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【発明の名称】 歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置
【発明者】 【氏名】渡辺 正幸

【要約】 【課題】吸引効率を向上せしめると共に、ガタをなくして騒音を無くし、また、開閉開閉シャッタを途中まで開いた状態にすることも可能にした歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置を提供することにある。

【解決手段】壁5に取り付けられる取付基板23に形成した孔27に吸引側継手管31を取付けると共に、前記取付基板23の前面に、フード側継手管51を取付けた開口部を有した前板33を取付け、前記取付基板23と前板33との間に形成された間隙部37に吸引側継手管31とフード側継手管51とを開閉せしめる開閉自在な開閉シャッタ39を設け、この開閉シャッタ39が開のとき前記吸引側継手管31の一端開口部31Aを付勢すると共に開閉シャッタ39が閉のとき開閉シャッタ39を付勢する弁55を前記フード側継手管51の内側に設けて設けてなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取付基板に形成した孔に吸引側継手管を取付けると共に、前記取付基板の前面にフード側継手管を取付けた開口部を有した前板を取付け、前記取付基板と前板との間に形成された間隙に吸引側継手管とフード側継手管とを開閉せしめる開閉自在な開閉シャッタを設け、この開閉シャッタが開のとき前記吸引側継手管の一端開口部を付勢すると共に開閉シャッタが閉のとき開閉シャッタを付勢する弁を前記フード側継手管の内側に設けて設けてなることを特徴とする歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置。
【請求項2】 前記弁はリング部と、このリング部の外周に設けられた複数の放射状のバネ部とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、石膏や金属などからなる義歯を加工する際に発生する粉塵が飛散しないように捕集する歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の歯科技工用集塵吸引装置にあっては、たとえば図8および図9に示されているように、図示省略の技工台の後部側立設した壁面101に方形板状の取付基板103が複数のネジ105で固定されていて、この取付基板103のほぼ中央部に形成された孔107には壁面101の取付孔109に嵌挿した吸引側継手管111の一端部は例えばロー付により固定されている。
【0003】この吸引側継手管111の一端部は段部を介して他の部分よりも小径に形成されていて、その開口部111Aが前記取付基板103の前面から僅か突出している。また、前記吸引側継手管111の他端部には図8に示されているように、吸引ポンプの吸引ホース113の一端が連結されている。
【0004】前記取付基板103の前面には前板115が例えばロー付により固定されている。この前板115の周縁部には一部を除いてに図9に示されているように、前板115の裏面側に突出するリブ117が形成されていて、このリブ117によつて、前板115の裏面と取付基板103の前面との間に間隙部119が形成されている。この間隙部119には吸引側継手管111の開口部111Aを開閉する開閉シャッタ121がピン123を支点として回動可能に取り付けられている。前記開閉シャッタ121は、図9に示されているように、その上側縁ほぼ中央部に取っ手125が一体化されていると共に、その左側縁部から下側縁部にわたつて面取り127がなされており、開閉シャッタ121をピン123を支点とし図9に2点鎖線で示されているように、回動して間隙部119から前板115の周縁部のリブ117が形成されていない開口部129を通って外方に引き出したとき、あるいはこの2点鎖線で示した状態から開閉シャッタ121をピン123を支点として回動して開口部129に引っかからず何ら支障なく行われるようになっている。また、開閉シャッタ121は盲板であって、間隙部119内に収められたときは、そのほぼ全体が間隙部119内に収められ、また、間隙部119外に引き出されたときは、そのほぼ全体が間隙部119外におかれるようになっている。
【0005】前記前板115のほぼ中央部には取付基板103の孔107と対向する孔131が形成されており、この孔131にフード側継手管133の一端部が例えばロー付により固定されている。このフード側継手管133の他端部にはフードの吸引ホース135が連結されている。なお、137は開閉シャッタ121のストッパである。
【0006】上記構成により、吸引ホース113に連結した図示省略の吸引ポンプを駆動し、開閉シャッタ121をピン123を支点とし回動し図9に2点鎖線で示したように間隙部119から外方に引き出して吸引側継手管111の開口部111Aを開口する。この状態にてフードの開口部で義歯の切削加工を行うと、義歯の切削屑は飛散することなくフードから吸引ホース135、フード側継手管133、吸引側継手管111を通って吸引ホース113に流入する。切削加工を一時中断するときは、開閉シャッタ121で吸引側継手管111の開口部111Aが閉口されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の歯科技工用セントラルシステムおいては、1吸引源に対し、配管によって結ばれた複数の吸引口を有している。しかし、技工作業で常に吸引装置を使用するものではない。使用されない吸引口は閉じられていることが望ましい。なぜなら、すべての吸引口から常に吸引した場合、エネルギーの問題、騒音の問題、室内の冷暖房の問題等無駄が生じる。そこで、各吸引口毎に開閉シャッタ装置を設ける必要がある。
【0008】上述した従来の歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置では、図10に示されているように、開閉シャッタ121が開いたときに、開閉シャッタ121を開いた間隙部119から外気を吸引してしまい、吸引効率が悪くなるという問題があった。また、間隙部119から開閉シャッタ121を開いたとき、間隙部119から大気を吸引するため、騒音が発生するという問題があった。
【0009】さらに、取付前に開閉シャッタ121を上下逆にすると、開閉シャッタ121が開いたり、または閉じてしまい、途中まで開いた状態にすることができなかった。
【0010】この発明の目的は、吸引効率を向上せしめると共に、ガタをなくして開閉時の騒音を無くし、また、開閉シャッタを途中まで開いた状態にすることも可能にした歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置は、取付基板に形成した孔に吸引側継手管を取付けると共に、前記取付基板の前面にフード側継手管を取付けた開口部を有した前板を取付け、前記取付基板と前板との間に形成された間隙に吸引側継手管とフード側継手管とを開閉せしめる開閉自在な開閉シャッタを設け、この開閉シャッタが開のとき前記吸引側継手管の一端開口部を付勢すると共に開閉シャッタが閉のとき開閉シャッタを付勢する弁を前記フード側継手管の内側に設けて設けてなることを特徴とするものである。
【0012】したがって、開閉シャッタを開にすると、フード側継手管、前板の開口部、取付基板に形成した孔および吸引側継手管が連通する。この状態でフードの開口部で義歯の切削加工を行うと、義歯の切削屑は飛散することなくフードから吸引されてフード側継手管、前板の開口部、取付基板に形成した孔および吸引側継手管を経て流入される。
【0013】この開閉シャッタが開のときには前記フード側継手管の内側に設けられている弁が前記吸引側継手管の一端開口部に付勢され、前記取付基板と前板との間に形成された間隙が閉じられて外気が吸引されることが防止されるので、吸引効率が従来よりも向上される。
【0014】また、開閉シャッタが閉のときには前記フード側継手管の内側に設けられている弁の付勢力で開閉シャッタが押圧され、開閉シャッタと前記吸引側継手管の一端開口部とが密着するため、外部との密閉効果が向上し他の開閉装置の吸引効率が向上される。また、開閉シャッタが途中開いても弁が前記吸引側継手管の一端開口部に付勢されているので、開く作用が働かずにそのままの状態が維持されて任意の開角度に設定され、切削作業に応じた吸引風量が得られる。しかも、前記開閉シャッタの開閉時に騒音が抑制される。
【0015】請求項2によるこの発明の歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置は、請求項1記載の歯科技工用集塵吸引装置における開閉装置において、前記弁はリング部と、このリング部の外周に設けられた複数の放射状のバネ部とで構成されていることを特徴とするものである。
【0016】したがって、前記弁はリング部と、このリング部の外周に設けられた複数の放射状のバネ部とで構成されているから、吸引効率が従来よりも一層より向上されると共に、開閉シャッタが途中開いても開く作用が働かずにそのままの状態が維持され任意の開角度に設定され、切削作業に応じた吸引風量が得られる。また、前記開閉シャッタの開閉時に騒音がより一層抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】図7を参照するに、歯科技工室1には立設された技工台3を備えており、この技工台3における後部には壁5が立設されている。この壁5には適宜な間隔で複数の開閉装置7が設けられている。この各開閉装置7の前後には吸引ホース9、11の一端が接続されている。この吸引ホース9の他端にはフード13が設けられている。前記吸引ホース11の他端には配管15の一端が接続されていると共に、配管15の他端には別の配管17の途中に接続されている。この配管17の一端にはブロワ19が接続されていると共に、前記配管17の他端にはリターンボックス21が接続されている。
【0019】上記構成により、ブロワ19を作動せしめると共に、各開閉装置7を作動せしめて後述する開閉シャッタを開かせると、義歯を切削加工した際に発生した切削屑はフード13から吸引されて吸引ホース9、開閉装置7、吸引ホース11、配管15および配管17を経てブロワ19に吸引されることになる。また、ブロワ19の作動と同時にリターンボックス21を作動せしめると、配管15、17から粉塵が一掃されることになる。
【0020】前記各開閉装置7としては、図1、図2、図3、図4、図5および図6を参照するに、前記壁5に方形板状の取付基板23が複数のネジ25で固定されていて、この取付基板23のほぼ中央部に形成された孔27には壁5の取付孔29に嵌挿した吸引側継手管31の一端部は例えばロー付により固定されている。
【0021】前記取付基板23の前面は僅かへこんでいる。また、前記吸引側継手管31の他端部には図1、図2に示されているように、前記吸引ホース11の一端が連結されている。
【0022】前記取付基板23の前面には前板33が例えばロー付により固定されている。この前板33の周縁部には一部を除いてに図5に示されているように、前板33の裏面側に突出するリブ35が形成されていて、このリブ35によつて、前板33の裏面と取付基板23の前面との間に間隙部37が形成されている。この間隙部37には吸引側継手管31の開口部31Aを開閉する開閉シャッタ39がピン41を支点として回動可能に取り付けられている。前記開閉シャッタ39は、図1〜図3によく示されているように、その上側縁ほぼ中央部に取っ手43が一体化されていると共に、その左側縁部から下側縁部にわたつて面取り45がなされており、開閉シャッタ39をピン41を支点とし図2、図4(B)に示されているように、回動して間隙部37から前板33の周縁部のリブ35が形成されていない開口部47を通って外方に引き出したとき、あるいはこの図2で示した状態から開閉シャッタ39をピン41を支点として回動して図1、図4(A)に示した閉じた状態にしても開口部47に引っかからず何ら支障なく行われるようになっている。また、開閉シャッタ39は図2に示されているように、盲板であって、間隙部37内に収められたときは、そのほぼ全体が間隙部37内に収められ、また、間隙部37外に引き出されたときは、そのほぼ全体が間隙部37外におかれるようになっている。
【0023】前記前板33のほぼ中央部には取付基板23の孔27と対向する孔49が形成されており、この孔49にフード側継手管51の一端部が例えばロー付により固定されている。このフード側継手管51の他端部にはフード13の吸引ホース9が連結されている。なお、53は開閉シャッタ39のストッパである。
【0024】前記フード側継手管51内には開閉シャッタ39が開のとき前記吸引側継手管31の一端開口部31Aを付勢すると共に開閉シャッタ39が閉のとき開閉シャッタ39を付勢する弁55が図3、図4(A)、(B)に示されているように、設けられている。この弁55はリング部57と、このリング部57の外周に設けられた複数の放射状のバネ部59とで構成されている。
【0025】上記構成により、前記配管17の一端に連結したブロワ19を作動せしめ、開閉シャッタ39をピン41を支点とし回動し図2、図(B)に2点鎖線で示したように間隙部37から外方に引き出して吸引側継手管31の開口部31Aを開口せしめる。この状態にてフード13の開口部で義歯の切削加工を行うと、義歯の切削屑は飛散することなくフード13から吸引されて吸引ホース9、フード側継手管51、フード側継手管51、前板33の開口部、取付基板23に形成した孔27および吸引側継手管51を経て流入される。切削加工を一時中断するときは、開閉シャッタ39で吸引側継手管31の開口部31Aが閉口されることになる。
【0026】この開閉シャッタ39が開すなわち図(B)の状態のときには前記フード側継手管51の内側に設けられている弁55が前記吸引側継手管31の一端開口部31Aに付勢され、前記取付基板23と前板33との間に形成された間隙部37が閉じられて外気が吸引されることを防止することができるので、吸引効率を従来よりも向上せしめることができる。
【0027】また、開閉シャッタ39が閉すなわち図(A)の状態のときには前記フード側継手管51の内側に設けられている弁55の付勢力で開閉シャッタ39が押圧され、開閉シャッタ39と前記吸引側継手管31の一端開口部31Aとが密着するため、外部との密閉効果を向上せしめることができ、他の開閉装置の吸引効率を向上せしめることができる。また、開閉シャッタ39が途中開いても弁55が前記吸引側継手管31の一端開口部31Aに付勢されているので、開く作用が働かずにそのままの状態を維持せしめることができる。したがって、任意に開閉シャッタ39の開角度を設定することができ、切削作業に応じた吸引風量を得ることができる。しかも、前記間隙部37にガタがなくなり、開閉シャッタ39の開閉時に騒音を抑制せしめることができる。
【0028】図5および図6に示されているように、前記ピン41にはカム61が回動自在に設けられていると共に、前記取付基板23にはリミットスイッチ63が設けられている。したがって、開閉シャッタ39が回動して開かれると、カム61も回動してリミットスイッチ63に接触して開閉シャッタ39の開を検出することができる。
【0029】なお、この発明は、前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形態では開閉シャッタ39をピン41を支点として回動せしめて開閉せしめる例で説明したが、開閉シャッタ39をスライドせしめて開閉せしめるようにしても構わない。
【0030】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明より理解されるように、請求項1の発明によれば、開閉シャッタを開にすると、フード側継手管、前板の開口部、取付基板に形成した孔および吸引側継手管が連通する。この状態でフードの開口部で義歯の切削加工を行うと、義歯の切削屑は飛散することなくフードから吸引されてフード側継手管、前板の開口部、取付基板に形成した孔および吸引側継手管を経て流入される。
【0031】この開閉シャッタが開のときには前記フード側継手管の内側に設けられている弁が前記吸引側継手管の一端開口部に付勢され、前記取付基板と前板との間に形成された間隙が閉じられて外気が吸引されることを防止することができるので、吸引効率を従来よりも向上せしめることができる。
【0032】また、開閉シャッタが閉のときには前記フード側継手管の内側に設けられている弁の付勢力で開閉シャッタが押圧され、開閉シャッタと前記吸引側継手管の一端開口部とが密着するため、外部との密閉効果を向上せしめることができ、他の開閉装置の吸引効率を向上せしめることができる。また、開閉シャッタが途中開いても弁が前記吸引側継手管の一端開口部に付勢されているので、開く作用が働かずにそのままの状態を維持せしめることができる。したがって、任意に開閉シャッタ39の開角度を設定することができ、切削作業に応じた吸引風量を得ることができる。しかも、前記間隙部37にガタがなくなり、開閉シャッタ39の開閉時に騒音を抑制せしめることができる。
【0033】請求項2の発明によれば、前記弁はリング部と、このリング部の外周に設けられた複数の放射状のバネ部とで構成されているから、吸引効率を従来よりも一層より向上せしめることができると共に、開閉シャッタが途中開いても開く作用が働かずにそのままの状態を維持せしめることができる。したがって、任意に開閉シャッタの開角度を設定することができ、切削作業に応じた吸引風量を得ることができる。また、前記間隙により一層ガタがなくなり、開閉シャッタの開閉時に騒音をより一層抑制せしめることができる。
【出願人】 【識別番号】000151427
【氏名又は名称】株式会社東京技研
【出願日】 平成11年9月6日(1999.9.6)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2001−70321(P2001−70321A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願平11−251951