人体に対する粘着固定力を均等にすることができ、また水中に投入したとき外周部が均等に水を吸収して全体的に面板の変形が生ずる。また、面板の外周部の外側領域に対し内側領域より貫通部の開口率を高くすることにより、面板の外周部の強度、人体に対する粘着固定力は不均等になるが、水に投入したとき外側領域の水分吸収が高くなり、外側領域がより早く変形し、排水管内を流れ易くなる。 【0008】面板の外周部に設けた貫通部の開口率を外周部全体の面積に対し60%以下とすることにより、面板に必要とする強度を保持しながら、実用上十分な変形度を得ることができる。開口率は貫通部の数、大きさのいずれか一方又は双方を適宜選択することにより調整することができる。 【0009】貫通部は、貫通孔、面板の表側から裏側まで貫通したスリット、又は貫通孔とスリットとを組合せて形成するのが有利である。 【0010】親水性成分としてはハイドロコロイド、PVAL(ポリビニルアルコール)、PVP(ポリビニルピロリドン)等を使用することができる。ハイドロコロイドとしてはカラヤ、ペクチン等がある。また親水性成分に疎水性成分を幾分か含ませることによって面板としての強度を適切にすることができる。疎水性成分としてはPIB(ポリイソブチレン)、タッキファイアーなどがある。 【0011】 【実施例】次に本発明の実施例を図面について説明する。 【0012】図1のaは本発明の実施例の正面図、bはそのB−B線に沿う断面図である。1は円形の面板で、中心部に開口2が設けられ、接皮側3と非接皮側4とを有し、接皮側3で人体に造設した排泄孔の周りに開口2が対向するように粘着固定され、非接皮側には図示されていないが収容器部即ち袋部が連結され、この収容器部の配設位置は5で示されている。収容器部の配設位置5の外周領域6に複数個の貫通孔7が設けられている。 【0013】次の表1は図1に示す本発明の実施例と貫通孔を有しない面板の比較例について、組成、面板形状、厚み、開口率、貫通孔の径、流れ性試験を示したものである。 【表1】
上述の表において、組成A、B、Cは次のとおりである。 A:カラヤ、多価アルコールB:カラヤ、ペクチン、ポリイソブチレンC:カラヤ、ペクチン、ポリイソブチレン、タッキファイアー、その他面板としては、図2aに示すように、外径90mmで中心部に20mmの直径の開口21を有する面板22を使用し、収容器部の配設位置23の径即ち面板のいわゆる有効径を50mmとしたものを使用した。開口率は面板の面積の内、収容器部の配設位置より外側の領域の貫通孔のない状態の面積に対する貫通孔の総面積の比である。貫通孔の数値は貫通孔の直径を表す。流れ性試験は、上述の組成の面板22の非接皮側に袋部を固定し、袋部内に擬似便を挿入したもので行った。この袋部を固定するため、図2bに示すように面板22の非接皮側に支持層24としてEMA(エチレン-メタクリル酸共重合体)製で面板22と同様に貫通孔を有する層を貼り付け、この支持層24上に図2b、cで示すようにPE(ポリエチレン)フィルムで作られた110×170mmの長方形の袋部25を固定した。この袋部内に擬似便(原料:片栗粉)を180g充填し、大便器(東陶機器株式会社製、セミサイホン式8リットル型[品番:C770])の水受け容器に投入し、1分後にフラッシュさせて排出口(口径70mm)から流れ出る状態を観察し、種類毎に10枚ずつ試験を行ってそのうち何枚が流れを阻害せずにスムースに排出されたかを調べた結果を流れ性試験として示す。 【0014】次の表2は上述の実施例の一部と比較例について吸水率を比較したものである。 【表2】
この吸水率は面板を水に漬け、3時間後の面板の重量から試験前の重量を引いた値の試験前の重量に対する100分率で表したものである。この表から分かるように、開口率の高い程、即ち貫通孔の面積の大きい程吸水率は大きく、視覚試験の結果によっても吸水率の大きい程面板の変形が大きく、速いことが判明した。 【0015】図3は本発明の貫通部の種々異なる実施例の正面図である。図1と同等部分には同符号を付してある。aの実施例においては、貫通部として表側から裏側まで貫通した複数個のスリット8が収容器部の配設位置5の外周領域6に放射状に均一に設けられている。bの実施例においては、aと同様に放射状にスリットが設けられているが、長さの長いスリット9と短いスリット10とが設けられている。cの実施例は、貫通部として円弧状のスリット11が同心円上に分布して設けられたものである。dは放射状に設けたスリット12が面板の最外周まで達し、且つその最外周付近でスリットの幅が広がっているものである。eはdと同様にスリット13が放射状に形成され、且つ面板の内部から最外周に至るまでスリットの幅が漸次大きくなっている。fは複数個の貫通孔14とスリット15とを組合せたもので、スリット15は面板の最外周にまで達している。gは複数個の貫通孔16と貫通孔から四方に伸びるスリット17とから貫通部が形成されている例である。hは少し幅があり湾曲したスリット18が複数個設けられたものである。 【0016】図3に示す実施例のように、貫通したスリットによっても貫通孔と同様の効果を得ることができ、スリットの溝幅、長さを適宜選択することにより開口率を調整することができる。 【0017】 【発明の効果】本発明によれば、使用後水洗トイレの水中に投じた際、面板の表面のみならず面板に設けた貫通部の内表面が水と接触し、且つ親水性成分を少なくとも1成分として含むことにより多量の水が吸収され、面板は急速に変形して排水管中に流れて行き、詰まることなく排水管中を流過させることができる。また従来の面板は排泄物が漏れないように皮膚の排泄孔の周囲全面を気密に覆っているため、通気性がない状態で体表面に貼り付けられており、また面板を貼り換える場合も毎回同じ場所に貼られるため、その部分の皮膚表面は長期間に亘って通気性が阻害され、通常の皮膚生理機能が十分に働かない。これに対し本発明の面板によれば、貫通部を有しているため、面板の貼られた皮膚表面の通気性が改善され、皮膚生理機能が正常に働き、皮膚障害を生じることなく、また面板を貼り換える際に貫通部の皮膚表面に対する位置を前の位置とずらしたり、貫通部の分布の異なる面板を使用することにより、貫通部の皮膚に対する位置を適宜変化させ、皮膚の同じ部分が長期間面板で覆われることがないようにすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000151380 【氏名又は名称】アルケア株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月24日(1999.9.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075166 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 巖
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| 【公開番号】 |
特開2001−87299(P2001−87299A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月3日(2001.4.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−270544 |
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