| 【発明の名称】 |
家畜開頭用固定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中野 貞雄
【氏名】梅澤 直孝
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】頭部を載せる載置台と、載置台の両側に向き合った一対の頭部挟扼具とからなり、該頭部挟扼具が立て板部を有し、各立て板部に多数のボルトが対向方向に螺進可能に貫通していることを特徴とする家畜開頭用固定装置【請求項2】載置台が口側を載せる前方載置台と首側を載せる後方載置台から構成され、そのそれぞれの載置台を前後および上下に移動調節自在としたことを特徴とする請求項1の家畜開頭用固定装置【請求項3】載置台両側に向き合った一対の頭部挟扼具が、ハンドルによって離接方向に移動することを特徴とする請求項1の家畜開頭用固定装置【請求項4】一対の頭部挟扼具が、載置台の両側に延設された横架部材上に設けられるとともに、それぞれの頭部挟扼具が、この横架部材に添設された、逆方向に螺条を形成した螺杆の各螺条に螺合し、更にこの螺杆を回転するハンドルが設けられ、該ハンドルの回転により一対の頭部挟扼具が離接方向に横架部材上を移動することを特徴とする請求項1の家畜開頭用固定装置 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、病死した家畜の脳を摘出する時に用いられる家畜開頭用固定装置に関するものである。 【0002】 【従来技術と問題点】従来、家畜は肉や乳を得るために各地の畜産農家で飼育されており、日々の健康管理のもと飼育されている。しかし、健康には注意しているものの腫瘍や感染等の疾病または怪我等により家畜が死ぬこともあり、特に疾病により家畜が死んだ場合は、その死んだ原因が他の家畜にまで影響を与える原因であるのかが畜産農家にとっては第一に心配されるところであった。 【0003】このため、所定の検査機関で病死等に係る家畜を調査するようになり、重篤な疾病をもたらす伝染病など死んだ家畜の脳に疾病による特異的な所見があることから、最近では死んだ家畜の脳を摘出して、病性鑑定するようになった。この場合の脳の摘出方法は、所定の検査機関でも家畜の頭部を切断し、この頭部をロープ等の紐体やベルトにより固定して、家畜の頭部を斧等の道具で切開して脳を取り出すようにしていた。 【0004】しかし、家畜の頭部の形状はさまざまであり、きちんと固定できないため頭部を切開している最中や脳を摘出している最中に頭部が動いて脳を傷付けてしまうことがあり、このため、摘出した脳を十分調査することができず死因を究明することができないこともしばしばあった。また、頭部が動いてしまったときに斧が頭部より外れて、頭部を切開している作業者やその作業補助をしている者に当たる危険性も孕んでいた。従来の固定装置は、極めて原始的なものであり、単に家畜頭部を突起を形成した一対の板で頭部を両側から挟圧するものであり、どのような頭部形状にも対応できるものではなかった。 【0005】 【目的】本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、死んだ家畜の頭部を簡単且つ確実に固定することができる家畜開頭用固定装置を提供することを目的とするものである。 【0006】 【問題を解決するための手段】本発明の要旨とするところは、頭部を載せる載置台と、載置台に向き合って進退する一対の頭部挟扼具とからなり、該頭部挟扼具が立て板部を有し各立て板部に多数のボルトが対向方向に螺進可能に貫通していることを特徴とする家畜開頭用固定装置である。載置する家畜の頭部は、病死等した家畜の胴体から切断されたものである。 【0007】この頭部を載せる載置台は家畜の頭部を安定良く載せることができるものであれば、特にその形状や構造を限定するものではないが、口側を載せる前方載置台と首側を載せる後方載置台から構成して、そのそれぞれの載置台を前後および上下に移動調節することができるようにするのがよい。移動調節の方法や構造も特に限定するものではなく適宜好適な方法や構造により構成すればよい。また、前方載置台はその中央部分を低くして、前方から見てV字の形状とする方が家畜の口側の座りがよい。 【0008】頭部挟扼具は、載置台に向き合って進退する一対の部材であり、頭部挟扼具は、それぞれ立て板部を供えている。立て板部は通常垂直に立設されるが、傾けておいてもよい。それぞれ立て板部には、対向して多数のボルトを螺進可能に貫通して螺設されている。 【0009】載置台両側に向き合って進退する一対の頭部挟扼具は、ハンドルによって離接方向に移動し、更に詳しくは、一対の頭部挟扼具は、載置台の両側に延設された横架部材上に設けられるとともに、それぞれの頭部挟扼具が、この横架部材に添設された、逆方向に螺条を形成した螺杆の各螺条に螺合している。そして、この螺杆を回転するハンドルが螺杆端部に設けられ、該ハンドルの回転により一対の頭部挟扼具が離接方向に横架部材上を移動する。横架部材は、垂設する支柱を介して脚部に支持され、適当な幅で並行に設けられている。それぞれの脚部は適当な間隙を設ける。 【0010】 【作用】本発明の家畜開頭用固定装置は以上のように構成されているので、先ず切断された家畜の頭部の大きさに合わせて、前方載置台および後方載置台の前後の幅および高さを調節し、口側を前方載置台にまた首側を後方載置台に載せる。次に頭部挟扼具の移動ハンドルを回転させ、頭部の両側に位置する左右の頭部挟扼具のそれぞれを中央方向に移動させて頭部を挟扼する。これにより、家畜の頭部は前後左右さらには上下に動くことなく仮固定される。 【0011】次に、左右の頭部挟扼具の対向する立て板部に螺設された複数のボルトの一本一本が、その突出高が調節可能であるため、家畜の頭部をその凹凸に応じて左右から螺進して挟むことにより、多数のボルト先端が頭部の皮膚または頭蓋に食い込む。この食い込みにより載置した頭部の全方向への動きを阻止することができる。 【0012】 【実施例】本発明の家畜開頭用固定装置の一実施例を以下図面に従って説明すると、図1は、本発明に係わる家畜開頭用固定装置の斜視図であり、1は家畜開頭用固定装置、2は脚、3は脚2の支柱であり、脚2と支柱3を含めた脚部は逆T字形状である。また、支柱3の上端には横架部材9が設けられており、その横架部材9には家畜頭部を載置する前方載置台4および後方載置台5が保持され、また、家畜頭部10を挟扼する頭部挟扼具6が内装された螺軸(図示せず)で対向方向に移動すべく保持されている。7は固定用のボルト、8は左右の頭部挟扼具6を螺進させる螺杆11の回転用のハンドルである。螺杆11には、その両側に螺条方向を異にする螺条が形成されており、頭部挟扼具6は、離接方向に移動するものとなっている。 【0013】図2は、家畜開頭用固定装置の正面図、図3は、家畜開頭用固定装置の側面図、図4は家畜開頭用固定装置の平面図である。また、図5は、頭部挟扼具のボルト部の部分拡大図であり、6は頭部挟扼具、61は立て板部、62は外壁であり、ボルト7は外壁62側から螺入されて立て板部61に螺設される。また、ボルト7の立て板部61への突出長さはナット71によって調節される。 【0014】図6は、使用状態を示す前方斜視図であり、先ず切断された家畜の頭部10の大きさに合わせて、前方載置台4および後方載置台5の前後の幅および高さを調節し、口側を前方載置台4にまた首側を後方載置台5に載せる。次に頭部挟扼具6の移動用ハンドル8を回転させ、頭部10の両側に位置する左右の頭部挟扼具6のそれぞれを中央方向に移動させて頭部10を挟扼する。これにより、家畜10の頭部は前後左右さらには上下に動くことなく固定され、頭部10の切開そして脳の摘出と作業を進めればよい。 【0015】 【効果】本発明の家畜開頭用固定装置は以上のように構成されているので、頭部を載置台に載せ、載置台に向き合って進退する一対の頭部挟扼具を対向方向に移動して適当な位置に位置させ、ついで、立て板部に螺設された多数のボルトを家畜頭部の形状及び大きさにあわせて螺進させて、しっかりと固定できるから、家畜の種類または頭部の大きさの違いに関係なく、簡単且つ確実に家畜の頭部を固定することができる。これにより、頭部を切開している最中や脳を摘出している最中に頭部の動きあるいはぐらつきで脳を傷付けてしまうこともなく、家畜全ての脳を調査することができ、死因となった要因を究明することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000237824 【氏名又は名称】富士平工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年11月8日(1999.11.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071238 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 恒久
|
| 【公開番号】 |
特開2001−128998(P2001−128998A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月15日(2001.5.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−317212 |
|