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【発明の名称】 最終的な義歯を支持する正確な永久的ポストを作製するプレパレ−ションコーピング及びその作製方法
【発明者】 【氏名】ステファン・エス・ポーター

【氏名】セオドア・エム・パウエル

【氏名】ダニエル・ワイ・サリバン

【要約】 【課題】最終的な義歯を支持する正確な永久的な支持ポストを形成するためのプレバレーションコーピングの提供。

【解決手段】一端に開口部18を有する内側穴を備えるインプラント10が最初に、患者の口内に固定される。最終的な義歯が取り付けられる支持ポスト80はポストの一部がインプラントの穴54内に伸び且つ該穴内に取り付けられる。次に、関連する歯領域の印象を取るのを助け得るように印象キャップ90をポスト上に配置する。印象キャップは、保持球状部85が印象キャップにスナップ嵌めするのを許容する手段を保持している。印象材料が印象キャップ、ポスト及びインプラントを取り巻くように配置された後、印象材料及び印象キャップを除去する。ヒーリングキャップ100がポスト上に配置され且つ患者の口内で数ヶ月間持続する仮歯として機能するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 最終的な単一の義歯を支持すべく支持ポスト上に配置されるプレパレ−ションコーピング(preparation coping)であって、準備したポスト類似体の形状及び方向を複製する前記プレパレ−ションコーピングを備え、該プレパレ−ションコーピングが、前記支持ポストの上側部分を受け入れる上方へ向かうテーパー付きの内面を含む改変可能な円筒体を備える、プレパレ−ションコーピング。
【請求項2】 請求項1のプレパレ−ションコーピングにおいて、前記ポスト類似体の最大直径領域の周りを把持する手段を更に備える、プレパレ−ションコーピング。
【請求項3】 請求項1のプレパレ−ションコーピングにおいて、回転可能に保持する手段を更に備える、プレパレ−ションコーピング。
【請求項4】 請求項1のプレパレ−ションコーピングにおいて、前記支持ポストと緊密に相互に嵌まる薄いシース状構造体である、プレパレ−ションコーピング。
【請求項5】 支持ポストを改変する方法において、準備したポスト類似体の輪郭を実質的に複製するプレパレ−ションコーピングを前記支持ポスト上に配置するステップと、前記プリパレーションコーピングと実質的に同一の方法にて、前記ポストを準備するステップとを備える、方法。
【請求項6】 請求項5の方法において、前記プレパレ−ションコーピングを配置するステップが、前記ポストの周りで緊密に把持することを含む、方法。
【請求項7】 請求項5の方法において、前記プレパレ−ションコーピングが重合体(polymeric)である、方法。
【請求項8】 請求項5の方法において、プレパレ−ションコーピングを配置するステップの前に、前記プレパレ−ションコーピングを前記ポスト類似体の上に配置する間に、前記プレパレ−ションコーピングを準備するステップを更に含む、方法。
【請求項9】 支持ポストを改変する方法において、ポスト類似体の準備を反映する仕方にてプレパレ−ションコーピングを改変するステップと、前記プレパレ−ションコーピングを前記ポスト上に配置するステップと、前記ポストを準備するステップとを備える、方法。
【請求項10】 請求項9の方法において、前記ポストの頂面が、前記ポスト類似体の頂面に対すると実質的に同一の仕方にて準備される、方法。
【請求項11】 請求項9の方法において、前記プレパレ−ションコーピングが前記ポスト類似体上で改変される、方法。
【請求項12】 請求項9の方法において、前記プレパレ−ションコーピングが前記ポスト類似体と別個に改変される、方法。
【請求項13】 デンタルインプラントに取り付け且つ最終的な単一の義歯を支持するポストにおいて、前記デンタルインプラントの上方に突き出す歯肉上部分(supragingival portion)であって、前記単一の義歯の修復に使用される仮の構成要素を前記ポスト上にて軸方向に保持する非ねじ構造体を含む前記歯肉上部分を備える、ポスト。
【請求項14】 請求項13のポストにおいて、前記構造体が球状構造体(bulb structure)である、ポスト。
【請求項15】 請求項13のポストにおいて、上方へ向かうテーパーが付けられた外面を保持する、ポスト。
【請求項16】 請求項13のポストにおいて、前記仮の構成要素が該ポストの全長に沿って緊密に相互に嵌まる、ポスト。
【請求項17】 請求項14のポストにおいて、前記球状構造体が最上方の水平面にある、ポスト。
【請求項18】 請求項14のポストにおいて、前記球状構造体が前記ポストの外側部に配置される、ポスト。
【請求項19】 請求項13のポストにおいて、前記デンタルインプラントのねじ付き穴内にねじ込まれる単一片である、ポスト。
【請求項20】 請求項13のポストにおいて、前記デンタルインプラントのテーパー付き部分に係合するテーパー付き部分を有する、ポスト。
【請求項21】 口内で印象(impression)を取る構成要素の組合わせ体において、最終的な義歯を支持するポストであって、球状構造体を含む歯肉上部分を有する前記ポストと、前記ポスト上に嵌まる印象コーピングであって、前記ポスト上に前記印象コーピングを保持すべく前記球状部(bulb)を受け入れる凹部を有する前記印象コーピングとを備える、組合わせ体。
【請求項22】 請求項21の組合わせ体において、前記印象コーピングの前記凹部が、前記球状部を観察可能であるように印象コーピングの頂部まで伸びる、組合わせ体。
【請求項23】 請求項21の組合わせ体において、前記印象コーピングが、回転防止係合し得るように平坦な内面を有する、組合わせ体。
【請求項24】 請求項21の組合わせ体において、前記凹部が、前記印象コーピングが前記ポスト上に取り付けられたとき、前記球状構造体に係合する1つ又は2つ以上の拡張部を保持する、組合わせ体。
【請求項25】 請求項24の組合わせ体において、前記拡張部間の距離が、前記球状構造体の最大直径よりも小さい、組合わせ体。
【請求項26】 口内でデンタルインプラント上に使用される構成要素の組合わせ体において、最終的な義歯を支持するポストであって、球状構造体を含む歯肉上部分を有する前記ポストと、前記ポスト上に装着されるヒーリングキャップであって、該ヒーリングキャップを前記ポスト上に保持すべく前記球状部を受け入れる凹部を有する前記ヒーリングキャップとを備える、組合わせ体。
【請求項27】 請求項26の組合わせ体において、前記凹部が、前記ヒーリングキャップを前記ポスト上に装着したとき、前記球状構造体に係合する1つ又は2つ以上の拡張部を保持する、組合わせ体。
【請求項28】 請求項26の組合わせ体において、前記ヒーリングキャップの前記凹部が、前記球状構造体を観察可能であるように前記ヒーリングキャップの頂部まで伸びる、組合わせ体。
【請求項29】 請求項26の組合わせ体において、前記拡張部が前記凹部の側壁に配置される、組合わせ体。
【請求項30】 請求項29の組合わせ体において、前記拡張部間の距離が、前記球状構造体の最大直径よりも小さい、組合わせ体。
【請求項31】 口内のある領域の印象を取る方法において、保持球状部を有する支持ポストをデンタルインプラントに取り付けるステップと、前記保持球状部を前記印象コーピングの凹部内に装着することを含む、印象コーピングを前記支持ポストに取り付けるステップと、印象材料を前記印象コーピングの周りに付与するステップとを備える、方法。
【請求項32】 請求項31の方法において、印象材料内に保持された前記印象コーピングと共に、印象材料を除去するステップを更に含む、方法。
【請求項33】 最終的な義歯を形成する方法において、球状構造体を保持する支持ポストを取り付けるステップと、前記印象コーピングの最初の凹部を通じて前記球状構造体を把持する印象コーピングにより印象を取るステップと、前記印象コーピングを前記支持ポストから除去するステップと、前記球状構造体を前記仮のヒーリングキャップの第二の凹部内に装着することを含む、仮のヒーリングキャップを前記ポスト上に配置するステップと、前記印象により1つの原型を形成するステップと、ポスト類似体及びプレパレ−ションコーピングを準備するステップと、前記準備したポスト類似体上に最終的な義歯を形成するステップと、前記プレパレ−ションコーピングを前記ポスト上に取り付けるステップと、前記プレパレ−ションコーピングをテンプレートとして、前記支持ポストを準備するステップと、前記最終的な義歯を前記支持ポスト上に取り付けるステップとを備える、方法。
【請求項34】 請求項33の方法において、準備した後、前記プレパレ−ションコーピングが前記ポスト類似体の輪郭を実質的に複製する、方法。
【請求項35】 請求項33の方法において、前記プレパレ−ションコーピングが、前記支持ポストと緊密に相互に嵌まる薄いシース状構造体である、方法。
【請求項36】 請求項33の方法において、前記支持ポストが上方へ向かうテーパー付きの外面を保持する、方法。
【請求項37】 請求項33の方法において、前記印象コーピングが回転防止係合する平坦な内面を有する、方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の分野】本発明は、全体として、デンタルインプラント装置内の永久的なポストに対する一時的な追加物に関する。より具体的には、本発明は、最終的な義歯を支持する永久的なポストを正確に準備するために使用されるプレパレーションコーピングに関する。
【0002】
【発明の背景】デンタルインプラントに取り付けられた義歯にて失われた歯を代替することはかなり一般的なこととなっている。この義歯は、その失った自然の歯に似た寸法、色及び形状を有し、これにより、審美的に好ましく且つ構造的に堅牢な義歯となることが好ましい。
【0003】義歯及びインプラントを完全に、患者の口内に一体化するための最新の方法は、時間を消費する別個の2つのステップが必要とされるため、6乃至10ヶ月又はそれ以上の期間を必要とする。最初に、インプラントを顎骨内に挿入し且つその上方の歯肉組織を縫合することにより覆う。その後、インプラントは、約3乃至6ヶ月の期間内に顎骨と骨一体化する。第二に、歯肉組織を再度、開放して、ヒーリングアバットメントをインプラントの上に配置する。再度、インプラント及びヒーリングインプラントの周りにて治癒を許容し得るように、歯肉を縫合する。歯肉は、約4乃至6週間の期間にて治癒しなければならない。義歯を最終的に、インプラント上に配置した後、歯肉は、容易に、義歯の周りに順応し、全体的な過程が完了する。
【0004】歯肉組織により覆われる顎骨のリッジを通じて典型的に、単一ステージのデンタルインプラントが取り付けられる。このデンタルインプラントは、それ以前に、顎骨から突き出していた失われた歯に代替するため、義歯が取り付けられる人工歯根を提供する。単一ステージのインプラントは、顎骨内に伸び且つ該顎骨と一体化する定着部分と、顎骨のリッジを越えて伸びる一体の歯肉部分とを備えている。この歯肉部分は、定着部分と一体であるため、感染症を引き起こす細菌が集まる可能性のある継目は全く存在しない。
【0005】単一ステージのインプラント、すなわち、「経歯肉」インプラントは、骨一体化及び歯肉の治癒を同時に促進する。経歯肉インプラントの下側部分は顎骨と一体化し、また、インプラントの上側部分はその上方の歯肉を貫通して伸び、その周りで歯肉が治癒するようにする。このように、3乃至6ヶ月の骨一体化過程の内、4乃至6週間の歯肉の治癒期間が含まれる。その結果、患者は、歯肉を1回だけ切開するだけで全体的により短期間にて義歯を装着することができ、その歯領域に対する外傷を少なくし且つ歯の全体的な治療回数が減ることにより患者の治療費の負担を少なくすることができる。
【0006】生体顎骨に埋め込んだインプラント上に支持された歯科修復装置を準備する間、単一ステージのインプラントに接続された永久的な支持ポストを提供することが有効であることが多い。この最終的な義歯は、支持ポスト上に装着する。最終的な義歯を準備することを助けるため、ポストの類似体を実験室で準備する。この準備したポスト類似体は患者の口内のポストと同一であることが望ましい。しかし、これら同一の製品を形成する要素及びかかる要素を形成する方法は、現在、存在していない。このため、最終的な義歯を支持する正確な永久的な支持ポストを形成するためのプレパレーションコーピングの必要性がある。
【0007】
【発明の概要】本発明によれば、最初に、インプラントの一端に開口部を有する内部穴を備えるインプラントを患者の口内に固定する。最終的な義歯をその上に取り付ける支持ポストを、その支持ポストの一部分がインプラントの穴内に伸び且つ該穴に取り付けることを許容することにより、インプラントに取り付ける。このポストは、全体として、歯肉面にて又はその下方にて基部から歯肉上方向に伸び、また、印象キャップの軸方向を整列させ且つ最終的な義歯の適正な取り付けを保証することに役立ち得るように保持球状部を保持している。この印象キャップは、関連する歯領域の印象を取るのに役立ち得るように、ポストの上方に取り付けられる。この印象キャップは、保持球状部が印象キャップ上にスナップ嵌めするのを許容する手段を備えることができる。印象キャップ、ポスト及びインプラントを取り巻くように、印象材料を配置した後、その印象材料及び印象キャップを除去する。ヒーリングキャップをポストに配置し、このヒーリングキャップは、数ヶ月間、患者の口内で持続することのできる仮歯として機能する。
【0008】ポスト類似体は、印象材料内に着座した印象キャップに取り付ける。該当する歯の領域を模すためポスト類似体、印象キャップ及び印象材料の周りに原型を注入することができる。この石膏原型及びポスト類似体は、次に、除去し、ポスト類似体の上方にプレパレーションコーピングを取り付ける。このプレパレ−ションコーピングは、口内でポストを適正に整形するのに役立つ。具体的には、プレパレ−ションコーピング及びポスト類似体は、最終的なポストの成形、方向決め及び整形を行い得るように、同時に、準備する。次に、その準備したレリーフコーピングをポスト類似体から除去し、ポスト上に配置する。一度びレリーフコーピングが準備されたならば、このコーピングは、実質的に、準備したポスト類似体と同一の方法にて、ポストを作製するために使用されるテンプレートである。次に、この準備したポストは、準備したポスト類似体から作製したその上方の最終的な義歯を的確に且つ正確に受けることができる。
【0009】本発明の上記及びその他の利点は、以下の詳細な説明を読み且つ図面を参照することにより、明らかになるであろう。本発明は、色々な改変例及び代替的な形態が具体化可能であるが、特定の実施の形態を一例として図面に図示し且つこれについて詳細に説明する。しかし、これは、本発明を開示された特定の形態にのみ限定することを意図するものではなく、これに反して、本発明は、特許請求の範囲により規定された、本発明の精神及び範囲に属する全ての改変例、均等例及び代替例を包含することを意図するものであることを理解すべきである。
【0010】
【一例としての実施の形態の詳細な説明】正確な永久的支持ポストを形成するのに役立つプレパレ−ションコーピング及びそのコーピングの作製方法が開発された。具体的には、本出願のプレパレ−ションコーピングは、準備したポスト類似体の形状及び方向を模すものであり、支持ポストの上側部分を受ける上方テーパ−付き内面を保持する改変可能な円筒体を備えている。この支持ポストは、ポスト類似体の準備を反映する仕方にてプレパレ−ションコーピングを改変し、プレパレ−ションコーピングを支持ポスト上に配置し且つプレパレ−ションコーピングに従ってポストを準備することにより、特別に製造される。
【0011】本発明のデンタルシステムは、正確な支持ポストを形成し得る設計とされており、プレパレ−ションコーピングに加えて、ポスト類似体及び支持ポストと、デンタルインプラントと、カバーねじと、印象キャップと、ヒーリングキャップとを備えている。これらの要素は、説明され且つ図1乃至図6に図示されている。次に、具体的に、図面、最初に、図1aを参照すると、ねじ付き外面13を有する主本体12を備えるインプラント10が図示されている。該ねじ付き外面13は、主本体12の上端16に増分的切刃14を有するセルフタッピング領域を含む。これらの増分的切刃14は、図1bに図示されており且つその内容の全体を参考として引用し、本明細書に含めた、「セルフタッピング、ねじ型デンタルインプラント(Self−Tapping,Screw−Type DentalImplant)」という名称の米国特許第5,727,943号の図1bに図示され且つその特許請求の範囲に記載されている。インプラント10の主本体12の歯肉端20における軸方向開口部18は、歯肉端20の最上方端縁からインプラント10の内部まで進む3つの別個の領域、すなわち、a)内方テーパ−付き領域22、b)実質的に円筒状の領域24、c)雌ねじ付き領域26という領域を有している。
【0012】カバーねじは、インプラント10に取り付けられ且つ骨一体化中、インプラント10の開口部を保護し且つ包み込むために使用される。図2a乃至図2dには、インプラント10に挿入されたカバーねじ44が図示されている。図2aの側面図に図示したように、カバーねじ44は、頭部46と、雄ねじ付き挿入端48と、頭部46及び挿入端48間の円筒状軸50とを有している。
【0013】使用時、図2bの断面図及び図2dの挿入端面図に図示するように、カバーねじ44の挿入端48をインプラント10の開口部18の雌ねじ付き領域26内にねじ込む。円筒状軸50は、インプラント10の開口部18の円筒状領域24内に嵌まる。円筒状領域24及び円筒状軸50が合わさることは、カバーねじ44及び開口部18の組合わせ体に安定性をもたらす。頭部46は、図1cに図示するように、カバーねじ44をインプラント10の上に配置したとき、インプラント10の外面28を覆う再入下面52を有している。頭部46は、また、図2cに図示するように、カバーねじ44をインプラント10の雌ねじ付き領域26内に回して入れる、アレンレンチ(図示せず)のような工具に係合する穴54を有している。
【0014】図3a乃至図3cには、本発明の別のカバーねじ70が図示されている。カバーねじ70は、インプラントの開口部18のテーパ−付き領域22に係合するテーパー付き側面74を有する頭部72を備えている。頭部72の頂面は、インプラントの歯肉端20の最上方端縁と略面一となるように設計されている。テーパー付き領域22及び側面74のテーパー付き面は、これらの面が係合したとき、係止テーパー角度(例えば、約18°)を提供し得るように適宜に同一の角度のテーパー付きであることが好ましい。図3aに図示するように、頭部72とねじ付き挿入端79との間に図3cに図示するように、円筒状軸78が配置される。図3bに図示するように、頭部72は、穴76を有し、レンチに係合する。このレンチは、カバーねじを回して、開口部18の雌ねじ付き領域26に入れる。
【0015】インプラント10が生体顎骨に骨一体化した後、カバーねじ44又は77を除去し、図4a乃至図4cに図示した、保持球状部85を有するポスト80を配置し且つインプラント10に取り付ける。また、インプラントを取り付けた後、カバーねじを使用せずに、ポスト80をインプラント10に取り付けることも可能である。ポスト80は、長手方向に順次、4つの領域、すなわち、歯肉上領域82と、係止テーパー付き領域84と、実質的に円筒状領域86と、雄ねじ付き領域88とを有している。3つの領域84、86、88は、図3のカバーねじ70の側面74、円筒状軸78及び挿入端79と同一の作用部分に相応し且つこれらの作用部分と合わさる。
【0016】使用時、図4dに図示するように、雄ねじ付き領域88を開口部18の雌ねじ付き領域26内に挿入し且つテーパー付き領域84、22が共に係合し且つ係止する迄、ポスト80を回転させることにより、ポスト80をインプラント10に取り付ける。ポスト80を回してインプラント内に入れる過程の間、円筒状領域24、86は、領域88、26のねじ付き面が交差状に螺着するのを防止し得るように軸方向安定性を付与する。また、この軸方向安定性は、テーパー付き面84、22が真に係合することも可能にする。図4a及び図4dには、また、セメント接着した最終的な義歯がポスト80に挿入した後、回転するのを防止するのに有用な平坦面87を有する歯肉状領域82も図示されている。
【0017】必要な軸方向張力を提供する際、テーパー付き面84、22がねじ付き部分88、26に係合するのに抵抗しないことを確実にするため、テーパー付き面84、22には、該面の間の摩擦を少なくする潤滑剤を付与することができる。例えば、テーパー付き面84、22の一方又はその双方は自由回転を助ける金層を備えることができる。
【0018】患者の口内の関連する歯領域の印象を取るため、ポスト80上に印象キャップ90が取り付けられている。この印象キャップ90は、図5a及び図5bに図示するように、全体として、円筒状の形状の外側壁と、テーパー付き内側壁と、平坦な内側壁99とを有している。該平坦な内側壁99は、図4aに図示するようにポスト80の平坦な外側壁に相応し、また、図8に図示するように、ポスト類似体120に相応し印象キャップ90の回転を防止する。該印象キャップ90は、環状肩部97を包み込む最下方縁部98により境が設定された開放底部96を有する。該外側壁は底部にて縁部98に向けて内方に曲がっている。その頂部94にて、印象キャップ90は所要輪郭の穴92が貫通する頂部壁91を有する。所要輪郭の穴92の幅は、印象キャップ90の穴92内に配置されたポスト80の保持球状部85と略同一の幅である。ポスト80の頂部上に配置された保持球状部85は、印象キャップ90の頂部壁91の穴92内に緊密に嵌まり得る設計とされている。歯科医は保持球状部の位置を確認することにより、該保持球状部が正確に座しているかどうかを容易に判断することができる。更に、歯科医は、印象過程の間、印象コーピングが変位したかどうかを直ちに判断することができる。穴92の側壁は、拡張部93を保持し且つポスト80を印象キャップ90を通じて穴92内に挿入した後、軸方向への保持力を提供する。このように、保持球状部85及び穴92の組合わせ体は、ポスト80上にて印象キャップ90の軸方向位置を整列させる。印象キャップ90は、該印象キャップ90を印象材料(図示せず)内に配置したとき、回転防止機能を更に助けるため溝95を保持している。印象キャップ90は、例えば、デラウェア州、ウィルミングトンのイー・アイ・デュポント・デ・ネモウズ・アンド・カンパニー(I.E.du Pont de Nemours and Company)が製造するデルリン(Delrin)(登録商標名)のようなその形状を保持する弾性的な重合体材料で出来ていることが好ましい。
【0019】印象キャップ90の平面図が図5bに図示されている。印象キャップ90をポスト80に且つ該ポスト80の上方に挿入し、印象キャップ90が少なくとも保持球状部85によりポスト80を把持した後、歯科医は印象キャップ90の挿入を容易にすべく、印象キャップ90の頂面から伸びる1つ又は2つ以上の葉状部分110を準備することができる。葉状部分110は、印象キャップ90を印象材料内で軸方向に位置決めした状態を保つのを助ける。
【0020】歯領域の印象は、歯科医が義歯を正確に形成し且つ製造することを助ける。印象を取るため、印象材料を歯領域に加え且つインプラント10、ポスト80及び印象キャップ90の周りに形成されるのを許容する。次に、印象キャップ90と共に印象材料を除去する。印象キャップ90が配置された個所にて、図6に図示するように、ヒーリングキャップ100を取り付け、次に、インプラント10に取り付けたポスト80に係合させる。そのドーム形状の頂部104を貫通する穴102を保持するヒーリングキャップ100は、審美的に好ましく且つ数ヶ月間人間の口内に持続することができる仮歯として機能する設計とされている。本発明に従い、ヒーリングキャップ100の穴102は、図5aに図示するように、印象キャップ90の拡張部93と同様の拡張部を保持し、軸方向への保持力を提供することができると考えられる。
【0021】図7に図示するように、保持球状部122と、ポスト80の平坦面87と同様の平坦面124とを有するポスト類似体120を次に、通常、実験室内で印象材料内に取り付け且つ印象材料内に固定された印象キャップ90に取り付ける。ポスト類似体120は、インプラントの上側部分の外側形状に似た装置であるが、石膏模型内に保持し得る設計とされている。永久的なポストが配置される位置を取り巻く歯領域を複製するため、ポスト類似体120、印象キャップ90及び印象材料の周りに原型を注入する(例えば、セメントを使用して)。次に、患者の口の原型及び取り付けたポスト類似体120を露出させるため印象材料及び印象キャップ90を除去する。
【0022】印象材料及び印象キャップ90を除去した後、ポスト類似体120の頂部に取り付けられたプレパレ−ションコーピング150(図8及び図9a参照)を使用することは、口内でポスト80を的確に整形することに役立つことが分かった。プレパレ−ションコーピング150は、プラスチック(例えば、ポリオキシメチレン)、金属又は臨床医がポスト類似体120及びプレパレ−ションコーピング150の上方領域を形成し且つ整形する(すなわち、「準備する」)ことを許容する実質的に任意の重合体材料で出来ている。プレパレ−ションコーピング150及びポスト類似体120は、ポスト80を正確に準備し且つポスト80が正確に準備されたことを確実に確認することを可能にする。プレパレ−ションコーピング150は、準備手順の間、ポスト類似体120の上に配置することが好ましい。しかし、プレパレ−ションコーピング150がポスト類似体120の上に存在しない間に、ポスト類似体120を最初に準備することができるとも考えられる。
【0023】準備したプレパレ−ションコーピング150は、準備したポスト類似体120に取り付け、プレパレ−ションコーピング150をポスト類似体120と実質的に同一に準備することができる。プレパレ−ションコーピング150の平坦な内面154は、ポスト類似体120の平坦な外面124に相応し、プレパレ−ションコーピング150がポスト類似体120及びポスト80上に配置される間、該プレパレ−ションコーピング150が回転するのを防止する手段を更に提供する。
【0024】具体的には、図9aに図示するように、プラスチック製のプレパレ−ションコーピング150は、ポスト類似体120の頂部の上に嵌まり、ポスト類似体120の全長に亙って緊密に相互に嵌まる。プラスチック製プレパレ−ションコーピング150の下縁部152は、ポスト類似体120の最大直径領域の端縁の周りに緊密に相互に嵌まり、プラスチック製のプレパレ−ションコーピング150をポスト類似体120に固着する。これと代替的に、本発明に従って、プレパレ−ションコーピング150の内側寸法は、ポスト類似体120と等しく又はそれよりも僅かに小さくすることも考えられる。また、本発明に従って、プレパレ−ションコーピング150がポスト類似体120の縁部を把持し、又はポスト類似体120の大径部分の下側をアンダーカットすることも考えられる。
【0025】次に、ポスト類似体120及びプラスチック製のプレパレ−ションコーピング150の組合わせ体を患者の口内の隣接する自然の歯内に実質的に嵌まるように準備する。図9bに図示するように、構成要素の上述の作製を適正に準備するためには、ポスト類似体120及びプラスチック製のプレパレ−ションコーピング150は、次のように準備する、すなわち、ポスト80により支持すべき最終的な義歯は、患者の口内の隣接する歯内に嵌まるのに適正な形状、角度及び変位となるようにする。準備した後、実験室は最終的な義歯を作製する。
【0026】最終的な義歯及び「準備した」プレパレ−ションコーピング150は、歯科医師に出荷し、その歯科医師は、ヒーリングキャップを除去し且つ患者の口内のインプラント10の上方に位置するポスト80の上に準備したプレパレ−ションコーピング150を載せる。ポストは、ポスト80の全長に沿って緊密に相互に嵌まる。ポスト80は、図10に図示するように、準備したプレパレ−ションコーピング150を貫通して伸びている。該ポスト80は、その後、1つのテンプレートとしてプレパレ−ションコーピング150を使用して準備し、準備したポスト80がプレパレ−ションコーピング150と同一の形状、角度及び変位を呈するようにする。最終的なインプラント10及び準備した上方のポスト80は図11に図示されている。本発明に従って、準備したポスト80の頂面は実質的に、ポスト類似体120の頂面と同一である。
【0027】時として、ポスト80の頂面は、次のように準備される、すなわち、最終的な義歯は、ポスト80の頂面と適正に整合しないように準備されることがある。例えば、ポスト類似体120が平坦な頂面を有するように準備され、また、最終的な義歯はポスト類似体の平坦な頂面を模すように形成されるが、患者の口内のポスト80は、僅かな突出物又は小突起を含むように不適切に準備され、最終的な義歯がポスト80の上に適正に着座しない場合にこの状況が生じる可能性がある。この望ましくない状況を防止するため、2つの防止措置を採ることができる。第一に、実験室は、最終的な義歯がへこみ又は小窪みを含むように突出物又は小突起を含むべくポスト類似体の頂面を準備することができる。このポスト類似体により形成された最終的な義歯のへこみ又は小窪みは、外方に形成され且つ最終的な義歯がポスト80の頂部に適正に着座することを許容するポスト80を受け入れることになる。第二に、ポスト80の頂面は、へこみ又は小窪みを有するように準備し、突出する表面を有する最終的な義歯がポスト80の頂部に適正に着座するようにすることができる。
【0028】1つの代替的な実施の形態において、本発明に従って、保持突出物202が図12に図示するように、ポスト200の側壁に存在し、任意の上方の構成要素を軸方向に保持し且つその回転を防止することが考えられる。保持突出物202は、ポスト200上に周方向の任意の箇所にて配置することが更に、考えられる。ポスト200の側面に保持突出物202を配置することは、ポストの頂部に保持突出物を有するポストと比べて輪郭の小さいポストとすることを可能にする。
【0029】本発明に従って、本明細書に記載したデンタルシステムにおける構成要素の幾つかは、カラーコード化することが考えられる。具体的には、ポスト、印象キャップ及びポスト類似体は、構成要素の各々の寸法を表示し得るようにコード化することができる。例えば、同一の直径(例えば、4mm)を有する一組みの構成要素(すなわち、ポスト、印象キャップ及びポスト類似体)は、同一の色でコード化することもできよう。異なる直径(例えば、5.5mm及び7mm)の構成要素は異なる色でコード化することが考えられる。
【0030】図示した特別な実施の形態に関して本発明を説明したが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、多数の変更及び変更例を具体化することが可能であることが認識されよう。その実施の形態及びその明らかな変更例は、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲及び精神に属するものと考えられる。
【出願人】 【識別番号】598041980
【氏名又は名称】インプラント・イノヴェーションズ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】IMPLANT INNOVATIONS,INC.
【住所又は居所原語表記】4555 Riverside Drive,Palm Beach Gardens,Florida 33410,United States of America
【出願日】 平成13年1月18日(2001.1.18)
【代理人】 【識別番号】100089705
【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
【公開番号】 特開2001−258906(P2001−258906A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2001−10139(P2001−10139)