| 【発明の名称】 |
吸収性物品 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 幹雄
【氏名】舛木 哲也
【氏名】倉橋 昌男
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| 【要約】 |
【課題】ウレタンフォームを具備し、包装体とした場合には厚みが薄くコンパクトで、包装袋から取り出し使用する際には厚みが回復し使用時の安心感が高く、該ウレタンフォームは紫外線やNox ガスで黄変し難い吸収性物品の提供。
【解決手段】本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備する吸収性物品において、密度が5〜35kg/m3 で、無荷重厚みが1〜10mmで、圧縮回復率が60%以上のウレタンフォームを、裏面シートと吸収体間等に具備しており、200ppmの一酸化窒素ガス中に5時間放置したとき及びカーボンアーク式フェードメータで24時間紫外線照射したときのYI値が40以下のものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備する吸収性物品において、ウレタンフォームを、前記裏面シートと前記吸収体間、前記表面シートと前記吸収体間若しくは前記吸収体内部又はそれらの複数個所に具備しており、前記ウレタンフォームは、200ppmの一酸化窒素ガス中に5時間放置したとき及びカーボンアーク式フェードメータで24時間紫外線照射したときのYI値(イエローインデックス)が40以下である吸収性物品。 【請求項2】 前記ウレタンフォームは、その密度が5〜35kg/m3 であり、無荷重下厚みが1〜10mmであり、圧縮回復率(b/a)〔但し、a;ウレタンフォームを24時間放置し、測定前にウレタンフォームに加えられている歪みを取り除いた時点の厚み(圧縮前の厚み)(mm)、b;180gf/cm2 の圧力で24時間圧縮した後、圧力を取り除き30分間放置したときの厚み(mm)〕が60%以上である請求項1記載の吸収性物品。 【請求項3】 前記ウレタンフォームは、ベンゾトリアゾール誘導体からなる紫外線吸収剤と、下記〔化1〕の一般式(I)で示され且つリン含量が4.0〜14.0重量%である三級亜リン酸エステルと、下記〔化2〕の一般式(II)、(III) 又は(IV)の基を有する1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルとからなる安定剤を含有する請求項1又は2記載の吸収性物品。 【化1】
【化2】
【請求項4】 前記三級亜リン酸エステルのリン含量が6.0〜8.0重量%である請求項3記載の吸収性物品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、軽量であるが、適度な厚みを有し使用時における安心感が高い吸収性物品、詳しくは、包装体とした場合にはコンパクトであるが、包装袋から取り出し使用する際には、厚みが回復し、使用時における安心感が高く、しかも、紫外線や窒素酸化物ガスによって外観を損ねない使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年のおむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品は、その構成や使用材料の改良により、その包装体がコンパクトになり、持ち運びが便利になった。しかしながら、包装体をコンパクトにすると、吸収性物品1枚の厚みが薄くなり、吸収性物品がぺらぺらになり、使用時に漏れに対する不安感が生じる。従って、包装体はコンパクトで軽いが、包装袋から取り出し、使用する際に厚みが回復し、使用時における安心感を付与できる吸収性物品が要請されている。 【0003】ところで、特開昭51−66194号公報には、吸収性芯体とバッキングシートとの間にあって、着用者の会陰部に吸収性芯体を閉じ込めて保持することのできる弾性、湿安定性発泡層を有するナプキンが開示されている。ここで用いられる前記発泡層としては、ポリウレタン発泡体をはじめ、ビニル発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体等が示されている。また、特開平3−197128号公報には、3層構造からなる超吸収性複合構造物で、第2層が超吸収性微粒子材料を含有する発泡体からなる超吸収性複合構造物が開示されている。ここで用いられる超吸収性微粒子材料を含有する前記発泡体としては、ウレタンフォームが用いられている。これらの公報に記載のポリウレタン発泡体やウレタンフォームは、何れも圧縮回復性を利用するものではなく、使用時における安心感を付与するために用いられるものではない。 【0004】ウレタンフォームは、その柔らかさや圧縮回復性を利用して吸収性物品に用いることにより、包装体とした場合にはコンパクトであるが、包装袋から取り出し使用する際には、厚みが回復し、使用時における安心感が高い使い捨ておむつ等の吸収性物品が得られる。しかしながら、ウレタンフォームは、紫外線や窒素酸化物(NOx )ガス等により黄変したり、褐色化することが知られている。このため、ウレタンフォームを裏面シートと吸収体間、表面シートと吸収体間若しくは吸収体内部又はそれらの複数個所に用いた使い捨ておむつ等の吸収性物品を作成した場合、これを長時間太陽光に曝したり、冬場にファンヒーターのそばに置いてファンヒーターから放出される窒素酸化物ガスに曝したりすると、ウレタンフォームのみが黄変してしまうことにより吸収性物品の外観を損ねてしまう。特に軽量化したおむつは、ウレタンフォームに隣接する素材、例えば表面材、裏面材が薄くなり、ウレタンフォームの黄変が見え易くなる。また、ウレタンフォームを吸収体内部に入れても、軽量化したおむつはパルプ層が少なく、表面材側及び裏面材側から黄変が見え易くなり、改善が望まれる。 【0005】このようなウレタンフォームの黄変を防止するために、従来より、種々の紫外線吸収剤や、酸化防止剤、ピペリジン化合物等の安定剤を添加する方法や、チタンホワイト等からなる白色顔料を添加又は塗布する方法が試みられている。しかしながら、これらの従来の方法では、ウレタンフォームの黄変防止効果は不充分であった。 【0006】従って、本発明の目的は、ウレタンフォームを具備させた吸収性物品であって、包装体とした場合には厚みが薄くなりコンパクトであるが、包装袋から取り出し使用する際には、厚みが回復し、使用時における安心感が高く、しかも、前記ウレタンフォームは紫外線や窒素酸化物ガスによって変色し難い吸収性物品を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート、及び両シート間に介在された液保持性の吸収体とを具備する吸収性物品において、ウレタンフォームを、前記裏面シートと前記吸収体間、前記表面シートと前記吸収体間若しくは前記吸収体内部又はそれらの複数個所に具備しており、前記ウレタンフォームは、200ppmの一酸化窒素ガス中に5時間放置したとき及びカーボンアーク式フェードメータで24時間紫外線照射したときのYI値(イエローインデックス)が40以下である吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態の吸収性物品としての使い捨ておむつ1は、図1〜4に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シート2,3間に介在された液保持性の吸収体4とを具備し、背側部Bの左右両側縁部B1,B2に止着用のファスニングテープ11が配されている。 【0009】詳細には、本実施形態の使い捨ておむつ1は、図1〜4に示すように、吸収体4と、吸収体4とほぼ同じ大きさの裏面シート3と、吸収体4の表面及び側面を覆うように配された表面シート2とからなる。裏面シート3の表面側には、外層不織布5が配され、吸収体4の側縁側における表面シート2上には、立体ギャザー6形成用の撥水性不織布61が配されている。外層不織布5と撥水性不織布61は、共に吸収体4の左右両側縁に延設されて、レッグ弾性部材71を狭持固定しており、左右一対のレッグギャザー7を形成している。撥水性不織布61の自由縁部62には、立体ギャザー6形成用の立体ギャザー弾性部材63が配されている。使い捨ておむつ1の長手方向両端部においては、吸収体4の長手方向両端部から外層不織布5及び表面シート2が延出されており、一対のウエスト部8を形成している。また、ウエスト部8には、シート状のウエスト弾性部材81が配されており表面シート2と外層不織布5とにより狭持固定されている。吸収体4は、吸収性ポリマー42をその繊維間隙に保持してなる嵩高不織布41と、該嵩高不織布を包装する台紙43から成る。腹側部Aにおける外層不織布5の表面には、ファスニングテープ11止着用の止着部51が設けられている。 【0010】而して、本実施形態の使い捨ておむつは、特定のウレタンフォームを所定位置に具備している。 【0011】前記ウレタンフォームは、前記裏面シートと前記吸収体間、前記表面シートと前記吸収体間若しくは前記吸収体内部の位置に配することができ、また、それらの複数個所の位置に配することもできる。前記ウレタンフォームがこのように配置されているため、本実施形態の使い捨ておむつは、包装体中では薄く且つ軽く、包装袋から取り出し使用する際に厚みが回復する。尚、本実施形態においては、ウレタンフォーム44は、図2〜4に示すように、裏面シート3と吸収体4間に配置されている。 【0012】前記ウレタンフォームを前記位置に配置する方法は特に制限されず、例えば、該ウレタンフォームをホットメルト接着剤により前記位置に接着固定する方法や、吸収体内部に配置する場合には台紙に包み込んで固定する方法等が挙げられる。 【0013】本実施形態の使い捨ておむつに用いられるウレタンフォームは、200ppmの一酸化窒素ガス中に5時間放置したとき及びカーボンアーク式フェードメータで24時間紫外線照射したときのYI値(イエローインデックス;黄変度)が40以下、好ましくは35以下、更に好ましくは30以下のものである。前記YI値が40以下であるため、前記ウレタンフォームは、ファンヒーターの近くに置かれた環境等の窒素酸化物(NO及びNO2 等のNOx )ガス中及び長時間太陽光に曝された環境等の紫外線照射下で黄変し難いものであり、吸収性物品の外観上、黄変が認識できないものである。前記YI値が40を超えると、吸収性物品の表面シート又は裏面シートの外部から、ウレタンフォームが黄変していることが判り、吸収性物品の外観を損ねる。尚、このYI値は、JIS K7103−1977により測定される。 【0014】また、前記ウレタンフォームは、紫外線吸収剤と、下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式(I)で示され且つリン含量が4.0〜14.0重量%である三級亜リン酸エステルと、下記〔化4〕(前記〔化2〕と同じ)の一般式(II)、(III) 又は(IV)の基を有する1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルとからなる安定剤を含有するものが好ましい。かかる安定剤を含有する前記ウレタンフォームを使用することにより、その黄変を著しく改善でき、前記YI値を容易に40以下とすることができる。かかる効果は、前記安定剤を構成する紫外線吸収剤と三級亜リン酸エステルと1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルとの組み合わせによる相乗効果によるものである。 【0015】 【化3】
【0016】 【化4】
【0017】前記紫外線吸収剤の例としては、特公平5−79105号公報の第4欄8行〜24行に記載の化合物が挙げられる。それらの中でも、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジアルキルフェニル)ベンゾトリアゾールが特に好ましい。これらの紫外線吸収剤は、単独又は2種以上の混合物として、前記三級亜リン酸エステル及び前記1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルと共に使用する。 【0018】前記三級亜リン酸エステルは、前記一般式(I)で示され且つリン含量が4.0〜14.0重量%の範囲であるものである。かかる三級亜リン酸エステルとして最も好ましいものは、リン含量が6.0〜8.0重量%のもので、具体例としては、トリイソデシルフォスファイト、フェニルジイソデシルフォスファイト、ジフェニルノニルフェニルフォスファイト及びトリイソオクチルフォスファイト等が挙げられる。これらの三級亜リン酸エステルは、単独又は2種以上の混合物として、前記紫外線吸収剤及び前記1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルと併用する。 【0019】前記1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルは、前記一般式(II)、(III) 又は(IV)の基を有するものであり、例えば、特公平5−79105号公報の第5欄24行〜第7欄22行に記載の各化合物等が挙げられる。それらの中でも、1,6−ヘキサメチレンビス(N,N−ジメチルセミカルバジド)〔化合物(A)〕、1,1,5,5−テトラメチルカルボヒドラジド〔化合物(G)〕、Nモルホリノカルバジン酸フェニル〔化合物(Y)〕、1,1ジメチルカルバジン酸フェニル〔化合物(Z)〕、1,6−ヘキサメチレンビス(Nモルホリノカルバジド)〔化合物(J)〕及び1,6−ヘキサメチレンビス(N,Nシクロペンチレンセミカルバジド)〔化合物(I)〕が特に好ましい。これらの1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルは、単独又は2種以上の混合物として、前記紫外線吸収剤及び前記三級亜リン酸エステルと併用する。 【0020】前記三級亜リン酸エステルのリン含有量は、特公平5−79105号公報の第7欄27行〜第8欄13行に記載の方法によって求められる。 【0021】前記安定剤の含有量は、安定効果及び製品の強度、伸度等の物性が向上する点で、前記紫外線吸収剤、前記三級亜リン酸エステル、前記1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステル共、それぞれ前記ウレタンフォームを形成するポリウレタンの0.05〜5重量%が好ましく、0.1〜3重量%が更に好ましい。 【0022】前記安定剤を前記ウレタンフォームに含有させる方法については、該安定剤を予め、ウレタンフォーム製造用原料の一部に分散させて添加しても、また、ウレタンフォーム製造用原料加熱溶解させて使用してもよい。 【0023】前記ウレタンフォームは、その製造に際し、ポリイソシアネートと活性水素含有化合物とが用いられる。前記ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等のポリイソシアネート若しくはこれらの混合物や変性されたもの又はこれらによるプレポリマーが用いられる。前記活性水素含有化合物としては、ポリオール化合物が用いられ、1分子当たり2個以上の水酸基を有する平均分子量500〜8000のポリエステルポリオール若しくはポリエーテルポリオール又はこれらの混合物が好ましい。 【0024】前記ウレタンフォームは、例えば、前記紫外線吸収剤、前記1,1−ジアルキル置換したセミカルバジド又はカルバジン酸エステルを配合したポリオール成分及び前記三級亜リン酸エステルを配合したイソシアネート成分を混合して撹拌した後に、自然発泡させて発泡体とすることによって製造される。 【0025】前記ウレタンフォームには、その他の化合物として、鎖延長剤、触媒、発泡剤、着色剤、無機充填剤、整泡剤、酸化防止剤、光安定剤等各種添加剤を含んでいても何等差し支えない。 【0026】前記ウレタンフォームの密度は、好ましくは5〜35kg/m3 、更に好ましくは5〜20kg/m3 である。前記ウレタンフォームの密度は、ウレタンフォームの成形性及び柔軟性、包装体のコンパクト性、更におつむの軽さの点から前記範囲が好ましい。なお、この密度は、ウレタンフォームを24時間放置し、測定前にウレタンフォームに加えられている歪を取り除き、ウレタンフォームの厚み、長さ及び重量を測定して得られる。 【0027】また、前記ウレタンフォームの無荷重下厚みは、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは1.7〜5mmである。前記ウレタンフォームの無荷重下厚みは、圧縮回復効果の一層の発現及び使い易さの点から前記範囲が好ましい。ここで、ウレタンフォームの無荷重下厚みとは、測定前にシートを無荷重の状態で24時間放置して、シートに加えられている歪みを取り除いた時点の厚みをいう。また、前記厚みは、レーザー変位計(キーエンス社製、型式「PA−1830」)を用い、常法に準じて測定される。尚、前記ウレタンフォームは、好ましくは0.2〜3mm、更に好ましくは0.3〜1mm迄圧縮できるものである。 【0028】また、前記ウレタンフォームの圧縮回復率は、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上、最も好ましくは90%以上である。前記ウレタンフォームの圧縮回復率は、使い捨ておむつの包装体のコンパクト性と共に、包装袋からおむつを取り出したときの回復性及び安心感の点から前記範囲が好ましい。ここで、圧縮回復率は下記測定法にて測定される。圧縮回復率測定法;測定前にウレタンフォームを24時間放置し、測定前にウレタンフォームに加えられている歪みを取り除く。歪みを取り除いた時点の厚み(ウレタンフォームを圧縮する前の厚み)をamm、180gf/cm2 の圧力で24時間圧縮した後、圧力を取り除き30分間放置した時の厚みをbmmとした時に、圧縮回復率=b/aと定義し、各厚みを測定する。ここで、厚みは、レーザー変位計(キーエンス社製、型式「PA−1830」)を用い、常法に準じて測定される。 【0029】本実施形態の使い捨ておむつにおける裏面シートとしては、透湿性のあるシートが、通気性を向上することができる点で好ましい。前記裏面シートの透湿量は、好ましくは0.5〜4g/(100cm2 ・h)であり、更に好ましくは1.0〜2.5g/(100cm2 ・h)である。透湿量が前記範囲であると、おむつ内部のムレやそれに伴う着用者の肌のかぶれを十分に防止でき、また尿等の液体の漏れを防止することができる。尚、前記透湿量は、JIS Z 0208に従って測定した値である。 【0030】また、前記の構成の使い捨ておむつの各構成部材の形成材料について説明すると、表面シート、吸収体、撥水性不織布、外層不織布としては、通常、使い捨ておむつに用いられているものを特に制限なく用いることができる。レッグ部弾性部材、立体ギャザー弾性部材及びウエスト弾性部材としても、通常、使い捨ておむつに用いられているものを特に制限なく用いることができる。ファスニングテープの形成材料としては、粘着剤が塗布されたテープ材の他、機械的ファスナーのオス材テープなどが用いられる。また、止着部形成用のテープは、ファスニングテープが粘着剤が塗布されたテープ材の場合には、剥離処理されたテープが用いられ、オス材テープの場合には、通常の機械的ファスナーのメス材として用いられるテープ材が特に制限なく用いられる。 【0031】本実施形態の使い捨ておむつは、吸収性物品に180gf/cm2 の荷重をかけた時の荷重下厚みに対し、荷重を除いた時の無荷重厚みが、1.3倍以上、特に1.5〜3倍(以下、この比率を「厚み比」という)であることが使用時に一層安心感が得られるため好ましい。本実施形態の使い捨ておむつは、前記ウレタンフォームを具備しているため、このような好ましい厚み比を容易に満足させることができる。ここで、荷重下厚み及び無荷重厚みはそれぞれ下記厚み測定法に準じて測定される。まず、吸収性物品を平面状に広げ、吸収性物品をその長手方向に2等分する線と幅方向に2等分する線との交点を中心に長手方向100mm×幅方向100mmの寸法で切り出して試験片を得る。なお、吸収性物品の長手方向または幅方向の寸法が100mmに満たない場合、吸収性物品の寸法を試験片の寸法とする。試験片を水平な台上に静置し、無荷重の状態で24時間置く。次いで、試験片の上におもりとアクリル板とを載置し、荷重をかけた状態で24時間放置する。ここで、おもりは、試験片にアクリル板と合わせて180gf/cm2 の荷重がかかる様な重さ及び大きさのものを用いた。また、アクリル板は、長さ100mm×幅100mm×厚み5mmのものを用いた。荷重を24時間かけた後、そのままの状態で試験片4隅の厚みを測定し(測定法1)、この測定値の平均をとって180gf/cm2 の荷重をかけた場合の荷重下厚みとする。次いで、おもりとアクリル板を取り除き、無荷重の状態で30分置く。30分経過後、試験片に反りや歪みがあると厚みを正確に測定できないため、試験片に1gf/cm2 の荷重がかかるようにおもり及びアクリル板を載置し、試験片を平坦な状態に保つ。ここで、おもりは、試験片にアクリル板と合わせて1gf/cm2 の荷重がかかる様な重さ及び大きさのものを用い、アクリル板は、長さ100mm×幅100mm×厚み5mmのものを用いた。そして、アクリル板とおもりを載せ、直ちに前記測定法1と同様に試験片の厚みを測定し、この測定値の平均をとって、無荷重厚みとする。 【0032】本実施形態の使い捨ておむつは、包装体とする際には、通常通り、適宜折り畳まれ、積層され、圧縮されて収納包装される。そして、本実施形態の使い捨ておむつを包装袋から取り出して使用する際には、該おむつは優れた圧縮回復性を発現する。 【0033】本実施形態の使い捨ておむつは、前述の如く構成されているので、包装体とした場合には、厚みが薄く、コンパクトにでき、包装袋から取り出して使用する際には厚みが回復して適度な厚みを有するようになるため、使用者等に薄さからくる不安感を与えることなく安心して使用できると共に、前記ウレタンフォームは紫外線や窒素酸化物ガスによって変色し難く、おむつの外観を損ねることがない。 【0034】なお、前述の実施形態においては、展開型の使い捨ておむつを例示して説明したが、本発明は、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等にも適用可能である。 【0035】 【実施例】ウレタンフォームの製造例(製造例1〜7及び比較製造例1〜9)ポリエステルポリオール(水酸基価86、平均分子量1300)100重量部に表1及び表2に示す三級亜リン酸エステル以外の安定剤を所定量添加し、60〜80℃で2〜6時間加熱撹拌し、溶解させた。このポリオール成分に、水5重量部、トリエチレンジアミン0.8重量部、シリコン整泡剤1重量部を添加混合し、ポリオール成分とした。次に、トリレンジイソシアネート(TDI)100重量部に、表1及び表2に示す三級亜リン酸エステルを所定量添加混合させイソシアネート成分とした。次に、前記ポリオール成分100重量部と、イソシアネート成分10重量部とを充分に混合撹拌した後、自然発泡させ、密度26kg/m3 の発泡体を得た。これを2mmの厚みにスライスし、白色硬化物シートであるウレタンフォーム(150mm×150mm)を得た。得られたウレタンフォームを用いカーボンアーク式フェードメーターで24時間の紫外線照射試験を行った後、試験片の黄変度をJIS K7103−1977(プラスチックの黄色度及び黄変度試験方法)によって測定し、イエローインデックス(YI値)で表1及び表2に示した。 【0036】尚、実験に用いた試験機は以下の通りである。 (1)カーボンアーク式フェードメーター;スガ試験機(株)製、FAL−SH−C型(2)色差計;日本電色工業(株)製、SZ−Σ80【0037】また、製造例1〜7及び比較製造例1〜9で得られたウレタンフォームを用い200ppmの一酸化窒素ガス中に5時間放置した後、前記紫外線照射試験と同様にして黄変度を測定し、YI値を表1及び表2に示した。 【0038】 【表1】
【0039】 【表2】
【0040】尚、表2中の*1〜*4の構造式は、下記〔化5〕に示す通りである。 【0041】 【化5】
【0042】実施例1及び比較例1表3に示す組成及び溶融粘度のホットメルト接着剤を、製造例1及び比較製造例1で得られたウレタンフォームの一方の面に、スパイラルスプレー法(ホットエアー温度150℃、圧力1.8kg/cm2 )にて、塗工量5g/m2 で点状の塗工部ができるようにパターン塗工により、実質的に均一に分散塗工し、これを、吸収体を包む台紙と接着した。また、裏面シートとして、JIS Z 0208に従って測定した透湿量が1.5g/(100cm2 ・h)の透湿性シートを用い、その他の構成は従来法に従い、ウレタンフォームを裏面シートと吸収体間に接着固定した、図1〜4に示す使い捨ておむつ(紙おむつ)を作成した。 【0043】 【表3】
【0044】実施例及び比較例の吸収性物品に用いたウレタンフォーム、及びその密度、初期厚み〔無荷重下厚み〕、圧縮回復率、並びにそのウレタンフォームを用いたおむつの荷重下厚み、無荷重厚み及び厚み比を表4に示す。尚、荷重下厚み及び無荷重厚みは、それぞれ前記の使い捨ておむつにおける厚み比の項で記載した厚み測定法に準じて測定した。 【0045】また、このおむつを用いカーボンアーク式フィードメーターで裏面シート側から24時間の紫外線照射を行った後、ウレタンフォームの変色の有無によるおむつの外観を目視により評価した。その結果を表4に示す。尚、この評価基準は次の通りである。 ○;ウレタンフォームが黄変せず、おむつの外観上全く問題ない。 △;ウレタンフォームの黄変をおむつの外部から僅かに認識できる。 ×;ウレタンフォームの黄変をおむつの外部からはっきりと認識できる。 【0046】 【表4】
【0047】前記の結果から明らかなように、窒素酸化物ガス中及び紫外線照射下で黄変し難い特定のウレタンフォームを、おむつ内の所定位置に配することで、包装体とした場合にはコンパクトにでき、包装袋から取り出し使用する際には、厚みが回復し、使用時における安心感を付与できると共に、前記ウレタンフォームは紫外線等によって変色し難くおむつの外観を損ねないことが判る。 【0048】 【発明の効果】本発明の吸収性物品は、包装体とした場合にはコンパクトであるが、包装袋から取り出し使用する際には、厚みが回復し、使用時における安心感が高く、しかも、前記ウレタンフォームは紫外線や窒素酸化物ガスによって変色し難いものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月26日(1999.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076532 【弁理士】 【氏名又は名称】羽鳥 修 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−29387(P2001−29387A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月6日(2001.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−210108 |
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