| 【発明の名称】 |
歯用赤外線治療器 |
| 【発明者】 |
【氏名】坪田 一男
【氏名】広沢 章右
|
| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】歯周の温度を上昇可能なピーク波長850nm乃至950nmの近赤外線発光ダイオードを複数配列保持した照射部と、前記照射部にリード線で接続された電池を電源とする電源部からなる歯用赤外線治療器。 【請求項2】前記照射部は上下の歯を噛み合わせることにより保持できる構造とし、歯の周囲の歯肉溝と歯肉を照射できるようにした請求項1記載の歯用赤外線治療器。 【請求項3】前記照射部を歯ブラシのブラシを保持する部分に組み込み、歯ブラシの柄の部分に電池を内蔵させた電源部とすることができる請求項1又は2記載の歯用赤外線治療器。
|
【発明の詳細な説明】【0001】〔発明の属する技術分野〕本発明は、歯周組織の温度を上昇させ、歯周病の症状の改善と予防を目的とした歯用赤外線治療器に関する。 【0002】〔従来の技術〕近年、歯周病に対するレーザー照射は有効な治療方法の一つとして定着されつつある。特に、レーザー照射による歯周組織の患部の温度上昇が、治療効果に直接影響を与えていることが認められてきている。 【0003】レーザーの波長は、水分が多い生体に浸透力のある波長であることが必要であるため、近赤外線領域の波長のレーザー照射装置が使われている。これは、近赤外線が皮膚の内部に直接到達して、皮膚内部の血流を促進させ生体組織を活性化させることによると考えられている。 【0004】しかし従来のレーザー照射装置は、歯科分野においても本体とプローブから構成されているものが多く、施術者が治療することが前提となっている。このため、治療中は施術者が拘束されることになっていた。 【0005】また、従来のレーザー照射装置は低出力のタイプであっても安全に対する配慮が必要であり、施術者である歯科医が操作することが前提であるため、高価な治療用装置となっていた。 【0006】また、特公平5−344981号公報に開示のように、レーザー光を光ファイバーでプローブの替わりにマウスピースに導光して歯に対してレーザー照射をおこなうものがあるが、レーザー光を発生する本体装置部と導光ファイバーで構成されており、基本的には従来の商品構造と変わらず大型の装置が必要な構造となっていた。 【0007】〔発明が解決しようとする課題〕歯周病の治療にレーザー治療をおこなう時には、施術者である歯科医がレーザー照射を操作することを前提にしている。このため、歯周病の予防及び治療を歯科医の手を煩わせず、又は歯科医の指示により患者が自分で簡単に治療ができる治療器ではなかった。 【0008】治療用のレーザー照射装置は歯科医院の治療装置であり、高価格であり家庭での治療器ではなかった。また、低出力のレーザー照射装置であっても安全面から家庭で手軽に治療に使用できる治療器ではなかった。 【0009】そこで、本発明は、歯周組織の温度を効率良く上昇させ、安全で手軽に歯周病の予防と治療をおこなうことができる、近赤外線の温熱作用を利用した歯用赤外線治療器を提供しようとするものである。 【0010】〔問題を解決するための手段〕上記の目的を達成するために、本発明の歯用赤外線治療器は、歯周の温度を上昇可能なピーク波長が850nm乃至950nmの近赤外線発光ダイドードを複数配列保持した照射部と、前記照射部にリード線で接続された電池を電源とする電源部からなる構成とする。これにより、効率のよい近赤外線の温熱作用を利用して、安全に歯周組織の温度を上昇させて歯周病の予防と治療ができ、使い勝手の良い歯用赤外線治療器とすることができる。 【0011】また、前記照射部は上下の歯で噛み合わせることにより保持できる構造とし、歯の周囲の歯肉溝と歯肉を照射できるようにした構造とする。これにより、歯周病及び歯周病の疑いのある歯に対して、近赤外線の照射面を確実に対応させて照射することができ、効率的である。 【0012】また、前記照射部を歯ブラシのブラシを保持する部分に組み込み、歯ブラシの柄の部分を電池を内蔵させた電源部とすることができる。これにより、日常の歯みがきを行うと同時に歯周病の予防と治療ができ、手軽で効率的である。 【0013】ピーク波長850nm乃至950nmの近赤外線は生体に対して高い浸透力があるとされており、例えば、ピーク波長940nmの近赤外線を用いた場合、皮膚表面から皮膚内に6ミリまで到達し、伝熱により20ミリまで加温するとされている。 【0014】このため、ピーク波長850nm乃至950nmの近赤外線発光ダイオードを用いた治療器は、短時間で温熱作用により歯周組織の深部まで加温することができる。また、電池を使用するため安全で家庭においても安心して使用することができる。 【0015】〔発明の実施の形態〕以下に、本発明の実施例を挙げて実施の形態及び実施例を説明する。 【0016】図1に本発明の一実施例である歯用赤外線治療器の概念図を示す。 【0017】歯用赤外線治療器1は、マウスバー2に近赤外線発光ダイドード3を複数配列保持した照射部4を設け、前記マウスバー2からリード線5を引き出し電池ボックス電源6につながっている。前記マウスバー2は、ここではプラスチック材で作られ照射部4には近赤外線発光ダイオード3が配設されている。前記マウスバー2は、プラスチック材以外のゴム材など柔らかい材料で作ることも可能であるが、絶縁材で軽い材料が適している。また、前記マウスバー2の照射部4に配設された近赤外線発光ダイオード3は、ここでは、950nmの近赤外線発光ダイオード3を照射部4の片面3本づつ両面で6本用いている。近赤外線発光ダイドード3の照射部4への配設本数は、照射部4の配設スペース及び被照射面の加温効率から4本から12本が適している。また、照射部4に配設される近赤外線発光ダイオード3の配設本数の中の1〜2本を、皮膚表面の温熱作用を持ち、且つ、パイロットランプとしての役割も持つ赤色の発光ダイドードを配設することができる。 【0018】図2に、図1と同実施例である歯用赤外線治療器の照射部の使用状態での断面図を示す。 【0019】前記照射部4は、上下の歯8で噛み合わせて保持し、歯肉溝9及び歯肉10を効率よく照射できる角度を照射部4の照射面に設けている。ここでは、歯8に対して45度の角度の照射面から近赤外線発光ダイドード3が照射できる構造となっているが、歯肉溝9の内側に近赤外線発光ダイドード3の光が照射できるようにする必要があり、近赤外線発光ダイオード3の寸法や配設数により照射部4の照射面の角度を効率の良い角度にすることが必要である。このため、照射面の角度を使用中にも変えることができる材料を、前記照射部4に用いることもできる。また、図2の(a)は奥歯の下の歯に対して、図2の(b)は前歯の上の歯に対しての使用状態を示し、照射部4の面を逆にすれば、いずれの上下の歯にも使用することができる。 【0020】図3に、本発明の他の実施例である歯用赤外線治療器の概念図を示す。 【0021】前記照射部4を歯ブラシのブラシ11の中に組み込み、前記電池ボックス電源6の歯ブラシの柄の握りの部分に内蔵させ、歯ブラシに歯用赤外線治療器1の一部を組み込んだ構造とする。前記ブラシ11全体の中央部のブラシ部分を取り去り、近赤外線発光ダイドード3をブラシ11の柄の根元の部分に埋め込み、電池ボックス電源6に接続されている。 【0022】前記歯用赤外線治療器1の使用時には、前記マウスバー2の照射部4を手で歯周病又は歯周病の疑いのある歯肉炎などの歯8に当て、上下の歯で軽く噛み合わせて保持する。保持されたマウスバー2にリード線5で繋がれている電池ボックス電源6のスイッチ7をONさせて使用する。一回の治療時間は5〜10分程度とし、タイマーによりOFFさせることもできる。電池ボックス電源6は、一次電池を使用するが二次電池も使用することができ、電圧は3Vから9Vの間とする。また、電源としてACアダプターを使用することもできる。また、使用中であることが分かるパイロットランプ等の標示を電池ボックス電源6に設けることができる。これにより、電池エネルギーの消耗を防ぐことができる。 【0023】前記歯用赤外線治療器1の一部を歯ブラシに組み込んだ実施例の使用時には、歯ブラシの柄の握りの部分に設けられたスイッチ7をONすることにより使用する。使用時間は通常の歯磨きの時間のため1〜2分となり、治療も可能であるが歯周病への予防対策として使用することができる。 【0024】また、本発明による歯用赤外線治療器は、歯の治療を一本ごとに行えるようにしている。これは、歯周疾患であるポケットの発生が1歯面から2歯面へと進んでいくケースが多いためであり、歯周疾患が2歯以上発生していても1歯ごとに治療を行うことができる。歯周疾患の歯種は一般に、上下顎前歯部と上顎大臼歯部がもっとも早期に罹患し、また重症になりやすい。上下顎犬歯部や下顎小臼歯部は一般に低罹患部位であり、、またその進行も遅い。なお、上顎では頬側、下顎では舌側部が重症になりやすい、とされている。このため、歯周疾患の症状により、必要とする歯の治療と予防を一本ごとに集中して行うことができる。 【0025】〔発明の効果〕本発明の歯用近赤外線治療器は、以上説明したような構造であるため、効率のよい近赤外線の温熱作用を利用して、安全に歯周組織の温度を上昇させて歯周病の予防と治療ができ、使い勝手がよいため病院のみならず家庭においても使用することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】592155061 【氏名又は名称】株式会社セプト 【識別番号】595161876 【氏名又は名称】有限会社ノーベル医学研究所
|
| 【出願日】 |
平成11年11月17日(1999.11.17) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−137264(P2001−137264A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−363183 |
|