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【発明の名称】 調整可能な眼内レンズ及びその製造方法
【発明者】 【氏名】マリアンネ ヤーン

【氏名】ドクター クラウス−エッケハルド ヤーン

【要約】 【課題】製造容易かつ安価な調整可能な眼内レンズを提供する。

【解決手段】レンズ本体1と、目の中にレンズ本体1を固定する触角型アーム3と、レンズ本体1の光軸27の方向に沿って触角型アーム3に対してレンズ本体1を移動すると共に、移動の程度を調整するための調整手段25からなる調整可能な眼内レンズに関する。触角型アーム3は、それぞれその一端部を介してレンズ本体1に連結される。触角型アーム3は、好ましくは分岐(フォーク状端部)31,33を備え、2つのフォーク状端部のうちの一方31がレンズ本体1に連結される。調整手段25は、好ましくは、調整ねじ37を備え、2つのフォーク状端部31,33の1つに螺着され、2つのフォーク状端部31,33の距離を変化させる。本発明の眼内レンズは製造容易であり、高価ではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】レンズ本体(1)と、目の中にレンズ本体(1)を固定するための触角型アーム(3)と、レンズ本体(1)の光軸(27)の方向に沿って、繰り返しかつ可逆的にレンズ本体(1)を移動するための調整手段(25)とからなる調整可能な眼内レンズにおいて、触角型アーム(3)はそれぞれ一端(29)を介してレンズ本体(1)に連結されていることを特徴とする調整可能な眼内レンズ。
【請求項2】調整手段(25)は、少なくとも一方の触角型アーム(3)の一部として設計されていることを特徴とする請求項1記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項3】レンズ本体は折り曲げまたは湾曲可能であることを特徴とする請求項1記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項4】調整手段(25)は、触角型アーム(3)に調整可能な継ぎ手(step)の形に設計されていることを特徴とする請求項2記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項5】触角型アーム(3)は、その末端に、2つの変形可能な光軸(27)に直交するフォーク状端部(31,33)を備え、レンズ本体(1)は2つのフォーク状端部の1つ(31)だけに連結され、調整手段(25)はフォーク状端部(31,33)の間の距離を調整することを特徴とする請求項1記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項6】調整手段(25)は、2つのフォーク状端部(31,33)の1つを貫通して光軸(27)の方向に沿って延在するねじ孔(35)と、もう1つのフォーク状端部(33,31)に対してその端部の一方で当接するように、ねじ孔(35)に螺着できる調整ねじ(37)とからなることを特徴とする請求項5記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項7】調整手段(25)は、調整手段(25)を移動させる圧電素子を備えることを特徴とする請求項1記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項8】触角型アーム(3)は、調整手段25を介して連結される2つの部分(39,41)に分けられ、調整手段25は、光軸(27)の方向に沿って、触角型アーム(3)の2つの部分(39,41)の相対的位置を調整することを特徴とする請求項2記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項9】調整手段(25)は、光軸(27)の方向に沿って延在し、触角型アーム(3)の2つの部分の1つ(39)に一体に連結されるピン(47)を備え、他方の部分(41)はピンに沿って移動するように装着されることを特徴とする請求項8記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項10】調整手段(25)は、さらに、2つの部分(39,41)の間でピン(47)に緊締され、部分(39,41)の間の距離を固定する馬蹄形スペーサ(53)を備えることを特徴とする請求項9記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項11】少なくとも1つの触角型アーム(3)は伸縮部材(57)を備えることを特徴とする請求項1記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項12】触角型アーム(3)の一方の部分(41)は、その末端に、光軸と一線上に揃えられる円筒状またはディスク形の末端部材(41’)を備え、触角型アーム(3)の他方の部分(39)は、その末端に、円筒状またはディスク形の末端部材(41’)を囲み、末端部材(41’)が軸方向に移動できるように、末端部材(41’)を保持する中空円筒状またはフランジ状の末端部材(39’)を備えることを特徴とする請求項2記載の調整可能な眼内レンズ。
【請求項13】付着される触角型アーム(3)と共にレンズ本体(1)を製造する工程と、触角型アーム(3)に分岐(31,33)を形成する工程と、触角型アーム(3)の分岐(31,33)にねじ孔(35)を形成する工程とを含む請求項1記載の眼内レンズの製造方法。
【請求項14】触角型アーム(3)と、レンズ本体(1)とは、1つの射出成形方法により射出成形されることを特徴とする請求項13記載の製造方法。
【請求項15】分岐(31,33)と、雌ねじ(35)とは、射出成形方法により同時に形成されることを特徴とする請求項13記載の製造方法。
【請求項16】レンズ本体(1)と、目の中にレンズ本体(1)を固定するための触角型アーム(3)と、レンズ本体(1)の光軸(27)の方向に沿って、触角型アーム(3)に対してレンズ本体(1)を移動するための調整手段(25)とからなる調整可能な眼内レンズにおいて、調整手段(25)は、貫通孔の中で、触角型アーム(3)の末端部材が垂直に移動できるように噛み合わされるように、レンズ本体(1)の端縁部に貫通孔の形で設計されることを特徴とする調整可能な眼内レンズ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は眼内レンズ、特に移植後に焦点を調整することができる眼内レンズに関するものである。また、本発明はそのようなレンズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、白内障に冒された患者において、現在では、罹病した不透明な水晶体を除去し、水晶体を眼内レンズ(IOL)と呼ばれるインプラントで置き換えることが通例である。
【0003】このタイプの眼内レンズの一例が図1及び2に示される。該レンズは、レンズ本体1と、レンズ本体1に連結された2つの触角型アーム(haptic arm)3とからなる。図2は、図1のレンズの側面図である。
【0004】該レンズは、好ましくは柔らかく折り曲げ可能な材料で作られているので、破線(A−A)に沿って、折り曲げたり湾曲させたりすることができる。移植のために、罹病した水晶体が除去された後で、眼内レンズは、挿入の間ずっと、破線に沿って折り曲げられることにより目に挿入されるので、角膜の切開創をできるだけ小さくすることができる。該レンズは、目の内部では折り曲げられず、その位置、通常は除去されたレンズの袋(capsule)内に固定される。
【0005】該レンズは、通常はポリウレタンエラストマー、シリコンエラストマー、ハイドロゲルポリマーまたはコラーゲンのような合成材料から作られており、一体的に形成することができるので、経済的に製造される。該レンズは、巻いたり折り曲げたりできるので、小さな隙間から挿入することができ、結果として目が手術後速やかに回復する。
【0006】しかしながら、これらのレンズの不利な点は、不正確に固定されやすく、その結果として、レンズの焦点が網膜の前または後ろにあるために、手術後でさえも患者は眼鏡またはコンタクトレンズのような視覚を矯正する手段を必要とする。
【0007】この問題を改良するために、調整可能な眼内レンズが、米国特許第5800533号及び米国特許第5728155号に提案されている。そのようなレンズが図3に示される。この従来技術のレンズは、請求項1の前提部分を形成するものであって、雄ねじ部5を備える円筒状のレンズ本体1と、環状であってレンズ本体1の雄ねじ部5に螺着される雌ねじ部9を備える支持部材7と、支持部材に固定され、或いは支持部材と共に一体的に形成される触角型アーム3とからなる。レンズ本体は、支持部材内に大きくまたは小さく螺着されるので、レンズ本体及び網膜の距離と、焦点が調整される。
【0008】米国特許第5728155号は、また、可撓性のレンズ本体を支持部材内に固定することができるので、後で、角膜を貫通して作られる小さな切開創を経由してレンズを交換することを可能にする。この刊行物はさらに、レンズ本体が雌ねじ部及び雄ねじ部とは異なる他の手段により、支持部材に対して移動することができることを開示している。例えば、レンズは支持部材に固定されたウォームギヤを用いて移動することができる。
【0009】しかしながら、これらの調節可能な眼内レンズは、数多くの不利な点を備えている。一方で、これらのレンズは非常に厳しい許容範囲で互いに固定されたいくつかの部品から作られるので、製造が難しい。特に、ウォームギヤ及びそれと同等のものを用いる移動メカニズムは、精巧かつ複雑でしかも製造のために高価である。
【0010】さらに、不利な点は、レンズ本体が環状の支持部材に保持されることである。環状の支持部材は、通常、曲がらないので、移植のために大きな切開創を必要とする。さらに、支持部材が患者の視野の近くにあるので、その結果、厚い支持部材により、望ましくない反射と、障害とが起きる。
【0011】さらに、調整可能な眼内レンズが、米国特許第5203788号及び米国特許第5288293号により公知である。特に、米国特許第5288293号は、触角型アームとレンズ本体との間の角度が調整手段により調整することができるので、レンズ本体が光軸の方向に沿って触角型アームに対して移動することができる眼内レンズを開示している。調節手段は、触角と、触角が連結するインプラントレンズとの間の連結点を形成する物質である。この物質は、ヒドロゲルまたはコラーゲンのような形で、容易に水和し、或いは他の場合には脱水される。このようにして、レーザーエネルギーの処理により触角−視覚角度をいくらか変えることは、インプラントの力を変化させる効果を提供する。しかしながら、この種の調整は、非常に精密ではなく、1度行うことができるだけである。この調整は可逆的ではない。さらに、インプラントレンズの境界に位置する物質は、望ましくない光学的な障害を起こすかも知れない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、製造容易でかつ高価でなく、提示された不都合を回避する調整可能な眼内レンズを入手可能にすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、請求項1及び請求項16による調整可能なレンズにより達成され、請求項13によるその製造のための方法により達成される。各従属項は、本発明のさらに有利な形態に関する。
【0014】本発明のさらに有利な態様によれば、レンズ全体を折り曲げたり湾曲させたりできるので、該レンズは角膜の小さな切開創から挿入することができる。
【0015】特に有利な形態において、レンズ本体と触角型アームとは、1つの射出成形法により一体的に製造される。
【0016】本発明のさらに有利な形態によれば、調整手段は、角膜を貫通する非常に小さな切開創から挿入される器具をねじと噛み合わせることにより、或いは生体内に器具を挿入しないでマグネティックドライバを用いることにより、移植後に再調整できる商業的に入手可能なねじである。
【0017】本発明のさらに他の態様は、例えば圧電素子のような電気を機械的力に変換する装置により調整されるレンズを提供する。
【0018】本発明の有利な点は、光学的な障害を起こさない調整メカニズムを備える調整可能な眼内レンズの供給にある。
【0019】本発明のさらに有利な点は、調整可能な眼内レンズは、繰り返しかつ可逆的に調整できるという事実にある。
【0020】
【発明の実施の形態】水晶体が除去された人間の目が、図4に部分的に示される。透明な組織からなる角膜11の背後に位置しているのは、目の前房13である。前房13は、虹彩15と瞳孔17とにより、境界を画されている。隣接しているのは後房19であり、後房19については、一方の側では虹彩15と瞳孔17とにより境界を画され、他の側ではガラス状膜21と硝子体23とにより境界を画されている。眼内レンズは、通常、後房19に配置され、触角型アーム3は後房19の端縁または袋22に対して支えとなり、レンズをその位置に保持する。
【0021】図5は、本発明によるレンズの平面図である。レンズは、レンズ本体1を含み、互いに反対側にある2つの触角型アーム3がレンズ本体1に隣接している。触角型アーム3は、レンズ本体1の光軸27の方向に沿って触角型アーム3に対してレンズ本体1を移動すると共に、移動の程度を調整するために、調節手段25を有する。
【0022】図6(a)は、本発明によるレンズの一部の側面を示し、最も展開された位置で示される調整手段25を備える触角型アーム3の1つを示す。一方、図6(b)は、触角型アーム3を備えるレンズの同一の部分と、最も引っ張られた位置の調整手段25を示す。
【0023】レンズ本体1の方向を向いた末端29側で、触角型アーム3は、2つのフォーク状端部(fork end)31,33に分岐する。フォーク状端部31は、レンズ本体1に連結される。フォーク状端部31は、少なくともレンズ本体1との連結点と、他のフォーク状端部33との連結点とで可撓性に作られているので、2つのフォーク状端部31,33は相対的に移動が可能である。触角型アーム3全体は、好ましくは、ある程度の弾性を有する合成物質で作られている。さらに、他方のフォーク状端部33は、好ましくは、フォーク状端部31よりも堅い。これは、物質を適切に選択し、2つのフォーク状端部に適切な厚さを与えることにより実現することができる。本形態が示すように、フォーク状端部33は、フォーク状端部31より数倍厚い。
【0024】レンズ1の方を向いている末端で、フォーク状端部33は末端が丸まっているので、レンズ1が固定されるときに、レンズ1が虹彩または角膜に固定できるように突き出した部分は全く無い。
【0025】2つのフォーク状端部31,33が延在しているところから後ろの触角型アーム3の部分は、比較的柔軟な弾性物質でできている。また、本来の形を失った後に加熱により元来の形に戻る、「形状記憶」効果のある物質の使用が可能である。
【0026】この形態において、フォーク状端部31は、調整手段25を持っている。調整手段25は、光軸27の方向に沿って、フォーク状端部31を貫通して延在するねじ孔35と調整ねじ37からなる。調整ねじ37は、先端が他方のフォーク状端部33に当接し、弾性のあるフォーク状端部31,33の弾性力によりフォーク状端部33に対して押圧するようにして、ねじ孔35に螺着される。
【0027】図6(a)及び図6(b)から理解できるように、フォーク状端部33に対するレンズ本体1の位置は、調整ねじ37がねじ込まれるのと、ねじが外されるのとにつれて変化する。従って、調整可能な眼内レンズが挿入された後でも、眼科医は、患者の網膜に正確にレンズの焦点を合わせることができる。
【0028】このようにすると、眼内レンズは、まず、フォーク状端部31,33が互いに相対して支え合うことにより、調整ねじ無しで目の中に固定することができる。患者の視野の欠陥は、この手術の結果が回復した後で、解決することができる。そこで、局部麻酔下に行われる軽度の切開で、角膜をねじ孔35の上で直接開口させることができ、必要とされる長さの調整ねじ37を螺着することができる。このようにすると、視野の外側にあって、速やかに回復するような、非常に小さな角膜の切開創が必要とされるに過ぎない。
【0029】または、眼内レンズは、挿入された調整ねじ37と一緒に固定することもでき、その場合には調整ねじ37は好ましくは約半分ねじ込まれている。
【0030】適切な長さのねじを選択することにより、5ジオプトリー(3.25mm)までのレンズの調整が問題なく達成できる。
【0031】レンズ自体は、触角型アーム3を切ることによりフォーク状端部31,33の分岐が作られたあとで、射出成形法により製造することができる。または、レンズは全てが1回の射出成形法で、触角型アーム3、分岐、ねじ孔35と一緒に作ることができる。
【0032】本発明に従う眼内レンズは、製造が経済的であり、操作が複雑でなく容易であり、広範囲な調整の可能性を眼科医に提供する。
【0033】図7は、本発明の他の形態を示す。図7に示される形態は、以下の点で図6(a)及び図6(b)と異なる。この形態における調整手段は、フォーク状端部31のねじのない貫通孔43、調整ねじ37、他方のフォーク状端部33の盲ねじ孔からなる。この場合、レンズ本体1の調整は、ねじのない貫通孔43を貫通して、調整ねじ37の頭にかみ合わされる器具により達成される。2つのフォーク状端部31,33の間の隙間については、調整ねじ37の頭はフォーク状端部31の底面に当接している。ねじ37を回すことにより、フォーク状端部31は、フォーク状端部33に対して上昇されたり、下降されたりする。触角型アーム3のフォーク状端部33は、実質的にフォーク状端部31よりも厚く作られているので、ねじを変えることなく、しかもレンズから突き出る突出部及び目を傷つける可能性無しに、広範囲で調整が可能である。
【0034】示された形態の側面には、他の調整の可能性がある。例えば、図6(a)、6(b)及び7の形態のねじは、電界をかけることにより変形して、2つのフォーク状端部31,33が互いに離間するように強制する圧電素子により置き換えることができる。または、例えばくさび形スペーサ部材(spacer element)のようなスペーサ部材を、2つのフォーク状端部31,33の間に押し込むことができる。また、2つのフォーク状端部31,33の間に弾性のある、液体が充填されたクッションを位置させ、調整の目的のために液体を加えたり吸引したりすることが可能である。
【0035】また、触角型アーム3は、第1の部分(first section)に互いに堅く連結された2つのアーム層からなることができる。
【0036】また、柔軟なレンズ本体1は、好ましくはレンズと一緒に2つの丁番により折り曲げられることができる固く薄い外部リングを備えることができる。この外部リングは、さらに、移植後に、折り曲げられない位置でレンズ本体を保持する2つの受け部材(catch elements)を持つことができる。
【0037】図8は、本発明により他のレンズの側面図を示す。示されたレンズにおいて、触角型アーム3は分岐されておらず、代わりにウォームギヤの形の調整手段25を備える。触角型アーム3は2つの部分に分けられる。第1の部分41は、レンズ本体1と調整手段25との間に延在する。第2の部分39は、レンズから離れるように、調整手段25から延在する。この形態において、調整手段25は好ましくはウォームギヤであるので、触角型アーム3の部分39の位置は、触角型アーム3の部分41に対して調整することができる。
【0038】この形態は、ねじを交換すること無しに、レンズの位置を3.25mmの範囲で調整することが可能であるという利点を持っている。ウォームギヤは、触角型アーム3の部分39を介してレンズから離間して位置するので、患者の視野に無く、望ましくない反射を生じない。
【0039】ウォームギヤは、レンズ本体1と共に交換される触角型アーム3の部分41とではなく、交換される触角型アーム3の部分39と一緒になるように、設計することができる。この方法により、例えば小児における時の経過に伴う目の変化を、必要とされる重大な手術をすること無く、対応することが可能になる。
【0040】本発明による眼内レンズの他の異なる形態が図9乃至19に示される。
【0041】図9の調整可能な眼内レンズは、フォーク状端部31,33の間にくさび形スペーサ部材51を備え、スペーサ部材51はレンズの位置を変えるために移動させることができる。
【0042】他の調整可能な眼内レンズが図10及び11に示される。ここで、調整ねじ37、ねじ孔35及び貫通孔43は、光軸27に対して傾けられている。この方法では、手術後の調整のために、角膜に対する介入点が患者の視野から外側に離間して移動する。
【0043】図12によるレンズでは、偏心ディスク(eccentric disc)がスペーサ部材53として提供される。
【0044】図13によるレンズでは、調整手段は光軸27に対して平行なクランプガイドのような継ぎ手(step)の形である。
【0045】この好ましい形態では、レンズの一端に配置された触角型アーム3の一方の部分41は、他端で光軸27と一線上に揃えられた円筒状或いはディスク形の末端部材(end piece)41’を備える。触角型アーム3の他の部分39は、一端に、ディスク形の末端部材41’を囲繞する中空円筒状またはフランジ状の末端部材39’を備える。触角型アーム3の部分41は、末端部材39’の壁の好ましくは連続的な細長い隙間を貫通して突き出している。
【0046】中空円筒状の末端部材39’の内部と、ディスク形の末端部材41’の外側の輪郭とは、互いに一致している。末端部材41’は、クランプ効果により他の末端部材39’に支持されることができ、両者の相対的位置は機械的に調整することができる。
【0047】2つの末端部材39’及び41’は、一緒に調整手段を形成する。2つの末端部材39’及び41’は、好ましくは、互いに対して捻れないように形成され、例えば、中空の円筒と、ディスクとは互いに楕円形状を備える。しかしながら、半円形、多角形または「犬の骨」("dogs' bones")等の他の形もまた可能である。従って、この記述において、「中空の円筒」との用語は、環状の円筒に制限されるように理解されるべきではない。クランプする原理は、一方の末端部材としての円環状のフランジと、該フランジに挿入され他の末端部材(該フランジ)より長いピンとからなるというように、変えることもできる。
【0048】中空円筒状末端部材39’と、触角型アーム3の部分41とは、金属から一体的に作ることができ、ディスク形末端部材41’はレンズと一緒に(好ましくは一体的に)、プラスチック材料で作ることができる。
【0049】また、部分39及び末端部材39’は、生体適合性のあるプラスチックで覆われていることが好ましい。
【0050】外壁に連続的な縦の隙間を備える金属の中空円筒状の末端部材39’のデザインは、そこで受け止められる末端部材41’に対して、末端部材39’が弾性的に適合するという利点がある。
【0051】または、中空円筒状の末端部材は、また、触角型アーム3のレンズ本体1に向く側の部分41に形成することができる。
【0052】図19に示される本好適形態において、貫通孔はこの目的のために、レンズ本体の端縁に、光軸と平行に作られる。縦の隙間は、触角型アーム3の他の部分39と連結してもよい。換言すれば、この形態における調整手段は、レンズ本体の端縁に形成され、触角型アーム3の部分41を介してレンズ本体に連結されるものではない。
【0053】図14は、位置決めの後で、レンズは例えばねじのような拘束手段55により螺着できるという他の可能性を示す。
【0054】図15の調整可能な眼内レンズでは、調整手段25は、光軸27の方向に延在し、触角型アーム3の2つの部分のひとつ39に強固に連結されたピン47を備え、他方の部分41はピン47に沿って移動できるように装着される。
【0055】馬蹄形スペーサ53は、2つの部分39,41の間でピン47にしっかりと押圧され、部分39,41の間の距離を固定することができる。
【0056】または、既述のように、部分39,41はまたクランプ効果により両者の相対的位置を保持することができる。
【0057】図16において本発明による眼内レンズでは、フォーク状端部31,33の少なくとも1つは、他方のフォーク状端部33,31に対面する側で、歯を付けたラックのような歯型(toothing)49を備え、スペーサ部材51はフォーク状端部31,33に沿って移動でき、歯型49に噛み合うことにより位置決めすることができる。図17は、外側に向けられたフォーク状端部31の平面図を示す。フォーク状端部31は、好ましくは、それを貫通してスペーサ部材51に対して接近することができる中央の縦の隙間を提供する。
【0058】図18は、本発明による他のレンズを示す。これは、フォーク状端部31の長さの変化を容易に受け入れるように、伸縮部(extension)57が、ねじ孔35と分岐点との間でフォーク状端部31に提供される点で、図6(a)及び6(b)のレンズと異なる。そのような伸縮部材は、また、本発明の他の形態において適切な位置に備えることができる。図18において、伸縮部57は、フォーク状部材31におけるアコーディオン形の部分である。
【0059】多数の好適形態が上述の説明に示されているが、本発明はそれに限定されるものではない。当業者の想到可能な範囲内における変形及び部分的修正もまた、包括的に含まれる。
【出願人】 【識別番号】500355927
【氏名又は名称】マリアンネ ヤーン
【識別番号】500355938
【氏名又は名称】ドクター クラウス−エッケハルド ヤーン
【出願日】 平成12年8月1日(2000.8.1)
【代理人】 【識別番号】100077805
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 辰彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−87287(P2001−87287A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願2000−233507(P2000−233507)