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【発明の名称】 義歯取外し装置
【発明者】 【氏名】佐野 裕子

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】磁石により吸着される被吸着部材を有する義歯と、少なくとも一部に磁石を有する義歯取外し部材からなることを特徴とする義歯取外し装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は義歯取外し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、歯牙欠損の患者に対し、義歯によって、損なわれた顎口腔機能の回復を図ることが行われており、高齢化社会を迎え、増々そのレベル向上が求められている。そして、顎口腔機能を回復する義歯は使い勝手が良いことが必須であると言える。特に介護を要する高齢者、身体障害者、あるいはリューマチや脳性まひなどによって手指が不自由な人などでも容易に口腔内に着脱できることが望まれる。しかしながら、義歯は個別に異なる口腔内の歯牙欠損状況に合わせて精密に製作されているため、片手操作で義歯を取り外そうとした場合には義歯が変形し疼痛を覚えるとともに、両手であっても義歯の取り外し方向を間違えた場合には口腔粘膜に無理な圧がかかり疼痛を覚えることがある。したがって、義歯を取外す場合には左右の手指で義歯を所定の方向に引いて口腔粘膜から浮かせ、その後口腔内から取出すといった操作を必要とするため、口腔内着脱操作性は好ましいとはいえないのが実情である。一方、この点を考慮して特開平9−51902号公報が提案されている。これは支持歯に固定された相手部材と、人工歯に固定された摺動係合部材とは、一方が磁石で他方は被吸着体であるため、磁気吸着力により互いに吸着することにより、一般的な義歯に比べ着脱が容易な構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術においては口腔内の支持歯と義歯側の人工歯とが磁気吸着力で吸着するため、義歯の装着時には磁気吸着力によって義歯が所定位置に案内されるという利点を有するが、取外し時には複雑な形態を有する義歯を左右の手指で直接把持し、磁気吸着力より大きい力で所定方向に引くことにより口腔粘膜から浮かせ、その後口腔内から取出す必要があり、しかもこれは支持歯が残存している部分床義歯にしか適用できないため、介護を要する高齢者、身体障害者、あるいはリューマチや脳性まひなどによって手指が不自由な人にとっては未だ不便なものであった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので義歯の取外しを簡便にする義歯取外し装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明の義歯取外し装置は、磁石により吸着される被吸着部材を有する義歯と、少なくとも一部に磁石を有する義歯取外し部材からなることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】上記構成により、義歯取外し部材を把持して口腔内に挿入することにより、義歯は磁気吸着力によって義歯取外し部材に吸着する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を例示図面により説明する。第1実施例の図1に示すように床1と人工歯2からなる全部床義歯3はその人工歯2に被吸着部材である磁石4が埋め込まれている。義歯取外し部材5はL字状の把持部6と歯列に沿うU字状の吸着部7とを有し、この吸着部7は人工歯2を覆うように断面U字状に形成され、その内面に磁石8が設けられている。義歯取外し時には本人あるいは介護者が義歯取外し部材5の把持部6を把持して、吸着部7を全部床義歯3の歯列を覆うようにして口腔内に挿入すれば磁石4,8を介して全部床義歯3は吸着部7に吸着するため、その後は単に義歯取外し部材5の吸着部7を口腔外に移動すればよい。したがって、従来のように口腔内に手指を挿入して左右の手指によって義歯3を直接把持する必要がなく、単に義歯取外し部材5の把持部6を把持する操作により磁気吸着力によって簡単に義歯を取外すことができる。このため、介護を要する高齢者、身体障害者、あるいはリューマチなどによって手指が不自由な人にとっても義歯の取外しが簡単であり、義歯の変形などによる疼痛の心配もない。また実施例上の効果として義歯取外し部材5の把持部6をL字状に構成しているためその水平部分を手指が不自由な人が把持しやすいため一層便利である。なおこの場合、舌を使って義歯3を外すように補助すればさらに容易である。またこれは全部床に限らず部分床義歯などにも適用可能であり、また磁石4は必ずしも全ての人工歯2に埋め込む必要はない。第2実施例の図2に示すように全部床義歯9はその床10、人工歯11の少なくとも一方が特開平9−205017号公報などで公知な永久磁石一体成形合成樹脂で形成したものであり、この全部床義歯9と前記義歯取外し部材5を組み合わせれば磁石8と義歯9に混合している被吸着部材である永久磁石を介して義歯9は吸着部7に吸着するため上記実施例と同様な効果を有する。なお、この例では義歯取外し部材5の把持部6を手指が不自由な人が把持しやすいように輪型に構成している。第3実施例の図3に示すように特開平9−51902号公報などで開示されている維持歯または特開平10−179610号公報、特開平10−127662号公報で開示されている歯根部12に磁性体13を設けるとともに、義歯14のこれに対応する箇所に被吸着部材である磁石15を設け、この構造に前記義歯取外し部材5を組み合わせれば磁石8と磁性体13の吸着力より強い磁石8と磁石13の吸着力によって義歯14は吸着部7に容易に吸着するため上記実施例と同様な効果を有する。なお、この例では義歯取外し部材5の把持部6を手指が不自由な人が把持しやすいようにスプーンの柄状に構成している。この場合、図3において義歯取外し部材5は少なくとも吸着部7の全体を磁石で形成したものを示しており、義歯取外し部材5の形状,構造は適宜変更することができ、例えば第4実施例の図4のように指に挿入保持できるリング状把持部16と断面V字状の吸着部17から義歯取外し部材18を構成してもよい。なお本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば上記実施例では被吸着部材として磁石を用いたものを示したが磁性体であればよい。
【0008】
【発明の効果】本発明は義歯の取外しを簡便にする義歯取外し装置を提供できる。
【0009】
【出願人】 【識別番号】596036898
【氏名又は名称】財団法人歯友会
【出願日】 平成11年12月25日(1999.12.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−178750(P2001−178750A)
【公開日】 平成13年7月3日(2001.7.3)
【出願番号】 特願平11−377063