| 【発明の名称】 |
携帯用歯科治療ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 幸夫
【氏名】松好 宏樹
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| 【要約】 |
【課題】エアタービンを回転させるエアコンプレッサの小型・軽量化を図って、携帯性に優れた携帯用歯科治療ユニットを提供する。
【解決手段】エアツールの1つとして圧力空気の流れで回転力を得て、対象物を研削するエアタービン式の研削具11を有すると共に、エアコンプレッサ1とエアタービン10との間にエアタンク2を実質的に設けないで配管材5により前記エアコンプレッサ1とエアタービン10とを接続した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧力空気で動作する複数個の歯科用エアツールを備えた治療器本体と、前記複数のエアツールに圧力空気を圧送するエアコンプレッサとを備えた持ち運び可能な携帯用歯科治療ユニットであって、前記エアツールの1つとして圧力空気の流れで回転力を得て、対象物を研削するエアタービン式の研削具を有すると共に、前記エアコンプレッサと前記エアタービンとの間にエアタンクを実質的に設けないで配管材により前記エアコンプレッサとエアタービンとを接続した携帯用歯科治療ユニット。 【請求項2】 請求項1において、前記エアコンプレッサの駆動源である電動モータの回転をON・OFFさせるモータスイッチを設け、前記研削具の使用中にON・OFF操作できるように前記モータスイッチを構成し、該スイッチの操作により前記エアタービンへの加圧空気の供給・停止を制御できるようにしたことを特徴とする携帯用歯科治療ユニット。 【請求項3】 請求項1において、負圧により口腔内を吸引する吸引ノズルを前記エアコンプレッサの吸引側に接続し、一方、前記エアタービンを前記エアコンプレッサの排気側に接続し、前記エアコンプレッサから前記エアタービンに至るエア経路に該エア経路からの圧力空気を排出する強制排気口を設け、前記エアタービンへの経路と前記強制排気口への経路とのいずれか一方のみを選択的に開いて圧力空気を選択的に供給・排出させる切換装置を設けた携帯用歯科治療ユニット。 【請求項4】 請求項3において、前記切換装置はフットペダルを備え、該フットペダルを足踏み操作することで、前記2つの経路のいずれか一方のみが選択的に開くようにした携帯用歯科治療ユニット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は携帯用歯科治療ユニットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、歯科医が往診する機会が増加している。往診時には携帯用歯科治療ユニット(たとえば特開昭55─70247号,実公平2─5772号参照)が用いられる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かかる治療ユニットの一例として、前記特開昭55─70247号公報に開示された治療ユニットを図4に示す。この図において、エアコンプレッサ1は、エアタンク2を介して、エアタービン式の研削具11および吹き飛ばし具12に接続されている。前記研削具11のエアタービン10は、加圧空気の流れで回転力を発生させ、該回転力により歯科用バー14を回転させて歯等を切削させるものであるから、比較的大容量の加圧空気を必要とする。そのため、エアコンプレッサ1が大型となるので、騒音が大きくなると考えられていた。そこで、従来は、エアタンク2を設け、該エアタンク2にエアコンプレッサ1からの加圧空気を蓄えてエアコンプレッサ1の動作時間を短縮して騒音対策を図っている。 【0004】しかし、この先行技術では、エアタンク2を設けているので、エアタンク2の分だけユニット全体が大型化すると共に重量が数kg程度重くなる。しかも、前記エアタンク2に加圧空気を短時間の間に蓄える必要があるため、エアコンプレッサ1が大型化するので、エアコンプレッサ1が10kg以上重くなる。そのため、携帯に不便を伴う。 【0005】したがって、本発明の目的は、エアタービンを回転させるエアコンプレッサの小型・軽量化を図って、携帯性に優れた携帯用歯科治療ユニットを提供することである。 【0006】本発明者は、かかる治療ユニットの小型・軽量化について鋭意研究を重ねたところ、馬力の小さなエアコンプレッサでも十分なエアタービンの回転力が得られるのを発見し、本発明を完成した。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、圧力空気で動作する複数個の歯科用エアツールを備えた治療器本体と、前記複数のエアツールに圧力空気を圧送するエアコンプレッサとを備えた持ち運び可能な携帯用歯科治療ユニットであって、前記エアツールの1つとして圧力空気の流れで回転力を得て、対象物を研削するエアタービン式の研削具を有すると共に、前記エアコンプレッサと前記エアタービンとの間にエアタンクを実質的に設けないで配管材により前記エアコンプレッサとエアタービンとを接続したものである。 【0008】本発明によれば、エアタンクを設けていないので、エアタンクに空気を蓄える必要がないから、エアコンプレッサの小型・軽量化を図ることができる。一方、エアコンプレッサの必要な馬力は1/4 〜1/2 馬力程度で十分な回転力が得られる。そのため、エアタービンを回転させることのできるエアコンプレッサが小さいので、エアタービンの使用中に常時エアコンプレッサを運転させても、騒音が小さいから、何ら不都合が生じない。 【0009】ところで、実公平2─5772号公報には歯等を研削するツールとして、電力を動力源とするマイクロエンジン(電動モータ)で回転するハンドピースを設け、該ハンドピースとエアコンプレッサとの間にエアタンクを設けずに、前記ハンドピースに異物を吹き飛ばすための加圧空気を供給している。しかし、この先行技術では、研削用の回転力を生むための加圧空気をエアタンクを介さずにエアツールに供給するという技術は開示されておらず、したがって、本発明とは異なる。 【0010】本発明において、「エアタンクを実質的に設けない」とは、エアタンク自体を設けない場合は勿論のこと、極く小さなエアタンクを設けた場合も本発明の範囲に含まれることを意味する。 【0011】但し、エアコンプレッサからエアタービンまでのエア経路の容量が大きすぎると、当該経路のエアを圧縮するのに時間がかかるので、エアコンプレッサが大型化する。そのため、前記エアコンプレッサからエアタービンまでのエア経路の容量としては、耐圧ホース中などの容積を含めて300cc以下程度に設定する必要があり、好ましくは200cc以下に設定する。 【0012】なお、エアコンプレッサと治療器本体との間は、耐圧性のゴムホースで接続してもよいし、あるいは、その他の配管材で接続してもよい。さらに、エアコンプレッサからエアタービンまでの間にたとえばエアフィルタなどを設けてもよい。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1にしたがって説明する。図1において、エアコンプレッサ1は、商用電源などの電力により回転する電動モータを備えており、その吸気側には、気水分離器3を介して、吸引ノズル(エアツール)13が接続されている。吸引ノズル13は、エアコンプレッサ1の吸引により発生した負圧によって、口腔内の唾液や異物等を吸引するためのものである。 【0014】一方、エアコンプレッサ1の排気側には、各々、第1ないし第3バルブ21,22,23を介して、エアタービン10、強制排気口15および吹き飛ばし具(エアツール)12が接続されている。前記エアタービン10は、エアコンプレッサ1からの圧力空気の流れが羽根車に当たって回転し、研削具(エアツール)11の歯科用バー14を回転させるものである。前記研削具11は歯科用バー14の回転で、歯や人工歯を研削する。 【0015】前記吹き飛ばし具12は、たとえばスリーウェイシリンジからなり、加圧空気および加圧水の一方または双方を噴射するものである。なお、27は水タンクである。 【0016】前記エアツール11,12、気水分離器3および吸引ノズル13は、第1ケース31に収納できるようになっている。一方、前記エアコンプレッサ1は第2ケース32に収容されている。前記両ケース31,32には携帯用の把手(図示せず)が設けてあり、ユニット全体の携帯が可能になっている。前記第1ケース31およびその内部に収納されるエアツール11,12,13などは、治療器本体4を構成している。なお、エアツール11,12などは、第1ケース31のハンガー(図示せず)に引掛けた状態で配置できるようになっている。 【0017】前記エアコンプレッサ1と各エアツール11,12,13とは、エア経路を構成するホース5,6で接続されている。前記エアコンプレッサ1とエアタービン10との間にはエアタンクを設けていない。 【0018】前記第1バルブ21と第2バルブ22は切換装置20により同時に開閉操作できるようになっている。前記切換装置20は、たとえば、水平軸24を中心に揺動自在なフットペダルからなり、第1バルブ21が開でかつ第2バルブ22が閉の研削可能状態と、第1バルブ21が閉でかつ第2バルブが開の研削不可状態とを切り換えるための操作部である。すなわち、フットペダル20の一端側26を踏み付けると前記研削可能状態となり、一方、他端側25を踏み付けると前記研削不可状態となる。 【0019】つぎに、本携帯用歯科治療ユニットの用い方について説明する。まず、研削具11により歯を研削する場合には、フットペダル20の一端側26を踏み付ける。この状態では、吸引ノズル13からホース6を介してエアコンプレッサ1に吸引されたエアが、エアコンプレッサ1によって圧縮され、この圧縮空気がホース5および第1バルブ21を介してエアタービン10に供給される。これにより、エアタービン10および歯科用バー14が高速回転して、研削具11による歯の研削が可能となる。 【0020】一方、吸引ノズル13により口腔内の唾液や異物等を吸引する場合には、フットペダル20の他端側25を踏み付ける。この状態では、吸引ノズル13からホース6を介してエアコンプレッサ1に吸引されたエアが、エアコンプレッサ1によって圧縮され、この圧縮空気がホース5および第2バルブ22を介して強制排気口15から排出される。したがって、研削具11を用いていない場合には吸引ノズル13からエアを吸引することができるので、吸引ノズル13の使用が可能となる。 【0021】図2は変形例を示す。この変形例では、エアコンプレッサ1が配線材40、モータスイッチ41を介して商用電源用のコンセント42に接続されている。モータスイッチ41は、フットペダル43の足踏み操作により、ON・OFF(閉成・開成)する。本変形例ではエアコンプレッサ1とエアタービン10とが常時連通している。なお、前記モータスイッチ41の他に、電動モータ16の主電源スイッチが設けられている。 【0022】つぎに、本変形例にかかる携帯用歯科治療ユニットの用い方について説明する。研削具11を使用する場合は、研削具11を第1ケース31のハンガーから取り外すと共に、フットペダル43を踏みつけてモータスイッチ41をONにし、電動モータ16を回転させてエアコンプレッサ1から圧縮空気をエアタービン10に送る。これにより、エアタービン10および歯科用バー14が回転して、研削が可能となる。この状態で、歯科用バー14の回転を停止させる場合には、フットペダル43を操作してモータスイッチ41をOFFにし、エアコンプレッサ1からの圧縮空気の圧送を停止すると、エアタンクを設けていないので、エアタービン10への圧縮空気の供給が停止し、歯科用バー14の回転が停止する。 【0023】なお、吹き飛ばし具12を用いる際には研削具11を第1ケース31のハンガーに引掛けると共に吹き飛ばし具12をハンガーから取り外す。これに伴って、吹き飛ばし具12を引っ掛けるハンガーの電気スイッチが閉成することで、エアコンプレッサ1が作動して、圧縮空気が吹き飛ばし具12の方に供給可能となる。 【0024】ところで、従来はエアコンプレッサ1の排気側に圧力検出器を設け、該圧力検出器による検出圧力と所定の閾値とを比較してエアコンプレッサ1のON・OFF制御を行っていた。そのため、制御機構が複雑になっていた。これに対し、本変形例ではエアタンクを設けずに、かつ、モータスイッチ41を設けたので、前記圧力検出器が不要になり、制御機構が簡単になる。 【0025】図3は第2実施形態の変形例を示す。この図において、第1ソレノイドバルブ21Vは常閉(ノーマルクローズ)のバルブで、前記エアタービン10(図2)へのエア経路に介挿してある。一方、第2ソレノイドバルブ22Vは常開(ノーマルオープン)のバルブで、前記強制排気口15(図2)へのエア経路に介挿してある。前記第1および第2ソレノイドバルブ21V,22Vは、互いに並列に電気回路内に挿入されており、切換スイッチ45が開成(OFF)している時は、第1ソレノイドバルブ21Vが閉で第2ソレノイドバルブ22Vが開となり、エアタービン10の回転が止まり、かつ、強制排気口15が開く。一方、切換スイッチ45が閉成(ON)すると、第1ソレノイドバルブ21Vが開で第2ソレノイドバルブ22Vが閉となり、エアタービン10が回転し、かつ、強制排気口15が閉じる。 【0026】前記エアコンプレッサ1とコンセント42との間には、第1ないし第3のモータスイッチ41,43,44が互いに並列に挿入されている。したがって、3つのスイッチ41,43,44のいずれか1つが閉成することでエアコンプレッサ1が作動する。 【0027】前記第1モータスイッチ41は、フットペダル20の操作により開閉する。すなわち、フットペダル20を踏み付けることにより、第2ソレノイドバルブ22Vが閉じると共に第1ソレノイドバルブ21Vが開き、エアタービン10へのエア経路がエアコンプレッサ1に通じる。同時に、前記フットペダル20の踏み付け操作により、第1モータスイッチ41が閉成してエアコンプレッサ1が作動し、エアタービン10が回転する。 【0028】一方、フットペダル20が踏み付けられていない状態では、前記とは逆に、エアタービン10へのエア経路が閉じると共に強制排気口15が開放される。なお、第2および第3モータスイッチ43,44は、各々、吹き飛ばし具12および吸引ノズル13を引っ掛けるハンガーに設けられており、これらのエアツール12,13をハンガーから取り外すとエアコンプレッサ1が作動するようになっている。 【0029】以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。たとえば、研削具11としては、人の歯を研削するための研削具以外に人工歯等を研削する技工用のツールを設けてもよい。また、エアコンプレッサ1への吸気を吸引ノズル13から行う必要はない。したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、エアタンクを設けていないので、エアタンクの分だけ小型・軽量化を図り得る上、エアタンクに加圧空気を蓄える必要もないので、エアコンプレッサの小型・軽量化を図ることができる。そのため、エアタービン式の研削具を用いた治療ユニットとしては、従来に比べ十数kgの軽量化を図ることができるようになったので、携帯性が著しく向上する。 【0031】また、エアコンプレッサの電動モータの回転をON・OFFさせるモータスイッチを研削具の使用中にON・OFF操作できるように設ければ、エアコンプレッサの下流の圧力を検出する圧力検出器等が不要になって、エアコンプレッサの制御機構が簡単になるので、更なる小型・軽量化を図ることができる。 【0032】また、エアタービンへの経路と強制排気口への経路とのいずれか一方のみを選択的に(一方が開くと他方が閉じるように)開いて圧力空気を選択的に供給・排出させる切換装置を設ければ、エアタービンから他のエアツールを使用する際に、エアタービンの回転の停止操作と、強制排気口の開放という2つの操作を各々別々に行わなくても、1つの操作で他のエアツールの使用が可能になるので、至便である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596087867 【氏名又は名称】山本 幸夫 【識別番号】596087878 【氏名又は名称】松好 宏樹
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| 【出願日】 |
平成12年3月6日(2000.3.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102060 【弁理士】 【氏名又は名称】山村 喜信
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| 【公開番号】 |
特開2001−245901(P2001−245901A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月11日(2001.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2000−60325(P2000−60325) |
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