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【発明の名称】 内視鏡用処置具の折れ止めコイル
【発明者】 【氏名】大内 輝雄

【要約】 【課題】可撓管内に挿通され内視鏡先端部の処置部材に繋止されるワイヤーを手元操作機構より進退させることによって、前記処置部材を操作可能な内視鏡用処置具の前記手元操作機構と前記可撓管の間に嵌入されて前記可撓管が前記手元操作機構の位置で折れるのを防止する折れ止めコイルにおいて、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部の引っ掛かりのない内視鏡用処置具の折れ止めコイルを提供することである。

【解決手段】折れ止めコイルの手元操作機構より可撓管側に突出する側のコイル線材端部を溶融加工によって丸める構成として、上記課題を解決した(請求項1)。また、折れ止めコイルの手元操作機構より可撓管側に突出する側のコイル線材端部と隣接するコイル線材とを融着させることにより、上記問題を解決した(請求項4)。さらに、前記折れ止めコイルの手元操作部材より可撓管側に突出する側のコイル線材端部が前記可撓管に融着されない構成として、上記問題を解決した(請求項7)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可撓管内に挿通され内視鏡先端部の処置部材に繋止されるワイヤーを手元操作機構より進退させることによって前記処置部材を操作可能な内視鏡用処置具において、前記可撓管の間に嵌入されて前記可撓管が前記手元操作機構の位置で折れるのを防止する折れ止めコイルであって、前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部が溶融加工によって丸められていることを特徴とする、内視鏡用処置具の折れ止めコイル。
【請求項2】 前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がレーザー加工によって丸められていることを特徴とする、請求項1に記載の折れ止めコイル。
【請求項3】 前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がアーク放電加工によって丸められていることを特徴とする、請求項1に記載の折れ止めコイル。
【請求項4】 可撓管内に挿通され内視鏡先端部の処置部材に繋止されるワイヤーを手元操作機構より進退させることによって前記処置部材を操作可能な内視鏡用処置具において、前記手元操作機構と前記可撓管の間に嵌入されて前記可撓管が前記手元操作機構の位置で折れるのを防止する折れ止めコイルであって、前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部が、前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されていることを特徴とする、内視鏡用処置具の折れ止めコイル。
【請求項5】 前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がレーザー加工によって前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されていることを特徴とする、請求項4に記載の折れ止めコイル。
【請求項6】 前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がアーク放電加工によって前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されていることを特徴とする、請求項4に記載の折れ止めコイル。
【請求項7】 前記折れ止めコイルの、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部が前記可撓間に融着されないことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の折れ止めコイル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可撓管内に挿通され内視鏡先端部の処置部材に繋止されるワイヤーを手元操作機構より進退させることによって、前記処置部材を操作可能な内視鏡用処置具において、前記手元操作機構と前記可撓管の間に嵌入されて前記可撓管が前記手元操作機構の位置で折れるのを防止する折れ止めコイルに関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡用処置具の多くは、前記処置具の先端に配置された、所定の軸線に対して回動可能な先端作動部材を、手元側から操作して動作させるようになっている。ここで、内視鏡用処置具である内視鏡鉗子装置の一例の全体図を図3に示す。先端作動部材1には操作ワイヤー7の一端が接続されており、先端作動部材1は操作ワイヤー7の進退に応じて動作する。
【0003】ここで、操作ワイヤー7をスムースに進退させるために、操作ワイヤー7は可撓管4に挿通されている。可撓管4の内面は操作ワイヤー7と平滑に摺動可能である。従って、操作ワイヤー7は弛むことなく可撓管4内を進退可能であり、また可撓管4により操作ワイヤー7が覆われるので操作ワイヤー7が指先などに引っ掛かるのを防止することができる。
【0004】また、操作ワイヤー7の他端は手元操作機構3のシリンダー状の操作ハンドル8に接続されている。また、円筒状の部材である操作ハンドルガイド6の円筒部内面には操作ワイヤー他端側の可撓管4が嵌入されている。さらに操作ハンドルガイド6は操作ハンドル8の空洞部に摺動自在に嵌入されている。従って、操作ハンドル8を操作ハンドルガイド6に対してスライドさせることにより、操作ワイヤー7を進退させることができる。よって、手元操作機構3によって先端作動部材1を遠隔操作することができる。
【0005】また図4に示すように、可撓管4と操作ハンドルガイド6との間には折れ止めコイル5が嵌入されている。ここで、折れ止めコイル5はその弾性により、処置具先端部6の端面と接する位置で可撓管4に掛かる応力集中によって可撓管4が折れ曲がるのを防止し、可撓管4が折れ曲がって操作ワイヤー7が進退できなくなるのを防いでいる。
【0006】しかしながら従来の折れ止めコイル5は、操作ハンドルガイド6より可撓管側(図4中左)に突出する側のコイル線材端部105aが図5のように折れ曲がって処置具操作者の手袋等に引っ掛かり、処置具10の操作に支障をきたすおそれがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を解決し、前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部の引っ掛かりのない内視鏡用処置具の折れ止めコイルを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に記載の内視鏡用処置具の折れ止めコイルは、折れ止めコイルの手元操作機構より可撓管側に突出する側のコイル線材端部が溶融加工によって丸められている。従って、前記コイル線材端部が丸められているので、前記コイル線材が折れ曲がって処置具操作者の手袋等に触れても引っ掛かりにくくなっている。
【0009】なお、例えば前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がレーザー加工によって丸められる構成としてもよい(請求項2)。
【0010】また、例えば前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がアーク放電加工によって丸められる構成としてもよい(請求項3)。
【0011】また、上記の問題を解決するために、請求項4に記載の内視鏡用処置具の折れ止めコイルは、折れ止めコイルの手元操作機構より可撓管側に突出する側のコイル線材端部が、前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されている。従って、コイル線材端部が折れ曲がらないのでコイル線材端部が引っ掛かることは無い。
【0012】なお、例えば前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がレーザー加工によって前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されている構成としてもよい(請求項5)。
【0013】また、例えば前記手元操作機構より前記可撓管側に突出する側のコイル線材端部がアーク放電加工によって前記折れ止めコイルの隣接するコイル線材に融着されている構成としてもよい(請求項6)。
【0014】さらに、上記の問題を解決するために、請求項7に記載の内視鏡用処置具の折れ止めコイルは、前記折れ止めコイルの手元操作部材より可撓管側に突出する側のコイル線材端部が前記可撓管に融着されない構成としている。従って、コイル線材端部と可撓管の融着部分に応力が集中して可撓管が折れ曲がるおそれが無い。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施の形態の内視鏡用処置具の折れ止め防止コイル先端部を示す。本発明の第1の実施の形態においては、折れ止めコイル5の可撓管4側に突出する側(図中左側)のコイル線材端部5aが溶融加工によって丸められている。従って、コイル線材端部5aが丸められているので、コイル5のコイル線材が折れ曲がって処置具操作者の手袋等に触れても引っ掛かりにくい。
【0016】また、溶融加工されているのはコイル線材端部5aのみであり、コイル線材端部5aと可撓管4が融着されているわけではない。従って、コイル線材端部5aと可撓管4との融着部分に応力が集中して可撓管4がコイル線材端部5aの位置で折れ曲がるおそれが無い。
【0017】なお、本発明の第1の実施の形態においては、コイル線材端部5aをアーク放電加工により丸めている。ただし、これに限られるものではなく、レーザー加工など、コイル線材端部5aのみを選択的に加熱溶融させるものであれば何でも構わない。
【0018】また、図2に本発明の第2の実施の形態の内視鏡用処置具の折れ止め防止コイル先端部を示す。本発明の第2の実施の形態においては、折れ止めコイル5の可撓管4側に突出する側(図中左側)のコイル線材端部5bが隣接するコイル線材5cに融着されている。従って、コイル線材端部5bはコイル線材5cによって位置規制されるので、コイル線材端部5bが折れ曲がることは無い。よって、コイル線材端部5bが処置具操作者の手袋等に引っ掛かることは無い。
【0019】また、融着されているのはコイル線材端部5bとコイル線材5cとの間のみであり、コイル線材端部5bやコイル線材5cと可撓管4が融着されているわけではない。従って、コイル線材端部5bまたはコイル線材5cと可撓管4との融着部分に応力が集中して可撓管4がコイル線材端部5bまたはコイル線材5cの位置で折れ曲がるおそれが無い。
【0020】なお、本発明の第2の実施の形態においては、アーク放電加工によりコイル線材端部5bをコイル線材5cに融着させている。ただし、これに限られるものではなく、レーザー加工など、コイル線材端部5bおよびコイル線材5cのみを選択的に加熱溶融させるものであれば何でも構わない。
【0021】
【発明の効果】本発明の内視鏡用処置具の折れ止めコイルによれば、前記折れ止めコイルのコイル線材端部が処置具操作者の手袋等に引っ掛かるおそれが無い。
【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
【出願日】 平成12年6月7日(2000.6.7)
【代理人】 【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
【公開番号】 特開2001−346801(P2001−346801A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2000−170346(P2000−170346)