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【発明の名称】 歯科技術的なフライス削りのための関節式切削アーム
【発明者】 【氏名】ゲルト ショステーク

【氏名】ハルトムート ブリンクマン

【氏名】クラウス−ディートリッヒ リンゲマン

【氏名】オット フィンケ

【要約】 【課題】歯科技術的なフライス切削装置のための関節式フライス切削アームで、その中央部分が、一方ではケーシング固定された第1の垂直な関節軸に、他方では第2の垂直な関節軸に、水平方向で旋回可能に接続され、第2の垂直な関節軸が、フライス切削ユニットのための支持体に堅固に結合され、フライス切削アームを固定するための、2つの関節軸に作用する共通の緊締装置が設けられている形式のもの改良して、比較的簡単な構造的な構成で、遠隔操作によって高い緊締力を関節軸にもたらすことができ、確実かつ人間工学的な作業経過が可能にする。

【解決手段】2つの関節軸10,12がそれぞれ1つのブレーキ面27,28を有しており、軸方向に可動なブレーキプレート29が、圧力媒体で操作されるブレーキ操作装置によって2つのブレーキ面27,28に押しつけ可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 歯科技術的なフライス切削装置のための関節式フライス切削アームであって、該関節式フライス切削アームの中央部分が、一方ではケーシング固定された第1の垂直な関節軸に、他方では第2の垂直な関節軸に、水平方向で旋回可能に接続されており、前記第2の垂直な関節軸が、フライス切削ユニットのための支持体に堅固に結合されており、関節式フライス切削アームを固定するための、2つの関節軸に作用する共通の緊締装置が設けられている形式のものにおいて、2つの関節軸(10,12)がそれぞれ1つのブレーキ面(27,28)を有しており、軸方向に可動なブレーキプレート(29)が、圧力媒体で操作されるブレーキ操作装置によって2つのブレーキ面(27,28)に押しつけ可能であることを特徴とする、歯科技術的なフライス切削のための関節式フライス切削アーム。
【請求項2】 ブレーキプレート(29)が、ニューマチック式又はハイドロリック式に負荷可能な大面積のダイヤフラム(30)に接続されている、請求項1記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項3】 ダイヤフラム(30)がブレーキプレート(29)に当接していて、これとは反対側のダイヤフラム(30)の側に存在する圧力室(32)がニューマチック式に又はハイドロリック式に負荷可能である、請求項2記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項4】 圧力室(32)がほぼブレーキプレート(29)の全面に亙って延びている、請求項3記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項5】 ブレーキプレート(29)が無負荷状態で、ばね(29a)によってブレーキ面(27,28)から持ち上げられるようになっている、請求項1記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項6】 ブレーキ面(29)が、端面側で関節軸(10,12)に取り付けられたブレーキディスク(23,24)によって形成されている、請求項1記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項7】 ブレーキディスク(23,24)がそれぞれ1つの摩擦ライニング(25若しくは26)を有している、請求項6記載の関節式フライス切削アーム。
【請求項8】 関節式フライス切削アームの中央部分(11)が、スラスト軸受(22)有利にはテーパころ軸受を介して2つの関節軸(10,12)に支承されている、請求項1記載の関節式フライス切削アーム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科技術的なフライス切削装置のための関節式フライス切削アームであって、該関節式フライス切削アームの中央部分が、一方ではケーシング固定された第1の垂直な関節(ヒンジ)軸に、他方では第2の垂直な関節(ヒンジ)軸に、水平方向で旋回可能に接続されており、前記第2の垂直な関節軸が、フライス切削ユニットのための支持体に堅固に結合されており、関節式フライス切削アームを固定するための、2つの関節軸に作用する共通の緊締装置が設けられている形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】歯科的な対象物特に鋳造歯及び義歯部分をフライス削りする場合は、自動的な歯成形に基づいて、水平面で移動するフライス切削ユニットだけによって実施することができる。このために、水平方向で可動な関節式フライス切削アームが必要であって、その、フライス切削アームのための支持体は一般的な形式でリニアユニットを有しており、このリニアユニットは、関節式フライス切削アームの運動平面に対して垂直なフライス切削ユニットの運動を可能にする。
【0003】歯科技術的なフライス切削装置のための公知の関節式フライス切削アームは、一般的に、関節(ヒンジ)によって結合された多数の関節アーム部材より成っており、これらの関節アーム部材は水平平面内での必要な可動性を可能にする。
【0004】一般的な形式で同様に歯科技術的なフライス切削装置で実施することができるその他の作業、例えば穿孔又はねじ切りのために、関節式フライス切削アームを堅固に特に、水平平面内で不動に構成する必要があり、この場合、単に関節式フライス切削アームに取り付けられたリニアユニットは、作業軸線の方向で1自由度を有するだけである。このような穿孔及び切削作業は高い精度で行う必要があるので、作業中に堅固な関節式フライス切削アームは高い剛性度及び非可撓性を有していなければならない。
【0005】このような相反する要求を満たすために、2つの異なるフライス切削アームを有する歯科技術的なフライス切削装置が開発されており、この場合、一方のフライス切削アームが旋回可能に関節状に構成されていて、必要な水平方向の運動可能性を有しており、これに対して他方のフライス切削アームは堅固に構成されていて、前記穿孔及び切削作業のために必要な剛性及び非可撓性を有している。このために必要な構造コストはかなり高価である。
【0006】その他の公知のフライス切削装置は、関節式フライス切削アームの関節を緊締装置によって固定することができることによって、前記の要求を満たしている。これによって、第2の堅固なフライス切削アームを省くことができる。
【0007】公知の歯科技術的なフライス切削装置(ドイツ連邦共和国特許第3611518号明細書)においては、関節の機械的な固定は、別個に操作される機械的な緊締装置例えばトグル又はハンドル車によって行われる。この場合、関節式フライス切削アームを固定するために、多数のハンドルを構成する必要がある。しかも係止作用は、それぞれ使用者によってもたらされる手動力に関連している。
【0008】この他に、歯科技術的なフライス切削装置の関節式フライス切削アームの各関節(ヒンジ)のために、別個の電磁石式のブレーキ装置を設けることが公知である。これによって遠隔操作が可能ではあるが、必要な構造ストはかなり高くなる。しかしながら得られる緊締力は構造に制限されて比較的小さいので、大きい負荷が働くと係止がゆるんで、作業過程が不正確になる。このような欠点は、使用者によってもたらされる緊締力が規定されず、しばしば小さすぎる場合に、機械的な係止においても生じるので、同様に作業過程が不正確になる危険性がある。
【0009】冒頭に述べた形式の公知の関節式フライス切削アーム(ドイツ連邦共和国実用新案第9416767.2号明細書)において、2つの関節軸に作用する共通の緊締装置が、手によって引き締められるちょうナットによって操作される。この場合、得られる緊締力も、それぞれ使用者によってもたらされる手動力に基づいており、軸を係止するための運動経過は人間工学的であって、遠隔操作は不可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は、冒頭に述べた形式の関節式フライス切削アームを改良して、比較的簡単な構造的な構成で、得なく操作によって高い緊締力が、関節式フライス切削アームの関節にもたらすことができ、それによって、確実かつ人間工学的な作業経過が可能となるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発明によれば、2つの関節軸がそれぞれ1つのブレーキ面を有しており、軸方向に可動なブレーキプレートが、圧力媒体で操作されるブレーキ操作装置によって2つのブレーキ面に押しつけ可能に構成されている。
【0012】
【発明の効果】共通のブレーキプレートを圧力媒体で操作することによって、高いブレーキ力を2つの関節に作用させることができるので、関節式フライス切削アームを確実に固定することができる。ブレーキ操作装置を遠隔装置することによって、簡単な人間工学的な作業経過が可能であって、この場合、もたらされる高い緊締力は、使用者の手動力に基づいてはいない。。
【0013】有利には、ブレーキプレートはニューマチック(空圧)式又はハイドロリック(液圧)式に負荷可能なダイヤフラムに接続されている。圧力媒体で操作される駆動部材としてダイヤフラムを使用したことによって、圧力媒体で負荷される大きい面を有する比較的簡単な構造形式が可能であるので、比較的小さい圧力で高い緊締力が得られる。
【0014】有利には、ダイヤフラムはブレーキプレートに当接していて、これとは反対側のダイヤフラムの側に存在する圧力室は、ニューマチック式又はハイドロリック式に負荷可能である。これによってニューマチック式又はハイドロリック式に生ぜしめられ他力をブレーキプレートに簡単に伝達することができる。
【0015】圧力室がブレーキプレートのほぼ全面に亙って延びていれば特に有利である。これによって、ブレーキプレートの提供された全面は圧力で負荷される。
【0016】本発明の思想のその他の有利な実施態様は、従属請求項に記載されている。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に示した実施例を用いて具体的に説明する。
【0018】歯科技術的なフライス切削装置のベース体1は、図1に示したように作業テーブル2と電気式の操作盤3とを有している。作業テーブル2は、加工しようとする歯科技術的な対象物を受容するために用いられる。ベース体1は、垂直なガイドコラム4に結合されていて、このガイドコラム4は関節式切削アーム6のためのガイド軌道5を有している。このガイド軌道5は、フライス切削ユニット7を有していて、このフライス切削ユニット7内に、交換可能なフライス又は穿孔工具8が収容されている。関節式切削アーム6は、ガイドコラム4のガイド軌道5に沿って走行可能な、支持キャリッジ9aを形成するフライス切削アーム支持体9を有している。支持キャリッジ9aは、第1の垂直な旋回軸10を介して、フライス切削アームの中央部分11に水平方向で旋回可能に結合されている。フライス切削アームの中央部分11は第2の垂直な旋回軸12を介してフライス切削ユニット7のための支持体13に旋回可能に結合されている。
【0019】関節式フライス切削アーム6の垂直方向の運動及び垂直方向の位置決めは、電動モータ式に高さ調節駆動装置によって行われる。この高さ調節駆動装置は、電気式のサーボモータ14によって駆動可能なスピンドル駆動装置を有している。ベース体1内で支承部15に支承された、垂直方向のガイドコラム4に沿って延びるねじ山付きスピンドル16は、クラッチ17を介して調節モータ14に接続されている。ねじ山付きスピンドル16は、支持キャリッジ9aに配置されたスピンドルナット18と係合している。
【0020】図2に詳細が示されているように、第1の旋回軸10はピン19を介してフライス切削アーム支持体9に堅固に支承されている。同様に第2の関節軸(旋回軸)12はピン20を介して支持体13に堅固に結合されている。フライス切削アームの中央部分11は転がり軸受21,22を介して2つの旋回軸10,12に垂直軸を中心にして旋回可能に支承されている。有利な形式で少なくとも支承部22がスラスト軸受有利にはテーパころ軸受として構成されている。
【0021】2つの関節軸若しくはヒンジ軸(旋回軸)10,12にはそれぞれ端面側にブレーキディスク23若しくは24が取り付けられている。2つのブレーキディスクはそれぞれ1つの摩擦ライニング25若しくは26を有していて、これらの摩擦ライニングはそれぞれ端面側のブレーキ面27若しくは28を形成している。
【0022】フライス切削アーム中央部分11の下側には、2つのブレーキ面27,28に押しつけ可能なブレーキプレート29が軸方向で可動に受容されている。
【0023】ブレーキ面27、28とは反対側に位置する、ブレーキプレート29の側にはフレキシブルなダイヤフラム30が当接している。ダイヤフラム30の全外側面に亙って延びているカバープレート31とダイヤフラム30との間には、ブレーキプレート29のほぼ全面に亙って延びる圧力室32が形成されており、この圧力室32は、孔33を介してニューマチック式(空圧式)又はハイドロリック式(液圧式)に圧力媒体によって負荷可能である。ダイヤフラム30は、その縁部が、フライス切削アーム中央部分11とカバープレート31との間に緊締されている。圧力室32の容積は非常に小さいので、必要な空気量は非常にわずかである。
【0024】この実施例では、フライス切削アーム中央部分11とブレーキプレート29との間には、圧縮コイルばねとして構成されたばね29aが配置されており、このばね29aは、ブレーキプレート29を負荷しない状態でブレーキ面27,28から持ち上げる。これによって、可動な関節式フライスアームによる自由なフライス削りの際のスムーズな作動が保証さえっる図3には、概略的な回路図でニューマチック式のブレーキ操作装置が示されている。圧縮空気タンク34は切換弁35に接続されていて、この切換弁35は図示の実施例では操作スイッチ36とリレー37とを介して操作される。その代わり、切換弁35を手動操作することもできる。切換弁35は、電線38を介して必要な操作力を圧力室32に提供する。ブレーキプレート29は、2つのブレーキ面27,28に押しつけられて、ブレーキプレート29と2つの関節軸10及び12との摩擦結合式の(kraftschluessig;摩擦による束縛)堅固な結合を形成する。上記ニューマチック式の操作の代わりに、ハイドロリック式の操作も可能である。必要な圧力を発生させるために、外部の又は装置に組み込まれたポンプを介して行うこともできる。
【0025】2つの関節軸10及び12のブレーキ面を前記のように軸方向で負荷することに加えて、関節軸10及び12のブレーキ面に半径方向で作用する構造も可能である。
【出願人】 【識別番号】501073862
【氏名又は名称】デグサ アクチエンゲゼルシャフト
【出願日】 平成13年4月4日(2001.4.4)
【代理人】 【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外4名)
【公開番号】 特開2001−346813(P2001−346813A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2001−106109(P2001−106109)