| 【発明の名称】 |
粘着パッドおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 尚則
【氏名】今野 真之
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| 【要約】 |
【課題】緩衝作用を有する発泡体層と不織布との積層体を基材シートとし、靴擦れ防止やウオノメ、タコ、イボ等の患部保護に用いることができる粘着パッドおよびその製造方法を提供するものである。
【解決手段】発泡体層と、布帛層と、粘着剤層の順で積層されてなり、発泡体層が布帛層内に一部埋設されていることが好ましい。布帛層の坪量は70g/m2 以上のものが好ましい。布帛の片面に、気泡を包含したエマルジョン状態の発泡液を塗布、乾燥して発泡体層を形成し、発泡体層形成面とは反対面の布帛表面に粘着剤層を形成することによって、粘着パッドを得ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発泡体層と、布帛層と、粘着剤層との順で積層されてなることを特徴とする粘着パッド。 【請求項2】 発泡体層が布帛層内に一部埋設されている請求項1記載の粘着パッド。 【請求項3】 布帛層が少なくとも坪量70g/m2 の不織布である請求項1記載の粘着パッド。 【請求項4】 粘着パッドが靴擦れ防止用粘着パッドである請求項1記載の粘着パッド。 【請求項5】 粘着パッドの略中央部に開口部を有するウオノメ、イボ、タコ用の粘着パッド。 【請求項6】 布帛の片面に気泡を包含したエマルジョン状態の発泡液を塗布、乾燥して発泡体層を形成し、発泡体層形成面と反対面の布帛表面に粘着剤層を形成することを特徴とする粘着パッドの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は粘着パッドおよびその製造方法に関し、詳しくは緩衝作用を有する発泡体層と不織布との積層体を基材シートとし、靴擦れ防止や、ウオノメ、タコ、イボなどの患部保護に用いることができる粘着パッドおよびその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から靴擦れ防止用途や、ウオノメ、タコ、イボなどの患部に貼付する緩衝効果を有する粘着パッドには、発泡体シートを基材に用いた粘着シートが利用されている。 【0003】通常、発泡体シートを作製するにはポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムの片面に発泡液を塗工、乾燥して発泡体シートを作製しているが、このようにして得られる発泡体シートは、プラスチックシートに接する側の表面は緻密層となり、発泡体層全体が均一な発泡状態にならなくなる。つまり、このような製造方法では、発泡液が乾燥する際に、発泡液中の溶媒はプラスチックシート側から揮散せず、露出表面からのみの揮散乾燥となるので、プラスチックフィルム側の表面は緻密層となってしまうのである。このように緻密層ができると緩衝効果が低下してしまうので、充分な緩衝効果を期待できなくなり、特に発泡体層の厚みが薄いほど緩衝効果の低下が著しい。 【0004】また、本発明のような粘着パッドの場合には発泡体層の片面に粘着剤層を形成しているが、基材に発泡体層のみを用いた場合、発泡体層内に存在する乳化剤や増粘剤、起泡剤などが粘着剤層との界面や粘着剤層中に移行したりする結果、発泡体層と粘着剤層との投錨力の低下を招いたり、粘着剤層の内部凝集力が低下して粘着パッドを皮膚面から剥離する際に糊残り減少を生じることがある。 【0005】さらに、基材に発泡体層のみを用いた場合には、基材自体の機械的強度が不足し易くなるので、皮膚面から粘着パッドを剥離除去する際に発泡体層がちぎれたり、貼付使用時の磨耗によって発泡体層が破損する恐れがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従来の発泡体層を基材とした粘着パッドの問題点を解決するべく検討を重ねた結果、発泡体層単体ではなく、布帛と一体化した積層体を基材に用いることによって、これらの問題点を解決する粘着パッドが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。 【0007】さらに、粘着パッドにおける発泡体層の作製には所謂、フロス発泡法を用いた特定の製造方法を採用することによって、均一な発泡状態の発泡体層が得られることも見い出した。 【0008】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は発泡体層と、布帛層と、粘着剤層との順で積層されてなることを特徴とする粘着パッドを提供するものである。 【0009】さらに、本発明は布帛の片面に気泡を包含したエマルジョン状態の発泡液を塗布、乾燥して発泡体層を形成し、発泡体層形成面と反対面の布帛表面に粘着剤層を形成することを特徴とする粘着パッドの製造方法を提供するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の粘着パッドにおける発泡体層は、独立発泡体でも連続発泡体でもよいが、発泡剤を用いて発泡させる独立発泡体ではなくエマルジョン状態の発泡液から溶剤を乾燥、除去して発泡させる連続発泡体とすることが、クッション性や復元性などの点から好ましい。特に、本発明の製造方法のように、気泡を包含した発泡液を布帛の片面に塗布、乾燥して発泡体層を形成する、所謂フロス(Froth)発泡法を用いる場合には、均一な発泡状態の発泡体を得ることができる。 【0011】上記発泡体を形成するためには、骨格となるゴム成分(例えば、天然ゴムやスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、クロルプレンゴム、アクリロニトリル共重合体ゴムなど)に、起泡剤としての乳化剤や、増粘剤、架橋剤などを混合してエマルジョン状態の発泡液を作製する。攪拌混合する際に空気を注入して微細な気泡を均一に抱き込ませることによって良好なフロス発泡体を作製することができる。 【0012】本発明における上記発泡体の層は、布帛、例えば織布、不織布、編布などの片面に形成する。このように発泡体層を布帛の片面に形成することによって、発泡体層の機械的強度を補強することができるのであり、発泡体層を布帛内部に一部埋設するように形成することによって投錨性を良好にでき、しかも機械的強度の向上を確実なものにすることができる。上記のように用いる布帛の種類は特に限定されないが、これらのうち発泡体溶液の塗布時の含浸性の点から不織布を用いることが好ましい。さらに、布帛の素材としては、ポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレン、パルプ、レーヨン、ナイロン(ポリアミド)などを用いることができる。これらのうち粘着剤層との投錨性が良好であり、布帛表面が平滑であることから、スパンレースのポリエステルやレーヨンからなる不織布を用いることが好ましい。 【0013】また、本発明の製造方法では布帛の片面に前記発泡液を塗布するので、塗布した発泡液が裏抜けを生じないようにするために、布帛の坪量を少なくとも70g/m2 、好ましくは100g/m2 以上とする。また、坪量があまりにも大きすぎると得られる発泡体の発泡が不均一となる恐れがあるので、上限を200g/m2 程度にすることが好ましい。 【0014】本発明において用いる粘着剤層は、発泡体層形成面と反対面の布帛表面に形成する。粘着剤層を形成するための粘着剤としては、皮膚面に接触した際に極度の皮膚刺激を生じないものであれば、一般の医療用粘着剤として用いられているものを用いることができる。具体的には、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤などが挙げられる。これらの粘着剤を用いて形成する粘着剤層の厚みは、適度の皮膚接着性の維持の点から、40〜100μm程度とする。 【0015】本発明の粘着パッドは上記のような構成からなるものであるが、以下に具体的製造方法の一例を示す。 【0016】まず、ゴム成分や乳化成分、架橋剤、増粘剤、水、その他の成分を混合して均一に分散するように攪拌後、ゲル化剤を添加して、さらに、空気を混合液中に強制的に注入し、ムース状にエマルジョン化した発泡液を得る。 【0017】次いで、得られたムース状の発泡液を不織布などの布帛の片面に塗工、乾燥して布帛の片面に発泡体層が一体化された基材シートを得る。このとき得られる基材シートは発泡液が布帛内にしみ込んだ状態で乾燥されているので、発泡体の一部が布帛内に埋入した状態となっている。 【0018】このようにして得られた基材シートは、2.5kg/cm2 の荷重をかけた時の圧縮厚みが1〜2mmとなるようにすることが、特にフットケア用途の場合に違和感を生じずに貼付することができ、そのためには圧縮前の厚みを3〜4mm程度に設定することが好ましい。 【0019】次いで、布帛の他面に直接、粘着剤層形成用の粘着剤溶液を塗布乾燥するか、もしくは別途セパレータ上で粘着剤層を予め形成させておいたのち、この粘着剤層を布帛の他面に転着積層することによって、発泡体層/布帛層/粘着剤層の順で積層されてなる粘着パッド用の粘着シートを得る。 【0020】最後に、得られた粘着シートを所望の形状に打ち抜くことによって、本発明の粘着パッドとすることができる。このとき、粘着パッドの略中央部に、数mmφ〜十数mmφの開口を設けることによって、ウオノメやイボ、タコなどの患部を保護するための粘着パッドとすることができる。 【0021】なお、本発明の粘着パッドは上記構成からなるものであるが、粘着剤層の表面を保護する目的で、粘着剤層の露出表面を公知のセパレータで被覆保護することが好ましい。この場合、各粘着パッド毎にセパレータを設けてもよいが、1枚のセパレータ上に複数の粘着パッドを載置するようにしてもよいことは云うまでもない。 【0022】 【発明の効果】本発明の粘着パッドは以上のような構成からなるものであって、発泡体層と布帛を一体化した基材と用いることによって、機械的強度が格段に向上し、しかも発泡体層と粘着剤層とは布帛によって隔離されているので、粘着剤層の内部凝集力の低下や投錨性の低下も防止することができるものである。 【0023】また、本発明の製造方法によれば、発泡液を布帛上に塗布したのちに乾燥しているので、発泡液中の溶媒などは布帛側からも揮散し、発泡体層に緻密層が生じず、均一な発泡状態を有する発泡体を得ることができるのである。また、このような製造方法を採用しているので、発泡体の厚みが1mm以上の比較的厚いものを作製しても、均一な発泡体層を得ることができるのである。 【実施例】以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。 【0024】実施例1天然ゴムラテックス45重量部と、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックス45重量部からなるラテックス混合物(固形分濃度69重量%)に、起泡剤(アニオン系起泡剤1.4重量%、スルホサクシネート系起泡剤6.3重量%)3重量部、架橋剤4重量部、増粘剤4重量部を配合した混合液を均一に攪拌したのち、ゲル化剤2重量部を添加し、さらに空気を液中に強制注入してムース状の発泡液を作製した。 【0025】得られたムース状の発泡液をポリエステル系スパンレース不織布(坪量80g/m2 )の片面に塗布したのち、200℃で乾燥させて、厚み3.5mmの発泡体層を有し、不織布が一体化した基材シートを作製した。 【0026】次に、天然ゴム50重量部、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム50重量部、粘着性付与樹脂90重量部、液状ゴム45重量部、可塑剤60重量部、老化防止剤1重量部からなる粘着剤組成物を、上記にて作製した基材シートの不織布面に粘着剤層の厚みが40μmをなるように形成し、粘着パッド用の粘着シートを得た。 【0027】上記のようにして得られた粘着シートを、外径15mmφ、内径5mmφのドーナツ状に打ち抜いて、本発明の粘着パッドを得た。 【0028】比較例1実施例1において発泡体層作製の際に用いた不織布の代わりに、ポリエステルフィルムを用いて発泡体層を作製し、作製した発泡体層の表面に粘着剤層が接触するように積層された粘着パッドを作製した。 【0029】実施例1および比較例1にて得られた発泡体層の断面を目視にて観察したところ、実施例1にて得られた発泡体層は、約1mmφ前後の空隙が均一に形成されていた。一方、比較例1にて得られた発泡体層は約1mmφ前後の空隙があるが、所々に数mmφ前後の大きな空隙があり、発泡液の乾燥時に均一に溶媒等が揮散できなかったものと思われる。 【0030】また、実施例1および比較例1にて得られた粘着パッド用の基材シートにおける経時的粘着力(対ベークライト板接着力、JISZ0237に準じた測定法)の変化を調べたところ、表1に示す結果が得られた。つまり、本発明品では粘着力の経時的減少は見られなかったが、比較例品では明らかな粘着力の経時的減少が観察された。 【0031】 【表1】
【0032】さらに、実施例1および比較例1にて得られた粘着パッドを、足にウオノメのある被験者(n=3)のウオノメの部分に貼付して、1日間通常の生活を送ってもらった。貼付後1日経過した際に、貼付性(粘着パッドのズレや脱落の有無の確認)、痛み緩和作用(ウオノメによる痛みの有無)、貼付中の違和感(緩衝作用があるか否か)を調べたところ、実施例品は上記項目の全てについて良好な結果が得られた。一方、比較例品は貼付性については良好であったが、痛み緩和作用および違和感の点で、やや実施例品に劣るものであった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003964 【氏名又は名称】日東電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月7日(1999.7.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−17463(P2001−17463A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月23日(2001.1.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−192514 |
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