| 【発明の名称】 |
義歯不適合検査用の組成物キット |
| 【発明者】 |
【氏名】原島 紀裕
【氏名】川崎 良彦
【氏名】早川 生人
【氏名】小林 義典
【氏名】志賀 博
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| 【要約】 |
【課題】特別の機材を必要とすることなく簡単な操作で、短時間で客観的に評価することが可能な、義歯不適合を検査するための検査材および検査方法を提供すること。
【解決手段】各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する組成物の少なくとも2種類から成り、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なることを特徴とする、義歯不適合を検査するための組成物キット。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する組成物の少なくとも2種類から成り、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なることを特徴とする、義歯不適合を検査するための組成物キット。 【請求項2】 各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する組成物の少なくとも2種類から成り、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なることを特徴とする、咀嚼機能改善を検査するための組成物キット。 【請求項3】 固さ調節成分の含有量が互いに異なる第1、第2及び第3の組成物から成る、請求項1または2に記載のキット。 【請求項4】 固さ調節成分がゼラチンである、請求項1から3の何れか1項に記載のキット。 【請求項5】 各組成物の固さ調節成分がゼラチンであり、第1の組成物のゼラチン含有量が4重量%以上6重量%未満であり、第2の組成物のゼラチン含有量が6重量%以上10重量%未満であり、第3の組成物のゼラチン含有量が10重量%以上13重量%未満である、請求項3に記載のキット。 【請求項6】 各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有し、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なる少なくとも2種類の組成物を義歯を有する義歯患者に順番に咀嚼させ、上記各組成物を咀嚼する義歯患者の能力を評価することを含む、義歯患者の義歯不適合を検査する方法。 【請求項7】 各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有し、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なる少なくとも2種類の組成物を被験者に順番に咀嚼させ、上記各組成物を咀嚼する被験者の能力を評価することを含む、被験者の咀嚼機能改善を検査する方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、義歯不適合または咀嚼機能改善を検査するためのキットおよびそれを用いた義歯不適合または咀嚼機能改善を検査する方法に関する。より詳細には、本発明は、固さの異なる少なくとも2種類以上の組成物から成る検査用キットおよびそれを用いた検査方法に関する。 【0002】 【従来の技術】高齢化社会の到来により、義歯装着者の数は年々増加の一途をたどっており、義歯に対する重要度並びに関心度は年々高まっている。しかし、現状において、使用している義歯に十分に満足している患者は意外と少なく、義歯患者は一般に、義歯に対して、はずれ易い、噛みにくいまたは痛み等のような何らかの不快感を持っていることが多い。このような不快感は義歯不適合から生じるものであるが、義歯不適合を生み出す要因としては、印象採得時の変形、義歯床製作時の変形、または顎堤の経年変化などを挙げることができる。現状においては、口腔粘膜との適合が優れた、真に機能的な義歯床を作製することは極めて困難なことであり、それが、義歯装着者の多くが、使用している義歯に十分満足出来ない大きな理由となっている。 【0003】以上のような状況に陥ることを避けるためには、義歯適合検査剤を用いて義歯の適合状態を検査し、その結果に基づき、義歯を適宜修正することが必要となる。従来から知られている義歯床の適合検査材としては、義歯の作製時に、義歯に薄く塗布して口腔内への適合を検査する検査材や、患者が痛みを訴えた場合に義歯の不適合部の粘膜に塗布して検査する検査材などが市販され、臨床的に使用されている。しかし、これらの検査材は咀嚼機能の改善を検査できるものではない。 【0004】また、咀嚼機能を検査する方法としては、実際に食物(生米またはピーナッツ等)を口に入れ、かみ砕いた後に、その食物を吐き出して、その食物が砕かれた程度を評価する方法、咬合力を厚電素子で測定する方法、顎関節付近の微弱な筋電圧を測定する方法、糖を含有するチューインガムを一定回数咀嚼した後に溶出した糖の量を測定する方法、アデノシン3リン酸2ナトリウム(ATP−G)顆粒を一定回数咀嚼した後に唾液中に溶出したATP−Gを定量する方法、大きさと固さの異なる複数個のゼリーを用いて「食べ易さ」を5段階評価する方法などがある。しかし、従来の方法には、操作が煩雑、食品の品質および規格を統一できないこと、短時間で多数の検査ができない、特別の機材が必要、総義歯の患者に適用できない、などの問題点があり、さらに優れた検査材および検査方法を開発する必要があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従来技術の問題点を解決することを課題とした。即ち、本発明は、特別の機材を必要とすることなく簡単な操作で、短時間で客観的に評価することが可能な、義歯不適合を検査するための検査材および検査方法を提供することを解決すべき課題とした。本発明はまた、特別の機材を必要とすることなく簡単な操作で、短時間で客観的に評価することが可能な、咀嚼機能改善を検査するための検査材および検査方法を提供することを解決すべき課題とした。 【0006】本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、固さの異なる3種類のグミ飴を義歯患者に咀嚼させて、咀嚼力を3段階で評価することによって、義歯不適合並びに咀嚼機能改善を検査できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の一態様によれば、各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する組成物の少なくとも2種類から成り、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なることを特徴とする、義歯不適合を検査するための組成物キットが提供される。 【0007】本発明の別の態様によれば、各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する組成物の少なくとも2種類から成り、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なることを特徴とする、咀嚼機能改善を検査するための組成物キットが提供される。 【0008】好ましくは、本発明の組成物キットは、固さ調節成分の含有量が互いに異なる第1、第2及び第3の組成物から成る。好ましくは、固さ調節成分はゼラチンである。好ましくは、各組成物の固さ調節成分はゼラチンであり、第1の組成物のゼラチン含有量は4重量%以上6重量%未満であり、第2の組成物のゼラチン含有量は6重量%以上10重量%未満であり、第3の組成物のゼラチン含有量は10重量%以上13重量%未満である。 【0009】本発明の別の側面によれば、各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有し、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なる少なくとも2種類の組成物を義歯を有する義歯患者に順番に咀嚼させ、上記各組成物を咀嚼する義歯患者の能力を評価することを含む、義歯患者の義歯不適合を検査する方法が提供される。本発明の別の態様によれば、各組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有し、各組成物における固さ調節成分の含有量が互いに異なる少なくとも2種類の組成物を被験者に順番に咀嚼させ、上記各組成物を咀嚼する被験者の能力を評価することを含む、被験者の咀嚼機能改善を検査する方法が提供される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様および実施方法について詳細に説明する。本明細書において、「義歯」とは、人工の歯を意味し、単数でも複数でもよい。なお、複数個の義歯の場合には、顎粘膜に直接接する「台」を作製し、それに義歯を植立させる。当該「台」の部分は「義歯床」とも称される。本発明で単に「義歯」という場合には、この義歯台をも含む意味で用いられる。本明細書において、「義歯不適合」とは、義歯を有する患者の歯肉の表面の立体的形状に義歯床が100%適合していない状態を意味する。このような場合、特に咀嚼時には義歯床の受ける力を歯肉の複数の特定の部分で支えるため、不適合が進み、患者はその部分に痛みを感じるようになる。本明細書において、「咀嚼」とは食物を口に入れ、かみ砕いて消化するまでの口腔、咽頭で行われる全ての生理過程を意味する。本明細書において、「咀嚼機能」とは、咀嚼の能力を意味する。 【0011】次に、本発明で用いる組成物について説明する。本発明で用いる組成物は、組成物の総重量を基準として、還元麦芽糖水飴5〜45重量%、ソルビトール5〜30重量%、パラチノース10〜40重量%、水5〜30重量%、並びにゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される固さ調節成分3〜37重量%を含有する。 【0012】本発明で用いる還元麦芽糖水飴は、マルチトール75〜95重量%、マルトトリイトール2〜15重量%、ソルビトール1〜4重量%、及びその他の成分としてマルトースを含有し、好ましくは、マルチトール90〜95重量%、マルトトリイトール2〜9重量%、ソルビトール1〜4重量%及びマルトース5〜15重量%を含有する。本発明で用いる還元麦芽糖水飴は、以下のようにして製造される。澱粉1重量部と水10重量部にα−アミラーゼ1.0〜0.1単位を加え、90℃で糊化し、直ちに130℃に加熱して酵素反応を止め、50℃まで急冷し、ブルラナーゼ50単位とβ−アミラーゼ30単位を加え、46時間糊化し、マルトース液を得る。これにニッケルを触媒とし、水素圧20〜100kg/cm3、温度90〜125℃で水素添加する。その後、乾燥し、粉末状の乾燥還元麦芽糖水飴が得られる。水分を25〜30%含有するものを還元麦芽糖水飴と称する。本発明で用いる組成物は、組成物の総重量を基準として還元麦芽糖水飴を5〜45重量%含有するが、これより含有量が少ないと結晶が生じるという問題が生じ、これより含有量が多いと吸湿して組成物の表面がべたつき取り扱いが困難になるという問題が生じる。還元麦芽糖水飴の含有量は、好ましくは20〜40重量%である。 【0013】本発明で用いるソルビトールとは、アルドースおよび/またはケトースを還元して得られるポリヒドロキシアルカンを意味し、D−グリシトールを80重量%以上含有する。本発明で用いる組成物は、組成物の全重量を基準としてソルビトールを5〜30重量%の比率で含有するが、これよりソルビトールの含有量が少ないと、組成物が固くなるという問題が生じ、これよりソルビトールの含有量が多いと、組成物が柔らかくなるという問題が生じる。ソルビトールの含有量は、好ましくは10〜20重量%である。 【0014】本発明で用いるパラチノースは、イソマルチュロースとも称され、ブドウ糖と果糖がα−1,6−結合した2糖類である。製造方法はショ糖に酵素(グルコシルトランスフェラーゼ)の1種を作用させて、ブドウ糖と果糖のα−1,2結合を一旦解離させ、次にα−1,5に再結合させる転移反応で製造される。本発明で用いる組成物は、組成物の全重量を基準としてパラチノースを10〜40重量%含有するが、これよりソルビトールの含有量が多いと、結晶化の問題が生じる。パラチノースの含有量は、好ましくは15〜30重量%である。 【0015】本発明で用いる水は、精製水、蒸留水、脱イオン水、水道水などが挙げられ、好ましくは脱イオン水である。本発明で用いる組成物は、組成物の全重量を基準として水を5〜30重量%の比率で含有するが、これより水の含有量が少ないと、糖類が結晶化するという問題が生じ、これより水の含有量が多いと、柔らかすぎて場合によっては離水するという問題が生じる。水の含有量は、好ましくは5〜20重量%、より好ましくは15〜17重量%である。 【0016】本発明で用いるゼラチンは、高等動物中の変性コラーゲンを意味し、その他に脂質、多糖類などを含有してもよい。また、分子量は15,000〜250,000であり、好ましくは100,000〜200,000である。本発明で用いる澱粉は、高等植物の種子や根茎などの貯蔵器官に含有されるα−1,4−グルカンを意味し、アミロース25〜27重量%、アミロペクチン75〜73重量%を含有する。本発明においては、トウモロコシ澱粉が好ましい。本発明で用いるペクチンは、カルボキシル基の一部がメチルエステル化し、金属イオンと塩を形成しているポリガラクツロン酸を意味する。分子量は50,000〜200,000である。金属イオンとしては、ナトリウムまたはカリウムなどが挙げられる。メチルエステル化率4.1〜5.8%で分子量50,000〜200,000のものが好ましい。 【0017】本発明で用いる組成物は、ゼラチン、澱粉及びペクチンから成る群より選択される1種または複数の固さ調節成分を組成物の総重量を基準として3〜37重量%の比率で含有する。これより上記成分の含有量が少ないと、固さ、ガム性、付着性などが脆くなるという問題があり、これより上記成分の含有量が多いと、固さ、ガム性、付着性などが強すぎてゴム状になるという問題が生じる。ゼラチンは組成物の全重量を基準として5〜20重量%含有されるのが好ましい。さらに、ゼラチンを10〜15重量%、澱粉を0〜3重量%、ペクチンを0〜1.5重量%含有することが好ましい。本発明は、上記した固さ調節成分の含有量が異なる(即ち、固さの異なる)少なくとも2種類以上(好ましくは3種類)の組成物を用いて義歯不適合を検査したり、特には咀嚼機能改善を検査することを特徴とする。固さ調節成分としてゼラチンを用いる場合には、例えば、第1の組成物のゼラチン含有量を4重量%以上6重量%未満とし、第2の組成物のゼラチン含有量を6重量%以上10重量%未満とし、第3の組成物のゼラチン含有量を10重量%以上13重量%未満とすることが好ましい。より具体的な実施態様としては、例えば、5重量%、8重量%及び11重量%のゼラチン含有量を有する固さの異なる3種類の組成物を挙げることができる。 【0018】本発明で用いる組成物はさらに、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン、エリスリトール、サッカリン塩などの添加物を含有してもよい。これらの添加物の含有量は、組成物の総重量を基準として12〜20重量%が好ましい。本発明で用いる組成物はまた、薬草系香料(ハッカ、ユーカリ等)、フルーツ系香料(バイン、イチゴ、レモン等)等の香料を、組成物の総重量を基準として1/200〜1/2000重量添加してもよい。 【0019】本発明で用いる組成物の一態様は以下の通りである。組成物100g中で還元麦芽糖水飴 15〜25gソルビトール 10〜18gパラチノース 20〜35g水 10〜20gゼラチン 5〜20g澱粉 3〜7gペクチン 2〜6g【0020】本発明で用いる組成物の製造方法の一例を示す。先ず、本発明の組成物を含有する加熱水溶液を調製する。この溶液を、熱時、乾燥したコーンスターチに石こう系または金属の型を押し付けて形成された凹型のくぼみに分注した後に乾燥する。乾燥体をコーンスターチから取り出し、付着したコーンスターチをふるい落とす。上記のようにして製造した組成物の形状は特に限定されないが、球形、卵型、六面体、シート状、多面体の塊状などを挙げることができ、卵形、球形またはこれに類似する形状が好ましい。 【0021】上記した通り製造した組成物の1個当たりの重量は0.01〜7gであり、0.05〜5gが好ましい。上記した通り製造した組成物の物性としては、硬さ(g)100〜200(但し、圧縮応力4mm)、柔らかさ(cm/dyn)0.5〜1.5、ヤング率(dyn/cm2)1,000×104〜2,000×104、歯切れよさ50〜100、破断強度(g/cm2)20,000〜30,000が好ましい。上記物性は、不動工業(株)製レオメーターNRM−2010J−CW型を用いて、アダプター5mm径、スピード8cm/分、室温(20℃)の条件で測定した。 【0022】本発明の固さの異なる少なくとも2種類以上の組成物から成る検査用キットは、義歯不適合および/または咀嚼機能改善の検査に用いることができる。本明細書中以下において、固さも異なる組成物をそれぞれ第1の組成物、第2の組成物などと称する。検査においては、被験者は第1の組成物を1個あるいは複数個を口腔内に入れ、一般的には5〜20回、好ましくは8〜15回咀嚼する。咀嚼速度は、一般的には0.8〜2回/秒であり、好ましくは1〜1.4回/秒である。咀嚼終了後、被験者が該組成物を十分にかみ砕くことができたかどうか、あるいは口腔内に何らかの違和感(噛みにくいまたは痛み等のような何らかの不快感など)が生じたかどうかを評価する。以下、第2の組成物以降についても同様に咀嚼および評価を行う。全ての組成物について評価を行うことによって、義歯不適合の程度を検査することができる。なお、被験者の年齢、性別等に応じて、使用する組成物の量、咀嚼回数、咀嚼速度を適宜変更することも可能である。 【0023】また、義歯不適合患者について、義歯を交換または調整するなどして該不適合を治療する場合には、そのような治療の前、治療中、または治療後に本発明の組成物キットを用いて、各治療段階における咀嚼能力を評価することによって咀嚼機能改善を検査することができる。即ち、治療前には一番柔らかい第1の組成物しか咀嚼できなかったが、治療後にはより固い第2または第3の組成物をも咀嚼することができた場合には、被験者の咀嚼機能が改善したものと評価することができる。以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例によって限定されることはない。 【0024】 【実施例】実施例1:検査用組成物の作製組成物の組成還元麦芽糖水飴 115gソルビトール 70gパラチノース 100gゼラチン 表1に記載の重量%になる量エリスリトール 50g水 約50ml【0025】水約50mlに還元麦芽糖水飴、ソルビトール、パラチノース、ゼラチン及びエリスリトールを加え、180℃に加熱して溶解した。溶液を型に入れて固めることにより、長円平型で1個当たりの量約4g、表面積約3.4cm2の試料を得た。上記で得た各種ゼラチン含量を有する試料について、固さを測定した。測定の結果を以下の表1に示す。 【0026】 【表1】
【0027】表1の結果から分かるように、ゼラチン含有量の調節によって所望の固さを有する試料を調製することが可能であることが分かる。 【0028】実施例2:検査用組成物を用いた義歯不適合および咀嚼機能改善の検査実施例1で作製したゼラチン含量5重量%、8重量%及び11重量%の3種の試料を用いて義歯患者の義歯不適合および咀嚼機能改善を検査した。義歯患者(内訳は、日常生活でよくかめる患者3名(被験者1〜3)、少しかめる患者3名(被験者4〜6)、全くかめない患者3名(被験者7〜9)の合計9名)に上記3種類の試料を咀嚼させ、うまくかめたかどうかを評価した。評価の結果を以下に示す(以下において、〇はうまくかめた場合、△は少しかめたが違和感が若干あった場合、×はほとんどかめず違和感がかなりあった場合を示す)
【0029】上記の結果から分るように、義歯不適合の度合いと、固さの異なる3種類の試料をかむことができる能力とは相関関係を有していた。また、上記の被験者7〜9の義歯を適合するように再調整した後に、再度同様の評価試験を行った結果、5重量%、8重量%及び11重量%の全ての試料について、評価が〇または△になり、咀嚼機能の改善を評価することができた。 【0030】 【発明の効果】本発明の検査用キットにより、義歯不適合を簡便かつ正確に検査することが可能になった。また、本発明の検査用キットにより、義歯を有する患者の咀嚼機能改善を簡便かつ正確に検査することが可能になった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000187220 【氏名又は名称】昭和薬品化工株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月17日(2000.1.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096219 【弁理士】 【氏名又は名称】今村 正純 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−190575(P2001−190575A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−7316(P2000−7316) |
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